JPH0790566A - Al合金スパッタ用ターゲットおよびその製造方法 - Google Patents

Al合金スパッタ用ターゲットおよびその製造方法

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JPH0790566A
JPH0790566A JP24982193A JP24982193A JPH0790566A JP H0790566 A JPH0790566 A JP H0790566A JP 24982193 A JP24982193 A JP 24982193A JP 24982193 A JP24982193 A JP 24982193A JP H0790566 A JPH0790566 A JP H0790566A
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光磁気記録媒体等に用いる金属反射層の成膜
に用いると、膜中の合金組成が均一で、金属反射層等の
特性のバラツキが少なく、さらに合金構成成分の含有率
を高くすることが可能で、金属反射層等の熱伝導率を低
下させることができ、例えばより一層高い記録感度をも
つ光磁気記録媒体等の光記録媒体が得られる、Al合金
スパッタ用ターゲットとその製造方法を提供する。 【構成】 M含有量1〜40wt%のAl−M合金から形
成されており、鏡面加工して走査型電子顕微鏡観察を行
ったとき、平均粒径5μm 以下のMリッチの微細粒を含
有するグレインをもち、さらにグレイン周囲に、Mリッ
チの第2の微細粒を有するバウンダリー層を有するスパ
ッタ用ターゲットで、Al−M合金を溶融して高速急冷
法により粉末とし、得られた微細粉末を加圧成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄膜の製造に用い
るAl合金スパッタ用ターゲットおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】各種光記録媒体が実用化されているが、
そのうち、光磁気記録媒体は情報容量が大きい点で有望
視され、近年その開発進歩が著しい。光磁気記録媒体
は、透明基板上に、誘電体層を介して記録層磁性膜を設
けて構成されている。そして、最近では、記録層上に第
2の誘電体層を設け、記録層を一対の誘電体層で挟持す
るとともに、その最上層に金属反射層を設け、再生信号
の出力を高めている。
【0003】このような金属反射層としては、光反射率
やコストの点でAlないしAl合金が有望とされてい
る。そのうちでも特公平5−24571号公報によれ
ば、特にAl−Ni合金が、Al単独の反射層で発生す
る白濁を防止するためにすぐれているとされている。そ
して、特開昭61−194664号公報では、Al−N
i合金のうち、Niを2〜10at%含むものが記録感度
や再生のC/Nの点ですぐれているとされている。この
ような金属反射層の成膜には、一般に製造の容易さ等の
理由でスパッタ法が用いられている。
【0004】このような金属反射層では、その熱伝導率
を低下させることで記録感度をさらに高めることができ
る。そこで、Al合金の熱伝導率を低下させるために
は、Ni含有量を増加させたスパッタ用ターゲットを用
い、熱伝導率を低下させた金属反射層を成膜することが
望ましい。
【0005】しかし、例えばNi含有量を増加させたA
l−Ni合金スパッタ用ターゲットは、従来法である押
出し成形法により製造した場合、膜質が均一とならず、
Niリッチ相がターゲット面上で偏析してしまう。そし
て、このようなAl−Ni合金スパッタ用ターゲットを
用いて成膜した金属反射層中のNiの含有量分布が不均
一になりやすく、金属反射層としての特性のバラツキ等
が生じ、所望の特性が得られない。
【0006】このようなAl−Ni合金の他、Alと、
Mg、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、W、Mn、Fe、Co、CuおよびZn等とその合
金をターゲットとするときも同様の現象が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、例え
ば光磁気記録媒体等の金属反射層などの成膜に用いたと
き、膜中の合金組成が均一で、金属反射層等の特性のバ
ラツキが少なく、さらに合金構成成分の含有率を高くす
ることが可能で、金属反射層等の熱伝導率を低下させる
ことができ、例えばより一層高い記録感度をもつ光磁気
記録媒体等の光記録媒体が得られる、Al合金スパッタ
用ターゲットとその製造方法とを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は下記
(1)〜(14)の本発明により達成される。 (1)Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Zr、
Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、
Co、Ni、CuおよびZnのうちの1種以上である)
から形成されており、鏡面加工をして走査型電子顕微鏡
観察を行ったとき、平均粒径5μm 以下の前記Mリッチ
の微細粒を含有するグレインをもつAl合金スパッタ用
ターゲット。 (2)前記Mの含有量が1〜40wt%である上記(1)
のAl合金スパッタ用ターゲット。 (3)前記MがNiであり、Ni含有量2〜40wt%の
Al−Ni合金から形成されている上記(1)または
(2)のAl合金スパッタ用ターゲット。 (4)前記グレインの平均径が1μm 〜1mmである上記
