JPH08105616A - プラズマ式溶融方法およびプラズマ式溶融炉 - Google Patents

プラズマ式溶融方法およびプラズマ式溶融炉

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JPH08105616A
JPH08105616A JP7150783A JP15078395A JPH08105616A JP H08105616 A JPH08105616 A JP H08105616A JP 7150783 A JP7150783 A JP 7150783A JP 15078395 A JP15078395 A JP 15078395A JP H08105616 A JPH08105616 A JP H08105616A
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plasma
cathode
furnace
anode
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美智男 石田
Tsutomu Kuwabara
努 桑原
Hideo Sato
英夫 佐藤
Yoshitoshi Sekiguchi
善利 関口
Kunio Sasaki
邦夫 佐々木
Shiro Sakata
詞郎 坂田
Hiroshi Kosaka
浩史 小坂
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 黒鉛製の陽極トーチ3および陰極トーチ4を
有するとともに、溶融室1aの底部に、ベースメタル2
が配置されるプラズマ式溶融炉における溶融方法であっ
て、陰極トーチ4を、溶融室1aの上方に位置させると
ともに、陽極トーチ3の下端部を、ベースメタル2に接
触させる溶融方法である。 【効果】 不安定な陽極トーチ側のプラズマアークを利
用せずに、安定した陰極トーチ側のプラズマアークを利
用することにより、溶融炉の継続運転が可能となり、ま
た電極を大きく加熱する陽極トーチ側のプラズマアーク
を利用しないで、電極を大きく加熱しない陰極トーチ側
のプラズマアークを利用することにより、電極の消耗率
を大幅に減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼却炉における焼却残
渣、飛灰などの被溶融物をプラズマアークにより溶融処
理するプラズマ式溶融方法およびプラズマ式溶融炉に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ焼却炉などから排出される焼却
残渣、例えば焼却灰は、その減容化のために、溶融炉に
おいて溶融処理されている。
【0003】従来、このような溶融炉の一つとして、プ
ラズマ式溶融炉が使用されており、このプラズマ式溶融
炉には、電極の配置によって、トーチ内に陽極または陰
極を有し、トーチ外(例えば、溶融室の底部に設けられ
た電極)に他方の電極を有するトランスファ型と、一つ
のトーチ内に陽極および陰極を有するノントランスファ
型と、陽極・陰極を別トーチとするツイントーチ形とが
あるが、電極の維持管理の点で、ツイントーチ形の方が
優れている。
【0004】そして、このツイントーチ形のプラズマ式
溶融炉においては、図11に示すように、炉本体51の
溶融室51aの上方位置に、黒鉛製の陽極トーチ52お
よび陰極トーチ53が配置されれるとともに、これら両
電極トーチ52,53にてプラズマアークを発生させ
て、これら両トーチ52,53にて発生するプラズマア
ークをほぼ同等に利用するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のプラ
ズマ式溶融炉では、両電極トーチ52,53におけるプ
ラズマ発生現象は、その特性として、電子が突入する陽
極側プラズマは、電子が放出される陰極側プラズマより
不安定となる。
【0006】したがって、例えば炉の起動時すなわちプ
ラズマの起動時、昇温時、被溶融物(焼却灰)の投入初
期等の炉内の条件変化が大きい時、陽極側のプラズマア
ークの発生を維持することが困難となり、したがって運
転が断続的になるという欠点を有していた。
