JPH0814162A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

密閉型圧縮機

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JPH0814162A
JPH0814162A JP14671794A JP14671794A JPH0814162A JP H0814162 A JPH0814162 A JP H0814162A JP 14671794 A JP14671794 A JP 14671794A JP 14671794 A JP14671794 A JP 14671794A JP H0814162 A JPH0814162 A JP H0814162A
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JP
Japan
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winding
electric motor
oil
compressor
refrigerant
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Application number
JP14671794A
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English (en)
Inventor
Kazuo Shibata
一夫 柴田
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Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0814162A publication Critical patent/JPH0814162A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2210/00Fluid
    • F04C2210/26Refrigerants with particular properties, e.g. HFC-134a

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  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Compressor (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】固定子巻線等のモータ巻線の電気絶縁被覆層の
外面に、冷凍機油等の潤滑油を塗布せずに滑性を与える
ことにより、電動機部の組立作業環境の汚れや電動機部
自体とこれを内蔵する密閉ケース内の汚れを有効的に防
止すると共に、電気絶縁不良検出能力と冷凍能力の低下
とを共に有効的に防止する。 【構成】エステル油よりなる潤滑油57を内蔵する密閉
ケース30内に、電動機部31とこの電動機部31によ
り駆動される圧縮機部32とを内蔵する。電動機部31
におけるモータ巻線の電気絶縁被覆上層64を、有機系
のポリエチレン,テフロン,二硫化モリブデンの少なく
とも1種類の微粒体よりなる自己潤滑材を含有した樹脂
により形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和機や冷凍機等の
冷凍サイクル装置用に好適な密閉型圧縮機に係り、特
に、モータ巻線の外面に潤滑油(冷凍機油)を塗布せず
に潤滑性を付与した密閉型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の密閉型圧縮機は密閉ケー
ス内に、電動機部とこれにより駆動される圧縮機部とを
潤滑油(冷凍機油)と共に内蔵し、圧縮機部で圧縮した
冷媒を一旦密閉ケース内に吐出させてから吐出管を介し
て密閉ケース外へ吐出する一方、潤滑油を電動機部と圧
縮機部とに給油するようになっている。
【0003】そして、従来の電動機部のモータ巻線であ
る固定子巻線は、巻線挿入前にその外面に冷凍機油を塗
布し、この固定子巻線の製造工程や電動機部組立工程に
おいて必要な巻線外面の滑性を確保している。例えば図
8(A)で示す従来の固定子巻線1は、その芯線2の外
