JPH0793596B2 - エコーキャンセラ装置 - Google Patents
エコーキャンセラ装置Info
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- JPH0793596B2 JPH0793596B2 JP10988988A JP10988988A JPH0793596B2 JP H0793596 B2 JPH0793596 B2 JP H0793596B2 JP 10988988 A JP10988988 A JP 10988988A JP 10988988 A JP10988988 A JP 10988988A JP H0793596 B2 JPH0793596 B2 JP H0793596B2
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- Japan
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- echo
- signal
- component
- processing
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- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 国際電話通信,高能率コーデック導入回線等の大きな地
縁時間のエコーが発生する通信システムに於けるエコー
を打ち消す為のエコーキャンセラ装置に関し、 四捨五入処理や狭帯域信号に対する安定処理等の演算量
の削減を図ることを目的とし、 適応的にその大きさを変更するエコー経路推定インパル
ス応答系列をフィルタ係数とし、受信信号系列を入力し
て疑似エコー信号を出力する疑似エコー発生部を備え、
前記疑似エコー信号により実際のエコー成分を打ち消す
エコーキャンセラ装置に於いて、前記疑似エコー発生部
の入力信号に一定の直流分を重畳する重畳手段と、前記
疑似エコー発生部の出力信号の直流分を遮断する直流遮
断手段と、前記疑似エコー発生部の出力信号の直流分の
大きさに基づいて加算定数及び乗算定数を設定する定数
設定手段と、前記疑似エコー発生部のフィルタ係数を複
数のグループに分割し、該グループ毎に前記定数設定手
段により設定された加算定数の加算処理及び乗算定数の
乗算処理を順次行う処理手段とを備えて構成した。
縁時間のエコーが発生する通信システムに於けるエコー
を打ち消す為のエコーキャンセラ装置に関し、 四捨五入処理や狭帯域信号に対する安定処理等の演算量
の削減を図ることを目的とし、 適応的にその大きさを変更するエコー経路推定インパル
ス応答系列をフィルタ係数とし、受信信号系列を入力し
て疑似エコー信号を出力する疑似エコー発生部を備え、
前記疑似エコー信号により実際のエコー成分を打ち消す
エコーキャンセラ装置に於いて、前記疑似エコー発生部
の入力信号に一定の直流分を重畳する重畳手段と、前記
疑似エコー発生部の出力信号の直流分を遮断する直流遮
断手段と、前記疑似エコー発生部の出力信号の直流分の
大きさに基づいて加算定数及び乗算定数を設定する定数
設定手段と、前記疑似エコー発生部のフィルタ係数を複
数のグループに分割し、該グループ毎に前記定数設定手
段により設定された加算定数の加算処理及び乗算定数の
乗算処理を順次行う処理手段とを備えて構成した。
本発明は、国際電話通信,高能率コーデック導入回線等
の大きな遅延時間のエコーが発生する通信システムに於
けるエコーを打ち消す為のエコーキャンセラ装置に関す
るものである。
の大きな遅延時間のエコーが発生する通信システムに於
けるエコーを打ち消す為のエコーキャンセラ装置に関す
るものである。
2線4線変換を行うハイブリッド回路に於けるインピー
ダンス不整合により、送話者からの音声信号の一部が回
り込んで、再び送話者へ送り返されるエコーが発生す
る。短距離回線等に於けるエコーの遅延時間が短い場合
は問題が少ないが、長距離回線等に於ける遅延時間が大
きい場合にはエコーの影響が大きくなり、通話に支障を
来すことになる。従って、エコー成分を抑圧或いは打ち
消すことが必要となる。
ダンス不整合により、送話者からの音声信号の一部が回
り込んで、再び送話者へ送り返されるエコーが発生す
る。短距離回線等に於けるエコーの遅延時間が短い場合
は問題が少ないが、長距離回線等に於ける遅延時間が大
きい場合にはエコーの影響が大きくなり、通話に支障を
来すことになる。従って、エコー成分を抑圧或いは打ち
消すことが必要となる。
一般電話機と交換機とは2線の加入者線で接続され、交
換機内では4番で交換接続処理されるものである。その
為、交換機側の4線と加入者側の2線とを交換するハイ
ブリッド回路が交換機側に設けられている。このハイブ
リッド回路に於けるインピーダンス整合が完全な場合は
エコーの発生はないが、ハイブリッド回路に接続される
加入者等の長さや構成がそれぞれ相違し、且つ温度変化
等が生じることから、インピーダンス整合がくずれるこ
とになり、ハイブリッド回路を介した回り込みの信号が
生じる。この回り込みの信号がエコー成分となるもの
で、長期間回線やコーデック等による遅延時間が大きい
時に、エコー成分による影響が大きくなり、通話品質が
劣化するから、このエコー成分を打ち消す為のエコーキ
ャンセラ装置が設けられている。
換機内では4番で交換接続処理されるものである。その
為、交換機側の4線と加入者側の2線とを交換するハイ
ブリッド回路が交換機側に設けられている。このハイブ
リッド回路に於けるインピーダンス整合が完全な場合は
エコーの発生はないが、ハイブリッド回路に接続される
加入者等の長さや構成がそれぞれ相違し、且つ温度変化
等が生じることから、インピーダンス整合がくずれるこ
とになり、ハイブリッド回路を介した回り込みの信号が
生じる。この回り込みの信号がエコー成分となるもの
で、長期間回線やコーデック等による遅延時間が大きい
時に、エコー成分による影響が大きくなり、通話品質が
劣化するから、このエコー成分を打ち消す為のエコーキ
ャンセラ装置が設けられている。
例えば、第6図に示すように、交換機51のハイブリッド
回路52に2線の加入者線54が接続され、この加入者線54
に電話機55が接続される。このハイブリッド回路52のイ
ンピーダンス整合が理想状態の場合は、矢印で示す回り
込みの信号、即ち、エコー成分は生じないが、前述のよ
うに、理想的なインピーダンス整合を維持することは困
難であるから、通常は矢印で示す回り込みの信号、即
ち、エコー成分が生じることになる。このエコー成分
は、図示を省略した相手側の電話機に伝送されて通話品
質を劣化させるので、エコーキャンセラ装置53により打
ち消して、相手側の電話機には、電話機55からの音声信
号のみを伝送する。
回路52に2線の加入者線54が接続され、この加入者線54
に電話機55が接続される。このハイブリッド回路52のイ
ンピーダンス整合が理想状態の場合は、矢印で示す回り
込みの信号、即ち、エコー成分は生じないが、前述のよ
うに、理想的なインピーダンス整合を維持することは困
難であるから、通常は矢印で示す回り込みの信号、即
ち、エコー成分が生じることになる。このエコー成分
は、図示を省略した相手側の電話機に伝送されて通話品
質を劣化させるので、エコーキャンセラ装置53により打
ち消して、相手側の電話機には、電話機55からの音声信
号のみを伝送する。
エコーキャンセラ装置53は、端子RIN,ROUT,SIN,SOUTを
備え、相手電話機からの音声信号が端子RINに加えら
れ、端子ROUTからの音声信号はハイブリッド回路52を介
して電話機55に伝送され、この電話機55からの音声信号
はハイブリッド回路52を介して端子SINに加えられる。
この時、ハイブリッド回路52を介したエコー成分も端子
SINに加えられることになり、端子RINに加えられた音声
信号を基に、このエコー成分と類似波形となる疑似エコ
ー信号を形成し、この疑似エコー信号により、エコー成
分を打ち消して端子SOUTから送出するものである。
備え、相手電話機からの音声信号が端子RINに加えら
れ、端子ROUTからの音声信号はハイブリッド回路52を介
して電話機55に伝送され、この電話機55からの音声信号
