JPH08109401A - 磁気記録用金属粉末とその製造法 - Google Patents
磁気記録用金属粉末とその製造法Info
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- JPH08109401A JPH08109401A JP6247478A JP24747894A JPH08109401A JP H08109401 A JPH08109401 A JP H08109401A JP 6247478 A JP6247478 A JP 6247478A JP 24747894 A JP24747894 A JP 24747894A JP H08109401 A JPH08109401 A JP H08109401A
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- polycyclic aromatic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 微細で飽和磁化が高く、酸化安定性に優れる
磁気記録用金属粉末を提供する。 【構成】 表面が多環芳香族化合物または多環芳香族化
合物の焼成物で被覆されており、且つ長軸長が0.05〜0.
2 μm で、軸比が2〜10の範囲で、飽和磁化が135emu/
g以上である磁気記録用金属粉末。
磁気記録用金属粉末を提供する。 【構成】 表面が多環芳香族化合物または多環芳香族化
合物の焼成物で被覆されており、且つ長軸長が0.05〜0.
2 μm で、軸比が2〜10の範囲で、飽和磁化が135emu/
g以上である磁気記録用金属粉末。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度磁気記録媒体用の
磁性粉として用いられる、微細で飽和磁化が高く、酸化
安定性に優れる磁気記録用金属粉末およびその製造法に
関するものである。
磁性粉として用いられる、微細で飽和磁化が高く、酸化
安定性に優れる磁気記録用金属粉末およびその製造法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】高密度
磁気記録媒体用の金属粉末として、鉄を主成分とする磁
気記録用金属粉末の開発が進められ、オーディオテー
プ、ビデオ用テープ、フロッピーディスクとして実用化
されている。磁気記録用金属粉末の現在実用化されてい
る一般的な製造法は、鉄を主体とする針状あるいは紡錘
状のα−オキシ水酸化鉄あるいは酸化鉄を還元性ガス中
で加熱還元して、金属あるいは合金の粉末とした後、粒
子表面に薄い酸化被膜を形成させる方法である。近年、
磁気記録再生装置の小型軽量化、高画質化、長時間化が
進められ、それに伴い使用する磁気記録媒体の高密度化
が強く要望されている。磁気記録媒体の高密度化を達成
するためには、使用する磁気記録用金属粉末が、微細粒
子であり、保磁力が高く、飽和磁化が大きく、酸化安定
性にも優れる必要がある。しかるに、最近の高密度記録
化に伴う、より短波長での記録再生の必要性から、磁気
記録用金属粉末の粒子の長さはより短いものが要望さ
れ、また磁気記録再生ヘッドの改良が進められて、保磁
力が高いものでも使用できるようになり、より高い保磁
力のものが要望されている。粒子が短いものでも、粒子
の太さがより小さくなり、軸比が大きくできるならば、
保磁力を高くすることが可能であるが、粒子の太さを小
さくすることには限界がある。これは、一つには粒子が
あまり細くなると、超常磁性が発現して保磁力を示さな
いことであり、二つめには金属粉末には大気中で安全に
取り扱えるようにするために粒子の表面に酸化被膜を形
成しているため粒子の太さを小さくするに従い酸化皮膜
の占める割合が多くなり、結果として金属部の占める割
合が少なくなり、磁性を示さなくなってしまうからであ
る。また磁気記録用金属粉末の酸化安定性(高温、高湿
下での飽和磁化の経時変化)は、酸化被膜の緻密さや粒
子の表面に被覆する形状保持剤の種類、核となる合金の
種類によって変化するが、一般に粒子が微細になり表面
積が大きくなることにより、飽和磁化は小さくなり、ま
た磁化能力の経時変化が大きくなるという問題があっ
た。このように、近年の磁気記録再生装置の高性能化に
伴い、使用する磁気記録媒体の高出力化、低ノイズ化の
