JPH0794324B2 - ガリウムの回収方法 - Google Patents

ガリウムの回収方法

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JPH0794324B2
JPH0794324B2 JP18321186A JP18321186A JPH0794324B2 JP H0794324 B2 JPH0794324 B2 JP H0794324B2 JP 18321186 A JP18321186 A JP 18321186A JP 18321186 A JP18321186 A JP 18321186A JP H0794324 B2 JPH0794324 B2 JP H0794324B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガリウムの回収方法に関するものである。詳し
くは、本発明は、例えばバイヤー液等のガリウムを含む
水溶液からキレート化剤として水不溶性の置換キノリノ
ールを利用して工業的有利にガリウムを回収する方法に
関するものである。
〔従来の技術〕
水不溶性の置換キノリノールをキレート化剤とするガリ
ウムの回収方法としては、例えば液−液抽出法ではキレ
ート化剤を非親水性有機溶剤に溶解した抽出剤とバイヤ
ー液とを接触させガリウムを抽出し、次いでガリウムを
含む抽出剤を酸水溶液よりなる逆抽出剤で逆抽出してガ
リウムを回収する方法が知られている(例えば特開昭51
−32411号公報、特開昭53−52289号公報参照)。また吸
着法としては、キレート化剤を多孔質重合体に担持させ
た固体吸着剤でガリウムを吸着し、次いで、前記の逆抽
出剤と同様な着脱剤でガリウムを溶出分離する方法が知
られている(特開昭60−42234号公報参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、液−液抽出法、吸着法のいずれの方法の
場合も逆抽出剤又は脱着剤中にキレート化剤が溶出し、
長期的な連続運転の実施では、ガリウムの抽出量又はガ
リウムの吸着量の減少につながり重大な問題となる。
液−液抽出法については、溶出により減少したキレート
化剤を抽出槽へ補充する操作は比較的容易であるが、吸
着法についての補充は特に非常に繁雑な操作を必要とす
る。すなわち、吸着剤を充填塔等から取り出し、乾燥後
減少したキレート化剤量を含浸させて補充する事が必要
となる。
本発明者等はガリウムの回収方法における上記問題に鑑
み、特に長時間の連続運転においてガリウムの高い吸着
量又は抽出量を維持することができる経済的に有利なガ
リウムの回収方法を提供すべく種々検討した結果、本発
明に到達した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明の要旨は、水不溶性の置換キノリノー
ルからなるキレート化剤に、ガリウムを含む水溶液を接
触させてガリウムを該キレート化剤に捕集させる捕集工
程、及び該捕集工程を経たキレート化剤に、前記置換キ
ノリノールを含有る酸水溶液又は強アルカリ水溶液から
なる逆捕集液を接触させてガリウムを抽出する逆捕集工
程からなることを特徴とするガリウムの回収方法に存す
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のガリウムの回収方法は、(I)ガリウムの捕集
工程、(II)ガリウムの逆捕集工程からなる。
捕集工程は、ガリウムを含む水溶液から、水不溶性の置
換キノリノールからなるキレート化剤にガリウムを補習
する工程である。
ガリウムを捕集するキレート化剤としては、公知の方法
に従い下記一般式で表わされる水不溶性の置換キノリノ
ールが用いられる。
(式中、Rは炭化水素基または水素原子である) 好ましくは7−位に飽和または不飽和の炭化水素基が結
合している7−置換−8−キノリノールが用いられる。
