JPH0813919B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0813919B2
JPH0813919B2 JP62060716A JP6071687A JPH0813919B2 JP H0813919 B2 JPH0813919 B2 JP H0813919B2 JP 62060716 A JP62060716 A JP 62060716A JP 6071687 A JP6071687 A JP 6071687A JP H0813919 B2 JPH0813919 B2 JP H0813919B2
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山本  和彦
謙治 延原
穂高 水野
忠彦 堤
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日本合成ゴム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、耐熱性、耐衝撃性、成形加工性、耐薬品性
および帯電防止性の優れた柔軟な熱可塑性樹脂組成物に
関する。
b.従来の技術 ゴム強化スチレン系樹脂は、ポリブタジエンゴムにス
チレンおよびアクリロニトリルをグラフト共重合したAB
S樹脂に代表されるように、今日多くの分野で使用され
ているが、用途分野の多様化に伴ない柔軟な材料が要望
され、ゴム質重合体の増量およびエラストマーのブレン
ドによって改質が試みられている。しかしこれらの方法
では、柔軟にはなるが、耐熱性、成形加工性および塗装
性が大巾に低下する。そのため、現状では、自動車部品
などの耐熱性を必要とする分野で要求される性能を必ず
しも満足できるものではなかった。
これを改良する方法として、ゴム強化スチレン系樹脂
にポリアミド系エラストマーをブレンドすることが特願
昭61−100047号に示されているが、自動車部品などの耐
熱性および耐衝撃性を必要とする分野では、耐衝撃性に
おいて必ずしも満足できるものではなかった。
一方、マレイミド系樹脂は、耐熱性に優れた樹脂であ
り、自動車部品、電気・電子機器用部品として使用され
ているが、耐衝撃性、成形加工性および耐薬品性におい
て必ずしも満足できるものではなかった。
また、ゴム強化スチレン系樹脂およびマレイミド系樹
脂を電気・電子機器用部品として使用する場合、その帯
電防止性が問題となる。すなわち、これら樹脂から成形
された部品に電荷が帯電すると、その電荷によって電気
・電子機器の性能に悪影響を及ぼすことがあるからであ
る。
また帯電防止性が低い樹脂を用いて成形した製品は、
ホコリが付着しやすいため、外嵌不良の原因となり、商
品価値が著しく低下させる。
c.発明が解決しようとする問題点 上記に述べたように、従来の方法では、耐熱性、成形
加工性の良好な柔軟性樹脂を得ることはできたが、耐衝
撃性および帯電防止性を兼ね備えた樹脂を得ることはで
きなかった。
そこで本発明者らは、鋭意検討した結果、ヒドロキシ
ル基含有不飽和化合物を共重合したスチレン系共重合体
樹脂とポリアミド系エラストマーからなる組成物が、耐
熱性、耐衝撃性、成形加工性、耐薬品性および帯電防止
性に優れることを見出し、本発明に到達した。
d.問題点を解決するための手段 すなわち、本発明は、 (a)ヒドロキシル基含有不飽和化合物を共重合したス
チレン系共重合体樹脂5〜99重量%および (b)ポリアミド系エラストマー 1〜95重量% からなり、かつ全組成物のヒドロキシル基含有不飽和化
合物の含有量が0.5〜15重量%であることを特徴とする
熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
本発明で用いるスチレン系共重合体樹脂には、単量体
としてマレイミドを含有させることができる。
以下、マレイミドを単量体として含有するスチレン系
共重合体樹脂を「マレイミド系樹脂」と略す。
本発明で用いるマレイミド系樹脂は、ゴム質重合体の
存在下または不存在下にマレイミド系化合物、芳香族ビ
ニル化合物および必要に応じてこれらと共重合可能な他
の単量体を重合してなる共重合体である。
上記ゴム質重合体としては、エチレン−プロピレンの
ランダム共重合体およびブロック共重合体、エチレン−
ブテンのランダム共重合体およびブロック共重合体など
のエチレンとα−オレフィンとの共重合体;エチレン−
メタクリレート、エチレン−ブチルアクリレートなどの
エチレンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エ
チレン−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの
共重合体;エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネン共重合体、エチレン−プロピレン−ヘキサジエン共
重合体などのエチレン−プロピレン−非共役ジエンター
ポリマー;ポリブタジエン、イソプレン、スチレン−ブ
タジエンのランダム共重合体およびブロック共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−
イソプレン共重合体などのジエン系ゴム;ブチレン−イ
ソプレン共重合体などであり、これらは1種でも2種以
上を併せて用いることもできる。
これらのうち耐衝撃性などの点で好ましいゴム質重合
体は、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエンタ−ポリマーおよびジエン系ゴムであ
る。さらに好ましくはポリブタジエンおよびスチレン−
ブタジエン共重合体であり、このスチレン−ブタジエン
共重合体中のスチレン含有率は50重量%以下であること
が好ましい。
ゴム質重合体の含有量は樹脂(a)中3〜35重量%が
好ましく、さらに好ましくは5〜35重量%、特に好まし
