JPH0812454B2 - 加熱定着方法及び該方法に使用される加熱定着用カプセルトナー - Google Patents

加熱定着方法及び該方法に使用される加熱定着用カプセルトナー

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JPH0812454B2
JPH0812454B2 JP63315012A JP31501288A JPH0812454B2 JP H0812454 B2 JPH0812454 B2 JP H0812454B2 JP 63315012 A JP63315012 A JP 63315012A JP 31501288 A JP31501288 A JP 31501288A JP H0812454 B2 JPH0812454 B2 JP H0812454B2
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capsule toner
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法、静電印刷法、磁気記録法など
に用いられる定着方法及び、トナーに関し、特にトナー
画像を記録材に加熱定着する画像形成装置の定着装置と
該定着方法に用いられるカプセルトナーに関する。
[従来の技術] 従来、トナーの顕画像を記録材に定着する方法として
は、所定の温度に維持された加熱ローラーと弾性層を有
して該加熱ローラーに圧接する加圧ローラーとによっ
て、未定着のトナー顕画像を保持した記録材を挟持搬送
しつつ加熱する熱ロール定着方式が多用されている。
又、USP3,578,797号記載のベルト定着方式が知られて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら上述の従来多用されてきた熱ロール定着
では、 (1)熱ローラーが所定温度に達するまでの画像形成作
動禁止の時間、所謂ウエイト時間がある。
(2)記録材の通過あるいは他の外的要因で加熱ローラ
ーの温度が変動することによる定着不良および加熱ロー
ラーへのトナーの転移、所謂オフセット現象を防止する
ために、加熱ローラーを最適な温度に維持する必要があ
り、このためには加熱ローラーあるいは加熱体の熱容量
を大きくしなければならず、これには大きな電力を要す
る。
(3)ローラーが低温度であるため、記録材が加熱ロー
ラーを通過排出される際は、記録材および記録材上のト
ナーが緩慢に冷却されるため、トナーの粘着性が高い状
態となり、ローラーの曲率とも相まって、オフセットあ
るいは記録材を巻き込むことによる、紙づまりを生ずる
ことがある。
(4)高温の加熱ローラーが直接手に触れる構成となり
安全性に問題があったり、保護部材が必要であったりす
る。また、USP3,578,797号記載のベルト定着方式におい
ても、前述の熱ロール定着の問題点(1),(2)は根
本的に解決されていない。
本発明の目的は、上述の如き問題点を解決したウエイ
ト時間が実質的にないあるいは、極めて短時間であり、
かつ低消費電力でオフセット現象が発生せず記録材への
トナー画像の定着も良好である新規な加熱定着方法を提
供するものである。
また、本発明の目的は、本発明中で提供される加熱定
着方法において好ましく用いられる加熱定着用トナーを
提供するものである。
更に本発明の別の目的は高温の回転ローラーを使用し
ないことで、耐熱性特殊軸受けを必要としない加熱定着
方法を提供するものである。
更に本発明の別の目的は、高温体に直接手を触れるこ
とのない定着装置構成を有することで、安全性に優れた
あるいは保護部材を必要としない加熱定着方法を提供す
るものである。
[課題を解決するための手段] 具体的には、本発明は、結着樹脂と着色剤を主成分と
する芯粒子表面を樹脂で被覆したカプセルトナーを用
い、該カプセルトナーの顕画像を記録材に加熱定着する
方法において、 a)前記結着樹脂の高架式フローテスターにより測定し
た50%流出点における粘度が、103〜105poiseの範囲に
あり、かつ50%流出点における粘度の自然対数を温度に
対してプロットした際のグラフの傾きの絶対値が1.0ln
(poise)/℃以下である特性を有するカプセルトナー
を用い、 b)固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接し且
つ定着フィルムを介して記録材を該加熱体に密着させる
加圧部材とにより、該カプセルトナーの顕画像を記録材
に加熱定着し、 c)トナー定着面より剥離する部分における定着フィル