要望が強く、使用する磁気記録用金属粉末も微細で、保
磁力が高く、飽和磁化が大きく、酸化安定性に優れるも
のが望まれているが、従来の技術では、これら項目を全
て満足するような磁気記録用金属粉末は得られていな
い。本発明はこのような従来技術の問題点を解決し、優
れた特性の磁気記録用金属粉末を提供することを目的と
したものである。
磁気記録媒体用の金属粉末として、鉄を主成分とする磁
気記録用金属粉末の開発が進められ、オーディオテー
プ、ビデオ用テープ、フロッピーディスクとして実用化
されている。磁気記録用金属粉末の現在実用化されてい
る一般的な製造法は、鉄を主体とする針状あるいは紡錘
状のα−オキシ水酸化鉄あるいは酸化鉄を還元性ガス中
で加熱還元して、金属あるいは合金の粉末とした後、粒
子表面に薄い酸化被膜を形成させる方法である。近年、
磁気記録再生装置の小型軽量化、高画質化、長時間化が
進められ、それに伴い使用する磁気記録媒体の高密度化
が強く要望されている。磁気記録媒体の高密度化を達成
するためには、使用する磁気記録用金属粉末が、微細粒
子であり、保磁力が高く、飽和磁化が大きく、酸化安定
性にも優れる必要がある。しかるに、最近の高密度記録
化に伴う、より短波長での記録再生の必要性から、磁気
記録用金属粉末の粒子の長さはより短いものが要望さ
れ、また磁気記録再生ヘッドの改良が進められて、保磁
力が高いものでも使用できるようになり、より高い保磁
力のものが要望されている。粒子が短いものでも、粒子
の太さがより小さくなり、軸比が大きくできるならば、
保磁力を高くすることが可能であるが、粒子の太さを小
さくすることには限界がある。これは、一つには粒子が
あまり細くなると、超常磁性が発現して保磁力を示さな
いことであり、二つめには金属粉末には大気中で安全に
取り扱えるようにするために粒子の表面に酸化被膜を形
成しているため粒子の太さを小さくするに従い酸化皮膜
の占める割合が多くなり、結果として金属部の占める割
合が少なくなり、磁性を示さなくなってしまうからであ
る。また磁気記録用金属粉末の酸化安定性(高温、高湿
下での飽和磁化の経時変化)は、酸化被膜の緻密さや粒
子の表面に被覆する形状保持剤の種類、核となる合金の
種類によって変化するが、一般に粒子が微細になり表面
積が大きくなることにより、飽和磁化は小さくなり、ま
た磁化能力の経時変化が大きくなるという問題があっ
た。このように、近年の磁気記録再生装置の高性能化に
伴い、使用する磁気記録媒体の高出力化、低ノイズ化の
要望が強く、使用する磁気記録用金属粉末も微細で、保
磁力が高く、飽和磁化が大きく、酸化安定性に優れるも
のが望まれているが、従来の技術では、これら項目を全
て満足するような磁気記録用金属粉末は得られていな
い。本発明はこのような従来技術の問題点を解決し、優
れた特性の磁気記録用金属粉末を提供することを目的と
したものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく種々の検討を行った結果、針状もしくは紡
錘状の磁気記録用金属粉末の粒子表面を多環芳香族化合
物または多環芳香族化合物の焼成物で被覆することが有
効であることを見出し、本発明を完成するに至った。即
ち本発明の如く、針状もしくは紡錘状のゲーサイト粒子
または該ゲーサイト粒子を加熱焼成して得られた針状も
しくは紡錘状のヘマタイト粒子を還元性ガスで加熱還元
し、鉄を主体とする針状もしくは紡錘状の金属粒子を
得、しかる後、多環芳香族化合物と溶剤中で接触させる
ことにより、前記針状もしくは紡錘状の金属粒子表面を
多環芳香族化合物で被覆し、次いで非酸化性雰囲気下80
〜120 ℃の温度範囲で溶剤を除去し、さらに 120〜600
℃の温度範囲で加熱焼成し金属粒子表面を多環芳香族化
合物または多環芳香族化合物の焼成物で被覆することに
より、徐酸化時に形成する磁気記録用金属粉末の粒子の
酸化皮膜の占める割合を少なくし、金属部の占める割合
を増すことができる。その結果、磁気記録用金属粉末の
飽和磁化が大きくなり、また多環芳香族化合物または多
環芳香族化合物の焼成物で被覆するため、酸化安定性に
も優れる磁気記録用金属粉末を得ることができるのであ
る。
を達成すべく種々の検討を行った結果、針状もしくは紡
錘状の磁気記録用金属粉末の粒子表面を多環芳香族化合
物または多環芳香族化合物の焼成物で被覆することが有