周面を、電気絶縁体よりなる下層被膜3と上層被膜4と
によりこの順に順次被覆して電気的に絶縁すると共に、
この上層被膜4の外周面の全面に冷凍機油を塗布して冷
凍機油塗布層5を形成し、潤滑性を確保している。
【0004】また、図8(B)で示す他の固定子巻線6
は、芯線2の外周面を、下層被膜7,中層被膜8,上層
被膜(自己融着層)9により順次被覆し、この上層被膜
9の外周面に冷凍機油塗布層10を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の固定子巻線1,6は、巻線に形成する前の直線状
の電線の状態でその外面(最外層)に冷凍機油を塗布し
ているので、電線の状態から巻線を作る際には、コイル
巻線機のフライヤにより冷凍機油塗布層5,10から冷
凍機油が飛散し、周囲を汚すという問題がある。
【0006】また、電動機部の組立時には、固定子巻線
1,6の冷凍機油塗布層5,10に塵埃が付着し易いの
で、組立後の電動機部自体も汚してしまう。また、電動
機部の組立時等で生じた固定子巻線1,6の電気絶縁被
覆層の損傷は冷凍機油塗布層5,10の冷凍機油により
電気的に絶縁した状態で被覆されるので、電動機部の組
立後に、パルス状の高電圧を印加して行なうパルス試験
の際に、その損傷表面からの放電が生じ難くなる。この
ために、固定子巻線1,6の電気絶縁不良検出が看過さ
れる可能性が高い。
【0007】しかも、冷凍機油としてエステル油を固定
子巻線1,6の外面に塗布した場合には、このエステル
油が吸湿性が高いために、その固定子巻線1,6を巻付
けた電動機部を、そのまま密閉ケース内に組み込むと、
密閉ケース内に水分を持ち込むこととなる。このため
に、冷凍サイクルの運転中に水分が冷凍サイクルを循環
して冷凍サイクル部品の電気絶縁低下や絶縁材料の劣化
をもたらすうえに、固定子巻線1,6から抽出されるオ
リゴマを増大させ、冷媒循環する間に析出して堆積し、
冷凍サイクルの冷媒流路を狭めて冷凍能力の低下を招
く。
【0008】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は、固定子巻線等のモータ巻
線の外面に冷凍機油等の潤滑油を塗布せずに滑性を与え
ることにより、電動機部の組立作業環境の汚れや電動機
部自体およびこれを内蔵する密閉ケース内の汚れを有効
的に防止すると共に、電気絶縁不良検出能力と冷凍能力
の低下を共に有効的に防止することができる密閉型圧縮
機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために次のように構成される。
【0010】本願の請求項1に記載の発明は、エステル
油よりなる潤滑油を内蔵する密閉ケース内に、電動機部
とこの電動機部により駆動される圧縮機部とを内蔵する
密閉型圧縮機において、前記電動機部におけるモータ巻
線の電気絶縁被覆層の外面を、自己潤滑材を含有した樹
脂により形成したことを特徴とする。
【0011】また、本願の請求項2に記載の発明は、自
己潤滑材は、ビッカース硬度が300以上の電気絶縁体
の微粒子よりなることを特徴とする。
【0012】さらに、本願の請求項3に記載の発明は、
自己潤滑材は、有機系のポリエチレン,テフロン,二硫
化モリブデンの少なくとも1種類の微粒体よりなること
を特徴とする。
【0013】さらにまた、本願の請求項4に記載の発明
は、前記密閉ケース内の圧縮機部で圧縮される冷媒をハ
イドロフルオロカーボンとしたことを特徴する。
【0014】
【作用】第1の発明では、固定子巻線や電機子巻線等の
モータ巻線の電気絶縁被覆層の外面を、自己潤滑材を含
有した樹脂により形成したので、モータ巻線の外面に冷
凍機油の潤滑油を塗布せずに潤滑性を与えることができ
る。
【0015】したがって、この巻線機によりモータ巻線
を作り、電動機部の固定子のスロットに組み入れる際
に、巻線機のフライヤにより潤滑油が飛散して周囲を汚
すことを有効的に防止することができる。
【0016】また、モータ巻線の外面には、塵埃が付着
し易い潤滑油を塗布していないので、このモータ巻線を
用いた電動機部自体とこれを内蔵する密閉ケース内の汚
れを有効的に防止することができ、清浄化を図ることが
できるので、塵埃による冷凍サイクルの目詰り等を有効
的に防止することができる。
