JPH08135430A - 消音器 - Google Patents
消音器Info
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- JPH08135430A JPH08135430A JP6272748A JP27274894A JPH08135430A JP H08135430 A JPH08135430 A JP H08135430A JP 6272748 A JP6272748 A JP 6272748A JP 27274894 A JP27274894 A JP 27274894A JP H08135430 A JPH08135430 A JP H08135430A
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- sound
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- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 吸収すべき音波の周波数に応じて、印加電圧
により特性振動数を変更できる組成物を備え、排気音中
の所望の周波数の音波を吸収(消音)する。 【構成】 消音ケース27は、一対の割ケース26のそ
れぞれの内面に耐熱吸音材24が孔明き板25を介して
押え付け固定されたものを接合してなり、この消音ケー
ス27内に、周面に多数の孔28が形成された排気路形
成用管29を貫通させて設けてある。管29の多数の孔
28による共鳴と、耐熱吸音材24による吸音とによっ
て、排気音を消音する。この他、消音ケース27の対向
する一対の水平部の内周面には、隙間をおいて互いに対
向する一対の電極板17,18の一方の電極板18が固
定されるとともに、一対の電極板17,18間には、電
界配列効果を有する固体粒子を電気絶縁性媒体中に含有
してなるENC流体組成物が収容され、一対の電極板1
7,18には可変電源13により電圧が印加される。
により特性振動数を変更できる組成物を備え、排気音中
の所望の周波数の音波を吸収(消音)する。 【構成】 消音ケース27は、一対の割ケース26のそ
れぞれの内面に耐熱吸音材24が孔明き板25を介して
押え付け固定されたものを接合してなり、この消音ケー
ス27内に、周面に多数の孔28が形成された排気路形
成用管29を貫通させて設けてある。管29の多数の孔
28による共鳴と、耐熱吸音材24による吸音とによっ
て、排気音を消音する。この他、消音ケース27の対向
する一対の水平部の内周面には、隙間をおいて互いに対
向する一対の電極板17,18の一方の電極板18が固
定されるとともに、一対の電極板17,18間には、電
界配列効果を有する固体粒子を電気絶縁性媒体中に含有
してなるENC流体組成物が収容され、一対の電極板1
7,18には可変電源13により電圧が印加される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として、自動車にお
けるエンジン排気管の消音器として用いられる、周面に
多数の孔が形成された排気路形成用管を消音ケース内に
設けてあるいわゆる、共鳴型の消音器に関する。
けるエンジン排気管の消音器として用いられる、周面に
多数の孔が形成された排気路形成用管を消音ケース内に
設けてあるいわゆる、共鳴型の消音器に関する。
【0002】
【従来の技術】図14はこの種の従来の消音器の縦断面
図、図15は図14のD−D線断面図である。図14お
よび図15に示すように、消音ケース44は、一対の割
ケース43のそれぞれの内面に耐熱吸音材(グラスマッ
ト等)41が孔明き板42を介して押え付け固定された
ものを接合(スポット溶接)してなり、この消音ケース
44内に、周面に多数の孔45が形成された排気路形成
用管46を、消音ケース44の入口47と出口48とに
亘る状態に貫通させて設けている。前記排気路形成用管
46内に、周面に多数の孔49が形成された管50を、
その終端が前記入口47と出口48との中間に位置し、
かつその外周面と前記排気路形成用管46の内周面との
間に環状空間51を形成する状態に入口47側から挿入
してある。これにより、両管46,50の周面に孔4
5,49を多数、形成したことによる共鳴と、管50内
を移動してきた排気の管50終端と出口48との間での
膨張および、耐熱吸音材41による吸音とによって、排
気音を消音する消音器を構成する。排気路形成用管46
は、消音ケース44内を2つに区画し、かつ、区画室を
連通させる多数の孔52を備えた板状ステー53を介し
てその全長において消音ケース44内に固着されている
(実開昭60−194117号公報参照)。
図、図15は図14のD−D線断面図である。図14お
よび図15に示すように、消音ケース44は、一対の割
ケース43のそれぞれの内面に耐熱吸音材(グラスマッ
ト等)41が孔明き板42を介して押え付け固定された
ものを接合(スポット溶接)してなり、この消音ケース
44内に、周面に多数の孔45が形成された排気路形成
用管46を、消音ケース44の入口47と出口48とに
亘る状態に貫通させて設けている。前記排気路形成用管
46内に、周面に多数の孔49が形成された管50を、
その終端が前記入口47と出口48との中間に位置し、
かつその外周面と前記排気路形成用管46の内周面との
間に環状空間51を形成する状態に入口47側から挿入
してある。これにより、両管46,50の周面に孔4
5,49を多数、形成したことによる共鳴と、管50内
を移動してきた排気の管50終端と出口48との間での
膨張および、耐熱吸音材41による吸音とによって、排
気音を消音する消音器を構成する。排気路形成用管46
は、消音ケース44内を2つに区画し、かつ、区画室を
連通させる多数の孔52を備えた板状ステー53を介し
てその全長において消音ケース44内に固着されている
(実開昭60−194117号公報参照)。
【0003】上記構成によれば、各エンジン毎の特性に
基づく排気圧や排気流速等に応じて、管50の終端と出
口48との距離L(図14参照)や、両管46,50に
おける孔45,49の大きさ、ピッチ、数、管50の
径、管50の排気路形成用管46に対する全体の前後位
置を適宜、選定することにより、排気音の消音とエンジ
ン出力の向上とを図ることができる。つまり、排気路形
成用管46内に入口37側から挿入させた管50の終端
を入口37と出口48との中間に位置させることによ
り、管50内を移動してきた排気を管50終端と出口4
8との間で膨張させて、その排気の膨張をもって排気音
消音する作用を行わせるようにしてある。したがって、
エンジンの回転数変更範囲等つまり、排気音の周波数に
応じて管50終端と出口48との距離を適宜、設定する
ことにより、共鳴だけでは消音できなかった周波数の排
気音をある程度消音することができる。
基づく排気圧や排気流速等に応じて、管50の終端と出
口48との距離L(図14参照)や、両管46,50に
おける孔45,49の大きさ、ピッチ、数、管50の
径、管50の排気路形成用管46に対する全体の前後位
置を適宜、選定することにより、排気音の消音とエンジ
ン出力の向上とを図ることができる。つまり、排気路形
成用管46内に入口37側から挿入させた管50の終端
を入口37と出口48との中間に位置させることによ
り、管50内を移動してきた排気を管50終端と出口4
8との間で膨張させて、その排気の膨張をもって排気音
消音する作用を行わせるようにしてある。したがって、
エンジンの回転数変更範囲等つまり、排気音の周波数に
応じて管50終端と出口48との距離を適宜、設定する
ことにより、共鳴だけでは消音できなかった周波数の排
気音をある程度消音することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の消音器は、図14および図15に示したよう
に、排気路形成用管46内に、さらに孔49を有する管
50を挿入するという構造の複雑化や、コスト増大が避
けられないという問題点がある。また、エンジンの種類
やエンジンの回転数変更範囲等つまり、排気音の周波数
に応じて管50終端と出口48との距離を適宜、設定す
るものなので、広範囲に亘って周波数が変化する自動車
排気音を消音するには、取り扱いが煩雑になって実用的
ではないとともに、吸音できる音波の周波数の範囲も狭
く(固有振動数に近い成分の音波しか吸収できない)、
信頼性が極めて低いという問題点がある。
た従来の消音器は、図14および図15に示したよう
に、排気路形成用管46内に、さらに孔49を有する管
50を挿入するという構造の複雑化や、コスト増大が避
けられないという問題点がある。また、エンジンの種類
やエンジンの回転数変更範囲等つまり、排気音の周波数
に応じて管50終端と出口48との距離を適宜、設定す
るものなので、広範囲に亘って周波数が変化する自動車
排気音を消音するには、取り扱いが煩雑になって実用的
ではないとともに、吸音できる音波の周波数の範囲も狭
く(固有振動数に近い成分の音波しか吸収できない)、
信頼性が極めて低いという問題点がある。
【0005】ところで、本発明者らは、従来知られてい
ない新規な電界配列特性を有する電気感応型音波吸収制
御用流体組成物の研究を行っている。この流体組成物
は、例えば、電気絶縁性の媒体中に固体粒子を分散させ
て得られる流体であり、これに電界を印加すると固体粒
子が誘電分極を起こし、さらに誘電分極に基づく静電引
力によって互いに電場方向に配位連結して整列し、鎖状
体構造を示す性質を持っている。また、固体粒子によっ
ては電気泳動して配列配向し、配列塊状構造を示す性質
を示すものもある。このように、電界下における粒子の
配列配向を電界配列効果と呼び、そのような性質を有す
る固体粒子を電界配列性粒子と呼ぶこととする。そし
て、本発明者らは、この新規な構造の電気感応型音波吸
収制御用流体組成物の研究を進めることにより本発明に
到達した。
ない新規な電界配列特性を有する電気感応型音波吸収制
御用流体組成物の研究を行っている。この流体組成物
は、例えば、電気絶縁性の媒体中に固体粒子を分散させ
て得られる流体であり、これに電界を印加すると固体粒
子が誘電分極を起こし、さらに誘電分極に基づく静電引
力によって互いに電場方向に配位連結して整列し、鎖状
体構造を示す性質を持っている。また、固体粒子によっ
ては電気泳動して配列配向し、配列塊状構造を示す性質
を示すものもある。このように、電界下における粒子の
配列配向を電界配列効果と呼び、そのような性質を有す
る固体粒子を電界配列性粒子と呼ぶこととする。そし
て、本発明者らは、この新規な構造の電気感応型音波吸
収制御用流体組成物の研究を進めることにより本発明に
到達した。
【0006】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、吸収すべき音波の周波数に
応じて、電圧を印加することにより特性振動数を変更で
きる流体組成物を備え、特に低周波数域の音波吸収にも
有効で、周波数域に係わらず音波を有効に吸音できる、
コストの安くかつ取扱いの容易な消音器を提供すること
を目的としている。
鑑みてなされたものであり、吸収すべき音波の周波数に
応じて、電圧を印加することにより特性振動数を変更で
きる流体組成物を備え、特に低周波数域の音波吸収にも
有効で、周波数域に係わらず音波を有効に吸音できる、
コストの安くかつ取扱いの容易な消音器を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の消音器は、消音ケース内に、周面に多数の孔
