JPH0812166B2 - ガスセンサの製造方法 - Google Patents

ガスセンサの製造方法

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JPH0812166B2
JPH0812166B2 JP3059897A JP5989791A JPH0812166B2 JP H0812166 B2 JPH0812166 B2 JP H0812166B2 JP 3059897 A JP3059897 A JP 3059897A JP 5989791 A JP5989791 A JP 5989791A JP H0812166 B2 JPH0812166 B2 JP H0812166B2
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昭彦 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオゾン等のガス発生機
やガス利用機器におけるガス濃度制御またはガス検知用
に用いるガスセンサの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガスセンサとして、接触燃焼式、
半導体式、光学式ガスセンサ等がある。半導体式ガスセ
ンサは、図9に示すように、加熱機能を備えた絶縁基板
1上に、少なくとも1対の電極2とその1対の電極2間
に形成されたガス感応体3から構成されている。ガス感
応体3として用いられる材料としては、ガスの吸着によ
る電気伝導度変化を利用するものとして、SnO2、Z
nO等の金属酸化物や、ある種の有機半導体が実用され
ている。ガス感応体3の形成方法としては、焼結を用い
る方法、スクリーン印刷等の厚膜法、スパッタリング法
や真空蒸着法等の薄膜法が用いられており、膜厚とし
て、数十nmから数十μm程度のものである。また、一
部の半導体式ガスセンサにおいてはガス選択性を向上す
るために、ガス感応体上にSiO2等の金属酸化物の被
覆層を有しているものもある。さらに、感度を上げるた
めに感応体の表面に凹凸を設ける提案もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来この種ガス感応体
の表面を粗面化する方法としては、物理的な方法とし
て、研磨粉により研磨する方法やサンドブラスト法、化
学的な方法として、エッチング液によりエッチングする
方法や、プラズマエッチング法、スパッタエッチング法
のようなドライエッチング法などが知られている。しか
し、スパッタ等のドライエッチング法は、比較的高価で
あり、コスト的には安価な研磨やサンドブラスト法、湿
式エッチング法は、ガス感応体中に不純物を混入させる
不都合がある。
【0004】本発明は、上記のような不都合がなく、し
かも凹凸の深さや周期を容易に制御 することができるガ
スセンサの製造方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、高感度で、ガス選択性に優れたガスセン
サを得る方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のガスセンサの製
造方法は、少なくとも1対の電極を有する絶縁基板上
に、金属化合物の加水分解で得られる粘性溶液を前記1
対の電極にまたがって塗布・乾燥してゲル膜を形成する
工程、前記ゲル膜に凹凸を有する型を押印して凹凸を有
するゲル膜を形成する工程、および前記凹凸を有するゲ
ル膜を加熱処理することにより、前記金属の酸化物から
なり0.01μm〜1μmの凹凸を有するガス感応体を
形成する工程を含むものである。また、本発明のガスセ
ンサの製造方法は、少なくとも1対の電極を有する絶縁
基板上に、前記1対の電極に接してガス感応体を形成す
る工程、前記ガス感応体上に金属化合物の加水分解で得
られる粘性溶液を塗布・乾燥してゲル膜を形成する工
程、前記ゲル膜に凹凸を有する型を押印して凹凸を有す
るゲル膜を形成する工程、および前記凹凸を有するゲル
膜を加熱処理することにより、前記金属の酸化物からな
り0.01μm〜1μmの凹凸を有する被覆層を形成す
る工程を含むものである。
【0006】
【作用】本発明によると、金属化合物の加水分解を制御
することにより形成されたゲル膜が、凹凸を有する型を
押す際に塑性変形し、凸部の部分がへこみ、その分、凹
部の部分に入り込み、型が離れても、その形状を維持す
ることができるという特性を有し、これにより、凹凸を
有する型の凹凸の深さや周期を変えることにより、最終