はハイブリッド回路52を介して端子SINに加えられる。
この時、ハイブリッド回路52を介したエコー成分も端子
SINに加えられることになり、端子RINに加えられた音声
信号を基に、このエコー成分と類似波形となる疑似エコ
ー信号を形成し、この疑似エコー信号により、エコー成
分を打ち消して端子SOUTから送出するものである。
第7図は前述のエコーキャンセラ装置の従来例の要部ブ
ロック図であり、61は疑似エコー発生部、62は受信信号
格納メモリ、63はエコー経路推定インパルス応答格納メ
モリ、64は加算器、65は係数修正部、66は係数制御部
で、係数の四捨五入等の成分を行う。各部の機能は汎用
ディジタル信号処理プロセッサによって実現することが
できるものである。
ロック図であり、61は疑似エコー発生部、62は受信信号
格納メモリ、63はエコー経路推定インパルス応答格納メ
モリ、64は加算器、65は係数修正部、66は係数制御部
で、係数の四捨五入等の成分を行う。各部の機能は汎用
ディジタル信号処理プロセッサによって実現することが
できるものである。
端子RINに加えられた相手電話機からの受信入力信号
は、端子ROUTからハイブリッド回路(図示せず)に送出
されると共に、受信信号格納メモリ62に蓄積される。疑
似エコー発生部61は、トランスバーサルフィルタ構成を
有し、端子SINに加えられるエコー成分の時間に対応し
て受信信号格納メモリ62から読出された受信信号系列が
入力信号となり、エコー経路推定インパルス応答格納メ
モリ63から読出されたエコー経路推定インパルス応答系
列がフィルタ係数となって、エコー成分の波形に類似し
た波形の疑似エコー信号が出力され、この疑似エコー信
号により加算器64に於いて端子SINに加えられたエコー
成分を打ち消すことになる。
は、端子ROUTからハイブリッド回路(図示せず)に送出
されると共に、受信信号格納メモリ62に蓄積される。疑
似エコー発生部61は、トランスバーサルフィルタ構成を
有し、端子SINに加えられるエコー成分の時間に対応し
て受信信号格納メモリ62から読出された受信信号系列が
入力信号となり、エコー経路推定インパルス応答格納メ
モリ63から読出されたエコー経路推定インパルス応答系
列がフィルタ係数となって、エコー成分の波形に類似し
た波形の疑似エコー信号が出力され、この疑似エコー信
号により加算器64に於いて端子SINに加えられたエコー
成分を打ち消すことになる。
この加算器64からのエコー成分の打ち消し残差信号は、
誤差信号として係数修正部65に加えられ、係数制御部66
による四捨五入処理等の係数制御が行われ、誤差信号に
対応して修正された係数は、エコー経路推定インパルス
応答格納メモリ63に格納される。
誤差信号として係数修正部65に加えられ、係数制御部66
による四捨五入処理等の係数制御が行われ、誤差信号に
対応して修正された係数は、エコー経路推定インパルス
応答格納メモリ63に格納される。
相手電話機から端子RINに加えられた受信入力信号系列
をxj、端子SINに加えられた送信入力信号がエコー成分
のみ場合のエコー信号系列をyj、疑似エコー信号系列を
j、端子SOUTからの送信出力信号系列をejとすると、
このejは、送信入力音声信号がない時に、本当のエコー
信号と疑似エコー信号との差として表され、加算器64か
ら出力された誤差信号系列と称することができる。又音
声信号は、通信は、PCMコーデック等により、例えば、1
25μs周期で標本化され、ディジタル信号に変換されて
いるものであり、添字のjは、t=jに於ける値である
ことを示す。前述の各信号系列は、 ej=yj−j …(1) の関係となる。ここで、hi (j)は、疑似エコー発生の為
のトランスバーサルフィルタのフィルタ係数で、Nはそ
のフィルタの次数、即ち、タップ数であり、対応可能な
エコーの最大遅延時間と関連する。
をxj、端子SINに加えられた送信入力信号がエコー成分
のみ場合のエコー信号系列をyj、疑似エコー信号系列を
j、端子SOUTからの送信出力信号系列をejとすると、
このejは、送信入力音声信号がない時に、本当のエコー
信号と疑似エコー信号との差として表され、加算器64か
ら出力された誤差信号系列と称することができる。又音
声信号は、通信は、PCMコーデック等により、例えば、1
25μs周期で標本化され、ディジタル信号に変換されて
いるものであり、添字のjは、t=jに於ける値である
ことを示す。前述の各信号系列は、 ej=yj−j …(1) の関係となる。ここで、hi (j)は、疑似エコー発生の為
のトランスバーサルフィルタのフィルタ係数で、Nはそ
のフィルタの次数、即ち、タップ数であり、対応可能な
エコーの最大遅延時間と関連する。
疑似エコー発生部61を構成するトランスバーサルフィル
タにより(2)式の演算が行われて、疑似エコー信号系
列jが得られる。本当のエコー信号系列yjと疑似エコ
ー信号系列jとの差として得られる誤差信号系列ejを
使用し、(3)式に従って毎周期総てのフィルタ係数hi
(j)(i=0,1,2,・・・N−1)の修正を行う。又αは
正の常数である。このように、(3)式によりトランス
バーサルフィルタの係数を適応的に変化させ、誤差信号
系列ejを順次零に近づける方法は、学習同定法と称され
るものである。
タにより(2)式の演算が行われて、疑似エコー信号系
列jが得られる。本当のエコー信号系列yjと疑似エコ
ー信号系列jとの差として得られる誤差信号系列ejを
使用し、(3)式に従って毎周期総てのフィルタ係数hi
(j)(i=0,1,2,・・・N−1)の修正を行う。又αは
正の常数である。このように、(3)式によりトランス
バーサルフィルタの係数を適応的に変化させ、誤差信号
系列ejを順次零に近づける方法は、学習同定法と称され
るものである。
前述の演算処理を行う上で、ハードウェアの規模に関係
が深い演算量についてみると、N×周期=最大等化遅延
時間、の関係から、フィルタの次数Nが大きければ大き
い程、遅延時間の大きいエコーにも対処できることにな
り、性能の良いエコーキャンセラを構成することができ
るが、フィルタの次数Nを大きくすると、(2)式の積
和の回数、(3)式の修正処理の回数が増加するから、
高速の演算処理が必要となる。但し、(3)式の左辺の
第2項の分母は、端子RINに加えられる受信入力信号の
t=j−N+1からt=jまでの自乗和であり、t=j
に於ける値をIjとすると、 で表わされる為、フィルタの次数Nの大きさに拘わらず
乗算2回と加算2回で処理できるので、演算量の点では
負担にならない。更にαej/Ij=Wjとして、係数Wjを毎
周期一度計算すれば、(3)式の計算N回に共通に使用
できる。
が深い演算量についてみると、N×周期=最大等化遅延
時間、の関係から、フィルタの次数Nが大きければ大き
い程、遅延時間の大きいエコーにも対処できることにな
り、性能の良いエコーキャンセラを構成することができ
るが、フィルタの次数Nを大きくすると、(2)式の積
和の回数、(3)式の修正処理の回数が増加するから、
高速の演算処理が必要となる。但し、(3)式の左辺の
第2項の分母は、端子RINに加えられる受信入力信号の
t=j−N+1からt=jまでの自乗和であり、t=j
に於ける値をIjとすると、 で表わされる為、フィルタの次数Nの大きさに拘わらず
乗算2回と加算2回で処理できるので、演算量の点では
負担にならない。更にαej/Ij=Wjとして、係数Wjを毎
周期一度計算すれば、(3)式の計算N回に共通に使用
できる。
この係数Wjを使って(3)式を書き直すと、 hj (j)+Wjxj-N+1+i=hj (j+1) …(4) となる。このような処理を係数修正部65で行うものであ
る。
る。
前記(4)式の計算を、レジスタA,B,Dを備えてA×B
×D→Dの演算ができる汎用ディジタル信号処理プロセ
ッサを用いて実行する場合の基本的な処理フローを第8
図に示す。同図に於いて、(1),(2),・・・はス
テップを示し、先ずBレジスタにWjをロードしておき
(1)、次にレジスタにxj-N+1をロードし(2)、次に
h1 (j)をDレジスタにロードし(3)、次のステップ
(4)でA×B+D→Dの演算によりDレジスタにh1
(j+1)を生成し、且つ、xj-N+2をAレジスタにロードす
る。次のステップ(5)でDレジスタの内容をメモリに
