JPH0790665A - 酸素発生用電極 - Google Patents
酸素発生用電極Info
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- JPH0790665A JPH0790665A JP6165545A JP16554594A JPH0790665A JP H0790665 A JPH0790665 A JP H0790665A JP 6165545 A JP6165545 A JP 6165545A JP 16554594 A JP16554594 A JP 16554594A JP H0790665 A JPH0790665 A JP H0790665A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐久性に優れ、使用寿命が長い酸素発生用電
極を提供する。 【構成】 この酸素発生用電極は、少なくとも表面が金
属単体または合金から成る基材1と、基材1の表面に形
成され、白金族元素以外の元素の酸化物から成る少なく
とも2層の酸化物被膜層2,3と、酸化物被膜層2,3
の表面に形成され、白金族元素の酸化物を主成分とする
酸化物から成る触媒層4とを有し、特に、基材1がチタ
ン、酸化物皮膜層が基材1の表面を電解酸化して形成し
たチタン酸化物の単独層2aとその上に積層して形成し
た熱分解法によるチタン酸化物の単独層2bとを備える
第1下地層2と第1下地層2の上に熱分解法で形成した
タンタル酸化物の単独層(第2下地層)3とから成り、
触媒層4が熱分解法で形成したイリジウム酸化物とタン
タル酸化物との混合酸化物から成るものが好ましい。
極を提供する。 【構成】 この酸素発生用電極は、少なくとも表面が金
属単体または合金から成る基材1と、基材1の表面に形
成され、白金族元素以外の元素の酸化物から成る少なく
とも2層の酸化物被膜層2,3と、酸化物被膜層2,3
の表面に形成され、白金族元素の酸化物を主成分とする
酸化物から成る触媒層4とを有し、特に、基材1がチタ
ン、酸化物皮膜層が基材1の表面を電解酸化して形成し
たチタン酸化物の単独層2aとその上に積層して形成し
た熱分解法によるチタン酸化物の単独層2bとを備える
第1下地層2と第1下地層2の上に熱分解法で形成した
タンタル酸化物の単独層(第2下地層)3とから成り、
触媒層4が熱分解法で形成したイリジウム酸化物とタン
タル酸化物との混合酸化物から成るものが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気化学工業で使用さ
れる酸素発生用電極に関し、更に詳しくは、電気めっ
き,電気精錬,有機物電解合成,陰極防食などの電解工
業で陽極として用いたときに、優れた耐久性を発揮する
不溶性の酸素発生用電極に関する。
れる酸素発生用電極に関し、更に詳しくは、電気めっ
き,電気精錬,有機物電解合成,陰極防食などの電解工
業で陽極として用いたときに、優れた耐久性を発揮する
不溶性の酸素発生用電極に関する。
【0002】
【従来の技術】電解工業においては、例えば、亜鉛,
銅,クロムなどをめっきする場合、それぞれ、硫酸亜
鉛,硫酸銅,硫酸クロムなどを主成分とするめっき浴ま
たはこれに更に硫酸を添加して成るめっき浴に、例えば
鉄,銅,チタン,ステンレス鋼などから成る基材を陰極
として浸漬し、また、通電による酸素発生用の電極を陽
極として浸漬した状態で電解反応が進められる。
銅,クロムなどをめっきする場合、それぞれ、硫酸亜
鉛,硫酸銅,硫酸クロムなどを主成分とするめっき浴ま
たはこれに更に硫酸を添加して成るめっき浴に、例えば
鉄,銅,チタン,ステンレス鋼などから成る基材を陰極
として浸漬し、また、通電による酸素発生用の電極を陽
極として浸漬した状態で電解反応が進められる。
【0003】このときの酸素発生用電極としては、従来
から鉛電極が広く用いられている。この鉛電極は、低コ
ストで製造できるだけではなく、仮に鉛がめっき浴に溶
解したとしても硫酸に対する鉛の溶解度は小さく、めっ
き浴中の鉛濃度を低水準に保持することができるので、
基材のめっき面が鉛イオンの影響を受けにくいという利
点を備えている。
から鉛電極が広く用いられている。この鉛電極は、低コ
ストで製造できるだけではなく、仮に鉛がめっき浴に溶
解したとしても硫酸に対する鉛の溶解度は小さく、めっ
き浴中の鉛濃度を低水準に保持することができるので、
基材のめっき面が鉛イオンの影響を受けにくいという利
点を備えている。
【0004】しかし、この鉛電極を酸素発生用電極とし
て用いた場合は、酸素発生時の過電圧が高くなり、ま
た、電解の進行に伴う鉛の溶解に基づき両電極間の距離
が増加して槽全体の電解電圧が上昇するという問題があ
る。すなわち、通電時における使用消費電力を節減する
ことが困難となり、しかも、電極間距離の調整および電
極の薄肉化に伴う電極の交換頻度は多くなる。
て用いた場合は、酸素発生時の過電圧が高くなり、ま
た、電解の進行に伴う鉛の溶解に基づき両電極間の距離
が増加して槽全体の電解電圧が上昇するという問題があ
る。すなわち、通電時における使用消費電力を節減する
ことが困難となり、しかも、電極間距離の調整および電
極の薄肉化に伴う電極の交換頻度は多くなる。
【0005】このような欠点を有する鉛電極に代えて、
貴金属単体または貴金属酸化物で表面が被覆されている
不溶性電極が酸素発生用電極として使用されることがあ
る。この不溶性電極は、通常、チタンのようなバルブ金
属またはそれらバルブ金属を主成分とする合金から成る
基材の表面を、例えばイリジウム酸化物またはイリジウ
ム酸化物にタンタル酸化物を混合した混合物のような貴
金属の酸化物を主成分とする酸化物から成る触媒層で被
覆した構造であり、通電時に電極の消耗はほとんど起こ
らず、また、鉛電極に比べて酸素過電圧も著しく低いと
いう特徴を備えている。
貴金属単体または貴金属酸化物で表面が被覆されている
不溶性電極が酸素発生用電極として使用されることがあ
る。この不溶性電極は、通常、チタンのようなバルブ金
属またはそれらバルブ金属を主成分とする合金から成る
基材の表面を、例えばイリジウム酸化物またはイリジウ
ム酸化物にタンタル酸化物を混合した混合物のような貴
金属の酸化物を主成分とする酸化物から成る触媒層で被
覆した構造であり、通電時に電極の消耗はほとんど起こ
らず、また、鉛電極に比べて酸素過電圧も著しく低いと
いう特徴を備えている。
【0006】例えば、電解銅箔の製造に際し、基材がチ
タンまたはそれを主成分とするチタン合金から成り、触
媒層がイリジウム酸化物から成る不溶性電極を陽極とし
て使用した場合、従来の鉛電極を使用した場合に比べ、
槽電圧を1V程度下げて操業することができ、通電のた
めの消費電力を大幅に節減することが可能になる。しか
も、電解操業中における電極の消耗はほとんど起こらな
いので、両極間の距離は変化しない。したがって、この
電極は、操業条件を安定にし、製品品質も安定化させる
という利点を備えている。
タンまたはそれを主成分とするチタン合金から成り、触
媒層がイリジウム酸化物から成る不溶性電極を陽極とし
て使用した場合、従来の鉛電極を使用した場合に比べ、
槽電圧を1V程度下げて操業することができ、通電のた
めの消費電力を大幅に節減することが可能になる。しか
も、電解操業中における電極の消耗はほとんど起こらな
いので、両極間の距離は変化しない。したがって、この
電極は、操業条件を安定にし、製品品質も安定化させる
という利点を備えている。
【0007】しかしながら、イリジウム酸化物を主成分
とする触媒層を有する酸素発生用電極は、上記したよう
な優れた特性を備えているにもかかわらず、一方では、
電解操業を進めていくと、ある時間経過後に電解電圧が
急上昇することがある。とくに、高い電流密度で電解操
業する場合に上記現象は顕著に発生する。そして、一般
に、このような現象が発生した時点をもって酸素発生用
電極の使用寿命は尽きたものと判定されている。
とする触媒層を有する酸素発生用電極は、上記したよう
な優れた特性を備えているにもかかわらず、一方では、
電解操業を進めていくと、ある時間経過後に電解電圧が
急上昇することがある。とくに、高い電流密度で電解操
業する場合に上記現象は顕著に発生する。そして、一般
に、このような現象が発生した時点をもって酸素発生用
電極の使用寿命は尽きたものと判定されている。
【0008】上記した現象は、電解操業の過程で、電極
表面(触媒層表面)で生成した酸化性物質やめっき浴中
の硫酸成分などが触媒層からその下方に位置する基材表
面にまで侵入して当該基材表面を侵食することにより、
基材と触媒層との間の密着性が低下したり、また、基材
表面に電気絶縁性の酸化皮膜が形成されたりして、酸素
発生用電極全体の導電性の低下が引き起こされ、ついに
は、電解電圧が上昇してしまうためであると考えられ
る。
表面(触媒層表面)で生成した酸化性物質やめっき浴中
の硫酸成分などが触媒層からその下方に位置する基材表
面にまで侵入して当該基材表面を侵食することにより、
基材と触媒層との間の密着性が低下したり、また、基材
表面に電気絶縁性の酸化皮膜が形成されたりして、酸素
発生用電極全体の導電性の低下が引き起こされ、ついに
は、電解電圧が上昇してしまうためであると考えられ
る。
【0009】したがって、仮に使用初期の段階では優れ
た特性を発揮していた不溶性の酸素発生用電極であった
としても、適用する電解条件によっては上記したような
現象が起こり、電極としての寿命が短くなることがあ
る。このような現象の発生を抑制するために、基材と触
媒層の間に優れた耐久性を備えた下地層を介在させると
いう試みがなされている。
た特性を発揮していた不溶性の酸素発生用電極であった
としても、適用する電解条件によっては上記したような
現象が起こり、電極としての寿命が短くなることがあ
る。このような現象の発生を抑制するために、基材と触
媒層の間に優れた耐久性を備えた下地層を介在させると
いう試みがなされている。
【0010】例えば、特公昭49−48072号公報に
おいては、Ti,Ta,Nb,Zrのようなバルブ金属
が溶解している水溶液の中で、基材に電気的または化学
的な酸化処理を施すことにより、当該基材の表面に上記
金属の酸化物を析出させ、その酸化物薄層を下地層とし
て形成し、ついで、その下地層の上に白金族元素または
その酸化物から成る触媒層を形成する方法が提案されて
いる。
おいては、Ti,Ta,Nb,Zrのようなバルブ金属
が溶解している水溶液の中で、基材に電気的または化学
的な酸化処理を施すことにより、当該基材の表面に上記
金属の酸化物を析出させ、その酸化物薄層を下地層とし
て形成し、ついで、その下地層の上に白金族元素または
その酸化物から成る触媒層を形成する方法が提案されて
いる。
【0011】この方法によれば、比較的厚い酸化物層を
下地層として形成することが可能である。しかしなが
ら、かかる電着により形成された下地層と基材との間の
密着性は充分に良好ではなく、また、下地層と触媒層と
の界面における密着性もあまり良好ではない。そのた
め、酸素発生用電極としての使用時に、電極表面に生成
した酸化性物質の作用によって基材と下地層との間また
は下地層と触媒層との間の界面剥離が徐々に進行し、結
局、優れた耐久性を備えた電極として機能し得なくな
る。
下地層として形成することが可能である。しかしなが
ら、かかる電着により形成された下地層と基材との間の
密着性は充分に良好ではなく、また、下地層と触媒層と
の界面における密着性もあまり良好ではない。そのた
め、酸素発生用電極としての使用時に、電極表面に生成
した酸化性物質の作用によって基材と下地層との間また
は下地層と触媒層との間の界面剥離が徐々に進行し、結
局、優れた耐久性を備えた電極として機能し得なくな
る。
【0012】また、特開昭57−116786号公報で
は、Ti,Ta,Zr,Hf,Nbが溶解している水溶
液に基材を浸漬し、特公昭49−48072号公報の方
法と同じようにして基材表面に電着により上記金属の酸
化物層を形成したのち、その酸化物層の一部を非酸化性