(1)〜(3)のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲ
ット。 (5)前記微細粒が、前記グレイン中に面積比で5〜8
0%存在する上記(1)〜(4)のいずれかのAl合金
スパッタ用ターゲット。 (6)前記グレイン周囲にバウンダリー層を有し、この
バウンダリー層中にMリッチの第2の微細粒を有する上
記(1)〜(5)のいずれかのAl合金スパッタ用ター
ゲット。 (7)前記第2の微細粒の平均粒径が0.1〜10μm
である上記(6)のAl合金スパッタ用ターゲット。 (8)前記第2の微細粒が、前記バウンダリー層中に面
積比で5〜80%存在する上記(6)または(7)のA
l合金スパッタ用ターゲット。 (9)Al−M合金の粉末を加圧成形した上記(1)〜
(8)のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲット。 (10)光記録媒体の反射膜の成膜に用いる上記(1)
〜(8)のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲット。 (11)Al−M合金を溶融して高速急冷法により粉末
とし、得られたAl−M合金の粉末を、加圧成形するA
l合金スパッタ用ターゲットの製造方法。 (12)前記加圧成形が、Alの融点未満の温度で行わ
れる上記(11)のAl合金スパッタ用ターゲットの製造
方法。 (13)前記高速急冷法により得られた微細粉末に、さ
らにMリッチの微細粒を添加して加圧成形する上記(1
1)または(12)のAl合金スパッタ用ターゲットの製
造方法。 (14)前記Al−M合金の粉末中にMリッチの微細粒
が存在する上記(11)〜(13)のいずれかのAl合金ス
パッタ用ターゲットの製造方法。
【0009】
【作用および効果】本発明のスパッタ用ターゲットは、
Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Zr、Hf、
V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、
Ni、CuおよびZnのうちの1種以上である)であ
る。そして、好ましくはAl−M合金を溶融して高速急
冷法により粉末とし、得られた粉末を、好ましくはAl
の融点未満の温度で加圧成形して得られるもので、平均
粒径5μm 以下のMリッチの微細粒を含有するグレイン
をもつ。この場合、微細粒は全体のM含有量よりもM過
剰の金属間化合物を主体とし、全体のMの含有量は、好
ましくは1〜40wt%である。このターゲットは、従来
の押出し成形法により製造したAl−M合金スパッタ用
ターゲットと比較して、Mの組成が均質である。すなわ
ち、例えばMとしてNiを用いたとき、直径5インチ
(約127mm)のAl−Ni合金スパッタ用ターゲット
のスパッタ面を、縦および横方向にそれぞれ直径の1/
6の長さで等間隔に区切り、得られた32区画のNiの
平均含有量を測定すると、押出し成形法によるターゲッ
トでは、Niリッチ相の微細粒は比較的均一に分布して
いるが、一軸方向に配向するので区画ごとのNiの平均
含有量が変化しており、区画ごとの平均含有量のバラツ
キは全体としてのNi含有量増加させると著しくバラツ
いてしまう。すなわち、押出し成形法では、Ni含有量
を例えば6wt%超とすると、押出し方向に縞状にNiリ
ッチ相が偏析・偏在し、前記の区画ごとの平均含有量が
同一のターゲットを製造することはできない。一方、本
発明のAl−Ni合金スパッタ用ターゲットでは、Ni
リッチの微細粒はグレイン内部、あるいはこれに加えグ
レイン近傍のバウンダリー層に偏在してはいるが、前記
の区画内のNiの平均含有量は、Ni含有量が多くても
区画間でほぼ同一である。
【0010】すなわち、本発明によれば、より一層高い
M含有量とするときにも、M量が均質なAl−M合金ス
パッタ用ターゲットを製造することができる。従って、
本発明のAl−M合金スパッタ用ターゲットを用いるこ
とで、M含有率を多くして、熱伝導率が低く、より一層
高い記録感度をもつ光磁気記録媒体用等の金属反射層等
の成膜が可能となる。
【0011】また、光磁気記録媒体、例えばミニディス
クでは、ブロックエラーレート(BLER)が特に3.
0×10-2以下となる記録パワー下限値(Pmin )に対
し、Pmin ×1.4として表わされる最適記録パワー
(P0 )、すなわち光磁気記録媒体に記録するための記
録書き込み光の最適パワーが、低ければ低いほど記録感
度は高くなる。このP0 は、例えばMとしてNiを用い
たとき、金属反射層厚が同じであれば、Al−Ni合金
製金属反射層のNi含有率が高いほど低下し、金属反射
層厚が薄いほど低下する。このときNi含有率が高いほ
ど金属反射層厚の変化に対するP0 の変化も小さくな
る。すなわち、金属反射層の製造に際し、膜厚を厚くし
てもP0 は高くならず、製造上の膜厚制御マージンが広
がり、また膜厚を薄くせざるをえなくなって反射性が低
下したり、高温高湿下での耐食性が低下するということ
も無くなり製造上の大きなメリットとなる。
【0012】またさらに、本発明あるいは押出し成形法
により製造したAl合金スパッタ用ターゲットを用いて
その直上に基板固定してスパッタを行ない、得られた金
属層について、ターゲット中心から径方向にM含有率を
測定すると、押出し成形法によるターゲットを用いた場
合、金属層中のM含有率は、ターゲット中心付近でM含
有率が低く、測定位置を径方向に移動していくと、M含
有率は大きく増加していく。しかし、本発明のターゲッ
トを用いた場合には、ターゲット中心付近では、ターゲ