ストアし、次のステップ(6)でh2 (j)をDレジスタに
ロードし、次のステップ(7)でA×B+D→Dの演算
及びxj-N+3をAレジスタにロードする。
×D→Dの演算ができる汎用ディジタル信号処理プロセ
ッサを用いて実行する場合の基本的な処理フローを第8
図に示す。同図に於いて、(1),(2),・・・はス
テップを示し、先ずBレジスタにWjをロードしておき
(1)、次にレジスタにxj-N+1をロードし(2)、次に
h1 (j)をDレジスタにロードし(3)、次のステップ
(4)でA×B+D→Dの演算によりDレジスタにh1
(j+1)を生成し、且つ、xj-N+2をAレジスタにロードす
る。次のステップ(5)でDレジスタの内容をメモリに
ストアし、次のステップ(6)でh2 (j)をDレジスタに
ロードし、次のステップ(7)でA×B+D→Dの演算
及びxj-N+3をAレジスタにロードする。
従って、ステップ(4),(7)に示すように、演算処
理と並行してAレジスタへのロードが行われ、一つのフ
ィルタ係数について(4)式の計算は3ステップの演算
量となる。
理と並行してAレジスタへのロードが行われ、一つのフ
ィルタ係数について(4)式の計算は3ステップの演算
量となる。
しかし、実際には、汎用ディジタル信号処理プロセッサ
に於けるA,Bレジスタ及びメモリのビットサイズは16ビ
ットであり、乗算結果が生成されるDレジスタは32ビッ
トである為、Dレジスタの内容をメモリにストアする時
に、下位16ビットは切り捨てられることになる。
に於けるA,Bレジスタ及びメモリのビットサイズは16ビ
ットであり、乗算結果が生成されるDレジスタは32ビッ
トである為、Dレジスタの内容をメモリにストアする時
に、下位16ビットは切り捨てられることになる。
この下位16ビットの切り捨てにより、一回の処理では16
ビット目が1であるか否かだけに影響し、それ程問題と
ならないように考えられるが、1秒間に8000回も各フィ
ルタ係数について切り捨て処理が行われるから誤差が累
積し、フィルタ係数hiの値は、本来あるべき値から大幅
にずれることになる。汎用ディジタル信号処理プロセッ
サは、通常、2の補数形式で処理されているから、切り
捨て処理により数値線上で左にずれた値となる。即ち、
正数は小さくなり、負数は絶対値としては大きくなる。
従って、切り捨て処理を放置すると、フィルタ係数hiは
どんどん小さくなり、汎用ディジタル信号処理プロセッ
サ内で取り得る値の下限値である−2又は−1に達して
オーバーフロー現象を起こすことになる。
ビット目が1であるか否かだけに影響し、それ程問題と
ならないように考えられるが、1秒間に8000回も各フィ
ルタ係数について切り捨て処理が行われるから誤差が累
積し、フィルタ係数hiの値は、本来あるべき値から大幅
にずれることになる。汎用ディジタル信号処理プロセッ
サは、通常、2の補数形式で処理されているから、切り
捨て処理により数値線上で左にずれた値となる。即ち、
正数は小さくなり、負数は絶対値としては大きくなる。
従って、切り捨て処理を放置すると、フィルタ係数hiは
どんどん小さくなり、汎用ディジタル信号処理プロセッ
サ内で取り得る値の下限値である−2又は−1に達して
オーバーフロー現象を起こすことになる。
この為、従来例のエコーキャンセラ装置に於いては、第
9図に示すフローチャートに従った処理が行われてお
り、(11),(12),・・はステップを示す。先ず、Wj
をBレジスタにロードしておき(11)、次にxj-N+1をA
レジスタにロードし(12)、次にDレジスタの上位から
17ビット目に1を置数し(13)、次にh0 (j)をAレジス
タにロードし、且つA×B+D→Dの演算処理を行う
(14)。次にxj-N+2をAレジスタにロードし、且つA+
D→Dの演算を行い(15)、次にDレジスタの内容をメ
モリにストアする(16)。
9図に示すフローチャートに従った処理が行われてお
り、(11),(12),・・はステップを示す。先ず、Wj
をBレジスタにロードしておき(11)、次にxj-N+1をA
レジスタにロードし(12)、次にDレジスタの上位から
17ビット目に1を置数し(13)、次にh0 (j)をAレジス
タにロードし、且つA×B+D→Dの演算処理を行う
(14)。次にxj-N+2をAレジスタにロードし、且つA+
D→Dの演算を行い(15)、次にDレジスタの内容をメ
モリにストアする(16)。
従って、Dレジスタの17ビット目に1を置数して、Wj×
xj-N+i+1を加え、更に、hi (j)を加える処理を行うこと
になり、これによって、hi (j)+Wj・xj-N+i+1の演算に
於ける上位から17ビット目の1により桁上げが行われる
から、上位16ビットのみを抜き出しても等価的に四捨五
入処理が行われたことになる。このような四捨五入処理
により、一つのフィルタ係数当り最低でも4ステップと
なる。汎用ディジタル信号処理プロセッサの種類によっ
ては、Dレジスタの下位ビットへの置数処理に2ステッ
プを要するものがあり、この場合には、四捨五入処理を
行うと、(4)式の演算に於ける一つのフィルタ係数当
り5ステップとなる。
xj-N+i+1を加え、更に、hi (j)を加える処理を行うこと
になり、これによって、hi (j)+Wj・xj-N+i+1の演算に
於ける上位から17ビット目の1により桁上げが行われる
から、上位16ビットのみを抜き出しても等価的に四捨五
入処理が行われたことになる。このような四捨五入処理
により、一つのフィルタ係数当り最低でも4ステップと
なる。汎用ディジタル信号処理プロセッサの種類によっ
ては、Dレジスタの下位ビットへの置数処理に2ステッ
プを要するものがあり、この場合には、四捨五入処理を
行うと、(4)式の演算に於ける一つのフィルタ係数当
り5ステップとなる。
前述の四捨五入処理に於ける係数hi (j)の修正につい
は、基本的な処理フローに対して1〜2ステップの増加
となるか、係数hi (j)はN個(トランスバーサルフィル
タのタップ数N)あるから、全体ではN或いは2Nステッ
プの増加となる。又信号の繰り返し周期は、通常、125
μsとするものであるから、1ステップの処理時間が10
0nsの高速汎用ディジタル信号処理プロセッサを用いた
場合、周期内の最大処理演算量は、1250ステップとな
り、例えば、N=112とすると、N〜2Nは112〜224とな
る。この値は、処理可能量に対して9〜18%に相当する
ことになり、四捨五入処理の為に、1個のプロセッサで
は処理できず、複数個のプロセッサを設けなければなら
ない場合もしばしば生じ、エコーキャンセラ装置のコス
トアップとなる。
は、基本的な処理フローに対して1〜2ステップの増加
となるか、係数hi (j)はN個(トランスバーサルフィル
タのタップ数N)あるから、全体ではN或いは2Nステッ
プの増加となる。又信号の繰り返し周期は、通常、125
μsとするものであるから、1ステップの処理時間が10
0nsの高速汎用ディジタル信号処理プロセッサを用いた
場合、周期内の最大処理演算量は、1250ステップとな
り、例えば、N=112とすると、N〜2Nは112〜224とな
る。この値は、処理可能量に対して9〜18%に相当する
ことになり、四捨五入処理の為に、1個のプロセッサで
は処理できず、複数個のプロセッサを設けなければなら
ない場合もしばしば生じ、エコーキャンセラ装置のコス
トアップとなる。
又従来例のエコーキャンセラ装置に於いては、狭帯域信
号が端子RINに入力された場合、安定な動作を維持でき
ない問題があった。この場合の狭帯域信号は、単一周波
数の正弦波信号を示すものであり、この狭帯域信号が端
子RINに入力され、t=0でエコーキャンセラ装置の動
作をスタートさせたとすると、1秒以下の短時間で収束
してエコー成分は入力信号レベルに比べて−40dB以下
(規格では−30dB程度)の小さい値に減衰するか、徐々
に誤差が大きくなり、数分後には、エコー成分は−20dB
程度に大きくなる。
号が端子RINに入力された場合、安定な動作を維持でき
ない問題があった。この場合の狭帯域信号は、単一周波
数の正弦波信号を示すものであり、この狭帯域信号が端
子RINに入力され、t=0でエコーキャンセラ装置の動
作をスタートさせたとすると、1秒以下の短時間で収束
