JPH08100107A - エポキシ樹脂と金属酸化物の複合体及びその製造法 - Google Patents
エポキシ樹脂と金属酸化物の複合体及びその製造法Info
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- JPH08100107A JPH08100107A JP23712894A JP23712894A JPH08100107A JP H08100107 A JPH08100107 A JP H08100107A JP 23712894 A JP23712894 A JP 23712894A JP 23712894 A JP23712894 A JP 23712894A JP H08100107 A JPH08100107 A JP H08100107A
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Abstract
剤をあらかじめ部分的に反応させた溶液中に、金属アル
コキシド及び/又は有機溶媒、水を滴下し、金属アルコ
キシドの加水分解・重縮合を行わせると同時に、溶媒の
除去又はエポキシ樹脂の硬化反応を行わせることによっ
て得られる、エポキシ樹脂硬化物中に0.005〜5μ
mの金属酸化物の微細粒子を3〜40重量%の割合で含
む、分散性に優れたエポキシ樹脂と金属酸化物の複合
体、及びその製造方法。 【効果】 本発明は、電子・電気部品、塗膜、機械部
品、自動車部品、土木建築資材、スポーツ用具、雑貨な
どの材料或いは各種成形材料として有用な、優れた透明
性、耐熱性、弾性率、強度、伸び等の力学的特性、耐酸
性、硬度等の表面特性を有するエポキシ樹脂と金属酸化
物の複合体、及びその製造法を提供できる。
Description
的特性などに優れたエポキシ樹脂と金属酸化物からなる
複合体とその製造法に関するものであり、電気・電子部
品、機械部品、精密機械部品、自動車部品、土木建築材
料、スポーツ用具、雑貨等に用いられる、膜、圧縮成
形、塗料等の各種成形材料として有用である。
いは耐薬品性などを向上させるために、長繊維、短繊維
或いはマット状のガラス繊維等でエポキシ樹脂を複合強
化する方法は、従来より広く用いられており、電気・電
子部品用の基板等に実用化されている。
性に劣ることから、例えば、未来技術として注目されて
いる光を利用した素子・回路などの材料として利用する
ことができなかった。一方、エポキシ樹脂の透明性を損
なわせることなく、力学的特性、耐熱性、耐溶媒などを
向上させるためにシリカなどの金属酸化物の微細粒子を
分散させる方法が検討されている。
械的に分散させても、均質に分散させることは困難であ
り、粒子の凝集物が形成されて透明性が低下したり、力
学的特性や耐熱性などの特性が十分に向上しないという
問題点があった。
in situ重縮合させる方法は、有機高分子中に金属酸化
物をナノオーダーで均質微細分散させ、加えて樹脂と金
属酸化物の親和性を向上させることが期待されることか
ら、ポリマー改質の有効な手段として、様々なポリマー
系で検討がなされている。これらは、例えば、「繊維と
工業」48巻(8),469頁(1992年)や、「高
分子加工」42巻(4),158頁(1993年)が挙
げられる。
ては、特開昭63−90576号公報(シリカ系及びジ
ルコニア系とアルミナ系のアルコキシドを用いた例)、
特開昭63−90577号公報(シリカ及びチタン系の
アルコキシドを用いた例)に開示されている。
7号公報によれば、塗料用組成物においてシリカ及びチ
タンの各アルコキシドの反応性を抑制・制御するため、
特定割合で金属アルコキシドを用いることを特徴とし、
かつエポキシ樹脂との複合体において、当該金属酸化物
が30〜90重量%含まれることを特徴としている。
重量%以上の多量の金属酸化物を含んだ塗料であり、い
ずれもエポキシ樹脂用硬化剤を含まない系での複合化技
術である。またエポキシ樹脂の物性を改良することを目
的に、これら公知技術を適用しても、得られる複合体は
塗料や成型品などの材料として実用的強度に全く劣るも
のである。
やアルミニウムなどを主とする金属酸化物を複合化する
ことはできない。更に、エポキシ樹脂に硬化剤を含む系
に対してこれらの技術を適応させることは、以下の理由
から困難である。
もしくは酸無水物を硬化剤として用いて、硬化反応を進
めた状態で最終的材料として用いられる。一方、金属ア
ルコキシドの重縮合反応においても反応促進触媒とし
て、微量のアミンがよく用いられているが、エポキシ樹
脂の硬化剤として、ポリアミンを用いる場合、通常エポ
キシ樹脂に対して、40〜20重量部程度の添加量が必
要となる。
加水分解重縮合反応ではあまりにも過剰量であり、金属
アルコキシドの重縮合反応が著しく速く進行するため、
ゾル溶液が急速に白濁化したり、沈殿が生じ、均質でミ
クロなハイブリッド化を行うことはできない。
も、ゾル−ゲル反応を進行させるために必要な規定量の
水とアルコールの添加が、酸無水物を開環させることか
ら、酸無水物はエポキシ樹脂硬化剤としての性質をたち
どころに失い、ハイブリッドの強度が著しく低下すると
いう問題がある。
しようとする課題は、in situ での金属アルコキシドの
加水分解重縮合反応に基づく、エポキシ樹脂と金属酸化
物のミクロで均質なハイブリッド化をエポキシ樹脂の硬
化剤含有系で実現することによって、分散性、透明性、
耐熱性、力学的特性等の諸特性に優れたエポキシ樹脂と
金属酸化物の複合体を得ることである。
題を解決すべく鋭意研究を行った結果、エポキシ樹脂と
アミン系硬化剤をあらかじめ部分的に反応させた溶液
に、金属アルコキシドを添加し in situでの反応を進め
ることによって、エポキシ樹脂とその硬化剤を含む系で
の金属アルコキシドの穏やかな in situ反応が可能であ
ることを見い出すと共に、ナノオーダーで金属酸化物が
微細分散した硬化系のエポキシ樹脂では極めて透明性に
優れ、耐熱性や力学的特性が向上することを見いだし
て、本発明を完成するに至った。
系において、金属アルコキシドをinsitu 合成すること
によって得られるエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体の
製造法ならびに透明性、耐熱性、力学的特性など諸特性
に優れたエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体に関するも
