JPH08119727A - 酸化物磁性材料の焼結方法 - Google Patents

酸化物磁性材料の焼結方法

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JPH08119727A
JPH08119727A JP6289103A JP28910394A JPH08119727A JP H08119727 A JPH08119727 A JP H08119727A JP 6289103 A JP6289103 A JP 6289103A JP 28910394 A JP28910394 A JP 28910394A JP H08119727 A JPH08119727 A JP H08119727A
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JP
Japan
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temperature
sintering
magnetic material
partial pressure
cooling process
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JP6289103A
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Tatsufumi Goto
達文 後藤
Kiyoshi Shoji
潔 庄司
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Mn−Zn系フェライトにおいて、高透磁率
用磁性材料及び低損失用磁性材料として、副成分を添加
する等の組成の調製を最小限にして、焼結工程の冷却過
程での酸素分圧の制御により、初透磁率のセカンドピー
クを示す温度、及びその温度における初透磁率を制御
し、所定の温度特性を持つ高透磁率用磁性材料及び低損
失用磁性材料を得る。 【構成】 焼結工程の冷却過程における温度Tに応じ
て、雰囲気中の酸素分圧PO2をlogPO2=−(A/
T)×10-4+Bで表す式に従って制御し、高透磁率用
酸化物磁性材料には、Aを2000ないし50000、
低損失用酸化物磁性材料には、2000ないし8000
0の範囲で、それぞれ設定して焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信用の変成器等に磁
芯として使われる高透磁率を示す酸化物磁性材料、及び
電子装置の電源要素の磁芯として使われる低損失特性を
示す酸化物磁性材料の焼結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種通信機器、電子機器の信号用
変成器や電力用トランス等の磁芯材料としては、酸化物
磁性材料が多く使われ、特に、数100kHzで高透磁
率、低損失特性を生かして使われている。従来のMn−
Zn系の酸化物磁性材料の初透磁率(μ)の値とその温
度特性の改善や、鉄損(Pcv)やその温度特性の改善に
あたっては、材料のμ−Tカーブ特性を求め、そのμの
セカンドピークを示す温度とそのμの大きさや、Pcv
Tカーブ特性を求め、Pcvが最低となる温度やPcvの大
きさ等を参考にして、組成を変化させて行っていた。特
に、微量の添加物による組成を変化させて、μやPcv
及びその温度特性の改善が行われていた。
【0003】通信機器における信号用の変成器には、小
型化、高性能化が求められ、このため、特に、初透磁率
が大きいMn−Zn系フェライトが使用されている。上
述の如く、初透磁率のセカンドピークを示す温度、及び
その温度における初透磁率を制御することができるなら
ば、μの大きさや温度特性が制御できるという関係があ
る。従来の磁芯材料の温度特性の制御は、この初透磁率
のセカンドピークの温度とそのピークの値が制御の目安
に使われてきたが、その方法は、主として、副成分の添
加を含む組成の制御によって要求特性を満たす製品を得
ているが、非常に難しく、極めて厳密な管理のもとに、
多大な労力と低い歩留を余儀なくされるため、量産に適
しないという問題があった。
【0004】他方、電力用トランス等に使われる酸化物
磁性材料には、低損失特性のほか、これが組み込まれ使
用される機器の環境温度に従って、鉄損(Pcv)の温度
特性を制御することが望まれ、CaO及びSiO2を副
成分として含むMn−Zn系フェライトが使われ、それ
ぞれの要求温度特性に応じて、さらにAl23、SnO
2,TiO2、V25,Nb25等々の副成分を添加する
方法が一般的であった。この場合も材料のPcv−Tカー
ブ特性のPcvの最低を示す温度と、そのPcvの値を目安
に改善していた。このため、フェライトの組成を個々の
要求にもとづく温度特性に応じて調製していた。多様な
要求特性を満たすためには、前記高透磁率材料の場合と
同様に、多種類の組成の粉末を極めて厳密な管理のもと
に作製する必要があり、繁雑な管理と低い歩留のため、
非効率的な作業を余儀なくされたという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、所定
の温度特性を持ち、かつ、高透磁率特性や低損失特性が
求められるMn−Zn系フェライトについて、副成分の
添加等の組成の調製に頼ることを極力避け、焼結条件の
制御により、上記諸特性の改善の目安である、μ−Tカ
ーブ特性における初透磁率のセカンドピークを示す温
度、及びその温度における初透磁率の値、又は、Pcv
Tカーブ特性におけるPcvが最小を示す温度やPcvの大
きさを目安にして、高透磁率や低鉄損で所定の温度特性