【0017】さらに、モータ巻線の電気絶縁被覆層の損
傷箇所を潤滑油により電気的に絶縁した状態で被覆する
ことを有効的に防止できるので、電動機部のパルス試験
の際にはその損傷を検出し易い。
【0018】しかも、潤滑油として吸湿性の高いエステ
ル油を圧縮機に用いる場合でもモータ巻線の外面に潤滑
油を塗布しないので、水分による電気絶縁性の低下や絶
縁材料の劣化ないしオリゴマ増大に起因する冷凍能力の
低下を有効的に防止することができる。
【0019】そして、モータ巻線の電気絶縁被覆層の外
面は電動機部の組立製造時に必要な潤滑性を有するの
で、電動機部の組立製造を円滑に行なうことができる上
に、モータ巻線の電気絶縁被膜層のクラック等を有効的
に防止することができる。
【0020】第2の発明では、自己潤滑材をビッカース
硬度が300以上のものを用いているので、モータ巻線
の電気絶縁被膜層の損傷を防止できる。
【0021】第3の発明では、自己潤滑材をポリエチレ
ン,ポリテトラフルオロチエン,二硫化モリブデンの少
なくとも1種類の微粒体としたので、十分な滑性と硬度
が得られる。
【0022】第4の発明では、第1ないし第3の発明の
圧縮機にHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒を用
いたので、地球環境を破壊することがなく、さらに信頼
性に優れた圧縮機を提供できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。
【0024】図4と図5は本発明を、冷凍サイクル装置
である冷蔵庫等の低温用冷凍サイクルに適用した場合の
一実施例の冷凍サイクルを示す。この冷凍サイクルA
は、基本的には密閉形圧縮機11,コンデンサ12,減
圧装置13およびエバポレータ14を順次冷媒配管15
で接続して閉じた冷媒循環回路を構成している。
【0025】具体的には、この冷凍サイクルAは図5に
示すように、密閉形圧縮機11,蒸発パイプ16,サブ
コンデンサ17,オイルクーラ18を経てメインコンデ
ンサ12を構成するコンデンサ19,クリーンパイプ2
0に順次接続された後、ドライヤ21からキャピラリチ
ューブ22等の減圧装置13を経てエバポレータ14に
接続される。このエバポレータ14は続いてアキュムレ
ータ23およびマフラ24を経てサクションパイプ25
により密閉形圧縮機11の吸込側に接続され、閉じた冷
凍サイクル循環回路が構成される。
【0026】密閉形圧縮機11は、コンプレッサ用冷媒
を圧縮して高温高圧化し、冷凍サイクルAに吐出するよ
うになっているが、このコンプレッサ用冷媒にオゾン層
を破壊するオゾン破壊係数(ODP)がCFC冷媒の5
%程度と少なく、大気圏で分解し易く地球環境に優しい
HFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒が用いられ
る。このHFC冷媒として代表的なものとして非塩素系
のHFC134a(R134a)冷媒がある。
【0027】そして、R134a冷媒を採用する密閉形
圧縮機11は例えば図6に示すように構成される。この
密閉形圧縮機11は例えば横置型ロータリコンプレッサ
であり、密閉ケース30内には、電動機部31とこの電
動機部31により駆動されるロータリ式圧縮機部32が
収容される。密閉ケース30は例えば3分割可能なケー
ス本体30aとカバーケース30b,30cを密閉構造
に組み立てて構成される。但し、ケース本体とカバーケ
ースとから2分割可能な密閉ケース構造としてもよい。
【0028】電動機部31は密閉ケース30に圧入され
る固定子(ステータ)33と、回転軸34を軸装した回
転子(ロータ)35とを有する。固定子33は例えば図
7に示すようにモータ巻線である固定子巻線36を電気
絶縁材料であるスロット絶縁フィルム37により被覆し
てステータコア33aのスロット溝内に納める一方、上
記固定子巻線36のコイルエンド部38を縛り糸39で
リング状に束ねて口出線40を介して接続端子40aが
図6で示す電源端子41に接続している。この電源端子
41は密閉ケース30に取り付けられる。電動機部31
のモータ絶縁材料は絶縁フィルム37や縛り糸39,口
出線40等で構成される。
【0029】そして、モータ巻線である固定子巻線36
は耐熱耐冷媒性に優れた巻線であり、耐機械巻線性や低