のである。
金属アルコキシドより得られる金属酸化物が0.005
〜5μmの大きさで均質に微分散されていることを特徴
とするエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体であり、可視
光域での光透過率が70%以上であることを特徴とする
エポキシ樹脂と金属酸化物の複合体である。
の含有量が3〜40重量%であることを特徴とするエポ
キシ樹脂と金属酸化物の複合体、複合体中の金属酸化物
の含有量が3重量%以下であり、かつガラス転移温度が
構成成分のエポキシ樹脂硬化物単体に比べて、少なくと
も20℃以上上昇していることを特徴とするエポキシ樹
脂と金属酸化物の複合体、
〜10重量%未満であり、かつガラス転移温度が構成成
分のエポキシ樹脂硬化物単体に比べて、少なくとも50
℃以上上昇していることを特徴とする、エポキシ樹脂と
金属酸化物の複合体、
%〜40重量%であり、かつガラス転移温度が構成成分
のエポキシ樹脂硬化物単体に比べて、少なくとも100
℃以上上昇していることを特徴とする、エポキシ樹脂と
金属酸化物の複合体を含むものである。
ンアルコキシドであり、エポキシ樹脂がビスフェノール
型エポキシ樹脂であることを特徴とする、エポキシ樹脂
と酸化チタンの複合体や、可視光領域の光透過率が70
%以上であって、且つ340nmでの光吸収率が70%
以上であることを特徴とするエポキシ樹脂と酸化チタン
の複合体、及び該複合体中の酸化チタン含有量が0.2
〜8重量%であることを特徴とするエポキシ樹脂と酸化
チタンの複合体を含むものである。
リアミンを用いたものであることを特徴とする、上述の
エポキシ樹脂と金属酸化物の複合体や、金属アルコキシ
ド100重量部に対して、0.05〜50重量部のシラ
ンカップリング剤を含むことを特徴とする、エポキシ樹
脂と金属酸化物の複合体を含むものである。
をあらかじめ部分的に反応させた溶液に、金属アルコキ
シド及び/又はその部分加水分解縮合物と水及び/又は
有機溶媒を添加し、in situ 合成することを特徴とす
る、エポキシ樹脂と金属酸化物の複合体の製造法であ
る。
して、複合体の0.2〜40重量%のシリコンアルコキ
シド及び/又はチタンアルコキシドを用いることを特徴
とするエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体の製造法、
め部分的に反応させた溶液に、酸化チタン換算で複合体
の0.2〜40重量%のチタンアルコキシド、及び必要
に応じて有機溶媒、を添加して攪拌により均質ゾル溶液
とした後、大気中の水分でチタンアルコキシドを縮重合
させることを特徴とするエポキシ樹脂とチタン酸化物の
複合体の製造法、
0.05〜50重量部のシランカップリング剤を併せて
用いることを特徴とする、上述のエポキシ樹脂と金属酸
化物の複合体の製造方法、及び、エポキシ樹脂とアミン
系硬化剤を、ゲル硬化に要する時間の5〜70%の時
間、あらかじめ反応させておくことを特徴とするエポキ
シ樹脂と金属酸化物の複合体の製造法を含むものであ
る。
に用いられるエポキシ樹脂は、1分子内に平均2個以上
のエポキシ基を有するものであり、硬化剤としてアミン
系を用いることが可能な市販のエポキシ樹脂が使用され
る。具体例を挙げれば、例えば、ビスフェノール−A、
ビスフェノール−F、テトラブロモビスフェノール−
A、テトラフェニロールエタン、
ックなどのフェノール系のグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂、ポリプロピレングリコール、水添ビスフェノー
ル−Aなどのアルコール系のグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂、ヘキサヒドロ無水フタル酸やダイマー酸など
を原料としたグリシジルエステル型エポキシ樹脂、
ジフェニルメタンなどのグリシジルアミン型エポキシ樹
脂、アミノフェノールやオキシ安息香酸を原料とする混
合型エポキシ樹脂、脂環式型エポキシ樹脂、臭素化エポ
キシ樹脂などを挙げることができる。これらは単独或い
は2個以上を併用してもよい。
式、M(OR)n (Mは金属原子、Rはアルキル基、C
mH2m+1とするとm=1〜6、n は金属原子の価数)で
示されるものである。金属原子として好ましいものは、
Si、Ti、Sn、Zr、Al、Br、Tl、Inなど
が挙げられるが、特に、好ましくは、Si、Ti、S
n、Al、Zrである。
ある。また、本発明では金属アルコキシドを部分加水分
解重縮合した縮合物を利用することもできる。部分縮合
物は金属アルコキシド、水、溶媒と必要によっては酸触
媒を混合攪拌する方法などによって得ることができる。
縮合の度合いは、用いる金属アルコキシドの種類や目的
により異なるため、一概には規定されないが、ゾル−ゲ
ル反応によるゲル化時間の0.8倍以下の反応時間によ
って得られるものが好ましい。
ル液を得難く好ましくない。更に、金属アルコキシドに
おいて、金属と結合しているアルコキシ基の1つ、もし
くは2つがアルキル基となった金属アルキルアルコキシ
ドを併用して用いることが可能である。
添加量は用いる金属アルコキシドの種類や使用目的によ
って一概には規程できないが、通常、最終的に組成物中
に残存する金属酸化物として0.2〜40重量%、特に
好ましくは0.5〜30重量%が用いられる。
質なゾル溶液を作ることが重要である。従って、本発明
に用いる有機溶媒としては、金属アルコキシドとエポキ
シ樹脂を共に均質に溶解しうる水以外の各種有機溶媒が
用いられる。ここで、エポキシ樹脂の良溶媒としてはエ
ポキシ樹脂の種類によって異なるため一概に規程できな
いが、一般に、テトラヒドロフラン(THF)、N−メ
チルピロリドン(NMP)などのエーテル系、
ルアセトアミド(DMA)などのアミド系、アセトンや
2−ブタノン(MEK)などのケトン系、メタノール、
エタノール、2−プロパノール、ブタノールなどのアル
コール系、或いはメチルエチルセルソルブなどの有機溶
媒やエポキシ樹脂で通常用いられるグリシジルメタクリ
レートなどの反応性希釈剤が使用される。
広範な有機溶媒が用いられ、上述した有機溶媒系以外
に、ヘキサンやシクロヘキサンなどのハイドロカーバン
系、トルエン、キシレン、m−クレゾール、ベンゼン、
ニトロベンゼンなどのアロマティック系、クロロホルム
