JPH0791429B2 - ポリフッ化ビニリデン成形体 - Google Patents
ポリフッ化ビニリデン成形体Info
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- JPH0791429B2 JPH0791429B2 JP2161388A JP2161388A JPH0791429B2 JP H0791429 B2 JPH0791429 B2 JP H0791429B2 JP 2161388 A JP2161388 A JP 2161388A JP 2161388 A JP2161388 A JP 2161388A JP H0791429 B2 JPH0791429 B2 JP H0791429B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、線膨張係数が低減され、かつ優れた機械的特
性および成形加工性を有するポリフッ化ビニリデン成形
体に関する。
性および成形加工性を有するポリフッ化ビニリデン成形
体に関する。
(従来の技術) ポリフッ化ビニリデン(PVdF)は、機械的諸特性に優
れ、耐薬品性、耐摩耗性、耐汚染性なども良好であり、
特に優れた耐候性を有しているため、主として耐候性塗
料、電線被覆材およびケミカルプロセス用成形体の用途
に用いられている。また、近年では、その高い誘電特性
を利用して圧電素子や焦電素子などに用いる電気的機能
性材料として応用されるようになってきた。しかし、ポ
リフッ化ビニリデンは上記の優れた特性を有するもの
の、線膨張係数が大きいため、温度変化の激しい条件
下、あるいは高温領域での使用によって、熱的に変形し
たり、耐薬品性が低下する場合がある。従って、ポリフ
ッ化ビニリデン成形体は、特にエレクトロニクス分野に
おいて高精度が要求される部品、および化学工業用装置
に使用されるパイプやライニング材に応用することが困
難である。
れ、耐薬品性、耐摩耗性、耐汚染性なども良好であり、
特に優れた耐候性を有しているため、主として耐候性塗
料、電線被覆材およびケミカルプロセス用成形体の用途
に用いられている。また、近年では、その高い誘電特性
を利用して圧電素子や焦電素子などに用いる電気的機能
性材料として応用されるようになってきた。しかし、ポ
リフッ化ビニリデンは上記の優れた特性を有するもの
の、線膨張係数が大きいため、温度変化の激しい条件
下、あるいは高温領域での使用によって、熱的に変形し
たり、耐薬品性が低下する場合がある。従って、ポリフ
ッ化ビニリデン成形体は、特にエレクトロニクス分野に
おいて高精度が要求される部品、および化学工業用装置
に使用されるパイプやライニング材に応用することが困
難である。
ポリフッ化ビニリデン成形体の線膨張係数を低減させる
ために、石綿などとの複合成形体とすること、あるいは
金属材料や繊維強化プラスチック(FRP)との積層体と
することなどが提案されている(例えば、特公昭53−43
149号公報など)。しかしながら、このような複合成形
体は、たとえ大量の充填材を使用してもポリフッ化ビニ
リデンの線膨張係数は充分に低減されず、逆にポリフッ
化ビニリデンが有する優れた機械的特性(例えば、摩擦
特性や摩耗特性)が損なわれる。他方、積層体の場合
は、物性的には問題が解決されるが、積層化による重量
の増加、線膨張係数の違いによる層間の剥離、成形加工
性の自由度低下などの新たな問題が生じる。
ために、石綿などとの複合成形体とすること、あるいは
金属材料や繊維強化プラスチック(FRP)との積層体と
することなどが提案されている(例えば、特公昭53−43
149号公報など)。しかしながら、このような複合成形
体は、たとえ大量の充填材を使用してもポリフッ化ビニ
リデンの線膨張係数は充分に低減されず、逆にポリフッ
化ビニリデンが有する優れた機械的特性(例えば、摩擦
特性や摩耗特性)が損なわれる。他方、積層体の場合
は、物性的には問題が解決されるが、積層化による重量
の増加、線膨張係数の違いによる層間の剥離、成形加工