雰囲気の中で熱処理するという方法が開示されている。
は、Ti,Ta,Zr,Hf,Nbが溶解している水溶
液に基材を浸漬し、特公昭49−48072号公報の方
法と同じようにして基材表面に電着により上記金属の酸
化物層を形成したのち、その酸化物層の一部を非酸化性
雰囲気の中で熱処理するという方法が開示されている。
【0013】この方法の場合も、基材表面と触媒層との
間に比較的厚い下地層を形成することができる。しかし
ながら、この方法で形成した下地層は、特公昭49−4
8072号公報の下地層の場合と同じように、基材との
密着性は悪い。また、特公昭60−21232号公報に
おいて、TiまたはTi合金から成る基材の表面に、T
aまたは/およびNbの化合物を熱分解することによ
り、基材の表面に薄膜として存在するTi酸化物と、こ
れらTaまたは/およびNbの酸化物との混合酸化物を
下地層として形成する方法が提案されている。
間に比較的厚い下地層を形成することができる。しかし
ながら、この方法で形成した下地層は、特公昭49−4
8072号公報の下地層の場合と同じように、基材との
密着性は悪い。また、特公昭60−21232号公報に
おいて、TiまたはTi合金から成る基材の表面に、T
aまたは/およびNbの化合物を熱分解することによ
り、基材の表面に薄膜として存在するTi酸化物と、こ
れらTaまたは/およびNbの酸化物との混合酸化物を
下地層として形成する方法が提案されている。
【0014】しかしながら、混合酸化物から成る上記下
地層は基材との密着性が悪く、また、耐食性も悪い。そ
のため、結局、長寿命の電極として機能し得ない。更
に、特公昭60−22074号公報においては、基材の
表面に、4価の原子価をとるTiおよび/またはSnの
酸化物と5価の原子価をとるTaおよび/またはNbの
酸化物との混合酸化物の薄層を熱分解法で下地層として
形成した電極が提案されている。
地層は基材との密着性が悪く、また、耐食性も悪い。そ
のため、結局、長寿命の電極として機能し得ない。更
に、特公昭60−22074号公報においては、基材の
表面に、4価の原子価をとるTiおよび/またはSnの
酸化物と5価の原子価をとるTaおよび/またはNbの
酸化物との混合酸化物の薄層を熱分解法で下地層として
形成した電極が提案されている。
【0015】しかしながら、この電極の場合、形成され
た下地層はある程度の導電性を備えているものの、この
混合酸化物それ自体は硫酸などの酸性溶液中における耐
食性が充分であるとはいえず、この下地層もまた、充分
な効果を発揮するものであるとはいいがたい。また、特
公平3−27635号公報や特開平2−61083号公
報においては、基材と触媒層の間に、Ta,Ti,N
b,Sn,Zrの群から選ばれた少なくとも1種の酸化
物とイリジウム酸化物との混合酸化物を下地層として介
在させた電極が提案されている。
た下地層はある程度の導電性を備えているものの、この
混合酸化物それ自体は硫酸などの酸性溶液中における耐
食性が充分であるとはいえず、この下地層もまた、充分
な効果を発揮するものであるとはいいがたい。また、特
公平3−27635号公報や特開平2−61083号公
報においては、基材と触媒層の間に、Ta,Ti,N
b,Sn,Zrの群から選ばれた少なくとも1種の酸化
物とイリジウム酸化物との混合酸化物を下地層として介
在させた電極が提案されている。
【0016】ここで開示されている下地層はいずれも導
電性は良好であるが、この下地層も混合酸化物から成る
ので、前記した電極の場合と同じように、基材との密着
性が悪く、また、耐食性も悪い。そのため、この電極も
長寿命を期待することはできない。このように、基材と
触媒層の間に下地層を介在させた電極は、下地層のない
電極に比べてその使用寿命は長くなるが、しかし、基材
と下地層の密着性が不充分であったり、また耐酸性が不
充分であったりするため、酸素発生用電極としては、必
ずしも満足すべき長寿命を有する電極であるとはいいが
たい。
電性は良好であるが、この下地層も混合酸化物から成る
ので、前記した電極の場合と同じように、基材との密着
性が悪く、また、耐食性も悪い。そのため、この電極も
長寿命を期待することはできない。このように、基材と
触媒層の間に下地層を介在させた電極は、下地層のない
電極に比べてその使用寿命は長くなるが、しかし、基材
と下地層の密着性が不充分であったり、また耐酸性が不
充分であったりするため、酸素発生用電極としては、必
ずしも満足すべき長寿命を有する電極であるとはいいが
たい。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基材と触媒
層との間に導電性の下地層を介在させた各種の酸素発生
用電極における上記した問題を解決し、基材表面と下地
層と触媒層との相互間の密着性は良好であり、下地層の
耐食性も良好であり、高い電流密度の電解操業下におい
ても、低い酸素過電圧で長時間の連続操業に供すること
ができる酸素発生用電極の提供を目的とする。
層との間に導電性の下地層を介在させた各種の酸素発生
用電極における上記した問題を解決し、基材表面と下地
層と触媒層との相互間の密着性は良好であり、下地層の
耐食性も良好であり、高い電流密度の電解操業下におい
ても、低い酸素過電圧で長時間の連続操業に供すること
ができる酸素発生用電極の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、少なくとも表面が金属単体
または合金から成る基材と、前記基材の表面に形成さ
れ、白金族元素以外の元素の酸化物から成る少なくとも
2層の酸化物被膜層と、前記酸化物被膜層の表面に形成
され、白金族元素の酸化物を主成分とする酸化物から成
る触媒層とを有することを特徴とする酸素発生用電極が
提供される。
ために、本発明においては、少なくとも表面が金属単体
または合金から成る基材と、前記基材の表面に形成さ
れ、白金族元素以外の元素の酸化物から成る少なくとも
2層の酸化物被膜層と、前記酸化物被膜層の表面に形成
され、白金族元素の酸化物を主成分とする酸化物から成
る触媒層とを有することを特徴とする酸素発生用電極が
提供される。
【0019】本発明の電極における基材としては、少な
くともその表面が金属単体または合金で構成されている
ものが用いられる。すなわち、基材としては、全体が金
属単体または合金で形成されているものや、例えばステ
ンレス鋼のような材料を芯材にし、その芯材の表面を、
例えば積層,PVD法,CVD法などの成膜法により金
属単体や合金で被覆したものが用いられる。
くともその表面が金属単体または合金で構成されている
ものが用いられる。すなわち、基材としては、全体が金
属単体または合金で形成されているものや、例えばステ
ンレス鋼のような材料を芯材にし、その芯材の表面を、
例えば積層,PVD法,CVD法などの成膜法により金
属単体や合金で被覆したものが用いられる。
【0020】少なくとも基材表面を構成する上記金属単
体または合金としては、Ti,Zrの金属単体、または
それらを主成分とする合金であることが好ましい。とく
に、金属単体としては、入手が容易であるという点でT
iが好適である。そのTiの場合、JIS H 460
0に規定されている第1種Tiおよび第2種Tiのいず
れも使用することができる。
体または合金としては、Ti,Zrの金属単体、または
それらを主成分とする合金であることが好ましい。とく
に、金属単体としては、入手が容易であるという点でT
iが好適である。そのTiの場合、JIS H 460
0に規定されている第1種Tiおよび第2種Tiのいず
れも使用することができる。
【0021】そして、Tiを主成分とする合金として
は、例えばTi:90重量%,Al:6重量%,V:4
重量%から成る組成の合金、Ti:77重量%,Mo:
15重量%,Zr:5重量%,Al:3重量%から成る
組成の合金などを用いることができる。基材の形状は格
別限定されるものではなく、電極としての用途に応じて
適宜な形状、例えば板状,棒状,ラス状などに成形され
ればよい。通常は板状にして用いられる。
は、例えばTi:90重量%,Al:6重量%,V:4
重量%から成る組成の合金、Ti:77重量%,Mo:
15重量%,Zr:5重量%,Al:3重量%から成る
組成の合金などを用いることができる。基材の形状は格
別限定されるものではなく、電極としての用途に応じて
適宜な形状、例えば板状,棒状,ラス状などに成形され
ればよい。通常は板状にして用いられる。
【0022】このような基材の表面、すなわち上記した
金属単体や合金の表面に、後述する酸化物被膜層が下地
層として形成される。なお、上記酸化物被膜層の形成に
先立ち、基材の製造中や、基材を大気中で放置している
間に基材の表面に形成されている酸化皮膜を除去するこ
とが必要である。この酸化皮膜の除去を行わずに、その
上に前記した酸化物被膜層を形成すると、その酸化物被
膜層と基材表面との密着性が阻害されるからである。
金属単体や合金の表面に、後述する酸化物被膜層が下地
層として形成される。なお、上記酸化物被膜層の形成に
先立ち、基材の製造中や、基材を大気中で放置している
間に基材の表面に形成されている酸化皮膜を除去するこ
とが必要である。この酸化皮膜の除去を行わずに、その
上に前記した酸化物被膜層を形成すると、その酸化物被
膜層と基材表面との密着性が阻害されるからである。
【0023】また、上記した酸化皮膜が除去された清浄
な基材表面をJISB0601で規定する表面粗度Rz
で5〜100μmに、好ましくは10〜40μmに粗面
化しておくと、基材表面と酸化物被膜層との密着強度、
または、酸化物被膜層とその上に形成される後述の触媒
層との密着強度を高めることができるので好適である。
な基材表面をJISB0601で規定する表面粗度Rz
で5〜100μmに、好ましくは10〜40μmに粗面
化しておくと、基材表面と酸化物被膜層との密着強度、
または、酸化物被膜層とその上に形成される後述の触媒
層との密着強度を高めることができるので好適である。
【0024】その場合、基材表面の酸化皮膜の除去と清
浄化された基材の表面の粗面化を行う方法としては、例
えば、濃度5〜40重量%,液温50〜100℃、好ま
しくは90〜100℃のしゅう酸水溶液に1〜8時間程
度基材を浸漬する方法や、濃度5〜50%の硫酸水溶液
に基材を浸漬し、その基材を陽極とし、電流密度5〜3
0A/dm2 で1〜10分程度エッチングする方法などを
採用することができる。
浄化された基材の表面の粗面化を行う方法としては、例
えば、濃度5〜40重量%,液温50〜100℃、好ま
しくは90〜100℃のしゅう酸水溶液に1〜8時間程
度基材を浸漬する方法や、濃度5〜50%の硫酸水溶液
に基材を浸漬し、その基材を陽極とし、電流密度5〜3
0A/dm2 で1〜10分程度エッチングする方法などを
採用することができる。
【0025】基材の表面に形成される酸化物被膜層は少
なくとも2層構造をなし、その層構造を構成する各層は
いずれも、特公昭60−22074号公報などで開示さ
れているような混合酸化物の層ではなく、白金族以外の
金属の酸化物から成りそれぞれが固有の特性を備えた単
一酸化物の積層で形成されている。その場合、基材表面
に最初に形成される酸化物被膜層(以下、第1下地層と
いう)としては、以下のような構成のものをあげること
ができる。
なくとも2層構造をなし、その層構造を構成する各層は
いずれも、特公昭60−22074号公報などで開示さ
れているような混合酸化物の層ではなく、白金族以外の
金属の酸化物から成りそれぞれが固有の特性を備えた単
一酸化物の積層で形成されている。その場合、基材表面
に最初に形成される酸化物被膜層(以下、第1下地層と
いう)としては、以下のような構成のものをあげること
ができる。
【0026】まず、第1下地層を、基材表面を構成する
金属単体と同種の金属の酸化物または基材表面を構成す
る合金の酸化物で形成する場合には、基材表面に酸化処
理を施すことにより基材表面を酸化する方法が好適であ
る。その場合の酸化処理方法は格別限定されるものでは
ないが、例えば、基材を電解液に浸漬して基材表面を電
