JPH0826843A - プラズマ式溶融炉を用いた結晶化物の製造方法 - Google Patents
プラズマ式溶融炉を用いた結晶化物の製造方法Info
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Abstract
O,Al2O3を主たる成分とする廃棄物の灰分または廃
棄物焼却灰を被溶融物としてプラズマ式溶融炉の炉本体
1内に収容し、該炉内のガス相酸素濃度を1%〜20
%、好ましくは3%〜10%に制御しつつ、プラズマア
ークによって上記被溶融物を加熱溶融し、FeSのよう
な結晶核形成剤を生成させて該被溶融物を結晶化させ
る。 【効果】 結晶核形成剤となるFeSの生成を促して溶
融スラグを確実に結晶化させ、結晶化物を製造すること
が可能となる。特に炉内のガス相酸素濃度を3%〜10
%の範囲に制御した場合には、天然石にも匹敵する優れ
た性質を有する結晶化物を得ることができる。
Description
融して結晶化するためのプラズマ式溶融炉を用いた結晶
化物の製造方法に関する。
ており、このため廃棄物の灰分や焼却した焼却灰の減容
化、無公害化、再資源化がさけばれている。そして、こ
のような要求を満たすために、かかる焼却灰等を溶融処
理した上で結晶化して、結晶化ガラス等の結晶化物を製
造する方法が提案されている。ここで、この焼却灰等を
溶融処理する炉としては、旋回溶融炉、コークスベッ
ド、表面溶融炉など加熱源として燃料を燃焼させる方式
の炉と、アーク炉、プラズマ炉、誘導加熱炉など加熱源
として電気を使用する方式の炉とがある。そして、この
うち電気を使用する方式の炉は、高温度が得られ、また
排ガス量が少ないので熱効率が良く、経済的であるとい
う特長を有している。
ち、焼却灰を溶融するためのプラズマ式の溶融炉として
は、例えば特開平5−253557号公報に記載された
ものが知られている。これは、焼却灰等の被溶融物を収
容する炉本体と、この炉本体に収容される焼却灰に向か
ってプラズマガスを噴出する電極と、炉底部に配される
電極とを備えたものであって、プラズマガスを噴出する
電極を陰極とするとともに炉底部側の電極を陽極とし、
被溶融物を介してプラズマアークを形成してこれを加熱
溶融するものである。そして、ここでは陰極とされる電
極にグラファイトのような安価なカーボン電極が用いら
れている。また、その一方で、電極は金属製であるがプ
ラズマガスとして安価な空気を使用する方式のプラズマ
式溶融炉も知られている。
記載されたプラズマ式溶融炉のように電極としてカーボ
ン電極を使用する場合には、カーボンの燃焼を考慮して
炉内を還元雰囲気として加熱溶融を行わざるを得ない。
また、プラズマガスとして空気を使用する場合において
は、プラズマの高温によってサーマルNOxの発生が激
しくなるため、これを抑制するのにコークスや他の燃料
を供給して部分燃焼させ、COを発生させるようにし
て、やはり還元雰囲気で加熱溶融を行うようにしてい
る。
等の被溶融物を結晶化させるには、焼却灰等に含まれる
FeやSからFeSの結晶の核を形成する物質、すなわ
ち結晶核形成剤を生成する必要があり、結晶化物はこの
結晶核形成剤を核として析出して形成されることが知ら
れている。しかしながら、上述したように炉内が強還元
雰囲気の状態において焼却灰等を加熱溶融すると、焼却
灰等に含まれている酸化鉄は還元されてFeとなり、結
晶化に必要な結晶核形成剤が生成されずに結晶化が行わ
れなくなってしまうという結果となる。このため、上述
したようにしてプラズマ式溶融炉により焼却灰等を加熱
溶融した場合には、溶融された被溶融物から結晶化物を
得ることは不可能とされていた。
で、プラズマ式溶融炉を使用して焼却灰等の被溶融物を
加熱溶融しながらも、結晶化に必要とされる結晶核形成
剤であるFeSを生成して、溶融された被溶融物から結
晶化物を得ることが可能なプラズマ式溶融炉を用いた結
晶化物の製造方法を提供することを目的としている。
らは、Fe,SおよびCを含み、SiO2,CaO,A
l2O3を主たる成分とする廃棄物の灰分または廃棄物焼
却灰を被溶融物として、プラズマ式溶融炉によって種々
の条件の下で該被溶融物を加熱溶融して結晶化物を製造
する実験を行ったところ、炉内を適度の酸化雰囲気に制
御して被溶融物を加熱溶融することにより、結晶核形成
剤の生成を促して結晶化物を製造することが可能になる
という知見を得るに至った。そして、この場合の適当な
炉内のガス相酸素濃度は1%〜20%であるとの結論を
得た。本発明は、かかる知見に基づいて上記目的を達す
るものであり、Fe,SおよびCを含み、SiO2,C
aO,Al2O3を主たる成分とする廃棄物の灰分または
廃棄物焼却灰を被溶融物としてプラズマ式溶融炉の炉内
に収容し、該炉内のガス相酸素濃度を1%〜20%に制
御しつつ、プラズマアークによって上記被溶融物を加熱
溶融し、結晶核形成剤を生成させて該被溶融物を結晶化
させることを特徴とする。
まれるFeは、加熱溶融時の雰囲気によって変化しなか
ったり、あるいは異なった化学変化をする。すなわち、
強酸化雰囲気においては化学変化することなくFe2O3
のままであるが、強還元雰囲気では還元されてFeとな