【0007】また、電子が突入する陽極トーチの方が、
電子が放出される陰極トーチよりも電極先端が加熱され
る。したがって、黒鉛製の電極の場合、陽極トーチ先端
が高温となり、電極消耗が激しくなるという欠点があっ
た。
【0008】そこで、本発明は上記問題を解消し得るプ
ラズマ式溶融方法およびプラズマ式溶融炉を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のプラズマ式溶融方法は、黒鉛製の陽極トー
チおよび陰極トーチを有するとともに、溶融室の底部
に、導電体が配置されるプラズマ式溶融炉における溶融
方法であって、陰極トーチを溶融室の上方に位置させる
とともに、陽極トーチの下端部を導電体に接触させるこ
とにより、陽極側プラズマの発生を抑制し、陰極側プラ
ズマにて溶融する方法である。
【0010】また、上記課題を解決するため、本発明の
プラズマ式溶融炉は、黒鉛製の陽極トーチおよび陰極ト
ーチを有するとともに、溶融室の底部に導電体が配置さ
れるプラズマ式溶融炉であって、陰極トーチを、溶融室
の上方に位置させるとともに、陽極トーチの下端部を導
電体に接触させることにより、陽極側プラズマの発生を
抑制し、陰極側プラズマにて溶融するように構成したも
のである。
【0011】
【作用】上記の構成によると、電極に電子が突入する不
安定な陽極トーチ側のプラズマアークを利用せずに、電
極から電子が放出される安定した陰極トーチ側のプラズ
マアークを利用することにより、溶融炉の継続運転が可
能となる。
【0012】また、電極を大きく加熱する陽極側のプラ
ズマアークを利用しないで、電極を大きく加熱しない陰
極トーチ側のプラズマアークを利用することにより、電
極の消耗率を大幅に減少させることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1に基づき
説明する。本実施例においては、被溶融物として、都市
ごみ焼却炉から出る焼却残渣、例えば焼却灰を溶融する
場合について説明する。
【0014】まず、図1に基づき、焼却灰を溶融するた
めのプラズマ式溶融炉について説明する。すなわち、こ
のプラズマ式溶融炉は、内部に溶融室1aが形成される
とともにこの溶融室1aの底部にベースメタル(導電
体)2が配置された炉本体1と、この炉本体1の溶融室
1aの上方に配置された黒鉛製の陽極トーチ3および黒
鉛製の陰極トーチ4と、これら両電極トーチ3,4間に
所定の電流を供給する電源5と、上記各電極トーチ3,
4の内部に形成された穴部3a,4a内に、必要に応じ
てプラズマ作動ガスBを供給するガス供給装置(図示せ
ず)と、各電極トーチ3,4をそれぞれ別個に昇降させ
る昇降装置(図示せず)と、ベースメタル2の電位を検
出するカーボン煉瓦などの導電体よりなる電位検出器6
と、陽極トーチ3および陰極トーチ4と上記電位検出器
6との間に設けられて両トーチ3,4とベースメタル2
との間の電位差をそれぞれ検出する電位差計7,8とを
有している。なお、炉本体1の一方の側壁部には、被溶
融物である焼却灰Aの投入口9が形成されるとともに、
他方の側壁部には、溶融物である溶融灰すなわち溶融ス
ラグCの排出口10が形成されている。なお、11は焼
却灰Aを投入口9に供給する焼却灰供給装置、12は灰
Aの投入量やスラグCの生成量などの変動で影響を受け
にくい溶融室1aの上部の雰囲気温度を測定するたとえ
ば熱電対式の温度計である。
【0015】さらに、上記陰極トーチ4は、溶融室1a
のほぼ中央部に配置されるとともに、陽極トーチ3は投
入口10寄りに配置されている。
【0016】上記のプラズマ式溶融炉の運転方法を説明
する。 1.プラズマ式溶融炉を起動する場合、 (A)溶融室1a内にプラズマ作動ガスB、たとえば窒
素ガスを供給して酸素濃度を2%以下とし、両電極トー
チ3,4がそれぞれ下降されてベースメタル2に接触さ
れている。そして電源5から電極トーチ3,4に溶融電
力が供給される。
【0017】(B)陰極トーチ4がベースメタル2から
約5〜10mm上方の準備アーク位置まで上昇されて、
ベースメタル2と陰極トーチ4との間にプラズマアーク
が発生される。
【0018】この炉起動時は、ベースメタル2が常温で