ットのM含有率とほぼ同等の薄膜が安定して得られ、ま
た金属層中のM含有率の径方向の変化も格段と小さい。
【0013】すなわち、本発明のAl−M合金スパッタ
用ターゲットを用いることで、スパッタの際のターゲッ
ト中心から径方向の位置の違いによる金属反射層中のM
含有率の変化が小さく、特にターゲット直上付近での薄
膜中のM含有率がターゲット組成とほぼ等しいという特
段の効果が合わせて得られる。このような効果は、本発
明のターゲットによりはじめて得られた効果である。
【0014】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0015】本発明のAl合金スパッタ用ターゲット
は、Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、C
o、Ni、CuおよびZnのうちの1種以上である)か
ら形成されており、平均粒径5μm 以下、より好ましく
は0.01〜2μm の前記Mリッチの微細粒を含有する
グレインをもつ。そして、好ましくはMの含有量は1〜
40wt%である。M含有量が少なすぎると、本発明の実
効が少なくなり、また例えば金属反射層を成膜したと
き、金属反射層の熱伝導率が高くなりやすく、媒体の記
録感度が低下してくる。また多すぎても本発明の実効が
少なくなる他、例えば金属反射層としてアモルファス状
態を維持できなくなって、金属反射層としての反射率が
低下しやすくなり、媒体のC/N比も劣化してくる。
【0016】次に、本発明のAl−M合金スパッタ用タ
ーゲットのMとして最も好ましいNiを用い、特にミニ
ディスク等の光磁気記録媒体の金属反射層を成膜する場
合を例として説明する。なお、Ni以外の前記Mでも、
そのマイクロストラクチャー等は以下と同様である。
【0017】本発明のAl−M合金スパッタ用ターゲッ
トのMとしてNiを用いる場合は、Ni含有量が2〜4
0wt%、より好ましくは3〜20wt%、特に6〜10wt
%であることが好ましい。Ni含有量が少なすぎると、
例えば金属反射層を成膜したとき、前記のように、金属
反射層の熱伝導率が高くなりやすく、記録感度が低下し
てくる。また多すぎると、金属反射層がアモルファス状
態を維持できなくなってくるとともに、金属反射層の反
射率が低下しやすくなり、C/N比が劣化してくる。
【0018】このような範囲でNiを含有し、後述する
方法で製造した本発明のAl−Ni合金スパッタ用ター
ゲットは、平均粒径5μm 以下、より好ましくは0.0
1〜2μm のNiリッチの微細粒を含有するグレインを
もつ。すなわち、ターゲット表面を例えばダイアパウダ
ーによりスズ定盤上でポリッシングして鏡面加工したの
ち、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を行なう
と、粒界が明確に確認されるグレインをもつ。本明細書
において、Niリッチの微細粒を含有するグレインと
は、このような処理で確認されるグレインをいう。一
方、押出し成形法により製造したAl−Ni合金スパッ
タ用ターゲットでは、前記の鏡面加工後、さらに塩化鉄
水溶液でエッチング加工を施してはじめてグレインが確
認されることはあるが、前記の鏡面加工のみではグレイ
ンは確認されない。
【0019】グレインの平均径は、好ましくは1μm 〜
1mm、より好ましくは2〜100μm である。この場
合、平均粒径や平均径は、SEM視野下での50個程度
のグレインの最大長辺の平均で表わす。そして、Niリ
ッチ(Mリッチ)微細粒はSEM視野下、一定量グレイ
ン内に存在し、好ましくはグレイン中に面積比で5〜8
0%、より好ましくは15〜50%存在する。そして、
グレインのほとんどが、主に球状あるいは偏平状に近い
形状をもつ。
【0020】さらに、このようなグレイン周囲には通常
バウンダリー層が存在し、このバウンダリー層中にもN
iリッチの第2の微細粒を有する。そしてこの第2の微
細粒は、主にグレイン近傍に存在し、平均粒径としては
0.1〜10μm 、より好ましくは2〜5μm で、バウ
ンダリー層中に面積比で5〜80%、より好ましくは1
5〜60%存在する。これら、グレイン中のNiリッチ
の微細粒や、バウンダリー層中に存在する第2の微細粒
は、主に金属間化合物NiAl3 を主体とし、さらに、
Al−Ni合金中のNi含有量が25〜40wt%の場
合、Ni2 Al3やNiAl等の合金(金属間化合物)
として存在することもある。これらは、X線回折(XR
D)により確認することができる。なお、バウンダリー
層の厚さは5〜20μm 程度、また、面積比は0〜30
%、特に5〜20%であることが好ましい。ただし、後
述する加圧成形法、特に加熱を伴なわない成形を行なう
場合は、上記のようなバウンダリー層がほとんど存在せ
ず、グレイン近傍にNiリッチの微細粒が存在する層の
み有する場合もある。この場合、Niリッチの微細粒と
ともに空隙が存在することもある。なお、このようなA
l−Ni合金スパッタ用ターゲットのNiリッチの微細
粒等は特にSEMよる組成像からの確認が有効である。
また、このようなNiリッチ相を除く部分は、実質的に
アルミニウム相であり、さらに、これらの組成成分のほ
かに、ターゲット組成中には原料の不純物等に由来する
例えばSi、Fe、Cu等が1000ppm 程度以下、ま
たOやN等が1000ppm 程度以下含まれていてもよ
い。
【0021】以上では、前記MとしてNiを用いたとき
について説明してきたが、Ni以外の金属を用いた場合
のAl合金中の好ましいM含有量や、グレイン中のMリ
ッチの微細粒およびバウンダリー層中に存在する第2の