効であることを見出し、本発明を完成するに至った。即
ち本発明の如く、針状もしくは紡錘状のゲーサイト粒子
または該ゲーサイト粒子を加熱焼成して得られた針状も
しくは紡錘状のヘマタイト粒子を還元性ガスで加熱還元
し、鉄を主体とする針状もしくは紡錘状の金属粒子を
得、しかる後、多環芳香族化合物と溶剤中で接触させる
ことにより、前記針状もしくは紡錘状の金属粒子表面を
多環芳香族化合物で被覆し、次いで非酸化性雰囲気下80
〜120 ℃の温度範囲で溶剤を除去し、さらに 120〜600
℃の温度範囲で加熱焼成し金属粒子表面を多環芳香族化
合物または多環芳香族化合物の焼成物で被覆することに
より、徐酸化時に形成する磁気記録用金属粉末の粒子の
酸化皮膜の占める割合を少なくし、金属部の占める割合
を増すことができる。その結果、磁気記録用金属粉末の
飽和磁化が大きくなり、また多環芳香族化合物または多
環芳香族化合物の焼成物で被覆するため、酸化安定性に
も優れる磁気記録用金属粉末を得ることができるのであ
る。
【0004】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の出発原料としては針状もしくは紡錘状のゲーサイ
トおよび針状もしくは紡錘状のヘマタイトを用いること
ができる。また必要により磁気記録用金属粉末の諸特性
を向上させるために通常使用されるAl、Si、B 、P 、N
i、Co、Mn、Cu、Zn、Cr、Mg、Ca、Sr、Ba、希土類元素
等のFe以外の元素を存在させることができる。本発明に
おける上記ゲーサイトまたはヘマタイトの加熱還元温度
は 300〜600℃、好ましくは 400〜550 ℃で行うことが
できる。 300℃未満の場合には還元反応が遅く還元時間
に長時間を必要とし経済的でなく、 600℃を越える場合
には粒子の焼結が起こりやすい。本発明に使用される多
環芳香族化合物としては、溶剤に可溶で且つ、縮合性に
富み、熱に安定なものが望ましい。すなわちナフタレ
ン、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ベンゾピ
レン、アセナフチレン、またはこれらの誘導体、または
前記多環芳香族化合物および多環芳香族化合物の誘導体
の複雑な混合物であるピッチ等が使用できる。上記金属
粒子を多環芳香族化合物と溶剤中で接触させることによ
り、前記針状もしくは紡錘状の金属粒子表面を多環芳香
族化合物で被覆し、次いで非酸化性雰囲気下80〜120 ℃
の温度範囲で溶剤を除去し、さらに 120〜600 ℃の温度
範囲で加熱焼成することにより、多環芳香族化合物を高
分子化し、磁気記録用金属粉末表面に皮膜を形成させ
る。溶剤の種類としてはトルエン等の芳香族系の溶剤、
ピリジン等の複素環系の溶剤、THF等が使用でき、多
環芳香族化合物の性質にあわせ適宜選択できる。また、
多環芳香族化合物または多環芳香族化合物の焼成物の被
覆量としては、磁気記録用金属粉末中の炭素含有量が3
〜15重量%となるような量であることが望ましい。この
量が3重量%未満の場合、被膜の強さが十分といえず、
また15重量%を越える場合には、非磁性部分の占める割
合が多くなり、飽和磁化を高くすることができないし、
粒子同士の癒着を引き起こす。以上の様にして得た、多
環芳香族化合物または多環芳香族系化合物の焼成物で被
覆された金属粉末を徐酸化し、空気中でも取り扱える磁
気記録用金属粉末を得る。磁気記録用金属粉末の性状と
しては長軸長が0.05〜 0.2μm 以下で、軸比が2〜10の
範囲で、飽和磁化が135emu/g 以上である。長軸長は
0.2μm を越え、軸比が10を越えると、高密度記録には
最短記録波長との兼ね合いから望ましくない。また高出
力を得るために飽和磁化は高い方が望ましい。
発明の出発原料としては針状もしくは紡錘状のゲーサイ
トおよび針状もしくは紡錘状のヘマタイトを用いること
ができる。また必要により磁気記録用金属粉末の諸特性
を向上させるために通常使用されるAl、Si、B 、P 、N
i、Co、Mn、Cu、Zn、Cr、Mg、Ca、Sr、Ba、希土類元素
等のFe以外の元素を存在させることができる。本発明に
おける上記ゲーサイトまたはヘマタイトの加熱還元温度
は 300〜600℃、好ましくは 400〜550 ℃で行うことが
できる。 300℃未満の場合には還元反応が遅く還元時間
に長時間を必要とし経済的でなく、 600℃を越える場合