固体であること、ベースメタル2の表面に錆や付着物等
が存在し、プラズマアークの発生が難しく、特に陽極ト
ーチ3と陰極トーチ4とを同時にプラズマアークを発生
させるのは極めて困難である。したがって、陽極トーチ
3をベースメタル2に接触させ、電極から電子が放出さ
れる安定した陰極トーチ4にプラズマアークが発生させ
る。
【0019】なお、プラズマアークが途切れた場合に
は、再度陰極トーチ4が下降されてベースメタル2に接
触された後、再度陰極トーチ4が上昇されてプラズマア
ークが発生される。
【0020】(C)このプラズマアークにより陰極トー
チ4下方のベースメタル2が溶融され始めたのが確認さ
れた後、陰極トーチ4がベースメタル2から約50mm
上方の加熱アーク位置まで上昇されてプラズマアークが
継続され、ベースメタル2および溶融炉1a内のガス雰
囲気が加熱されて昇温される。たとえばこの時の陽極ト
ーチ3の電圧は0〜5V、陰極トーチ4の電圧は80
V、電流は300Aである。
【0021】2.プラズマ式溶融炉を昇温する場合、 (D)陽極トーチ3がベースメタル2に接触されるとと
もに、加熱アーク位置の陰極トーチ4とベースメタル2
との間にプラズマアークが発生された状態で、ベースメ
タル2の溶融が拡大される。たとえばこの時の陽極トー
チ3の電圧は0〜5V、陰極トーチ4の電圧は100〜
150V、電流は1000Aである。
【0022】(E)温度計12により測定された炉内雰
囲気温度が900℃〜1000℃となると、陽極トーチ
3直下のベースメタル2が溶融しはじめるため、陽極ト
ーチ3とベースメタル2とのクリアランスが生じはじめ
てプラズマアークが発生するかしないかの不安定な状態
にある。そのため陽極トーチ3が数mm上昇されて、ベ
ースメタル2と陽極トーチ3との間にプラズマアークが
発生される。なお、900℃は焼却灰Aが溶融される温
度であり、また1000℃以上は炉壁耐火物が焼損し易
くなる温度である。
【0023】このときプラズマアークが継続された場合
には、さらに陽極トーチ3がベースメタル2の約5〜1
0mm上方の準備アーク位置まで上昇される。なお、プ
ラズマアークが途切れた場合には、陽極トーチ3が下降
されてベースメタル2に接触された後、再度上昇されて
プラズマアークが発生される。たとえばプラズマアーク
継続中の陽極トーチ3の電圧は50〜100V、陰極ト
ーチ4の電圧は100〜150V、電流は1000Aで
ある。
【0024】(F)このプラズマアークにより陽極トー
チ3下方のベースメタル2の溶融の広がりが確認された
後、陽極トーチ3をベースメタル2から約50mm上方
の加熱アーク位置まで上昇させてプラズマアークを継続
させ、ベースメタル2および溶融炉1a内ガス雰囲気が
加熱昇温される。たとえばこの時の陽極トーチ3の電圧
は100〜150V、陰極トーチ4の電圧は100〜1
50V、電流は1000〜1300Aで、炉内雰囲気温
度は約1000℃に保持される。
【0025】3.プラズマ式溶融炉に焼却灰Aを投入す
る場合、 (G)陽極トーチ3の電圧は100〜150V、陰極ト
ーチ4の電圧は100〜150V、電流は1000〜1
300Aで、炉内雰囲気温度は約1000℃の状態で、
ベースメタル2が全域にわたって溶融されると、灰供給
装置11により投入口9から焼却灰Aがベースメタル2
上に供給される。低温の焼却灰Aが溶融されたベースメ
タル2上に投入されると、一時的にベースメタル2の温
度が低下し、かつ溶融スラグも局部的にしか生成されな
いため、プラズマアーク電圧が低下して不安定になる。
【0026】(H)炉内雰囲気温度が約1000℃に保
持され、次いで加熱アーク位置にある陽極トーチ3およ
び陰極トーチ4がベースメタル2から約100mm上方
の溶融アーク位置に上昇される。
【0027】(I)プラズマアークが継続された場合、
炉内雰囲気温度を約約1000℃に保持し、焼却灰Aの
投入を継続する。
【0028】(J)またプラズマアークが途切れた場
合、焼却灰Aの投入が停止される。そして陽極トーチ3
および陰極トーチ4が下降されてベースメタル2または
溶融スラグCに接触された後、陰極トーチ4のみが準備
アーク位置から加熱アーク位置に上昇されてプラズマア