やジクロロエタンなどのハロゲン系、ジメチルポリシロ
キサンやサイクロメチコーンなどのシリコーン系、アセ
トニトリル、ジオキサン、ピリジンなどが挙げられる。
ルコキシドの共通有機溶媒、或いはエポキシ樹脂と金属
アルコキシドを均一に混和させる溶媒が用いられる。ま
た、金属アルコキシドの加水分解重縮合反応を進行させ
るために添加する水によって、ゾル溶液の溶解性が低下
する場合、均質ゾル溶液を得るために、メタノール、エ
タノール、2−プロパノールなどのアルコール類やTH
F、アセトンなどの親水性溶媒を更に加えて添加するこ
とも可能である。
ることが重要であり、使用する有機溶媒量については特
に限定されないが、通常、全有機溶媒量はゾル溶液全体
の10〜95重量%の範囲で用いられる。
一般的であるアミン系硬化剤を用いた場合、従来の方法
では行うことができなかった樹脂溶液中での金属アルコ
キシドの均質な加水分解重縮合反応(ゾル−ゲル反応)
を行うことを可能としたものである。以下において、ア
ミン系硬化剤を用いた場合のエポキシ樹脂の組成物の製
造方法を硬化剤や水の添加率を含めて説明する。
エポキシ樹脂の硬化剤として市販されている、いずれの
アミン化合物をも用いることが可能である。例えば、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
N−アミノエチルピペラジン、イソホロンジアミン、ビ
ス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、
メンタンジアミンなどの脂肪族ポリアミン、
であるアミドアミン系やポリアミド系、フェニレンジア
ミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジフェニルスルホン、キシリレンジアミ
ン、ベンジルジメチルアミンなどの芳香族アミン、シリ
コン系アミン、メチレンアミン系などが挙げられる。
属アルコキシドの種類や添加量によって異なり一概には
規定できないが、通常エポキシ当量比10〜100%、
好ましくは20〜80%が用いられる。10%未満では
エポキシ樹脂は十分硬化しなく、また100%を越える
と加塑化効果を引き起こすため好ましくない。
金属アルコキシドを単に添加する場合、アミンの作用で
金属アルコキシドのゾル−ゲル反応が急速に進行し、析
出物・沈殿が生じる。そのため、従来の方法では、in s
itu での金属アルコキシドのゾル−ゲル法によって、十
分に硬化したエポキシ樹脂と金属酸化物の均質なハイブ
リッド化を行うことができなかった。
化剤とを一定範囲にあらかじめ反応させた後、金属アル
コキシド、水、溶媒などを添加する場合、穏やかで均質
・良好なゾル−ゲル反応を行うことが可能となり、得ら
れた組成物は、均質で透明性に優れ、良好な特性を有す
るハイブリッドであることが明らかとなった。
かじめ反応させておく適正の度合いは、用いるエポキシ
樹脂、硬化剤、或いは金属アルコキシドの種類や量によ
って異なるため、一概には規定できないが、エポキシ樹
脂とアミン系硬化剤の硬化反応に伴うゲル化時間の5%
〜80%、特に、好ましくは、10%〜70%の時間反
応させることが必要である。
の硬化反応に伴うゲル化時間の比、即ち、(反応時間/
ゲル硬化時間)比が0.05(5%)未満では相分離や
金属アルコキシドの沈殿が著しく、また0.8(80
%)を越えると増粘効果のため、いずれも均質な組成物
が得られなくなり好ましくない。
(5%)程度の反応では相当量のアミン基がまだ系内に
存在するものと思われるが、安定したゾル−ゲル反応を
行うことが可能となるのは、恐らく、アミン系硬化剤を
介したエポキシ樹脂の重合が進行する場合、まずアミン
系硬化剤とエポキシ樹脂との1対1の部分的な反応が進
行し、全ての活性なアミン基が完全に消失する以前に、
ゾル−ゲル反応に対するアミンの活性が低下し、その結
果、良好なゾル−ゲル反応を行うことが可能になったも
のと推定される。
キシドの加水分解重縮合反応が進行させられる。水は、
通常、金属アルコキシドをエポキシ樹脂溶液に添加する
直前、或いは同時に、場合によっては直後に添加する。
水の添加量は、通常、アルコキシド1モル当たりに対し
て、0〜8モルの範囲で使用される。8モルを越える場
合、複合体にクラック等が発生し易くなり好ましくな
い。
で、エポキシ樹脂と金属アルコキシドの均質なゾル溶液
を得た後、溶媒キャスト時に大気中の水分の吸湿で金属
アルコキシドのゾル−ゲル反応を進行させて、エポキシ
樹脂と金属酸化物の複合体を得ることが可能である。
ルコキシドを用いる場合、有効な方法となる。また、水
無添加系では大気にオープンな状態でゾル溶液を攪拌し
ておき、大気中の水分をゾル溶液中に吸湿させた後、大
気中で溶媒をキャストすることも可能である。本発明で
は、アミン系硬化剤と共に通常知られているエポキシ樹
脂の硬化促進剤を用いることが可能である。
ホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン
化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾル、1−ベンジル−2−メチルイミダゾー
ル、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾール等のイミダゾール化合物、その他、三級アミ
ン、アミン塩、カルボン酸化合物が挙げられる。
ポキシ樹脂に対して、通常0.05〜10重量部であ
る。0.05重量部未満では硬化が遅く、10重量部を
越えると組成物の力学特性が低下する。
のハイブリット化を行う方法の概略を示すと、エポキシ
樹脂と硬化剤、及び溶媒、更に必要によっては硬化反応
促進剤から成る系を種々の条件下、所定の時間反応させ
た後、金属アルコキシド及び/又は有機溶媒、水、シラ
ンカップリング剤、触媒を含む系を滴下し、均質に混合
溶解したゾル溶液を調製する。
注入等の操作を行い、通風、加熱、減圧、或いは密封等
の状態でゾル−ゲル反応及び樹脂の硬化反応、溶媒除去
を平行して進めることで、マクロに相分離を生じない均
質なエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体を得る。
性を持つ複合体を得ることが可能である。熱処理の温度
は使用する金属アルコキシド、エポキシ樹脂、及びアミ
ン系硬化剤の種類や複合体の使用目的により異なるが、