くは5〜33重量%である。3重量%未満では耐衝撃性が
悪く、35重量%を超えると成形加工性が悪く、加熱収縮
率も大きくなる。
本発明で用いるマレイミド系化合物としては、例えば
マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイ
ミド、N−フエニルマレイミド、N−o−クロルフエニ
ルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどが挙
げられるが、特に好ましくはN−フェニルマレイミド、
N−o−クロルフエニルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミドなどであり、これらは1種または2種以上
を併用してもよい。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチル
スチレン、メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロ
ルスチレン、ジクロルスチレン、モノブロムスチレン、
ジブロムスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチル
スチレン、ビニルナフタレン、o−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ジメチルスチレンなどであり、これ
らは1種でも2種以上を併せても用いることができる。
これらのうち好ましく用いられる芳香族ビニル化合物は
スチレンであり、2種以上の芳香族ビニル化合物を併用
する場合にもスチレンを50重量%以上の割合で用いるこ
とが好ましい。
その他の共重合可能な他の単量体としては、例えばア
クリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビ
ニル単量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ートなどのメタクリル酸エステルなどが挙げられる。こ
れらは1種または2種以上で使用される。
これらのマレイミド系化合物以外の単量体の具体的な
組合わせとしては、以下に例示するものである。
スチレン スチレン−アクリロニトリル スチレン−メチルメタクリレート スチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレー
ト また、これらのスチレンの一部または全部をα−メチ
ルスチレンに置換えることで、耐熱性の高いマレイミド
共重合体を得ることができる。
さらに、スチレンの一部または全部をハロゲン化スチ
レンで置換えることにより、難燃性を付与することがで
きる。
ここで、マレイミド系化合物と芳香族ビニル化合物の
マレイミド系共重合体中の組成比は、重量比で70/30〜1
0/90、好ましくは60/40〜20/80の範囲である。マレイミ
ド系化合物が10重量%未満であると耐熱性が低く、70重
量%を超えると成形加工性が低下するため好ましくな
い。
また本発明のマレイミド系樹脂としては、ゴム質重合
体の存在下に樹脂成分となる単量体を重合して得られる
ゴム変性グラフト樹脂とゴム質重合体の不存在下に樹脂
成分となる単量体を重合してなる樹脂との組成物であっ
てもよい。
本発明で用いるマレイミド系樹脂を得るための重合方
法としては、塊状重合法、溶液重合法などが適当であ
り、重合触媒、重合温度等は一般的なビニル単量体のラ
ジカル重合法で使用するものと同一のものとすることが
できる。
マレイミドを単量体として含有しないスチレン系樹脂
はゴム質重合体の存在下または不存在下に、芳香族ビニ
ル化合物、ビニルシアン化合物および必要に応じてこれ
らと共重合可能な他のビニル単量体からなる樹脂成分を
重合してなる樹脂である。
ゴム質重合体および芳香族ビニル化合物としては、上
記マレイミド系共重合体樹脂において使用するものと同
一のものを使用できる。
ビニルシアン化合物としては、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリルなどであり、これらのうちでは好まし
くはアクリロニトリルである。
芳香族ビニル化合物およびビニルシアン化合物と共重
合可能な他のビニル化合物としては、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、プロピレンアクリレート、ブ
チルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアク
リレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシル
アクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルメ
タリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸の
アルキルエステル;メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、プロピレンメタクリレート、ブチルメタク
リレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレ
ート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシ
ルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェ
ニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメ
タクリル酸アルキルエステル;無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和酸無水物;ア
クリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸などが挙げら
