JPH08111340A - 磁性材料の溶射方法 - Google Patents
磁性材料の溶射方法Info
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- JPH08111340A JPH08111340A JP6245318A JP24531894A JPH08111340A JP H08111340 A JPH08111340 A JP H08111340A JP 6245318 A JP6245318 A JP 6245318A JP 24531894 A JP24531894 A JP 24531894A JP H08111340 A JPH08111340 A JP H08111340A
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- H01F41/00—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
- H01F41/14—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates
- H01F41/16—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates the magnetic material being applied in the form of particles, e.g. by serigraphy, to form thick magnetic films or precursors therefor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、磁性材料の溶射方法に関し、種々
の被溶射基材に磁性材料を溶射する方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 本発明は、被溶射基材1の表面に少なくとも
コロイダルシリカとセラミック粉末からなる下地層2を
形成するかあるいは主として低融点ガラスまたは磁性粉
末を含有した低融点ガラスからなる下地層2を形成した
後、磁性材料を溶射することによって、種々の被溶射基
材1の表面に、磁性材料を溶射して得られる溶射磁性層
3を形成することができる。そのため、被溶射基材1を
物理的なダメージを与えることなく、実用的に十分な付
着性あるいは付着力を有する溶射磁性層3を得ることが
できる。
の被溶射基材に磁性材料を溶射する方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 本発明は、被溶射基材1の表面に少なくとも
コロイダルシリカとセラミック粉末からなる下地層2を
形成するかあるいは主として低融点ガラスまたは磁性粉
末を含有した低融点ガラスからなる下地層2を形成した
後、磁性材料を溶射することによって、種々の被溶射基
材1の表面に、磁性材料を溶射して得られる溶射磁性層
3を形成することができる。そのため、被溶射基材1を
物理的なダメージを与えることなく、実用的に十分な付
着性あるいは付着力を有する溶射磁性層3を得ることが
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性材料の溶射方法に
関し、特に電子部品用の磁性材料の溶射方法に関するも
のである。
関し、特に電子部品用の磁性材料の溶射方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】溶射法はあらゆる基材に比較的低温で簡
便に種々の材料からなる層、例えば金属層、合金層ある
いはセラミック層を形成できることから、構造体の表面
改質、セラミックのメタライズあるいは厚膜(薄膜)形
成などの多方面で検討され、種々の方法が提案されてい
る。
便に種々の材料からなる層、例えば金属層、合金層ある
いはセラミック層を形成できることから、構造体の表面
改質、セラミックのメタライズあるいは厚膜(薄膜)形
成などの多方面で検討され、種々の方法が提案されてい
る。
【0003】磁性材料の溶射方法に関しては既にいくつ
かの提案がなされている。まずフェライトに関連して
は、特公昭52−25953号公報あるいは特公昭58
−26820号公報に示されるように得られるフェライ
ト溶射膜の特性に関するもの、磁性材料と絶縁材料に関
連しては、特開昭60−135993号公報あるいは特
開平3−203740号公報に示されるように、交互に
あるいは同時に磁性材料と絶縁材料を溶射するもの、あ
るいは溶射前の基材の下塗りに関しては特開平2−21
7200号公報などがある。
かの提案がなされている。まずフェライトに関連して
は、特公昭52−25953号公報あるいは特公昭58
−26820号公報に示されるように得られるフェライ
ト溶射膜の特性に関するもの、磁性材料と絶縁材料に関
連しては、特開昭60−135993号公報あるいは特
開平3−203740号公報に示されるように、交互に
あるいは同時に磁性材料と絶縁材料を溶射するもの、あ
るいは溶射前の基材の下塗りに関しては特開平2−21
7200号公報などがある。
【0004】前記のフェライトに関連するものは、得ら
れるフェライト溶射膜をスピネル型の単一相にするため
に溶射時の酸素濃度を特定の条件にするものあるいは得
られた溶射膜を溶射後に所定の熱処理を施すものであ
る。
れるフェライト溶射膜をスピネル型の単一相にするため
に溶射時の酸素濃度を特定の条件にするものあるいは得
られた溶射膜を溶射後に所定の熱処理を施すものであ
る。
【0005】また、前記の磁性材料と絶縁材料に関する
ものは磁心用に適した構造を得るためのもので、磁性層
を絶縁層で分割し、渦電流損失の低減を図るものであ
る。
ものは磁心用に適した構造を得るためのもので、磁性層
を絶縁層で分割し、渦電流損失の低減を図るものであ
る。
【0006】さらに、前記の溶射前の基材の下塗りに関
連した特開平2−217200号公報では、一般の構造
物に磁性材料を溶射する場合に付着性を付与するもので
ある。磁性材料としてはフェライト、センダスト、パー
マロイ、ステンレスなどである。下塗り塗料としては具
体的にはセメント類、硅砂、フライアッシュおよびスラ
グからなる無機硬化促進剤と合成樹脂との混合物であ
る。この下塗り塗料を基材に塗布した後、前記の磁性材
料を溶射することによって、基材との付着力が増し、溶
射膜の耐摩耗性が向上し、床面や壁面などの人や車との