通常、80〜250℃、好ましくは100〜220℃で
行われる。80℃未満では、複合体の硬度が不十分とな
り、250℃を越えると樹脂の分解が著しくなるため好
ましくない。
酸触媒、アンモニア、その他アミンなどアルカリ触媒が
用いられる。これら触媒は必ずしも必要ではないが本発
明が目的とする効果を損なわない範囲内で使用すること
は可能である。特に、酸触媒はエポキシ基を開環させ、
反応終了点とする作用があるため、エポキシ樹脂が存在
する系に添加する場合には、エポキシ樹脂に対して、
0.1モル以下にすることが必要である。
酸化物の複合体は、金属酸化物がマクロ的に凝集するこ
となく、充分に硬化したエポキシ樹脂マトリックス中に
均質に微細分散したものである。微細粒子が均質に分散
することによって、著しく優れた耐熱性、耐溶剤性、力
学的特性、透明性、紫外線吸収性等が出現する。
5μm、特に好ましくは、0.005〜0.4μmであ
る。5μmを越える場合、力学強度等の特性が低下する
ため好ましくない。また、金属酸化物が0.4μm未満
の大きさで微細分散する場合は、透明性に優れた複合体
が得られるため、特に好ましい。
は、ここで用いた高分解能の操作型電子顕微鏡で明確に
粒径を把握することができない為に、これより小さい粒
径は特に規定できなかったが、0.005μm未満の粒
子が本発明のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体中に含
まれていても何等、問題はない。
酸化物との複合体において、粒子が0.4μm未満に微
細分散したものは透明性に優れる。ここで言う透明性と
は、複合体の厚みが100μmでの、可視光の波長域
(400〜800nm)での光透過率が70%以上、好
ましくは80%以上のものである。
カ、チタニア等)の微細粒子を用いて混合・分散させた
ものでは同様な均質性、透明性を有するものは得られな
い。なお、測定可視光の光透過率(%)を、膜厚100
μmの光透過率(%)に換算する場合は、下記の式1に
従うものとする。
/d)・ln(x/100)}×100 式1中、dは膜厚(mm)、xは膜厚dの状態での光透
過率(%)である。
チタンの複合体は、可視光域での透明性に優れるだけで
なく、同時に高性能の紫外線吸収性の性質を示す。紫外
線吸収はチタン含有量及び膜厚に大きく依存するが、酸
化チタン含有量10重量%で100ミクロンの膜に換算
した場合、340nmでの光吸収率が70%以上、好ま
しくは90%以上のものである。
無機微細分散系紫外線吸収体であるといえる。340n
mでの光吸収率を膜厚を100μmに換算する場合の換
算式は下記の式2を用いる。
(x/100)}]×100 式2中、cは濃度(重量%)、dは膜厚(mm)、xは
膜厚dでの340nmでの光透過率(%)である。
性の改善効果を示す。エポキシ樹脂の耐熱特性は、用い
るエポキシ樹脂と硬化剤の種類で異なる。エポキシ樹脂
のような熱硬化性樹脂の場合、耐熱特性はガラス転移温
度(Tg)や、Tg以上での高温力学特性で表すことが
できる。本発明により製造された複合体は、エポキシ樹
脂硬化物単体に比べてガラス転移温度が大幅に向上(上
昇)する。
金属酸化物の種類と添加量で異なるが、通常、複合体中
に金属酸化物を3重量%以下含有した場合は20℃以
上、好ましくは30℃以上、3〜10重量%の含有では
50℃以上、10重量%を越える場合には100℃以上
のガラス転移温度の向上が可能である。含有される金属
酸化物の上限は、添加する金属酸化物の種類と添加量で
異なる為、明確に定める必要のないものであるが、他の
物性値との関係から、通常40重量%を越えない範囲で
用いられる。
てはチタン系、スズ系、シリカ系又はこれらの混合系が
好ましく、特に、チタン系及び/又はチタン系と他の金
属酸化物の混合系が好ましい。また、エポキシ樹脂とし
ては、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F等のビ
スフェノール型エポキシ樹脂を用いた系が、特に好まし
い。また、含有される酸化チタン量を0.2〜8重量
%、特に好ましくは0.5〜6重量%とした場合、力学
的強度等の種々特性のバランスに優れた複合体が得られ
る。
などの力学的特性に優れたものである。特に、強度、弾
性率に優れた複合体を提供する。また、場合によって
は、強度、伸び、弾性率の力学特性の3要素のいずれも
が向上する。
カップリング剤を添加することによって、更に、靱性に
優れた複合体が得られる。用いるシランカップリング剤
としては、特にエポキシ系及び/又はアミノ系のシラン
カップリング剤が好ましい。
は、例えば、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、(アミノエチル)アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、(アミノエチル)アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、が、エポキシシラ
ンカップリング剤としては、例えば、グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエ
トキシシランなどが挙げられる。
カップリング剤、金属酸化物、エポキシ樹脂、硬化剤の
種類や使用目的により異なるため一概には規定できない
が、通常、使用する金属アルコキシド100重量部に対
して、0.05〜50重量%、好ましくは、0.1〜40
重量%が用いられる。
剤を添加する場合、エポキシ樹脂の耐熱特性が著しく低
下するという問題があったが、本発明により得られる複
合体の場合、耐熱特性の著しい低下は見られない。
より具体的に説明するが、もとより本発明は、以下に示
す実施例だけに限定されるべきものでない。
脂(大日本インキ化学工業株式会社製、エピクロン 8
50)10gと、脂肪族ポリアミン系の硬化剤(大日本
インキ化学株式会社製、エピクロン B−053)2g
(エポキシ当量比:約50%)とを、5gのテトラヒド
ロフラン(THF)(和光純薬工業株式会社製、特級試
薬)中で、約30時間、室温状態で攪拌した。(なお、
この系は更に反応を進めた場合、攪拌開始より約100
時間後にゲル化することを事前に確認した。)
れ30と150(cpoise)であった。FT−IR
を用いて、エポキシ樹脂と硬化剤の攪拌時間とエポキシ