的に得られるガス感応体または被覆層の凹凸の深さや周
期を制御することが容易にできる。本発明により得られ
るガスセンサは、そのガス感応体または被覆層が0.0
1μm〜1μmの凹凸を有するために、ガス感応体また
は被覆層の被検ガスとの単位面積当たりの接触面積が増
加し、ガスの吸着量の増加により電気伝導度の変化率が
大きくなり、被検ガスに対する感度が向上する。また、
ガス感応体上の被覆層の形成により、ガス選択性が向上
する。従って、本発明は、特に、環境基準が0.05p
pmと定められているオゾンガスのように、0.01p
pm程度の非常に低い濃度を検知する必要のあるガスセ
ンサに対して非常に有用である。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図1〜図7とと
もに図9と同一部分には同一番号を付して説明する。図
1〜7は本発明のガスセンサの概略断面図である。これ
らの図において、1はアルミナ、ムライト等の絶縁基
板、2は金、銀、白金等の金属からなる1対の電極、3
はZnO、SnO2、In23等の金属酸化物からなる
ガス感応体、4はSiO2、MgO等の金属酸化物から
なる被覆層である。
【0008】基板1は、表面が絶縁性を有し、加熱機能
を備えているものであれば、いずれのものも使用するこ
とができ、材料や構成等を限定するものではない。電極
2は、ガス感応体3に電圧を印加し、その抵抗値を測定
することが主たる目的であり、電極の材料、構成、パタ
ーン、製造方法等を限定するものではない。ガス感応体
3は、以下のようにして形成することができる。有機金
属化合物または無機金属化合物の加水分解で得られる粘
性溶液を塗布・乾燥してゲル膜を形成する前記加水分
解の際、金属化合物の官能基の一部が、水との反応によ
り生成した水酸基と反応して、金属間に酸素を介した結
合を有する重縮合体を生じることが多い。そして、その
ゲル膜に0.01μm〜1μmの凹凸を有する型を押印
し、有機金属化合物または無機金属化合物が熱分解もし
くは重縮合を起こす温度以上で、加熱処理することによ
前記金属の酸化物からなるガス感応体3が形成され
る。
【0009】前記の溶液またはペーストに用いる金属原
料は、有機金属化合物として、例えば金属アルコキシ
ド、金属カルボン酸塩、金属アセチルアセトン塩等が、
無機金属化合物としては、例えば金属硝酸塩、金属ハロ
ゲン化物、金属硫酸塩、金属燐酸塩等が挙げられ、その
金属元素を特に限定するものではない。また、前記のゲ
ル膜形成用溶液またはペーストの塗布には、スクリーン
印刷法、ロールコート法、ディップコート法、スピンコ
ート法等を用いることができる。ゲル膜に金属やガラス
等の型を押印して凹凸を形成するが、加熱処理後に生成
するガス感応体3の粒径は約0.01μm程度であるこ
とと、1μmを超えるとガスセンサ自身の感度が著しく
低下することから、凹凸の段差は0.01μm〜1μm
が好ましい。また、図1〜図3に示すように、凹凸の形
成は、ガス感応体3の被検ガスとの接触面積の増加が目
的であり、凹凸の段差や間隔、ガス感応体3の表面にお
ける凹凸の配列を特に限定するものではない。
【0010】被覆層4は平滑なまたは凹凸を有するガス
感応体3上に、前記のガス感応体3の形成方法と同様
に、以下のようにして形成することができる。有機金属
化合物または無機金属化合物の加水分解で得られる粘性
溶液を塗布・乾燥してゲル膜を形成する。そして、その
ゲル膜に0.01μm〜1μmの均一な凹凸を有する型
を押印し、有機金属化合物または無機金属化合物が熱分
解または重縮合を起こす温度以上で、加熱処理すること
により前記金属の酸化物からなる被覆層4が形成され
る。前記の溶液またはペーストに用いる金属原料には、
ガス感応体3の形成方法と同様に、各種有機金属化合物
または無機金属化合物を用いることができ、その金属元
素を限定するものではない。ガス感応体3の形成方法と
同様に、被覆層4を形成するゲル膜に金属やガラス等の
型を押印して凹凸を形成し、その凹凸の段差もガス感応
体3と同じ理由により0.01μm〜1μmが好まし
い。
【0011】凹凸の形成は、図4〜図6に示すように、
被覆層4と被検ガスとの接触面積の増加が目的であり凹
凸の段差や間隔、被覆層4の表面における凹凸の配列を
特に限定するものではない。また、図7に示すように、
通常のガスセンサの作製に用いられているスクリーン印
刷法等の厚膜法や、真空蒸着法、スパッタリング法等の
薄膜法等を用いても、ガス感応体3の凹凸の段差が被覆
層4の膜厚より大きい場合には、前記の凹凸を有したガ
ス感応体3上の被覆層4に凹凸を形成することができ