が形成された排気路形成用の管を、前記消音ケースの入
口と出口とに亘る状態に貫通させて設けてある消音器に
おいて、前記消音ケースの内周面に、隙間をおいて互い
に対向する一対の電極板の一方の電極板が固定されると
ともに、前記一対の電極板間には、電界配列効果を有す
る固体粒子を電気絶縁性媒体中に含有してなる電気感応
型音波吸収制御用流体組成物が収容され、前記一対の電
極板間に電圧を印加し、かつ印加電圧を可変とする電圧
印加手段)と、前記印加電圧を調整するための電圧調節
つまみとを具備して構成されたことを特徴とするもので
ある。また、他方の電極板の外表面にフィルムが貼り付
けられているものや、前記電圧印加手段は、前記一対の
電極板にわたって接続された可変電源と、前記可変電源
に直列に接続されたスイッチとから構成されているもの
とすることができる。
の本発明の消音器は、消音ケース内に、周面に多数の孔
が形成された排気路形成用の管を、前記消音ケースの入
口と出口とに亘る状態に貫通させて設けてある消音器に
おいて、前記消音ケースの内周面に、隙間をおいて互い
に対向する一対の電極板の一方の電極板が固定されると
ともに、前記一対の電極板間には、電界配列効果を有す
る固体粒子を電気絶縁性媒体中に含有してなる電気感応
型音波吸収制御用流体組成物が収容され、前記一対の電
極板間に電圧を印加し、かつ印加電圧を可変とする電圧
印加手段)と、前記印加電圧を調整するための電圧調節
つまみとを具備して構成されたことを特徴とするもので
ある。また、他方の電極板の外表面にフィルムが貼り付
けられているものや、前記電圧印加手段は、前記一対の
電極板にわたって接続された可変電源と、前記可変電源
に直列に接続されたスイッチとから構成されているもの
とすることができる。
【0008】
【作用】本発明の消音器において、消音ケースの内周面
には、音波吸収制御装置(流体組成物型吸音部)が、そ
の一対の電極板の一方の電極板を介して設けられてい
る。一対の電極板間に電圧が印加されていない状態で
は、電気感応型音波吸収制御用流体組成物(以下、El
ectric Noise−Control流体組成物
を略して「ENC流体組成物」と称する)中の電界配列
効果(以下、Electric Alignment効
果を略して「EA効果」と称する)を有する固体粒子
(電界配列性粒子を略して「EA粒子」と称する)は電
気絶縁性媒体中に不規則にランダムに浮遊・分散してい
る。電圧印加手段により一対の電極板に電圧を印加する
と、EA粒子は鎖状に配列結合して鎖状体(粒子鎖)を
形成し、この鎖状体が電界方向に平行して配列する。こ
の状態で、消音ケースの内周面に固定されていない他方
の電極板に音波(空気振動)を入射させると、この電極
板が振動するが、鎖状体自体が弾性の性質を持っている
ため、鎖状体は引っ張られる場合には、向かい合う粒子
同士が引き合って引力を、圧縮される場合には、撓んで
反発力をそれぞれ生じ、電気絶縁性媒体中の鎖状体の運
動により粘性抵抗が生じ、これによって音波の持つエネ
ルギーの損失(散逸)が起こり、前記騒音を吸収でき
る。
には、音波吸収制御装置(流体組成物型吸音部)が、そ
の一対の電極板の一方の電極板を介して設けられてい
る。一対の電極板間に電圧が印加されていない状態で
は、電気感応型音波吸収制御用流体組成物(以下、El
ectric Noise−Control流体組成物
を略して「ENC流体組成物」と称する)中の電界配列
効果(以下、Electric Alignment効
果を略して「EA効果」と称する)を有する固体粒子
(電界配列性粒子を略して「EA粒子」と称する)は電
気絶縁性媒体中に不規則にランダムに浮遊・分散してい
る。電圧印加手段により一対の電極板に電圧を印加する
と、EA粒子は鎖状に配列結合して鎖状体(粒子鎖)を
形成し、この鎖状体が電界方向に平行して配列する。こ
の状態で、消音ケースの内周面に固定されていない他方
の電極板に音波(空気振動)を入射させると、この電極
板が振動するが、鎖状体自体が弾性の性質を持っている
ため、鎖状体は引っ張られる場合には、向かい合う粒子
同士が引き合って引力を、圧縮される場合には、撓んで
反発力をそれぞれ生じ、電気絶縁性媒体中の鎖状体の運
動により粘性抵抗が生じ、これによって音波の持つエネ
ルギーの損失(散逸)が起こり、前記騒音を吸収でき
る。
【0009】すなわち、他方の電極板に入射した音波
に、鎖状体を含むENC流体組成物と電極板とが共振す
るのである。このような鎖状体に振動を与える音波周波
数は、鎖状体の持つ特性振動数(鎖状体の弾性と他方の
電極板の慣性とのバランスからなる、いわゆる固有振動
数と推定される)によって定まり、その特性振動数と一
致した周波数の音波が他方の電極板に入射すると、鎖状
体は共振してその音波を吸収し、他の周波数の音波は反
射されることになる。
に、鎖状体を含むENC流体組成物と電極板とが共振す
るのである。このような鎖状体に振動を与える音波周波
数は、鎖状体の持つ特性振動数(鎖状体の弾性と他方の
電極板の慣性とのバランスからなる、いわゆる固有振動
数と推定される)によって定まり、その特性振動数と一
致した周波数の音波が他方の電極板に入射すると、鎖状
体は共振してその音波を吸収し、他の周波数の音波は反
射されることになる。
【0010】各粒子間に働く引力(鎖状体に生じる応
力)は、一対の電極板に印加される電圧の増加に伴って
増大することから、鎖状体自体の弾性率と粘性率が印加
電圧の増加に伴って増大することになり、本発明は、こ
のことを利用するものである。すなわち、電圧調節つま
みにより印加電圧を調整して、鎖状体自体の特性振動数
を、入射音波(空気振動)のうち除去したい成分の振動
数に一致させることにより、鎖状体を共振(共鳴)さ
せ、吸音(除去)したい成分のエネルギーを消費し、そ
の他の成分を反射させるものである。
力)は、一対の電極板に印加される電圧の増加に伴って
増大することから、鎖状体自体の弾性率と粘性率が印加
電圧の増加に伴って増大することになり、本発明は、こ
のことを利用するものである。すなわち、電圧調節つま
みにより印加電圧を調整して、鎖状体自体の特性振動数
を、入射音波(空気振動)のうち除去したい成分の振動
数に一致させることにより、鎖状体を共振(共鳴)さ
せ、吸音(除去)したい成分のエネルギーを消費し、そ
の他の成分を反射させるものである。
【0011】本発明の消音器を例えば自動車の排気管に
設け、例えば、各エンジン毎の特性あるいはエンジン回
転数に応じて、印加電圧を調整することにより、あらゆ
る回転数に応じて自動車の排気音が低減される。
設け、例えば、各エンジン毎の特性あるいはエンジン回
転数に応じて、印加電圧を調整することにより、あらゆ
る回転数に応じて自動車の排気音が低減される。
【0012】なお、図10は、対向する一対の電極板間
にEA粒子30wt%分散系を収容させた場合におけ
る、電界配列特性(以下、「EA特性」と称する)に及
ぼす電界強度の影響を測定した結果を示すグラフであ
る。このグラフから印加電圧が増加するほど鎖状体に働
く応力は増大することが明かである。EA特性は、誘電
分極した粒子が電気的引力により電場方向に配列し、鎖
状構造を形成することに起因する。低せん断速度では、
電気的引力が支配的であるので、鎖状構造の破壊と再形
成がゆるやかに繰り返される。電場方向に並んだ鎖をそ
れと直角方向にせん断破壊させるとき発生する力が降伏
応力に相当する。形成されるすべての鎖の粒子が同じ直
径をもち、直鎖状の並んで電極板間を結んでいると考え
ると、鎖の数は粒子濃度に比例するので、降伏応力も粒
子濃度に比例することになる。また、図11は上述した
電極板振動系の等価回路を示し、すなわち、電極板振動
系は、弾性率Kのコイルばね22と粘性率Cのダッシュ
ポット23が一対の電極板間に並列に接続されてなる等
価回路とみなすことができる。
にEA粒子30wt%分散系を収容させた場合におけ
る、電界配列特性(以下、「EA特性」と称する)に及
ぼす電界強度の影響を測定した結果を示すグラフであ
る。このグラフから印加電圧が増加するほど鎖状体に働
く応力は増大することが明かである。EA特性は、誘電
分極した粒子が電気的引力により電場方向に配列し、鎖
状構造を形成することに起因する。低せん断速度では、
電気的引力が支配的であるので、鎖状構造の破壊と再形
成がゆるやかに繰り返される。電場方向に並んだ鎖をそ
れと直角方向にせん断破壊させるとき発生する力が降伏
応力に相当する。形成されるすべての鎖の粒子が同じ直
径をもち、直鎖状の並んで電極板間を結んでいると考え
ると、鎖の数は粒子濃度に比例するので、降伏応力も粒
子濃度に比例することになる。また、図11は上述した
電極板振動系の等価回路を示し、すなわち、電極板振動
系は、弾性率Kのコイルばね22と粘性率Cのダッシュ
ポット23が一対の電極板間に並列に接続されてなる等
価回路とみなすことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の消音器の一実施例について、
図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の理解を
容易にするために、以下、電気感応型音波吸収制御用流
体組成物(ENC流体組成物)、ENC流体組成物を一
対の電極板間に収容させて構成した音波吸収制御装置お
よび消音器について順次説明する。
図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の理解を
容易にするために、以下、電気感応型音波吸収制御用流
体組成物(ENC流体組成物)、ENC流体組成物を一
対の電極板間に収容させて構成した音波吸収制御装置お
よび消音器について順次説明する。
【0014】先ず、図4に本発明の消音器に使用する電
気感応型音波吸収制御用流体組成物(ENC流体組成
物)の一具体例を示す。このENC流体組成物は、電気
絶縁性媒体1中に固体粒子であるEA粒子(電界配列性
粒子)2が均一に分散されてなっている。このEA粒子
2は、有機高分子化合物からなる芯体3と、電界配列性
無機物(以下、「EA無機物」と称する)である粒子4
からなる表層5とによって形成され、無機・有機複合粒
子を形成している。この具体例において、電気絶縁性媒
体1は無色透明のシリコーン油であり、無機・有機複合
粒子の芯体3を形成する有機高分子化合物はポリアクリ
ル酸エステルであり、表層5を形成するEA無機物の粒
子4は無機イオン交換体でありかつ電気半導体性無機物
でもある白色の水酸化チタンである。このEA粒子(無
機・有機複合粒子)の色は例えば白色である。また、電
気絶縁性媒体1中に含まれるEA粒子2の割合は例えば
7.5重量%である。
気感応型音波吸収制御用流体組成物(ENC流体組成
物)の一具体例を示す。このENC流体組成物は、電気
絶縁性媒体1中に固体粒子であるEA粒子(電界配列性
粒子)2が均一に分散されてなっている。このEA粒子
2は、有機高分子化合物からなる芯体3と、電界配列性
無機物(以下、「EA無機物」と称する)である粒子4
からなる表層5とによって形成され、無機・有機複合粒
子を形成している。この具体例において、電気絶縁性媒
体1は無色透明のシリコーン油であり、無機・有機複合
粒子の芯体3を形成する有機高分子化合物はポリアクリ
ル酸エステルであり、表層5を形成するEA無機物の粒
子4は無機イオン交換体でありかつ電気半導体性無機物
でもある白色の水酸化チタンである。このEA粒子(無
機・有機複合粒子)の色は例えば白色である。また、電