接触面に利用するものである。
連した特開平2−217200号公報では、一般の構造
物に磁性材料を溶射する場合に付着性を付与するもので
ある。磁性材料としてはフェライト、センダスト、パー
マロイ、ステンレスなどである。下塗り塗料としては具
体的にはセメント類、硅砂、フライアッシュおよびスラ
グからなる無機硬化促進剤と合成樹脂との混合物であ
る。この下塗り塗料を基材に塗布した後、前記の磁性材
料を溶射することによって、基材との付着力が増し、溶
射膜の耐摩耗性が向上し、床面や壁面などの人や車との
接触面に利用するものである。
【0007】一方、一般的な溶射法における基材との付
着力を向上させる手段として、基材表面を荒らす、ブラ
スト処理あるいは溶射時に基材を少し加熱する方法など
が知られている。ブラスト処理では基材に砥粒を叩きつ
けて基材表面を荒らすものであり、このような処理に耐
えれないものでは適用できない。また、基材の加熱はあ
まり効果がなく、どちらかといえば溶射膜の急冷を防ぐ
程度のものである。
着力を向上させる手段として、基材表面を荒らす、ブラ
スト処理あるいは溶射時に基材を少し加熱する方法など
が知られている。ブラスト処理では基材に砥粒を叩きつ
けて基材表面を荒らすものであり、このような処理に耐
えれないものでは適用できない。また、基材の加熱はあ
まり効果がなく、どちらかといえば溶射膜の急冷を防ぐ
程度のものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の種
々の溶射方法では、いろいろな被溶射基材に種々の溶射
磁性膜が形成できて、かつ十分な付着力を有し、さらに
磁気回路的にも所望の条件を満足することはできないと
いう問題点を有していた。
々の溶射方法では、いろいろな被溶射基材に種々の溶射
磁性膜が形成できて、かつ十分な付着力を有し、さらに
磁気回路的にも所望の条件を満足することはできないと
いう問題点を有していた。
【0009】本発明は上記の従来の問題点を解決するも
ので、被溶射基材に物理的なダメージを与えることな
く、種々の被溶射基材に磁性材料を溶射し、被溶射基材
と溶射膜が実用的な付着力を有する溶射方法を提供する
ことを目的とする。
ので、被溶射基材に物理的なダメージを与えることな
く、種々の被溶射基材に磁性材料を溶射し、被溶射基材
と溶射膜が実用的な付着力を有する溶射方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに本発明の溶射方法は、被溶射基材の表面に少なくと
もコロイダルシリカとセラミック粉末からなる下地層あ
るいは低融点ガラスまたは磁性粉末を含有する下地層を
形成した後、磁性材料を溶射する溶射方法である。
めに本発明の溶射方法は、被溶射基材の表面に少なくと
もコロイダルシリカとセラミック粉末からなる下地層あ
るいは低融点ガラスまたは磁性粉末を含有する下地層を
形成した後、磁性材料を溶射する溶射方法である。
【0011】
【作用】本発明の溶射方法によれば、被溶射基材の表面
に少なくともコロイダルシリカとセラミック粉末からな
る下地層を被溶射基材表面に形成した後、磁性材料を溶
射するかあるいは被溶射基材の表面に低融点ガラスある
いは磁性粉末を含有した低融点ガラスからなる下地層を
形成した後、磁性材料を溶射するため、被溶射基材の表
面は前記のいずれかの下地層で表面が改質される。その
ため、いかなる被溶射基材であっても磁性材料を溶射
し、被溶射基材に溶射磁性層を形成することができる。
に少なくともコロイダルシリカとセラミック粉末からな
る下地層を被溶射基材表面に形成した後、磁性材料を溶
射するかあるいは被溶射基材の表面に低融点ガラスある
いは磁性粉末を含有した低融点ガラスからなる下地層を
形成した後、磁性材料を溶射するため、被溶射基材の表
面は前記のいずれかの下地層で表面が改質される。その
ため、いかなる被溶射基材であっても磁性材料を溶射
し、被溶射基材に溶射磁性層を形成することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例の磁性材料の溶射方
法について説明する。
法について説明する。
【0013】本発明の溶射方法は、被溶射基材の表面に
少なくともコロイダルシリカとセラミック粉末からなる
下地層を形成した後、磁性材料を溶射する方法、あるい
は前記下地層が主として低融点ガラスからなるかまたは
磁性粉末を含有した低融点ガラスからなる方法の3つの
方法がある。いずれの方法においても、被溶射基材の表
面にまず前記のいずれかの特定の下地層を形成した後、
磁性材料を溶射する方法である。
少なくともコロイダルシリカとセラミック粉末からなる
下地層を形成した後、磁性材料を溶射する方法、あるい
は前記下地層が主として低融点ガラスからなるかまたは
磁性粉末を含有した低融点ガラスからなる方法の3つの
方法がある。いずれの方法においても、被溶射基材の表
面にまず前記のいずれかの特定の下地層を形成した後、
磁性材料を溶射する方法である。
【0014】被溶射基材としては特に限定はない。本発
明は電子部品用を念頭にしたものであるため、電子部品
用の基材、回路基板用のガラスエポキシ樹脂、アルミナ
基板、ガラス基板、各種セラミックスの絶縁材料、誘電
体材料、ガラス材料、磁性材料や部材、例えば鉄系の金
属、被覆導線、有機系のフィルムなど種々の物に対して
優れた付着性を有している。
明は電子部品用を念頭にしたものであるため、電子部品
用の基材、回路基板用のガラスエポキシ樹脂、アルミナ
基板、ガラス基板、各種セラミックスの絶縁材料、誘電
体材料、ガラス材料、磁性材料や部材、例えば鉄系の金
属、被覆導線、有機系のフィルムなど種々の物に対して
優れた付着性を有している。
【0015】前述したように、本発明は3つの下地層の
いずれにおいても優れた付着性の向上が認められるが、
これらについてまず詳細を説明する。
いずれにおいても優れた付着性の向上が認められるが、
これらについてまず詳細を説明する。
【0016】第1の下地層はコロイダルシリカとセラミ
ック粉末からなるものである。第2の下地層は主として
低融点ガラスからなるものである。第3の下地層は磁性
粉末を含有した低融点ガラスからなるものである。これ
らの使い分けは後述するように、被溶射基材の耐熱性あ
るいは磁気回路的な観点から選択すればよい。
ック粉末からなるものである。第2の下地層は主として
低融点ガラスからなるものである。第3の下地層は磁性
粉末を含有した低融点ガラスからなるものである。これ