れ、これらは1種でも2種以上を併せても用いることが
できる。この共重合可能な他のビニル単量体あ、樹脂質
構成成分中に、好ましくは50重量%以下、さらに好まし
くは20重量%以下の割合で配合される。
上記マレイミドを単量体として含有しないスチレン系
樹脂は、ゴム質重合体の存在下に樹脂成分の単量体を重
合体させてなる樹脂と、ゴム質重合体の不存在下に樹脂
成分の単量体を重合させた樹脂との組成物であってもよ
い。
上記マレイミドを単量体として含有しないスチレン系
樹脂は、さらに具体的にはアクリルニトリル−ブタジエ
ンゴム−スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリルニトリル
−エチレンプロピレンゴム−スチレン樹脂(AES樹
脂)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム−メタクリル
酸メチル−スチレン(ABSM樹脂)、アクリルニトリル−
スチレン共重合体(AS樹脂)、メタクリル酸メチル−ス
チレン共重合体(MS樹脂)、ハイインプクトポリスチレ
ン(HIPS)、アクリルニトリル−n−ブチルアクリレー
トゴム−スチレン樹脂(AAS樹脂)等を挙げることがで
きる。
本発明におけるスチレン系共重合体樹脂は、ヒドロキ
シル基含有不飽和化合物を共重合させることが必要であ
る。
ヒドロキシル基含有不飽和化合物としては、少なくと
も一個の不飽和結合(二重結合、三重結合)を有し、か
つヒドロキシル基を含有する化合物である。この代表的
なものとしては、二重結合を有するアルコール、三重結
合を有するアルコール、一価または二価の不飽和カルボ
ン酸と非置換二価アルコールとのエステル、該不飽和カ
ルボン酸の非置換三価アルコールとのエステル、非置換
四価アルコールとのエステルおよび非置換五価以上のア
ルコールとのエステルがあげられる。
本発明において使われるヒドロキシル系化合物のう
ち、好適なものの代表例としては、3−ヒドロキシ−1
−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−
ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−
2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペ
ン、シス−5−ヒドロキシ−2−ペンテン、トランス−
5−ヒドロキシ−2−ペンテン、シス−1,4−ジヒドロ
キシ−2−ブテン、トランス−1,4−ジヒドロキシ−2
−ブテン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルクロトネート、2,3,4,5,6−
ペンタヒドロキシヘキシルアクリレート、2,3,4,5,6−
ペンタヒドロキシヘキシルメタクリレート、2,3,4,5−
テトラヒドロキシペンチルアクリレート、2,3,4,5−テ
トラヒドロキシペンチルメタクリレートがあげられる。
これらは1種または2種以上で使用される。ヒドロキ
シル基含有不飽和化合物として好ましいのは、ヒドロキ
シスチレン、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタ
クリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロ
ピル等が挙げられ、特に好ましくはメタクリル酸−2−
ヒドロキシエチルである。
スチレン系樹脂にヒドロキシル基含有不飽和化合物を
共重合させる場合、各重合体において共重合させる部分
として (1)ゴム質重合体 (2)グラフト重合体のグラフト層 (3)非グラフトスチレン系重合体 が挙げられるが、好ましくは(2)または(3)であ
り、さらに好ましくは(3)である。
上記ヒドロキシル基含有不飽和化合物の本発明の熱可
塑性樹脂組成物中における含有量は0.5〜15重量%、好
ましくは1〜10重量%である。0.5重量%未満では耐衝
撃性が向上しないため好ましくない。また15重量%を超
えると成形加工性が低下するため好ましくない。
上記スチレン系共重合体樹脂の製造方法としては、上
記ゴム質重合体の存在下に、上記単量体を乳化重合、溶
液重合、塊状重合、懸濁重合等が挙げられる。また使用
する重合開始剤、分子量調整剤、乳化剤、分散剤、溶媒
等は、通常用いられるものをそのまま用いることができ
る。好ましくは乳化重合によって得られたゴム質重合体
の存在下または不存在下に、単量体、追加の乳化剤、単
量体、重合開始剤を用いて30〜150℃、1〜15時間、−
1.0〜5kg/cm2の条件下で重合して得られたグラフト体
と、乳化重合もしくは溶液重合により得られたスチレン
系共重合体樹脂を混合する方法である。
本発明に用いるポリアミド系エラストマー(b)とし
ては、ハードセグメントとしての炭素数が6以上のアミ
ノカルボン酸またはラクタムもしくはm+n≧12のナイ
ロンmn塩(X)およびソフトセグメントとしては、ポリ
オール、具体的にはポリ(アルキレンオキシド)、グリ
コール(Y)から構成され、かつ全共重合体(b)中に
占める(X)成分の比率が95〜10重量%、好ましくは90
〜20重量%、さらに好ましくは80〜90重量%である。全
共重合体(b)中に占める(X)成分の比率が95を超え
ると柔軟性が劣り、10重量%未満であると耐薬品性が劣
るため、好ましくない。
上記炭素数が6以上のアミノカルボン酸またはラクタ
ムもしくはm+n≧12のナイロンmn塩(X)としては、
ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−ア
ミノカプリル酸、ω−アミノベルゴン酸、ω−アミノカ
プリン酸、11−アミノウデカン酸、12−アミノドデカン
酸などのアミノカルボン酸あるいはカプロラクタム、ラ
ウロラクタムなどのラクタムやナイロン6・6、6・1
0、6・12、11・6、11・10、11・12、12・6、12・1