ムの表面温度T3が、カプセルトナーの吸熱温度TDよりも
30℃以上高い温度を有している条件下で、該定着フィル
ムをトナー定着面から剥離する ことを特徴とする加熱定着方法に関する。
さらに、本発明は、固定支持された加熱体と、該加熱
体に対向圧接し且つ定着フィルムを介して記録材を加熱
体に密着させる加圧部材とにより、カプセルトナーの顕
画像を記録材に加熱定着し、トナー定着面より剥離する
部分における定着フィルムの表面温度T3が、カプセルト
ナーの吸熱温度TDよりも30℃以上高い温度を有している
状態で、該定着フィルムをトナー定着面から剥離する定
着方法に使用されるカプセルトナーであり、 該カプセルトナーが結着樹脂と着色剤を主成分とする
芯粒子表面を樹脂で被覆したカプセルトナーであって、
該結着樹脂の高架式フローテスターにより測定した50%
流出点における粘度が、103〜105poiseの範囲にあり、
かつ50%流出点における粘度の自然対数を温度に対して
プロットした際のグラフの傾きの絶対値が1.0ln(pois
e)/℃以下である特性を有する ことを特徴とする加熱定着用カプセルトナーに関する。
本出願人が先に提供した特開昭62−147884において
は、パルス状に通電発熱させた低熱容量の発熱体によっ
て、移動する耐熱性シートを介してトナー顕画像を加熱
し、記録材へ定着させる定着装置によって、ウエイト時
間が短かく低消費電力の画像形成装置が提案されてい
る。また同様に本出願人が先に提案した特願昭63−1206
9においては、トナーの顕画像を耐熱性シートを介して
記録材へ加熱定着する定着装置において、該耐熱性シー
トが耐熱層と離型層あるいは低抵抗層を有することで、
オフセット現象を有効に防止する定着装置が提案されて
いる。
しかしながら、優れたトナー顕画像の記録材への定着
性、オフセットの防止等を達成しつつ、ウエイト時間が
短かく、低消費電力である定着方法を実現するために
は、上述の如き定着装置に加えて、トナーの特性に負う
ところが大きい。
本発明における結着樹脂の粘度の測定は、第1図に示
す如き高架式フローテスター(島津フローテスターCFT
−500形)を用いて行った。加圧成形器を用いて成形し
た1.5gの試料を一定温度下でプランジャーにより10kgf
の荷重を与え直径1mm長さ1mmのノズルより押し出すよう
にし、これにより、フローテスターのプランジャー降下
量(流出速度)を測定する。
この流出速度を各温度(2.5℃間隔)にそれぞれ測定
し、この値より見掛けの粘度η′を次式により求めるこ
とができる。
但し、 η′ :見掛けの粘度(poise) Tω′:管壁の見掛けのずり反応(dyne/cm2) Dω′:管壁の見掛けのずり速度(1/sec) Q :流出速度(cm3/sec=ml/sec) P :押出圧力(dyne/cm2)[10kgf=980×104dyn
e] R :ノズルの半径(cm)[0.1cm] L :ノズルの長さ(cm)[0.1cm] 当該フローテスターから得られた見掛け粘度η′の自
然対数を温度(℃)に対してプロットし、50%流出点の
温度における傾きを算出した。なお、50%流出点とは、
該フローテスターにより行い、該試料を昇温速度4℃/m
inで加熱しながら10kgfの荷重を加え、そのノズルより
の流出量が50wt%となる時点の温度である。
本発明において50%流出点における粘度の“傾き”と
は、第5図に示されるように、50%流出点の温度
(t50)をはさむ溶融粘度の測定点(tcおよびtd)のさ
らに外側の測定点(taおよびtb)におけるプロットを直
線で結び、傾き より算出し、これをスロープの“傾き”として近似して
用いている。(ただしlnη′はta(℃)における粘度
の自然対数をとった値を示し、lnη′はtb(℃)にお
ける値を示す。また測定は5℃おきに測定した。) 本発明の加熱定着方法において結着樹脂の“粘度”お
よび“傾き”は、各々の結着樹脂に特有のものであり、
結着樹脂粘度の温度に対する感応性を示すもので、定着
画像形成時における結着性やトナー粒子変形に関与す
る。特にフィルムを用いた定着法においては、定着プロ
セスとの相関性が大である。溶融粘度が高い場合(105p
oise以上)は加熱定着時の粒子変形が起きにくく粘着性
も増大しないため定着不良の原因となり、これを補うた
めには多大なエネルギーが必要となる。また逆に低い場
合(103poise以上)は、転写紙上でのにじみあるいは、
転写紙中への浸み込みが発生し易い。また、“傾き”が
1.0ln(poise)/℃大きくなりすぎると、粒子が温度に