炭化水素基としては炭素数5〜20、特に8〜20のものが
好ましく、例えば1,4,4,5−テトラメチルヘプチル基、
1,4,4,6,6−ペンタメチル−1−ヘプテニル基、1−ビ
ニル−3,3,5,5−テトラメチルヘキシル基等がある。
捕集方法としては、公知の吸着法、液−液抽出法のいれ
の方法も採用することができる。
吸着法の場合、固体吸着剤を構成する担体としては、前
記特開昭60−42234号公報に記載された各種の多孔質重
合体を使用することができる。具体的には水銀圧入法に
よる測定で0.1〜2ml/g、好ましくは0.3〜1.2ml/gの細孔
容積と、BET法による測定で10m2/g以上、好ましくは50
〜800m2/gの内部表面積を有するものが用いられる。こ
のような多孔質重合体は各種の方法により製造し得る
が、通常はモノビニル化合物とポリビニル化合物ないし
はポリビニル化合物同志の共重合またはポリビニル化合
物の単独重合により製造される。これらのビニル化合物
から多孔質重合体を製造する方法としては、一般に公知
の沈澱溶媒法または線状ポリマー共存法が用いられる。
沈澱溶媒法では、モノマーは溶解するがホモポリマーは
溶解しない溶媒中にモノマーを溶解し、適当な重合開始
剤の存在下に懸濁重合させ、直径0.1〜1mmの球状の重合
体とする。線状ポリマー共存法では適当な溶媒中にモノ
マーとポリスチレン等の線状ポリマーとを溶解させて同
じく懸濁重合させ、生成した重合体から適当な溶媒で線
状ポリマーを抽出除去する。
また、吸着法の場合の固体吸着剤を構成する担体として
炭素材料も使用することができる。炭素材料としては細
孔径が10Å以上の細孔径を有するもの、殊に粒状炭材が
用いられる。特には、カーボンブラツクと樹脂バインダ
ーとを成型したのち焼成して得られる加工炭素粒子が好
ましく、該加工炭素粒子は全比表面積に対する300〜120
0Åの平均径に於ける比表面積の割合が30%以上である
特性を有する。また前記条件を満たすものであれば、活
性炭であつてもさしつかえなく、例えば石炭系からの活
性炭ダイアホープ008(三菱化成工業(株)製)等が挙
げられる。
なお、担体は本発明のガリウム捕集の目的を達せられる
ものであれば、上記の多孔質重合体、炭素材料以外のも
のも使用できる。
担体に前述の水不溶性の置換キノリノールを担持させる
には、置換キノリノールを適当な溶剤に溶解し、この中
に担体を投入して含浸させればよい。ガリウム吸着能は
担持されている置換キノリノールの量に依存するので、
担体の置換キノリノール担持量は多いほど好ましい。多
量の置換キノリノールを担持させるには、置換キノリノ
ールを溶解した溶液に担体を投入し、次いで溶媒を蒸発
除去させればよい。この方法によれば、0.5〜1.0ml/gの
細孔容積を有する担体においては、担体1g当り0.1〜0.6
gの置換キノリノールを担持させることができる。
固体吸着剤にガリウムを捕集させるための固液接触方式
は、撹拌槽方式で行なうこともできるが、カラム方式で
行なうのが有利である。操作温度は高いほど吸着速度が
大きいので、通常は40〜80℃で吸着操作が行なわれる。
カラム方式で行う場合、通常液空間速度1〜15で行われ
るが、好ましくは5〜10が良い。
液−液抽出法の場合は、キレート化剤をそのまま使用し
てもよいが、操作性の面からキレート化剤を非親水性有
機溶剤に溶解した抽出剤を使用するのが好ましい。有機
溶剤としてはヘプタン、ケロシン、ヘキサンのような石
油留分、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族
炭化水素、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン
化炭化水素等が挙げられる。抽出剤中のキレート化剤の
濃度は広範囲に変えることができるが、通常は1〜50容
量%、好ましくは5〜15容量%の範囲から選ばれる。ガ
リウム抽出時の処理温度は100℃以下、好ましくは40〜8