解酸化する方法や、基材を含酸素雰囲気中で加熱する方
法をあげることができる。
金属単体と同種の金属の酸化物または基材表面を構成す
る合金の酸化物で形成する場合には、基材表面に酸化処
理を施すことにより基材表面を酸化する方法が好適であ
る。その場合の酸化処理方法は格別限定されるものでは
ないが、例えば、基材を電解液に浸漬して基材表面を電
解酸化する方法や、基材を含酸素雰囲気中で加熱する方
法をあげることができる。
【0027】この場合には、いずれの方法によっても、
基材表面の一部が酸化されることになるので、当然、基
材表面との密着強度が高い第1下地層を形成することが
できるが、とくに、後述の方法による電解酸化は、上記
密着強度が著しく高くなるので好適である。また、含酸
素雰囲気中で加熱して基材表面を酸化させる場合は、例
えば、350〜600℃の大気中で5〜120分程度基
材に加熱処理を施す方法が好適である。
基材表面の一部が酸化されることになるので、当然、基
材表面との密着強度が高い第1下地層を形成することが
できるが、とくに、後述の方法による電解酸化は、上記
密着強度が著しく高くなるので好適である。また、含酸
素雰囲気中で加熱して基材表面を酸化させる場合は、例
えば、350〜600℃の大気中で5〜120分程度基
材に加熱処理を施す方法が好適である。
【0028】また、この第1下地層は、白金族以外の金
属の化合物を所定の溶媒に溶解して成る溶液を基材表面
に塗布したのち、その塗布層を含酸素雰囲気中で加熱分
解することにより、金属酸化物の層として形成すること
もできる。この方法は、第1下地層が、基材表面を形成
する金属単体もしくは合金と同種の金属もしくは合金の
酸化物である場合においても、または異種の金属もしく
は合金の酸化物である場合においても適用することがで
きる。
属の化合物を所定の溶媒に溶解して成る溶液を基材表面
に塗布したのち、その塗布層を含酸素雰囲気中で加熱分
解することにより、金属酸化物の層として形成すること
もできる。この方法は、第1下地層が、基材表面を形成
する金属単体もしくは合金と同種の金属もしくは合金の
酸化物である場合においても、または異種の金属もしく
は合金の酸化物である場合においても適用することがで
きる。
【0029】更に、この第1下地層は、PVD法やCV
D法のような方法で形成することもできる。この方法の
場合も、上記した熱分解法の場合と同じように、第1下
地層が、基材表面を形成する金属単体もしくは合金と同
種の金属もしくは合金の酸化物である場合においても、
または異種の金属もしくは合金の酸化物である場合にお
いても適用することができる。
D法のような方法で形成することもできる。この方法の
場合も、上記した熱分解法の場合と同じように、第1下
地層が、基材表面を形成する金属単体もしくは合金と同
種の金属もしくは合金の酸化物である場合においても、
または異種の金属もしくは合金の酸化物である場合にお
いても適用することができる。
【0030】この第1下地層は、上記した方法で形成す
る各酸化物被膜層のそれぞれ単独の層であってもよく、
また上記方法を組み合わせて積層した複数層であっても
よい。第1下地層を複数層として形成する場合には、例
えば次のような方法を採用することができる。
る各酸化物被膜層のそれぞれ単独の層であってもよく、
また上記方法を組み合わせて積層した複数層であっても
よい。第1下地層を複数層として形成する場合には、例
えば次のような方法を採用することができる。
【0031】すなわち、例えば図1に示すように基材1
としてTi材を用いた場合、まず、前記したように基材
1(Ti)の表面の酸化皮膜、つまり酸化チタン皮膜の
除去と粗面化処理を施したのち、その表面を電解酸化し
て基材1との密着性が優れたチタン酸化物の極めて薄い
層(以下、チタン酸化物の単独層2aという)を形成
し、更にその上にチタン化合物の溶液を塗布したのちそ
れを含酸素雰囲気中で熱分解してチタン酸化物の層(以
下、チタン酸化物の単独層2bという)を積層して複数
層から成るチタン酸化物の単独層(第1下地層2)が形
成される。
としてTi材を用いた場合、まず、前記したように基材
1(Ti)の表面の酸化皮膜、つまり酸化チタン皮膜の
除去と粗面化処理を施したのち、その表面を電解酸化し
て基材1との密着性が優れたチタン酸化物の極めて薄い
層(以下、チタン酸化物の単独層2aという)を形成
し、更にその上にチタン化合物の溶液を塗布したのちそ
れを含酸素雰囲気中で熱分解してチタン酸化物の層(以
下、チタン酸化物の単独層2bという)を積層して複数
層から成るチタン酸化物の単独層(第1下地層2)が形
成される。
【0032】前記電解酸化により形成されるチタン酸化
物の単独層の形成量としては、基材の単位表面積
(m2 )当り、チタン換算量にして、0.01〜1.0g/
m2 であることが好ましい。0.01g/m2 より少ない
場合は、製造された電極に充分な耐食性が付与されず、
また、1.0g/m2 より多い場合は、導電性が低下する
ようになるからである。より好ましい形成量は、0.05
〜0.5g/m2 である。
物の単独層の形成量としては、基材の単位表面積
(m2 )当り、チタン換算量にして、0.01〜1.0g/
m2 であることが好ましい。0.01g/m2 より少ない
場合は、製造された電極に充分な耐食性が付与されず、
また、1.0g/m2 より多い場合は、導電性が低下する
ようになるからである。より好ましい形成量は、0.05
〜0.5g/m2 である。
【0033】このチタン酸化物の単独層2aは、硫酸,
硝酸,リン酸のような無機酸の水溶液;硫酸ナトリウ
ム,硫酸カリウムのような無機塩の水溶液;水酸化ナト
リウム,水酸化カリウムのような無機アルカリの水溶液
に基材を浸漬し、その基材を陽極にし、例えば白金を陰
極にし、両極間に、標準水素電極電位基準に対して0.2
〜100Vの範囲で電解酸化を行うことができるが、下
地層の構成により耐食性を良好にする電解酸化電位が異
なる。例えば下地層全体の厚さが1μm程度の比較的薄
い下地層の場合、チタン酸化物の単独層2aは、好まし
くは0.5〜15V、より好ましくは1.5〜3Vの電位下
で3mAh/cm2 以下の電気量を通電する電解酸化によ
って形成される。
硝酸,リン酸のような無機酸の水溶液;硫酸ナトリウ
ム,硫酸カリウムのような無機塩の水溶液;水酸化ナト
リウム,水酸化カリウムのような無機アルカリの水溶液
に基材を浸漬し、その基材を陽極にし、例えば白金を陰
極にし、両極間に、標準水素電極電位基準に対して0.2
〜100Vの範囲で電解酸化を行うことができるが、下
地層の構成により耐食性を良好にする電解酸化電位が異
なる。例えば下地層全体の厚さが1μm程度の比較的薄
い下地層の場合、チタン酸化物の単独層2aは、好まし
くは0.5〜15V、より好ましくは1.5〜3Vの電位下
で3mAh/cm2 以下の電気量を通電する電解酸化によ
って形成される。
【0034】上記した電解酸化によって形成されたチタ
ン酸化物の単独層2aは、基材1との密着性は優れてい
るが、その厚みは極めて薄いのでそれ自体では充分な耐
食性を発揮しづらい。そのため、このチタン酸化物の単
独層2aの上に、熱分解法で厚いチタン酸化物の単独層
2bが形成される。このチタン酸化物の単独層2bは、
まず、例えばチタン化合物を所定の溶媒に溶解して成る
溶液を、前記したチタン酸化物の単独層2aの上に塗布
したのち、その塗布層を含酸素雰囲気中において400
〜650℃の温度で加熱分解することにより形成され
る。
ン酸化物の単独層2aは、基材1との密着性は優れてい
るが、その厚みは極めて薄いのでそれ自体では充分な耐
食性を発揮しづらい。そのため、このチタン酸化物の単
独層2aの上に、熱分解法で厚いチタン酸化物の単独層
2bが形成される。このチタン酸化物の単独層2bは、
まず、例えばチタン化合物を所定の溶媒に溶解して成る
溶液を、前記したチタン酸化物の単独層2aの上に塗布
したのち、その塗布層を含酸素雰囲気中において400
〜650℃の温度で加熱分解することにより形成され
る。
【0035】上記した熱分解法で形成されるチタン酸化
物の単独層2bは、加熱温度や雰囲気中の酸素濃度など
によっても異なってくるが、その組成は、通常、TiO
2-x(0<x<0.5)で示される非化学量論的な組成に
なり、その層は導電性を備えている。また、電極表面で
発生した酸素などの酸化性物質が電極表面から基材に向
けて侵入してきても、TiO2-x がわずかに酸化(xが
やや増加)することにより、基材表面が電気絶縁性の酸
化皮膜で覆われることを防止することができる。
物の単独層2bは、加熱温度や雰囲気中の酸素濃度など
によっても異なってくるが、その組成は、通常、TiO
2-x(0<x<0.5)で示される非化学量論的な組成に
なり、その層は導電性を備えている。また、電極表面で
発生した酸素などの酸化性物質が電極表面から基材に向
けて侵入してきても、TiO2-x がわずかに酸化(xが
やや増加)することにより、基材表面が電気絶縁性の酸
化皮膜で覆われることを防止することができる。
【0036】例えばチタンテトラ−n−ブトキシドをn
−ブチルアルコールに溶解し、その溶液をチタン酸化物
の単独層2aの表面に、例えば筆またはスプレーによっ
て直接塗布したのち120℃程度の温度でその塗布層を
乾燥し、ついで、全体を400〜650℃、好ましくは
440〜500℃の大気中で5〜60分間、好ましくは
10〜20分間加熱して上記塗布層を熱分解させること
により、上記した非化学量論的組成のチタン酸化物から
成るチタン酸化物の単独層2bを形成することができ
る。この条件で成膜されるチタン酸化物の単独層2b
は、導電率が0.1〜10mS/cmであり、電極として
充分な導電性を備えている。
−ブチルアルコールに溶解し、その溶液をチタン酸化物
の単独層2aの表面に、例えば筆またはスプレーによっ
て直接塗布したのち120℃程度の温度でその塗布層を
乾燥し、ついで、全体を400〜650℃、好ましくは
440〜500℃の大気中で5〜60分間、好ましくは
10〜20分間加熱して上記塗布層を熱分解させること
により、上記した非化学量論的組成のチタン酸化物から
成るチタン酸化物の単独層2bを形成することができ
る。この条件で成膜されるチタン酸化物の単独層2b
は、導電率が0.1〜10mS/cmであり、電極として
充分な導電性を備えている。
【0037】チタン酸化物の単独層2bの形成時におけ
るチタン化合物の塗布−熱分解の作業が1回であっても
電極の使用寿命を充分に延ばすことができるが、更に複
数回上記した作業を反復してもよい。チタン酸化物の単
独層2bの厚みは0.1〜5μmであることが好ましく、
とくに0.5〜2μmであることが好ましい。厚みが0.1
μmよりも薄くなると、電極の実使用時における耐食性
が不充分になり、また5μmより厚くなると充分な導電
性が得られなくなるからである。
るチタン化合物の塗布−熱分解の作業が1回であっても
電極の使用寿命を充分に延ばすことができるが、更に複
数回上記した作業を反復してもよい。チタン酸化物の単
独層2bの厚みは0.1〜5μmであることが好ましく、
とくに0.5〜2μmであることが好ましい。厚みが0.1
μmよりも薄くなると、電極の実使用時における耐食性
が不充分になり、また5μmより厚くなると充分な導電
性が得られなくなるからである。
【0038】このようにして得られたチタン酸化物の単
独層2aとチタン酸化物の単独層2bの両層はいずれも
チタン酸化物から成るので相互間の親和性は良好であ
り、両層間の密着強度は高くなる。そして、電解酸化に
よって形成されたチタン酸化物の単独層2aは、基材1
の表面それ自体が酸化物に転化したものであるため、基
材1との密着強度が高い。したがって、チタン酸化物の
単独層からなる第1下地層2は全体として基材1との密
着性が著しく向上する。
独層2aとチタン酸化物の単独層2bの両層はいずれも
チタン酸化物から成るので相互間の親和性は良好であ
り、両層間の密着強度は高くなる。そして、電解酸化に
よって形成されたチタン酸化物の単独層2aは、基材1