感応し急激な粘度変化を示すため、定着温度のラチチュ
ードを十分にとることができず定着不良やしみ込みが発
生し易い。さらには、定着処理速度(mm/sec)に対する
依存性が大きくなる。またこの“傾き”は定着時におけ
る粒子溶融後の冷却時の粘度変化にも関与するものであ
り、“傾き”が大きい場合には、フィルムへのオフセッ
ト現象が増大する。
本発明の加熱定着方法に用いられるトナーはマイクロ
カプセル型トナーである。一般にマイクロカプセル型ト
ナーは、結着樹脂、着色剤等を含有する芯材を殻材で被
覆した形態をとっており、均一な殻材被覆により流動性
や帯電特性にすぐれている。また殻材で保護されている
ため、ブロッキング性、保存性にすぐれ、より低温で軟
化する物質を芯材に含有させることが可能であり、定着
性が向上し、さらには実質的な定着温度を下げることが
可能である。
本発明のカプセルトナー芯材に用いる結着樹脂材料と
しては、種々の公知の樹脂から本発明の溶融粘度特性を
持つように単独又は混合、あるいは反応させて用いるこ
とができる。たとえばポリスチレン及びその置換体の単
重合体:スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合
体:アクリル樹脂、メタクリル樹脂、シリコーン樹脂、
ポリエステル樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、などが
例示される。
更には、圧力定着用あるいは、低温定着用結着材料も
使用可能である。例えばワックス類(密ろう、カルナバ
ワックス、マイクロクリスタリンワックスなど)、高級
脂肪酸(ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸な
ど)、高級脂肪酸金属塩(ステアリン酸アルミニウム、
ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛な
ど)、高級脂肪酸誘導体(メチルヒドロキシステアレー
ト、グリセロールモノヒドロキシステアレートなど)、
ポリオレフィン(低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、酸化ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポ
リ4弗化エチレンなど)、オレフィン共重合体、(エチ
レン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化
ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイ
オノマー樹脂など)、ゴム類(イソブチレンゴム、ニト
リルゴム、塩化ゴムなど)、ポリビニルピロリドン、ポ
リアミド、クマロン−インデン樹脂、メチルビニルエー
テル−無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノ
ール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂、などがあり、
これらの中から単独または混合、あるいは反応させて用
いることができる。
また、本発明のカプセルトナーの芯材中には一般に、
着色剤として各種の染、顔料が含まれる。このような
染、顔料としては、例えば、カーボンブラック、ニグロ
シン染料、ランプ黒、スーダンブラックSM、ファースト
・エローG、ベンジジン・エロー、ピグメント・エロ
ー、インドファースト・オレンジ、イルガジン・レッ
ド、パラニトロアニリン・レッド、トルイジン・レッ
ド、カーミンFB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメ
ント・オレンジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッ
ドC、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バ
イオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメン
トブルー、ブリリヤント・グリーンB、フタロシアニン
グリーン、オイルイエローGG、ザポン・ファーストエロ
ーCGG、カヤセットY963、カヤセットYG、スミプラスト
・エローGG、ザポンファーストオレンジRR、オイル・ス
カーレット、スミプラストオレンジG、オラゾール・ブ
ラウンB、ザポンファーストスカーレットCG、アイゼン