らの使い分けは後述するように、被溶射基材の耐熱性あ
るいは磁気回路的な観点から選択すればよい。
【0017】まず、第1のコロイダルシリカとセラミッ
ク粉末からなる下地層を説明する。コロイダルシリカと
はコロイド状のシリカをいい、一般にゾル・ゲル法で石
英ガラスを作製するときのゾルの主成分である。このコ
ロイダルシリカを適当なシンナーに混合した溶液にさら
にセラミック粉末が含有したものをまず作製する。この
溶液を被溶射基材に塗布した後、乾燥し、シンナーを除
去すれば適当な硬さの固体状の膜(下地層)を得ること
ができる。得られた下地層はコロイダルシリカをバイン
ダにして、セラミック粉末を固めたようなイメージでと
らえることができる。セラミック粉末を含有していない
溶液から形成した層は本発明の目的を達しない。つま
り、磁性材料を溶射しても十分な付着性を発揮しない。
セラミック粉末はこの欠点を改良し、優れた付着性が得
られる。セラミック粉末としてはいかなるものでも十分
な付着性が得られる。例えば、セラミック粉末としては
アルミナ、ジルコニア、ジルコン、ムライト、ベリリ
ア、ステアタイト、フォルステライト、マグネシア、チ
タニア、フェライト、チタン酸バリウムなどがある。磁
気回路的な観点からは、磁性材料であるフェライト、セ
ンダスト、パーマロイ、鉄、Fe−Siなどが望ましい
場合がある。これについては、後述する。
ク粉末からなる下地層を説明する。コロイダルシリカと
はコロイド状のシリカをいい、一般にゾル・ゲル法で石
英ガラスを作製するときのゾルの主成分である。このコ
ロイダルシリカを適当なシンナーに混合した溶液にさら
にセラミック粉末が含有したものをまず作製する。この
溶液を被溶射基材に塗布した後、乾燥し、シンナーを除
去すれば適当な硬さの固体状の膜(下地層)を得ること
ができる。得られた下地層はコロイダルシリカをバイン
ダにして、セラミック粉末を固めたようなイメージでと
らえることができる。セラミック粉末を含有していない
溶液から形成した層は本発明の目的を達しない。つま
り、磁性材料を溶射しても十分な付着性を発揮しない。
セラミック粉末はこの欠点を改良し、優れた付着性が得
られる。セラミック粉末としてはいかなるものでも十分
な付着性が得られる。例えば、セラミック粉末としては
アルミナ、ジルコニア、ジルコン、ムライト、ベリリ
ア、ステアタイト、フォルステライト、マグネシア、チ
タニア、フェライト、チタン酸バリウムなどがある。磁
気回路的な観点からは、磁性材料であるフェライト、セ
ンダスト、パーマロイ、鉄、Fe−Siなどが望ましい
場合がある。これについては、後述する。
【0018】コロイダルシリカを含有するゾルを適当な
条件で乾燥することによって、主としてシリカで構成さ
れる物となるが、これに対しては磁性材料を溶射しても
十分な付着力は認められない。場合によってはまったく
溶射磁性層を形成できない。これにセラミック粉末を含
有させることによってこの欠点が解除でき、前記の種々
の粉末で付着性の向上が認められる。
条件で乾燥することによって、主としてシリカで構成さ
れる物となるが、これに対しては磁性材料を溶射しても
十分な付着力は認められない。場合によってはまったく
溶射磁性層を形成できない。これにセラミック粉末を含
有させることによってこの欠点が解除でき、前記の種々
の粉末で付着性の向上が認められる。
【0019】次に、第2の低融点ガラスからなる下地層
を形成する方法を説明する。本発明の低融点ガラスとは
ガラスの軟化点が1200℃以下のものをいう。つま
り、通常の低融点ガラスに比べて軟化点は高い。被溶射
基材と溶射磁性層が実用的な付着性を有するためにはこ
の温度以下のもので効果が認められる。溶射は溶射材料
を溶融し、被溶射基材に付着させて溶射層を形成するも
のである。溶射材料は非常に高温に加熱されるため、こ
の温度に比べて低い温度で軟化するガラスはすべて十分
な付着性を発揮する。そのため、溶射材料との付着力と
いう観点からの下地層用の低融点ガラスの限定はない
が、後述するように被溶射基材の構成あるいは磁気回路
からの限定が一部で発生する。例えば、被溶射基材の耐
熱性があまり優れない場合は、軟化点の低いガラスが望
ましい。これにはホウ珪酸鉛系のガラス、酸化鉛を主成
分にしたガラスがある。
を形成する方法を説明する。本発明の低融点ガラスとは
ガラスの軟化点が1200℃以下のものをいう。つま
り、通常の低融点ガラスに比べて軟化点は高い。被溶射
基材と溶射磁性層が実用的な付着性を有するためにはこ
の温度以下のもので効果が認められる。溶射は溶射材料
を溶融し、被溶射基材に付着させて溶射層を形成するも
のである。溶射材料は非常に高温に加熱されるため、こ
の温度に比べて低い温度で軟化するガラスはすべて十分
な付着性を発揮する。そのため、溶射材料との付着力と
いう観点からの下地層用の低融点ガラスの限定はない
が、後述するように被溶射基材の構成あるいは磁気回路
からの限定が一部で発生する。例えば、被溶射基材の耐
熱性があまり優れない場合は、軟化点の低いガラスが望
ましい。これにはホウ珪酸鉛系のガラス、酸化鉛を主成
分にしたガラスがある。
【0020】低融点ガラスの形成方法としては、低融点
ガラス粉末をシンナーに分散しその溶液を被溶射基材に
塗布し、乾燥した後軟化温度以上に加熱して下地層を形
成する方法、低融点ガラスを被溶射基材に溶射する方
法、低融点ガラスを溶かしそこに被溶射基材を漬ける方
法あるいは被溶射基材に低融点ガラス粉末を付着させ軟
化温度以上に加熱して下地層を形成する方法などの種々
の方法があり、被溶射基材に合った適切な工法を選択す
ればよい。
ガラス粉末をシンナーに分散しその溶液を被溶射基材に
塗布し、乾燥した後軟化温度以上に加熱して下地層を形
成する方法、低融点ガラスを被溶射基材に溶射する方
法、低融点ガラスを溶かしそこに被溶射基材を漬ける方
法あるいは被溶射基材に低融点ガラス粉末を付着させ軟
化温度以上に加熱して下地層を形成する方法などの種々
の方法があり、被溶射基材に合った適切な工法を選択す
ればよい。
【0021】第3の磁性材料粉末を含有する低融点ガラ
スからなる下地層を形成する方法は前記の第2の下地層
の磁気回路的な問題を改善した方法であり、形成方法は
ほぼ同様である。つまり、低融点ガラスに磁性粉末が含
有しているかしていないかの差だけである。低融点ガラ
スに含有させる磁性粉末とは後述する溶射に用いる磁性
材料と同様であり、高透磁率材料であれば特に限定はな
い。しかし、いかなる下地層の形成方法を選択するかに