微細粒の、存在形態等を以下に示す。
【0022】MがMgの場合、Al中のM含有量は2〜
40wt%が好ましい。またMリッチの微細粒としては金
属間化合物AlMgのβ相が偏析する。MがTiの場
合、Al中のM含有量は2〜40wt%が好ましい。また
Mリッチの微細粒は主にTiAl3 が主体となる。Mが
Hfの場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好まし
い。MがVの場合、Al中のM含有量は1〜20wt%が
好ましい。またMリッチの微細粒は主にVAl6 やVA
5 が主体となる。MがNbまたはTaの場合、Al中
のM含有量はいずれの場合も1〜30wt%が好ましい。
MがCrの場合、Al中のM含有量は1〜20wt%が好
ましい。またMリッチの微細粒は主にCrAl7 を主体
とし、さらにM含有量が10〜20wt%の場合、Cr12
Al11、CrAl4 として存在することもある。MがM
oの場合、Al中のM含有量は1〜20wt%が好まし
い。またMリッチの微細粒は主にMoAl12が主体とな
る。MがWの場合、Al中のM含有量は1〜20wt%が
好ましい。またMリッチの微細粒は主にWAl12が主体
となる。MがMnの場合、Al中のM含有量は1〜30
wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主にMnAl
6 やMnAl4 が主体となる。MがFeの場合、Al中
のM含有量は2〜40wt%が好ましい。またMリッチの
微細粒は主にFeAl3 やFe2 Al5 が主体となる。
MがCoの場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好
ましい。またMリッチの微細粒は主にCo 2 Al9 を主
体とし、さらにM含有量が20〜30wt%の場合、Co
4 Al13、Co2 Al5 として存在することもある。M
がCuの場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好ま
しい。またMリッチの微細粒は主に金属間化合物AlC
uのθ相が偏析する。MがZnの場合、Al中のM含有
量は1〜30wt%が好ましい。またAl−ZnはZnの
重力偏析が生じる。
【0023】さらに、本発明のAl合金スパッタ用ター
ゲットでは、Al合金を形成するMは、例示したこれら
の金属単独のみでなく、これらの金属が2種以上含まれ
たものであってもよい。
【0024】本発明は、グレインの平均径やグレイン中
のこのようなMリッチの微細粒の平均粒径や存在比率、
さらにバウンダリー層中の第2の微細粒の平均粒径や存
在比率を上記のように制御する。このようなMリッチ微
細粒の分布は、グレイン内部およびその近傍に存在する
点では微視的には局在的ではあるが、巨視的にはほぼ等
方的である。従って、M含有量をより高いものとして
も、前記の押出し成形法により得られるターゲットのよ
うな、M組成のバラツキがなく、M組成が均質なAl合
金スパッタ用ターゲットが得られる。従って、媒体の反
射層として用いる場合、C/N比の劣化なしに記録感度
をより一層高くすることが可能で、さらに金属反射板の
膜厚変化に対するP0 の変化が小さくなり、製造上のマ
ージンが広いというメリットももつ金属反射層を得るこ
とが可能となる。また、前記のように、スパッタの際の
ターゲット直上を中心とし、その中心からの位置による
金属反射層中のM含有率の変化が少ないというすぐれた
効果も得られる。このような効果は、Mとして前記いず
れの金属を用いても得られるが、これらのMのうちでは
Niを用いると最も高い効果が得られる。
【0025】他方、押出し成形法による合金ではこのよ
うなグレインやバウンダリー層、さらにはMリッチの微
細粒の局在的ではあるがほぼ等方的な分布は認められな
い。押出し成形法により得たターゲットを用いるスパッ
タにより得られた金属反射層は、ターゲット直上を中心
とすると、その中心付近のM含有率が低くなる。さら
に、金属反射層の径方向のM含有率はターゲット直上中
心からはなれるにつれて増加する。さらに、ターゲット
のM含有量が高くなるにつれて、Mリッチの微細粒がタ
ーゲット内で押出し方向と平行の縞状に不均一に分布す
るので、ターゲットのM含有量が一定しない。そのた
め、そのようなターゲットを用いて成膜した金属反射層
では、均一なM含有率とはなりにくい。すなわち、用い
るターゲットのM含有量を高くできないため、金属反射
層のM含有率を高くできず、これを光磁気記録媒体とし
たとき、記録感度を高くすることができない。
【0026】本発明のAl合金スパッタ用ターゲット
は、前記のようなM含有量のAl−M合金を溶融して高
速急冷法により粉末とし、得られた微粉末を加圧成形す
ることで得ることができる。
【0027】以下にMとしてNiを用いて本発明のAl
合金スパッタ用ターゲットの製造方法を説明する。
【0028】合金の原料としては、原料金属としてAl
およびNiを用い、Ni含有量が前記範囲となるように
秤量して混合し、アークメルト法、高周波誘導溶解炉法
等により700〜1000℃で溶融して高速急冷法によ
り粉末とすればよい。高速急冷法としては、いずれの方
法も用いることができ、各種冷却ロール法、遠心急冷
法、アトマイズ法等を用いることができるが、球状ある
いは偏平状の粉末を容易に得ることができることから、
特にガスアトマイズ法が好ましい。用いるガスとしては
2 またはAr、Heその他の不活性ガスを用いること
が好ましい。
【0029】前記溶融に際し、MとしてNi以外の金属