スピロン・レッド・BEH、オイルピンクOPなどが適用で
きる。
さらにトナーを磁性トナーとして用いるために、芯材
中に磁性粉を含有せしめても良い。このような磁性粉と
しては、磁場の中に置かれて磁化される物質が用いら
れ、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末、
もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの
合金や化合物がある。この磁性粉の含有量はトナー重量
に対して15〜70重量%が良い。
本発明に使用するマイクロカプセルトナーにおいて
は、必要ならば、芯材、殻材のいずれかあるいは両方に
離型性物質を含有させて用いることができる。そのよう
な離型剤の例としては、ポリフッ化エチレン、フッ素樹
脂、フッ素化炭素油、シリコンオイル、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン等があげられ、含有量
は芯材中あるいは殻材中に含まれるかで使用量は異なる
が、通常トナーに対し0.1〜50重量%使用することが好
ましく、より好ましくは0.5〜20重量%使用することが
より好ましい。
本発明のカプセルトナーの芯材は、上記成分を、例え
ばロールミルなどにより溶融混練し、ジェットミルなど
により粉砕し、必要に応じて風力分級器により分級する
ことにより得られる。更には、溶融混練した後スプレー
法、懸濁造粒法、静電霧化方法などにより造粒し、必要
に応じて分級することにより、体積平均粒径が20μ以下
の微粒子として調整される。
これらの芯粒子をカプセル化する方法としては公知の
カプセル化技術を利用することができる。例えば、機械
的衝撃力を利用し殻材を芯材表面に固定化する乾式カプ
セル方法や、スプレードライ法、コアセルベーション
法、相分離法などが好適に使用できるほか、in−situ重
合法、米国特許第3,338,991号明細書、同第3,326,848号
明細書、同第3,502,582号明細書に記載されている方法
なども使用できる。
殻材としては、公知の樹脂が使用可能である。例え
ば、次の様なモノマー類から成る樹脂がある。スチレ
ン、p−クロルスチレン、p−ジメチルアミノ−スチレ
ンなどのスチレン及びその置換体;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸N,N−ジメチルアミノエチルエステルなどのア
クリル酸あるいはメタクリル酸のエステル;無水マレイ
ン酸あるいは無水マレイン酸のハーフエステル、ハーフ
アミドあるいはジエステルイミド、ビニルピリジン、N
−ビニルイミダゾールなどの含窒素ビニル;ビニルホル
マール、ビニルブチラールなどのビニルアセタール;塩
化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニルなどのビニル
モノマー;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのビ
ニリデンモノマー;エチレン、プロピレンなどのオレフ
ィンモノマーである。また、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリスルホネート、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリウレア、エポキシ樹脂、ロジン、変成ロジン、
テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化
水素樹脂、芳香族系石油樹脂、メラミン樹脂、ポリフェ
ニレンオキサイドのようなポリエーテル樹脂あるいはチ
オエーテル樹脂、などの単独重合体、あるいは共重合
体、さらにはそれらの混合物が使用できる。
本発明のカプセルトナーは場合によってはコロイダル
シリカ等の流動性向上剤、あるいは滑剤、研摩剤、電荷
調整剤などを混合した後に現像剤として用いることもで
きる。
また2成分現像剤として用いる場合には鉄粉キャリ
ア、フェライトキャリア、またはこれらをシリコン樹
脂、アクリル樹脂等でコートしたキャリア、あるいは樹
脂中に磁性体を分散したキャリア等と混合した後に現像
剤として用いる。
次に本発明の定着方法について説明する。
先ず、本発明の画像形成装置の一例の概略構造を第2
図に基づいて説明する。1はガラス等の透明部材よりな
る原稿載置台で、矢印a方向に往復動して原稿を走査す
る。原稿載置台の直下には短焦点小径結像素子アレイ2
が配されていて、原稿載置台上に置かれた原稿像は証明