0、12・12などのナイロン塩が挙げられる。
ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(Y)として
は、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2および1,3プロ
ピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)
グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの
ブロックまたはランダム共重合体、エチレンオキシドと
テトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体
などが挙げられる。これらの平均分子量は500〜3000で
ある。
本発明では、ポリ(アルキレンオキシド)グリコール
の両末端をアミノ化またはカルボキシル化しても良い。
(X)成分と(Y)成分の結合は、(b)成分の末端基
に応じてエステル結合またはアミド結合が考えられる。
結合に応じてジカルボン酸やジアミンなどの第3成分を
用いることができる。
具体的な合成法としては、例えば特公昭56−45410、
特開昭55−133424などに開示されている方法を使用する
ことができる。
ジカルボン酸としては、炭素数4〜20のものであり、
例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタ
レン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボ
ン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシ
エタンジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウ
ムのような芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジ
シクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸のごとき脂環族ジ
カルボン酸およびこはく酸、シュウ酸、アジピン酸、セ
バシン酸、ドデカンジカルボン酸のごとき脂肪族ジカル
ボン酸を挙げることができる。
ジアミンとしては、芳香族、脂環族、脂肪族ジアミン
が用いられる。具体的には、脂肪族ジアミンとしては、
ヘキサメチレンジアミンが考えられる。
ヒドロキシル基含有不飽和化合物を共重合したスチレ
ン系共重合体樹脂(a)とポリアミドエラストマー
(b)の混合比は99/1〜5/95(重量%比)である。好ま
しくは95/5〜10/90(重量%比)、さらに好ましくは90/
10〜10/90(重量%比)である。ポリアミドエラストマ
ーが10重量%以上であると、耐熱性、耐衝撃性、成形加
工性および耐薬品性が一段とすぐれた組成物が得られ
る。ポリアミドエラストマーが1重量%未満の場合は、
成形加工性および耐薬品性がよくない。また95重量%を
超えると耐熱性および耐衝撃性が低下する。
本発明組成物の(a)、(b)成分の混合には通常の
方法が用いられる。例えばミキサーで各成分を混合した
のち、押出機にて200〜280℃で溶融混練して造粒する。
さらに簡単には、成分を直接成形機内で溶融混練して
成形することができる。
本発明の組成物には酸化防止剤、例えば2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシ
クロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,2−メチ
レン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチ
ルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、ト
リス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト、ワックス;
紫外線吸収剤、例えばp−t−ブチルフェニルサリシレ
ート、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシべンゾフェ
ノン、2−(2′−ヒドロキシ−4′−n−オクトキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール;滑剤、例えばパラフィ
ンワックス、ステアリン酸、硬化油、ステアロアミド、
メチレンビスステアロアミド、n−ブチルステアレー
ト、ケトンワックス、オクチルアルコール、ラウリルア
ルコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド;難
燃剤、例えば酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ほ
う酸亜鉛、トリクレジルホスフェート、トリス(ジクロ
ロプロピル)ホスフェート、塩素化パラフィン、テトラ
ブロモブタン、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロモビ
スフェノールA;帯電防止剤、例えばステアロアミドプロ
ピルジメチル−β−ヒドロキシエチルアンモニウムニト
レート;着色剤、例えば酸化チタン、カーボンブラッ
ク;充填剤、例えば炭酸カルシウム、クレー、シリカ、
ガラス繊維、ガラス球、カーボン繊維;顔料などを必要
に応じて添加することができる。
e.実施例 次に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明
するが、以下の文中の部および%は、重量部および重量
%を示す。
製造例1 攪拌機および温度計を備えた10lオートクレーブを用
い、トルエン60部および表−1に示した各成分を表−1
の割合で添加し、常温で十分に攪拌して均一溶液にす