を用いる場合は、用いる溶融温度としては、700〜2
000℃程度の範囲から、用いる金属により最適な温度
を選択すればよい。
【0030】また、粉末の大きさとしては、最大長辺が
平均で1μm 〜1mm、より好ましくは2〜100μm で
ある。大きすぎると高速急冷されにくく、Niリッチ粒
が微粒子化しにくい。また小さすぎると加圧成形が難し
くなる。
【0031】得られた粉末は、加圧成形する。加圧成形
する方法は、どのような方法であってもよく、たとえば
通常の加圧成形法、ホットプレス法(HP)、あるいは
熱間静圧プレス法(HIP)等を用いることができる。
【0032】例えばHP法を用いる加圧成形法として
は、得られた粉末を、例えばグラファイト製等の型に充
填し、加圧成形する。加圧成形条件は、Alの融点以下
の温度であって、通常は室温以上の温度で、より好まし
くは400〜650℃で、100kg/cm2〜1000kg/c
m2、5秒〜1時間行なえばよい。
【0033】このとき、加熱後の冷却は、好ましくは1
00〜500℃/時間、より好ましくは300〜500
℃/時間の速度で冷却する。冷却する速度が遅すぎる
と、例えばバウンダリー層等に含まれるNiリッチの微
細粒の平均粒径が局部的に大きくなりすぎることがあ
り、また速すぎると、生産性が低下する。さらに、加圧
成形時の温度が高すぎるとAlが溶融してしまい、Ni
リッチの微細粒を含有するグレインおよびバウンダリー
層をもつ構造が消失する傾向がある。
【0034】この際、加圧成形する方法としては、前記
高速急冷法により得られた粉末に、さらにNiリッチの
微細粒を添加して混合したのちに加圧成形してもよい。
ここで添加するNiリッチの微細粒としては、例えばN
iAl3 、Ni2 Al3 、NiAl、Ni3 Al等のN
iを含有するAl合金(金属間化合物)やNiであっ
て、平均粒径が0.1〜10μm 、より好ましくは2〜
5μm である。この場合の加圧成形の条件としては、前
記と同様であるが、例えば加圧を室温程度の温度で行う
場合は特に、1〜5t/cm2 、1秒〜10分程度とするこ
とが好ましい。Niリッチの微細粒を添加、混合して加
圧成形する場合、加圧成形時の温度は、前記温度範囲で
加熱しても、また加熱せずに例えば室温程度でおこなっ
てもよいが、バウンダリー層や、その中にNiリッチ相
を析出させる目的で加熱することが好ましい。なお、加
圧成形時にバウンダリー層や、その中にNiリッチ相が
析出する程度に加熱せずに圧粉する場合、グレイン間に
空隙が存在する場合がある。
【0035】なお、MとしてNiを例に製造方法を説明
したが、Ni以外の前記M金属であっても同様である。
また、前記高速急冷法により得られた粉末に、さらにM
リッチの微細粒を添加して混合した後に加圧成形する場
合、用いるMリッチの微細粒としては、前記Niリッチ
の微細粒以外に、前記高速急冷法の原料として用いた前
記Mの金属とのAl合金や、前記Mであってよい。具体
的には、前記した各M金属のAl合金や金属間化合物等
および各M金属が挙げられる。
【0036】また、用いるMリッチの微細粒の金属種
は、複数であってもよく、さらに前記高速急冷法により
得られた粉末に含まれるMの金属種と同一でなくてもよ
い。
【0037】このようにして得られた本発明のAl合金
スパッタ用ターゲットのグレインには、加圧成形方向と
平行の方向と垂直の方向とで異方性を有することもある
が、グレイン中やバウンダリー層中に析出した微細粒に
は異方性が認められない。
【0038】本発明のAl合金スパッタ用ターゲット
は、例えば光記録媒体等の光記録媒体の金属反射層を成
膜するためのスパッタ用ターゲットとして好適である。
すなわち、光磁気記録媒体は、透明基板上に誘電体層を
介してTb20Fe74Co6 等の記録層磁性膜を設けて構
成されている。そして、最近では、記録層磁性膜上に第
2の誘電体層を設け、記録層を一対の誘電体層で挟持す
るとともに、その最上層には金属反射層を設けて再生信
号の出力を高めているが、このような金属反射層を成膜
する際に好適に用いられる。
【0039】本発明のAl合金スパッタ用ターゲットを
用いて成膜した光磁気記録媒体等の光記録媒体の金属反
射層の膜厚は400〜1500A 程度が好ましい。膜厚
が薄すぎると金属反射層としての効果が無くなり、出力
やC/Nが低下しやすい。また厚すぎると感度が低下す
る傾向がある。
【0040】なお、これまで光磁気記録媒体を例に述べ
てきたが、本発明のAl合金スパッタ用ターゲットは、
これ以外の各種光記録媒体の製造にも用いることができ
る。
【0041】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0042】実施例1 原料AlとNiとをNi含有量が6wt%および8wt%と
なるように秤量、混合し、それぞれ700℃で溶融し
た。これをそれぞれN2 ガスを用いるガスアトマイズ法
により、平均粒径が50μm の粉末を得た。この粉末
を、グラファイト製の型に充填し、640℃、130kg
/cm2、10-2Torrで10分間加圧成形を行い、直径12
7mm、厚さ5mmの加圧成形体試料1(Ni含有量6wt
%)および加圧成形体試料2(Ni含有量8wt%)を得
た。
【0043】得られた試料の表面を前述の方法で鏡面加
工し、走査型電子顕微鏡(SEM)で得られた組成像を
図1(Ni含有量6wt%)および図2(Ni含有量8wt
%)に示す。それぞれ倍率の異なる組成像として(a)
および(b)に示した。
【0044】比較例1 Ni含有量を6wt%としたほかは実施例1と同様にして
原料を700℃で溶融した後、450℃、押出比1/1