基の変化を調べた。エポキシ基の減少量は、1時間後で
20%程度、30時間後で55%程度であった。
和光純薬工業株式会社製、特級試薬、酸化チタン換算で
約14重量%)を10gのTHFに溶解させた溶液を、
エポキシ樹脂溶液に滴下し、5分間攪拌し均質なゾル溶
液とした後、室温(25℃)、空気中(湿度35%)で
キャストした。
間熱処理を行いエポキシ樹脂と酸化チタンとの複合体を
得た。熱重量測定(TGA)を行ったところ、約20重
量%の残存量があった。また蛍光X線と電子線マイクロ
アナライザー(EPMA)により、チタン化合物がエポ
キシ樹脂中に均質分散していることを確認した。
り、複合体の断面観測を行った結果、8〜20nmの微
細粒子が均質分散しているのが観測された。複合体は透
明性に優れており、膜厚100μmでの可視光域での光
透過率は91%であった。それに対して紫外領域の34
0nmでの光吸収率はほぼ100%であった。
キシ樹脂硬化物の諸特性を調べた。膜厚100μmでの
可視光域での光透過率は91%であったが、340nm
の光吸収率は約15%であり、紫外線吸収効果は見られ
なかった。膜厚50μmの場合の1例を図1に示す。
べた。1Hzでのヤング率(E’)と tan δ(E”/
E’)の温度分散を、比較例である酸化チタンを含まな
いエポキシ樹脂硬化物の結果と共に図2に示す。
ークは82℃付近に観測されるが、上記チタン酸化物と
の複合体ではtan δピーク温度は高温側に移動し、30
0℃までの測定範囲では明確なピークが観測されなかっ
た。150℃での高温弾性率は、エポキシ硬化物単体が
20MPaであるのに対して、複合体では1000MP
aであり、著しい向上が見られる。酸化チタンとのハイ
ブリット化によって、エポキシ樹脂の耐熱特性が驚くほ
ど向上しているのが判る。
単体が18(gf/μm2)であるのに対して、複合体
では24(gf/μm2)であり、表面硬度の向上が見
られた。濃硫酸(和光純薬工業株式会社製、特級試薬)
に約2時間浸漬させて、耐酸性の試験を行った。複合体
では約70重量%が残存したのに対して、エポキシ硬化
物単体はほとんど全てが分解した。
10時間とした場合においても、同様な手法で、可視光
域での光透過率が86%(膜厚100μm)の透明なエ
ポキシ樹脂と酸化チタンとの複合体が得られた。
0型、EPMAは島津製作所株式会社製のEPM−81
0型、SEMは日立製作所株式会社製のS−800型、
光透過率は日立製作所株式会社製のU−3500を、硬
度測定は島津製作所株式会社製の微小硬度計DUH−2
00を、粘度測定はSIBAURA SYSTEM社製
のB型粘度計 DIGTAL VISMETRON V
DAを用いた。
社製のTG/DTA 220型を用いて、約10mgの
サンプルを10℃/分の速度で1000℃まで加熱し、
更に、1000℃で30分保温した後の灰分重量からT
GA残量を測定した。
光株式会社製のFT−IRを用いており、1610cm
-1のアロマティク部分の吸収を基準として、910cm
-1でのエポキシ基の変化率より算出した。また、動的粘
弾性測定はセイコー電子工業株式会社製のDMA−20
0を用いて、2℃/分で昇温して測定した。
株式会社製、TTO−51)(粒径10〜30nm)を
実施例1と同様な方法で、エポキシ樹脂硬化剤系にブレ
ンドし、実施例1と同じように80℃で1時間乾燥後、
150℃で3時間熱処理して、硬化試料を得た。図1に
示すように、2重量%の添加でエポキシ樹脂の透明性は
完全に失われた。顕微鏡観測でも、ほとんどが5μm以
上の粒子であり、分散が全く不充分、不均質であり、粒
子の不均質凝集が多く観測された。
ポキシ樹脂と硬化剤の攪拌開始直後と1時間後(粘度3
4cpoise)にチタンアルコキシドを滴下した。エ
ポキシ樹脂と硬化剤の攪拌時間以外の条件は、全て実施
例1と同様に行った。
相分離し、フィルムは不均一に白濁化した劣悪な状態で
あった。膜厚100μmでの光可視光域の光透過性はい
ずれの場合も2%以下であった。フィルムが非常に脆
く、粘弾性率測定を行うことができなかった。
m2)程度或いはそれ以下であり、極めて劣悪な力学的
特性であった。また、エポキシ樹脂と硬化剤の攪拌を8
0時間行った後にチタンアルコキシド溶液を滴下した
が、チタンアルコキシドのTHF溶液を数滴滴下するだ
けでゾル溶液が著しく増粘し、不均一なゲル体となり、
良好な複合体は得られなかった。
化チタン換算 約2.8重量%)として、実施例1と同様
な検討を行った。膜厚100μmの場合の可視光域の光
透過性は93%であり、均質透明な複合体が得られた。
蛍光X線により、複合体中にチタン化合物が存在するこ
とを確認した。SEMにより、複合体の断面観測を行っ
たところ、8〜20nmの微細粒子が均質分散している
のが観測された。
域(27℃)のヤング率はエポキシ樹脂硬化物単体が
1.37GPaであるのに対して、複合体では2.50G
Paであった。(図2参照)引張試験を行ったところ、
伸びは7.2%、強度は5.6kgf/mm2であった。
硬化物単体の場合、伸びは5.3%、強度は4.9kgf
/mm2であった。耐熱特性及び力学的特性が大幅に向
上しているのが判る。複合体のTGA残量は3重量%で
あった。なお、引張試験は島津製作所株式会社製のオー
トグラフを用い、サンプル長1.5cm、幅5cm、厚
み0.2mmとして、引張速度1mm/分で測定を行っ
た。
ドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー株式
会社製、NUCシリコーン A−187)及びγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカー株式会社
製、NUCシリコーン A−1100)を各々0.2
g、チタンアルコキシドと一緒に添加した場合について
検討した。
3%(膜厚100μm)の均質透明な複合体が得られ
た。tan δのピーク温度はA−187が132℃、A−
1100が128℃であった。室温域のヤング率はA−
187が2.5GPa、A−1100が2.9GPaであ
った。
でA−1100が9%、引張強度はA−187が7kg
f/mm2でA−1100が6.4kgf/mm2であっ
た。力学的特性が更に向上しているのが判る。
ポキシ硬化物単体の場合、tanδピークは63.5℃に現
れており、室温ヤング率は1.3GPa、引張伸びは8.