の表面それ自体が酸化物に転化したものであるため、基
材1との密着強度が高い。したがって、チタン酸化物の
単独層からなる第1下地層2は全体として基材1との密
着性が著しく向上する。
【0039】そして、このチタン酸化物の単独層(第1
下地層2)は混合酸化物ではなくチタン酸化物のみで構
成されているので、その耐食性は優れている。本発明の
電極では、上記した第1下地層2であるチタン酸化物単
独層の上に第2の酸化物被膜層(以下、第2下地層3と
いう)が形成され、全体としての酸化物被膜層が構成さ
れる。
下地層2)は混合酸化物ではなくチタン酸化物のみで構
成されているので、その耐食性は優れている。本発明の
電極では、上記した第1下地層2であるチタン酸化物単
独層の上に第2の酸化物被膜層(以下、第2下地層3と
いう)が形成され、全体としての酸化物被膜層が構成さ
れる。
【0040】この第2下地層3の形成方法としては、第
1下地層2の形成に関して説明した方法のうち、PVD
法やCVD法のような成膜法,金属化合物の溶液の塗布
層を含酸素雰囲気中で熱分解する方法などをあげること
ができる。この第2下地層3を構成する酸化物は、白金
族以外の金属の酸化物から成る耐久性に優れた単独の酸
化物であれば何であってもよく、例えば、Ta酸化物,
Nb酸化物,Ti酸化物,Sn酸化物などをあげること
ができる。これらのうち、製造された電極の実使用時
に、電極表面における発生酸素に基づく基材表面の酸化
を有効に抑制できるということから、この第2下地層3
はタンタル酸化物単独で構成することが好ましい。
1下地層2の形成に関して説明した方法のうち、PVD
法やCVD法のような成膜法,金属化合物の溶液の塗布
層を含酸素雰囲気中で熱分解する方法などをあげること
ができる。この第2下地層3を構成する酸化物は、白金
族以外の金属の酸化物から成る耐久性に優れた単独の酸
化物であれば何であってもよく、例えば、Ta酸化物,
Nb酸化物,Ti酸化物,Sn酸化物などをあげること
ができる。これらのうち、製造された電極の実使用時
に、電極表面における発生酸素に基づく基材表面の酸化
を有効に抑制できるということから、この第2下地層3
はタンタル酸化物単独で構成することが好ましい。
【0041】この第2下地層3は、それ自体が緻密でか
つ強度も高く、耐食性も良好であるため、電極の実使用
時に、電解液や酸化性物質が基材表面に侵入してくるこ
とを防止する働きをする。とくに、第2下地層3がタン
タル酸化物で構成されている場合は、上記した働きとと
もに、第1下地層2との密着性と、後述する触媒層4と
の密着性をともに高める働きもするので有用である。
つ強度も高く、耐食性も良好であるため、電極の実使用
時に、電解液や酸化性物質が基材表面に侵入してくるこ
とを防止する働きをする。とくに、第2下地層3がタン
タル酸化物で構成されている場合は、上記した働きとと
もに、第1下地層2との密着性と、後述する触媒層4と
の密着性をともに高める働きもするので有用である。
【0042】この第2下地層3の厚みは、0.01〜10
μmであることが好ましい。0.01μmより薄くなると
上記した効果が充分に発揮されず、また10μmより厚
くなると、第1下地層2との密着性の低下が起こってく
るからである。より好ましくは0.02〜1.0μmであ
る。上記したタンタル酸化物の単独層から成る第2下地
層3を形成する場合には、タンタル化合物を用いた熱分
解法を適用することが好ましい。
μmであることが好ましい。0.01μmより薄くなると
上記した効果が充分に発揮されず、また10μmより厚
くなると、第1下地層2との密着性の低下が起こってく
るからである。より好ましくは0.02〜1.0μmであ
る。上記したタンタル酸化物の単独層から成る第2下地
層3を形成する場合には、タンタル化合物を用いた熱分
解法を適用することが好ましい。
【0043】すなわち、例えば塩化タンタルをn−ブチ
ルアルコールに溶解して成る溶液またはタンタルペンタ
−n−ブトキシドをn−ブチルアルコールに溶解して成
る溶液を第1下地層2の上に塗布したのち、120℃程
度の温度でその塗布層を乾燥する。ついで、全体を40
0〜650℃,好ましくは440〜550℃の大気中で
5〜60分間好ましくは10〜20分間加熱して前記塗
布層を熱分解し、第1下地層2の上にタンタル酸化物の
膜が第2下地層3として形成される。
ルアルコールに溶解して成る溶液またはタンタルペンタ
−n−ブトキシドをn−ブチルアルコールに溶解して成
る溶液を第1下地層2の上に塗布したのち、120℃程
度の温度でその塗布層を乾燥する。ついで、全体を40
0〜650℃,好ましくは440〜550℃の大気中で
5〜60分間好ましくは10〜20分間加熱して前記塗
布層を熱分解し、第1下地層2の上にタンタル酸化物の
膜が第2下地層3として形成される。
【0044】この第2下地層3を熱分解法で形成する場
合に、上記した塗布−熱分解の作業が1回であっても電
極の使用寿命を充分に長くすることができるが、更に複
数回上記した作業を反復してもよい。本発明の電極にお
いては、上記したようにして形成した酸化物被膜層の表
面、すなわち、第2下地層3の表面が触媒層4で被覆さ
れている。
合に、上記した塗布−熱分解の作業が1回であっても電
極の使用寿命を充分に長くすることができるが、更に複
数回上記した作業を反復してもよい。本発明の電極にお
いては、上記したようにして形成した酸化物被膜層の表
面、すなわち、第2下地層3の表面が触媒層4で被覆さ
れている。
【0045】触媒層4は、Ru,Rh,Pd,Os,I
r,Ptのような白金族元素の酸化物を主成分とする酸
化物で構成されている。この触媒層4は、前記したPV
D法やCVD法などの成膜法、また前記したような熱分
解法を適用して形成することができるが、とくに後者の
方法が好適である。
r,Ptのような白金族元素の酸化物を主成分とする酸
化物で構成されている。この触媒層4は、前記したPV
D法やCVD法などの成膜法、また前記したような熱分
解法を適用して形成することができるが、とくに後者の
方法が好適である。
【0046】これらの酸化物はそれぞれ単独で用いられ
てもよく、また2種以上の混合酸化物として用いられて
もよい。白金族元素の酸化物以外の酸化物としては、例
えば、Ta酸化物,Nb酸化物,Ti酸化物,Sn酸化
物などをあげることができる。とくに、主成分がイリジ
ウム酸化物であり、他の酸化物がタンタル酸化物である
混合酸化物が触媒層4として好適である。
てもよく、また2種以上の混合酸化物として用いられて
もよい。白金族元素の酸化物以外の酸化物としては、例
えば、Ta酸化物,Nb酸化物,Ti酸化物,Sn酸化
物などをあげることができる。とくに、主成分がイリジ
ウム酸化物であり、他の酸化物がタンタル酸化物である
混合酸化物が触媒層4として好適である。
【0047】その場合、イリジウム酸化物がイリジウム
金属換算化学当量にして50〜95モル%含有している
ことが好ましい。この含有量が50モル%より少ない
と、触媒層としての触媒活性が低下し、また95モル%
以上であると、緻密な触媒層の形成が困難になるからで
ある。とくに好ましいイリジウム酸化物の含有量は55
〜65モル%である。
金属換算化学当量にして50〜95モル%含有している
ことが好ましい。この含有量が50モル%より少ない
と、触媒層としての触媒活性が低下し、また95モル%
以上であると、緻密な触媒層の形成が困難になるからで
ある。とくに好ましいイリジウム酸化物の含有量は55
〜65モル%である。
【0048】この触媒層4の厚みは格別限定されない
が、薄すぎると触媒層4としての機能が充分に発揮され
ず、逆に厚すぎると、効果は飽和に達するだけであり、
徒に製造コストの上昇を招くので、通常は、3〜30μ
m程度に設定される。イリジウム酸化物を主成分としタ
ンタル酸化物が混合して成る触媒層4を形成する場合、
例えば、塩化イリジウム・六水和物とタンタルペンタ−
n−ブトキシドを所望する割合でn−ブチルアルコール
に溶解し、得られた溶液を酸化物被膜層の上に塗布した
のち120℃程度の温度でその塗布層を乾燥する。つい
で、全体を400〜650℃、好ましくは440〜55
0℃の大気中で5〜60分間、好ましくは10〜20分
間加熱して前記塗布層を熱分解する。その結果、前記の
酸化物被膜層の上に、イリジウム酸化物とタンタル酸化
物とが所望割合で混合して成る混合酸化物層が形成され
る。
が、薄すぎると触媒層4としての機能が充分に発揮され
ず、逆に厚すぎると、効果は飽和に達するだけであり、
徒に製造コストの上昇を招くので、通常は、3〜30μ
m程度に設定される。イリジウム酸化物を主成分としタ
ンタル酸化物が混合して成る触媒層4を形成する場合、
例えば、塩化イリジウム・六水和物とタンタルペンタ−
n−ブトキシドを所望する割合でn−ブチルアルコール
に溶解し、得られた溶液を酸化物被膜層の上に塗布した
のち120℃程度の温度でその塗布層を乾燥する。つい
で、全体を400〜650℃、好ましくは440〜55
0℃の大気中で5〜60分間、好ましくは10〜20分
間加熱して前記塗布層を熱分解する。その結果、前記の
酸化物被膜層の上に、イリジウム酸化物とタンタル酸化
物とが所望割合で混合して成る混合酸化物層が形成され
る。
【0049】そして、この塗布−熱分解の作業を数回か
ら数十回反復することにより、酸化物被膜層の上に所望
厚みの触媒層4が形成される。本発明の電極は、基材
1,酸化物被膜層(第1下地層2,第2下地層3),触
媒層4の構成材料、層形成の方法などによって各種構造
のものを製造することができる。
ら数十回反復することにより、酸化物被膜層の上に所望
厚みの触媒層4が形成される。本発明の電極は、基材
1,酸化物被膜層(第1下地層2,第2下地層3),触
媒層4の構成材料、層形成の方法などによって各種構造
のものを製造することができる。
【0050】それらのうち、電極の実使用時における耐
食性・耐酸性に優れた各層が各層間の密着性の良い状態
に形成され、したがって優れた使用寿命の実現を可能に
する電極としては、次のような構造のものを好適なもの
としてあげることができる。すなわち、まず、基材1と
して表面が粗面化されているTi材を選定する。その基
材1の表面を電解酸化してチタン酸化物の単独層2aを
形成する。そして、そのチタン酸化物の単独層2aの上
に熱分解法でチタン酸化物の単独層2bを形成し、両層
を合わせて第1下地層2とする。ついで、この第1下地
層2の上に、熱分解法でタンタル酸化物の単独層を第2
下地層3として形成し、3層構造の酸化物被膜層を形成
する。
食性・耐酸性に優れた各層が各層間の密着性の良い状態
に形成され、したがって優れた使用寿命の実現を可能に
する電極としては、次のような構造のものを好適なもの
としてあげることができる。すなわち、まず、基材1と
して表面が粗面化されているTi材を選定する。その基
材1の表面を電解酸化してチタン酸化物の単独層2aを
形成する。そして、そのチタン酸化物の単独層2aの上
に熱分解法でチタン酸化物の単独層2bを形成し、両層
を合わせて第1下地層2とする。ついで、この第1下地
層2の上に、熱分解法でタンタル酸化物の単独層を第2
下地層3として形成し、3層構造の酸化物被膜層を形成
する。
【0051】最後に、この酸化物被膜層の上に、イリジ
ウム酸化物とタンタル酸化物との混合酸化物を熱分解法
で形成して触媒層4にする。
ウム酸化物とタンタル酸化物との混合酸化物を熱分解法
で形成して触媒層4にする。
【0052】
【作用】次に、本発明の酸素発生用電極における作用
を、上記した好適構造の電極、すなわち、基材1はT
i、その表面を電解酸化して形成したチタン酸化物の単
独層2aとその上に積層して形成した熱分解法によるチ
タン酸化物の単独層2bとから成る第1下地層2,その
第1下地層2の上に熱分解法で形成したタンタル酸化物
の単独層(第2下地層)3,この第2下地層3の上にイ
リジウム酸化物とタンタル酸化物との混合酸化物から成
る触媒層4が形成されている電極について説明する。
を、上記した好適構造の電極、すなわち、基材1はT
i、その表面を電解酸化して形成したチタン酸化物の単