性の自由度低下などの新たな問題が生じる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、その
目的とするところは、ポリフッ化ビニリデンの優れた特
性を損なうことなく、線膨張係数が大幅に低減され、か
つ優れた機械的特性および成形加工性を有するポリフッ
化ビニリデン成形体を提供することにある。
目的とするところは、ポリフッ化ビニリデンの優れた特
性を損なうことなく、線膨張係数が大幅に低減され、か
つ優れた機械的特性および成形加工性を有するポリフッ
化ビニリデン成形体を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のポリフッ化ビニリデン成形体は、ポリフッ化ビ
ニリデンを50〜96重量%、異方性溶融形態を示す重合体
2〜48重量%及びポリ酢酸ビニル2〜40重量%からな
る。
ニリデンを50〜96重量%、異方性溶融形態を示す重合体
2〜48重量%及びポリ酢酸ビニル2〜40重量%からな
る。
本発明のポリフッ化ビニリデン成形体を構成する組成物
の主成分であるポリフッ化ビニリデンは、通常の溶融成
形が可能なものであればよく、その重合度は500〜3000
程度であることが好ましい。
の主成分であるポリフッ化ビニリデンは、通常の溶融成
形が可能なものであればよく、その重合度は500〜3000
程度であることが好ましい。
上記成形体の一成分である異方性溶融形態を示す重合体
(以下、液晶ポリマーと略す)としては、芳香族−脂肪
族ポリエステル、完全芳香族ポリエステル、芳香族ポリ
アゾメチン、ポリイミドエステルなどが挙げられ、これ
らのうち異方性溶融形態を示す化合物が選択される。芳
香族−脂肪族ポリエステルとしては、例えばポリエチレ
ンテレフタレートとパラヒドロキシ安息香酸との共重合
体がある。完全芳香族ポリエステルとしては、例えばパ
ラヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸との共重合体;またはパラヒドロキシ安息香酸、テレ
フタル酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトールの共重
合体がある。芳香族ポリアゾメチンとしては、例えばポ
リ(ニトリロ−2−メチル−1、4−フェニレンニトロ
エチリデン−1、4−フェニレンエチリデン)がある。
ポリイミドエステルとしては、例えば2,6−ナフタリン
ジカルボン酸、テレフタル酸および4−(4′−ヒドロ
キシフタルイミド)フェノールの共重合体、またはジフ
ェノールと4−(4′−ヒドロキシフタルイミド)安息
香酸との共重合体がある。
(以下、液晶ポリマーと略す)としては、芳香族−脂肪
族ポリエステル、完全芳香族ポリエステル、芳香族ポリ
アゾメチン、ポリイミドエステルなどが挙げられ、これ
らのうち異方性溶融形態を示す化合物が選択される。芳
香族−脂肪族ポリエステルとしては、例えばポリエチレ
ンテレフタレートとパラヒドロキシ安息香酸との共重合
体がある。完全芳香族ポリエステルとしては、例えばパ
ラヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸との共重合体;またはパラヒドロキシ安息香酸、テレ
フタル酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトールの共重
合体がある。芳香族ポリアゾメチンとしては、例えばポ
リ(ニトリロ−2−メチル−1、4−フェニレンニトロ
エチリデン−1、4−フェニレンエチリデン)がある。
ポリイミドエステルとしては、例えば2,6−ナフタリン
ジカルボン酸、テレフタル酸および4−(4′−ヒドロ
キシフタルイミド)フェノールの共重合体、またはジフ
ェノールと4−(4′−ヒドロキシフタルイミド)安息
香酸との共重合体がある。
これらの共重合体が液晶ポリマーであることを判別する
には、液晶ポリマーが溶融状態で光学的異方性を示すこ
とを利用するとよい。光学的異方性は、通常の、偏光顕
微鏡を用いることによって確認しうる。例えば、偏光顕
微鏡の加熱ステージ上に1mm以下の厚さに調整された試
験片を置き、窒素雰囲気下で2℃/min.の昇温速度で加