してエコー成分は入力信号レベルに比べて−40dB以下
(規格では−30dB程度)の小さい値に減衰するか、徐々
に誤差が大きくなり、数分後には、エコー成分は−20dB
程度に大きくなる。
この為、四捨五入処理の中で、四捨五入を行わずに、切
り捨てを行う処理を実行する為の制御信号の発生機能を
設け、平均して20〜40周期に1回の切り捨てを行わせ
る。この場合、確率的に20〜40周期に1回ということ
で、乱数を発生させて、或る値以上の時は切り捨て処理
を行い、それ以外の時は四捨五入処理を行うものであ
る。このような処理の為に、約20ステップ程度のかなり
の演算量を必要とすることになる。
り捨てを行う処理を実行する為の制御信号の発生機能を
設け、平均して20〜40周期に1回の切り捨てを行わせ
る。この場合、確率的に20〜40周期に1回ということ
で、乱数を発生させて、或る値以上の時は切り捨て処理
を行い、それ以外の時は四捨五入処理を行うものであ
る。このような処理の為に、約20ステップ程度のかなり
の演算量を必要とすることになる。
本発明は、前述のような四捨五入処理や狭帯域信号に対
する安定処理等の演算量の削減を図ることを目的とする
ものである。
する安定処理等の演算量の削減を図ることを目的とする
ものである。
本発明のエコーキャンセラ装置は、動作の安定化並びに
演算量の削減を可能としたものであり、第1図を参照し
て説明する。
演算量の削減を可能としたものであり、第1図を参照し
て説明する。
適応的にその大きさを変更するエコー経路推定インパル
ス応答系列と、受信信号系列とから疑似エコー信号を出
力するトランスバーサルフィルタ等からなる疑似エコー
発生部1を備え、疑似エコー信号により実際のエコー成
分を打ち消すエコーキャンセラ装置に於いて、トランス
バーサルフィルタ構成の疑似エコー発生部1の入力信号
に一定の直流分を重畳する重畳手段2と、疑似エコー発
生部1の出力信号の直流分を遮断する直流遮断手段3
と、疑似エコー発生部1の出力信号の直流分の大きさに
基づいて加算定数及び乗算定数を設定する定数設定手段
4と、疑似エコー発生部1のフィルタ係数を複数のグル
ープに分割し、各グループ毎に定数設定手段4により設
定された加算定数の加算処理及び乗算定数の乗算処理を
順次行う処理手段5とを備えたものである。
ス応答系列と、受信信号系列とから疑似エコー信号を出
力するトランスバーサルフィルタ等からなる疑似エコー
発生部1を備え、疑似エコー信号により実際のエコー成
分を打ち消すエコーキャンセラ装置に於いて、トランス
バーサルフィルタ構成の疑似エコー発生部1の入力信号
に一定の直流分を重畳する重畳手段2と、疑似エコー発
生部1の出力信号の直流分を遮断する直流遮断手段3
と、疑似エコー発生部1の出力信号の直流分の大きさに
基づいて加算定数及び乗算定数を設定する定数設定手段
4と、疑似エコー発生部1のフィルタ係数を複数のグル
ープに分割し、各グループ毎に定数設定手段4により設
定された加算定数の加算処理及び乗算定数の乗算処理を
順次行う処理手段5とを備えたものである。
疑似エコー発生部1の入力信号に対して、重畳手段2に
より直流分を重畳することにより、係数修正で切り捨て
処理によって生じたフィルタ係数の誤差の大きさに比例
した直流分が発生する。この直流分の大きさに対応して
加算定数及び乗算定数を定数設定手段4に於いて設定す
る。又係数修正に於ける四捨五入処理の確率は1/2であ
り、平均的には1周期当り総てのフィルタ係数に対して
最大切り捨て量の1/2を加算すれば良いことになるか
ら、間欠的に、即ち、グループ毎に、加算定数の加算処
理及び乗算定数の乗算処理を行うことにより、毎周期総
てのフィルタ係数に対して実施していた四捨五入処理に
よる演算量を削減する。又狭帯域信号に対しては、フィ
ルタ係数に1より僅か小さい値に設定した乗算定数を乗
算することにより、フィルタ係数の絶対値が大きくなる
のを防止して、エコー減衰量を大きな値に維持すること
ができる。
より直流分を重畳することにより、係数修正で切り捨て
処理によって生じたフィルタ係数の誤差の大きさに比例
した直流分が発生する。この直流分の大きさに対応して
加算定数及び乗算定数を定数設定手段4に於いて設定す
る。又係数修正に於ける四捨五入処理の確率は1/2であ
り、平均的には1周期当り総てのフィルタ係数に対して
最大切り捨て量の1/2を加算すれば良いことになるか
ら、間欠的に、即ち、グループ毎に、加算定数の加算処
理及び乗算定数の乗算処理を行うことにより、毎周期総
てのフィルタ係数に対して実施していた四捨五入処理に
よる演算量を削減する。又狭帯域信号に対しては、フィ
ルタ係数に1より僅か小さい値に設定した乗算定数を乗
算することにより、フィルタ係数の絶対値が大きくなる
のを防止して、エコー減衰量を大きな値に維持すること
ができる。
以下図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明
する。
する。
第2図は本発明の実施例のブロック図であり、11は疑似
エコー発生部、12は受信信号格納メモリ、13はエコー経
路推定インパルス応答格納メモリ、14は加算器、15は第
1の係数修正部、16は第2の係数修正部、17は高域フィ
ルタ、18は加算器、19は定数設定部、20は係数処理部、
21は直流分重畳部である。又RINは受信入力信号xjが加
えられる受信入力端子、ROUTは受信出力信号をハイブリ
ッド回路(図示せず)に加える受信出力端子、SINはハ
イブリッド回路(図示せず)からのエコー信号yj及び送
信入力信号が加えられる送信入力端子、SOUTはエコー成
分を打ち消した送信出力信号を出力する送信出力端子を
示し、以下それぞれ“端子”と省略する。
エコー発生部、12は受信信号格納メモリ、13はエコー経
路推定インパルス応答格納メモリ、14は加算器、15は第
1の係数修正部、16は第2の係数修正部、17は高域フィ
ルタ、18は加算器、19は定数設定部、20は係数処理部、
21は直流分重畳部である。又RINは受信入力信号xjが加
えられる受信入力端子、ROUTは受信出力信号をハイブリ
ッド回路(図示せず)に加える受信出力端子、SINはハ
イブリッド回路(図示せず)からのエコー信号yj及び送
信入力信号が加えられる送信入力端子、SOUTはエコー成
分を打ち消した送信出力信号を出力する送信出力端子を
示し、以下それぞれ“端子”と省略する。
疑似エコー発生部11と、受信信号格納メモリ12と、エコ
ー経路推定インパルス応答格納メモリ13と、加算器14
と、係数修正部15とは、従来例のエコーキャンセラ装置
の構成と類似しており、係数修正部15は、基本的には
(4)式の処理を行うものであるが、四捨五入処理を行
わない構成であって、従来例に於ける係数修正部65(第
7図参照)に比較して機能が簡単化されている。又第2
の係数修正部16は、高域フィルタ17と加算器18と定数設
定部19と係数処理部20とから構成され、高域フィルタ17
が第1図に於ける直流遮断手段3に対応し、加算器18と
定数設定部19とが定数設定手段4に対応し、係数処理部
20及び係数修正部15を含めて処理手段5に対応してい
る。又直流分重畳部21が重畳手段2に対応している。
ー経路推定インパルス応答格納メモリ13と、加算器14
と、係数修正部15とは、従来例のエコーキャンセラ装置
の構成と類似しており、係数修正部15は、基本的には
(4)式の処理を行うものであるが、四捨五入処理を行
わない構成であって、従来例に於ける係数修正部65(第
7図参照)に比較して機能が簡単化されている。又第2
の係数修正部16は、高域フィルタ17と加算器18と定数設
定部19と係数処理部20とから構成され、高域フィルタ17
が第1図に於ける直流遮断手段3に対応し、加算器18と
定数設定部19とが定数設定手段4に対応し、係数処理部
20及び係数修正部15を含めて処理手段5に対応してい
る。又直流分重畳部21が重畳手段2に対応している。
定数設定部19は、加算器18により求めた直流分yDCに対
応して、加算定数aと乗算定数とを設定して係数処理部
20に送出されるものである。又エコー経路推定インパル
ス応答格納メモリ13には、疑似エコー発生部11のタップ
数Nに対応して、フィルタ係数h0〜hN-1が格納される。