ークが発生され、炉内雰囲気温度が約1000℃に保持
される。たとえばこの時の陽極トーチ3の電圧は0〜1
0V、陰極トーチ4の電圧は100V、電流は300〜
1000Aである。次いで(E),(F)と同様に陽極
トーチ3が準備アーク位置から加熱アーク位置に上昇さ
れてプラズマアークが発生される。そして、(G)に移
行される。
【0029】なお、この運転中における陰極トーチ4側
のプラズマアークの長さは、陰極トーチ4の電位差計8
により、ベースメタル2との間で検出される電位差に基
づき制御される。なお、この時の電位差は、スラグ層中
電位とプラズマアーク電位(ほぼプラズマアーク長に等
しい)との合計値となる。
【0030】また、最後に運転を休止する場合、溶融ス
ラグ(溶融灰)Cとベースメタル2の一部を、炉の傾動
などにより排出した上で、電源5を切るとともに、各電
極トーチ3,4については、ベースメタル2との固着を
防止するために、溶融池の液面より、100mm程度以上
上昇させておけばよい。
【0031】上記実施例によれば、電極に電子が突入す
る不安定な陽極トーチ3側のプラズマアークを利用せず
に、電極から電子が放出される陰極トーチ4側の安定し
たプラズマアークを利用することにより、溶融炉の継続
運転が可能となり、また電極先端を大きく加熱する陽極
トーチ3側のプラズマアークを利用しないで、電極先端
を大きく加熱しない陰極トーチ4側のプラズマアークを
利用することにより、電極の消耗率を大幅に減少させる
ことができる。
【0032】さらに、安定したプラズマアークを発生す
る陰極トーチ4を、溶融室1aすなわち溶融池のほぼ中
心部に配置しているので、プラズマアークの有効利用を
図ることができる。また、陽極トーチ3を、温度分布
上、低温側である灰の投入口9寄りに設けることによ
り、電極消耗を一層減少させることができる。
【0033】また、陽極トーチ3の先端部(下端部)が
消耗して、その先端部が溶融スラグC内に位置した場合
でも、溶融状態のスラグ層に接触しているため、通電が
不安定になることはない。
【0034】また、ベースメタル2と陽極トーチ3およ
び陰極トーチ4との間に電位差計7,8を設けたので、
各トーチ3,4と溶融池との間の電位差を正確に測定す
ることができ、したがって陰極トーチ4側に発生するプ
ラズマアークの制御および陽極トーチ3側のプラズマ発
生の抑止を正確に行うことができる。
【0035】さらに、炉内条件の変化が大きい炉の起動
時および昇温時に、陽極トーチ3をベースメタル2に接
触させて、陰極トーチ4のプラズマアークにより900
℃〜1000℃に加熱するので、プラズマアークの断続
性が解消でき、陽極トーチ3の損耗も防止できる。た焼
却灰の溶融池内への投入時においては、電極トーチ3,
4の上昇時にプラズマアークが停止された場合にのみ、
電極トーチ3,4をベースメタル2または溶融スラグC
に接触後、陰極トーチ4のみを上昇させて陰極トーチ4
のプラズマアークにより炉内温度を保持させるので、プ
ラズマアークの断続性が解消して安定して炉内温度を保
持できる。
【0036】次に、本発明の第2の実施例を、図5に基
づき説明する。上記第1の実施例においては、陽極トー
チおよび陰極トーチを、1個づつ設けた場合について説
明したが、本第2の実施例においては、陽極トーチを1
個に対し、陰極トーチを複数個、例えば2個設けたもの
である。
【0037】すなわち、溶融室1aの中央部に、陰極ト
ーチ4Aを1個配置するとともに、排出口10寄りに補
助的な陰極トーチ4Bをもう一個追加し、投入口9寄り
に陽極トーチ3を配置し、この陽極トーチ3と各陰極ト
ーチ4A,4Bとの間に、それぞれ所定の電流を供給す
る電源5A,5Bを設けたものである。なお、陽極トー
チ3および各陰極トーチ4A,4Bとベースメタル2と
の間には、それぞれ電位差計7,8A,8Bが設けられ
ている。
【0038】勿論、この場合も、陽極トーチ4の下端部
は、溶融室1a内の底部のベースメタル2に接触するよ
うな高さに配置され、また各陰極トーチ4については、
必要なプラズマアークが得られるような高さに配置され
る。
【0039】なお、炉の運転方法については、上記第1
の実施例とほぼ同様であるため、その説明を省略する