熱してゆく。この状態で偏光顕微鏡の偏光子を直交さ
せ、40倍または100倍の倍率で観察することにより容易
に確認することができる。このような方法では、これら
共重合体が液晶相に転移する温度も同時に測定し得る。
この転移温度は示差走査熱量測定(DSC)によっても測
定可能である。
には、液晶ポリマーが溶融状態で光学的異方性を示すこ
とを利用するとよい。光学的異方性は、通常の、偏光顕
微鏡を用いることによって確認しうる。例えば、偏光顕
微鏡の加熱ステージ上に1mm以下の厚さに調整された試
験片を置き、窒素雰囲気下で2℃/min.の昇温速度で加
熱してゆく。この状態で偏光顕微鏡の偏光子を直交さ
せ、40倍または100倍の倍率で観察することにより容易
に確認することができる。このような方法では、これら
共重合体が液晶相に転移する温度も同時に測定し得る。
この転移温度は示差走査熱量測定(DSC)によっても測
定可能である。
上記液晶ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデンの結
晶融点(約180℃)から該ポリフッ化ビニリデンの熱分
解温度(約350℃)までの温度範囲で異方性溶融形態を
示す重合体が好適に使用される。なぜなら、本発明の成
形体の製造手段としては、一般に、上記組成物を溶融状
態で互いに分散させる工程を包含する方法が用いられる
ためである。このような方法において、成形体を構成す
るポリフッ化ビニリデンと液晶ポリマーとのうちのいず
れか一方が溶融状態に達していない場合、あるいは一方
が熱分解を起こすような場合には、得られた成形体の物
理的特性が低下するため好ましくない。一般に、ポリフ
ッ化ビニリデンの好ましい成形温度は200〜300℃とされ
ているので、このような温度範囲内で成形可能な液晶ポ
リマーを選ぶことが好ましい。従って、上記の液晶ポリ
マーのうち、特に、芳香族−脂肪族ポリエステル、およ
び完全芳香族ポリエステルが好適である。
晶融点(約180℃)から該ポリフッ化ビニリデンの熱分
解温度(約350℃)までの温度範囲で異方性溶融形態を
示す重合体が好適に使用される。なぜなら、本発明の成
形体の製造手段としては、一般に、上記組成物を溶融状
態で互いに分散させる工程を包含する方法が用いられる
ためである。このような方法において、成形体を構成す
るポリフッ化ビニリデンと液晶ポリマーとのうちのいず
れか一方が溶融状態に達していない場合、あるいは一方
が熱分解を起こすような場合には、得られた成形体の物
理的特性が低下するため好ましくない。一般に、ポリフ
ッ化ビニリデンの好ましい成形温度は200〜300℃とされ
ているので、このような温度範囲内で成形可能な液晶ポ
リマーを選ぶことが好ましい。従って、上記の液晶ポリ
マーのうち、特に、芳香族−脂肪族ポリエステル、およ
び完全芳香族ポリエステルが好適である。
上述した液晶ポリマーのみからなる成形体は、通常優れ
た機械的特性(例えば、強度、弾性率、および衝撃強
度)を有する。さらに射出成形や押出し成形によって得
られた成形体は、溶融時にポリマー分子が樹脂の流れ方
向に対して平行に配向することにより、機械的特性が向
上する。これは液晶ポリマーが異方性溶融形態を示すこ
とによる自己補強効果であり、その向上の程度はポリマ
ー分子の配向度によって支配されている。従って、液晶
ポリマーの溶融成形体の機械的特性は、成形方法および
成形体の形状によってしばしば異なる。また同じ理由に
より液晶ポリマーの成形体は、機械的特性に関して顕著
な異方性を示す。さらに、液晶ポリマーは、その分子構
造が線状であるため、通常小さな熱膨張率(線膨張係
数)を有する。しかも、流動状態においては、流動に平
行な方向の線膨張係数がより小さくなる。本発明のポリ
フッ化ビニリデン成形体は、このような特性を有する液
晶ポリマーとポリフッ化ビニリデンとを含有する組成物
からなるため、ポリフッ化ビニリデンのみからなる成形
体に比べて線膨張係数が低減される。また、この成形体
は、機械的特性と成形加工性にも優れる。
た機械的特性(例えば、強度、弾性率、および衝撃強