ランプ3によって照射され、その反射光像は上記アレイ
2によって感光ドラム4上にスリット露光される。なお
この感光ドラムは矢印b方向に回転する。また5は帯電
器であり、例えば酸化亜鉛感光層あるいは有機半導体感
光層等を被覆された感光ドラム4上に一様に帯電を行な
う。この帯電器5により一様に帯電されたドラム4は、
素子アレイ2によって画像露光が行なわれた静電画像が
形成される。この静電潜像は、現像器6により加熱で軟
化溶融する樹脂等より成るトナーを用いて顕像化され
る。一方、カセットS内に収納されているシートPは、
給送ローラ7と感光ドラム4上の画像と同期するようタ
イミングをとって上下方向で圧接して回転される対の搬
送ローラ8によって、ドラム4上に送り込まれる。そし
て、転写放電器9によって、感光ドラム4上に形成され
ているトナー像は、シートP上に転写される。その後、
公知の分離手段によってドラム4から分離されたシート
Pは、搬送ガイド10によって定着装置11に導かれ加熱定
着処理された後にトレイ12上に排出される。なお、トナ
ー像を転写後、ドラム4上の残留トナーはクリーナ13に
よって除去される。
第3(a)図に本発明の定着装置11の拡大図を示す。
20は装置に固定支持された低熱容量線状加熱体であっ
て、一例として厚み1.0mm、巾10mm、長手長240mmのアル
ミナ基板21に抵抗材22を巾1.0mmに塗工したもので長手
方向両端より通電される。通電はDC100Vの周期20msecの
パルス状波形で検温素子23によりコントロールされた所
望の温度、エネルギー放出量に応じたパルスを、そのパ
ルス巾を変化させて与える。略パルス巾は0.5msec〜5ms
ecとなる。低熱容量線状加熱体20において検温素子23で
検出された温度がT1の場合、抵抗材料22に対向するフィ
ルム24の表面温度T2はT1よりも約10〜30℃低い。またフ
ィルム24がトナー定着面より剥離する部分におけるフィ
ルム表面温度T3は前記温度T2とほぼ等しい温度である。
この様にエネルギー、温度制御された加熱体20に当接
して図中矢印方向に定着フィルム24は移動する。この定
着フィルムの一例として、厚み20μmの耐熱フィルム、
例えばポリイミド、ポリエーテルイミド、PES,PFAに少
なくとも画像当接面側にPTFE,PAF等のフッ素樹脂に導電
材を添加した離型層を10μmコートしたエンドレスフィ
ルムである。一般的には総厚100μより好ましくは40μ
未満、フィルム駆動は駆動ローラー25と従動ローラー26
による駆動とテンションにより矢印方向にシワなく移動
する。
27はシリコンゴム等の離型性の良いゴム弾性層を有す
る加圧ローラーで、総圧4〜20kgでフィルムを介して加
熱体を加圧しフィルムと圧接回転する。
転写材28上の未定着トナー29は、入口ガイド30により
定着部に導かれ、上述の加熱により定着像を得るもので
ある。
以上はエンドレスベルトで説明したが第3(b)図の
如く、シート送り出し軸31及び巻取り軸32を使用し、定
着フィルムは有端のフィルム24であっても良い。
また画像形成装置としては複写機、プリンター、FAX
等のトナーを用いて画像を形成する装置全ての定着装置
に適応するものである。
本発明の加熱定着方法において、使用されるトナー
は、DSCを用い10℃から200℃までの測定範囲で測定した
結果、最初に現われる吸熱ピークの極大値が40℃から12
0℃を示すトナーが好ましく、特に55℃から100℃の特性
を示すトナーがより好ましい。
更に、フィルムをトナー定着面より、はく離する時の
温度が前記吸熱温度よりも高い温度であることが好まし
く、更に好ましくは、前記吸熱温度よりも30℃以上(よ
り好ましくは40〜150℃)高い条件ではく離させること
が好ましい。
定着フィルムの表面温度T3が、カプセルトナーの吸熱
温度TD+30℃よりも低い場合には、トナー定着面からの
定着フィルムの剥離が円滑に行なわれにくくなり、その
ためトナー定着面の表面状態が不均一になりやすく、ま
た、定着フィルム裏面とトナー定着面との密着力が高ま
り、定着フィルムからの記録材の分離不良が発生しやす
くなる。
本発明での吸熱ピークの極大値を測定する方法として
は、ASTM D−3418−82に準拠し算出する。具体的には、
トナーを10〜15mg採取し窒素雰囲気下で室温から200℃
まで昇温速度10℃/minで加熱せしめた後、200℃に10分
間保持せしめ、次に急冷することで、予めトナーの前処
理を行なった後、再び10℃に10分間保持せしめ、10℃/m
inの昇温速度で200℃迄加熱し測定する。一般的には、