0℃で行うことが有利である。接触方式は工業的に行う
場合は向流多段装置が有利である。
ガリウムの捕集方法は前記のように、吸着法、液−液抽
出法の2方法があるが、担体に固定されたキレート化剤
はバイヤー液からのガリウム回収に繰返し使用してもそ
の劣化が著るしく小さいことから、吸着法の方法が好ま
しい。また、吸着法においては、炭素材料よりも多孔質
重合体、特にポリスチレン系、ポリエステル系の多孔質
重合体が担持として好ましい。
キレート化剤に捕集されたガリウムは次の逆捕集工程に
移行される。逆捕集工程は、キレート化剤に捕集された
ガリウムを水溶液相に逆捕集させる工程である。
ガリウムの逆捕集工程は、捕集工程で採用した捕集方法
により、ガリウムを捕集したキレート化剤と逆捕集液と
の接触形態が異なり、液−液逆抽出法、逆吸着法(脱着
法)に分けられる。しかし、いずれの方法に於いても逆
捕集条件は特に変更する必要はない。逆捕集液としては
塩酸、硫酸等の酸水溶液または強アルカリ水溶液が使用
され、好ましくは酸水溶液、特には塩酸溶液が使用され
る。
これらの逆捕集液は、本発明方法では、所定濃度のキレ
ート化剤を溶解しており、溶解量については液−液抽出
の場合には使用する捕集液中のキレート化剤の濃度によ
つて、吸着法の場合には含浸するキレート化剤の含浸量
によつて、また使用する逆捕集液の酸またはアルカリ濃
度および逆捕集方法によつて異なるが、基本的にはキレ
ート化剤と逆捕集液が接触した時に溶解するキレート化
剤の濃度以上にするのがよい。液−液抽出法の場合には
捕集液中のキレート化剤が逆捕集液中へ移行するのが押
さえられるので、捕集液中のキレート化剤の濃度が常に
一定となり、また吸着法の場合には固体吸着剤に吸着さ
れているキレート化剤が逆捕集液中へ溶出するのが押さ
えられるので、固体吸着剤へのキレート化剤の吸着量が
常に一定となる。従つて、液−液抽出法および吸着剤で
のガリウムの吸着能は低下することなく一定となる。
キレート化剤の逆捕集液への溶解は、通常の撹拌槽式で
処理できる。撹拌時間は、1時間以上、好ましくは5時
間以上が良い。
なお、含有させるキレート化剤は、使用前の逆捕集液に
新規なキレート化剤を新規に添加して逆捕集工程後に回
収しない方法、後述する様に逆捕集工程から導出された
逆捕集液に含有されるキレート化剤を回収して循環使用
する方法、及び両者の組合せが可能である。
使用する逆捕集液の濃度は、硫酸の場合は0.5モル/
以上の濃度、好ましくは1モル/以上の濃度で用いら
れる。塩酸の場合は、濃度が約5モル/を越えると、
ガリウムがクロロ錯イオン(〔GaCl4)を形成し、
塩酸の共存によつてピリジニウムイオンとなつた置換キ
ノリノールの窒素原子にイオン交換により結合して逆捕
集し難くなるので、塩酸濃度は5モル/以下、特には
2モル/以下でなければならない。通常は塩酸濃度は
0.1〜2モル/、特に0.5〜2モル/の範囲から選択
される。また、強アルカリ水溶液としては、通常、水酸
化ナトリウム水溶液が用いられ、5〜10モル/、好ま
しくは6〜8モル/の濃度で使用される。
また、例えば、本発明方法によりバイヤープロセスで生
成したアルミン酸ナトリウム中のガリウムの回収を行う
場合には、キレート化剤にはガリウムと共にアルミニウ
ムも捕集されているので、前述の逆捕集法ではガリウム
とアルミニウムとが同時に逆捕集されてくる。これを避
け、より高純度のガリウムを回収するには、先ずガリウ
ムを捕集したキレート化剤を、キレート化剤を含有し、
濃度0.01〜0.1モル/の硫酸で処理してアルミニウム
を捕集させ、次いで前記の逆捕集処理によつてガリウム
を逆捕集すればよい。また、塩酸を逆捕集液とする場合
には、先ずガリウムを捕集したキレート化剤を、キレー
ト化剤を含有し、濃度0.01〜0.2モル/の塩酸で処理
してアルミニウムを逆捕集して、次いで前記の逆捕集処
理によつてガリウムを逆捕集すればよい。これらの二段