よって、一部低融点ガラスと磁性粉末の反応が問題にな
る場合がある。例えば、溶融した低融点ガラスに被溶射
基材を漬ける方法において、磁性粉末にフェライトを選
択した場合、フェライト粉末とガラスが反応し、品質の
安定したものを得るのが困難となる。
スからなる下地層を形成する方法は前記の第2の下地層
の磁気回路的な問題を改善した方法であり、形成方法は
ほぼ同様である。つまり、低融点ガラスに磁性粉末が含
有しているかしていないかの差だけである。低融点ガラ
スに含有させる磁性粉末とは後述する溶射に用いる磁性
材料と同様であり、高透磁率材料であれば特に限定はな
い。しかし、いかなる下地層の形成方法を選択するかに
よって、一部低融点ガラスと磁性粉末の反応が問題にな
る場合がある。例えば、溶融した低融点ガラスに被溶射
基材を漬ける方法において、磁性粉末にフェライトを選
択した場合、フェライト粉末とガラスが反応し、品質の
安定したものを得るのが困難となる。
【0022】以上述べたように、本発明の溶射方法はい
くつかの方法で被溶射基材に下地層を形成した後に、磁
性材料を溶射するものである。これによって、磁性材料
を溶射するに際して種々の被溶射基材に対して溶射磁性
層が形成でき、しかも実用的な付着力を得ることができ
る。
くつかの方法で被溶射基材に下地層を形成した後に、磁
性材料を溶射するものである。これによって、磁性材料
を溶射するに際して種々の被溶射基材に対して溶射磁性
層が形成でき、しかも実用的な付着力を得ることができ
る。
【0023】磁性材料とは、透磁率の高い材料、軟質磁
性材料をいい、金属あるいは合金系の高透磁率材料と酸
化物系の高透磁率材料に大きく分かれる。前者には鉄、
Fe−Si系、Fe−Al系、Co−Fe系、センダス
ト、パーマロイあるいはFe系ないしCo系の非晶質合
金などがある。後者にはスピネル型フェライトがあり、
MeOFe2O3で表される各種の系がある。ここでMe
としてはMn、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Li、
MnZn、MnMgZn、MgCuZn、NiZn、N
iCuZn、NiCuCoあるいはMnZnCuなどが
ある。これらの高透磁率材料はすべて溶射可能であり、
前記の下地層によって、種々の被溶射基材に対しても十
分な付着性あるいは付着力を有する。
性材料をいい、金属あるいは合金系の高透磁率材料と酸
化物系の高透磁率材料に大きく分かれる。前者には鉄、
Fe−Si系、Fe−Al系、Co−Fe系、センダス
ト、パーマロイあるいはFe系ないしCo系の非晶質合
金などがある。後者にはスピネル型フェライトがあり、
MeOFe2O3で表される各種の系がある。ここでMe
としてはMn、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Li、
MnZn、MnMgZn、MgCuZn、NiZn、N
iCuZn、NiCuCoあるいはMnZnCuなどが
ある。これらの高透磁率材料はすべて溶射可能であり、
前記の下地層によって、種々の被溶射基材に対しても十
分な付着性あるいは付着力を有する。
【0024】溶射方法としては、アーク溶射法、ガス溶
射法あるいはプラズマ溶射法があるが、溶射材料の選択
範囲(溶射可能な材料の範囲)や雰囲気調整のしやすさ
の点からはプラズマ溶射法が最も優れている。アーク溶
射法は導電性材料を溶射するのに適しており、ガス溶射
法は導電性あるいは絶縁性のいずれであってもよいが、
ガスを燃焼させる点で雰囲気制御に難がある。プラズマ
溶射法では、プラズマの作動ガスとしてアルゴン、ヘリ
ウム等の不活性ガスや窒素、水素、酸素等を用いること
ができる。また、溶射する材料の形態は一般には粉末状
であり、粉末を供給するガス、キャリアガスに前記の各
種のガスを用いることによって、溶射の雰囲気制御が可
能である。溶射可能な材料から、前記の3つの溶射法を
比較すると、プラズマ溶射法、ガス溶射法、アーク溶射
法の順で溶射できる材料範囲が小さくなる。つまり、プ
ラズマ溶射法では低融点材料から高融点材料の非常に多
くの材料を溶射することができる。
射法あるいはプラズマ溶射法があるが、溶射材料の選択
範囲(溶射可能な材料の範囲)や雰囲気調整のしやすさ
の点からはプラズマ溶射法が最も優れている。アーク溶
射法は導電性材料を溶射するのに適しており、ガス溶射
法は導電性あるいは絶縁性のいずれであってもよいが、
ガスを燃焼させる点で雰囲気制御に難がある。プラズマ
溶射法では、プラズマの作動ガスとしてアルゴン、ヘリ
ウム等の不活性ガスや窒素、水素、酸素等を用いること
ができる。また、溶射する材料の形態は一般には粉末状
であり、粉末を供給するガス、キャリアガスに前記の各
種のガスを用いることによって、溶射の雰囲気制御が可
能である。溶射可能な材料から、前記の3つの溶射法を
比較すると、プラズマ溶射法、ガス溶射法、アーク溶射
法の順で溶射できる材料範囲が小さくなる。つまり、プ
ラズマ溶射法では低融点材料から高融点材料の非常に多
くの材料を溶射することができる。
【0025】本発明の溶射方法は、磁性材料を溶射する
に際して種々の被溶射基材に対して溶射によって磁性層
が形成でき、しかも実用的な付着性あるいは付着力を得
ることができる。より限定し、本発明の溶射方法の特徴
がさらに発揮されるのは電子部品用の磁性層の形成であ
る。つまり、電子部品用において磁性層を形成する目的
の1つに所定の磁気回路の形成がある。なかでも被溶射
基材と溶射によって形成した溶射磁性層からなる構成材
で一連の磁気回路を形成する場合には、下地層の磁気的
な特性が重要である。例えば、下地層が非磁性体であれ
ば被溶射基材と溶射磁性層の間にギャップが形成される
ことになり、下地層が磁性体であれば被溶射基材と溶射
磁性層は下地層を介した磁気的に連続体となる。一般
に、ギャップを形成するのは、磁気ヘッドのような漏れ
磁束を利用するあるいは磁気回路を構成する磁性体の飽
和を避けて、例えば直流重畳特性を向上させるなどのた
めである。一方、漏れ磁束の低減あるいは優れたインダ
クタンスを得るためには連続的な構成が必要となる。本
発明の溶射方法の下地層は前記のいずれの目的をも満足
させることができる。例えば、ギャップ形成には少なく
ともコロイダルシリカとセラミック粉末からなる下地層
を形成する方法において、非磁性材料のセラミック粉末
を用いればよい。逆に、連続体にする場合には、セラミ
ック粉末に磁性粉末を用いればよい。