度)を有する。さらに射出成形や押出し成形によって得
られた成形体は、溶融時にポリマー分子が樹脂の流れ方
向に対して平行に配向することにより、機械的特性が向
上する。これは液晶ポリマーが異方性溶融形態を示すこ
とによる自己補強効果であり、その向上の程度はポリマ
ー分子の配向度によって支配されている。従って、液晶
ポリマーの溶融成形体の機械的特性は、成形方法および
成形体の形状によってしばしば異なる。また同じ理由に
より液晶ポリマーの成形体は、機械的特性に関して顕著
な異方性を示す。さらに、液晶ポリマーは、その分子構
造が線状であるため、通常小さな熱膨張率(線膨張係
数)を有する。しかも、流動状態においては、流動に平
行な方向の線膨張係数がより小さくなる。本発明のポリ
フッ化ビニリデン成形体は、このような特性を有する液
晶ポリマーとポリフッ化ビニリデンとを含有する組成物
からなるため、ポリフッ化ビニリデンのみからなる成形
体に比べて線膨張係数が低減される。また、この成形体
は、機械的特性と成形加工性にも優れる。
上記成形体の一成分であるポリ酢酸ビニルはポリフッ化
ビニリデンと液晶ポリマーの相溶性を向上させるもので
あって、酢酸ビニルのホモポリマーであってもよく、又
酢酸ビニルを主体とする他の共重合可能なモノマーとの
共重合体であってもよい。
ビニリデンと液晶ポリマーの相溶性を向上させるもので
あって、酢酸ビニルのホモポリマーであってもよく、又
酢酸ビニルを主体とする他の共重合可能なモノマーとの
共重合体であってもよい。
本発明のポリフッ化ビニリデン成形体を構成する各成分
の割合はポリフッ化ビニリデン50〜96重量%に対し、液
晶ポリマーは4〜48重量%、好ましくは5〜25重量%で
ある。液晶ポリマーが4重量%を下回ると線膨張係数の
低減効果が期待できない。48重量%に近くなると、その
効果がほぼ一定値に収束する。そして、48重量%を越え
ると、液晶ポリマーのフィブリルが微細化しにくく、成
形体の物理的な緻密さが得られない。
の割合はポリフッ化ビニリデン50〜96重量%に対し、液
晶ポリマーは4〜48重量%、好ましくは5〜25重量%で
ある。液晶ポリマーが4重量%を下回ると線膨張係数の
低減効果が期待できない。48重量%に近くなると、その
効果がほぼ一定値に収束する。そして、48重量%を越え
ると、液晶ポリマーのフィブリルが微細化しにくく、成
形体の物理的な緻密さが得られない。
又ポリ酢酸ビニルは2〜40重量%であり、好ましくは5
〜25重量%である。ポリ酢酸ビニルの添加量は少なくな
るとポリフッ化ビニリデンと液晶ポリマーの相溶性を向
上させる効果がなくなり、逆に40重量%を越えると、ポ
リフッ化ビニリデンの有する優れた耐候性、耐薬品性な
どの特性が損なわれる。
〜25重量%である。ポリ酢酸ビニルの添加量は少なくな
るとポリフッ化ビニリデンと液晶ポリマーの相溶性を向
上させる効果がなくなり、逆に40重量%を越えると、ポ
リフッ化ビニリデンの有する優れた耐候性、耐薬品性な
どの特性が損なわれる。
本発明のポリフッ化ビニリデン成形体は、一般的に溶融
成形によって製造される。このような製造方法として
は、ポリフッ化ビニリデン、液晶ポリマー及びポリ酢酸
ビニルよりなる組成物を溶融成形する任意の成形方法が
挙げられる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、液晶ポリ
マー、およびポリ酢酸ビニルを溶融・混練し、引き続い
て押出成形、ブロー成形、射出成形、カレンダー成形な
どにより成形される。あるいは上記混練物をペレットや
粉末状とした後、これらを用いて、上記成形加工が行な
われる。
成形によって製造される。このような製造方法として
は、ポリフッ化ビニリデン、液晶ポリマー及びポリ酢酸
ビニルよりなる組成物を溶融成形する任意の成形方法が
挙げられる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、液晶ポリ
マー、およびポリ酢酸ビニルを溶融・混練し、引き続い
て押出成形、ブロー成形、射出成形、カレンダー成形な
どにより成形される。あるいは上記混練物をペレットや