5%、強度5kgf/mm2であった。シランカップリ
ング剤を含まないエポキシ樹脂硬化物単体に比べて力学
的特性は向上するものの、耐熱特性においては著しい低
下が見られた。
りに、3.7gのテトラメトキシシラン(TMOS;シ
リカ量約11重量%)を、更に、2gのエタノールと
2.4g(TMOSの約4倍モル)の蒸留水を用い、ま
た、エポキシ樹脂とアミン系硬化剤を約50時間攪拌し
たものを用いて、実施例1と同様な検討を行った。
e)であり、エポキシ基は約60%消失していた。TG
A測定からの複合体の残存重量は約11重量%であっ
た。蛍光X線により、複合体中にシリカ化合物が存在す
ることを確認した。膜厚100μmでの可視光域での光
透過率は95%であり、透明性に優れたものであった。
ころ、50〜100nmの微細粒子が均質分散している
のが観測された。ヤング率のtan δピーク温度は105
℃であり、150℃での高温弾性率は110MPaと高
温物性が向上している。複合体の表面硬度は28(gf
/μm2)であり、大幅に向上している。濃硫酸を用い
て、耐酸性試験を行った。3日間浸漬させたがほとんど
形状変化は見られなかった。
シ樹脂と硬化剤から成る系において、攪拌直後と1時間
後にTMOS等を滴下した。(エポキシ樹脂と硬化剤の
攪拌時間以外の条件は実施例4と同じとした。)TMO
S滴下と同時にゾル溶液が白濁・沈殿して、ハイブリッ
ドを得ることはできなかった。
エトキシスズ(関東化学株式会社製、特級試薬)2.5
gとTMOS 2.5gを、更に、2gのエタノールと
1.2gの蒸留水を用いて、実施例4と同様な検討を行
った。蛍光X線により、複合体中にスズとシリカが存在
することを確認した。膜厚100μmでの可視光域の光
透過率は94%であり、透明性にすぐれたものであっ
た。
ところ、40〜80nmの微細粒子が均質分散している
のが観測された。また、EPMA測定からカーボン、ス
ズ、シリカが均質分散していることが判った。tan δの
ピークは140℃付近に観測され、150℃での高温弾
性率も110MPaで、著しい耐熱性の向上が見られ
た。複合体の表面硬度は24(gf/μm2)であり、
大幅に向上している。
シ樹脂と硬化剤から成る系において、攪拌直後と1時間
後に金属アルコキシド等を滴下したが、滴下と同時にゾ
ル溶液が白濁・沈殿化して、ハイブリッドを得ることが
できなかった。なお、エポキシ樹脂と硬化剤の攪拌時間
以外の条件は実施例5と同じとした。
gのTMOSの部分重縮合物(三菱化成株式会社製 M
S−51、分子量=約500、シリカ換算=約11重量
%)を、更に、2gのエタノールと0.2gの蒸留水を
用いて、実施例4と同様な検討を行った。TGA測定か
らの複合体の残存重量は約11重量%であった。
することを確認した。膜厚100μmでの可視光域での
光透過率は95%であり、透明性に優れたものであっ
た。SEMにより、複合体の断面観測を行ったところ、
70〜100nmの微細粒子が均質分散しているのが観
測された。
0℃での高温弾性率は120MPaであり、高温物性が
向上している。複合体の表面硬度は28(gf/μ
m2)であり、大幅に向上している。濃硫酸を用いて、
耐酸性試験を行った。3日間浸漬させたがほとんど形状
変化は見られなかった。
シ樹脂と硬化剤から成る系において、攪拌直後と1時間
後にMS−51溶液を滴下したが、滴下と同時にゾル溶
液が白濁・沈殿して、ハイブリッドを得ることはできな
かった。なお、エポキシ樹脂と硬化剤の攪拌時間以外の
条件は実施例6と同じとした。
ジル株式会社製、AEROSIL 70)をエポキシ樹
脂硬化物に混合した。分散性が悪く、10重量%の添加
で複合体は真っ白となった。膜厚100μm、2重量%
では可視光域での光透過率が60%の乳白濁であった。
tan δピーク温度は70℃であり、エポキシ樹脂硬化物
単体に比べても低下している。なお、実験条件は実施例
6と同様に行った。
脂10gと、芳香族ポリアミン系の硬化剤(チバガイギ
ー株式会社製、HY−932)2g(エポキシ当量比約
50%)とを、5gのTHF中で約7日間、室温状態で
攪拌した。(なお、本系のエポキシ樹脂のゲル硬化時間
は約30日であった。)
THFで希釈し、エポキシ樹脂と硬化剤の溶液に滴下し
た。ゾル液を大気にオープンとして5分間攪拌後、室温
(30℃)、空気中(湿度50%)でキャストした。8
0℃で1時間乾燥後、150℃で約3時間熱処理を行い
エポキシ樹脂と酸化チタンとの複合体を得た。TGA測
定からの複合体の残存重量は約12重量%であった。
の膜厚での可視光域の光透過率は91%であった。蛍光
X線で、チタン化合物がエポキシ樹脂中に含まれている
ことを確認した。SEMにより、複合体の断面観測を行
った。8〜20nmの微細粒子が均質分散しているのが
観測された。
酸化チタンを含まないエポキシ硬化物単体では140℃
に現れた。室温域でのヤング率は、エポキシ樹脂硬化物
単体が1.4GPaであるのに対して、複合体では2.4
GPaであった。引張試験を行ったところ、伸びは7
%、強度は7kgf/mm2であった。一方、酸化チタ
ンを含まないエポキシ硬化物単体の場合は、伸びは6.