気絶縁性媒体1中に含まれるEA粒子2の割合は例えば
7.5重量%である。
【0015】 このENC流体組成物は、図5に示すよ
うに、離間して平行に配置した一対の電極板7,8の間
に介在させる。図6に示すように、この一対の電極板
7,8に、電源9からスイッチ10を介して電圧を印加
すると、EA効果によってEA粒子2が電極板7,8の
面と直角の方向に鎖状に配列して鎖状体(粒子鎖)6を
形成する。このとき、各鎖状体6は相互に離間して平行
に配向する。
うに、離間して平行に配置した一対の電極板7,8の間
に介在させる。図6に示すように、この一対の電極板
7,8に、電源9からスイッチ10を介して電圧を印加
すると、EA効果によってEA粒子2が電極板7,8の
面と直角の方向に鎖状に配列して鎖状体(粒子鎖)6を
形成する。このとき、各鎖状体6は相互に離間して平行
に配向する。
【0016】 次に、上述したENC流体組成物を対向
する一対の電極板間に収容させて構成した音波吸収制御
装置(音波制振装置)について説明する。図7に示すよ
うに、一対の電極板17,18が間隙(組成物収容空
間)をおいて対向配置され、これら一対の電極板17,
18間には、上述した本発明の、EA効果を有するEA
粒子2を電気絶縁性媒体1中に含有してなるENC流体
組成物が収容されている。一方の(下方の)電極板18
は図示しない固定部材に固定配置されており、他方の電
極板17は、音波に対して柔軟な例えばPET(ポリエ
チレンテレフタレート)フィルム17aの下面に一様に
接着されている。前記一対の電極板17,18の周縁お
よびPETフィルム17aの周縁には、枠状のシール部
材15が固着されている。
する一対の電極板間に収容させて構成した音波吸収制御
装置(音波制振装置)について説明する。図7に示すよ
うに、一対の電極板17,18が間隙(組成物収容空
間)をおいて対向配置され、これら一対の電極板17,
18間には、上述した本発明の、EA効果を有するEA
粒子2を電気絶縁性媒体1中に含有してなるENC流体
組成物が収容されている。一方の(下方の)電極板18
は図示しない固定部材に固定配置されており、他方の電
極板17は、音波に対して柔軟な例えばPET(ポリエ
チレンテレフタレート)フィルム17aの下面に一様に
接着されている。前記一対の電極板17,18の周縁お
よびPETフィルム17aの周縁には、枠状のシール部
材15が固着されている。
【0017】 一対の電極板17,18およびシール部
材15により形成された空間内に、本発明のENC流体
組成物が密閉された状態で収容されている。また、一方
の電極板17およびPETフィルム17aは、その周縁
が固定されているが、一対の電極板17,18の対向方
向(矢印Xで示す上下方向)に振動できるように構成さ
れている。これにより、音波(空気振動)11がPET
フィルム17aに入射した場合には、PETフィルム1
7aおよび一方の電極板17は上下振動することができ
る。PETフィルム17aを電極板17の外表面に貼り
付けたことにより、電極板17の音波入射による振動追
従性が高まる。
材15により形成された空間内に、本発明のENC流体
組成物が密閉された状態で収容されている。また、一方
の電極板17およびPETフィルム17aは、その周縁
が固定されているが、一対の電極板17,18の対向方
向(矢印Xで示す上下方向)に振動できるように構成さ
れている。これにより、音波(空気振動)11がPET
フィルム17aに入射した場合には、PETフィルム1
7aおよび一方の電極板17は上下振動することができ
る。PETフィルム17aを電極板17の外表面に貼り
付けたことにより、電極板17の音波入射による振動追
従性が高まる。
【0018】 符号13は、一対の電極板17,18間
に電圧を印加し、かつ印加電圧を可変とする可変電源で
あり、この可変電源13にはスイッチ14が直列に接続
されている。このスイッチ14をオンにすることによ
り、一対の電極板17,18間に電圧を印加することが
できる。この音波吸収制御装置は、通常、外観矩形板状
あるいは円形板状の形態であるが、勿論、設置する領域
に合わせて適宜の形状とする。
に電圧を印加し、かつ印加電圧を可変とする可変電源で
あり、この可変電源13にはスイッチ14が直列に接続
されている。このスイッチ14をオンにすることによ
り、一対の電極板17,18間に電圧を印加することが
できる。この音波吸収制御装置は、通常、外観矩形板状
あるいは円形板状の形態であるが、勿論、設置する領域
に合わせて適宜の形状とする。
【0019】 次に、上記構成の音波吸収制御装置の動
作について説明する。図7に示すように、一対の電極板
17,18間に電圧が印加されていない状態では、EN
C流体組成物のEA粒子2が電気絶縁性媒体1中にラン
ダムに浮遊・不規則に分散している(図5参照)。一対
の電極板17,18に電圧を印加すると、ENC流体組
成物中のEA粒子2が鎖状に配列結合して鎖状体(粒子
鎖)6を形成し、この鎖状体6が電界方向に平行して配
列する(図6参照)。
作について説明する。図7に示すように、一対の電極板
17,18間に電圧が印加されていない状態では、EN
C流体組成物のEA粒子2が電気絶縁性媒体1中にラン
ダムに浮遊・不規則に分散している(図5参照)。一対
の電極板17,18に電圧を印加すると、ENC流体組
成物中のEA粒子2が鎖状に配列結合して鎖状体(粒子
鎖)6を形成し、この鎖状体6が電界方向に平行して配
列する(図6参照)。
【0020】 この状態で、一方の電極板17に音波
(空気振動)11を入射させると、図9の(a),
(b),(c)および(d)の状態が順次起こって、こ
の電極板17がPETフィルム17aとともに矢印X
(図7および図8参照)で示すように対向方向に振動す
るが、鎖状体6自体が弾性の性質を持っているため、図
9の(b)に示すように、鎖状体6は、圧縮される場合
には、例えば「く」の字状に撓んで反発力を生じ、図9
の(d)に示すように、鎖状体6は、引っ張られる場合
には、向かい合うEA粒子2同士が引き合って引力を生
じる。これにより、ENC流体組成物中での鎖状体6の
運動により、粘性抵抗が生じ、音波11の持つエネルギ
ーの損失(散逸)が起こる。
(空気振動)11を入射させると、図9の(a),
(b),(c)および(d)の状態が順次起こって、こ
の電極板17がPETフィルム17aとともに矢印X
(図7および図8参照)で示すように対向方向に振動す
るが、鎖状体6自体が弾性の性質を持っているため、図
9の(b)に示すように、鎖状体6は、圧縮される場合
には、例えば「く」の字状に撓んで反発力を生じ、図9
の(d)に示すように、鎖状体6は、引っ張られる場合
には、向かい合うEA粒子2同士が引き合って引力を生
じる。これにより、ENC流体組成物中での鎖状体6の
運動により、粘性抵抗が生じ、音波11の持つエネルギ
ーの損失(散逸)が起こる。
【0021】 そして、電極板17の振動にともなっ
て、鎖状体6の引っ張りと圧縮が繰り返されるものであ
り、この結果、鎖状体6自身も振動することになる。す
なわち、電極板17に入射した音波11に、鎖状体6を
含むENC流体組成物と、電極板17とPETフィルム
17aとからなる電極板構造体とが共振するのである。
このような鎖状体6に振動を与える音波周波数は、鎖状
体6の持つ特性振動数によって定まり、その特性振動数
と一致した周波数の音波11が電極板17に入射する
と、鎖状体17は共振して(図8中矢印A,B参照)そ
の音波を吸収し、他の周波数の音波12は反射されるこ
とになる。
て、鎖状体6の引っ張りと圧縮が繰り返されるものであ
り、この結果、鎖状体6自身も振動することになる。す
なわち、電極板17に入射した音波11に、鎖状体6を
含むENC流体組成物と、電極板17とPETフィルム
17aとからなる電極板構造体とが共振するのである。
このような鎖状体6に振動を与える音波周波数は、鎖状
体6の持つ特性振動数によって定まり、その特性振動数
と一致した周波数の音波11が電極板17に入射する
と、鎖状体17は共振して(図8中矢印A,B参照)そ
の音波を吸収し、他の周波数の音波12は反射されるこ
とになる。
【0022】 各電界配列性粒子2間に働く力(鎖状体
6に生じる応力)は一対の電極板17,18に印加され
る電圧の増加に伴って増大することから、鎖状体6自体
の弾性率と粘性率が印加電圧の増加に伴って増大するこ
とになる。本発明は、このことを利用して音波の所望の
成分を除去するものである。すなわち、印加電圧を調整
して、粒子鎖6自体の特性振動数を、電極板17に入射
した音波(空気振動)のうち除去したい成分(特定波長
の音波)の振動数に一致させることにより、図9に示す
ように、鎖状体6を慣性力の作用により左右矢印A,B
で示すように共振(共鳴)させ、入射音波11の除去し
たい成分のエネルギーを消費し、その他の音波成分(符
号12で示す)を反射させるものである。このように、
印加電圧により、入射音波の所望の特定波長の成分を吸
収できる。
6に生じる応力)は一対の電極板17,18に印加され
る電圧の増加に伴って増大することから、鎖状体6自体
の弾性率と粘性率が印加電圧の増加に伴って増大するこ
とになる。本発明は、このことを利用して音波の所望の
成分を除去するものである。すなわち、印加電圧を調整
して、粒子鎖6自体の特性振動数を、電極板17に入射
した音波(空気振動)のうち除去したい成分(特定波長
の音波)の振動数に一致させることにより、図9に示す
ように、鎖状体6を慣性力の作用により左右矢印A,B
で示すように共振(共鳴)させ、入射音波11の除去し
たい成分のエネルギーを消費し、その他の音波成分(符
号12で示す)を反射させるものである。このように、
印加電圧により、入射音波の所望の特定波長の成分を吸
収できる。
【0023】 音波吸収制御装置の特性周波数は、EA
粒子(固体粒子)の大きさ、EA粒子間に働く弾性力、
また電極板の固有振動数および電極板間の距離等により
変化する。本発明では、電気絶縁性媒体中に粒径がほぼ
均一な球形状のEA粒子が分散されたものであるので
(不定形粒子を用いない)、一定電圧下では上述した反
発力や引力が変動せず、しかも、EA粒子間に働く弾性
力と電極板の慣性力のバランスにも変動が生じにくい。
上記実施例においては、鎖状体は「く」の字状に撓むも
のとされているが、この他に、例えば図12の(a)に
示すようなS字型、あるいは図12の(b)に示すよう
なW字型に撓む場合もあると考えられる。
粒子(固体粒子)の大きさ、EA粒子間に働く弾性力、
また電極板の固有振動数および電極板間の距離等により
変化する。本発明では、電気絶縁性媒体中に粒径がほぼ
均一な球形状のEA粒子が分散されたものであるので
(不定形粒子を用いない)、一定電圧下では上述した反
発力や引力が変動せず、しかも、EA粒子間に働く弾性
力と電極板の慣性力のバランスにも変動が生じにくい。
上記実施例においては、鎖状体は「く」の字状に撓むも
のとされているが、この他に、例えば図12の(a)に
示すようなS字型、あるいは図12の(b)に示すよう
なW字型に撓む場合もあると考えられる。
【0024】 また、上記実施例においては、電界の印
加によってEA粒子(無機・有機複合粒子)2が1列の
鎖状体6を形成して平行に配列する現象について説明し
たが、EA粒子2の数が数重量%を越えて多くなると、
1列の鎖状体6ではなく、鎖状体6が複数列相互に接合
して、図13の(a)の如くカラム19を構成して配列
するようになる。このカラム19においては左右の鎖状
体のEA粒子2は1つずつずれて互い違いに隣接する。