る。ところが、適当な濃度の酸化雰囲気においては、F
e2O3は焼却灰等に含まれるCによって一部が還元され
た後、同じく焼却灰等に含まれるSと反応して、結晶化
に必要な結晶核形成剤であるFeSとなる。そして、こ
れらの結晶核形成剤を核として結晶化が促され、結晶化
物を得ることが可能となる。
度が1%を下回ると、上記結晶核形成剤が生成されずに
結晶化が行われず、このため結晶化物が得られなくなる
おそれが生じる。また、逆に上記ガス相酸素濃度が20
%を上回ると、得られた結晶化物において圧縮強度等の
性質が損なわれてしまい、再利用に耐えなくなってしま
うおそれが生じる。なお、一層の結晶核形成剤の生成を
促すとともに、圧縮強度等の性質により優れた結晶化物
を得るには、上記ガス相酸素濃度は3%〜10%に制御
されることが望ましい。また、プラズマアークによる加
熱溶融においてサーマルNOxの発生を抑えるには、プ
ラズマガスとしてArまたはN2、あるいはArとN2と
の混合ガスを用いるのが望ましい。
1は、本実施例に用いられるプラズマ式溶融炉の概略を
示すものであって、ここで符号1で示すのは溶融炉本体
であり、その内壁は耐火材2によって被覆されている。
この溶融炉本体1の上蓋には焼却灰等供給孔3が設けら
れており、被溶融物としての焼却灰等は、ホッパー4か
ら焼却灰等供給装置5を介してこの供給孔3から当該溶
融炉本体1の炉内に供給されるようになされている。
炉内下方に向けて突出するように一対のプラズマトーチ
が設けられており、一方が陽電極プラズマトーチ6とさ
れるとともに、他方は陰電極プラズマトーチ7とされて
いる。これらのプラズマトーチ6,7には、プラズマガ
ス供給装置8によってプラズマガスが、また電源装置9
によって電力が、さらに冷却水循環装置10によって当
該プラズマトーチ6,7および電極の冷却用の冷却水
が、それぞれ供給されるようになされている。さらにま
た、溶融炉本体1の上部には排ガス出口孔11が設けら
れており、炉内の排ガスはこの出口孔11から排出され
て排ガス処理設備12で処理されるようになされてい
る。
両プラズマトーチ6,7に供給されたプラズマガスはト
ーチ先端からプラズマ化されて排出され、両電極間に電
流を流してプラズマアークを形成し、そのジュール熱お
よび輻射熱によって、炉内に供給、収納された焼却灰等
の被溶融物を加熱溶融する。そこで、このプラズマ式溶
融炉を用いて、本実施例により焼却灰等の被溶融物を加
熱溶融した後、結晶化して、結晶化物の製造を行った。
ここで、表1は本実施例およびこれに対する比較例にお
いて使用した焼却灰等の組成分析結果を示すものであ
る。
1における加熱溶融条件を示すものである。ここで、こ
の種のプラズマ式溶融炉においては、一般にAr,N2
または空気等がプラズマガスとして使用されるが、サー
マルNOxの発生を抑えるためにはAr,N2あるいはこ
れらの混合ガスを用いるのが望ましく、実施例1および
比較例1では、単原子でプラズマ化し易いために電極に
対する負荷が少なくなるという利点もあるArをプラズ
マガスとして使用し、また実施例2では電圧上昇させる
ことによって効率を上昇させるためにN2をArに付加
し、さらに実施例3ではN2をプラズマガスとして使用
した。そして、このような条件の下で、実施例1〜3で
は炉内をガス相酸素濃度8%の酸化雰囲気に維持し、比
較例1では炉内をCO濃度8%の還元雰囲気に維持して
被溶融物を加熱溶融し、さらにこうして得られた溶融ス
ラグを図2に示す再加熱結晶化法のヒートパターンで結
晶化させた。
品のX線回折分析結果である。この図3に示されるよう
に、還元雰囲気において溶融した比較例1ではX線回折
の結果にピークがなく、製品はガラス状態のままで結晶
化していないことが解る。これに対して、本発明の実施
例1〜3では、X線回折の結果に顕著なピークが認めら
れ、特にアノーサイト(CaO・2SiO2・Al
2O3)が析出して結晶化されていることが解る。
較例2は、表1に示した組成の焼却灰等の被溶融物を、
炉内のガス相酸素濃度を種々に変えて加熱溶融し、さら
に図2に示した再加熱結晶化法のヒートパターンと同様
にして溶融スラグを結晶化させたものである。そして、
こうして得られた結晶化物の圧縮強度を測定した。ただ
し、ここではプラズマガスとしてArを使用し、空気と
N2とでガス相の酸素濃度の調整を行うようにした。
度が1%を下回る比較例2においては、上述した比較例
1の場合と同様に結晶化が認められなかったが、これに
対して酸素濃度を1%〜20%に制御した本発明の実施
例4〜10では溶融スラグを結晶化させて結晶化物を得
ることができた。そして、さらに酸素濃度を3%〜10
%に制御した実施例5〜8においては、得られた結晶化
物の圧縮強度がいずれも1500kg/cm2以上であり、天
然石の御影石の圧縮強度1520kg/cm2に匹敵する、あ
るいはこれを上回る圧縮強度を得ることができた。この
ように、本発明の実施例によれば、結晶核形成剤の生成
を促して確実に溶融スラグの結晶化を図ることができ、
特に炉内のガス相酸素濃度を3%〜10%に制御した実
施例5〜8においては、天然石にも匹敵する優れた圧縮
強度等の性質を備えた結晶化物を得ることが可能であっ
た。