逆捕集法において、前者は酸濃度によるアルミニウムと
ガリウムのそれぞれの錯体の安定性の差を利用する方法
であり、後者はガリウムのクロロ錯イオン形成能を利用
する方法であるが、いずれの方法でもガリウムを捕集し
たキレート化剤からアルミニウムとガリウムとを実質的
に完全に分離して回収することができる。
前記逆捕集操作は、捕集工程と同様に向流多段装置等を
用い、また、撹拌槽方式あるいはカラム方式のいずれに
よつて実施してもよい。そして、カラム方式の場合は、
通常、液空間速度1〜15で行われる。
逆捕集液へ添加したキレート化剤を逆捕集工程後に回収
することなく、ガリウムを吸着法で回収する場合、キレ
ート化剤か逆捕集液へ溶出すると吸着剤の吸着率は吸着
剤の使用回数に比例して減少する。逆捕集液キレート化
剤を添加することによつて、その分キレート化剤の消耗
量は増大するが、吸着剤に吸着したキレート化剤が逆捕
集液へ溶出しなくなり、ガリウム吸着率の減少は実質的
には殆んどなくなる。その結果、吸着剤の補充は吸着・
脱離工程での機械的損耗分を行なうだけでよく、またそ
の効果としては、吸着率が常に一定に保持されるのみで
なく、系の切り離しや逆洗浄等の時間・労力を要する吸
着剤変換操作がなくなる。
得られた逆捕集液中のガリウムは公知の方法、例えば、
アルカリにより中和して水酸化物として析出させた後
過する方法等により分散回収される。
なお、逆捕集液中のガリウムを回収するガリウム回収工
程の前にガリウム含有逆捕集液から、これに溶出したキ
レート化剤を回収するキレート化剤回収工程を設け、こ
の工程で分離されたキレート化剤の少なくとも一部ない
し好ましくは全量を逆捕集工程の逆捕集得中に溶解して
循環使用してもよい。
ガリウム含有逆捕集液中に溶出したキレート化剤の回収
は通常非親水性の有機溶剤と接触させることにより達成
される。使用される有機溶剤としては、前述の捕集工程
で使用されたキレート化剤の希釈剤と同様のもでよい。
その使用量は逆捕集液に対し1/10〜5(容量比)好まし
くは1/5〜2(容量比)がよい。接触時間はキレート化
剤の有機溶剤への溶出速度が速いので1〜5分で充分で
ある。キレート化剤を含有した有機相は逆捕集液から分
離した後、蒸留処理により有機溶剤を除去してキレート
化剤を回収することができる。
また、ガリウム含有逆捕集液中に溶出したキレート化剤
の回収は、吸着剤と接触することによつても達成でき
る。キレート化剤の吸着に使用する吸着剤は特定される
ものではないが、通常は捕集工程で使用した合成吸着剤
や粒状炭材、活性炭などの炭素材料が使用される。吸着
剤の使用量は吸着剤の種類、逆捕集液中のキレート化剤
濃度等により一概には決定できないが、例えば粒状炭材
を要いて撹拌槽式で行う場合は、逆捕集液に対して4%
(重量/容量)以上用いれば充分目的は達成できる。処
理温度は低い方が吸着率が高くなる傾向を示すが、通常
は10〜50℃で充分である。逆捕集液と吸着剤の接触は撹
拌槽式または、カラム式で行うことができる。大規模利
用においては、吸着剤の固定床カラムへ逆捕集液を通液
するカラム式が望ましい。捕集液と吸着剤との接触時間
は撹拌槽式の場合には吸着剤を有効に利用するため2時
間以上が好ましい。カラム式の場合は通常、液空間速度
1〜5で行われる。
吸着剤に吸着されたキレート化剤の回収は塩酸、または
硫酸等の酸水溶液と接触させることにより行うことがで
きる。この酸溶出回収法を利用する場合、前工程のキレ
ート化剤を吸着する操作に於いて吸着剤として合成吸着
剤の使用が好ましい。また、吸着剤に吸着されたキレー
ト化剤は有機溶剤と接触させることによつても溶出回収
できる。この場合前工程のキレート化剤を吸着する操作
に於いて吸着剤として粒状炭材の使用が好ましい。特に
は加工炭素粒子が好ましい。キレート化材の溶出に使用
する有機溶剤はキレート化剤を溶解するものであれば特
に制限はなく、具体的には前述の捕集工程における液−