る。
【0012】以下、さらに詳細な実施例によって本発明
を説明する。 (実施例1) 厚さ0.2mmのアルミナ基板1の上に、金の有機金属
化合物ペ−ストをスクリーン印刷を用いて塗布・乾燥し
た後、800℃で焼成して、1対の電極2を形成した。
それから、その基板1上に、同様にスクリーン印刷によ
り、金属アルコキシドと金属塩化物の加水分解・重縮合
により調製した粘性溶液の被膜を形成し、100℃で1
5分間加熱処理して、厚さ1.5μmのガス感応体3の
ゲル膜を作製した。そのゲル膜に1μmの凹凸を有した
ステンレス製金型を押印した後、500℃で1時間焼
成し、最終的に0.2μmの平均厚さで0.1μmの凹
凸を有したITO膜からなるガス感応体3を形成した。
【0013】ここで、ガス感応体3の形成に用いた粘性
溶液は、以下のようにして調製した。金属化合物とし
て、インジウムエトキシドと塩化第2スズ5水和塩を用
い、それを2−メトキシエタノールに溶解し、有機金属
化合物の2−メトキシエタノール溶液にした。なお、溶
媒として、アルコール、グリコール、アミン、ジアミ
ン、アミド、ケトンなどの極性溶媒を用いてもよい。ま
た、金属化合物の溶解は、溶液を加熱または還流して
温下で行ってもよい。この金属化合物の2−メトキシエ
タノール溶液に、少量の水と塩酸をエタノールで希釈し
て加えることにより加水分解した。なお、金属化合物の
加水分解も、溶液を加熱または還流しながら高温下で行
ってもよい。最後に、その2−メトキシエタノール溶液
を濃縮して溶液の粘度を高め、ガス感応体形成用の粘性
溶液とした。
【0014】(実施例2) 厚さ0.2mmのアルミナ基板1の上に、金の有機金属
化合物ペ−ストをスクリーン印刷を用いて塗布・乾燥し
た後、800℃で焼成して1対の電極2を形成した。そ
れから、そのアルミナ基板1上に、厚さ0.2μmのI
TO膜からなるガス感応体3を真空蒸着法を用いて形成
した。さらに、そのガス感応体3上に、同様にロールコ
ータにより、金属アルコキシドの加水分解・重縮合によ
り調製した粘性溶液の被膜を形成し、25℃で30分間
放置して、厚さ0.3μmの被覆層4のゲル膜を作製し
た。そのゲル膜に0.1μmの凹凸を有したガラス製凹
版を押印した後、500℃で1時間焼成し、最終的に
0.1μmの平均厚さで0.05μmの凹凸を有した被
覆層4を形成した。
【0015】ここで、被覆層4の形成に用いた粘性溶液
は、以下のようにして調製した。金属アルコキシドとし
て、シリコンエトキシドを用い、それをエタノールに溶
解し、有機金属化合物のエタノール溶液にした。なお、
溶媒として、アルコール、グリコール、アミン、ジアミ
ン、アミド、ケトンなどの極性溶媒を用いてもよい。ま
た、金属化合物の溶解は、溶液を加熱または還流して
温下で行ってもよい。この金属化合物のエタノール溶液
に、少量の水をエタノールで希釈して加えることにより
加水分解した。なお、金属化合物の加水分解も、溶液を
加熱または還流しながら高温下で行ってもよい。最後
に、そのエタノール溶液を濃縮して溶液の粘度を高め、
被覆層形成用の粘性溶液とした。
【0016】(実施例3) 厚さ0.2mmのアルミナ基板1の上に、金の有機金属
化合物ペ−ストをスクリーン印刷を用いて塗布・乾燥し
た後、800℃で焼成して1対の電極2を形成した。そ
のアルミナ基板1上に、実施例1と同様に0.2μmの
平均厚さで0.1μmの凹凸を有したITO膜からなる
ガス感応体3を形成した。さらにそのガス感応体3上
に、実施例2と同様に0.1μmの平均厚さで0.05
μmの凹凸を有した被覆層4を形成した。
【0017】(比較例1) 厚さ0.2mmのアルミナ基板の上に、金の有機金属化
合物ペ−ストをスクリーン印刷を用いて塗布・乾燥した
後、800℃で焼成して1対の電極を形成した。それか
ら、その基板上に、厚さ0.2μmのITO膜からなる
ガス感応体を真空蒸着法を用いて形成した。
【0018】(比較例2) 厚さ0.2mmのアルミナ基板の上に、金の有機金属化
合物ペ−ストをスクリーン印刷を用いて塗布・乾燥した
後、800℃で焼成して1対の電極を形成した。それか
ら、その基板上に、厚さ0.2μmのITO膜からなる
ガス感応体を真空蒸着法を用いて形成した。さらに、ガ
ス感応体上に、厚さ0.1μmのSiO2からなる被覆
層をスパッタリング法を用いて形成した。
【0019】これらのガスセンサを用い、以下の方法で
オゾンガス応答特性とCOとNO2の影響について評価
した。まずセンサ素子加熱用ヒーターにガスセンサを固
定して測定箱にセットし、ヒーターに通電してセンサ素