内のガス相酸素濃度を1%〜20%という適度な酸化雰
囲気に制御して、プラズマ式溶融炉により焼却灰等の被
溶融物を加熱溶融することにより、結晶核形成剤となる
FeSの生成を促して確実に結晶化させ、結晶化物を製
造することが可能となる。特に炉内のガス相酸素濃度を
3%〜10%の範囲に制御した場合には、天然石にも匹
敵する優れた性質を有する結晶化物を得ることができ
る。そしてこれにより、プラズマ式溶融炉による利点を
生かしつつも廃棄物の焼却灰等の減容化および無公害化
を図ることができるとともに、こうして得られた結晶化
物を工業材料として利用することにより、かかる焼却灰
等の有効な再資源化をなすことができる。
略図である。
用いた再加熱結晶化法のヒートパターンを示す図であ
る。
晶化処理された製品のX線回折分析結果を示す図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 Fe,SおよびCを含み、SiO2,C
aO,Al2O3を主たる成分とする廃棄物の灰分または
廃棄物焼却灰を被溶融物としてプラズマ式溶融炉の炉内
に収容し、該炉内のガス相酸素濃度を1%〜20%に制
御しつつ、プラズマアークによって上記被溶融物を加熱
溶融し、結晶核形成剤を生成させて該被溶融物を結晶化
させることを特徴とするプラズマ式溶融炉を用いた結晶
化物の製造方法。 - 【請求項2】 上記炉内のガス相酸素濃度を3%〜10
%に制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズ
マ式溶融炉を用いた結晶化物の製造方法。 - 【請求項3】 上記プラズマアークを形成するプラズマ
ガスとして、ArおよびN2の少なくとも一方を使用す
ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプ
ラズマ式溶融炉を用いた結晶化物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15506294A JP3599783B2 (ja) | 1994-07-06 | 1994-07-06 | プラズマ式溶融炉を用いた結晶化物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15506294A JP3599783B2 (ja) | 1994-07-06 | 1994-07-06 | プラズマ式溶融炉を用いた結晶化物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| JP3599783B2 JP3599783B2 (ja) | 2004-12-08 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3599783B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005527456A (ja) * | 2002-04-08 | 2005-09-15 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 2つの加熱手段を用いた溶融固化炉及び溶融固化方法 |
| JP2008272581A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-11-13 | Europlasma | プラズマ溶解を用いた有害物質の無害化装置とそのプロセス |
| CN114685049A (zh) * | 2020-12-30 | 2022-07-01 | 北京科立科盈科技有限公司 | 一种利用煤气化渣制备微晶铸石的方法 |
-
1994
- 1994-07-06 JP JP15506294A patent/JP3599783B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2005527456A (ja) * | 2002-04-08 | 2005-09-15 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 2つの加熱手段を用いた溶融固化炉及び溶融固化方法 |
| US7730745B2 (en) | 2002-04-08 | 2010-06-08 | Commissariat A L'energie Atomique | Vitrification furnace with dual heating means |
| JP2008272581A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-11-13 | Europlasma | プラズマ溶解を用いた有害物質の無害化装置とそのプロセス |
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| CN114685049B (zh) * | 2020-12-30 | 2024-04-26 | 北京科立科盈科技有限公司 | 一种利用煤气化渣制备微晶铸石的方法 |
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