粉末状とした後、これらを用いて、上記成形加工が行な
われる。
このような成形時において、液晶ポリマーは、溶融状態
で伸長流動や剪断流動を受けることにより容易にフィブ
リル形態を形成し、しかも実質的にその長軸が互いに平
行に配列する場合が多い。このようなフィブリルの配向
は、成形体の線膨張係数を低減させるのに効果的であ
る。従って、液晶ポリマーのフィブリル化を促進させ、
フィブリルの配向度を高める手段を用いることが有用で
ある。例えば、押出し成形では、成形機にスタティック
ミルを直列に配置すること、および比較的長さ/直径比
の大きい成形ダイスを使用することが効果的である。こ
れは、押出し機中で充分に分散した組成物がスタティッ
クミル内を通過する際に、液晶状態にある液晶ポリマー
に対して効率的に伸長流動や剪断流動を付加させるため
である。また、成形体が冷却固化するまでに1軸または
2軸方向に延伸させると、液晶ポリマーのフィブリル化
が著しくなるため、極めて有効である。射出成形におい
ては、金型内での樹脂の剪断速度を大きくすること(例
えば、射出速度を上げること、金型内クリアランスの厚
みを小さくすること)が有効である。
で伸長流動や剪断流動を受けることにより容易にフィブ
リル形態を形成し、しかも実質的にその長軸が互いに平
行に配列する場合が多い。このようなフィブリルの配向
は、成形体の線膨張係数を低減させるのに効果的であ
る。従って、液晶ポリマーのフィブリル化を促進させ、
フィブリルの配向度を高める手段を用いることが有用で
ある。例えば、押出し成形では、成形機にスタティック
ミルを直列に配置すること、および比較的長さ/直径比
の大きい成形ダイスを使用することが効果的である。こ
れは、押出し機中で充分に分散した組成物がスタティッ
クミル内を通過する際に、液晶状態にある液晶ポリマー
に対して効率的に伸長流動や剪断流動を付加させるため
である。また、成形体が冷却固化するまでに1軸または
2軸方向に延伸させると、液晶ポリマーのフィブリル化
が著しくなるため、極めて有効である。射出成形におい
ては、金型内での樹脂の剪断速度を大きくすること(例
えば、射出速度を上げること、金型内クリアランスの厚
みを小さくすること)が有効である。
このようにして得られる成形体においては、ポリフッ化
ビニリデン中に液晶ポリマーの長繊維が均一に分散して
いるため、ポリフッ化ビニリデンのみからなる成形体と
比較して小さい線膨張係数を示す。しかも、該成形体は
改善された機械的特性を有し、かつ耐汚染性に優れる。
なぜなら、液晶ポリマーは、その長繊維がポリマー分子
の最も高い配向状態にあるため、より大きい弾性率とよ
り小さい(時には負の値をも示す)線膨張係数とを併せ
持ち、液晶ポリマーを含有する成形体の線膨張係数を低
減するのに特に効果的であると考えられるからである。
上記液晶ポリマーのフィブリルは、好ましくは、その直
径が10μmまたはそれ以下である。そして、このフィブ
リルの平均の長さ/直径比(L/D)は、好ましくは10ま
たはそれ以上、さらに好ましくは103またはそれ以上で
ある。このような形状を有する液晶ポリマーのフィブリ
ルが分散されていることにより、ポリフッ化ビニリデン
成形体の線膨張係数がポリフッ化ビニリデンのみからな
る成形体に比べて充分に低い値を示す。また、フィブリ
ルが成形体中において実質的に1軸配向していれば、該
方向の線膨張係数が選択的に低減されるため好ましい。
ビニリデン中に液晶ポリマーの長繊維が均一に分散して
いるため、ポリフッ化ビニリデンのみからなる成形体と
比較して小さい線膨張係数を示す。しかも、該成形体は
改善された機械的特性を有し、かつ耐汚染性に優れる。
なぜなら、液晶ポリマーは、その長繊維がポリマー分子
の最も高い配向状態にあるため、より大きい弾性率とよ
り小さい(時には負の値をも示す)線膨張係数とを併せ
持ち、液晶ポリマーを含有する成形体の線膨張係数を低
減するのに特に効果的であると考えられるからである。
上記液晶ポリマーのフィブリルは、好ましくは、その直
径が10μmまたはそれ以下である。そして、このフィブ
リルの平均の長さ/直径比(L/D)は、好ましくは10ま