オリゴマ抽出率に優れた電線が使用されており、図1に
示すように芯線62の外周面全面を、下層63および上
層64により多層構造で被覆して構成されており、上層
64の外周面には冷凍機油を塗布していない。この固定
子巻線36には、EAI/自己潤滑材巻線や自己潤滑材
入りの自己接着(融着)性絶縁巻線等がある。EAI/
自己潤滑材巻線は、上層64に自己潤滑材とポリエステ
ルアミドイミド(EAI)を混合した樹脂を使用し、下
層63にはポリエステルアミドイミド(EAI)樹脂を
被覆させた絶縁巻線を使用する。なお、この上層64は
ビッカース硬度が300以上になるポリエチレン,PT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)またはMoS
2 (二硫化モリブデン)の少なくとも1種類の自己潤滑
材をワニス状態にしてポリエステルアミドイミド(EA
I)樹脂に混合塗布し、焼付けることにより形成され
る。
【0030】また、図2で示す自己潤滑材入りの自己接
着性絶縁電線36aは、上層64aにポリアミドイミド
(AI)、下層63aにポリエステルイミド(EI)樹
脂を被覆させ、この上層64上に微粒自己潤滑材入り接
着層65を設けたもので、接着層65にはエポキシ樹
脂,フェノキシ樹脂,架橋剤混合物,架橋密度向上剤,
またはシクロヘキサン,セロソロブ等の溶剤が用いら
れ、さらに、自己潤滑材であるポリエチレン,またはポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE),または二硫化
モリブデン(MoS2 )を混合して用いている。
【0031】さらにまた、図3で示す固定子巻線36b
のように、上層64bと下層63bの全被覆層に上記自
己潤滑材を添加してもよく、さらに、これら固定子巻線
36,36a,36bを電気子巻線に適用してもよい。
【0032】一方、回転子35に一体に軸装された回転
軸34は圧縮機部32のメインベアリング44およびサ
ブベアリング45により回転自在に支持される。メイン
ベアリング44は密閉ケース30に固定支持される支持
枠46に取り付けられる一方、このメインベアリング4
4とシリンダブロック47およびサブベアリング45に
より内部にシリンダ室48が形成され、このシリンダ室
48にピストンローラ49が収容される。
【0033】ピストンローラ49は回転軸34のクラン
ク部34aに外嵌され、回転軸34の回転に伴ってシリ
ンダ室48内で偏心回転する。このピストンローラ49
の外周面にはスプリング50で押圧されたブレード51
が摺動自在に押圧して接触し、シリンダ室48内を吸込
側と吐出側に区画しており、ピストンローラ49の回転
に伴い、サクションパイプ25を通ってシリンダ室48
内に吸い込まれたR134a冷媒は圧縮されて高温高圧
化され、吐出側から吐出ポート53を経て吐出室54に
吐出される。吐出室54に吐出されたR134a冷媒は
続いて密閉ケース30内に案内された後、冷媒配管であ
る吐出パイプ55を経てコンデンサ12側に送られる。
【0034】また、密閉ケース30内には、圧縮機部3
2の摺動部を潤滑する冷凍機油57が貯溜されており、
この冷凍機油57はオイルポンプ58によりオイル供給
管59を経て回転軸34の軸受部等の摺動部に供給さ
れ、摺動部をオイル潤滑している。オイルポンプ58は
ブレード51の進退作用により貯溜された冷凍機油57
をオイル供給管59に吸い込んで潤滑部に供給するよう
になっている。
【0035】密閉ケース30内に貯溜される冷凍機油5
7はオイルクーラ18により冷却され、冷凍機油57の
潤滑性能を維持するようになっている。オイルクーラ1
8は冷凍機油を冷却する熱交換パイプ60が密閉ケース
30内のデッドスペースを利用して配設されている。
【0036】ところで、密閉形ロータリ式圧縮機11の
コンプレッサ摺動部を潤滑する冷凍機油57としては、
エステル系油を用いることにより、潤滑油の耐熱性を向
上させることができると共に、オイルクーラ18の冷却
作用の助けを受けて冷凍機油57の劣化や炭化を有効的
に防止でき、冷凍機油57の潤滑性能の低下を確実に防
ぐことができる。これにより、圧縮機部32の軸受面や
ピストンローラ49,ブレード51間の摺動面を効率よ
く潤滑でき、密閉形圧縮機11の信頼性を充分に維持で
きる。