これについて本発明者らは、図13の(b)に示すごと
く、+極部分と−極部分に誘電分極しているEA粒子2
が互い違いに隣接して+極部分と−極部分とが引き合っ
て配列した方がエネルギー的に安定なためであると推定
している。
加によってEA粒子(無機・有機複合粒子)2が1列の
鎖状体6を形成して平行に配列する現象について説明し
たが、EA粒子2の数が数重量%を越えて多くなると、
1列の鎖状体6ではなく、鎖状体6が複数列相互に接合
して、図13の(a)の如くカラム19を構成して配列
するようになる。このカラム19においては左右の鎖状
体のEA粒子2は1つずつずれて互い違いに隣接する。
これについて本発明者らは、図13の(b)に示すごと
く、+極部分と−極部分に誘電分極しているEA粒子2
が互い違いに隣接して+極部分と−極部分とが引き合っ
て配列した方がエネルギー的に安定なためであると推定
している。
【0025】 次に、本発明の消音器の一実施例につい
て、図面を参照して説明する。図1はこの消音器の縦断
面図、図2は図1のE−E線断面図、図3は電圧印加手
段の操作パネルを示す図である。図1および図2に示す
ように、消音ケース27は、割ケース26のそれぞれの
内面に耐熱吸音材(グラスマット等)24が孔明き板2
5を介して押え付け固定されたものを接合(スポット溶
接)してなり、この消音ケース27内に、周面に多数の
孔28が形成された排気路形成用管29を、消音ケース
27の入口30と出口31とに亘る状態に貫通させて設
けてある。これにより、排気路形成用管29の周面に孔
28を多数、形成したことによる共鳴と、耐熱吸音材2
4による吸音とによって、排気音を消音する消音器を構
成する。この他、本実施例の特徴部としては、後述する
が、消音ケース27の内周面すなわち孔明き板25の内
周面には、一対の電極板17,18を含む音波吸収制御
装置(流体組成物型吸音部)が設けられている。排気路
形成用管29は、消音ケース27内を2つに区画し、か
つ、区画室を連通させる多数の孔32を備えた板状ステ
ー33を介してその全長において消音ケース27内に固
着されている。
て、図面を参照して説明する。図1はこの消音器の縦断
面図、図2は図1のE−E線断面図、図3は電圧印加手
段の操作パネルを示す図である。図1および図2に示す
ように、消音ケース27は、割ケース26のそれぞれの
内面に耐熱吸音材(グラスマット等)24が孔明き板2
5を介して押え付け固定されたものを接合(スポット溶
接)してなり、この消音ケース27内に、周面に多数の
孔28が形成された排気路形成用管29を、消音ケース
27の入口30と出口31とに亘る状態に貫通させて設
けてある。これにより、排気路形成用管29の周面に孔
28を多数、形成したことによる共鳴と、耐熱吸音材2
4による吸音とによって、排気音を消音する消音器を構
成する。この他、本実施例の特徴部としては、後述する
が、消音ケース27の内周面すなわち孔明き板25の内
周面には、一対の電極板17,18を含む音波吸収制御
装置(流体組成物型吸音部)が設けられている。排気路
形成用管29は、消音ケース27内を2つに区画し、か
つ、区画室を連通させる多数の孔32を備えた板状ステ
ー33を介してその全長において消音ケース27内に固
着されている。
【0026】 一対の孔明き板25の上下に対向する水
平部の内周面には、図7に示した音波吸収制御装置がそ
れぞれ設けられている。すなわち、孔明き板25の水平
部内周面には、隙間をおいて互いに対向する一対の電極
板17,18の一方の電極板18が固定されるととも
に、一対の電極板17,18間には、電界配列効果を有
する固体粒子2(図1参照)を電気絶縁性媒体中1(図
1参照)に含有してなるENC流体組成物が収容されて
いる。他方の電極板17の外表面のPETフィルム17
aは排気路形成用管29の外周面に対面している。電極
板17の外表面に貼り付けるフィルムとしてはPETフ
ィルムの他、排気ガスによる高温に晒されるため、耐熱
性フィルムが好ましい。また、シール部材15(図7参
照)も耐熱性材料で形成されているものが好ましい。上
方の孔明き板25に設けられた一対の電極板17,18
には、可変電源13により電圧が印加されるように構成
され、この印加電圧のオン/オフは、可変電源13に直
列に接続されたスイッチ14により行われる。前記可変
電源13および前記スイッチ14により電圧印加手段3
5が構成され、この電圧印加手段35は、下方の孔明き
板25に設けられた一対の電極板17,18にも電圧を
印加するように構成されている。また、印加電圧値の調
整は、図3に示すように、例えば回転式の電圧調節つま
み36により容易に行うことができる。符号34は操作
パネルを示し、この操作パネル34は上記スイッチ14
や電圧調節つまみ36やその目盛り37を備え、例えば
自動車内の人が操作しやすいようにダッシュボードの適
当な高さの部位に設けられる。上述した電圧印加手段3
5は、一対の音波吸収制御装置を一括して電圧制御する
ものとしているが、個別に電圧制御してもよい。
平部の内周面には、図7に示した音波吸収制御装置がそ
れぞれ設けられている。すなわち、孔明き板25の水平
部内周面には、隙間をおいて互いに対向する一対の電極
板17,18の一方の電極板18が固定されるととも
に、一対の電極板17,18間には、電界配列効果を有
する固体粒子2(図1参照)を電気絶縁性媒体中1(図
1参照)に含有してなるENC流体組成物が収容されて
いる。他方の電極板17の外表面のPETフィルム17
aは排気路形成用管29の外周面に対面している。電極
板17の外表面に貼り付けるフィルムとしてはPETフ
ィルムの他、排気ガスによる高温に晒されるため、耐熱
性フィルムが好ましい。また、シール部材15(図7参
照)も耐熱性材料で形成されているものが好ましい。上
方の孔明き板25に設けられた一対の電極板17,18
には、可変電源13により電圧が印加されるように構成
され、この印加電圧のオン/オフは、可変電源13に直
列に接続されたスイッチ14により行われる。前記可変
電源13および前記スイッチ14により電圧印加手段3
5が構成され、この電圧印加手段35は、下方の孔明き
板25に設けられた一対の電極板17,18にも電圧を
印加するように構成されている。また、印加電圧値の調
整は、図3に示すように、例えば回転式の電圧調節つま
み36により容易に行うことができる。符号34は操作
パネルを示し、この操作パネル34は上記スイッチ14
や電圧調節つまみ36やその目盛り37を備え、例えば
自動車内の人が操作しやすいようにダッシュボードの適
当な高さの部位に設けられる。上述した電圧印加手段3
5は、一対の音波吸収制御装置を一括して電圧制御する
ものとしているが、個別に電圧制御してもよい。
【0027】 図1乃至図3に示したように、自動車の
エンジン停止時には、スイッチ14をオフにして一対の
電極板17,18間には電圧を印加しない。エンジン動
作時に、排気音を吸音するために、スイッチ14をオン
にするとともに、電圧調節つまみ36により、特に吸音
したい音波(例えば、あるエンジン回転数における排気
音中の一番多く含まれる周波数域の音波成分)の周波数
に合わせて印加電圧を設定する。また、排気音中の高音
は耐熱吸音材(グラスマット等)24が吸収し、低音は
本発明の音波吸収制御装置が吸収するように、前記印加
電圧を調整してもよい。上述した音波吸収制御装置の作
用と同様に、電極板17に音波が入射することにより、
電極板17は振動する。PETフィルム17aにより電
極板17の振動追従性が高い。そして、電極板17に入
射した音波に、鎖状体を含むENC流体組成物と電極板
とが共振する。このような鎖状体に振動を与える音波周
波数は、鎖状体の持つ特性振動数(鎖状体の弾性と電極
板17の慣性とのバランスからなる、いわゆる固有振動
数と推定される)によって定まり、その特性振動数と一
致した周波数の音波が電極板17に入射すると、鎖状体
は共振してその音波を吸収し、他の周波数の音波は反射
されることになる。
エンジン停止時には、スイッチ14をオフにして一対の
電極板17,18間には電圧を印加しない。エンジン動
作時に、排気音を吸音するために、スイッチ14をオン
にするとともに、電圧調節つまみ36により、特に吸音
したい音波(例えば、あるエンジン回転数における排気
音中の一番多く含まれる周波数域の音波成分)の周波数
に合わせて印加電圧を設定する。また、排気音中の高音
は耐熱吸音材(グラスマット等)24が吸収し、低音は
本発明の音波吸収制御装置が吸収するように、前記印加
電圧を調整してもよい。上述した音波吸収制御装置の作
用と同様に、電極板17に音波が入射することにより、
電極板17は振動する。PETフィルム17aにより電
極板17の振動追従性が高い。そして、電極板17に入
射した音波に、鎖状体を含むENC流体組成物と電極板
とが共振する。このような鎖状体に振動を与える音波周
波数は、鎖状体の持つ特性振動数(鎖状体の弾性と電極
板17の慣性とのバランスからなる、いわゆる固有振動
数と推定される)によって定まり、その特性振動数と一
致した周波数の音波が電極板17に入射すると、鎖状体
は共振してその音波を吸収し、他の周波数の音波は反射
されることになる。
【0028】 上記構成によれば、各エンジン毎の特
性に基づく排気圧や排気流速等に応じて、印加電圧を調
整することにより、排気路形成用管29の多数の孔28
による共鳴だけでは消音できなかった周波数の排気音を
消音することができるとともに、印加電圧調整という簡
単な操作により、広範囲に亘って周波数が変化する自動
車排気音の消音に有用な消音器を提供できる。
性に基づく排気圧や排気流速等に応じて、印加電圧を調
整することにより、排気路形成用管29の多数の孔28
による共鳴だけでは消音できなかった周波数の排気音を
消音することができるとともに、印加電圧調整という簡
単な操作により、広範囲に亘って周波数が変化する自動
車排気音の消音に有用な消音器を提供できる。
【0029】 上記実施例においては、自動車の排気管
に消音器を取り付けて用いる例を示したが、これに限ら
ず、小型船舶のエンジンの排気管や動力機械等のエンジ
ンの排気管にも本発明を適用できることは言うまでもな
い。また、一対の電極板17,18間に直接ENC流体
組成物を収容したものを示したが、これに限らず、EN
C流体組成物を十分に含浸させた多孔質体を一対の電極
板17,18間に収容してもよい。この場合、多孔質体
は、EA効果を損なわないために、連続気泡を有するも
のが好ましい。また、上記実施例のような音波吸収制御
装置を、孔明き板25の水平部内周面にのみ設けるもの
に限らず、音波吸収制御装置を孔明き板25の傾斜する
内周面にも設けてもよく、あるいは該傾斜する内周面に
のみ設けてもよい。さらに、上記実施例のような一対の
音波吸収制御装置を一括して電圧制御するものに限ら
ず、一対の音波吸収制御装置、あるいは3箇所以上に設
けた音波吸収制御装置を個別に電圧制御するものとして
もよい。そして、孔明き板25はその全域に孔が形成さ
れているものに限らず、音波吸収制御装置が設けられる
部位(本実施例では水平部)には孔を形成しなくてもよ
い。
に消音器を取り付けて用いる例を示したが、これに限ら
ず、小型船舶のエンジンの排気管や動力機械等のエンジ
ンの排気管にも本発明を適用できることは言うまでもな
い。また、一対の電極板17,18間に直接ENC流体
組成物を収容したものを示したが、これに限らず、EN
C流体組成物を十分に含浸させた多孔質体を一対の電極
板17,18間に収容してもよい。この場合、多孔質体