に際して種々の被溶射基材に対して溶射によって磁性層
が形成でき、しかも実用的な付着性あるいは付着力を得
ることができる。より限定し、本発明の溶射方法の特徴
がさらに発揮されるのは電子部品用の磁性層の形成であ
る。つまり、電子部品用において磁性層を形成する目的
の1つに所定の磁気回路の形成がある。なかでも被溶射
基材と溶射によって形成した溶射磁性層からなる構成材
で一連の磁気回路を形成する場合には、下地層の磁気的
な特性が重要である。例えば、下地層が非磁性体であれ
ば被溶射基材と溶射磁性層の間にギャップが形成される
ことになり、下地層が磁性体であれば被溶射基材と溶射
磁性層は下地層を介した磁気的に連続体となる。一般
に、ギャップを形成するのは、磁気ヘッドのような漏れ
磁束を利用するあるいは磁気回路を構成する磁性体の飽
和を避けて、例えば直流重畳特性を向上させるなどのた
めである。一方、漏れ磁束の低減あるいは優れたインダ
クタンスを得るためには連続的な構成が必要となる。本
発明の溶射方法の下地層は前記のいずれの目的をも満足
させることができる。例えば、ギャップ形成には少なく
ともコロイダルシリカとセラミック粉末からなる下地層
を形成する方法において、非磁性材料のセラミック粉末
を用いればよい。逆に、連続体にする場合には、セラミ
ック粉末に磁性粉末を用いればよい。
【0026】さらに、具体的な本発明の溶射方法の電子
部品への応用について説明する。例えば、電子部品とし
てインダクタンスあるいはインピーダンスを得るための
部品とすれば、その場合の被溶射基材の一例として磁性
体コアあるいは導線がある。これらの被溶射基材に前述
した種々の下地層を形成した後、磁性材料を溶射するこ
とによって、電子部品が得られる。この場合、磁性体コ
ア、下地層および溶射によって形成した溶射磁性層によ
って磁気回路が形成される。前述したように下地層に磁
性粉末が含有するかしないかでギャップを形成するか連
続的な、閉磁路構成にするかを選択する。これによっ
て、優れたインダクタンス特性あるいは優れた直流重畳
特性を発揮する。
部品への応用について説明する。例えば、電子部品とし
てインダクタンスあるいはインピーダンスを得るための
部品とすれば、その場合の被溶射基材の一例として磁性
体コアあるいは導線がある。これらの被溶射基材に前述
した種々の下地層を形成した後、磁性材料を溶射するこ
とによって、電子部品が得られる。この場合、磁性体コ
ア、下地層および溶射によって形成した溶射磁性層によ
って磁気回路が形成される。前述したように下地層に磁
性粉末が含有するかしないかでギャップを形成するか連
続的な、閉磁路構成にするかを選択する。これによっ
て、優れたインダクタンス特性あるいは優れた直流重畳
特性を発揮する。
【0027】次に、本実施例を具体的に図を用いて、さ
らに詳述する。図1に前述した本発明の溶射方法を示
す。図1(a)は下地層形成後を示し、(b)は磁性材
料を溶射した後を示す。図1において、1は被溶射基材
であり、2は下地層である。3は磁性材料を溶射して得
られた溶射磁性層である。このように、まず被溶射基材
1の溶射磁性層を形成したい部分に下地層2を形成す
る。次に、図1(b)に示すように、磁性材料を溶射す
ることによって溶射磁性層3が下地層2の上に形成され
る。下地層2には前述したように、3つの形成方法があ
る。
らに詳述する。図1に前述した本発明の溶射方法を示
す。図1(a)は下地層形成後を示し、(b)は磁性材
料を溶射した後を示す。図1において、1は被溶射基材
であり、2は下地層である。3は磁性材料を溶射して得
られた溶射磁性層である。このように、まず被溶射基材
1の溶射磁性層を形成したい部分に下地層2を形成す
る。次に、図1(b)に示すように、磁性材料を溶射す
ることによって溶射磁性層3が下地層2の上に形成され
る。下地層2には前述したように、3つの形成方法があ
る。
【0028】次に、本発明の溶射方法を電子部品の作製
に応用した一例を示す。図2は前述した本発明の溶射方
法で作製したインダクタンス部品の透視斜視図を示す。
図2において、2は下地層であるが、芯には導線が存在
する。つまり、導線が下地層で被覆した状態であり、表
面は下地層2からなる。まず、図2(a)に示すように
巻いた状態の導線を下地層2で被覆する。次に、(b)
に示すように磁性材料を溶射し溶射磁性層3を形成す
る。図2の場合、溶射磁性層3で下地層2で被覆した導
線をモールドした状態になる。
に応用した一例を示す。図2は前述した本発明の溶射方
法で作製したインダクタンス部品の透視斜視図を示す。
図2において、2は下地層であるが、芯には導線が存在
する。つまり、導線が下地層で被覆した状態であり、表
面は下地層2からなる。まず、図2(a)に示すように
巻いた状態の導線を下地層2で被覆する。次に、(b)
に示すように磁性材料を溶射し溶射磁性層3を形成す
る。図2の場合、溶射磁性層3で下地層2で被覆した導
線をモールドした状態になる。
【0029】図2の場合は被溶射基材が導線だけであっ
たが、図3に導線支持体に導線が巻かれた例を示す。図
3において、4は導線であり、5は導線4を支持する導
線支持体である。この場合も図2と同様に、まず、図3
(a)に示すように導線支持体5に導線4が巻かれた状
態の被溶射基材を準備する。次に(b)に示すように、
導線4および導線支持体5に下地層2を形成する。さら
に、図3(c)に示すように、磁性材料を溶射し、溶射
磁性層3を形成する。
たが、図3に導線支持体に導線が巻かれた例を示す。図
3において、4は導線であり、5は導線4を支持する導
線支持体である。この場合も図2と同様に、まず、図3
(a)に示すように導線支持体5に導線4が巻かれた状
態の被溶射基材を準備する。次に(b)に示すように、
導線4および導線支持体5に下地層2を形成する。さら
に、図3(c)に示すように、磁性材料を溶射し、溶射
磁性層3を形成する。
【0030】被溶射基材1としては前述したように、特
に限定はなく、種々の無機物あるいは有機物が可能であ
る。
に限定はなく、種々の無機物あるいは有機物が可能であ
る。
【0031】下地層2は前述したように、1つはコロイ
ダルシリカとセラミック粉末からなる層であり、2つ目
は低融点ガラスからなる層であり、3つ目は磁性粉末を
含有した低融点ガラスからなる層である。この磁性粉末
は溶射磁性層3を形成するための溶射に用いる磁性材料
と同様の軟質磁性材料からなる粉末である。
ダルシリカとセラミック粉末からなる層であり、2つ目
は低融点ガラスからなる層であり、3つ目は磁性粉末を