第4図に示すデーターが得られ、最初に現われる吸熱ピ
ークの極大値を本発明において吸熱温度(TD)と定義す
る。
[実施例] 以下、部数は重量部を意味する。
〈実施例1〉 (1)現像剤の製法 スチレン 75部 ブチルアクリレート 25部 2,2′−アゾビス−2,4ジメチルバレロニトリル 4部 上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1
部を溶解した水200部を加え懸濁分散液とした。水20部
を入れ、窒素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加
し、反応温度80℃で10時間懸濁重合反応させた。その後
別、脱水、乾燥し、スチレン−ブチルアクリレート共
重合体の組成物を得た。
該樹脂の50%流出点は155℃であり、このときの粘度
は5.2×103poise、また粘度の対数と温度のグラフの50
%流出点における傾きの絶対値は0.075ln(poise)/℃
であった。
上記樹脂100部に対し磁性体55部及びカーボンブラッ
ク10部をヘンシェルミキサーで前混合し、次いで140℃
に調温したロールミルで30分間混練した。該混練物を冷
却後、カッターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用
いた微粉砕機を用いて粉砕した。さらに風力分級機を用
いて分級し、体積平均11.0μmの芯粒子を得た。
ジメチルアミノエチルメタクリレートの乳化分散液
(固形分10重量%)100部に上記芯粒子を加え十分分散
した後、入口温度180℃、出口温度60℃にてスプレード
ライを行い、カプセルトナー粉末を得た。これにアミノ
変性シリコンオイル処理シリカを0.5重量%外添し現像
剤とした。
(2)定着器の設定 第3図(a)に示した本発明の加熱定着器において加
熱体20の温度は200℃に調整し、定着フィルム24の回転
速度は50mm/sec、加熱体20と加圧ローラー25間の総圧は
6kgになる様に調整した。
(3)評価 市販のキヤノン製複写機FC−5の定着器を取りはずし
た改造機を用い、上記現像剤の未定着画像を得、さらに
上記定着器により定着画像を得た。
定着画像の定着試験は、未定着画像を200枚連続通紙
して定着画像を得、1,10,50,100,200枚目を50g/cm2の荷
重をかけたシンボル紙で摺擦し、摺擦前後の画像濃度の
低下率(%)で表わした。また耐オフセット試験は、未
定着画像を連続定着させ、何枚の定着で定着画像あるい
は定着フィルムが汚れるかの評価をした。
その結果、定着性は200枚通紙の初期及び200枚目でも
ほぼ一定しており1〜3%と良好であった。また耐オフ
セット性は、10000枚の通紙後でも定着フィルム24及び
加圧ローラー25表面へのトナー付着はほとんど見られな
かった。また定着画像も汚れは見られず、裏移りや画像
ニジミも見られなかった。
一方加熱体20が室温(20℃)から定着可能温度(200
℃)まで昇温するのに要する時間、所謂ウエイトタイム
は1.5秒だった。
〈比較例1〉 実施例1で示したトナーを用い、定着ローラーのクリ
ーニング機構を取りはずしたキヤノン製複写機FC−5の
改造機により200枚の連続通紙をして定着試験を行っ
た。定着性は濃度低下率8〜10%でありやや劣ってい
た。また耐オフセット試験では5000枚で定着ローラー上
に汚れが生じており、明らかに劣るものであった。
一方ウエイトタイムは20秒であり、実施例1の13倍の
時間が必要だった。
〈実施例2〉 スチレン 85 部 2−エチルヘキシルアクリレート 14.5部 ジビニルベンゼン 0.5部 アゾビスイソブチロニトリル 3 部 上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1
部を溶解した水200部を加え懸濁分散液とした。水20部
を入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加し、
反応温度80℃で12時間懸濁重合反応させた。その後
別、脱水、乾燥し、スチレン−2エチルヘキシルアクリ
レートの共重合体の組成物を得た。
該樹脂の50%流出点は145℃であり、このときの粘度
は7.1×103poise、また粘度の対数と温度のグラフの50
%流出点における傾きの絶対値は0.1ln(poise)/℃で
あった。
上記樹脂100部に対し磁性体60部をヘンシェルミキサ
ーで前混合し、次いで130℃に調温したロールミルで20
分混練した。該混練物を粉砕、分級して体積平均11.5μ