は、EA効果を損なわないために、連続気泡を有するも
のが好ましい。また、上記実施例のような音波吸収制御
装置を、孔明き板25の水平部内周面にのみ設けるもの
に限らず、音波吸収制御装置を孔明き板25の傾斜する
内周面にも設けてもよく、あるいは該傾斜する内周面に
のみ設けてもよい。さらに、上記実施例のような一対の
音波吸収制御装置を一括して電圧制御するものに限ら
ず、一対の音波吸収制御装置、あるいは3箇所以上に設
けた音波吸収制御装置を個別に電圧制御するものとして
もよい。そして、孔明き板25はその全域に孔が形成さ
れているものに限らず、音波吸収制御装置が設けられる
部位(本実施例では水平部)には孔を形成しなくてもよ
い。
【0030】本発明に係わるENC流体組成物に用いる
電気絶縁性媒体1としては、例えば、塩化ジフェニル、
セバチン酸ブチル、芳香族ポリカルボン酸高級アルコー
ルエステル、ハロフェニルアルキルエーテル、トランス
油、塩化パラフィン、弗素系オイル、またはシリコーン
系オイルやフルオロシリコーン系オイルなど、電気絶縁
性及び電気絶縁破壊強度が高く、化学的に安定でかつE
A粒子を安定に分散させ得るものであればいずれの流体
またはこれらの混合物も使用可能である。この電気絶縁
性媒体1は、目的に応じて着色することができる。着色
する場合は、選択された電気絶縁性媒体に可溶であって
その電気的特性を損なわない種類と量の油溶性染料また
は分散性染料を用いることが好ましい。電気絶縁性媒体
1には、この他に分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、酸
化防止剤、安定剤などが含まれていてもよい。
電気絶縁性媒体1としては、例えば、塩化ジフェニル、
セバチン酸ブチル、芳香族ポリカルボン酸高級アルコー
ルエステル、ハロフェニルアルキルエーテル、トランス
油、塩化パラフィン、弗素系オイル、またはシリコーン
系オイルやフルオロシリコーン系オイルなど、電気絶縁
性及び電気絶縁破壊強度が高く、化学的に安定でかつE
A粒子を安定に分散させ得るものであればいずれの流体
またはこれらの混合物も使用可能である。この電気絶縁
性媒体1は、目的に応じて着色することができる。着色
する場合は、選択された電気絶縁性媒体に可溶であって
その電気的特性を損なわない種類と量の油溶性染料また
は分散性染料を用いることが好ましい。電気絶縁性媒体
1には、この他に分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、酸
化防止剤、安定剤などが含まれていてもよい。
【0031】この電気絶縁性媒体1の動粘度は、1cS
tないし30000cStの範囲内であることが好まし
い。動粘度が1cStより小さいと、流体組成物の貯蔵
安定性の面で不足を生じ、動粘度が30000cStよ
り大きいと、EA粒子の均一分散が困難になるととも
に、調整時に気泡を巻き込み、その気泡が抜けにくくな
り、取り扱いに支障を来すので好ましくない。この観点
から、動粘度は10cStないし1000cStの範囲
内、特に10cStないし100cStの範囲内である
ことが好ましい。もちろん、電気絶縁性媒体1の動粘度
は、温度により変化するが、この温度影響を印加電圧に
よって抑制することができる。
tないし30000cStの範囲内であることが好まし
い。動粘度が1cStより小さいと、流体組成物の貯蔵
安定性の面で不足を生じ、動粘度が30000cStよ
り大きいと、EA粒子の均一分散が困難になるととも
に、調整時に気泡を巻き込み、その気泡が抜けにくくな
り、取り扱いに支障を来すので好ましくない。この観点
から、動粘度は10cStないし1000cStの範囲
内、特に10cStないし100cStの範囲内である
ことが好ましい。もちろん、電気絶縁性媒体1の動粘度
は、温度により変化するが、この温度影響を印加電圧に
よって抑制することができる。
【0032】本発明に用いられるEA粒子2は、EA効
果を有する無機・有機複合粒子であれば、元素、有機化
合物、または無機化合物、またはそれらの混合物など、
いずれの素材も使用可能である。その例としては例えば
無機イオン交換体、金属酸化物、シリカゲル、電気半導
体性無機物、カーボンブラックなどの粒子、およびこれ
らを表層として有する粒子を挙げることができる。しか
し、このEA粒子2は、上記実施例に示したように、有
機高分子化合物からなる芯体3と、EA無機物の粒子4
からなる表層5とによって形成された無機・有機複合粒
子であることが特に好ましい。この無機・有機複合粒子
は、比較的比重が重いEA無機物の粒子4からなる表層
5が比較的比重の軽い有機高分子化合物である芯体3に
担持されていて、その粒子全体の比重を電気絶縁性媒体
1に対して近似するように調節できる。従ってこれを電
気絶縁性媒体1に分散して得られたENC流体組成物
は、貯蔵安定性に優れたものとなる。
果を有する無機・有機複合粒子であれば、元素、有機化
合物、または無機化合物、またはそれらの混合物など、
いずれの素材も使用可能である。その例としては例えば
無機イオン交換体、金属酸化物、シリカゲル、電気半導
体性無機物、カーボンブラックなどの粒子、およびこれ
らを表層として有する粒子を挙げることができる。しか
し、このEA粒子2は、上記実施例に示したように、有
機高分子化合物からなる芯体3と、EA無機物の粒子4
からなる表層5とによって形成された無機・有機複合粒
子であることが特に好ましい。この無機・有機複合粒子
は、比較的比重が重いEA無機物の粒子4からなる表層
5が比較的比重の軽い有機高分子化合物である芯体3に
担持されていて、その粒子全体の比重を電気絶縁性媒体
1に対して近似するように調節できる。従ってこれを電
気絶縁性媒体1に分散して得られたENC流体組成物
は、貯蔵安定性に優れたものとなる。
【0033】EA粒子(無機・有機複合粒子)2の芯体
3として使用し得る有機高分子化合物の例としては、ポ
リ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エ
ステル−スチレン共重合物、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、AB
S樹脂、ナイロン、ポリビニルブチレート、アイオノマ
ー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、
ポリカーボネート樹脂などの1種または2種以上の混合
物または共重合物を挙げることができる。
3として使用し得る有機高分子化合物の例としては、ポ
リ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エ
ステル−スチレン共重合物、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、AB
S樹脂、ナイロン、ポリビニルブチレート、アイオノマ
ー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、
ポリカーボネート樹脂などの1種または2種以上の混合
物または共重合物を挙げることができる。
【0034】表層5を形成するEA無機物である粒子4
としては種々のものが用い得るが、好ましい例としては
無機イオン交換体とシリカゲルと電気半導体性無機物と
を挙げることができる。これらの粒子4を用いて有機高
分子化合物からなる芯体3の上に表層5を形成すると
き、得られた無機・有機複合粒子は有用なEA粒子2と
なる。
としては種々のものが用い得るが、好ましい例としては
無機イオン交換体とシリカゲルと電気半導体性無機物と
を挙げることができる。これらの粒子4を用いて有機高
分子化合物からなる芯体3の上に表層5を形成すると
き、得られた無機・有機複合粒子は有用なEA粒子2と
なる。
【0035】上記無機イオン交換体の例としては(1)
多価金属の水酸化物、(2)ハイドロタルサイト類、
(3)多価金属の酸性塩、(4)ヒドロキシアパタイ
ト、(5)ナシコン型化合物、(6)粘土鉱物、(7)
チタン酸カリウム類、(8)ヘテロポリ酸塩、および
(9)不溶性フェロシアン化物を挙げることができる。
多価金属の水酸化物、(2)ハイドロタルサイト類、
(3)多価金属の酸性塩、(4)ヒドロキシアパタイ
ト、(5)ナシコン型化合物、(6)粘土鉱物、(7)
チタン酸カリウム類、(8)ヘテロポリ酸塩、および
(9)不溶性フェロシアン化物を挙げることができる。
【0036】以下に、それぞれの無機イオン交換体につ
いて詳しく説明する。 (1)多価金属の水酸化物。これらの化合物は、一般式
MOx(OH)y(Mは多価金属であり、xは零以上の数
であり、yは正数である)で表され、例えば、水酸化チ
タン、水酸化ジルコニウム、水酸化ビスマス、水酸化
錫、水酸化鉛、水酸化アルミニウム、水酸化タンタル、
水酸化ニオブ、水酸化モリブデン、水酸化マグネシウ
ム、水酸化マンガン、および水酸化鉄などである。ここ
で、例えば水酸化チタンとは含水酸化チタン(別名メタ
チタン酸またはβチタン酸、TiO(OH)2)および
水酸化チタン(別名オルソチタン酸またはαチタン酸、
Ti(OH)4)の双方を含むものであり、他の化合物
についても同様である。
いて詳しく説明する。 (1)多価金属の水酸化物。これらの化合物は、一般式
MOx(OH)y(Mは多価金属であり、xは零以上の数
であり、yは正数である)で表され、例えば、水酸化チ
タン、水酸化ジルコニウム、水酸化ビスマス、水酸化
錫、水酸化鉛、水酸化アルミニウム、水酸化タンタル、
水酸化ニオブ、水酸化モリブデン、水酸化マグネシウ
ム、水酸化マンガン、および水酸化鉄などである。ここ
で、例えば水酸化チタンとは含水酸化チタン(別名メタ
チタン酸またはβチタン酸、TiO(OH)2)および
水酸化チタン(別名オルソチタン酸またはαチタン酸、
Ti(OH)4)の双方を含むものであり、他の化合物
についても同様である。
【0037】(2)ハイドロタルサイト類。これらの化
合物は、一般式M13Al6(OH)43(CO)3・12H
2O(Mは二価の金属である)で表され、例えば二価の
金属MがMg、CaまたはNiなどである。 (3)多価金属の酸性塩。これらは例えばリン酸チタ
ン、リン酸ジルコニウム、リン酸錫、リン酸セリウム、
リン酸クロム、ヒ酸ジルコニウム、ヒ酸チタン、ヒ酸
錫、ヒ酸セリウム、アンチモン酸チタン、アンチモン酸
錫、アンチモン酸タンタル、アンチモン酸ニオブ、タン
グステン酸ジルコニウム、バナジン酸チタン、モリブデ
ン酸ジルコニウム、セレン酸チタンおよびモリブデン酸
錫などである。
合物は、一般式M13Al6(OH)43(CO)3・12H
2O(Mは二価の金属である)で表され、例えば二価の
金属MがMg、CaまたはNiなどである。 (3)多価金属の酸性塩。これらは例えばリン酸チタ
ン、リン酸ジルコニウム、リン酸錫、リン酸セリウム、
リン酸クロム、ヒ酸ジルコニウム、ヒ酸チタン、ヒ酸
錫、ヒ酸セリウム、アンチモン酸チタン、アンチモン酸
錫、アンチモン酸タンタル、アンチモン酸ニオブ、タン
グステン酸ジルコニウム、バナジン酸チタン、モリブデ
ン酸ジルコニウム、セレン酸チタンおよびモリブデン酸
錫などである。
【0038】(4)ヒドロキシアパタイト。これらは例
えばカルシウムアパタイト、鉛アパタイト、ストロンチ
ウムアパタイト、カドミウムアパタイトなどである。 (5)ナシコン型化合物。これらには例えば(H3O)
Zr2(PO4)3のようなものが含まれるが、本発明に
おいてはH3OをNaと置換したナシコン型化合物も使