又直流分重畳部21に於いて、入力信号xjに定数fを加算
することにより直流分を重畳し、xj′として受信信号格
納メモリに格納される。
応して、加算定数aと乗算定数とを設定して係数処理部
20に送出されるものである。又エコー経路推定インパル
ス応答格納メモリ13には、疑似エコー発生部11のタップ
数Nに対応して、フィルタ係数h0〜hN-1が格納される。
又直流分重畳部21に於いて、入力信号xjに定数fを加算
することにより直流分を重畳し、xj′として受信信号格
納メモリに格納される。
本発明に於いては、係数の切り捨て処理による誤差分を
検出し、その誤差分が一定量を越えた大きさになると、
フィルタ係数に定数を加算して誤差分を打ち消すもので
ある。この場合の誤差分は、周期毎に一定量であるとは
限らないので、その大きさを判定することが必要とな
り、その誤差分を疑似エコー発生分11の出力信号の直流
分として検出するものである。
検出し、その誤差分が一定量を越えた大きさになると、
フィルタ係数に定数を加算して誤差分を打ち消すもので
ある。この場合の誤差分は、周期毎に一定量であるとは
限らないので、その大きさを判定することが必要とな
り、その誤差分を疑似エコー発生分11の出力信号の直流
分として検出するものである。
又通話中に両者が同時に発生するダブルトーク状態の
時、或いは端子ROUT,SIN側の加入者のみが発生している
場合に於いて、端子SINにハイブリッド回路を介して送
信入力信号が加えられ、エコー信号yjと共に加算器14に
加えられるから、(1),(2),(3)式の処理を行
った時に、誤った方向に係数hi (j)が動くことになる。
これを防ぐ為に、α=1、即ち、Wj=0として、係数の
修正を停止するが、この場合に、(4)式でWj=0とお
けば判る通り、メモリからロードした係数hi (j)をその
まま次の係数hi (j+1)としてメモリにストアすることに
なり、切り捨て誤差は発生しない。
時、或いは端子ROUT,SIN側の加入者のみが発生している
場合に於いて、端子SINにハイブリッド回路を介して送
信入力信号が加えられ、エコー信号yjと共に加算器14に
加えられるから、(1),(2),(3)式の処理を行
った時に、誤った方向に係数hi (j)が動くことになる。
これを防ぐ為に、α=1、即ち、Wj=0として、係数の
修正を停止するが、この場合に、(4)式でWj=0とお
けば判る通り、メモリからロードした係数hi (j)をその
まま次の係数hi (j+1)としてメモリにストアすることに
なり、切り捨て誤差は発生しない。
又本発明に於いては、第1の係数修正部15に於いて四捨
五入処理を行わない為、係数の修正が行われた時に、切
り捨て誤差によりフィルタ係数hi (j)は総て数直線上を
左方向に動くことになる。従って、理想的なフィルタ係
数をhi (j)とすると、実際のフィルタ係数Hi (j)は、 Hi (j)=hi (j)+d …(5) となる。なお、dは係数修正部15で四捨五入処理を行わ
ない為に生じたもので、負の値である。各係数によって
切り捨てと四捨五入との差は一様ではないから、dの値
は各係数によって異なったものとなる筈であるが、各周
期毎に総ての係数が係数修正処理を受け、四捨五入であ
れば、最下位ビットに1が加えられる筈のものが切り捨
てられる確率は1/2となり、累積的には総ての係数につ
いて一定値dとしても良いことになる。
五入処理を行わない為、係数の修正が行われた時に、切
り捨て誤差によりフィルタ係数hi (j)は総て数直線上を
左方向に動くことになる。従って、理想的なフィルタ係
数をhi (j)とすると、実際のフィルタ係数Hi (j)は、 Hi (j)=hi (j)+d …(5) となる。なお、dは係数修正部15で四捨五入処理を行わ
ない為に生じたもので、負の値である。各係数によって
切り捨てと四捨五入との差は一様ではないから、dの値
は各係数によって異なったものとなる筈であるが、各周
期毎に総ての係数が係数修正処理を受け、四捨五入であ
れば、最下位ビットに1が加えられる筈のものが切り捨
てられる確率は1/2となり、累積的には総ての係数につ
いて一定値dとしても良いことになる。
又疑似エコー発生部11の入力信号xjは音声信号であり、
直流分は零であるが、通信システムによっては、音声信
号の伝送過程で直流分が重畳される場合がある。このよ
うな直流分が含まれていると、エコーの打ち消しが十分
に作用しないものとなるから、通常は、入力信号xj,yj
に対して図示を省略した高域フィルタを通すことにより
直流分を遮断している。従って、端子RINに加えられる
入力信号xjには直流分が含まれていないと考えて良いも
のであり、この入力信号xjに対して、前述のように、直
流分重畳部21に於いて定数fを加算する。これは、入力
信号xjに一定振幅レベルfの直流分を重畳することと等
価である。従って、(2)式は、 となる。
直流分は零であるが、通信システムによっては、音声信
号の伝送過程で直流分が重畳される場合がある。このよ
うな直流分が含まれていると、エコーの打ち消しが十分
に作用しないものとなるから、通常は、入力信号xj,yj
に対して図示を省略した高域フィルタを通すことにより
直流分を遮断している。従って、端子RINに加えられる
入力信号xjには直流分が含まれていないと考えて良いも
のであり、この入力信号xjに対して、前述のように、直
流分重畳部21に於いて定数fを加算する。これは、入力
信号xjに一定振幅レベルfの直流分を重畳することと等
価である。従って、(2)式は、 となる。
実際のエコーは、ハイブリッドトランス等を経由して入
力されるから、直流分を含まないものとなり、そのイン
パルス応答の係数の和は零になり、従って、上式の右辺
の第3項は零になる。疑似エコー発生部11の出力信号
は、上式の第1項,第2項及び第4項の和になるが、疑
似エコー発生部11の次段の高域フィルタ17により、第4
項の直流分yDC=N・d・fはなくなり、第1項と第2
項のみとなる。
力されるから、直流分を含まないものとなり、そのイン
パルス応答の係数の和は零になり、従って、上式の右辺
の第3項は零になる。疑似エコー発生部11の出力信号
は、上式の第1項,第2項及び第4項の和になるが、疑
似エコー発生部11の次段の高域フィルタ17により、第4
項の直流分yDC=N・d・fはなくなり、第1項と第2
項のみとなる。
又高域フィルタ17から加算器14へ加えられる信号は、上
式の第1項と第2項と比較すると、dの値は引込み後の
定常状態ではせいぜいフィルタ係数hiの最下位ビットに
近い値となるから、加算器14の入力としてみた場合、上
式の第2項は第1項に比較して充分小さく、従って、第
2項を無視でき、本来のエコー成分である第1項のみと
見做すことができる。
式の第1項と第2項と比較すると、dの値は引込み後の
定常状態ではせいぜいフィルタ係数hiの最下位ビットに
近い値となるから、加算器14の入力としてみた場合、上
式の第2項は第1項に比較して充分小さく、従って、第
2項を無視でき、本来のエコー成分である第1項のみと
見做すことができる。
一方、加算器18の出力信号は、高域フィルタ17の入出力
信号の差をとるから、直流分yDC=N・d・fのみとな
る。この直流分yDCは、係数hi (j)の切り捨て処理により
生じるずれ分であるdに比例したものとなる。又定数f
を負の値とすると、直流分yDCは逆極性の正の値とな
る。又疑似エコー発生部11の出力信号j′を、そのま
ま加算器14に加える疑似エコー信号jとすると、誤差
信号ejは、ej=yj−j−yDCとなり、端子SOUTには負の
直流分が出力される。切り捨て処理により|d|の値は急
速に大きくなるから、第2の係数修正部16に於ける処理
を行わないと、誤差信号ejは数秒以内で負の最大レベル
に達する。そこで、本発明に於いては、疑似エコー発生
部11の出力信号j′を遮断周波数が数10Hzの高域フィ
ルタ17に加えて直流分を遮断する。直流分yDCは、加算
器18により高域フィルタ17の入出力信号の差として求め
ることができる。このフィルタ処理は毎周期実行する。
信号の差をとるから、直流分yDC=N・d・fのみとな
る。この直流分yDCは、係数hi (j)の切り捨て処理により
生じるずれ分であるdに比例したものとなる。又定数f