液抽出法の有機溶剤がいずれも使用できるが、更にはア
セトン、メタノール、エタノール等の低沸点溶剤の使用
も可能である。キレート化剤を吸着した吸着剤と有機溶
剤との接触は撹拌槽式でもカラム式でも行うことができ
る。撹拌槽式の場合接触時間は数分で目的を達成でき、
カラム式の場合は液空間速度1〜10、好ましくは1〜5
がよい。有機溶剤の使用量は吸着剤に対して2〜3倍
(容量/重量)、好ましくは5倍以上使用するのがよ
い。有機溶剤に溶解したキレート化剤は蒸留処理で有機
溶剤を除去し単離回収することができる。
前記のキレート化剤回収工程のいずれによつてもキレー
ト化剤の実質的全量を回収することができるのでこれを
逆捕集工程へ循環させ、一方、ガリウムを含む逆捕集液
はガリウムを損失することなく前述したガリウム回収工
程へ移行させ、ガリウムを回収する。
次に、キレート化剤回収工程を設けた場合の最も好まし
い態様を第2図に従つて説明する。第2図は、本発明方
法を実施するに際しての主要部を模式的に表わした工程
図であり、図中においては各工程間で行われる洗浄工程
等は省略してある。
(I)、(II)はガリウムの捕集工程とガリウムの逆捕
集工程を示す。カラム(101)、(101′)には粒状炭材
にキレート化剤を担持させた固体吸着剤が充填されてい
る。導管(1)からバイヤー液がカラム(101)に導入
され、導管(2)に排出される。カラム(101)に所定
量のバイヤー液を通液した後、バイヤー液はコツクの切
換操作で導管(1)からカラム(101′)に所定量導入
される。カラム(101)はバイヤー液通得後、図示して
いない洗浄管から水を導入してカラム内を水で置換する
(以下カラム(101′)についても同様であり、以下の
説明では切換運転に於ける1つの流れのみを説明す
る)。カラム(101)には水置換後、導管(3)から逆
捕集液が導入される。
ガリウムを捕集した逆捕集液は導管(4)を通つて吸着
剤が充填されたカラム(102)に導入され、キレート化
剤が吸着される。キレート化剤が除去されたガリウム溶
液は導管(5)を通つてガリウム回収工程(IV)に収集
される。カラム(102)にはコツク切換後、導管(6)
より導入される有機溶剤により、キレート化剤が導管
(7)より溶出回収される。このキレート化剤を含んだ
有機溶剤は導管(7)を通り、蒸留装置(103)へ導入
され頂部の導管(6)には有機溶剤が、また下部の導管
(8)にはキレート化剤が導かれる。有機溶剤は凝縮器
(104)で液体として捕集され、導管(6)を通りカラ
ム(102)または(102′)にリサイクルされる。一方キ
レート化剤はタンク(105)に移され逆捕集液が導管
(9)より加えられ、溶解処理される。キレート化剤を
含む逆捕集液は導管(3)を通りカラム(101)または
(101′)にリサイクル。
ガリウム回収工程(IV)にて捕集されたガリウムはアル
カリを添加して、水酸化ガリウムとして回収する。
〔実 施 例〕
以下、本発明を実施例によつて更に詳細に説明する。
実施例1 (1) 合成吸着剤の洗浄 合成吸着剤であるダイヤイオンHP−20(三菱化成工業
(株)製、スチレンとジビニルベンゼンの重合体、粒径
0.4mm、細孔容積1.177ml/g、内部表面積511m2/g)50gに
アセトン200mlを加え、撹拌後傾斜法によりアセトンと
合成吸着剤と分した。同様の操作を4回くり返した後、
吸引過をして合成吸着剤と別し、洗浄後、真空乾燥
機中で3時間乾燥した。
(2) ケレツクス100の担持 乾燥後の合成吸着剤50gにシエーリング社製ケレツクス1
00 15gをアセトン300mlに溶解した溶液を加え、撹拌しなが
ら4時間かけてアセトンを蒸発させた。次に、これを3
規定の塩酸溶液250mlに3時間浸漬後、水洗し続いて3
規定の水酸化ナトリウム溶液250mlに3時間浸漬後、水
洗した。
(3) ケレツクス100溶解1規定塩酸水溶液の調製 1規定塩酸水溶液1に対し、ケレツクス100を0.5g滴