用できる。 (6)粘土鉱物。これらは例えばモンモリロナイト、セ
ピオライト、ベントナイトなどであり、特にセピオライ
トが好ましい。
えばカルシウムアパタイト、鉛アパタイト、ストロンチ
ウムアパタイト、カドミウムアパタイトなどである。 (5)ナシコン型化合物。これらには例えば(H3O)
Zr2(PO4)3のようなものが含まれるが、本発明に
おいてはH3OをNaと置換したナシコン型化合物も使
用できる。 (6)粘土鉱物。これらは例えばモンモリロナイト、セ
ピオライト、ベントナイトなどであり、特にセピオライ
トが好ましい。
【0039】(7)チタン酸カリウム類。これらは一般
式aK2O・bTiO2・nH2O(aは0<a≦1を満
たす正数であり、bは1≦b≦6を満たす正数であり、
nは正数である)で表され、例えばK2・TiO2・2H
2O、K2O・2TiO2・2H2O、0.5K2O・Ti
O2・2H2O、及びK2O・2.5TiO2・2H2Oな
どである。なお、上記化合物のうち、aまたはbが整数
でない化合物はaまたはbが適当な整数である化合物を
酸処理し、KとHとを置換することによって容易に合成
される。
式aK2O・bTiO2・nH2O(aは0<a≦1を満
たす正数であり、bは1≦b≦6を満たす正数であり、
nは正数である)で表され、例えばK2・TiO2・2H
2O、K2O・2TiO2・2H2O、0.5K2O・Ti
O2・2H2O、及びK2O・2.5TiO2・2H2Oな
どである。なお、上記化合物のうち、aまたはbが整数
でない化合物はaまたはbが適当な整数である化合物を
酸処理し、KとHとを置換することによって容易に合成
される。
【0040】(8)ヘテロポリ酸塩。これらは一般式H
3AE12O40・nH2O(Aはリン、ヒ素、ゲルマニウ
ム、またはケイ素であり、Eはモリブデン、タングステ
ン、またはバナジウムであり、nは正数である)で表さ
れ、例えばモリブドリン酸アンモニウム、およびタング
ストリン酸アンモニウムである。 (9)不溶性フェロシアン化物。これらは次の一般式で
表される化合物である。Mb-pxaA[E(CN)6](M
はアルカリ金属または水素イオン、Aは亜鉛、銅、ニッ
ケル、コバルト、マンガン、カドミウム、鉄(III)
またはチタンなどの重金属イオン、Eは鉄(II)、鉄
(III)、またはコバルト(II)などであり、bは
4または3であり、aはAの価数であり、pは0〜b/
aの正数である。) これらには例えば、Cs2Zn[Fe(CN)6]および
K2Co[Fe(CN)6]などの不溶性フェロシアン化
合物が含まれる。
3AE12O40・nH2O(Aはリン、ヒ素、ゲルマニウ
ム、またはケイ素であり、Eはモリブデン、タングステ
ン、またはバナジウムであり、nは正数である)で表さ
れ、例えばモリブドリン酸アンモニウム、およびタング
ストリン酸アンモニウムである。 (9)不溶性フェロシアン化物。これらは次の一般式で
表される化合物である。Mb-pxaA[E(CN)6](M
はアルカリ金属または水素イオン、Aは亜鉛、銅、ニッ
ケル、コバルト、マンガン、カドミウム、鉄(III)
またはチタンなどの重金属イオン、Eは鉄(II)、鉄
(III)、またはコバルト(II)などであり、bは
4または3であり、aはAの価数であり、pは0〜b/
aの正数である。) これらには例えば、Cs2Zn[Fe(CN)6]および
K2Co[Fe(CN)6]などの不溶性フェロシアン化
合物が含まれる。
【0041】上記(1)〜(6)の無機イオン交換体は
いずれもOH基を有しており、これらの無機イオン交換
体のイオン交換サイトに存在するイオンの一部または全
部を別のイオンに置換したもの(以下、置換型無機イオ
ン交換体という)も、本発明における無機イオン交換体
に含まれるものである。即ち、前述の無機イオン交換体
をR−M1(M1は、イオン交換サイトのイオン種を表
す)と表すと、R−M1におけるM1の一部または全部
を、下記のイオン交換反応によって、M1とは異なるイ
オン種M2に置換した置換型無機イオン交換体もまた、
本発明における無機イオン交換体である。 xR−M1+yM2→Rx−(M2)y+xM1 (ここでx、yはそれぞれイオン種M2、M1の価数を表
す)。M1はOH基を有する無機イオン交換体の種類に
より異なるが、無機イオン交換体が陽イオン交換性を示
すものでは、一般にM1はH+であり、この場合のM2は
アルカリ金属、アルカリ土類金属、多価典型金属、遷移
金属または希土類金属等、H+以外の金属イオンのいず
れか任意のものである。OH基を有する無機イオン交換
体が陰イオン交換性を示すものでは、M1は一般にOH-
であり、その場合M2は例えばI、Cl、SCN、N
O2、Br、F、CH3COO、SO4またはCrO4など
や錯イオンなど、OH-以外の陰イオン全般の内の任意
のものである。
いずれもOH基を有しており、これらの無機イオン交換
体のイオン交換サイトに存在するイオンの一部または全
部を別のイオンに置換したもの(以下、置換型無機イオ
ン交換体という)も、本発明における無機イオン交換体
に含まれるものである。即ち、前述の無機イオン交換体
をR−M1(M1は、イオン交換サイトのイオン種を表
す)と表すと、R−M1におけるM1の一部または全部
を、下記のイオン交換反応によって、M1とは異なるイ
オン種M2に置換した置換型無機イオン交換体もまた、
本発明における無機イオン交換体である。 xR−M1+yM2→Rx−(M2)y+xM1 (ここでx、yはそれぞれイオン種M2、M1の価数を表
す)。M1はOH基を有する無機イオン交換体の種類に
より異なるが、無機イオン交換体が陽イオン交換性を示
すものでは、一般にM1はH+であり、この場合のM2は
アルカリ金属、アルカリ土類金属、多価典型金属、遷移
金属または希土類金属等、H+以外の金属イオンのいず
れか任意のものである。OH基を有する無機イオン交換
体が陰イオン交換性を示すものでは、M1は一般にOH-
であり、その場合M2は例えばI、Cl、SCN、N
O2、Br、F、CH3COO、SO4またはCrO4など
や錯イオンなど、OH-以外の陰イオン全般の内の任意
のものである。
【0042】また、高温加熱処理によりOH基を一旦失
ってはいるが、水に浸漬させるなどの操作によって再び
OH基を有するようになる無機イオン交換体について
は、その高温加熱処理後の無機イオン交換体なども本発
明に使用できる無機イオン交換体の一種であり、その具
体例としてはナシコン型化合物、例えば(H3O)Zr2
(PO4)3の加熱により得られるHZr2(PO4)3や
ハイドロタルサイトの高温 加熱処理物(500〜70
0℃で加熱処理したもの)などがある。これらの無機イ
オン交換体は一種類だけではなく、多種類を同時に表層
として用いることもできる。なお、上記の無機イオン交
換体として、多価金属の水酸化物、及び多価金属の酸性
塩を用いることが特に好ましい。
ってはいるが、水に浸漬させるなどの操作によって再び
OH基を有するようになる無機イオン交換体について
は、その高温加熱処理後の無機イオン交換体なども本発
明に使用できる無機イオン交換体の一種であり、その具
体例としてはナシコン型化合物、例えば(H3O)Zr2
(PO4)3の加熱により得られるHZr2(PO4)3や
ハイドロタルサイトの高温 加熱処理物(500〜70
0℃で加熱処理したもの)などがある。これらの無機イ
オン交換体は一種類だけではなく、多種類を同時に表層
として用いることもできる。なお、上記の無機イオン交
換体として、多価金属の水酸化物、及び多価金属の酸性
塩を用いることが特に好ましい。
【0043】上記EA粒子(無機・有機複合粒子)2の
表層5として使用し得る電気半導体性無機物の例は、電
気伝導度が、室温にて103〜10-11Ω-1/cmの金属
酸化物、金属水酸化物、金属酸化水酸化物、無機イオン
交換体、またはこれらの少なくともいずれか1種に金属
ドーピングしたもの、もしくは金属ドーピングの有無に
拘わらず、これらの少なくともいずれか1種を他の支持
体上に電気半導体層として施したものなどである。
表層5として使用し得る電気半導体性無機物の例は、電
気伝導度が、室温にて103〜10-11Ω-1/cmの金属
酸化物、金属水酸化物、金属酸化水酸化物、無機イオン
交換体、またはこれらの少なくともいずれか1種に金属
ドーピングしたもの、もしくは金属ドーピングの有無に
拘わらず、これらの少なくともいずれか1種を他の支持
体上に電気半導体層として施したものなどである。
【0044】好ましい電気半導体性無機物の例を以下に
示す。 (A)金属酸化物:例えばSnO2 、アモルファス型二
酸化チタン(出光石油化学社製)などである。 (B)金属水酸化物:例えば水酸化チタン、水酸化ニオ
ブなどである。ここで水酸化チタンとは、含水酸化チタ
ン(石原産業社製)、メタチタン酸(別名βチタン酸、
TiO(OH)2 )およびオルソチタン酸(別名αチタ
ン酸、Ti(OH)4 )を含むものである。 (C)金属酸化水酸化物:この例としては例えばFeO
(OH)(ゲーサイト)などを挙げることができる。 (D)多価金属の水酸化物:無機イオン交換体(1)と
同等。 (E)ハイドロタルサイト類:無機イオン交換体(2)
と同等。 (F)多価金属の酸性塩:無機イオン交換体(3)と同
等。 (G)ヒドロキシアパタイト:無機イオン交換体(4)
と同等。 (H)ナシコン型化合物:無機イオン交換体(5)と同
等。 (I)粘土鉱物:無機イオン交換体(6)と同等。 (J)チタン酸カリウム類:無機イオン交換体(7)と
同等。 (K)ヘテロポリ酸塩:無機イオン交換体(8)と同
等。 (L)不溶性フェロシアン化物:無機イオン交換体
(9)と同等。 (M)金属ドーピング電界配列性無機物:これは上記の
電気半導体性無機物(A)〜(L)の電気伝導度を上げ
るために、アンチモン(Sb)などの金属をER無機物
にドーピングしたものであって、例としてはアンチモン
(Sb)ドーピング酸化錫(SnO2 )などを挙げるこ
とができる。 (N)他の支持体上に電気半導体層として電界配列性無
機物を施したもの:例えば支持体として酸化チタン、シ
リカ、アルミナ、シリカ−アルミナなどの無機物粒子、
またはポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機高分子
粒子を用い、これに電気半導体層としてアンチモン(S
b)ドーピング酸化錫(SnO2 )を施したものなどを
挙げることができる。このように他の支持体上に電界配
列性無機物が施された粒子も、全体として電界配列性無
機物と見なすことができる。これらの電界配列性無機物
は、1種類だけでなく、2種類またはそれ以上を同時に
表層として用いることもできる。
示す。 (A)金属酸化物:例えばSnO2 、アモルファス型二
酸化チタン(出光石油化学社製)などである。 (B)金属水酸化物:例えば水酸化チタン、水酸化ニオ
ブなどである。ここで水酸化チタンとは、含水酸化チタ
ン(石原産業社製)、メタチタン酸(別名βチタン酸、
TiO(OH)2 )およびオルソチタン酸(別名αチタ
ン酸、Ti(OH)4 )を含むものである。 (C)金属酸化水酸化物:この例としては例えばFeO
(OH)(ゲーサイト)などを挙げることができる。 (D)多価金属の水酸化物:無機イオン交換体(1)と
同等。 (E)ハイドロタルサイト類:無機イオン交換体(2)
と同等。 (F)多価金属の酸性塩:無機イオン交換体(3)と同
等。 (G)ヒドロキシアパタイト:無機イオン交換体(4)
と同等。 (H)ナシコン型化合物:無機イオン交換体(5)と同