3%、強度は5kgf/mm2であった。複合体では、
伸び、強度、弾性率のいずれの力学的特性も向上してい
るのが判る。
シ樹脂と硬化剤から成る系において、攪拌開始直後と1
日後にチタンアルコキシドとTHFの混合溶液を滴下し
た。ゾル溶液は透明であったが、キャスト時に相分離
し、フィルムは不均一に白濁化した劣悪な状態であっ
た。
いずれの場合も1〜2%であった。フィルムが非常に脆
く、粘弾性率測定及び引張測定を行うことが不可能な極
めて劣悪な力学的特性であった。なお、エポキシ樹脂と
硬化剤の攪拌時間以外の条件は実施例7と同じとした。
エポキシ樹脂の代わりに、クレゾールノボラックタイプ
のエポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、エ
ピクロン N−673)を7g、更に、4gのMS−5
1、0.4gの蒸留水を用いて、実施例6と同様な方法
と条件で複合体を得た。ここでエポキシ樹脂と硬化剤の
反応時間は24時間とした。(なお、本系のエポキシ樹
脂のゲル硬化時間は約50時間であった。)
1重量%であった。複合体は透明性に優れており、膜厚
100μmでの可視光域の光透過率は93%であった。
SEMによる断面観測では、50〜200nmの微細粒
子が均質分散していた。引張試験を行ったところ、エポ
キシ樹脂硬化物単体では、伸びが3.8%、強度が4.3
kgf/mm2であるのに対して、複合体では、伸びが
4.5%、強度が7.2kgf/mm2であり、力学特性
の大幅な向上が見られた。
シ樹脂と硬化剤系において、攪拌開始直後と1日後にM
S−51溶液を滴下したが、滴下と同時にゾル溶液が白
濁・沈殿して、ハイブリッドを得ることはできなかっ
た。(なお、エポキシ樹脂と硬化剤の攪拌時間以外の条
件は実施例8と同じとした。)
エポキシ樹脂10g、脂肪族ポリアミン2.5g、TH
F5gを35℃で30時間攪拌した。(本系ではエポキ
シ樹脂は約70時間でゲル硬化した。)10gのTH
F、2gのMS−51(シリカ 約7.5重量%)、0.
4gの蒸留水、2gのメタノールからなる混合溶液をエ
ポキシ樹脂溶液中に滴下した。
(湿度35%)でキャストした。(尚、ゾル液は約30
分でゲル化した。)80℃で1時間乾燥後、150℃で
約3時間熱処理を行いエポキシ樹脂/シリカ複合体を得
た。複合体のTGA残量は7.3重量%であった。
0μmでの可視光域の光透過率は97%であった。SE
Mによる断面観測では20〜100nmの微細粒子が均
質分散していた。引張試験を行ったところ、エポキシ硬
化物単体では伸び6.5%、強度4.5kgf/mm2で
あるのに対して、複合体では伸び7.2%、強度6kg
f/mm2であった。また、室温域の弾性率はエポキシ
硬化物単体が2.0GPaであり、複合体が3.9GPa
であった。伸び、強度、弾性率いずれもが向上している
のが判る。
gのTETiをMS−51と一緒に添加し、実施例9と
同様な方法で複合体を得た。複合体の透明性は極めて良
好で、膜厚100μmでの可視光域の光透過率は95%
であった。SEMによる断面観測では20〜100nm
の微細粒子が均質分散していた。
強度6kgf/mm2であった。また、室温域の弾性率
は3.9GPaであり、伸び、強度、弾性率いずれもが
向上しているのが判る。tanδのピーク温度はエポキシ
樹脂硬化物単体が85℃であるのに対して、複合体では
100℃であった。
エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、エピ
クロン 430)10gと、脂肪族ポリアミン3.5g
と、THF10gとを30℃で約18時間攪拌した。
(なお、本系のエポキシ樹脂は約50時間でゲル硬化し
た。)2gのTETiを5gのTHFで希釈し、エポキ
シ樹脂溶液中に滴下した。実施例1と同様な方法でエポ
キシ樹脂と酸化チタンとの複合体を得た。
μmでの可視光域での光透過率は91%であった。SE
Mによる断面観測では20〜200nmの微細粒子が均
質分散していた。室温域でのヤング率はエポキシ樹脂硬
化物単体の2.3GPaに対して、複合体では3.0GP
aであった。また、引張試験では、エポキシ硬化物単体
が伸び4.3%、強度3.4kgf/mm2であるのに対
して、複合体では伸び5.2%、強度6.4kgf/mm
2であった。力学的特性の向上が見られる。
キシ樹脂と硬化剤から成る系を用いて、攪拌開始直後と
1時間後にTETi溶液を滴下した。ゾル溶液は透明で
あったが、溶媒キャスト時に相分離が生じ、不均一白濁
化した複合体しか得ることはできなかった。複合体の膜
厚100μmでの可視光域の光透過率は0%であった。
験を行いうるサンプルを得ることができなかった。な
お、エポキシ樹脂と硬化剤の攪拌時間以外の条件は実施
例11と同じとした。
のエポキシ樹脂10gと、芳香族ポリアミン系の硬化剤
(チバガイギー株式会社製、HY−830)5gと、T
HF4gとから成る混合溶液を約4日間攪拌した。(な
お、本系のエポキシ樹脂のゲル硬化時間は約20日であ
った。)3gのTETi(約6.5重量%)を5gのT
HFで希釈し、エポキシ樹脂−硬化剤の溶液に滴下し
た。
(50%)でキャストし、80℃で1時間乾燥後、15
0℃で約3時間熱処理を行いエポキシ樹脂と酸化チタン
との複合体を得た。TGA測定からの複合体の残存重量
は約6.5重量%であった。
の膜厚での可視光域の光透過率は92%であった。蛍光
X線で、チタン化合物がエポキシ樹脂中に含まれている
ことを確認した。SEMにより、複合体の断面観測を行
ったところ、10〜20nmの微細粒子が均質分散して
いるのが観測された。
酸化チタンを含まないエポキシ硬化物単体では88℃に
現れた。耐熱性の著しい向上が見られる。室温域でのヤ
ング率は、エポキシ樹脂硬化物単体が3.0GPaであ
るのに対して、複合体では3.8GPaであった。
%、強度は6.5kgf/mm2であった。一方、酸化チ
タンを含まないエポキシ硬化物単体の場合、伸びは8
%、強度は5kgf/mm2であった。複合体では、伸
びが低下しているものの、強度、弾性率の力学的特性が
向上している。
ポキシ樹脂と硬化剤から成る系において、攪拌開始直後