には粒子の焼結が起こりやすい。本発明に使用される多
環芳香族化合物としては、溶剤に可溶で且つ、縮合性に
富み、熱に安定なものが望ましい。すなわちナフタレ
ン、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ベンゾピ
レン、アセナフチレン、またはこれらの誘導体、または
前記多環芳香族化合物および多環芳香族化合物の誘導体
の複雑な混合物であるピッチ等が使用できる。上記金属
粒子を多環芳香族化合物と溶剤中で接触させることによ
り、前記針状もしくは紡錘状の金属粒子表面を多環芳香
族化合物で被覆し、次いで非酸化性雰囲気下80〜120 ℃
の温度範囲で溶剤を除去し、さらに 120〜600 ℃の温度
範囲で加熱焼成することにより、多環芳香族化合物を高
分子化し、磁気記録用金属粉末表面に皮膜を形成させ
る。溶剤の種類としてはトルエン等の芳香族系の溶剤、
ピリジン等の複素環系の溶剤、THF等が使用でき、多
環芳香族化合物の性質にあわせ適宜選択できる。また、
多環芳香族化合物または多環芳香族化合物の焼成物の被
覆量としては、磁気記録用金属粉末中の炭素含有量が3
〜15重量%となるような量であることが望ましい。この
量が3重量%未満の場合、被膜の強さが十分といえず、
また15重量%を越える場合には、非磁性部分の占める割
合が多くなり、飽和磁化を高くすることができないし、
粒子同士の癒着を引き起こす。以上の様にして得た、多
環芳香族化合物または多環芳香族系化合物の焼成物で被
覆された金属粉末を徐酸化し、空気中でも取り扱える磁
気記録用金属粉末を得る。磁気記録用金属粉末の性状と
しては長軸長が0.05〜 0.2μm 以下で、軸比が2〜10の
範囲で、飽和磁化が135emu/g 以上である。長軸長は
0.2μm を越え、軸比が10を越えると、高密度記録には
最短記録波長との兼ね合いから望ましくない。また高出
力を得るために飽和磁化は高い方が望ましい。
【0005】
【作用および効果】本発明の第一の効果は磁気記録用金
属粉末の酸化皮膜の占める割合を少なくし、高い飽和磁
化を磁気記録用金属粉末に付与できることである。従来
の技術では酸化皮膜を直接もしくは有機溶剤中で、空気
もしくは希釈した空気中の酸素で酸化することで形成す
る。この時、磁気記録用粉末は非常に酸化され易く、酸
化反応時に発熱を伴う。このため酸素に接した粒子部分
の酸化が局所的に進み、均一な酸化皮膜を得ることがで
きず、その結果、磁気記録用金属粉末の酸化皮膜の占め
る割合が多くなり、高い飽和磁化を磁気記録用金属粉末
に付与できないし、部分的に酸化反応が起こるために粒
子の金属部がちぎれ、磁気記録用金属粉末の軸比が低下
し、高い保磁力を得ることができなかった。本発明では
磁気記録用金属粉末が多環芳香族化合物または多環芳香
族化合物の焼成物であらかじめ被覆されているため、粒
子に部分的な酸化による発熱が起こりにくく、均一な酸
化皮膜を得ることができ、また多環芳香族化合物または
多環芳香族化合物の焼成物で被覆されているため、酸化
反応が進みにくく、このため酸化皮膜を薄くすることが
でき、飽和磁化を大きくすることができる。言い換えれ
ば、酸化被膜が薄くできるため、高い飽和磁化を維持し
つつ、粒子を微細化することができる。第二の効果は多
環芳香族化合物または多環芳香族化合物の焼成物で粒子
が被覆されているため、酸化されにくく、酸化安定性
(高温、高湿下での飽和磁化、保磁力の経時変化)が小
さくなる。これも多環芳香族化合物または多環芳香族化
合物の焼成物で粒子が被覆されているため、酸化されに
くく、また磁気記録用金属粉末の酸化被膜が均一である
ためと考えられる。また多環芳香族化合物または多環芳
香族化合物の焼成物は加熱処理後、溶剤に不溶となるた
め、磁気記録媒体製造時に使用される溶剤にも不溶とな
るため、磁気記録媒体の酸化安定性も向上する。
属粉末の酸化皮膜の占める割合を少なくし、高い飽和磁
化を磁気記録用金属粉末に付与できることである。従来
の技術では酸化皮膜を直接もしくは有機溶剤中で、空気
もしくは希釈した空気中の酸素で酸化することで形成す
る。この時、磁気記録用粉末は非常に酸化され易く、酸
化反応時に発熱を伴う。このため酸素に接した粒子部分
の酸化が局所的に進み、均一な酸化皮膜を得ることがで
きず、その結果、磁気記録用金属粉末の酸化皮膜の占め