たはそれ以上、さらに好ましくは103またはそれ以上で
ある。このような形状を有する液晶ポリマーのフィブリ
ルが分散されていることにより、ポリフッ化ビニリデン
成形体の線膨張係数がポリフッ化ビニリデンのみからな
る成形体に比べて充分に低い値を示す。また、フィブリ
ルが成形体中において実質的に1軸配向していれば、該
方向の線膨張係数が選択的に低減されるため好ましい。
本発明のポリフッ化ビニリデン成形体は、シート状、棒
状、フィルム状、パイプ状、繊維状、塊状など所望の形
状に成形される。本発明の成形体は、各種の強酸や溶剤
の下で使用されるパイプ、チューブ、継手、バルブ、タ
ンク、フィルターなどのプラント部材;ピストンリン
グ、ベアリングなどの機械部品;高い寸法精度が要求さ
れる電線被覆材、電子部品などとして幅広い用途に応用
される。
状、フィルム状、パイプ状、繊維状、塊状など所望の形
状に成形される。本発明の成形体は、各種の強酸や溶剤
の下で使用されるパイプ、チューブ、継手、バルブ、タ
ンク、フィルターなどのプラント部材;ピストンリン
グ、ベアリングなどの機械部品;高い寸法精度が要求さ
れる電線被覆材、電子部品などとして幅広い用途に応用
される。
(実施例) 以下に本発明を実施例について述べる。
実施例1 第1表に示した所定量のポリフッ化ビニリデン(呉羽化
学社製、Kポリマー #1000)、全芳香族ポリエステル
液晶ポリマー(ポリプラスチックス社製、ベクトラA 95
0)及びポリ酢酸ビニル(積水化学社製、エスニールC
5)を二軸混練押出機に供給し、樹脂温度280℃にて充分
に溶融混練した。これを直径約2mmのストランド状成形
物として押し出し、これをペレタイザーを用いて長さ約
4mmに切断してペレットとした。得られたペレットを35m
m単軸押出し機により厚さ1mmのシート状成形物として押
し出し、同時にロール引取り延伸を行うことにより、シ
ート状のポリフッ化ビニリデン成形体を得た。この際の
成形条件は、押出し機加熱筒の加熱最高温度が280℃、
成形ダイス温度が290℃、そして、スクリュー回転数が6
0rpmであった。成形ダイスの寸法は、厚み1mm×幅100mm
であった。又、引取りによる延伸比(成形体の断面積よ
り算出)は20%であった。
学社製、Kポリマー #1000)、全芳香族ポリエステル
液晶ポリマー(ポリプラスチックス社製、ベクトラA 95
0)及びポリ酢酸ビニル(積水化学社製、エスニールC
5)を二軸混練押出機に供給し、樹脂温度280℃にて充分
に溶融混練した。これを直径約2mmのストランド状成形
物として押し出し、これをペレタイザーを用いて長さ約
4mmに切断してペレットとした。得られたペレットを35m
m単軸押出し機により厚さ1mmのシート状成形物として押
し出し、同時にロール引取り延伸を行うことにより、シ
ート状のポリフッ化ビニリデン成形体を得た。この際の
成形条件は、押出し機加熱筒の加熱最高温度が280℃、
成形ダイス温度が290℃、そして、スクリュー回転数が6
0rpmであった。成形ダイスの寸法は、厚み1mm×幅100mm
であった。又、引取りによる延伸比(成形体の断面積よ
り算出)は20%であった。
得られた成形体の押出し方向の線膨張係数を測定し、引
張試験を行い、結果を第1表に示した。尚、線膨張係数
はASTM D 696に準拠し、引張試験はASTM D 638に準拠し
て測定した。
張試験を行い、結果を第1表に示した。尚、線膨張係数
はASTM D 696に準拠し、引張試験はASTM D 638に準拠し
て測定した。
表から明らかなように、本発明のポリフッ化ビニリデン
成形体は、線膨張係数が低減され、かつ優れた機械的特
性および成形加工性を有する。液晶ポリマーを含有せず
ポリフッ化ビニリデンのみからなる成形体は、ポリフッ
化ビニリデン固有の性質として引張り伸びが大きい。し
かし、線膨張係数が大きく、また引張り弾性率が小さい
ため、機械的特性に劣る。
成形体は、線膨張係数が低減され、かつ優れた機械的特
性および成形加工性を有する。液晶ポリマーを含有せず
ポリフッ化ビニリデンのみからなる成形体は、ポリフッ