を有する酸化物磁性材料を実現できる焼結方法を供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、Fe23、MnO及びZnOを主成分
として構成する酸化物磁性材料の焼結方法において、焼
結工程の冷却過程における雰囲気の酸素分圧をPO2、温
度をT、A及びBを定数として、焼結温度からの冷却過
程における各温度に応じて、logPO2=−(A/T)
×10-4+Bで表す式に従って、冷却過程の雰囲気の酸
素分圧PO2を制御する酸化物磁性材料の焼結方法を提供
する。
【0007】前記記載の酸化物磁性材料の焼結方法
において、Aの値を2000ないし50000の範囲と
することを特徴とする酸化物磁性材料の焼結方法を提供
する。
【0008】Fe23、MnO及びZnOを主成分と
し、少なくとも副成分としてCaO、及びSiO2を含
有し、各含有率がCaOは0.02ないし0.15重量
%、SiO2は0.005ないし0.1重量%である酸
化物磁性材料の焼結方法において、焼結工程の冷却過程
における雰囲気の酸素分圧をPO2、温度をT、A及びB
を定数とし、焼結温度からの冷却過程における各温度に
応じて、logPO2=−(A/T)×10-4+Bで表す
式に従って、冷却過程の雰囲気の酸素分圧PO2を制御
し、Aの値を2000ないし80000の範囲とする酸
化物磁性材料の焼結方法を提供する。
【0009】
【作用】Mn−Zn系フェライトにおけるμやPcvの温
度特性を改善する方法として、本発明は、その焼結工
程、特に、冷却過程の雰囲気の酸素分圧を、冷却温度の
関数として連続的に制御することによって、目的とする
μ−Tカーブ特性、Pcv−Tカーブ特性を得、目的の温
度特性を実現する。
【0010】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。図
1は、後述する実施例1及び実施例2における焼結工程
の、特に冷却過程での温度と、その温度に連動して制御
する酸素分圧の関係を示す。図2(a)は、実施例1に
おいて、本発明が示した式における定数Aとμ−Tカー
ブにおけるセカンドピークを示す温度との関係を示し、
図2(b)は定数Aとセカンドピークにおける初透磁率
の大きさとの関係を示す。図3(a)は、実施例2にお
いて、本発明が示した式における定数Aと、最小の鉄損
(Pcv)となる温度との関係を示し、図3(b)は、定
数Aの最小の鉄損(Pcv)との関係を示す。
【0011】(実施例1)本実施例は、高透磁率用のM
n−Zn系フェライトの一例である。Fe23、MnO
及びZnOを主成分として構成するMn−Zn系フェラ
イトにおいて、組成比は、Fe2352.0モル%、M
nO25.0モル%、残部をZnOとする。
【0012】上記組成比の粉末をボールミルにより混
合、予備焼成、造粒し成形焼結する。成形体は、外径3
0mm、内径18mm、高さ5mmに成形した。この材
料の望ましい焼結条件は、酸素0.5〜3.5%を含む
窒素雰囲気中で、焼結温度1300〜1400℃におい
て保持2〜10時間であることが知られている。本実施
例における焼結保持条件は、酸素1.5%を含む窒素雰
囲気中で、焼結温度1350℃で2時間保持とした。
【0013】次に、別に定める冷却プログラムで示され
る焼結の冷却過程の温度Tに対する、酸素分圧PO2をl
ogPO2=−(A/T)×10-4+Bで表す式に従っ
て、定数Aの値を種々設定した。なお、Bは冷却過程の
雰囲気の酸素分圧の制御を始める温度と傾きによって決
まる定数である。加熱手段である電気炉の温度は、プロ
グラムコントローラで制御した。酸素分圧の制御は、前
記プログラムコントローラに連動したマスフローコント
ローラを使い、空気と窒素の流量を調節することによっ
て行った。
【0014】図1には、設定した定数Aの値に応じ、冷
却過程の各温度と、その温度に対応して制御すべき酸素
分圧の関係を示す。上記の焼結条件で得られた焼結体の
磁芯を試料とした。図2(a)には、前記式における定
数Aの各値に対する、試料を周波数1kHzで測定した
初透磁率のセカンドピークを示す温度の依存性を、図2
(b)には、定数Aの各値に対する、セカンドピークに
おける初透磁率の依存性をそれぞれ示す。A=2000
の時、及びA=50000の時、セカンドピークを示す
温度はそれぞれ−10℃、50℃、又初透磁率はそれぞ
れ7200、及び11800である。Aの値が2000
〜50000の範囲では、図2(a)及び図2(b)に
明らかなとおり、周波数1kHzにおいて、Aの増大と
ともにセカンドピークを示す温度は、より高温となる。
ピーク値すなわち初透磁率も、同様にAとともに単調に
増加する。この結果から、セカンドピークを示す温度、
及びその温度における初透磁率の制御は、上記焼結条件
により安定に得られていることがわかる。
【0015】しかしながら、Aの値を2000以下に設
定して得た試料では、異常粒成長に起因すると思われる
低い磁気特性を示す結果となり、セカンドピークを示す
温度の制御は困難であった。又、Aの値を50000を
超えて設定した場合には、損失(tanδ/μ)が増大す
ることが判明した。
【0016】(実施例2)本実施例は、トランス用低損
失特性のMn−Zn系フェライトの一例について示す。
主成分として53.0モル%のFe23、39.0モル
%のMnO、8.0モル%のZnOからなるMn−Zn
系フェライトに、副成分としてSiO2を0.02重量
%、CaOを0.05重量%それぞれ添加し、前記実施
例1と同様の方法で成形体を焼結した。本実施例におけ
る焼結保持条件は、酸素0.5〜5.0%を含む窒素雰