が、補助的な陰極トーチ4Bが排出口10寄りに追加さ
れているところから、運転初期の段階で少し異なる。
【0040】すなわち、先に、陽極トーチ3と中央部の
陰極トーチ4Aとの間でプラズマアークを発生させて、
その下方部のベースメタル2を十分溶融させた後、排出
口10側の陰極トーチ4Bをベースメタル2に接触さ
せ、その後、陰極トーチ4Bを上昇させることにより、
プラズマアークが発生させられる。
【0041】なお、陰極トーチ4が複数個設けられてい
る場合には、ベースメタル2と各陰極トーチ4との間に
設けられた各電位差計8により、それぞれの電位差が検
出され、各陰極トーチ4のプラズマアークがそれぞれ検
出された電位差に基づき制御される。
【0042】ところで、上述した第2の実施例において
は、陰極トーチ4を、2個設けた場合について説明した
が、陰極トーチ4を、3個以上設ける場合には、図6〜
図9に示すように、複数の陰極トーチ4を炉の溶融が円
滑に行い得るように、ほぼ等間隔でもって配置される。
【0043】なお、図6および図7は、各陰極トーチ4
A〜4Cを、同一円周上で等間隔置きに配置した場合を
示しており、図8および図9は、各陰極トーチ4A〜4
Cを、直線上で等間隔置きに配置した場合を示してい
る。なお、図中、5A〜5Cは、陽極トーチ3と陰極ト
ーチ4A〜4Cとの間に印加される電源を示し、8A〜
8Cは、陰極トーチ4A〜4Cとベースメタル2との間
の電位差を検出する電位差計である。
【0044】このように、陰極トーチ4を、複数個、例
えば3個設けることにより、第1の実施例における効果
に加えて、溶融池における温度のばらつきを少なくする
ことができ、したがって炉内の設定条件の管理を容易に
行うことができ、ひいては炉内の耐火物の局所的損耗を
抑制することができる。
【0045】また、陰極トーチ4が複数個設けられてい
るため、多くのより安定なプラズマアークにより溶融が
行われ、したがって溶融炉に投入される電力の熱交換率
が向上するので、ランニングコストの低減化を図ること
ができる。
【0046】すなわち、溶融スラグの排出口側に配置さ
れている陰極トーチにより、排出口側の溶融スラグが冷
えることによる流動性の低下を防止することができ、ま
たほぼ中央部に配置された複数個の陰極トーチにより、
安定したプラズマアークを発生させて、溶融を行うこと
ができる。
【0047】さらに、上記第2の実施例においては、陽
極トーチ3が接触されるベースメタル2と各陰極トーチ
4Aとの間の電位差を検出して、そのプラズマアーク長
を制御するようにしたが、例えば図10に示すように、
陽極トーチ3と各陰極トーチ4A,4Bとの間に、それ
ぞれ電源5A,5Bを接続するとともに、陽極トーチ3
と各陰極トーチ4A,4Bとの間の電位差を、それぞれ
電位差計6A,6Bで検出して、プラズマフアーク長を
制御するようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、電
極に電子が突入する不安定な陽極トーチ側のプラズマア
ークを利用せずに、電極から電子が放出される安定した
陰極トーチ側のプラズマアークを利用することにより、
溶融炉の継続運転が可能となる。
【0049】また、電極が大きく加熱される陽極トーチ
側のプラズマアークを利用しないで、電極を大きく加熱
しない陰極トーチ側のプラズマアークを利用することに
より、電極の消耗率を大幅に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるプラズマ式溶融
炉の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例におけるプラズマ式溶融
炉の断面図である。
【図3】同第2の実施例の変形例に係るプラズマ式溶融
炉の断面図である。
【図4】図3の概略構成を示す平面図である。
【図5】同第2の実施例の変形例に係るプラズマ式溶融
炉の断面図である。
【図6】図5の概略構成を示す平面図である。
【図7】同第2の実施例の変形例に係るプラズマ式溶融
炉の断面図である。