を負の値とすると、直流分yDCは逆極性の正の値とな
る。又疑似エコー発生部11の出力信号j′を、そのま
ま加算器14に加える疑似エコー信号jとすると、誤差
信号ejは、ej=yj−j−yDCとなり、端子SOUTには負の
直流分が出力される。切り捨て処理により|d|の値は急
速に大きくなるから、第2の係数修正部16に於ける処理
を行わないと、誤差信号ejは数秒以内で負の最大レベル
に達する。そこで、本発明に於いては、疑似エコー発生
部11の出力信号j′を遮断周波数が数10Hzの高域フィ
ルタ17に加えて直流分を遮断する。直流分yDCは、加算
器18により高域フィルタ17の入出力信号の差として求め
ることができる。このフィルタ処理は毎周期実行する。
第3図は本発明の一実施例のフローチャートであり、疑
似エコー発生部11の出力信号j′が第2の係数修正部1
6に入力され、高域フィルタ17へ入力されて、直流分
が遮断された疑似エコー信号jとなる。そして、加算
器18によりyDC=j′−jの演算を行って、直流分
を検出する。
似エコー発生部11の出力信号j′が第2の係数修正部1
6に入力され、高域フィルタ17へ入力されて、直流分
が遮断された疑似エコー信号jとなる。そして、加算
器18によりyDC=j′−jの演算を行って、直流分
を検出する。
次に現周期が大周期の第1番目の周期か否か判定する。
即ち、M周期に相当する時間を大周期とし、その大周期
の第1番目の周期であるか否か、周期をカウントするカ
ウンタの内容JがM−1であるか否か判定する。この
カウンタの機能は、第2の係数修正部16に設けることに
なるが、汎用ディジタル信号処理プロセッサを用いて構
成した場合には、容易に実現できる。そして、第1番目
の周期に於いては、予め設定した零又は零に近い定数で
ある閾値yTMと直流分yDCとを比較する。
即ち、M周期に相当する時間を大周期とし、その大周期
の第1番目の周期であるか否か、周期をカウントするカ
ウンタの内容JがM−1であるか否か判定する。この
カウンタの機能は、第2の係数修正部16に設けることに
なるが、汎用ディジタル信号処理プロセッサを用いて構
成した場合には、容易に実現できる。そして、第1番目
の周期に於いては、予め設定した零又は零に近い定数で
ある閾値yTMと直流分yDCとを比較する。
ステップの判定に於いて、yDC<yTHの場合は、定数設
定部19により、a=0,b=1の加算定数a及び乗算定数
bの設定を行う。又yDC>yTHの場合は、a=k1,b=1
−k2(k1,k2は正の微少数)の定数設定を行う。前述
の定数設定は、f<0とした場合を示すもので、f>0
の場合は、ステップに於ける判断は逆となる。又ステ
ップ又はの次は、ステップに於いてカウント内容
Jを0とし、次のステップに移行する。
定部19により、a=0,b=1の加算定数a及び乗算定数
bの設定を行う。又yDC>yTHの場合は、a=k1,b=1
−k2(k1,k2は正の微少数)の定数設定を行う。前述
の定数設定は、f<0とした場合を示すもので、f>0
の場合は、ステップに於ける判断は逆となる。又ステ
ップ又はの次は、ステップに於いてカウント内容
Jを0とし、次のステップに移行する。
第2番目以降第M番目の周期には、定数a,bの更新処理
は行わず、ステップに移行する。このステップに於
いては、定数aの加算と定数bの乗算とを係数処理部20
に於いて行う。即ち、 の処理を行うことになる。なお、i=JL,JL+1,・・・
(J+1)L−1であり、又N=MLである。即ち、L個
からなるグループ毎に順次処理を行うものである。そし
て、ステップに移行して、カウント内容Jを+1とす
る。前述のステップで演算する(7)式の中の定数a
の加算は、第1の係数修正部15に於ける処理、即ち、
(3)式の処理中で、四捨五入処理を省略したことによ
り、係数hi (j)が負方向に誤差を持つことになるのを修
正する為のものである。
は行わず、ステップに移行する。このステップに於
いては、定数aの加算と定数bの乗算とを係数処理部20
に於いて行う。即ち、 の処理を行うことになる。なお、i=JL,JL+1,・・・
(J+1)L−1であり、又N=MLである。即ち、L個
からなるグループ毎に順次処理を行うものである。そし
て、ステップに移行して、カウント内容Jを+1とす
る。前述のステップで演算する(7)式の中の定数a
の加算は、第1の係数修正部15に於ける処理、即ち、
(3)式の処理中で、四捨五入処理を省略したことによ
り、係数hi (j)が負方向に誤差を持つことになるのを修
正する為のものである。
又1より僅か小さい定数bの乗算は、狭帯域信号の入力
時にも大きなエコー減衰量を長時間にわたり維持して、
安定な動作を確保する為のものである。国際規格では、
1300Hzの正弦波信号が端子RINに入力された場合に、エ
コーキャンセラ装置の動作開始3分後に、減衰量が10dB
程度になっても良いとしている。これは、正弦波信号入
力の場合、トランスバーサルフィルタの係数の取り得る
値として、何種類も可能であり、しかも、それらの解は
連続した解である為、或る係数は大きく振動しながら正
の大きい値に、別の係数は大きく振動しながら負の大き
い値に向かうことになり、所謂発散現象が生じることが
原因である。これに対して、本発明に於いては、1より
も小さい定数bを乗算することにより、係数の絶対値が
大きくなることを防止できるから、安定度を大幅に向上
することができる。
時にも大きなエコー減衰量を長時間にわたり維持して、
安定な動作を確保する為のものである。国際規格では、
1300Hzの正弦波信号が端子RINに入力された場合に、エ
コーキャンセラ装置の動作開始3分後に、減衰量が10dB
程度になっても良いとしている。これは、正弦波信号入
力の場合、トランスバーサルフィルタの係数の取り得る
値として、何種類も可能であり、しかも、それらの解は
連続した解である為、或る係数は大きく振動しながら正
の大きい値に、別の係数は大きく振動しながら負の大き
い値に向かうことになり、所謂発散現象が生じることが
原因である。これに対して、本発明に於いては、1より
も小さい定数bを乗算することにより、係数の絶対値が
大きくなることを防止できるから、安定度を大幅に向上
することができる。
前述の(7)式の処理は、周期毎には全体でN個のフィ
ルタ係数のうち、N/M=L個のフィルタ係数に対して実
施し、大周期であるM周期で全係数に対する係数修正を
完了すれば良いものであり、従って、ステップで示す
ように、現周期が大周期Mの中の何番目の周期であるか
をカウンタの内容Jにより判定する。例えば、N=112
の時、M=28とし、一周期には112個のフィルタ係数の
うち、L=112/28=4個のフィルタ係数にそれぞれ14を
加算する処理を行う。ここで、汎用ディジタル信号処理
プロセッサが取り扱う16ビットの固定小数点形の数字の
単小数を1としている。又a=14とする理由は、或るフ
ィルタ係数hiについての(7)式の処理は28周期に1回
のみ行われるので、28周期の係数修正部15で生じる誤差
の平均値に等しい14を加算するのが最適となるからであ
る。
ルタ係数のうち、N/M=L個のフィルタ係数に対して実
施し、大周期であるM周期で全係数に対する係数修正を
完了すれば良いものであり、従って、ステップで示す
ように、現周期が大周期Mの中の何番目の周期であるか
をカウンタの内容Jにより判定する。例えば、N=112
の時、M=28とし、一周期には112個のフィルタ係数の
うち、L=112/28=4個のフィルタ係数にそれぞれ14を
加算する処理を行う。ここで、汎用ディジタル信号処理
プロセッサが取り扱う16ビットの固定小数点形の数字の
単小数を1としている。又a=14とする理由は、或るフ
ィルタ係数hiについての(7)式の処理は28周期に1回
のみ行われるので、28周期の係数修正部15で生じる誤差
の平均値に等しい14を加算するのが最適となるからであ
る。
前述のように、本発明に於いては、個々のフィルタ係数
についてみると、例えば、28周期分の切り捨て処理によ
る誤差分を一度にまとめて補正している。又全係数同一
周期に補正するのではなく、一部宛、例えば、4個宛等
のグループ毎に順次補正している。このような一部宛の
処理により、トランスバーサルフィルタのフィルタ係数