0で押出し成形を行い、比較試料1を得た。
【0045】得られた試料の押出し方向に対して平行の
方向の断面と、垂直の方向の断面とについて、実施例1
と同様にしてSEMによる組成像を得、図3(押出し方
向に平行)および図4(押出し方向に垂直)に示した。
それぞれ倍率の異なる組成像として(a)および(b)
に示した。
【0046】図1および図2に示すように、表面を前述
の方法で鏡面加工した本発明のAl−Ni合金スパッタ
用ターゲットのSEMによる組成像では、白く示されて
いるNiリッチの微細粒を含有するグレインが認めら
れ、さらにグレイン近傍のバウンダリー層中に平均粒径
の大きなNiリッチの第2の微細粒が存在することがわ
かる。これに対し、表面を前述の方法で鏡面加工して
も、比較試料1では、図3および図4に示すように、グ
レインが認められない。
【0047】実施例2 実施例1で得た加圧成形体試料1をターゲットとして用
い、高周波マグネトロンスパッタにより、半径150mm
のガラス製基板に対してスパッタを行って、膜厚600
A のAl−Ni合金アモルファス薄膜(薄膜1)を成膜
した。なお、RFパワーは750w とし、ターゲット中
心と基板中心を一致させて直上固定とした。
【0048】得られた薄膜の中心から径方向に、表1に
示す部分のNi含有率を誘導結合プラズマ発光分光分析
(ICP)により測定した。得られた結果を表1に示
す。
【0049】
【表1】
【0050】比較例2 比較例1で得られた比較試料1を用い、これを実施例1
と同じサイズのスパッタ用比較試料1とした。このスパ
ッタ用比較試料1を用いて実施例2と同様にして基板上
にAl−Ni合金アモルファス薄膜を得た。得られた薄
膜を比較薄膜1とし、実施例2と同様に薄膜の中心から
径方向に、表1に示す部分のNi含有率を測定した。得
られた結果を表1に示す。
【0051】表1より明らかなように、比較薄膜1のN
i含有率は、中心付近で低いことがわかる。一方、薄膜
1では中心付近のNi含有率がターゲットのNi含有率
に近く、さらに中心から径方向にNi含有率の変化が少
ない。
【0052】実施例3 Ni含有量を10wt%としたほかは実施例1と同様にし
て直径127mm、厚さ5mmの加圧成形体試料3(Ni含
有量10wt%)を得た。
【0053】実施例1と同様にして得た加圧成形体試料
2と加圧成形体試料3とをそれぞれ10試料用い、実施
例2と同じ条件でそれぞれ10個のAl−Ni合金アモ
ルファス薄膜を成膜した。
【0054】得られた各薄膜のターゲット中心位置のN
i含有率を実施例2と同様に測定した。Ni含有率の平
均値のバラツキ範囲を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】比較例3 Ni含有量を8wt%および10wt%としたほかは、比較
例1と同様にして押出し成形法による比較試料2(Ni
含有量8wt%)および比較試料3(Ni含有量10wt
%)を得た。
【0057】比較試料2と比較試料3とをそれぞれ10
試料用い、実施例3と同様にしてAl−Ni合金アモル
ファス薄膜を成膜した。
【0058】得られた各薄膜のターゲット直上中心位置
のNi含有率を実施例3と同様に測定した。Ni含有率
の平均値のバラツキ範囲を表2に示す。
【0059】実施例4 原料AlとNiとをNi含有量が6wt%となるように秤
量、混合し、それぞれ700℃で溶融した。これをそれ
ぞれN2 ガスを用いるガスアトマイズ法により、平均粒
径が50μm の粉末を得た。この粉末に、さらに平均粒
径5μm のNiAl3 の粉末を、加圧成形後のNi含有
量が8wt%となる量添加し、Vミキサーを用いて2時間
混合し、得られた混合粉末を、超硬(WC)製の型に充
填し、室温で4t/cm2 、大気中で20秒間加圧成形を行
い、直径127mm、厚さ5mmのAl−Ni合金スパッタ
用ターゲットを得た。
【0060】実施例1と同様にして、得られたターゲッ
トのSEMによる組成像を得、組成像から平均粒径が5
μm 以下のNiリッチの微細粒を含有するグレインをも
ち、さらにグレイン周囲にNiリッチの微細粒が分布し
ていることを確認した。
【0061】また、このターゲットを用い、実施例3と
同様の薄膜を作製したところ、実施例3と同様のNi含
有率の平均値のバラツキ範囲であった。
【0062】実施例5 前記MとしてMg、Ti、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、CuおよびZ
nを用い、AlとこれらのMとをそれぞれのM含有量が
6wt%となるように秤量、混合し、Mの種類に合わせて
700〜1500℃の範囲で溶融した。なお、Mはそれ
ぞれ単独でAlと混合した。これをそれぞれN2 ガスを
用いるガスアトマイズ法により、平均粒径が50μm の
粉末を得た。この粉末を、それぞれ実施例1と同様にし
て加圧成形し、直径127mm、厚さ5mmの加圧成形体試
料を得た。
【0063】得られたそれぞれの加圧成形体試料を用
い、実施例1と同様にして、得られたターゲットのSE
Mによる組成像を得た。その結果、組成像から平均粒径
が5μm 以下のそれぞれのMリッチの微細粒を含有する
グレインが認められ、さらにグレイン近傍のバウンダリ
ー層中に平均粒径がより大きいMリッチの第2の微細粒
が分布していることを確認した。
【0064】また、このターゲットを用い、実施例3と
同様の薄膜を作製したところ、実施例3より若干は劣る
が、M含有率のバラツキの少ない膜が得られた。
【0065】実施例6 ポリカーボネートを射出成形して86mm径、厚さ1.2
mmの基板サンプルを得た。この基板上に、SiNx(x