独層2aとその上に積層して形成した熱分解法によるチ
タン酸化物の単独層2bとから成る第1下地層2,その
第1下地層2の上に熱分解法で形成したタンタル酸化物
の単独層(第2下地層)3,この第2下地層3の上にイ
リジウム酸化物とタンタル酸化物との混合酸化物から成
る触媒層4が形成されている電極について説明する。
【0053】この構造の電極においては、基材1表面と
触媒層4との間に介在させる酸化物被膜層が第1下地層
2と第2下地層3とから成り、また前記第1下地層2が
2層構造になっていて、酸化物被膜層全体としては3層
構造になっている。そして、酸化物被膜層を構成する各
層は、いずれも単独の酸化物から成り、混合酸化物から
成るものではない。
触媒層4との間に介在させる酸化物被膜層が第1下地層
2と第2下地層3とから成り、また前記第1下地層2が
2層構造になっていて、酸化物被膜層全体としては3層
構造になっている。そして、酸化物被膜層を構成する各
層は、いずれも単独の酸化物から成り、混合酸化物から
成るものではない。
【0054】混合酸化物は、一般に、その混合酸化物を
構成する各酸化物の特性が充分に発揮されないという問
題がある。例えば、チタン酸化物とタンタル酸化物が混
在する混合酸化物の場合、硫酸に対する耐酸化性と発生
酸素に対する耐酸化性は個々の酸化物の場合よりも劣化
の度合が大きい。換言すれば、チタン酸化物とタンタル
酸化物は、それぞれを単独で用いた方がそれらを混合し
て用いたときよりも耐酸性と耐酸化性が有効に発揮され
ることになる。
構成する各酸化物の特性が充分に発揮されないという問
題がある。例えば、チタン酸化物とタンタル酸化物が混
在する混合酸化物の場合、硫酸に対する耐酸化性と発生
酸素に対する耐酸化性は個々の酸化物の場合よりも劣化
の度合が大きい。換言すれば、チタン酸化物とタンタル
酸化物は、それぞれを単独で用いた方がそれらを混合し
て用いたときよりも耐酸性と耐酸化性が有効に発揮され
ることになる。
【0055】本発明の電極の場合、酸化物被膜層を構成
する各層はいずれも単独のチタン酸化物やタンタル酸化
物で構成されているので、各層はそれぞれ自らが具備す
る耐酸性特性と耐酸化性特性を独立して有効に発揮し、
その結果、電極全体の耐酸性と耐酸化性は向上して電極
寿命は長くなる。上記した構造の電極においては、第1
下地層2の下層を構成するチタン酸化物の単独層2aは
Ti基材1の表面を電解酸化して形成したものであり、
いわばTi基材表面の改質層であるため、基材表面との
密着性に優れている。
する各層はいずれも単独のチタン酸化物やタンタル酸化
物で構成されているので、各層はそれぞれ自らが具備す
る耐酸性特性と耐酸化性特性を独立して有効に発揮し、
その結果、電極全体の耐酸性と耐酸化性は向上して電極
寿命は長くなる。上記した構造の電極においては、第1
下地層2の下層を構成するチタン酸化物の単独層2aは
Ti基材1の表面を電解酸化して形成したものであり、
いわばTi基材表面の改質層であるため、基材表面との
密着性に優れている。
【0056】第1下地層2の上層を構成するチタン酸化
物の単独層2bは、上記した電解酸化によるチタン酸化
物の単独層と同種類のチタン酸化物であるため、両者は
強固に密着して一体化することができる。したがって、
形成された第1下地層においては、その下層がTi基材
表面と強固に密着しており、また上層が前記下層と強固
に密着しているので、結局、全体としてTi基材と強固
に密着した状態にある。そして、その第1下地層2は、
全体としてチタン酸化物単独で構成されているので、チ
タン酸化物としての特性が有効に発揮され、硫酸などに
対する基材の耐酸性を著しく向上させる。また、その組
成は、通常、TiO2-x (0<x<0.5)で示される非
化学量論的な組成となり、その層は導電性を備えている
だけでなく、電極表面で発生した酸素などの酸化性物質
が電極表面から基材に向けて侵入してきても、TiO
2-x がわずかに酸化(xがやや増加)することにより、
基材表面が電気絶縁性の酸化皮膜で覆われることを防止
することができる。
物の単独層2bは、上記した電解酸化によるチタン酸化
物の単独層と同種類のチタン酸化物であるため、両者は
強固に密着して一体化することができる。したがって、
形成された第1下地層においては、その下層がTi基材
表面と強固に密着しており、また上層が前記下層と強固
に密着しているので、結局、全体としてTi基材と強固
に密着した状態にある。そして、その第1下地層2は、
全体としてチタン酸化物単独で構成されているので、チ
タン酸化物としての特性が有効に発揮され、硫酸などに
対する基材の耐酸性を著しく向上させる。また、その組
成は、通常、TiO2-x (0<x<0.5)で示される非
化学量論的な組成となり、その層は導電性を備えている
だけでなく、電極表面で発生した酸素などの酸化性物質
が電極表面から基材に向けて侵入してきても、TiO
2-x がわずかに酸化(xがやや増加)することにより、
基材表面が電気絶縁性の酸化皮膜で覆われることを防止
することができる。
【0057】上記第1下地層2の上に形成される第2下
地層3は、熱分解法によるタンタル酸化物の単独層であ
る。そして、その形成過程で、タンタル酸化物の単独層
と第1下地層2のチタン酸化物の単独層との界面では両
酸化物の固溶体が副生するので、両層間の密着性は良好
である。したがって、このタンタル酸化物の単独層であ
る第2下地層3も、前記した第1下地層2を媒介にし
て、Ti基材表面と密着していることになる。
地層3は、熱分解法によるタンタル酸化物の単独層であ
る。そして、その形成過程で、タンタル酸化物の単独層
と第1下地層2のチタン酸化物の単独層との界面では両
酸化物の固溶体が副生するので、両層間の密着性は良好
である。したがって、このタンタル酸化物の単独層であ
る第2下地層3も、前記した第1下地層2を媒介にし
て、Ti基材表面と密着していることになる。
【0058】一方、タンタル酸化物の単独層は、チタン
酸化物の単独層に比べて、触媒層表面で発生した酸素に
対するバリヤ効果が格段に優れている。したがって、本
発明における第2下地層3は、熱分解法で形成されたタ
ンタル酸化物の単独層であるがゆえに、第1下地層2と
の密着性が良好になり、しかも発生酸素に対するバリア
として有効に機能し、基材全体の耐酸性と耐酸化性を高
めることになる。
酸化物の単独層に比べて、触媒層表面で発生した酸素に
対するバリヤ効果が格段に優れている。したがって、本
発明における第2下地層3は、熱分解法で形成されたタ
ンタル酸化物の単独層であるがゆえに、第1下地層2と
の密着性が良好になり、しかも発生酸素に対するバリア
として有効に機能し、基材全体の耐酸性と耐酸化性を高
めることになる。
【0059】上記第2下地層3の上に形成される触媒層
4は、イリジウム酸化物とタンタル酸化物が混在する混
合酸化物であるが、そのうちのタンタル酸化物成分は、
触媒層4がイリジウム酸化物のみから成る場合に比べて
触媒層4を緻密にし、もって触媒層表面で発生した酸素
を酸化物被膜層側に侵入させないという働きをすると同
時に、酸化物被膜層の表面はタンタル酸化物で構成され
ているので、そのタンタル酸化物を媒介にして触媒層4
を酸化物被膜層と良好に密着させるという働きもする。
4は、イリジウム酸化物とタンタル酸化物が混在する混
合酸化物であるが、そのうちのタンタル酸化物成分は、
触媒層4がイリジウム酸化物のみから成る場合に比べて
触媒層4を緻密にし、もって触媒層表面で発生した酸素
を酸化物被膜層側に侵入させないという働きをすると同
時に、酸化物被膜層の表面はタンタル酸化物で構成され
ているので、そのタンタル酸化物を媒介にして触媒層4
を酸化物被膜層と良好に密着させるという働きもする。
【0060】このように、本発明の酸素発生用電極にお
いては、Ti基材表面に形成されている各層はいずれも
互いに密着しあい、また、各層が具備する特性を有効に
発揮できる構造になっている。したがって、使用時にお
ける各層の剥離現象も起こりずらく、酸化性成分による
基材表面の酸化も有効に阻止されるので、電極としての
使用寿命が長くなる。
いては、Ti基材表面に形成されている各層はいずれも
互いに密着しあい、また、各層が具備する特性を有効に
発揮できる構造になっている。したがって、使用時にお
ける各層の剥離現象も起こりずらく、酸化性成分による
基材表面の酸化も有効に阻止されるので、電極としての
使用寿命が長くなる。
【0061】なお、一般に、基材表面が酸化物層で被覆
されている電極の場合、そのインピーダンスをカレント
インターカプター方式で測定すると、その値は、電極と
電解浴との界面の電気二重層と並列にある電荷移動過程
の反応抵抗と、基材上の酸化物層で生じた抵抗とに分離
測定することができるが、本発明構造の電極において
は、電極の抵抗は50〜200mΩcm2 と予想外に低
く、充分に電極として使用することができる。
されている電極の場合、そのインピーダンスをカレント
インターカプター方式で測定すると、その値は、電極と
電解浴との界面の電気二重層と並列にある電荷移動過程
の反応抵抗と、基材上の酸化物層で生じた抵抗とに分離
測定することができるが、本発明構造の電極において
は、電極の抵抗は50〜200mΩcm2 と予想外に低
く、充分に電極として使用することができる。
【0062】
実施例1〜3,比較例1〜3 長さ200mm,幅20mm,厚み2mmの第2種Ti板をア
セトンで脱脂洗浄したのち乾燥した。ついで、このTi
板を、濃度10重量%のしゅう酸水溶液(液温90℃)
に5時間浸漬して粗面化処理を施したのち、水洗,乾燥
して基材とした。
セトンで脱脂洗浄したのち乾燥した。ついで、このTi
板を、濃度10重量%のしゅう酸水溶液(液温90℃)
に5時間浸漬して粗面化処理を施したのち、水洗,乾燥
して基材とした。
【0063】このTi基材を陽極とし、白金板を陰極に
して、濃度10重量%の硫酸水溶液(液温30℃)を電
解液にして、両極間に30Vの直流電圧を印加して約1
5分間の電解酸化処理を行い、Ti換算量にして0.1g
/m2 のチタン酸化物の単独層2aを形成した。得られ
たTi基材の表面は青色を呈していた。チタンテトラ−
n−ブトキシド34.0gをn−ブチルアルコールに溶解
して全体で100mlの溶液を調製した。
して、濃度10重量%の硫酸水溶液(液温30℃)を電
解液にして、両極間に30Vの直流電圧を印加して約1
5分間の電解酸化処理を行い、Ti換算量にして0.1g
/m2 のチタン酸化物の単独層2aを形成した。得られ
たTi基材の表面は青色を呈していた。チタンテトラ−
n−ブトキシド34.0gをn−ブチルアルコールに溶解
して全体で100mlの溶液を調製した。
【0064】この溶液を、電解酸化処理後のTi基材の
表面にはけ塗りしたのち、その塗布層を温度120℃で
3分間かけて乾燥し、更に温度450℃の大気中で10
分間加熱しチタン酸化物の単独層2bを形成した。つい
で、タンタルペンタ─n−ブトキシド54.6gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlの溶液を調
製し、この溶液を、上記チタン酸化物の単独層2bの表
面にはけ塗りしたのち、その塗布層を温度120℃で3
分間かけて乾燥し、更に温度450℃の大気中で10分
間加熱してタンタル酸化物の単独層から成る第2下地層
3を形成した。
表面にはけ塗りしたのち、その塗布層を温度120℃で
3分間かけて乾燥し、更に温度450℃の大気中で10
分間加熱しチタン酸化物の単独層2bを形成した。つい
で、タンタルペンタ─n−ブトキシド54.6gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlの溶液を調
製し、この溶液を、上記チタン酸化物の単独層2bの表
面にはけ塗りしたのち、その塗布層を温度120℃で3
分間かけて乾燥し、更に温度450℃の大気中で10分
間加熱してタンタル酸化物の単独層から成る第2下地層
3を形成した。
【0065】つぎに、塩化イリジウム酸・6水和物12.