mの芯粒子を得た。
ジメチルアミノエチルメタクリレートの乳化分散液
(固形分10重量%)100部に上記芯粒子を加え十分分散
した後、入口温度180℃、出口温度50℃にてスプレード
ライを行い、カプセルトナー粉末を得た。これにアミノ
変性シリコンオイル処理シリカを0.5重量%外添し現像
剤とした。
第3図(a)に示した本発明の加熱定着器において加
熱体20の温度は180℃に調整し、定着フィルム24の回転
速度は100mm/sec、加熱体20と加圧ローラー25間の総圧1
0kgになる様に調整した。
市販のキヤノン製複写機NP−1215の定着器を取りはず
した改造機を用い、上記現像剤の未定着画像を得、さら
に上記定着器により定着画像を得た。
実施例1と同様の定着試験及び耐オフセット試験を行
ったところ、定着性は2〜4%と良好であり、耐オフセ
ット性も10000枚まで良好であった。
また該定着器の消費電力は250Wだった。
〈比較例2〉 実施例2で示したトナーを用い、市販のキヤノン製複
写機NP−1215で定着試験を行った。定着性は2〜4%で
あったがこのとき定着器の消費電力は850Wであり、実施
例2の定着器の3.4倍の電力を消費した。
〈実施例3〉 50%流出点97.5℃、このときの粘度1.1×104poise、
また粘度の対数と温度のグラフの50%流出点における傾
きの絶対値が0.15ln(poise)/℃であるポリエステル
樹脂100部に対してモノアゾ系赤顔料5部を加え混練、
粉砕、分級し、体積平均11.0μの芯粒子を得た。
ジメチルアミノエチルメタクリレートの乳化分散液
(固形分10重量%)100部に上記芯材料を加え十分分散
した後、入口温度150℃、出口温度30℃にてスプレード
ライを行い、カプセルトナー粉末を得た。これにアミノ
変性シリコンオイル処理シリカを0.5重量%を外添し現
像剤とした。また表面をフッ素−アクリル樹脂でコート
したフェライトキャリア100部と該トナー10部を混合
し、スタート剤とした。
第3図(a)に示した本発明の加熱定着器において加
熱体20の温度は140℃に調整し、定着フィルム24の回転
速度50mm/sec、加熱体20と加圧ローラー25間の総圧6kg
になる様に調整した。
市販のキヤノン製複写機FC−5の定着器を取りはずし
た改造機を用い、上記現像剤の未定着画像を得、さらに
上記定着器により定着画像を得た。
実施例1と同様の定着試験及び耐オフセット試験を行
ったところ、定着性は4〜6%と良好であり、耐オフセ
ット性も10000枚まで問題なかった。また該定着器の消
費電力は200Wだった。
〈比較例3〉 実施例3で示したトナーを用い、市販のキヤノン製複
写機FC−5で定着器の消費電力が実施例3と同等の200W
になる様に調整し定着試験を行った。このとき加熱ロー
ラーの温度は50℃で濃度低下率は80%を越え実用に耐え
ないものであった。
〈実施例4〉 ポリエチレン 70部 パラフィンワックス 30部 上記混合物を溶融混練し、後に冷却して組成物を得
た。該樹脂の50%流出点は63℃であり、このときの粘度
は2.2×104poise、また粘度の対数と温度のグラフの50
%流出点における傾きの絶対値は0.91ln(poise)/℃
であった。
上記樹脂100部に、磁性体70部、カーボンブラック3
部を加え溶融混練した。90℃に保温した水20lにコロイ
ダルシリカ20gを分散させ、この中に上記溶融混練物1kg
を投入しアジホモミキサー(8000rpm)で15分間造粒し
た。その後冷却しアルカリ溶液でシリカを除去した後、
乾燥、分級し平均粒径11.0μの芯粒子を得た。ジメチル
アミノエチルメタクリレートの乳化分散液(固形分10重
量%)100部に上記芯粒子を加え十分分散した後、入口
温度75℃、出口温度20℃にてスプレードライを行い。カ
プセルトナー粉末を得た。これにアミノ変性シリコンオ
イル処理シリカを0.5重量%外添し現像剤を得た。
第3図(a)に示した本発明の加熱定着器において、
加熱体20の温度は100℃に調整し、定着フィルム24の回
転速度50mm/sec、加熱体20と加圧ローラー25間の総圧10
kgになる様に調整した。
市販のキヤノン製複写機FC−5の定着器を取りはずし
た改造機を用い、上記現像剤の未定着画像を得、さらに
上記定着器により定着画像を得た。
実施例1と同様の定着試験及び耐オフセット試験を行
ったところ、定着性は4〜6%と良好であり、耐オフセ
ット性も10000枚まで問題なかった。
〈比較例4〉 実施例4で示したトナーを用い、市販のキヤノン製複
写機FC−5で定着試験及び耐オフセット試験を行った。