の不完全さ、即ち、疑似エコー信号の波形が本当のエコ
ー信号の波形とは異なったものとなる可能性があるが、
実数レベルでa<10-3、1−b<10-3のオーダであるか
ら、殆どエコー減衰量の劣化が生じないものである。例
えば、通常のエコーキャンセラ装置では、30dB程度のエ
コー減衰量を要求されるが、従来例に於ける実力値とし
て40dB程度のエコー減衰量が得られており、本発明で
は、39dB程度のエコー減衰量となるから、僅かな劣化で
あり、要求値に比較しても充分なマージンが得られる減
衰量となる。
についてみると、例えば、28周期分の切り捨て処理によ
る誤差分を一度にまとめて補正している。又全係数同一
周期に補正するのではなく、一部宛、例えば、4個宛等
のグループ毎に順次補正している。このような一部宛の
処理により、トランスバーサルフィルタのフィルタ係数
の不完全さ、即ち、疑似エコー信号の波形が本当のエコ
ー信号の波形とは異なったものとなる可能性があるが、
実数レベルでa<10-3、1−b<10-3のオーダであるか
ら、殆どエコー減衰量の劣化が生じないものである。例
えば、通常のエコーキャンセラ装置では、30dB程度のエ
コー減衰量を要求されるが、従来例に於ける実力値とし
て40dB程度のエコー減衰量が得られており、本発明で
は、39dB程度のエコー減衰量となるから、僅かな劣化で
あり、要求値に比較しても充分なマージンが得られる減
衰量となる。
又入力信号xjに対する直流分重畳の処理は、入力信号xj
に対する高域フィルタ処理の最後に定数fの加算処理を
付加すれば良いことになり、2ステップで済むことにな
る。実際には、最小単位の1を差し引くだけで良いもの
である。
に対する高域フィルタ処理の最後に定数fの加算処理を
付加すれば良いことになり、2ステップで済むことにな
る。実際には、最小単位の1を差し引くだけで良いもの
である。
又直流分検出には、高域フィルタ17と加算器18とを用い
る場合を示しているが、この場合、一次の高域フィルタ
処理と減算処理とを行えば良いので、例えば、次式に示
すものとなる。j =0.975(j′−j-1′) +0.95j-1 …(8) yDC=j′−j …(9) 即ち、乗算2回と加減算3回とにより直流分yDCを得る
ことができる。この演算には9ステップ必要とする。又
前述のように、毎周期判定を行うものではなく、M周期
に1回のみ実施するから、カウンタの歩進やリセット等
の処理もあり、又定数a,bの設定を含めて12ステップと
なる。フィルタ係数の修正に関しては、定数aの加算と
定数bの乗算とは同時に処理できるので、1係数当り3
ステップで済むことになり、オーバヘッド分である6ス
テップを含めても4係数(1グループ)では18ステップ
で可能となる。従って、合計の演算量は41ステップとな
る。
る場合を示しているが、この場合、一次の高域フィルタ
処理と減算処理とを行えば良いので、例えば、次式に示
すものとなる。j =0.975(j′−j-1′) +0.95j-1 …(8) yDC=j′−j …(9) 即ち、乗算2回と加減算3回とにより直流分yDCを得る
ことができる。この演算には9ステップ必要とする。又
前述のように、毎周期判定を行うものではなく、M周期
に1回のみ実施するから、カウンタの歩進やリセット等
の処理もあり、又定数a,bの設定を含めて12ステップと
なる。フィルタ係数の修正に関しては、定数aの加算と
定数bの乗算とは同時に処理できるので、1係数当り3
ステップで済むことになり、オーバヘッド分である6ス
テップを含めても4係数(1グループ)では18ステップ
で可能となる。従って、合計の演算量は41ステップとな
る。
従来例のエコーキャンセラ装置に於いては、N=112の
場合、四捨五入の為に係数修正に関して、112〜224ステ
ップ、更に狭帯域信号に対する安定度確保の為に20ステ
ップの演算量を要するのに比較して、本発明に於いては
41ステップで済むことになるから、大幅に演算量を削減
することができる。又N=256のように、タップ数を増
加すると、本発明に於いては、(7)式の処理の数を増
加させるだけで良いので、更にその差は大きくなる。
場合、四捨五入の為に係数修正に関して、112〜224ステ
ップ、更に狭帯域信号に対する安定度確保の為に20ステ
ップの演算量を要するのに比較して、本発明に於いては
41ステップで済むことになるから、大幅に演算量を削減
することができる。又N=256のように、タップ数を増
加すると、本発明に於いては、(7)式の処理の数を増
加させるだけで良いので、更にその差は大きくなる。
又125μs周期で取り込まれる音声信号に対して、1処
理100nsのディジタル信号処理プロセッサを用いて、本
発明によるエコーキャンセラ装置を構成した場合と、従
来例のエコーキャンセラ装置を構成した場合とについ
て、エコー成分の遅延時間、即ち、何タップまでの処理
ができるかを比較すると、本発明による場合、112タッ
プ即ち14ms(=112×0.125)までのエコーに対応でき
る。この場合、1250ステップの中、疑似エコー発生部を
構成するトランスバーサルフィルタの処理に112ステッ
プ、係数修正の処理に336ステップ、その他のパワー計
算,ダブルトーク判定、信号の入出力変換等の処理に78
0ステップとなった。これに対して、従来例による場合
は、98又は81タップ、即ち約12ms又は10msまでのエコー
に反応できることになる。この場合、1250ステップの
中、前述のその他の処理を相当するステップは760ステ
ップであり、従って、1250−760=490ステップを、1タ
ップ当りの処理に必要なステップ数の5〜6で割算する
ことになり、前述の98又は81タップとなる。
理100nsのディジタル信号処理プロセッサを用いて、本
発明によるエコーキャンセラ装置を構成した場合と、従
来例のエコーキャンセラ装置を構成した場合とについ
て、エコー成分の遅延時間、即ち、何タップまでの処理
ができるかを比較すると、本発明による場合、112タッ
プ即ち14ms(=112×0.125)までのエコーに対応でき
る。この場合、1250ステップの中、疑似エコー発生部を
構成するトランスバーサルフィルタの処理に112ステッ
プ、係数修正の処理に336ステップ、その他のパワー計
算,ダブルトーク判定、信号の入出力変換等の処理に78
0ステップとなった。これに対して、従来例による場合
は、98又は81タップ、即ち約12ms又は10msまでのエコー
に反応できることになる。この場合、1250ステップの
中、前述のその他の処理を相当するステップは760ステ
ップであり、従って、1250−760=490ステップを、1タ
ップ当りの処理に必要なステップ数の5〜6で割算する
ことになり、前述の98又は81タップとなる。
従って、本発明によれば、狭帯域信号に対しても安定な
動作を行うことが可能となると共に、従来例のエコーキ
ャンセラ装置に比較して、2割から4割も大きい遅延の
エコーに対する打ち消しを可能とすることができる。
動作を行うことが可能となると共に、従来例のエコーキ
ャンセラ装置に比較して、2割から4割も大きい遅延の
エコーに対する打ち消しを可能とすることができる。
第4図は本発明の他の実施例のフローチャートであり、
疑似エコー発生部11の出力信号j′が入力され、前述
の実施例の,のステップ等により直流分検出を行い
、次にカウンタの内容JがM−1か否か判定する。
即ち、大周期の1番目の周期であるか否かが判定する。
そして、1番目の周期の場合は、直流分yDCにαk1を乗
算して定数aとし、又αk2の絶対値を1から引算して定
数bとし、カウンタの内容Jを0とする。大周期の1
番目でない時は定数a,bの修正は行わずにステップに
移行する。
疑似エコー発生部11の出力信号j′が入力され、前述
の実施例の,のステップ等により直流分検出を行い
、次にカウンタの内容JがM−1か否か判定する。
即ち、大周期の1番目の周期であるか否かが判定する。
そして、1番目の周期の場合は、直流分yDCにαk1を乗
算して定数aとし、又αk2の絶対値を1から引算して定
数bとし、カウンタの内容Jを0とする。大周期の1
番目でない時は定数a,bの修正は行わずにステップに
移行する。
ステップ,は、前述の実施例に於けるステップ,
と同様である。この実施例に於いて、正の定数k1を適