る。そののち、温度を上昇させ、反応器の内部温度が10
0℃なったときにジクミルパーオキサイド0.25部をトル
エン10部に溶解した溶液を添加し、重合を開始させた。
重合温度を120℃に保持して重合させたところ、重合開
始後8時間で収率はほぼ100%に達した。
得られた重合体溶液を水中に投じ、これにスチームを
通じて溶媒および残モノマーを除去した。
溶媒およびモノマーを除去した重合体を粉砕、乾燥し
表−1に示す試料(G−1〜G−3、M−1〜M−8を
得た。
製造例2 攪拌機を備えた7lガラス製フラスコに表−2に示す配
合処分で各薬剤を仕込み、窒素で反応器内部を置換した
のち、加熱用ジャケットの温度を70℃にコントロールし
ながら、内部温度を40℃に昇温して水10部に溶解したピ
ロリン酸ナトリウム0.3部、デキストローズ0.35部、硫
酸第1鉄0.01部とクメンハイドロパーオキサイド0.1分
を添加し反応させた。反応を開始してから1時間後に表
−2に示す追添加混合物を3時間にわたって連続的に添
加し、さらに1時間反応を続けた。
得られたグラフト重合体ラテックスに老化防止剤とし
て2,6−ジ−tert−ブチルパラクレゾール1.0部を添加し
たのち、硫酸(ポリマー100部に対して2部)を加え、9
0℃で凝固させた。この凝固物を分離、水洗、脱水、乾
燥して表−2に示すグラフト重合体G−4、G−5を得
た。
製造例3 攪拌機を備えた7lガラス製フラスコに表−2に示す配
合処分で各薬剤を仕込み、窒素で反応器内部を置換した
のち、加熱用ジャケットの温度を70℃にコントロールし
ながら、内部温度を50℃に昇温して水4部に溶解した過
硫酸カリウム0.3部、水1部に溶解させた亜硫酸ナトリ
ウム0.1部を添加し、3時間反応させた。
得られたスチレン系基質重合体ラテックスに、塩化カ
ルシウム(ポリマー100部に対して2部)を加え、90℃
で凝固させた。この凝固物を分離、水洗、脱水、乾燥し
て表−2に示すスチレン系基質重合体M−9〜M−14を
得た。
製造例4 ポリアミドエラストマーPAE−A、Bを、それぞれラ
ウリルラクタム40重量%,73重量%、ポリテトラヒドロ
フラン46重量%,23重量%、ドデカンジカルボン酸14重
量%,4重量%として合成した。
実施例1〜24、比較例1〜15 表−4に示す各成分を、50mm押出機で温度250℃で溶
融混練してペレットを作成した。このペレットを用い、
JIS K7210に準拠してメルトフローインデックス(測定
条件:240℃、10kg)を測定した。
また上記ペレットより5oz射出成形機(東芝(株)製I
S−125A)を用いて成形温度220℃で成形して試験片を作
成し、アイゾット衝撃強度(ASTM D256、1/4″ノッチ
付、23℃)を測定した。
また、試験片(1/8″×1/2″×5″)を100℃で2時
間放置し、これを室温にもどして加熱収縮率を測定し、
耐熱性の指標とした。
さらに、試験片(1/8″×1/2″×5″)に歪み率1%
の定歪を加え、たわみの部分にジオクチルフタレート
(DOPと略す)を塗布し、23℃で放置して破断に至るま
での時間を測定し、耐薬品性の指標とした。
また帯電減衰率の測定は、STATIC HONESTOMETER(SHI
SIDO Co.Ltd)を用いて試験片に8kVの電圧を1分間印加
し、そののち、電圧を取り除いて電荷量を測定し、初期
量の半分になるまでの時間を測定した。これを半減期の
値(sec)とした。
この値が小さい程、帯電防止性に優れる。
f.発明の効果 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、従来のマレイミド系
樹脂またはスチレン系樹脂とポリアミド系エラストマー
からなる組成物に比して、耐衝撃性が一段と優れ、か
つ、耐熱性、成形加工性、耐薬品性および帯電防止性に
優れている。このように、本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、各種の物性のバランスが高水準にある材料であり、
最近の厳しい品質要求に対応できる優れた樹脂材料であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 35/06 LJW 51/00 LKP 77/00 LQS (72)発明者 堤 忠彦 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−157552(JP,A) 特開 昭60−170646(JP,A) 特開 昭60−55054(JP,A) 特開 昭61−73765(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ヒドロキシル基含有不飽和化合物を
    共重合したスチレン系共重合体樹脂5〜99重量%および (b)ポリアミド系エラストマー 2〜95重量% からなり、かつ全組成物中のヒドロキシル基含有不飽和
    化合物の含有量が0.5〜15重量%であることを特徴とす
    る熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】上記スチレン系共重合体樹脂中の単量体と
    してマレイミドを含有することを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】上記スチレン系共重合体樹脂が、ゴム質重
    合体の存在下または不存在下にヒドロキシル基含有不飽
    和化合物、芳香族ビニル化合物、および必要に応じてシ
    アン化ビニル化合物またはこれらと共重合可能な他のビ
    ニル化合物からなる単量体の重合体であることを特徴と
    する特許請求の範囲第(1)項記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
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