2gとタンタルペンタ─n−ブトキシド8.7gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用
溶液を調製した。この溶液を上記したタンタル酸化物層
(第2下地層3)の表面にはけ塗りしたのち、温度12
0℃で3分間かけて乾燥し、更に450℃の大気中で1
0分間加熱して溶液のそれぞれの成分を熱分解して混合
酸化物(イリジウム酸化物:イリジウム換算量で61重
量%)の膜とし、再び前記溶液のはけ塗り−乾燥−加熱
という操作を4回反復して触媒層4を形成した。なお、
最後の加熱時間は1時間とした。このようにして実施例
電極1を製造した。
2gとタンタルペンタ─n−ブトキシド8.7gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用
溶液を調製した。この溶液を上記したタンタル酸化物層
(第2下地層3)の表面にはけ塗りしたのち、温度12
0℃で3分間かけて乾燥し、更に450℃の大気中で1
0分間加熱して溶液のそれぞれの成分を熱分解して混合
酸化物(イリジウム酸化物:イリジウム換算量で61重
量%)の膜とし、再び前記溶液のはけ塗り−乾燥−加熱
という操作を4回反復して触媒層4を形成した。なお、
最後の加熱時間は1時間とした。このようにして実施例
電極1を製造した。
【0066】電解酸化処理時における印加電圧を70V
にして、Ti換算量で0.2g/m2のチタン酸化物の単
独層2aを形成したこと、電解酸化によるチタン酸化物
の単独層2aの上に直接タンタル酸化物の単独層(第2
下地層3)を形成したことを除いては、実施例電極1の
場合と同じようにして電極を製造し、これを実施例電極
2とした。
にして、Ti換算量で0.2g/m2のチタン酸化物の単
独層2aを形成したこと、電解酸化によるチタン酸化物
の単独層2aの上に直接タンタル酸化物の単独層(第2
下地層3)を形成したことを除いては、実施例電極1の
場合と同じようにして電極を製造し、これを実施例電極
2とした。
【0067】電解酸化処理を行わず、Ti基材1の表面
に直接熱分解法によるチタン酸化物の単独層2bを形成
したことを除いては、実施例電極1の場合と同じように
して電極を製造し、これを実施例電極3とした。実施例
電極1の製造に用いたTi基材1の表面に、直接、実施
例電極1の場合と同じ条件で触媒層4を形成して電極を
製造し、これを比較例電極1とした。
に直接熱分解法によるチタン酸化物の単独層2bを形成
したことを除いては、実施例電極1の場合と同じように
して電極を製造し、これを実施例電極3とした。実施例
電極1の製造に用いたTi基材1の表面に、直接、実施
例電極1の場合と同じ条件で触媒層4を形成して電極を
製造し、これを比較例電極1とした。
【0068】実施例電極1の製造に用いたTi基材1の
表面に、直接、実施例電極1の場合と同じ条件でタンタ
ル酸化物の単独層(第2下地層3)を形成し、更にその
上に同じ条件で触媒層4を形成して電極を製造し、これ
を比較例電極2とした。実施例電極1の場合と同じTi
基材1の表面に、チタンテトラ−n−ブトキシド17.0
gとタンタルペンタ−n−ブトキシド27.3gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlに調製した
溶液をはけ塗りし、その塗布層を温度120℃で3分間
かけて乾燥したのち、温度450℃の大気中で10分間
加熱してチタン酸化物とタンタル酸化物との混合酸化物
の層を形成し、更に、塗布−熱分解作業が2回であった
ことを除いては、実施例電極1の製造の場合と同じよう
にして上記混合酸化物層の上に触媒層4を形成して電極
を製造し、これを比較例電極3とした。
表面に、直接、実施例電極1の場合と同じ条件でタンタ
ル酸化物の単独層(第2下地層3)を形成し、更にその
上に同じ条件で触媒層4を形成して電極を製造し、これ
を比較例電極2とした。実施例電極1の場合と同じTi
基材1の表面に、チタンテトラ−n−ブトキシド17.0
gとタンタルペンタ−n−ブトキシド27.3gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlに調製した
溶液をはけ塗りし、その塗布層を温度120℃で3分間
かけて乾燥したのち、温度450℃の大気中で10分間
加熱してチタン酸化物とタンタル酸化物との混合酸化物
の層を形成し、更に、塗布−熱分解作業が2回であった
ことを除いては、実施例電極1の製造の場合と同じよう
にして上記混合酸化物層の上に触媒層4を形成して電極
を製造し、これを比較例電極3とした。
【0069】これらの電極を、それぞれ、濃度1モル/
lの硫酸水溶液(液温100℃)に浸漬して陽極とし、
白金板を陰極として両極間に直流電圧を印加して100
A/dm 2 の電流密度で通電した。陽極が正常に動作してい
るときは端子電圧が3〜5Vである。しかし陽極が劣化
すると陽極電位は急激に上昇し、それに伴って端子電圧
も急上昇して10V以上になる。
lの硫酸水溶液(液温100℃)に浸漬して陽極とし、
白金板を陰極として両極間に直流電圧を印加して100
A/dm 2 の電流密度で通電した。陽極が正常に動作してい
るときは端子電圧が3〜5Vである。しかし陽極が劣化
すると陽極電位は急激に上昇し、それに伴って端子電圧
も急上昇して10V以上になる。
【0070】通電開始から端子電圧が10Vを超えるま
での時間を測定した。その結果を表1に示す。 実施例4,比較例4 長さ200mm,幅20mm,厚み2mmのZr板をアセトン
で脱脂・洗浄したのち乾燥した。ついで、このZr板
を、濃度10重量%のしゅう酸水溶液(液温90℃)に
5時間浸漬して粗面化処理を施したのち、水洗,乾燥し
て基材とした。
での時間を測定した。その結果を表1に示す。 実施例4,比較例4 長さ200mm,幅20mm,厚み2mmのZr板をアセトン
で脱脂・洗浄したのち乾燥した。ついで、このZr板
を、濃度10重量%のしゅう酸水溶液(液温90℃)に
5時間浸漬して粗面化処理を施したのち、水洗,乾燥し
て基材とした。
【0071】チタンテトラ−n−ブトキシド34.0gを
n−ブチルアルコールに溶解して全体で100mlの溶
液を調製した。この溶液を、Zr基材の表面にはけ塗り
したのち、その塗布層を温度120℃で3分間かけて乾
燥し、更に温度450℃の大気中で10分間加熱しチタ
ン酸化物の単独層2bを形成した。
n−ブチルアルコールに溶解して全体で100mlの溶
液を調製した。この溶液を、Zr基材の表面にはけ塗り
したのち、その塗布層を温度120℃で3分間かけて乾
燥し、更に温度450℃の大気中で10分間加熱しチタ
ン酸化物の単独層2bを形成した。
【0072】ついで、タンタルペンタ─n−ブトキシド
54.6gをn−ブチルアルコールに溶解して全体で10
0mlの溶液を調製し、この溶液を、上記チタン酸化物
の単独層2bの表面にはけ塗りしたのち、その塗布層を
温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に温度450℃
の大気中で10分間加熱してタンタル酸化物の単独層
(第2下地層3)を形成した。
54.6gをn−ブチルアルコールに溶解して全体で10
0mlの溶液を調製し、この溶液を、上記チタン酸化物
の単独層2bの表面にはけ塗りしたのち、その塗布層を
温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に温度450℃
の大気中で10分間加熱してタンタル酸化物の単独層
(第2下地層3)を形成した。
【0073】つぎに、塩化イリジウム酸・6水和物12.