る割合が多くなり、高い飽和磁化を磁気記録用金属粉末
に付与できないし、部分的に酸化反応が起こるために粒
子の金属部がちぎれ、磁気記録用金属粉末の軸比が低下
し、高い保磁力を得ることができなかった。本発明では
磁気記録用金属粉末が多環芳香族化合物または多環芳香
族化合物の焼成物であらかじめ被覆されているため、粒
子に部分的な酸化による発熱が起こりにくく、均一な酸
化皮膜を得ることができ、また多環芳香族化合物または
多環芳香族化合物の焼成物で被覆されているため、酸化
反応が進みにくく、このため酸化皮膜を薄くすることが
でき、飽和磁化を大きくすることができる。言い換えれ
ば、酸化被膜が薄くできるため、高い飽和磁化を維持し
つつ、粒子を微細化することができる。第二の効果は多
環芳香族化合物または多環芳香族化合物の焼成物で粒子
が被覆されているため、酸化されにくく、酸化安定性
(高温、高湿下での飽和磁化、保磁力の経時変化)が小
さくなる。これも多環芳香族化合物または多環芳香族化
合物の焼成物で粒子が被覆されているため、酸化されに
くく、また磁気記録用金属粉末の酸化被膜が均一である
ためと考えられる。また多環芳香族化合物または多環芳
香族化合物の焼成物は加熱処理後、溶剤に不溶となるた
め、磁気記録媒体製造時に使用される溶剤にも不溶とな
るため、磁気記録媒体の酸化安定性も向上する。
【0006】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 Feを 100としたときの重量比でCo;20wt%、Al;3wt
%、Si;3wt%、Nd;5wt%を含む紡錘状ゲーサイト60
gを窒素気流中、 600℃で3時間熱処理し、次いで、水
素気流下 470℃の温度で6時間還元した。還元後、水素
を窒素に変え、温度を室温まで下げた後、窒素雰囲気中
でアセナフチレン/トルエン溶液; 4.2g/200ml 中に
浸漬し、5時間放置した。この後、トルエンを濾過、分
離し、窒素雰囲気中、加熱炉に試料を入れ、窒素気流
下、 120℃で加熱し、溶剤を除去した。この後、さらに
500℃、1時間の加熱処理し、アセナフチレンの縮合を
行なった。加熱処理後、試料の温度を室温まで下げた
後、窒素気流中に徐々に空気を流して安定化処理を行な
って、長軸長0.16μm 、軸比10、保磁力1950Oe、飽和
磁化151emu/g、角形比0.516 の磁気記録用金属粉末を
得た。透過型電子顕微鏡で観察したところ、かた崩れや
焼結のない、また粒子間の癒着のない磁気記録用金属粉
末であった。また、この磁気記録用金属粉末を、温度60
℃−相対湿度90%の雰囲気に1週間放置し、物性を評価
したところ、保磁力は1890Oe、飽和磁化は132emu/
g、角型比は0.516 であった。 実施例2〜6 磁気記録用金属粉末原料、還元温度、縮合多環芳香族化
合物の種類、加熱処理温度および添加量を表1の様に種
々変化させた以外は実施例1と同様な手法で行った。こ
の時の磁気記録用金属粉末の性状、磁気特性および温度
60℃−相対湿度90%中での1週間後の保磁力、飽和磁
化、角型比を表2に示した。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 Feを 100としたときの重量比でCo;20wt%、Al;3wt
%、Si;3wt%、Nd;5wt%を含む紡錘状ゲーサイト60
gを窒素気流中、 600℃で3時間熱処理し、次いで、水
素気流下 470℃の温度で6時間還元した。還元後、水素
を窒素に変え、温度を室温まで下げた後、窒素雰囲気中
でアセナフチレン/トルエン溶液; 4.2g/200ml 中に
浸漬し、5時間放置した。この後、トルエンを濾過、分
離し、窒素雰囲気中、加熱炉に試料を入れ、窒素気流
下、 120℃で加熱し、溶剤を除去した。この後、さらに
500℃、1時間の加熱処理し、アセナフチレンの縮合を
行なった。加熱処理後、試料の温度を室温まで下げた
後、窒素気流中に徐々に空気を流して安定化処理を行な
って、長軸長0.16μm 、軸比10、保磁力1950Oe、飽和
磁化151emu/g、角形比0.516 の磁気記録用金属粉末を
得た。透過型電子顕微鏡で観察したところ、かた崩れや
焼結のない、また粒子間の癒着のない磁気記録用金属粉
末であった。また、この磁気記録用金属粉末を、温度60
℃−相対湿度90%の雰囲気に1週間放置し、物性を評価