切に選定することにより、切り捨てによる直流分yDCが
負方向に大きくなると、aが負方向に大きくなり、係数
hiは正方向に修正され、直流分yDCが零に近づくように
制御される。又修正が行き過ぎて直流分yDCが正方向に
大きくなると、aも正の値となり、係数hiは負方向に修
正されて、直流分yDCが零に近づくように制御される。
従って、絶対値として極めて小さい直流分yDCの状態で
安定化する。
と同様である。この実施例に於いて、正の定数k1を適
切に選定することにより、切り捨てによる直流分yDCが
負方向に大きくなると、aが負方向に大きくなり、係数
hiは正方向に修正され、直流分yDCが零に近づくように
制御される。又修正が行き過ぎて直流分yDCが正方向に
大きくなると、aも正の値となり、係数hiは負方向に修
正されて、直流分yDCが零に近づくように制御される。
従って、絶対値として極めて小さい直流分yDCの状態で
安定化する。
又、b=1−|k2α|に従って定数bを設定し、これを
係数に乗算することにより、常に係数hiは絶対値として
小さい方向に修正され、狭帯域信号に対しても安定に動
作することになる。又定数a,bをαの関数としているの
は、ダブルトークの状態で、係数の修正が行われない時
に、αは0になり、従って、a=0,b=1になるように
して、第2の係数修正部16に於いても係数修正が行われ
ないようにする為である。
係数に乗算することにより、常に係数hiは絶対値として
小さい方向に修正され、狭帯域信号に対しても安定に動
作することになる。又定数a,bをαの関数としているの
は、ダブルトークの状態で、係数の修正が行われない時
に、αは0になり、従って、a=0,b=1になるように
して、第2の係数修正部16に於いても係数修正が行われ
ないようにする為である。
第5図は本発明の更に他の実施例のフローチャートであ
り、ステップ,,,は、第4図に於けるステッ
プ,,,と同様である。この実施例に於いて
は、ステップでαが0か否か判定し、α=0の時、a
=0,b=1とし、α≠0の時、a=k1yDC,b=1−k2と
する。そして、カウント内容Jを0とし、ステップ
の演算を行うものである。
り、ステップ,,,は、第4図に於けるステッ
プ,,,と同様である。この実施例に於いて
は、ステップでαが0か否か判定し、α=0の時、a
=0,b=1とし、α≠0の時、a=k1yDC,b=1−k2と
する。そして、カウント内容Jを0とし、ステップ
の演算を行うものである。
又直流分yDCの検出は、疑似エコー発生部11の出力信号
j′を低減フィルタに加えることにより行うことも可
能である。この場合は、低域フィルタの入出力信号の差
分をとることにより、加算器14に加える疑似エコー信号
jを求めることができる。
j′を低減フィルタに加えることにより行うことも可
能である。この場合は、低域フィルタの入出力信号の差
分をとることにより、加算器14に加える疑似エコー信号
jを求めることができる。
以上説明したように、本発明は、疑似エコー発生部1を
構成するトランスバーサルフィルタのフィルタ係数の修
正に於いて、四捨五入処理や定数の乗算処理等を、周期
毎に全フィルタ係数に対して実施しなくても良いので、
演算量を大幅に削減することが可能となり、従来例と同
様な処理能力のディジタル信号処理プロセッサを用いた
場合には、大きな遅延のエコーに対応できることにな
り、且つ狭帯域信号が入力された場合のエコー減衰量も
大きく維持できるから、エコーキャンセラ装置の特性を
向上することができる利点がある。
構成するトランスバーサルフィルタのフィルタ係数の修
正に於いて、四捨五入処理や定数の乗算処理等を、周期
毎に全フィルタ係数に対して実施しなくても良いので、
演算量を大幅に削減することが可能となり、従来例と同
様な処理能力のディジタル信号処理プロセッサを用いた
場合には、大きな遅延のエコーに対応できることにな
り、且つ狭帯域信号が入力された場合のエコー減衰量も
大きく維持できるから、エコーキャンセラ装置の特性を
向上することができる利点がある。
第1図は本発明の原理説明図、第2図は本発明の実施例
のブロック図、第3図,第4図及び第5図は本発明のそ
れぞれ異なる実施例のフローチャート、第6図はエコー
経路の説明図、第7図は従来例の要部ブロック図、第8
図及び第9図は従来例のフローチャートである。 1は疑似エコー発生部、2は重畳手段、3は直流遮断手
段、4は定数設定手段、5は処理手段、11は疑似エコー
発生部、12は受信信号格納メモリ、13はエコー経路推定
インパルス応答格納メモリ、14は加算器、15は第1の係
数修正部、16は第2の係数修正部、17は高域フィルタ、
18は加算器、19は定数設定部、20は係数処理部、21は直
流分重畳部である。
のブロック図、第3図,第4図及び第5図は本発明のそ
れぞれ異なる実施例のフローチャート、第6図はエコー
経路の説明図、第7図は従来例の要部ブロック図、第8
図及び第9図は従来例のフローチャートである。 1は疑似エコー発生部、2は重畳手段、3は直流遮断手
段、4は定数設定手段、5は処理手段、11は疑似エコー
発生部、12は受信信号格納メモリ、13はエコー経路推定
インパルス応答格納メモリ、14は加算器、15は第1の係
数修正部、16は第2の係数修正部、17は高域フィルタ、
18は加算器、19は定数設定部、20は係数処理部、21は直
流分重畳部である。
Claims (1)
- 【請求項1】適応的にその大きさを変更するエコー経路
推定インパルス応答系列をフィルタ係数とし、受信信号
系列を入力して疑似エコー信号を出力する疑似エコー発
生部(1)を備え、前記疑似エコー信号により実際のエ
コー成分を打ち消すエコーキャンセラ装置に於いて、 前記疑似エコー発生部(1)への受信入力端子からの入
力信号に一定の直流分を重畳する重畳手段(2)と、 前記疑似エコー発生部(1)の出力信号の直流分を遮断
する直流遮断手段(3)と、 前記疑似エコー発生部(1)の出力信号の直流分の大き
さに基づいて、前記フィルタ係数に対する加算定数及び
乗算定数を設定する定数設定手段(4)と、 前記疑似エコー発生部(1)の前記フィルタ係数を複数
のグループに分割し、該グループ毎に前記定数設定手段
(4)により設定された加算定数の加算処理及び乗算定
数の乗算処理を1サンプル時間に順次行う処理手段
(5)とを備えた ことを特徴とするエコーキャンセラ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10988988A JPH0793596B2 (ja) | 1988-05-07 | 1988-05-07 | エコーキャンセラ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10988988A JPH0793596B2 (ja) | 1988-05-07 | 1988-05-07 | エコーキャンセラ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01280933A JPH01280933A (ja) | 1989-11-13 |
| JPH0793596B2 true JPH0793596B2 (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=14521728
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10988988A Expired - Lifetime JPH0793596B2 (ja) | 1988-05-07 | 1988-05-07 | エコーキャンセラ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0793596B2 (ja) |
-
1988
- 1988-05-07 JP JP10988988A patent/JPH0793596B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01280933A (ja) | 1989-11-13 |
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