=1.1)の第1の誘電体層を高周波マグネトロンスパ
ッタにより層厚900A に設層した。次に、この第1の
誘電体層上に、Tb20Fe74Co6 の組成を有する記録
層を、スパッタにより層厚200A に設層した。
【0066】さらに、この記録層上に、La23 30
モル%、SiO2 20モル%およびSi34 50モル
%を含有する膜厚200A の第2の誘電体層を高周波マ
グネトロンスパッタにより形成した。
【0067】この第2の誘電体層上に、Ni含有量6wt
%、Ni含有量8wt%およびNi含有量10wt%のそれ
ぞれのターゲットを用い、高周波マグネトロンスパッタ
によりNi含有量が6wt%、8wt%および10wt%で、
以下の膜厚の金属反射層を設層した。Ni含有量6wt%
および8wt%のターゲットを用いたものでは、膜厚を5
00、600および700A とした。また、Ni含有量
10wt%のターゲットを用いたものでは、膜厚を60
0、700および800A とした。
【0068】得られた9種それぞれの試料の金属反射層
上に保護コートを設層した。保護コートは、オリゴエス
テルアクリレートを含有する紫外線硬化型樹脂を塗布し
た後、紫外線硬化して5μm 厚の膜厚とした。これを光
磁気記録ディスクサンプルとして最適記録パワー(P
0 )を以下の方法で測定した。得られた結果を図5に示
す。
【0069】<最適記録パワー(P0 )測定法>ディス
クをCLV1.4m/s で回転し、780nmの連続レーザ
光を照射しつつ200Oeの印加磁界で磁界変調して、E
FM信号を記録した。記録パワーを変化させて3T信号
のジッタを測定し、ジッタが40nsecを切るパワーPmi
n を測定し、最適記録パワーP0 =1.4×Pmin を算
出した。
【0070】図5に示すように、金属反射層の厚さが同
じ場合、Ni含有率を増やすとP0が低下する。また、
金属反射層の厚さを厚くするとP0 は高くなるが、Ni
含有率を増やすことで金属反射層の厚さの変化に対する
0 の変化量が低下する。すなわち、金属反射層の製造
に際し、金属反射層中のNi含有率を増やすことで、膜
厚を厚くすることができ、製造上の膜厚制御マージンが
広がり、製造上の大きなメリットとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、本発明のAl−Ni合金スパッタ用
ターゲット(Ni含有量6wt%)の走査型電子顕微鏡
(SEM)の組成像である。
【図2】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、本発明のAl−Ni合金スパッタ用
ターゲット(Ni含有量8wt%)の走査型電子顕微鏡
(SEM)の組成像である。
【図3】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、比較例のAl−Ni合金スパッタ用
ターゲット(Ni含有量6wt%)の押出し方向と平行の
断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の組成像である。な
お、押出し方向は、図面横方向である。
【図4】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、比較例のAl−Ni合金スパッタ用
ターゲット(Ni含有量6wt%)の押出し方向と垂直の
断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の組成像である。
【図5】本発明のAl−Ni合金スパッタ用ターゲット
を用いて成膜した金属反射層をもつ光磁気記録ディスク
の、金属反射層厚さとP0 との関係を示すグラフであ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明のAl合金スパッタ用ターゲット
は、Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、C
o、Ni、CuおよびZnのうちの1種以上である)か
ら形成されており、平均粒径5μm以下、より好ましく
は0.01〜2μmの前記Mリッチの微細粒を含有する
グレインをもつ。そして、好ましくはMの含有量は1〜
40wt%である。M含有量が少なすぎると、本発明の
実効が少なくなり、また例えば金属反射層を成膜したと
き、金属反射層の熱伝導率が高くなりやすく、媒体の記
録感度が低下してくる。また多すぎても本発明の実効が
少なくなる他、例えば金属反射層として良好なアモルフ
ァス状態や結晶状態を維持できなくなったりして、金属
反射層としての反射率が低下しやすくなり、媒体のC/
N比も劣化してくる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明のAl−M合金スパッタ用ターゲッ
トのMとしてNiを用いる場合は、Ni含有量が2〜4
0wt%、より好ましくは3〜20wt%、特に6〜1
0wt%であることが好ましい。Ni含有量が少なすぎ
ると、例えば金属反射層を成膜したとき、前記のよう
に、金属反射層の熱伝導率が高くなりやすく、記録感度
が低下してくる。また多すぎると、金属反射層の反射率
が低下しやすくなり、C/N比が劣化してくる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】MがMgの場合、Al中のM含有量は2〜
40wt%が好ましい。またMリッチの微細粒としては
金属間化合物AlMgのβ相が偏析する。MがTiの場
合、Al中のM含有量は2〜40wt%が好ましい。ま
たMリッチの微細粒は主にTiAlが主体となる。M