【図8】従来例におけるプラズマ式溶融炉の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 炉本体 1a 溶融室 2 ベースメタル 3 陽極トーチ 4,4A,4B,4C 陰極トーチ 5,5A,5B,5C 電源 6,6A,6B,6C 電位検出器 7 電位差計 8,8A,8B,8C 電位差計 9 投入口 10 排出口 12 温度計
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】そして、このツイントーチ形のプラズマ式
溶融炉においては、図8に示すように、炉本体51の溶
融室51aの上方位置に、黒鉛製の陽極トーチ52およ
び陰極トーチ53が配置されれるとともに、これら両電
極トーチ52,53にてプラズマアークを発生させて、
これら両トーチ52,53にて発生するプラズマアーク
をほぼ同等に利用するものであった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】さらに、上記陰極トーチ4は、溶融室1a
のほぼ中央部に配置されるとともに、陽極トーチ3は投
入口9寄りに配置されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】なお、この運転中における陰極トーチ4側
のプラズマアークの長さは、陰極トーチ4の電位差計8
により、溶融池(ベースメタル2または溶融スラグC)
との間で検出される電位差に基づき制御される。なお、
この時の電位差は、スラグ層中電位とプラズマアーク電
位(ほぼプラズマアーク長に等しい)との合計値とな
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】次に、本発明の第2の実施例を、図2に基
づき説明する。上記第1の実施例においては、陽極トー
チおよび陰極トーチを、1個づつ設けた場合について説
明したが、本第2の実施例においては、陽極トーチを1
個に対し、陰極トーチを複数個、例えば2個設けたもの
である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】なお、図3および図4は、各陰極トーチ4
A〜4Cを、同一円周上で等間隔置きに配置した場合を
示しており、図5および図6は、各陰極トーチ4A〜4
Cを、直線上で等間隔置きに配置した場合を示してい
る。なお、図中、5A〜5Cは、陽極トーチ3と陰極ト
ーチ4A〜4Cとの間に印加される電源を示し、8A〜
8Cは、陰極トーチ4A〜4Cとベースメタル2との間
の電位差を検出する電位差計である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】さらに、上記第2の実施例においては、陽
極トーチ3が接触されるベースメタル2と各陰極トーチ
4Aとの間の電位差を検出して、そのプラズマアーク長
を制御するようにしたが、例えば図7に示すように、陽
極トーチ3と各陰極トーチ4A,4Bとの間に、それぞ
れ電源5A,5Bを接続するとともに、陽極トーチ3と
各陰極トーチ4A,4Bとの間の電位差を、それぞれ電
位差計6A,6Bで検出して、プラズマフアーク長を制
御するようにしてもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 3/00 F27B 3/08 F27D 11/10 8926−4K (72)発明者 関口 善利 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 佐々木 邦夫 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 坂田 詞郎 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 小坂 浩史 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】黒鉛製の陽極トーチおよび陰極トーチを有
    するとともに、溶融室の底部に、導電体が配置されるプ
    ラズマ式溶融炉における溶融方法であって、陰極トーチ
    を、溶融室の上方に位置させるとともに、陽極トーチの
    下端部を、導電体に接触させることを特徴とするプラズ