下し5時間撹拌した。未溶解のケレツクス100を除去す
るため紙により自然過してケレツクス100溶解の1
規定塩酸溶液を得た。
ケレツクス100の溶解量は、紫外線吸収により定量し
た。すなわち、前記のケレツクス溶液を10mmの石英吸収
セルに入れ、323形日立自記分光光度計により吸収スペ
クトルを測定した。吸収波長246nmの吸光度よりケレツ
クス100の濃度を求めた所、49mg/であつた。これを、
1規定塩酸により希釈してケレツクス濃度を10mg/に
調製した。
(4) カラムテスト 前記(2)で、調製したケレツクス100担持樹脂25ml
(水中での溶積)を、内径18mmのガラス製カラムに充填
した(充填高さ100mm)。
このカラムに下記の溶液を順次通液した。尚、カラム
は、バイヤー液通液時のみ50℃に加温した。
前記〜を1サイクルとして、105回サイクルをくり
返した。
各サイクルのガリウム脱離液(のカラムからの流出
液)について原子吸光光度法によりガリウム含有量を分
析した。その結果を第1表に示す。
また、この結果を第1図に線(a)として示す。なお、
第1図は横軸にサイクル数、縦軸にガリウム回収量を、
1サイクル目を1.00とした時の相対比を示したものであ
る。
比較例1 ガリウムの脱離用の1規定塩酸水溶液にケレツクス100
を溶解させないで、ガリウムの脱離を行う点を除いては
実施例1と同様の操作を行ない100回のサイクルをくり
返した。
各サイクルのガリウム脱離液中のガリウム含有量を分析
した。その結果を第2表に示す。
また、この結果を第1図に線(b)として示す。
実施例2 本実施例は、第2図のフローシートに従つて行つたガリ
ウムの回収例である。
置換キノリノールを20重量%担持した粒状炭材(平均細
孔径600Å)250容量部をジヤケツト付カラム(101)及
び(101′)に充填した。両カラムを50℃に加温して、
導管(1)より50℃のバイヤー液(Ga 184mg/、Al 43
g/、Ca/Al=4.5×10-3)を液空間速度10の速さで粒状
炭材の20倍容量(以下「倍容量」とはカラム内の粒状炭
材に対する容量を意味する)通液した。この操作でバイ
ヤー液中のガリウム37%を吸着捕集した。
次に13倍容量の水を液空間速度10で流した後、導管
(3)より置換キノリノールを57mg/含有している1N
−塩酸を液空間速度10で15倍容量流した。このガリウム
逆捕集操作で、吸着捕集されたガリウムの97%を回収し
た(なお、逆捕集液中のガリウム、アルミニウムの重量
比は、Ga/Al=0.88であつた)。逆捕集液中の置換キノ
リノールの濃度は50mg/であつた。
ガリウムを逆捕集した置換キノリノールを含む水溶液を
導管(4)より抜き出し、粒状炭材(細孔径300〜1200
Åの比表面積/全比表面積=0.31)18容量部充填したカ
ラム(102)に液空間速度2で通液した。導管(5)か
らの流出液には置換キノリノールは検出されず、また流
出液中のガリウム量は実質的に変化していなかつた。次
いでガリウム(102)に5倍容量の水を液空間速度10で
通液した後、導管(6)からアセトンを液空間速度2で
11倍容量流した。置換キノリノールを含む流出アセトン
を導管(7)から抜き出し、蒸留装置(103)に供給し
て40〜50℃で減圧処理して置換キノリノールを得た。回
収率は97%であつた。回収された置換キノリノールを導
管(8)から抜き出して撹拌槽(105)に導入すると共
に、導管(9)より1N−塩酸水溶液を供給した。撹拌槽
(105)に於いては置換キノリノール濃度が57mg/とな
るように損失分の置換キノリノールを追加して濃度調製
を行い、得られた塩酸水溶液を逆捕集液として導管
(3)よりカラム(101)および(101′)に切換運転し
ながらリサイクルした。
〔発明の効果〕
以上述べた本発明方法は、ガリウムの吸着、抽出等の捕
集量を高水準で維持できるので、工業的に極めて有用な