定着性は6〜8%であったが、4000枚から加熱ローラー
上に汚れが生じており、実用上問題があった。
本発明の実施例に示したトナーサンプルのDSCによる
吸熱温度(TD)及び加熱体温度(T1)、フィルム表面温
度(T2)、剥離時のフィルム表面温度(T3)をTable.1
に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図はトナーまたは結着樹脂の溶融粘度を測定するた
めの高架式フローテスターの概略的断面図、第2図は本
発明の定着方法を実施している定着装置を具備している
画像形成装置の概略的断面図、第3(a)図は本発明の
定着方法を実施するための定着装置の概略的断面図を示
し、第3(b)図は本発明の別な態様の定着方法を実施
するための定着装置の概略的断面図を示す。第4図はト
ナーの吸熱ピークを示すグラフ、第5図はトナーまたは
結着樹脂の粘度の自然対数の温度に対する傾きに関する
グラフを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 13/20 15/20 101 (72)発明者 松永 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−68766(JP,A) 特開 昭59−157678(JP,A) 特開 昭63−128362(JP,A) 特開 昭63−128360(JP,A) 特開 昭63−128361(JP,A) 特開 昭63−128357(JP,A) 特開 昭61−215558(JP,A) 特開 昭61−215557(JP,A) 特開 昭63−58356(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂と着色剤を主成分とする芯粒子表
    面を樹脂で被覆したカプセルトナーを用い、該カプセル
    トナーの顕画像を記録材に加熱定着する方法において、 a)前記結着樹脂の高架式フローテスターにより測定し
    た50%流出点における粘度が、103〜105poiseの範囲に
    あり、かつ50%流出点における粘度の自然対数を温度に
    対してプロットした際のグラフの傾きの絶対値が1.0ln
    (poise)/℃以下である特性を有するカプセルトナー
    を用い、 b)固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接し且
    つ定着フィルムを介して記録材を該加熱体に密着させる
    加圧部材とにより、該カプセルトナーの顕画像を記録材
    に加熱定着し、 c)トナー定着面より剥離する部分における定着フィル
    ムの表面温度T3が、カプセルトナーの吸熱温度TDよりも
    30℃以上高い温度を有している条件下で、該定着フィル
    ムをトナー定着面から剥離する ことを特徴とする加熱定着方法。
  2. 【請求項2】定着フィルムは、トナー定着面側に離型層
    を有する耐熱フィルムである請求項1に記載の加熱定着
    方法。
  3. 【請求項3】加熱体は、検温素子及び長さ方向に抵抗材
    を有する線状加熱体であり、該検温素子によって温度検
    知しながらパルス状波形の通電を該抵抗材に印加して該
    加熱体を加熱している請求項1又は2に記載の加熱定着
    方法。
  4. 【請求項4】固定支持された加熱体と、該加熱体に対向
    圧接し且つ定着フィルムを介して記録材を加熱体に密着
    させる加圧部材とにより、カプセルトナーの顕画像を記
    録材に加熱定着し、トナー定着面より剥離する部分にお
    ける定着フィルムの表面温度T3が、カプセルトナーの吸
    熱温度TDよりも30℃以上高い温度を有している状態で、
    該定着フィルムをトナー定着面から剥離する定着方法に
    使用されるカプセルトナーであり、 該カプセルトナーが結着樹脂と着色剤を主成分とする芯
    粒子表面を樹脂で被覆したカプセルトナーであって、該
    結着樹脂の高架式フローテスターにより測定した50%流
    出点における粘度が、103〜105poiseの範囲にあり、か
    つ50%流出点における粘度の自然対数を温度に対してプ
    ロットした際のグラフの傾きの絶対値が1.0ln(poise)
    /℃以下である特性を有することを特徴とする加熱定着
    用カプセルトナー。
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