したところ、保磁力は1890Oe、飽和磁化は132emu/
g、角型比は0.516 であった。 実施例2〜6 磁気記録用金属粉末原料、還元温度、縮合多環芳香族化
合物の種類、加熱処理温度および添加量を表1の様に種
々変化させた以外は実施例1と同様な手法で行った。こ
の時の磁気記録用金属粉末の性状、磁気特性および温度
60℃−相対湿度90%中での1週間後の保磁力、飽和磁
化、角型比を表2に示した。
【0007】比較例1 Feを100 としたときの重量比でCo;20wt%、Al;3wt
%、Si;3wt%を含む紡錘状ゲーサイト60gを窒素気流
中、600 ℃で3時間熱処理し、次いで水素気流下470 ℃
の温度で6時間還元した。還元後、ガスを窒素に変え、
温度を室温まで下げた後、窒素気流中に徐々に空気を流
して常法により安定化処理を行って磁気記録用金属粉末
を得た。磁気記録用金属粉末の性状、磁気特性および温
度60℃−相対湿度90%中での1週間後の保磁力、飽和磁
化、角型比を表2に示した。 比較例2 Feを100 としたときの重量比でCo;8wt%、Al;3wt
%、Si;3wt%を含む紡錘状ゲーサイト 110gを窒素気
流中、600 ℃で3時間熱処理し、次いで水素気流下 470
℃の温度で6時間還元した。還元後、ガスを窒素に変
え、温度を室温まで下げた後、窒素雰囲気中で、トルエ
ン溶液200ml 中に浸漬し、5時間放置した。この後窒素
雰囲気中、加熱炉に試料を入れ、窒素気流下、 120℃で
加熱し、溶剤を除去した。この後さらに 500℃で加熱処
理した。加熱処理後、試料の温度を室温まで下げた後、
窒素気流中に徐々に空気を流して常法により安定化処理
を行ない磁気記録用金属粉末を得た。磁気記録用金属粉
末の性状、磁気特性および温度60℃−相対湿度90%中で
の1週間後の保磁力、飽和磁化、角型比を表2に示し
た。
%、Si;3wt%を含む紡錘状ゲーサイト60gを窒素気流
中、600 ℃で3時間熱処理し、次いで水素気流下470 ℃
の温度で6時間還元した。還元後、ガスを窒素に変え、
温度を室温まで下げた後、窒素気流中に徐々に空気を流
して常法により安定化処理を行って磁気記録用金属粉末
を得た。磁気記録用金属粉末の性状、磁気特性および温
度60℃−相対湿度90%中での1週間後の保磁力、飽和磁
化、角型比を表2に示した。 比較例2 Feを100 としたときの重量比でCo;8wt%、Al;3wt
%、Si;3wt%を含む紡錘状ゲーサイト 110gを窒素気
流中、600 ℃で3時間熱処理し、次いで水素気流下 470
℃の温度で6時間還元した。還元後、ガスを窒素に変
え、温度を室温まで下げた後、窒素雰囲気中で、トルエ
ン溶液200ml 中に浸漬し、5時間放置した。この後窒素
雰囲気中、加熱炉に試料を入れ、窒素気流下、 120℃で
加熱し、溶剤を除去した。この後さらに 500℃で加熱処
理した。加熱処理後、試料の温度を室温まで下げた後、
窒素気流中に徐々に空気を流して常法により安定化処理
を行ない磁気記録用金属粉末を得た。磁気記録用金属粉
末の性状、磁気特性および温度60℃−相対湿度90%中で
の1週間後の保磁力、飽和磁化、角型比を表2に示し
た。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 Feを 100としたときの重量比でCo;20wt%、Al;3wt
%、Si;3wt%、Nd;5wt%を含む紡錘状ゲーサイト60
gを窒素気流中、 600℃で3時間熱処理し、次いで、水
素気流下 470℃の温度で6時間還元した。還元後、水素
を窒素に変え、温度を室温まで下げた後、窒素雰囲気中
でアセナフチレン/トルエン溶液; 4.2g/200ml 中に
浸漬し、5時間放置した。この後、トルエンを濾過、分
離し、窒素雰囲気中、加熱炉に試料を入れ、窒素気流
下、 120℃で加熱し、溶剤を除去した。この後、さらに
500℃、1時間の加熱処理し、アセナフチレンの縮合を
行なった。加熱処理後、試料の温度を室温まで下げた
後、窒素気流中に徐々に空気を流して安定化処理を行な
って、長軸長0.16μm 、軸比10、保磁力1950Oe、飽和
磁化151emu/g、角形比0.516 の磁気記録用金属粉末を
得た。透過型電子顕微鏡で観察したところ、かた崩れや
焼結のない、また粒子間の癒着のない磁気記録用金属粉
末であった。また、この磁気記録用金属粉末を、温度60