と1日後にチタンアルコキシドとTHFの混合溶液を滴
下した。ゾル溶液は透明であったが、キャスト時に相分
離し、フィルムは不均一に白濁化した劣悪な状態であっ
た。
いずれの場合も1〜2%であった。フィルムが非常に脆
く、粘弾性率測定及び引張測定を行うことが不可能な極
めて劣悪な力学的特性であった。なお、エポキシ樹脂と
硬化剤の攪拌時間以外の条件は実施例12と同じとし
た。
部品、自動車部品、土木建築資材、スポーツ用具、雑貨
などの材料或いは各種成形材料として有用な、優れた透
明性、耐熱性、弾性率、強度、伸びなどの力学的特性、
耐酸性、硬度等の表面特性を有する、エポキシ樹脂と金
属酸化物の複合体、及びその製造法を提供できる。
(TiO2 14重量%)と、比較のためのエポキシ樹脂
単体、及び単純ブレンドエポキシ硬化物の可視光域での
波長(nm)と光透過率(%)の関係を示す図である。
(試料膜厚は50μm)
TiO2含有量と粘弾性の関係を示す図である。図の横
軸は温度、縦軸は上の部分がE’(MPa)、下の部分
がtanδを示す。
Claims (16)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂硬化物中に、金属アルコキ
シドより得られる金属酸化物が0.005〜5μmの大
きさで均質に微分散されていることを特徴とするエポキ
シ樹脂と金属酸化物の複合体。 - 【請求項2】 可視光域での光透過率が70%以上であ
ることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂と金属
酸化物の複合体。 - 【請求項3】 複合体中の金属酸化物の含有量が3〜4
0重量%であることを特徴とする、請求項1又は2記載
のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体。 - 【請求項4】 複合体中の金属酸化物の含有量が3重量
%以下であり、かつガラス転移温度が構成成分のエポキ
シ樹脂硬化物単体に比べて、少なくとも20℃以上上昇
していることを特徴とする、請求項1又は2記載のエポ
キシ樹脂と金属酸化物の複合体。 - 【請求項5】 複合体中の金属酸化物の含有量が3重量
%〜10重量%未満であり、かつガラス転移温度が構成
成分のエポキシ樹脂硬化物単体に比べて、少なくとも5
0℃以上上昇していることを特徴とする、請求項1又は
2記載のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体。 - 【請求項6】 複合体中の金属酸化物の含有量が10重
量%〜40重量%であり、かつガラス転移温度が構成成
分のエポキシ樹脂硬化物単体に比べて、少なくとも10
0℃以上上昇していることを特徴とする、請求項1又は
2記載のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体。 - 【請求項7】 金属アルコキシドがチタンアルコキシド
であり、エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂
であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つ
に記載のエポキシ樹脂と酸化チタンの複合体。 - 【請求項8】 可視光領域の光透過率が70%以上であ
って、且つ340nmでの光吸収率が70%以上である
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載
のエポキシ樹脂と酸化チタンの複合体。 - 【請求項9】 複合体中の酸化チタン含有量が0.2〜
8重量%であることを特徴とする請求項1から5のいず
れか一つに記載のエポキシ樹脂と酸化チタンの複合体。 - 【請求項10】 硬化剤として芳香族ポリアミンを用い
たものであることを特徴とする請求項1から9のいずれ
か一つに記載のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体。 - 【請求項11】 金属アルコキシド100重量部に対し
て、0.05〜50重量部のシランカップリング剤を含
むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記
載のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体。 - 【請求項12】 エポキシ樹脂とアミン系硬化剤をあら
かじめ部分的に反応させた溶液に、金属アルコキシド及
び/又はその部分加水分解縮合物と水及び/又は有機溶
媒を添加し、in situ 合成することを特徴とする、エポ
キシ樹脂と金属酸化物の複合体の製造法。 - 【請求項13】 金属アルコキシドとして、複合体の
0.2〜40重量%のシリコンアルコキシド及び/又は
チタンアルコキシドを用いることを特徴とする請求項1
2記載のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体の製造法。 - 【請求項14】 エポキシ樹脂とアミン系硬化剤をあら
かじめ部分的に反応させた溶液に、酸化チタン換算で複
合体の0.2〜40重量%のチタンアルコキシド、及び
必要に応じて有機溶媒、を添加して攪拌により均質ゾル
溶液とした後、大気中の水分でチタンアルコキシドを縮
重合させることを特徴とするエポキシ樹脂とチタン酸化
物の複合体の製造法。 - 【請求項15】 金属アルコキシド100重量部に対し
て、0.05〜50重量部のシランカップリング剤を併
せて用いることを特徴とする請求項11から14のいず
れか一つに記載のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体の
製造法。 - 【請求項16】 エポキシ樹脂とアミン系硬化剤を、ゲ
ル硬化に要する時間の5〜70%の時間、あらかじめ反
応させておくことを特徴とする請求項11から15のい
ずれか一つに記載のエポキシ樹脂と金属酸化物の複合体
の製造法。
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