がZrの場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好
ましい。また、Mリッチの微細粒は主にZrAlが主
体となる。MがHfの場合、Al中のM含有量は1〜3
0wt%が好ましい。MがVの場合、Al中のM含有量
は1〜20wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は
主にVAlやVAlが主体となる。MがNbまたは
Taの場合、Al中のM含有量はいずれの場合も1〜3
0wt%が好ましい。MがCrの場合、Al中のM含有
量は1〜20wt%が好ましい。またMリッチの微細粒
は主にCrAlを主体とし、さらにM含有量が10〜
20wt%の場合、Cr12Al11、CrAlとし
て存在することもある。MがMoの場合、Al中のM含
有量は1〜20wt%が好ましい。またMリッチの微細
粒は主にMoAl12が主体となる。MがWの場合、A
l中のM含有量は1〜20wt%が好ましい。またMリ
ッチの微細粒は主にWAl12が主体となる。MがMn
の場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好まし
い。またMリッチの微細粒は主にMnAlやMnAl
が主体となる。MがFeの場合、Al中のM含有量は
2〜40wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主
にFeAlやFeAlが主体となる。MがCoの
場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好ましい。
またMリッチの微細粒は主にCoAlを主体とし、
さらにM含有量が20〜30wt%の場合、CoAl
13、CoAlとして存在することもある。MがC
uの場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好まし
い。またMリッチの微細粒は主に金属間化合物AlCu
のθ相が偏析する。MがZnの場合、Al中のM含有量
は1〜30wt%が好ましい。またAl−ZnはZnの
重力偏析が生じる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al−M合金(ただしMは、Mg、T
    i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、M
    n、Fe、Co、Ni、CuおよびZnのうちの1種以
    上である)から形成されており、 鏡面加工をして走査型電子顕微鏡観察を行ったとき、平
    均粒径5μm 以下の前記Mリッチの微細粒を含有するグ
    レインをもつAl合金スパッタ用ターゲット。
  2. 【請求項2】 前記Mの含有量が1〜40wt%である請
    求項1のAl合金スパッタ用ターゲット。
  3. 【請求項3】 前記MがNiであり、Ni含有量2〜4
    0wt%のAl−Ni合金から形成されている請求項1ま
    たは2のAl合金スパッタ用ターゲット。
  4. 【請求項4】 前記グレインの平均径が1μm 〜1mmで
    ある請求項1〜3のいずれかのAl合金スパッタ用ター
    ゲット。
  5. 【請求項5】 前記微細粒が、前記グレイン中に面積比
    で5〜80%存在する請求項1〜4のいずれかのAl合
    金スパッタ用ターゲット。
  6. 【請求項6】 前記グレイン周囲にバウンダリー層を有
    し、このバウンダリー層中にMリッチの第2の微細粒を
    有する請求項1〜5のいずれかのAl合金スパッタ用タ
    ーゲット。
  7. 【請求項7】 前記第2の微細粒の平均粒径が0.1〜
    10μm である請求項6のAl合金スパッタ用ターゲッ
    ト。
  8. 【請求項8】 前記第2の微細粒が、前記バウンダリー
    層中に面積比で5〜80%存在する請求項6または7の
    Al合金スパッタ用ターゲット。
  9. 【請求項9】 Al−M合金の粉末を加圧成形した請求
    項1〜8のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲット。
  10. 【請求項10】 光記録媒体の反射膜の成膜に用いる請
    求項1〜8のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲッ
    ト。
  11. 【請求項11】 Al−M合金を溶融して高速急冷法に
    より粉末とし、得られたAl−M合金の粉末を、加圧成
    形するAl合金スパッタ用ターゲットの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記加圧成形が、Alの融点未満の温
    度で行われる請求項11のAl合金スパッタ用ターゲッ
    トの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記高速急冷法により得られた微細粉
    末に、さらにMリッチの微細粒を添加して加圧成形する
    請求項11または12のAl合金スパッタ用ターゲット
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記Al−M合金の粉末中にMリッチ
    の微細粒が存在する請求項11〜13のいずれかのAl
    合金スパッタ用ターゲットの製造方法。
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