℃−相対湿度90%の雰囲気に1週間放置し、物性を評価
したところ、保磁力は1890Oe、飽和磁化は132emu/
g、角型比は0.505 であった。 実施例2〜6 磁気記録用金属粉末原料、還元温度、縮合多環芳香族化
合物の種類、加熱処理温度および添加量を表1の様に種
々変化させた以外は実施例1と同様な手法で行った。こ
の時の磁気記録用金属粉末の性状、磁気特性および温度
60℃−相対湿度90%中での1週間後の保磁力、飽和磁
化、角型比を表2に示した。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 Feを 100としたときの重量比でCo;20wt%、Al;3wt
%、Si;3wt%、Nd;5wt%を含む紡錘状ゲーサイト60
gを窒素気流中、 600℃で3時間熱処理し、次いで、水
素気流下 470℃の温度で6時間還元した。還元後、水素
を窒素に変え、温度を室温まで下げた後、窒素雰囲気中
でアセナフチレン/トルエン溶液; 4.2g/200ml 中に
浸漬し、5時間放置した。この後、トルエンを濾過、分
離し、窒素雰囲気中、加熱炉に試料を入れ、窒素気流
下、 120℃で加熱し、溶剤を除去した。この後、さらに
500℃、1時間の加熱処理し、アセナフチレンの縮合を
行なった。加熱処理後、試料の温度を室温まで下げた
後、窒素気流中に徐々に空気を流して安定化処理を行な
って、長軸長0.16μm 、軸比10、保磁力1950Oe、飽和
磁化151emu/g、角形比0.516 の磁気記録用金属粉末を
得た。透過型電子顕微鏡で観察したところ、かた崩れや
焼結のない、また粒子間の癒着のない磁気記録用金属粉
末であった。また、この磁気記録用金属粉末を、温度60
℃−相対湿度90%の雰囲気に1週間放置し、物性を評価
したところ、保磁力は1890Oe、飽和磁化は132emu/
g、角型比は0.505 であった。 実施例2〜6 磁気記録用金属粉末原料、還元温度、縮合多環芳香族化
合物の種類、加熱処理温度および添加量を表1の様に種
々変化させた以外は実施例1と同様な手法で行った。こ
の時の磁気記録用金属粉末の性状、磁気特性および温度
60℃−相対湿度90%中での1週間後の保磁力、飽和磁
化、角型比を表2に示した。
Claims (3)
- 【請求項1】 表面が多環芳香族化合物または多環芳香
族化合物の焼成物で被覆されており、且つ長軸長が0.05
〜0.2 μm で、軸比が2〜10の範囲で、飽和磁化が135e
mu/g以上であることを特徴とする針状もしくは紡錘状
の磁気記録用金属粉末。 - 【請求項2】 多環芳香族化合物または多環芳香族化合
物の焼成物の被覆量が、磁気記録用金属粉末中の炭素含
有量が3〜15重量%となるような量であることを特徴と
する請求項1記載の磁気記録用金属粉末。 - 【請求項3】 針状もしくは紡錘状のゲーサイト粒子ま
たは該ゲーサイト粒子を加熱焼成して得られた針状もし
くは紡錘状のヘマタイト粒子を還元性ガスで加熱還元
し、鉄を主体とする針状もしくは紡錘状の金属粒子を
得、しかる後、多環芳香族化合物と溶剤中で接触させる
ことにより、前記針状もしくは紡錘状の金属粒子表面を
多環芳香族化合物で被覆し、次いで非酸化性雰囲気下80
〜120 ℃の温度範囲で溶剤を除去し、さらに 120〜600
℃の温度範囲で加熱焼成し金属粒子表面を多環芳香族化
合物または多環芳香族化合物の焼成物で被覆し、その後
徐酸化することを特徴とする請求項1記載の磁気記録用
金属粉末の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6247478A JPH08109401A (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 磁気記録用金属粉末とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6247478A JPH08109401A (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 磁気記録用金属粉末とその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08109401A true JPH08109401A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17164060