含有した低融点ガラスからなる層である。この磁性粉末
は溶射磁性層3を形成するための溶射に用いる磁性材料
と同様の軟質磁性材料からなる粉末である。
【0032】溶射磁性層3は磁性材料を溶射することに
よって得た層である。磁性材料とは、前述したような透
磁率の高い材料、つまり軟質磁性材料をいう。スピネル
型のフェライトを用いる場合は溶射によって得られる溶
射磁性層3の特性を優れたものにできる十分にフェライ
ト化したものが望ましい。フェライトの一般的な作製方
法は、各種の原料酸化物を所定量配合し、混合した後、
仮焼した粉を成型し、本焼成してフェライト磁性体を作
製する。そのため一般的なフェライト粉末は成型した後
の本焼成を考慮した仮焼である。つまり、例えば仮焼温
度は800℃程度の低温であり、本焼成は1200℃ぐ
らいの高温である。しかし、溶射に用いるフェライト粉
末は本焼成温度ぐらいで仮焼した粉末が望ましい。
よって得た層である。磁性材料とは、前述したような透
磁率の高い材料、つまり軟質磁性材料をいう。スピネル
型のフェライトを用いる場合は溶射によって得られる溶
射磁性層3の特性を優れたものにできる十分にフェライ
ト化したものが望ましい。フェライトの一般的な作製方
法は、各種の原料酸化物を所定量配合し、混合した後、
仮焼した粉を成型し、本焼成してフェライト磁性体を作
製する。そのため一般的なフェライト粉末は成型した後
の本焼成を考慮した仮焼である。つまり、例えば仮焼温
度は800℃程度の低温であり、本焼成は1200℃ぐ
らいの高温である。しかし、溶射に用いるフェライト粉
末は本焼成温度ぐらいで仮焼した粉末が望ましい。
【0033】以上が本発明の溶射方法の基本構成物であ
るが、本発明の溶射方法を電子部品の形成に適用する場
合の一例に被溶射基材1が導線4あるいは導線4および
導線支持体5からなる場合について説明する。
るが、本発明の溶射方法を電子部品の形成に適用する場
合の一例に被溶射基材1が導線4あるいは導線4および
導線支持体5からなる場合について説明する。
【0034】導線4としては、通常一般によく多用され
る被覆銅線でよく、他にニッケル、銀、金、白金等の導
電性材料であればよい。被覆材料としてはポリウレタ
ン、ポリエステル、エステルイミドあるいはアミドイミ
ドなどがあり、さらにはこれらの有機物にセラミック粉
末をフィラーとして混入したものでもよい。
る被覆銅線でよく、他にニッケル、銀、金、白金等の導
電性材料であればよい。被覆材料としてはポリウレタ
ン、ポリエステル、エステルイミドあるいはアミドイミ
ドなどがあり、さらにはこれらの有機物にセラミック粉
末をフィラーとして混入したものでもよい。
【0035】導線支持体5は前記の磁性材料と磁性材料
以外の非磁性材料に分けることができる。非磁性材料の
代表的な材料としては、アルミナ、ムライト、ベリリ
ア、ステアタイト、フォルステライト、マグネシア、チ
タニア等の各種セラミックスあるいは各種のガラスセラ
ミックスさらには窒化物、炭化物、亜鉛フェライト、チ
タン酸バリウム、ニオブ酸カリウム、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂などがある。
以外の非磁性材料に分けることができる。非磁性材料の
代表的な材料としては、アルミナ、ムライト、ベリリ
ア、ステアタイト、フォルステライト、マグネシア、チ
タニア等の各種セラミックスあるいは各種のガラスセラ
ミックスさらには窒化物、炭化物、亜鉛フェライト、チ
タン酸バリウム、ニオブ酸カリウム、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂などがある。
【0036】前述したように、下地層2を適切に選択す
ることによって、インダクタンス、インピーダンス、直
流重畳特性あるいは周波数特性をコントロールでき、ど
のような特性にも対応できる優れた電気特性を示す電子
部品を得ることができる。このような場合、下地層2は
付着性あるいは付着力の付与と優れた電気特性の付与を
も兼ね備えたものになる。
ることによって、インダクタンス、インピーダンス、直
流重畳特性あるいは周波数特性をコントロールでき、ど
のような特性にも対応できる優れた電気特性を示す電子
部品を得ることができる。このような場合、下地層2は
付着性あるいは付着力の付与と優れた電気特性の付与を
も兼ね備えたものになる。
【0037】(実施例1)ステンレス板、銅板、石英ガ
ラス板、アルミナ基板およびポリイミドフィルムにコロ
イダルシリカと平均粒径1μmのアルミナ粉末を含有し
た溶液を塗布し、150℃の温度で30分間乾燥し、下
地層を形成した。次にこれらの下地層を施した各被溶射
基材にNiZn系フェライト粉末を溶射し、溶射磁性層
を形成した。形成した溶射磁性層の厚みは0.2mmであ
った。溶射法はプラズマ溶射法を用い、作動ガスとして
アルゴンとヘリウムを使用した。それぞれ10l/分の
流量にした。アーク電流は440A、電圧は34Vであ
った。
ラス板、アルミナ基板およびポリイミドフィルムにコロ
イダルシリカと平均粒径1μmのアルミナ粉末を含有し
た溶液を塗布し、150℃の温度で30分間乾燥し、下
地層を形成した。次にこれらの下地層を施した各被溶射
基材にNiZn系フェライト粉末を溶射し、溶射磁性層
を形成した。形成した溶射磁性層の厚みは0.2mmであ
った。溶射法はプラズマ溶射法を用い、作動ガスとして
アルゴンとヘリウムを使用した。それぞれ10l/分の
流量にした。アーク電流は440A、電圧は34Vであ
った。
【0038】いずれの被溶射基材にも溶射磁性層は強固
に付着し、実用上問題のないものが得られた。
に付着し、実用上問題のないものが得られた。
【0039】比較のために、前記の被溶射基材に下地層
を形成せずに前記と同様に溶射磁性層の形成を試みた
が、いずれの被溶射基材もフェライト粉末の付着は少し
認められたが、溶射磁性層を形成するまでには至らなか
った。
を形成せずに前記と同様に溶射磁性層の形成を試みた
が、いずれの被溶射基材もフェライト粉末の付着は少し
認められたが、溶射磁性層を形成するまでには至らなか
った。
【0040】このように本発明の溶射方法では溶射磁性
層を形成できない被溶射基材に対しても、溶射磁性層を
形成でき、しかも実用的に付着力を有する溶射磁性層を
形成することができる。
層を形成できない被溶射基材に対しても、溶射磁性層を
形成でき、しかも実用的に付着力を有する溶射磁性層を
形成することができる。