等。 (I)粘土鉱物:無機イオン交換体(6)と同等。 (J)チタン酸カリウム類:無機イオン交換体(7)と
同等。 (K)ヘテロポリ酸塩:無機イオン交換体(8)と同
等。 (L)不溶性フェロシアン化物:無機イオン交換体
(9)と同等。 (M)金属ドーピング電界配列性無機物:これは上記の
電気半導体性無機物(A)〜(L)の電気伝導度を上げ
るために、アンチモン(Sb)などの金属をER無機物
にドーピングしたものであって、例としてはアンチモン
(Sb)ドーピング酸化錫(SnO2 )などを挙げるこ
とができる。 (N)他の支持体上に電気半導体層として電界配列性無
機物を施したもの:例えば支持体として酸化チタン、シ
リカ、アルミナ、シリカ−アルミナなどの無機物粒子、
またはポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機高分子
粒子を用い、これに電気半導体層としてアンチモン(S
b)ドーピング酸化錫(SnO2 )を施したものなどを
挙げることができる。このように他の支持体上に電界配
列性無機物が施された粒子も、全体として電界配列性無
機物と見なすことができる。これらの電界配列性無機物
は、1種類だけでなく、2種類またはそれ以上を同時に
表層として用いることもできる。
【0045】EA粒子(無機・有機複合粒子)2は、種
々な方法によって製造することができる。例えば、有機
高分子化合物からなる粒子状の芯体3と微粒子状の粒子
4とをジェット気流によって搬送し、衝突させて製造す
る方法がある。この場合は粒子状の芯体3の表面に粒子
4の微粒子が高速度で衝突し、固着して表層5を形成す
る。また別の製法例としては、粒子状の芯体3を気体中
に浮遊させ、粒子4の溶液を霧状にしてその表面に噴霧
する方法がある。この場合はその溶液が芯体3の表面に
付着し乾燥することによって表層5が形成される。
々な方法によって製造することができる。例えば、有機
高分子化合物からなる粒子状の芯体3と微粒子状の粒子
4とをジェット気流によって搬送し、衝突させて製造す
る方法がある。この場合は粒子状の芯体3の表面に粒子
4の微粒子が高速度で衝突し、固着して表層5を形成す
る。また別の製法例としては、粒子状の芯体3を気体中
に浮遊させ、粒子4の溶液を霧状にしてその表面に噴霧
する方法がある。この場合はその溶液が芯体3の表面に
付着し乾燥することによって表層5が形成される。
【0046】EA粒子(無機・有機複合粒子)2を製造
する特に好ましい製法は、芯体3と同時に表層5を形成
する方法である。この方法は、例えば、芯体3を形成す
る有機高分子化合物のモノマーを重合媒体中で乳化重
合、懸濁重合または分散重合するに際して、微粒子状と
した電界配列性無機物である粒子4を上記モノマー中、
または重合媒体中に存在させるというものである。重合
媒体としては水が好ましいが、水と水溶性有機溶媒との
混合物を使用することもでき、また有機系の貧溶媒を使
用することもできる。この方法によれば、重合媒体の中
でモノマーが重合して芯体粒子3を形成すると同時に、
微粒子状のEA無機物の粒子4が芯体3の表面に層状に
配向してこれを被覆し、表層5を形成する。
する特に好ましい製法は、芯体3と同時に表層5を形成
する方法である。この方法は、例えば、芯体3を形成す
る有機高分子化合物のモノマーを重合媒体中で乳化重
合、懸濁重合または分散重合するに際して、微粒子状と
した電界配列性無機物である粒子4を上記モノマー中、
または重合媒体中に存在させるというものである。重合
媒体としては水が好ましいが、水と水溶性有機溶媒との
混合物を使用することもでき、また有機系の貧溶媒を使
用することもできる。この方法によれば、重合媒体の中
でモノマーが重合して芯体粒子3を形成すると同時に、
微粒子状のEA無機物の粒子4が芯体3の表面に層状に
配向してこれを被覆し、表層5を形成する。
【0047】乳化重合または懸濁重合によってEA粒子
(無機・有機複合粒子)を製造する場合には、モノマー
の疎水性の性質と電界配列性無機物の親水性の性質を組
み合わせることによって、電界配列性無機物の粒子4の
大部分を芯体3の表面に付着させることができる。この
芯体3と表層5との同時形成方法によれば、有機高分子
化合物からなる芯体3の表面にEA無機物の粒子4が緻
密かつ強固に接着し、堅牢なEA粒子(無機・有機複合
粒子)2が形成される。
(無機・有機複合粒子)を製造する場合には、モノマー
の疎水性の性質と電界配列性無機物の親水性の性質を組
み合わせることによって、電界配列性無機物の粒子4の
大部分を芯体3の表面に付着させることができる。この
芯体3と表層5との同時形成方法によれば、有機高分子
化合物からなる芯体3の表面にEA無機物の粒子4が緻
密かつ強固に接着し、堅牢なEA粒子(無機・有機複合
粒子)2が形成される。
【0048】本発明に使用するEA粒子2の形状は必ず
しも球形であることを要しないが、粒子状の芯体3が調
節された乳化・懸濁重合方法によって製造された場合
は、得られるEA粒子2の形状はほぼ球形となる。EA
粒子2の粒径は特に限定されるものではないが、0.1
μmないし500μm、特に5μmないし200μmの
範囲内とすることが好ましい。この際の微粒子状のEA
無機物である粒子4の粒径は特に限定されるものではな
いが、好ましくは0.005μmないし100μm、さ
らに好ましくは0.01μmないし10μmの範囲内と
する。
しも球形であることを要しないが、粒子状の芯体3が調
節された乳化・懸濁重合方法によって製造された場合
は、得られるEA粒子2の形状はほぼ球形となる。EA
粒子2の粒径は特に限定されるものではないが、0.1
μmないし500μm、特に5μmないし200μmの
範囲内とすることが好ましい。この際の微粒子状のEA
無機物である粒子4の粒径は特に限定されるものではな
いが、好ましくは0.005μmないし100μm、さ
らに好ましくは0.01μmないし10μmの範囲内と
する。
【0049】EA粒子(無機・有機複合粒子)2におい
て、表層5を形成するEA無機物である粒子4と芯体3
を形成する有機高分子化合物の重量比は特に限定される
ものではないが、保存安定性の高いENC流体組成物を
得るためには、EA無機物の粒子4と有機高分子化合物
の芯体3の合計重量に対して粒子4が1重量%ないし6
0重量%の範囲内、特に4重量%ないし30重量%の範
囲内とすることが好ましい。この芯体3の割合が1重量
%未満では、得られたEA粒子2のEA特性が不十分と
なり、60重量%を超えると、EA2粒子の比重が過大
となって保存安定性を損なう惧れがある。また、本発明
に係わるENC流体組成物は、上記のEA粒子2を、必
要なら分散剤、他の成分とともに電気絶縁性媒体中に均
一に攪拌混合して製造することができる。この攪拌機と
しては、液状分散媒に固体粒子を分散させるために通常
使用されるものがいずれも使用できる。電気絶縁性媒体
中1におけるEA粒子2の含有率は、特に限定されるも
のではないが、0.5〜75重量%、特に5〜50重量
%であることが好ましい。その含有率が1%未満では充
分なEA効果が得られず、75%以上では電圧を印加し
ないときのENC流体組成物の初期粘度が過大となって
使用が困難になる。
て、表層5を形成するEA無機物である粒子4と芯体3
を形成する有機高分子化合物の重量比は特に限定される
ものではないが、保存安定性の高いENC流体組成物を
得るためには、EA無機物の粒子4と有機高分子化合物
の芯体3の合計重量に対して粒子4が1重量%ないし6
0重量%の範囲内、特に4重量%ないし30重量%の範
囲内とすることが好ましい。この芯体3の割合が1重量
%未満では、得られたEA粒子2のEA特性が不十分と
なり、60重量%を超えると、EA2粒子の比重が過大
となって保存安定性を損なう惧れがある。また、本発明
に係わるENC流体組成物は、上記のEA粒子2を、必
要なら分散剤、他の成分とともに電気絶縁性媒体中に均
一に攪拌混合して製造することができる。この攪拌機と
しては、液状分散媒に固体粒子を分散させるために通常
使用されるものがいずれも使用できる。電気絶縁性媒体
中1におけるEA粒子2の含有率は、特に限定されるも
のではないが、0.5〜75重量%、特に5〜50重量
%であることが好ましい。その含有率が1%未満では充
分なEA効果が得られず、75%以上では電圧を印加し
ないときのENC流体組成物の初期粘度が過大となって
使用が困難になる。
【0050】上記の各種方法、特に芯体3と表層5とを
同時に形成する方法によって製造されたEA粒子2は、
その表層5の全部または一部分が有機高分子物質や、製
造工程で使用された分散剤、乳化剤その他の添加物質の
薄膜で覆われていて、電界配列性粒子としての電界配列
効果が充分に発揮されない場合がある。この不活性物質
の薄膜は粒子表面を研磨することによって容易に除去す
ることができる。従って芯体3と表層5とを同時に形成
する場合には、その表面を研磨することが好ましい。
同時に形成する方法によって製造されたEA粒子2は、
その表層5の全部または一部分が有機高分子物質や、製
造工程で使用された分散剤、乳化剤その他の添加物質の
薄膜で覆われていて、電界配列性粒子としての電界配列
効果が充分に発揮されない場合がある。この不活性物質
の薄膜は粒子表面を研磨することによって容易に除去す
ることができる。従って芯体3と表層5とを同時に形成
する場合には、その表面を研磨することが好ましい。
【0051】この粒子表面の研磨は、種々な方法で行う
ことができる。例えば、無機・有機複合粒子であるEA
粒子2を水などの分散媒体中に分散させて、これを攪拌
する方法によって行うことができる。この際、分散媒体
中に砂粒やボールなどの研磨材を混入してEA粒子2と
共に攪拌する方法、あるいは研削砥石を用いて攪拌する
方法などによって行うこともできる。例えばまた、分散
媒体を使用せず、EA粒子2と上記のような研磨材また
は研削砥石とを用いて乾式で攪拌して行うこともでき
る。
ことができる。例えば、無機・有機複合粒子であるEA
粒子2を水などの分散媒体中に分散させて、これを攪拌
する方法によって行うことができる。この際、分散媒体
中に砂粒やボールなどの研磨材を混入してEA粒子2と
共に攪拌する方法、あるいは研削砥石を用いて攪拌する
方法などによって行うこともできる。例えばまた、分散
媒体を使用せず、EA粒子2と上記のような研磨材また
は研削砥石とを用いて乾式で攪拌して行うこともでき
る。
【0052】さらに好ましい研磨方法は、EA粒子2を
ジェット気流などによって気流攪拌する方法である。こ
れは気相中で粒子自体を相互に激しく衝突させて研磨す
る方法であり、他の研磨材を必要とせず、研磨済みの粒
子を分級によって容易に分離し得る点で好ましい方法で
ある。上記のジェット気流攪拌においては、それに用い
られる装置の種類、攪拌速度、EA粒子2の材質などに
より研磨条件を選定する必要があるが、一般的には60
00rpmの攪拌速度で0.5min〜15min程度
ジェット気流攪拌することが好ましい。
ジェット気流などによって気流攪拌する方法である。こ
れは気相中で粒子自体を相互に激しく衝突させて研磨す
る方法であり、他の研磨材を必要とせず、研磨済みの粒
子を分級によって容易に分離し得る点で好ましい方法で
ある。上記のジェット気流攪拌においては、それに用い
られる装置の種類、攪拌速度、EA粒子2の材質などに
より研磨条件を選定する必要があるが、一般的には60
00rpmの攪拌速度で0.5min〜15min程度
ジェット気流攪拌することが好ましい。
【0053】本発明に係わるENC流体組成物は、上記
のEA粒子2を、必要なら分散剤など他の成分と共に電