化ビニリデン固有の性質として引張り伸びが大きい。し
かし、線膨張係数が大きく、また引張り弾性率が小さい
ため、機械的特性に劣る。
(発明の効果) 本発明のポリフッ化ビニリデン成形体は、このように異
方性溶融形態を示す重合体(液晶ポリマー)及びポリ酢
酸ビニルを含有しているため、ポリフッ化ビニリデンが
有する優れた特性(すなわち、耐候性、耐薬品性、耐摩
耗性、耐汚染性など)を損なうことなく、線膨張係数が
大幅に低減され、かつ優れた機械的特性および成形加工
性を有する。このような成形体は、各種の強酸や溶剤の
下で使用されるパイプ、チューブ、継手、バルブ、タン
ク、フィルターなどのプラント部材;ピストンリング、
ベアリングなどの機械部品;高い寸法精度が要求される
電線被覆材、電子部品などとして幅広い用途に応用され
る。
方性溶融形態を示す重合体(液晶ポリマー)及びポリ酢
酸ビニルを含有しているため、ポリフッ化ビニリデンが
有する優れた特性(すなわち、耐候性、耐薬品性、耐摩
耗性、耐汚染性など)を損なうことなく、線膨張係数が
大幅に低減され、かつ優れた機械的特性および成形加工
性を有する。このような成形体は、各種の強酸や溶剤の
下で使用されるパイプ、チューブ、継手、バルブ、タン
ク、フィルターなどのプラント部材;ピストンリング、
ベアリングなどの機械部品;高い寸法精度が要求される
電線被覆材、電子部品などとして幅広い用途に応用され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 31:04 101:12)
Claims (1)
- 【請求項1】ポリフッ化ビニリデン50〜96重量%、異方
性溶融形態を示す重合体2〜48重量%及びポリ酢酸ビニ
ル2〜40重量%からなるポリフッ化ビニリデン成形体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2161388A JPH0791429B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | ポリフッ化ビニリデン成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2161388A JPH0791429B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | ポリフッ化ビニリデン成形体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01197551A JPH01197551A (ja) | 1989-08-09 |
| JPH0791429B2 true JPH0791429B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=12059892
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2161388A Expired - Lifetime JPH0791429B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | ポリフッ化ビニリデン成形体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0791429B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05230356A (ja) * | 1991-11-30 | 1993-09-07 | Hoechst Ag | 液晶コポリマーおよびフッ素熱可塑性樹脂の混合物、ならびにその使用方法 |
-
1988
- 1988-02-01 JP JP2161388A patent/JPH0791429B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01197551A (ja) | 1989-08-09 |
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