囲気中で、焼結温度1250〜1350℃で2時間保持
とした。
【0017】本実施例では、前記実施例1と同様に、焼
結の冷却過程において冷却温度Tに対応して、酸素分圧
PO2をlogPO2=−(A/T)×10-4+Bで表す式に
従って、定数Aの値を種々設定した。図1には、A=1
2000の場合の、冷却過程の温度に対応して制御した
酸素分圧の関係を示す。その結果、得られた焼結体の試
料について、最大励振磁束密度(Bm)=200mT、
周波数100kHzの条件で測定したPCVが最小となる
温度と定数Aの各値の関係を図3(a)に示す。図3
(b)にはPCVのレベルと定数Aの各値との関係を示
す。Aの値が2000〜80000の範囲では、図3に
明らかなとおり、Aの増大とともに、PCVが最小となる
温度は単調に上昇する。又、PCVのレベルはAが200
00と40000の間の値をとる時に最小となる。な
お、A=2000〜80000の範囲でPCVは要求特性
基準とする550以下を示し、十分に満足する。なおA
が1000の時、及び100000の時、PCVはそれぞ
れ750、及び950で、要求特性基準を満たす結果と
はならなかった。
【0018】以上の事実は、焼結工程の冷却過程におい
て、温度と酸素分圧の関係を適切な条件とすることによ
って、PCVが最小となる温度及びPCVを制御することが
可能であることを示す。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように、Mn−Zn系フ
ェライトの焼結工程の冷却過程において、酸素分圧PO2
を、冷却温度Tに対してlogPO2=−(A/T)×1
-4+Bで表す式に従って、定数Aの値を所定の値に設
定することにより、副成分を添加する等、組成の調製に
頼ることなく、初透磁率のセカンドピークを示す温度、
及びその温度における初透磁率の制御することができ、
又、鉄損の温度特性の制御が可能であることを明らかに
した。
【0020】本実施例は、電気炉の温度をプログラムコ
ントローラによって制御し、酸素分圧の制御は、前記プ
ログラムコントローラに連動したマスフローコントロー
ラを使い、空気と窒素の流量を調節して焼結を行ったこ
とは、すでに述べたとおりである。制御された温度分布
と、その温度分布に連動して酸素分圧が保たれた空間を
有する、いわゆる連続炉を使用しても、同様な効果を得
ることができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却時の雰囲気の酸素分圧と冷却温度
との関係式における定数Aの値に応じた冷却過程の温度
と、その温度に対応して制御すべき酸素分圧の関係を示
す図。
【図2】図2(a)は、実施例1において、定数Aの各
値に対する、周波数1kHzでの初透磁率のセカンドピ
ークを示す温度の依存性を示す図、図2(b)は、図2
(a)と同じ条件で測定したセカンドピークの初透磁率
の、定数Aに対する依存性を示す図。
【図3】図3(a)は、実施例2において、Bm=20
0mT、周波数100kHzの条件で測定したPCVが最
小となる温度と定数Aの関係を示す図、図3(b)は、
図3(a)と同じ条件で測定したPCVのレベルと定数A
関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/34 B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe23、MnO及びZnOを主成分と
    して構成する酸化物磁性材料の焼結方法において、焼結
    工程の冷却過程における雰囲気の酸素分圧をPO2、温度
    をT、A及びBを定数として、焼結温度からの冷却過程
    における各温度に応じて、logPO2=−(A/T)×
    10-4+Bで表す式に従って、冷却過程の雰囲気の酸素
    分圧PO2を制御することを特徴とする酸化物磁性材料の
    焼結方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の酸化物磁性材料の焼結方
    法において、Aの値を2000ないし50000の範囲
    とすることを特徴とする酸化物磁性材料の焼結方法。
  3. 【請求項3】 Fe23、MnO及びZnOを主成分と
    し、少なくとも副成分としてCaO、及びSiO2を含
    有し、各含有率がCaOは0.02ないし0.15重量
    %、SiO2は0.005ないし0.1重量%である酸
    化物磁性材料の焼結方法において、焼結工程の冷却過程
    における雰囲気の酸素分圧をPO2、温度をT、A及びB
    を定数とし、焼結温度からの冷却過程における各温度に
    応じて、logPO2=−(A/T)×10-4+Bで表す
    式に従って、冷却過程の雰囲気の酸素分圧PO2を制御
    し、Aの値を2000ないし80000の範囲とするこ
    とを特徴とする酸化物磁性材料の焼結方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008247675A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Tdk Corp MnZn系フェライトの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008247675A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Tdk Corp MnZn系フェライトの製造方法

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