気絶縁性媒体1中に均一に攪拌混合し分散させて製造す
ることができる。この攪拌機としては、液状分散媒に固
体粒子を分散させるために通常使用されるものがいずれ
も使用できる。
のEA粒子2を、必要なら分散剤など他の成分と共に電
気絶縁性媒体1中に均一に攪拌混合し分散させて製造す
ることができる。この攪拌機としては、液状分散媒に固
体粒子を分散させるために通常使用されるものがいずれ
も使用できる。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。本
発明の消音器は、音波の吸収したい成分の振動数に合わ
せて、電界配列効果を有する流体組成物の特性振動数を
設定することにより、流体組成物を変更することなく、
低周波数域を含むほぼ全周波数域の音波の所望の周波数
の音波を吸収できる。また、本発明の消音器を例えば自
動車の排気管に設け、エンジン回転数あるいは、各エン
ジン毎の特性に基づく排気圧や排気流速等に応じて、印
加電圧を調整することにより、排気路形成用管の多数の
孔による共鳴だけでは消音できなかった周波数の排気音
を消音することができるとともに、印加電圧を調整する
という簡単な操作により、広範囲に亘って周波数が変化
する自動車排気音の消音に極めて有用な消音器を提供で
きる。結果的に、軽量でコストの安く、かつ取扱いの容
易な消音器を提供できる。さらに、音波が入射する側の
電極板の外周面にフィルムを貼り付けることにより、こ
の電極板の音波入射による振動追従性が高まる。
れているので、以下に記載するような効果を奏する。本
発明の消音器は、音波の吸収したい成分の振動数に合わ
せて、電界配列効果を有する流体組成物の特性振動数を
設定することにより、流体組成物を変更することなく、
低周波数域を含むほぼ全周波数域の音波の所望の周波数
の音波を吸収できる。また、本発明の消音器を例えば自
動車の排気管に設け、エンジン回転数あるいは、各エン
ジン毎の特性に基づく排気圧や排気流速等に応じて、印
加電圧を調整することにより、排気路形成用管の多数の
孔による共鳴だけでは消音できなかった周波数の排気音
を消音することができるとともに、印加電圧を調整する
という簡単な操作により、広範囲に亘って周波数が変化
する自動車排気音の消音に極めて有用な消音器を提供で
きる。結果的に、軽量でコストの安く、かつ取扱いの容
易な消音器を提供できる。さらに、音波が入射する側の
電極板の外周面にフィルムを貼り付けることにより、こ
の電極板の音波入射による振動追従性が高まる。
【図1】 本発明の消音器の一実施例の縦断面図であ
る。
る。
【図2】 図1のE−E線断面図である。
【図3】 操作パネルを示す図である。
【図4】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物の一実
施例を示す断面図である。
施例を示す断面図である。
【図5】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物の電源
オフ時の態様を示す断面図である。
オフ時の態様を示す断面図である。
【図6】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物の電源
オン時の態様を示す断面図である。
オン時の態様を示す断面図である。
【図7】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物を備え
た音波吸収制御装置(音波制振装置)の断面図である。
た音波吸収制御装置(音波制振装置)の断面図である。
【図8】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物を備え
た音波吸収制御装置において、音波が入射されて共振し
ている状態を示す断面図である。
た音波吸収制御装置において、音波が入射されて共振し
ている状態を示す断面図である。
【図9】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物を備え
た音波吸収制御(音波制振)装置に、音波が入射されて
一方の電極板が振動している状態を示す断面図である。
た音波吸収制御(音波制振)装置に、音波が入射されて
一方の電極板が振動している状態を示す断面図である。
【図10】 電界配列性粒子分散系について電界配列特
性に及ぼす電界強度の影響を測定した結果を示すグラフ
である。
性に及ぼす電界強度の影響を測定した結果を示すグラフ
である。
【図11】 振動系の等価回路を示す図である。
【図12】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物を備
えた音波吸収制御装置において、鎖状体の撓み状態の別
な例を示す図である。
えた音波吸収制御装置において、鎖状体の撓み状態の別
な例を示す図である。
【図13】 電気感応型音波吸収制御用流体組成物を備
えた音波吸収制御装置において、鎖状体が複数列相互に
接合してなるカラムを示す図である。
えた音波吸収制御装置において、鎖状体が複数列相互に
接合してなるカラムを示す図である。
【図14】 従来の消音器の縦断面図である。
【図15】 図14のD−D線断面図である。
1…電気絶縁性媒体、2…電界配列性粒子(EA粒子、
固体粒子、無機・有機複合粒子)、3…芯体(有機高分
子化合物)、4…粒子(電界配列性無機物の粒子)、5
…表層、6…鎖状体(粒子鎖)、7,8…電極板、9…
電源、10…スイッチ、11…入射音波、12…反射音
波、13…可変電源、14…スイッチ、15…シール部
材、17,18…電極板、17a…PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)フィルム、19…カラム、20,2
1…鎖状体(粒子鎖)、22…コイルばね、23…ダッ
シュポット、24…耐熱吸音材、25…孔明き板、26
…割ケース、27…消音ケース、28…孔、29…排気
路形成用管、30…入口、31…出口、32…孔、33
…板状ステー、34…操作パネル、35…電圧印加手
段、36…電圧調節つまみ、37…目盛り。
固体粒子、無機・有機複合粒子)、3…芯体(有機高分
子化合物)、4…粒子(電界配列性無機物の粒子)、5
…表層、6…鎖状体(粒子鎖)、7,8…電極板、9…
電源、10…スイッチ、11…入射音波、12…反射音
波、13…可変電源、14…スイッチ、15…シール部
材、17,18…電極板、17a…PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)フィルム、19…カラム、20,2
1…鎖状体(粒子鎖)、22…コイルばね、23…ダッ
シュポット、24…耐熱吸音材、25…孔明き板、26
…割ケース、27…消音ケース、28…孔、29…排気
路形成用管、30…入口、31…出口、32…孔、33
…板状ステー、34…操作パネル、35…電圧印加手
段、36…電圧調節つまみ、37…目盛り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 枝村 一弥 東京都港区芝公園2丁目6番15号 藤倉化 成株式会社本社事務所内 (72)発明者 安齊 秀伸 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 大坪 泰文 千葉県千葉市稲毛区小仲台9丁目21番1号 206
Claims (3)
- 【請求項1】 消音ケース(27)内に、周面に多数の
孔(28)が形成された排気路形成用の管(29)を、
前記消音ケース(27)の入口(30)と出口(31)
とに亘る状態に貫通させて設けてある消音器において、 前記消音ケース(27)の内周面に、隙間をおいて互い
に対向する一対の電極板(17,18)の一方の電極板
(18)が固定されるとともに、前記一対の電極板(1
7,18)間には、電界配列効果を有する固体粒子
(2)を電気絶縁性媒体(1)中に含有してなる電気感
応型音波吸収制御用流体組成物が収容され、 前記一対の電極板(17,18)間に電圧を印加し、か
つ印加電圧を可変とする電圧印加手段(35)と、前記
印加電圧を調整するための電圧調節つまみ(36)とを
具備して構成されたことを特徴とする消音器。 - 【請求項2】 他方の電極板(17)の外表面にフィル
ム(17a)が貼り付けられている請求項1に記載の消
音器。 - 【請求項3】 前記電圧印加手段(35)は、前記一対
の電極板(17,18)にわたって接続された可変電源
(13)と、前記可変電源(13)に直列に接続された
スイッチ(14)とから構成されている請求項1または
2に記載の消音器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6272748A JPH08135430A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 消音器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6272748A JPH08135430A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 消音器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08135430A true JPH08135430A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17518214
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6272748A Pending JPH08135430A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 消音器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08135430A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007198679A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Kumagai Gumi Co Ltd | ダクト部品及びダクト構造 |
| CN113002746A (zh) * | 2021-02-02 | 2021-06-22 | 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 | 消声式冷却器和船舶冷却系统 |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP6272748A patent/JPH08135430A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007198679A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Kumagai Gumi Co Ltd | ダクト部品及びダクト構造 |
| CN113002746A (zh) * | 2021-02-02 | 2021-06-22 | 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 | 消声式冷却器和船舶冷却系统 |
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