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1及び比較例1の結果を示すグラフで
あり、横軸はサイクル数、縦軸はガリウム回収量を相対
比として示したものである。図中、(a)は実施例1、
(b)は比較例1を示す。 第2図は、本発明の一実施例を示すフローシートであ
り、図中(I)は捕集工程、(II)は逆捕集工程、(II
I)はキレート化剤回収工程、(IV)はガリウム回収工
程である。
フロントページの続き (72)発明者 新井 一正 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 村松 剛一 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (56)参考文献 特開 昭62−143824(JP,A) 特公 昭63−16333(JP,B2)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水不溶性の置換キノリノールからなるキレ
    ート化剤に、ガリウムを含む水溶液を接触させてガリウ
    ムを該キレート化剤に捕集させる捕集工程、及び該捕集
    工程を経たキレート化剤に、前記置換キノリノールを含
    有る酸水溶液又は強アルカリ水溶液からなる逆捕集液を
    接触させてガリウムを抽出する逆捕集工程からなること
    を特徴とするガリウムの回収方法。
  2. 【請求項2】水不溶性の置換キノリノールからなるキレ
    ート化剤を多孔質重合体に担持させて用いることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載のガリウムの回収方
    法。
  3. 【請求項3】逆捕集工程を経たキレート化剤を、捕集工
    程に循環使用することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項または第2項に記載のガリウムの回収方法。
  4. 【請求項4】水不溶性の置換キノリノールからなるキレ
    ート化剤に、ガリウムを含む水溶液を接触させてガリウ
    ムを該キレート化剤に捕集させる捕集工程、該捕集工程
    を経たキレート化剤に、前記置換キノリノールを含有す
    る酸水溶液又は強アルカリ水溶液からなる逆捕集液を接
    触させてガリウムを抽出する逆捕集工程、該逆捕集工程
    から導出されたガリウム含有逆捕集液からこれに含有さ
    れている前記置換キノリノールを回収するキレート化剤
    回収工程、該キレート化剤回収工程から導出され、置換
    キノリノールの除去されたガリウム含有逆捕集液から、
    ガリウムを回収するガリウム回収工程、及び前記キレー
    ト化剤回収工程で回収された置換キノリノールを前記逆
    捕集液に含有される置換キノリノールの少くとも一部と
    して循環使用する操作を包含することを特徴とするガリ
    ウムの回収方法。
  5. 【請求項5】水不溶性の置換キノリノールからなるキレ
    ート化剤に、ガリウムを含む水溶液を接触させてガリウ
    ムを該キレート化剤に捕集させる捕集工程、該捕集工程
    を経たキレート化剤に、前記置換キノリノールを含有る
    酸水溶液又は強アルカリ水溶液からなる逆捕集液を接触
    させてガリウムを抽出する逆捕集工程、該逆捕集工程か
    ら導出されたガリウム含有逆捕集液から、これに含有さ
    れている前記置換キノリノールを回収すること無く、ガ
    リウムを回収するガリウム回収工程、及び逆捕集工程を
    経たキレート化剤を前記捕集工程に循環使用する操作を
    包含することを特徴とするガリウムの回収方法。
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