【0041】前記の溶射する磁性材料をMnZn系フェ
ライト粉末、NiZnCu系フェライト粉末、センダス
ト、パーマロイおよび鉄に換えて、前記と同様に被溶射
基材にまず下地層を形成し溶射した。いずれの磁性材料
を用いても各被溶射基材に対して十分な付着力を有する
溶射磁性層を形成することができた。
ライト粉末、NiZnCu系フェライト粉末、センダス
ト、パーマロイおよび鉄に換えて、前記と同様に被溶射
基材にまず下地層を形成し溶射した。いずれの磁性材料
を用いても各被溶射基材に対して十分な付着力を有する
溶射磁性層を形成することができた。
【0042】さらに、コロイダルシリカとアルミナ粉末
を含有した下地層形成用の溶液をコロイダルシリカとM
nZn系フェライト粉末を含有した溶液とし同様に下地
層を形成し、前記と同様に種々の磁性材料を溶射した。
溶射磁性層の付着力には有意差は認められなかった。
を含有した下地層形成用の溶液をコロイダルシリカとM
nZn系フェライト粉末を含有した溶液とし同様に下地
層を形成し、前記と同様に種々の磁性材料を溶射した。
溶射磁性層の付着力には有意差は認められなかった。
【0043】(実施例2)ステンレス板、銅板、石英ガ
ラス板およびアルミナ基板にホウ珪酸鉛系の低融点ガラ
ス粉末をシンナーに溶いた溶液を塗布し、100℃で乾
燥した後、400℃の温度で焼成し、下地層を形成し
た。次にこれらの下地層を施した各被溶射基材にMnZ
n系フェライト粉末を溶射した。得られた溶射磁性層の
厚みは0.2mmであった。溶射条件は実施例1と同様で
ある。
ラス板およびアルミナ基板にホウ珪酸鉛系の低融点ガラ
ス粉末をシンナーに溶いた溶液を塗布し、100℃で乾
燥した後、400℃の温度で焼成し、下地層を形成し
た。次にこれらの下地層を施した各被溶射基材にMnZ
n系フェライト粉末を溶射した。得られた溶射磁性層の
厚みは0.2mmであった。溶射条件は実施例1と同様で
ある。
【0044】いずれの被溶射基材にも実施例1と同様に
溶射磁性層は強固に付着し、実用上問題のないものが得
られた。
溶射磁性層は強固に付着し、実用上問題のないものが得
られた。
【0045】溶射材料をNiZn系フェライト粉末、セ
ンダスト、パーマロイおよび鉄に換えて、前記と同様に
被溶射基材にまず下地層を形成し、溶射したところ、各
基材への溶射磁性層の付着力には有意差は認められなか
った。
ンダスト、パーマロイおよび鉄に換えて、前記と同様に
被溶射基材にまず下地層を形成し、溶射したところ、各
基材への溶射磁性層の付着力には有意差は認められなか
った。
【0046】(実施例3)ステンレス板、銅板、石英ガ
ラス板およびアルミナ基板にホウ珪酸鉛系の低融点ガラ
スペーストを印刷した。150℃で乾燥した後、400
℃の温度で焼成し、下地層を形成した。次にこれらの下
地層を施した各被溶射基材にMnZn系フェライト粉末
を溶射した。溶射条件は実施例1と同様である。
ラス板およびアルミナ基板にホウ珪酸鉛系の低融点ガラ
スペーストを印刷した。150℃で乾燥した後、400
℃の温度で焼成し、下地層を形成した。次にこれらの下
地層を施した各被溶射基材にMnZn系フェライト粉末
を溶射した。溶射条件は実施例1と同様である。
【0047】得られた溶射磁性層の厚みは0.2mmであ
り、下地層を形成しなかった面には溶射磁性層は形成さ
れていなかった。溶射磁性層は強固に付着し、実用上問
題のないものが得られた。
り、下地層を形成しなかった面には溶射磁性層は形成さ
れていなかった。溶射磁性層は強固に付着し、実用上問
題のないものが得られた。
【0048】溶射材料をNiZn系フェライト粉末、セ
ンダスト、パーマロイおよび鉄に換えて、前記と同様に
溶射磁性層を形成したが、付着力には有意差は認められ
なかった。
ンダスト、パーマロイおよび鉄に換えて、前記と同様に
溶射磁性層を形成したが、付着力には有意差は認められ
なかった。
【0049】(実施例4)直径35μmのポリウレタン
被覆銅線を直線状に配置したものと5回巻いたものおよ
び直径0.5mmのNiZn系フェライト焼結体に5回巻
いたものをそれぞれ作製した。次に、実施例1と同様に
これらの銅線に下地層を形成した。これらの下地層を施
した銅線にNiZn系フェライト粉末を溶射した。溶射
磁性層の厚みは0.2mmであった。溶射条件は実施例1
と同様である。
被覆銅線を直線状に配置したものと5回巻いたものおよ
び直径0.5mmのNiZn系フェライト焼結体に5回巻
いたものをそれぞれ作製した。次に、実施例1と同様に
これらの銅線に下地層を形成した。これらの下地層を施
した銅線にNiZn系フェライト粉末を溶射した。溶射
磁性層の厚みは0.2mmであった。溶射条件は実施例1
と同様である。
【0050】いずれの銅線にも溶射磁性層は強固に付着
し、実用上問題のないものが得られた。
し、実用上問題のないものが得られた。
【0051】溶射材料をMnZn系フェライト、センダ
スト、パーマロイおよび鉄粉末に換えて、前記と同様に
溶射したところ、付着力には有意差は認められなかっ
た。
スト、パーマロイおよび鉄粉末に換えて、前記と同様に
溶射したところ、付着力には有意差は認められなかっ
た。
【0052】さらに、ポリウレタン被覆銅線をポリエス
テル、エステルイミドおよびアミドイミドの被覆銅線に
換えて、前記と同様に下地層を形成した後、溶射した。
各銅線への付着力は同程度であった。
テル、エステルイミドおよびアミドイミドの被覆銅線に
換えて、前記と同様に下地層を形成した後、溶射した。
各銅線への付着力は同程度であった。
【0053】(実施例5)直径1mmのNiZn系フェラ
イト棒に直径50μmのポリイミド被覆銅線を10回巻
き、実施例1と同様に下地層を形成した。次に、仮焼温
度が800℃と1200℃の2種類のNiZn系フェラ
イト粉末を用い、実施例1と同じプラズマ溶射法で前記
の下地層を施した被溶射基材に前記の2種類のそれぞれ
のフェライトを溶射し、厚み0.1mmの溶射磁性層を形
成した。溶射条件は実施例1と同じにした。
イト棒に直径50μmのポリイミド被覆銅線を10回巻
き、実施例1と同様に下地層を形成した。次に、仮焼温
度が800℃と1200℃の2種類のNiZn系フェラ
イト粉末を用い、実施例1と同じプラズマ溶射法で前記
の下地層を施した被溶射基材に前記の2種類のそれぞれ
のフェライトを溶射し、厚み0.1mmの溶射磁性層を形
成した。溶射条件は実施例1と同じにした。
【0054】このようにして得た溶射磁性層は1200
℃で仮焼した粉を用いたものは800℃仮焼の粉を用い