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6247478A Pending JPH08109401A (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 磁気記録用金属粉末とその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08109401A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002367142A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-20 | Sony Corp | 磁気記録媒体 |
| JP2011013364A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Kyocera Mita Corp | 加熱ベルト及びこれを備えた定着装置、画像形成装置、並びに加熱ベルトの製造方法 |
| US20120049100A1 (en) * | 2010-08-27 | 2012-03-01 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Metal-containing particle aggregate, metal-containing particle composite member, and method of manufacturing the aggregate and the composite member |
| CN102568733A (zh) * | 2012-03-02 | 2012-07-11 | 杭州电子科技大学 | 一种薄膜复合宽频抗电磁干扰磁粉及制备方法 |
| JP2013064198A (ja) * | 2010-08-27 | 2013-04-11 | Toshiba Corp | 金属含有粒子集合体、金属含有粒子複合部材、及びそれらの製造方法 |
| JP2015025190A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | 小林 博 | 発泡金属の製造と製造方法 |
| JP2015034331A (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-19 | 小林 博 | 発泡金属で構成された容器の製造と製造方法 |
-
1994
- 1994-10-13 JP JP6247478A patent/JPH08109401A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002367142A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-20 | Sony Corp | 磁気記録媒体 |
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| CN102385967A (zh) * | 2010-08-27 | 2012-03-21 | 株式会社东芝 | 含金属的粒子集合体、含金属的粒子复合构件、其制造方法及高频设备装置 |
| JP2012067379A (ja) * | 2010-08-27 | 2012-04-05 | Toshiba Corp | 金属含有粒子集合体、金属含有粒子複合部材、及びそれらの製造方法 |
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| JP2015025190A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | 小林 博 | 発泡金属の製造と製造方法 |
| JP2015034331A (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-19 | 小林 博 | 発泡金属で構成された容器の製造と製造方法 |
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