子温度を350℃に加熱保持した。次いで、1ppmの
オゾン、2ppmのCO、1ppmのNO2をそれぞれ
単独あるいは同時に測定箱に注入してガスセンサに接触
させ、各々の場合のガスセンサの電気抵抗を測定した。
その結果を図8(a)、(b)にそれぞれ示す。なお、
センサ電気抵抗は(a)、(b)とも共通の任意目盛
りで示してある。図8(b)はオゾン単独注入の場合を
示している。
【0020】実施例1、2、3、比較例1、2ともにほ
ぼ等しく一定の電気抵抗変化を示すが、抵抗値変化は実
施例1が最も大きく、比較例2が最も低い。この結果
は、凹凸の形成により、抵抗値変化が大きくなったこと
と、被覆層4の形成により、電気抵抗値の変化が小さく
なったことを示している。図8(b)は、オゾンとCO
およびNO2からなる混合ガスを注入した場合を示して
いる。実施例2,3および比較例2のガスセンサの電気
抵抗値はオゾンガス単独の電気抵抗値とほとんど同じで
あるが、比較例1のガスセンサの電気抵抗値はオゾンガ
ス単独の電気抵抗値に比べ、大きく減少し、実施例1の
センサの電気抵抗値もわずかに減少した。この結果は、
凹凸の形成または被覆層の形成によりガス選択性が向上
していることを示している。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、凹凸を有する型の凹凸
の深さや周期を変えることにより、最 終的に得られるガ
ス感応体または被覆層の凹凸の深さや周期を容易に制御
することができる。従って、本発明により得られるガス
センサは、ガス検出感度とガス選択性等のガス検知特性
に優れ、小型軽量かつ安価であるため、オゾン等のガス
発生機やガス利用機器におけるガス濃度制御またはガス
検知等の用途に適するものである
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるガス感応体が凹凸を有
するガスセンサの概略断面図
【図2】同ガス感応体が他の形状の凹凸を有するガスセ
ンサの概略断面図
【図3】同ガス感応体がさらに他の形状の凹凸を有する
ガスセンサの概略断面図
【図4】本発明の他の実施例における被覆層が凹凸を有
するガスセンサの概略断面図
【図5】同被覆層が他の形状の凹凸を有するガスセンサ
の概略断面図
【図6】ガス感応体と被覆層がそれぞれ凹凸を有するガ
スセンサの概略断面図
【図7】ガス感応体と被覆層がそれぞれ他の形状の凹凸
を有するガスセンサの概略断面図
【図8】(a)本発明の実施例と比較例のガスセンサの
電気抵抗の比較を示す図 (b)同実施例と比較例のガスセンサの混合ガス中での
電気抵抗の比較を示す図
【図9】従来の半導体式ガスセンサの概略断面図
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 1対の電極 3 ガス感応体 4 被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 邦夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−123845(JP,A) 特開 昭54−139097(JP,A) 特公 昭53−36157(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1対の電極を有する絶縁基板上
    に、金属化合物の加水分解で得られる粘性溶液を前記1
    対の電極にまたがって塗布・乾燥してゲル膜を形成する
    工程、前記ゲル膜に凹凸を有する型を押印して凹凸を有
    するゲル膜を形成する工程、および前記凹凸を有するゲ
    ル膜を加熱処理することにより、前記金属の酸化物から
    なり0.01μm〜1μmの凹凸を有するガス感応体を
    形成する工程を含むことを特徴とするガスセンサの製造
    方法。
  2. 【請求項2】少なくとも1対の電極を有する絶縁基板上
    に、前記1対の電極に接してガス感応体を形成する工
    程、前記ガス感応体上に金属化合物の加水分解で得られ
    る粘性溶液を塗布・乾燥してゲル膜を形成する工程、前
    記ゲル膜に凹凸を有する型を押印して凹凸を有するゲル
    膜を形成する工程、および前記凹凸を有するゲル膜を加
    熱処理することにより、前記金属の酸化物からなり0.
    01μm〜1μmの凹凸を有する被覆層を形成する工程
    を含むことを特徴とするガスセンサの製造方法。
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