    マ式溶融方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプラズマ式溶融方法を、炉
    の起動時、昇温時、被溶融物の炉内への投入時などの炉
    内条件の変化が大きい時に、使用することを特徴とする
    プラズマ式溶融方法。
  3. 【請求項3】炉の起動時に、陽極トーチおよび陰極トー
    チが導電体に接触された後、陰極トーチが準備アーク位
    置まで上昇されて導電体と陰極トーチとの間にプラズマ
    アークが発生され、導電体の溶融を確認後、陰極トーチ
    が準備アーク位置より上方の加熱アーク位置までさらに
    上昇され、炉内を加熱することを特徴とする請求項1記
    載のプラズマ式溶融方法。
  4. 【請求項4】炉の昇温時に、陽極トーチの下端部が導電
    体に接触された状態で、陰極トーチが導電体の上方に位
    置されてプラズマアークが発生されるとともに、炉内の
    雰囲気温度が900〜1000℃に昇温され、陽極トー
    チ直下の導電体の溶融が確認された後、陽極トーチを準
    備アーク位置まで上昇させてプラズマアークを発生さ
    せ、さらに陽極トーチ直下の導電体の溶融の広がりを確
    認後、陽極トーチを準備アーク位置より上方の加熱アー
    ク位置まで上昇させて加熱することを特徴とする請求項
    1または3記載のプラズマ式溶融方法。
  5. 【請求項5】炉への灰投入する際、陽極トーチおよび陰
    極トーチが上昇される時にプラズマアークが停止された
    場合、灰の投入を停止し、陽極トーチおよび陰極トーチ
    を下降して導電体または溶融スラグに接触させた後、陰
    極トーチを上昇させてプラズマアークを発生させ炉内の
    温度を900℃〜1000℃に保持し、その後、再度陽
    極トーチを上昇させてプラズマアークを発生させて灰の
    投入を再開することを特徴とする請求項1記載のプラズ
    マ式溶融方法。
  6. 【請求項6】黒鉛製の陽極トーチおよび陰極トーチを有
    するとともに、溶融室の底部に導電体が配置されるプラ
    ズマ式溶融炉であって、陰極トーチを、溶融室の上方に
    位置させるとともに、陽極トーチの下端部を導電体に接
    触させるように構成したことを特徴とするプラズマ式溶
    融炉。
  7. 【請求項7】黒鉛製の陽極トーチおよび陰極トーチを有
    するとともに、溶融室の底部に導電体が配置されるプラ
    ズマ式溶融炉であって、炉の起動時、昇温時、被溶融物
    の炉内への投入時などの炉内条件の変化が大きい時に、
    陰極トーチを、溶融室の上方に位置させるとともに、陽
    極トーチの下端部を、導電体に接触させるように構成し
    たことを特徴とするプラズマ式溶融炉。
  8. 【請求項8】陰極トーチを溶融室のほぼ中央部に位置さ
    せたことを特徴とする請求項6または7記載のプラズマ
    式溶融炉。
  9. 【請求項9】陽極トーチを被溶融物の投入口寄りに位置
    させたことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに
    記載のプラズマ式溶融炉。
  10. 【請求項10】陽極トーチを1個、および陰極トーチを
    複数個具備したことを特徴とする請求項6ないし9のい
    ずれかに記載のプラズマ式溶融炉。
  11. 【請求項11】溶融池と陰極トーチとの間に発生するプ
    ラズマアーク長を、陽極トーチを介して導通された導電
    体と陰極トーチとの間に印加する電位差に基づき、制御
    するように構成したことを特徴とする請求項6ないし1
    0のいずれかに記載のプラズマ式溶融炉。
  12. 【請求項12】溶融池と陰極トーチとの間に発生するプ
    ラズマアーク長を、陽極トーチと陰極トーチとの間に印
    加する電位差に基づき、制御するように構成したことを
    特徴とする請求項6ないし10のいずれかに記載のプラ
    ズマ式溶融炉。
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