たものに比べて、付着力および膜強度が1.5倍優れて
いた。仮焼温度が800℃のフェライト粉末は十分スピ
ネル化しておらず、1200℃仮焼のものは十分にフェ
ライト化していた。これは結晶学的には大きな差は認め
られないが、磁気特性上は両者に差は認められた。
℃で仮焼した粉を用いたものは800℃仮焼の粉を用い
たものに比べて、付着力および膜強度が1.5倍優れて
いた。仮焼温度が800℃のフェライト粉末は十分スピ
ネル化しておらず、1200℃仮焼のものは十分にフェ
ライト化していた。これは結晶学的には大きな差は認め
られないが、磁気特性上は両者に差は認められた。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明の溶射方法によれ
ば、被溶射基材の表面に少なくともコロイダルシリカと
セラミック粉末からなる下地層あるいは低融点ガラスか
らなる下地層または磁性粉末を含有した低融点ガラスか
らなる下地層を形成した後、磁性材料を溶射することに
よって、被溶射基材を物理的にダメージを与えることな
く、種々の被溶射基材に溶射磁性層が形成でき、しかも
実用上十分な付着性あるいは付着力を有する溶射磁性層
を得ることができる。また、電子部品等の磁気回路の形
成に用いた場合、下地層に磁性粉末を含有させることに
よって、種々の電磁気特性を得ることができる。
ば、被溶射基材の表面に少なくともコロイダルシリカと
セラミック粉末からなる下地層あるいは低融点ガラスか
らなる下地層または磁性粉末を含有した低融点ガラスか
らなる下地層を形成した後、磁性材料を溶射することに
よって、被溶射基材を物理的にダメージを与えることな
く、種々の被溶射基材に溶射磁性層が形成でき、しかも
実用上十分な付着性あるいは付着力を有する溶射磁性層
を得ることができる。また、電子部品等の磁気回路の形
成に用いた場合、下地層に磁性粉末を含有させることに
よって、種々の電磁気特性を得ることができる。
【図1】(a)は本発明の溶射方法の一例を示す断面図 (b)は同断面図
【図2】(a)は本発明の溶射方法を用いて電子部品を
作製する導線の斜視図 (b)は同透視斜視図
作製する導線の斜視図 (b)は同透視斜視図
【図3】(a)は本発明の溶射方法を用いて電子部品を
作製する一例を示す斜視図 (b)は同斜視図 (c)は同斜視図
作製する一例を示す斜視図 (b)は同斜視図 (c)は同斜視図
1 被溶射基材 2 下地層 3 溶射磁性層 4 導線 5 導線支持体
Claims (8)
- 【請求項1】 被溶射基材の表面に少なくともコロイダ
ルシリカとセラミック粉末からなる下地層を形成した
後、磁性材料を溶射する工程を有した磁性材料の溶射方
法。 - 【請求項2】 セラミック粉末が主として磁性粉末から
なる請求項1記載の磁性材料の溶射方法。 - 【請求項3】 磁性粉末が十分にスピネル化したフェラ
イト粉末からなる請求項2記載の磁性材料の溶射方法。 - 【請求項4】 被溶射基材の表面に主として低融点ガラ
スからなる下地層を形成した後、磁性材料を溶射する工
程を有した磁性材料の溶射方法。 - 【請求項5】 被溶射基材の表面に磁性粉末を含有した
低融点ガラスからなる下地層を形成した後、磁性材料を
溶射する工程を有した磁性材料の溶射方法。 - 【請求項6】 低融点ガラスがホウ珪酸鉛系のガラスか
らなる請求項4または請求項5記載の磁性材料の溶射方
法。 - 【請求項7】 磁性材料がフェライトからなる請求項1
または請求項4または請求項5記載の磁性材料の溶射方
法。 - 【請求項8】 被溶射基材が少なくとも導線あるいは導
線と導線支持体からなる請求項1または請求項4または
請求項5記載の磁性材料の溶射方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6245318A JPH08111340A (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 磁性材料の溶射方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6245318A JPH08111340A (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 磁性材料の溶射方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08111340A true JPH08111340A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17131886
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6245318A Pending JPH08111340A (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 磁性材料の溶射方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08111340A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100605366B1 (ko) * | 2004-12-15 | 2006-07-31 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 자기특성이 우수한 희토류 박형자석의 제조방법 |
| JP2015207709A (ja) * | 2014-04-22 | 2015-11-19 | 新電元工業株式会社 | 磁性部品 |
-
1994
- 1994-10-11 JP JP6245318A patent/JPH08111340A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100605366B1 (ko) * | 2004-12-15 | 2006-07-31 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 자기특성이 우수한 희토류 박형자석의 제조방법 |
| JP2015207709A (ja) * | 2014-04-22 | 2015-11-19 | 新電元工業株式会社 | 磁性部品 |
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