2gとタンタルペンタ─n−ブトキシド8.7gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用
溶液を調製した。この溶液を上記したタンタル酸化物の
単独層(第2下地層3)の表面にはけ塗りしたのち、温
度120℃で3分間かけて乾燥し、更に450℃の大気
中で10分間加熱して溶液のそれぞれの成分を熱分解し
て混合酸化物の膜とし、再び前記溶液のはけ塗り−乾燥
−加熱という操作を4回反復して触媒層4を形成した。
なお、最後の加熱時間は1時間とした。このようにして
実施例電極4を製造した。
2gとタンタルペンタ─n−ブトキシド8.7gをn−ブ
チルアルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用
溶液を調製した。この溶液を上記したタンタル酸化物の
単独層(第2下地層3)の表面にはけ塗りしたのち、温
度120℃で3分間かけて乾燥し、更に450℃の大気
中で10分間加熱して溶液のそれぞれの成分を熱分解し
て混合酸化物の膜とし、再び前記溶液のはけ塗り−乾燥
−加熱という操作を4回反復して触媒層4を形成した。
なお、最後の加熱時間は1時間とした。このようにして
実施例電極4を製造した。
【0074】チタン酸化物の単独層を形成することな
く、Zr基材の表面に、直接、タンタル酸化物の単独層
(第2下地層3)を形成したことを除いては、実施例4
と同様にして電極を製造し、これを比較例電極4とし
た。これらの電極につき、実施例1〜3の場合と同じよ
うにして劣化時間を測定した。その結果を一括して表1
に示す。
く、Zr基材の表面に、直接、タンタル酸化物の単独層
(第2下地層3)を形成したことを除いては、実施例4
と同様にして電極を製造し、これを比較例電極4とし
た。これらの電極につき、実施例1〜3の場合と同じよ
うにして劣化時間を測定した。その結果を一括して表1
に示す。
【0075】
【表1】 実施例5〜16 長さ200mm,幅20mm,厚み2mmの第2種Ti板をア
セトンで脱脂洗浄したのち乾燥した。ついで、このTi
板を、濃度10重量%のしゅう酸水溶液(液温90℃)
に表2に示した時間浸漬して粗面化処理を施したのち、
水洗,乾燥した。JISB0601で規定する表面粗度
Rzが表2に示した値のTi板が得られた。なお、実施
例12,実施例13で用いたTi板は、平均粒子径30
0μmのアルミナ研磨材を用いたサンドブラストで物理
的な粗面化処理を施したものである。
セトンで脱脂洗浄したのち乾燥した。ついで、このTi
板を、濃度10重量%のしゅう酸水溶液(液温90℃)
に表2に示した時間浸漬して粗面化処理を施したのち、
水洗,乾燥した。JISB0601で規定する表面粗度
Rzが表2に示した値のTi板が得られた。なお、実施
例12,実施例13で用いたTi板は、平均粒子径30
0μmのアルミナ研磨材を用いたサンドブラストで物理
的な粗面化処理を施したものである。
【0076】ついで、これらTi板を陽極とし、白金板
を陰極にして、濃度1モル%の硫酸水溶液(液温30
℃)を電解液にして表2で示した条件下で電解酸化を行
い、表示の厚みのチタン酸化物の単独層2aを形成し
た。また、チタンテトラ−n−ブトキシド34.0gをn
−ブチルアルコールに溶解して全体で100mlの溶液を
調製した。
を陰極にして、濃度1モル%の硫酸水溶液(液温30
℃)を電解液にして表2で示した条件下で電解酸化を行
い、表示の厚みのチタン酸化物の単独層2aを形成し
た。また、チタンテトラ−n−ブトキシド34.0gをn
−ブチルアルコールに溶解して全体で100mlの溶液を
調製した。
【0077】この溶液を、Ti板の表面に形成されてい
るチタン酸化物の単独層2aの上にはけ塗りしたのち、
その塗布層を温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に
温度450℃の大気中で10分間加熱して、厚みが約1
μmのチタン酸化物の単独層2bを形成した。次に、タ
ンタルペンタ−n−ブトキシド1gをn−ブチルアルコ
ールに溶解して全体で100mlの溶液を調製し、この溶
液を前記チタン酸化物の単独層2bの上にはけ塗りした
のち、その塗布層を温度120℃で3分間かけて乾燥
し、更に温度450℃の大気中で10分間加熱してタン
タル酸化物の単独層から成る第2下地層3を形成した。
るチタン酸化物の単独層2aの上にはけ塗りしたのち、
その塗布層を温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に
温度450℃の大気中で10分間加熱して、厚みが約1
μmのチタン酸化物の単独層2bを形成した。次に、タ
ンタルペンタ−n−ブトキシド1gをn−ブチルアルコ
ールに溶解して全体で100mlの溶液を調製し、この溶
液を前記チタン酸化物の単独層2bの上にはけ塗りした
のち、その塗布層を温度120℃で3分間かけて乾燥
し、更に温度450℃の大気中で10分間加熱してタン
タル酸化物の単独層から成る第2下地層3を形成した。
【0078】更に、塩化イリジウム・六水和物12.2g
とタンタルペンタ−n−ブトキシド8.7gをn−ブチル
アルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用の溶液
を調製した。この溶液を第2下地層3の上にはけ塗りし
たのち、温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に45
0℃の大気中で10分間加熱して溶液のそれぞれの成分
を熱分解して混合酸化物の膜とし、再び前記溶液のはけ
塗り−乾燥−熱分解という操作を4回反復して厚みが約
4μmの触媒層4を形成した。なお、最後の加熱時間は
1時間とした。
とタンタルペンタ−n−ブトキシド8.7gをn−ブチル
アルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用の溶液
を調製した。この溶液を第2下地層3の上にはけ塗りし
たのち、温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に45
0℃の大気中で10分間加熱して溶液のそれぞれの成分
を熱分解して混合酸化物の膜とし、再び前記溶液のはけ
塗り−乾燥−熱分解という操作を4回反復して厚みが約
4μmの触媒層4を形成した。なお、最後の加熱時間は
1時間とした。
【0079】なお、実施例14については、塩化イリジ
ウム・六水和物2.1gとタンタルペンタ−n−ブトキシ
ド18.2gとをn−ブチルアルコールに溶解して全体で
100mlの溶液にしたもの、実施例15については、塩
化イリジウム・六水和物6.5gとタンタルペンタ−n−
ブトキシド14.1gとをn−ブチルアルコールに溶解し
て全体で100mlの溶液にしたもの、実施例16につい
ては、塩化イリジウム・六水和物21.0gとタンタルペ
ンタ−n−ブトキシド0.4gとをn−ブチルアルコール
に溶解して全体で100mlの溶液にしたものを用いて触
媒層4を形成した。
ウム・六水和物2.1gとタンタルペンタ−n−ブトキシ
ド18.2gとをn−ブチルアルコールに溶解して全体で
100mlの溶液にしたもの、実施例15については、塩
化イリジウム・六水和物6.5gとタンタルペンタ−n−
ブトキシド14.1gとをn−ブチルアルコールに溶解し
て全体で100mlの溶液にしたもの、実施例16につい
ては、塩化イリジウム・六水和物21.0gとタンタルペ
ンタ−n−ブトキシド0.4gとをn−ブチルアルコール
に溶解して全体で100mlの溶液にしたものを用いて触
媒層4を形成した。
【0080】これら触媒層4におけるIr酸化物の混合
割合は、Ir金属換算化学当量で表2に示したとおりで
あった。これらの電極を、それぞれ、濃度1モル/lの
硫酸水溶液(液温100℃)に浸漬して陽極とし、白金
板を陰極として両極間に直流電圧を印加して100A/
dm2 の電流密度で通電した。
割合は、Ir金属換算化学当量で表2に示したとおりで
あった。これらの電極を、それぞれ、濃度1モル/lの
硫酸水溶液(液温100℃)に浸漬して陽極とし、白金
板を陰極として両極間に直流電圧を印加して100A/
dm2 の電流密度で通電した。
【0081】陽極が正常に動作しているときは端子電圧
が3〜5Vである。しかし陽極が劣化すると陽極電位は
急激に上昇し、それに伴って端子電圧も急上昇して10
V以上になる。通電開始から端子電圧が10Vを超える
までの時間を測定した。その結果を一括して表2に示し
た。
が3〜5Vである。しかし陽極が劣化すると陽極電位は
急激に上昇し、それに伴って端子電圧も急上昇して10
V以上になる。通電開始から端子電圧が10Vを超える
までの時間を測定した。その結果を一括して表2に示し
た。
【0082】
【表2】
【0083】尚、表2より明らかなように、実施例11
〜13の電極は、基材表面の表面粗度が異なっているこ
とを除けば、実施例5の電極と同じ層構造をしている
が、これらの電極の端子電圧が10Vを超えるまでの時
間、つまり寿命を比べると、実施例11〜13の電極の
寿命は実施例5の電極の寿命の約1/4〜1/3と、大
変短くなっている。また、実施例14〜16の電極は、
触媒層中のIr酸化物の割合が異なっていることを除け
ば、実施例5の電極と同じ層構造をしているが、これら
の電極についても寿命を比べると、実施例14〜16の
電極の寿命は実施例5の電極の寿命の約1/5〜2/5
と、大変短くなっている。
〜13の電極は、基材表面の表面粗度が異なっているこ
とを除けば、実施例5の電極と同じ層構造をしている
が、これらの電極の端子電圧が10Vを超えるまでの時
間、つまり寿命を比べると、実施例11〜13の電極の
寿命は実施例5の電極の寿命の約1/4〜1/3と、大
変短くなっている。また、実施例14〜16の電極は、
触媒層中のIr酸化物の割合が異なっていることを除け
ば、実施例5の電極と同じ層構造をしているが、これら
の電極についても寿命を比べると、実施例14〜16の
電極の寿命は実施例5の電極の寿命の約1/5〜2/5
と、大変短くなっている。
【0084】このように、電極の層構造が同じであり、
また電解酸化の条件が同じであっても、基材表面の粗面
化状態や、触媒層の組成が変化すると、電極の寿命も大
幅に変化することが判る。そのため、本発明の酸素発生
用電極においては、その寿命を一層長くするために、基
材および触媒層の形成条件を請求項3および9で示した
ような条件に設定することが好ましい。
また電解酸化の条件が同じであっても、基材表面の粗面
化状態や、触媒層の組成が変化すると、電極の寿命も大
幅に変化することが判る。そのため、本発明の酸素発生
用電極においては、その寿命を一層長くするために、基
材および触媒層の形成条件を請求項3および9で示した
ような条件に設定することが好ましい。
【0085】
【発明の効果】請求項1の酸素発生用電極は、基材と触
媒層の間に、酸化物被膜層として白金族元素以外の1種
類の金属の酸化物から成る単一の酸化物が少なくとも2
層介在した構造をとっており、前記各金属酸化物がそれ
ぞれ具備する固有の耐酸性,耐酸化性などの特性が有効
に発揮されるので、電極の使用寿命が長くなる。
媒層の間に、酸化物被膜層として白金族元素以外の1種
類の金属の酸化物から成る単一の酸化物が少なくとも2
層介在した構造をとっており、前記各金属酸化物がそれ
ぞれ具備する固有の耐酸性,耐酸化性などの特性が有効
に発揮されるので、電極の使用寿命が長くなる。
【0086】請求項2の酸素発生用電極では、基材の少
なくとも表面にTiおよびZrの群から選ばれる少なく
とも1種またはそれらを主成分とする合金を用いている
ので、基材が入手しやすく、また、基材自体の耐食性が
向上する。請求項3の酸素発生用電極では、基材表面を
表面粗度Rzが5〜100μmの粗面にしているので、
基材とその上に形成される酸化物被膜層との密着強度が
向上し、実使用時の基材と酸化物被膜層との剥離を抑制
することができる。
なくとも表面にTiおよびZrの群から選ばれる少なく
とも1種またはそれらを主成分とする合金を用いている
ので、基材が入手しやすく、また、基材自体の耐食性が
向上する。請求項3の酸素発生用電極では、基材表面を
表面粗度Rzが5〜100μmの粗面にしているので、
基材とその上に形成される酸化物被膜層との密着強度が
向上し、実使用時の基材と酸化物被膜層との剥離を抑制
することができる。
【0087】請求項4の酸素発生用電極では、酸化物被
膜層が、導電性に優れるチタン酸化物の単独層を下側
に,強度が高く耐食性が良好なタンタル酸化物の単独層
を上側に形成した2層構造になっているので、電極の実
使用時に、電極としての導電性を確保しながら、電極表
面における発生酸素に基づく基材表面の酸化を有効に抑
制することができる。そのため、この電極の使用寿命は
より一層長くなる。
膜層が、導電性に優れるチタン酸化物の単独層を下側
に,強度が高く耐食性が良好なタンタル酸化物の単独層
を上側に形成した2層構造になっているので、電極の実
使用時に、電極としての導電性を確保しながら、電極表
面における発生酸素に基づく基材表面の酸化を有効に抑
制することができる。そのため、この電極の使用寿命は
より一層長くなる。
【0088】請求項5の酸素発生用電極では、基材がチ
タンまたはチタンを主成分とする合金から成り、前記し
たチタン酸化物の単独層が、前記基材の表面を酸化して
成るチタン酸化物の単独層,物理蒸着法で成膜されたチ
タン酸化物の単独層およびチタン化合物の塗布層を熱分
解して成るチタン酸化物の単独層の群から選ばれる少な
くとも1種のチタン酸化物の単独層である。つまり、こ
のチタン酸化物層は混合酸化物ではなくチタン酸化物の
みで構成されているので、優れた耐食性を示す。そのた
め、この電極の使用寿命は長くなる。
タンまたはチタンを主成分とする合金から成り、前記し
たチタン酸化物の単独層が、前記基材の表面を酸化して
成るチタン酸化物の単独層,物理蒸着法で成膜されたチ
タン酸化物の単独層およびチタン化合物の塗布層を熱分
解して成るチタン酸化物の単独層の群から選ばれる少な
くとも1種のチタン酸化物の単独層である。つまり、こ
のチタン酸化物層は混合酸化物ではなくチタン酸化物の
みで構成されているので、優れた耐食性を示す。そのた
め、この電極の使用寿命は長くなる。
【0089】請求項6の酸素発生用電極では、少なくと
も表面がチタンまたはそれを主成分とする合金から成る
基材の表面を電解酸化によりチタン酸化物の単独層を形
成しているので、このチタン酸化物の単独層は、基材表
面のチタン構造がそのまま維持された状態でそれ自らが
酸化物に転化したもの、いわゆるエピタキシャル構造を
含む酸化物になっていて、基材との密着強度は極めて高
くなっている。そのため、この電極の耐久性は一層向上
する。
も表面がチタンまたはそれを主成分とする合金から成る
基材の表面を電解酸化によりチタン酸化物の単独層を形
成しているので、このチタン酸化物の単独層は、基材表
面のチタン構造がそのまま維持された状態でそれ自らが
酸化物に転化したもの、いわゆるエピタキシャル構造を
含む酸化物になっていて、基材との密着強度は極めて高
くなっている。そのため、この電極の耐久性は一層向上
する。
【0090】請求項7の酸素発生用電極では、チタン酸
化物の単独層が、基材表面を電解酸化して形成されたチ
タン酸化物の単独層と、その上に形成されたチタン化合
物の熱分解法によるチタン酸化物の単独層とからなって
いる。このようにして得られたチタン酸化物の単独層の
両層はいずれもチタン酸化物から成るので相互間の親和
性は良好であり、両層間の密着強度は高い。そして、電
解酸化によって形成されたチタン酸化物の単独層は、基
材の表面それ自体が酸化物に転化したものであるため、
基材との密着強度が高い。したがって、チタン酸化物の
単独層は全体として基材との密着性が著しく向上する。
そのため、この電極の耐久性は向上する。
化物の単独層が、基材表面を電解酸化して形成されたチ
タン酸化物の単独層と、その上に形成されたチタン化合
物の熱分解法によるチタン酸化物の単独層とからなって
いる。このようにして得られたチタン酸化物の単独層の
両層はいずれもチタン酸化物から成るので相互間の親和
性は良好であり、両層間の密着強度は高い。そして、電
解酸化によって形成されたチタン酸化物の単独層は、基
材の表面それ自体が酸化物に転化したものであるため、
基材との密着強度が高い。したがって、チタン酸化物の
単独層は全体として基材との密着性が著しく向上する。
そのため、この電極の耐久性は向上する。
【0091】請求項8の酸素発生用電極では、電解酸化
により形成されるチタン酸化物の単独層の形成量が、チ
タン金属換算量にして0.01〜1.0g/基材の単位面積
(m 2 )としているので、このチタン酸化物層は優れた
耐食性と導電性とを示す。そのため、この電極は使用寿
命が長くなるとともに、電極として充分な導電性を示
す。
により形成されるチタン酸化物の単独層の形成量が、チ
タン金属換算量にして0.01〜1.0g/基材の単位面積
(m 2 )としているので、このチタン酸化物層は優れた
耐食性と導電性とを示す。そのため、この電極は使用寿
命が長くなるとともに、電極として充分な導電性を示
す。
【0092】請求項9の酸素発生用電極では、触媒層が
イリジウム酸化物とタンタル酸化物の混合物から成るの
で、触媒活性に優れた緻密な層が得られる。そのため、
電極の酸素発生能力は良好であると同時に、触媒層表面
で発生した酸素の下地層側への侵入が抑制される。以上
の説明で明らかなように、本発明構造の電極は、その耐
久性が優れていて使用寿命は長く、電解工業における不
溶性の酸素発生用電極として有用である。
イリジウム酸化物とタンタル酸化物の混合物から成るの
で、触媒活性に優れた緻密な層が得られる。そのため、
電極の酸素発生能力は良好であると同時に、触媒層表面
で発生した酸素の下地層側への侵入が抑制される。以上
の説明で明らかなように、本発明構造の電極は、その耐
久性が優れていて使用寿命は長く、電解工業における不
溶性の酸素発生用電極として有用である。
【図1】本発明の酸素発生用電極の層構造を示す断面図
である。
である。
1 基材 2 第1下地層(酸化物被膜層) 2a チタン酸化物の単独層(電解酸化による) 2b チタン酸化物の単独層(熱分解法による) 3 第2下地層(酸化物被膜層) 4 触媒層
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】この触媒層4の厚みは格別限定されない
が、薄すぎると触媒層4としての機能が充分に発揮され
ず、逆に厚すぎると、効果は飽和に達するだけであり、
徒に製造コストの上昇を招くので、通常は、3〜30μ
m程度に設定される。イリジウム酸化物を主成分としタ
ンタル酸化物が混合して成る触媒層4を形成する場合、
例えば、塩化イリジウム酸・6水和物とタンタルペンタ
−n−ブトキシドを所望する割合でn−ブチルアルコー
ルに溶解し、得られた溶液を酸化物被膜層の上に塗布し
たのち120℃程度の温度でその塗布層を乾燥する。つ
いで、全体を400〜650℃、好ましくは440〜5
50℃の大気中で5〜60分間、好ましくは10〜20
分間加熱して前記塗布層を熱分解する。その結果、前記
の酸化物被膜層の上に、イリジウム酸化物とタンタル酸
化物とが所望割合で混合して成る混合酸化物層が形成さ
れる。
が、薄すぎると触媒層4としての機能が充分に発揮され
ず、逆に厚すぎると、効果は飽和に達するだけであり、
徒に製造コストの上昇を招くので、通常は、3〜30μ
m程度に設定される。イリジウム酸化物を主成分としタ
ンタル酸化物が混合して成る触媒層4を形成する場合、
例えば、塩化イリジウム酸・6水和物とタンタルペンタ
−n−ブトキシドを所望する割合でn−ブチルアルコー
ルに溶解し、得られた溶液を酸化物被膜層の上に塗布し
たのち120℃程度の温度でその塗布層を乾燥する。つ
いで、全体を400〜650℃、好ましくは440〜5
50℃の大気中で5〜60分間、好ましくは10〜20
分間加熱して前記塗布層を熱分解する。その結果、前記
の酸化物被膜層の上に、イリジウム酸化物とタンタル酸
化物とが所望割合で混合して成る混合酸化物層が形成さ
れる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】更に、塩化イリジウム酸・6水和物12.2
gとタンタルペンタ−n−ブトキシド8.7gをn−ブチ
ルアルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用の溶
液を調製した。この溶液を第2下地層3の上にはけ塗り
したのち、温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に4
50℃の大気中で10分間加熱して溶液のそれぞれの成
分を熱分解して混合酸化物の膜とし、再び前記溶液のは
け塗り−乾燥−熱分解という操作を4回反復して厚みが
約4μmの触媒層4を形成した。なお、最後の加熱時間
は1時間とした。
gとタンタルペンタ−n−ブトキシド8.7gをn−ブチ
ルアルコールに溶解して全体で100mlの触媒層用の溶
液を調製した。この溶液を第2下地層3の上にはけ塗り
したのち、温度120℃で3分間かけて乾燥し、更に4
50℃の大気中で10分間加熱して溶液のそれぞれの成
分を熱分解して混合酸化物の膜とし、再び前記溶液のは
け塗り−乾燥−熱分解という操作を4回反復して厚みが
約4μmの触媒層4を形成した。なお、最後の加熱時間
は1時間とした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正内容】
【0079】なお、実施例14については、塩化イリジ
ウム酸・6水和物2.1gとタンタルペンタ−n−ブトキ
シド18.2gとをn−ブチルアルコールに溶解して全体
で100mlの溶液にしたもの、実施例15については、
塩化イリジウム酸・6水和物6.5gとタンタルペンタ−
n−ブトキシド14.1gとをn−ブチルアルコールに溶
解して全体で100mlの溶液にしたもの、実施例16に
ついては、塩化イリジウム酸・6水和物21.0gとタン
タルペンタ−n−ブトキシド0.4gとをn−ブチルアル
コールに溶解して全体で100mlの溶液にしたものを用
いて触媒層4を形成した。
ウム酸・6水和物2.1gとタンタルペンタ−n−ブトキ
シド18.2gとをn−ブチルアルコールに溶解して全体
で100mlの溶液にしたもの、実施例15については、
塩化イリジウム酸・6水和物6.5gとタンタルペンタ−
n−ブトキシド14.1gとをn−ブチルアルコールに溶
解して全体で100mlの溶液にしたもの、実施例16に
ついては、塩化イリジウム酸・6水和物21.0gとタン
タルペンタ−n−ブトキシド0.4gとをn−ブチルアル
コールに溶解して全体で100mlの溶液にしたものを用
いて触媒層4を形成した。
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも表面が金属単体または合金か
ら成る基材と、前記基材の表面に形成され、白金族元素
以外の元素の酸化物から成る少なくとも2層の酸化物被
膜層と、前記酸化物被膜層の表面に形成され、白金族元
素の酸化物を主成分とする酸化物から成る触媒層とを有
することを特徴とする酸素発生用電極。 - 【請求項2】 前記基材の表面が、TiおよびZrの群
から選ばれる少なくとも1種またはそれらを主成分とす
る合金から成る請求項1の酸素発生用電極。 - 【請求項3】 前記基材の表面が、JISB0601で
規定する表面粗度Rzが5〜100μmの粗面である請
求項1または2の酸素発生用電極。 - 【請求項4】 前記酸化物被膜層が、チタン酸化物の単
独層を下層とし、タンタル酸化物の単独層を上層とする
請求項1の酸素発生用電極。 - 【請求項5】 少なくとも基材の表面がTiまたはそれ
を主成分とする合金から成り、前記チタン酸化物の単独
層が、前記基材の表面を酸化して成るチタン酸化物の単
独層,物理蒸着法で成膜されたチタン酸化物の単独層お
よびチタン化合物の塗布層を熱分解して成るチタン酸化
物の単独層の群から選ばれる少なくとも1種のチタン酸
化物の単独層である請求項4の酸素発生用電極。 - 【請求項6】 前記基材の表面を酸化して成るチタン酸
化物の単独層は、前記基材表面の電解酸化によって形成
される請求項5の酸素発生用電極。 - 【請求項7】 前記基材の表面を酸化して成るチタン酸
化物の単独層は、前記基材表面を電解酸化して形成され
たチタン酸化物層と、その上にチタン化合物の熱分解法
で形成されたチタン酸化物層とから成る請求項5の酸素
発生用電極。 - 【請求項8】 電解酸化により形成されるチタン酸化物
層の形成量が、チタン金属換算量にして0.01〜1.0g
/基材の単位表面積(m2 )である請求項6または7の
酸素発生用電極。 - 【請求項9】 前記触媒層がイリジウム酸化物とタンタ
ル酸化物の混合物から成り、その混合物はイリジウム酸
化物をイリジウム換算化学当量にして50〜95モル%
含有している請求項1の酸素発生用電極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6165545A JP2768904B2 (ja) | 1993-07-21 | 1994-07-18 | 酸素発生用電極 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17965493 | 1993-07-21 | ||
| JP5-179654 | 1993-07-21 | ||
| JP6165545A JP2768904B2 (ja) | 1993-07-21 | 1994-07-18 | 酸素発生用電極 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0790665A true JPH0790665A (ja) | 1995-04-04 |
| JP2768904B2 JP2768904B2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=26490247
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6165545A Expired - Lifetime JP2768904B2 (ja) | 1993-07-21 | 1994-07-18 | 酸素発生用電極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2768904B2 (ja) |
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