【0037】次に、この密閉形圧縮機11および冷凍サ
イクルの作用を説明する。
【0038】密閉形圧縮機11の電動機部31に通電す
ることにより、電動機部31が駆動され、回転子35が
回転駆動せしめられる。この回転子35の回転に伴って
回転軸34が一体に回転し、回転軸34のクランク部3
4aに装着されたピストンローラ49がシリンダ室48
内を偏心回転せしめられる。これにより、ロータリ式圧
縮機械32が駆動される。
【0039】ピストンローラ49の偏心回転により、サ
クションパイプ25を通ってシリンダ室48の吸込側に
案内されたR134a冷媒はシリンダ室48内で圧縮さ
れ、高温高圧となってその吐出側から吐出室54を経て
密閉ケース30内に吐出される。密閉ケース30内に吐
出されたR134a冷媒は続いて吐出パイプ55を経て
冷凍サイクル10の蒸発パイプ16に送られ、この蒸発
パイプ16で蒸発皿に貯溜されたドレン水を蒸発させて
いる。
【0040】蒸発パイプ16でドレン水を蒸発させたR
134aの吐出冷媒は続いてサブコンデンサ17に案内
されて放熱し、冷却された後、オイルクーラ18に案内
され、ここで密閉ケース30内に貯溜された冷凍機油5
7を冷却し、この劣化を防止し、潤滑性能を維持してい
る。
【0041】オイルクーラ18を出たR134a吐出冷
媒は、続いてメインコンデンサ12に送られ、コンデン
サ19やクリーンパイプ20で放熱される。クリーンパ
イプ20はコンデンサ19に直列接続されてコンデンサ
機能を有し、庫内と室温の温度差に起因して生じる本体
前面への結露を防止するものである。
【0042】クリーンパイプ20を経たR134a冷媒
はドライヤ21で乾燥された後、減圧装置13であるキ
ャピラリチューブ22に案内されて減圧され、断熱膨張
せしめられる。減圧装置13はキャピラリチューブ22
に代えて膨張弁であってもよい。
【0043】キャピラリチューブ22で減圧されたR1
34a冷媒は、続いてエバポレータ14に案内され、こ
のエバポレータ14で周囲から熱を奪って蒸発せしめら
れる。エバポレータ14で蒸発したR134a冷媒は、
アキュムレータ23にて気液分離され、ガス成分がサク
ションパイプ25に案内される。R134a冷媒の液成
分はこのアキュムレータ23内に貯えられる。
【0044】サクションパイプ25に案内されたR13
4aガス冷媒は必要に応じて設けたマフラ24により消
音された後、密閉形圧縮機11の吸込側に吸引されて次
の圧縮機11で再び圧縮され、次の冷凍サイクルAに備
えられる。
【0045】そして、このように構成された密閉形圧縮
機11に圧縮冷媒としてR134a冷媒を使用し、冷凍
機油57としてエステル油を用いて所定の運転条件下で
のオリゴマ抽出量を調べると、固定子巻線36として自
己潤滑性巻線36,36a,36bを使用したときは、
冷凍機油を塗布したEI/AI巻線を組み込んで実験し
た時の約1/5程度以下と大幅に減少させ得ることがわ
かった。
【0046】具体的には、密閉形圧縮機11からR13
4a冷媒の吐出温度が130℃〜140℃で、密閉形圧
縮機11を30時間同一運転条件で運転した後のオリゴ
マ抽出率を調べると、電動機31のモータ絶縁巻線とし
て冷凍機油を塗布したEI/AI巻線を使用した密閉形
圧縮機11ではオリゴマ抽出率が0.8wt%であるの
に対し、自己潤滑材巻線36,36a,36bでは0.
15wt%のオリゴマ抽出率となる。つまり、オリゴマ
抽出率が自己潤滑性巻線36,36a,36bを使用す
ると、冷凍機油を塗布したEI/AI巻線の場合の約1
/5になっている。このオリゴマ抽出量の算出には、オ
リゴマの環状1量体から5量体までを高速液クロマトグ
ラフィで測定し、定量値をwt%で計測し、その測定値
をイニシャル品(モータ絶縁巻線)と比較することによ
り行なわれる。
【0047】このように、密閉形圧縮機11の電動機3
1のモータ絶縁巻線に自己潤滑性巻線を用いると、従来
の冷凍機油を塗布したモータ絶縁巻線に較べ、オリゴマ
抽出量が約1/5程度と大幅に減少するため、冷凍サイ
クルA中に、R134a冷媒に混入して吐出されるオリ
ゴマ量を大幅に減少させることができる。
【0048】冷凍サイクルAに吐出されるオリゴマ量が
減少するため、冷凍サイクルA中、特にサイクル低温域
で析出するオリゴマ量も大幅に減少する。したがって、
析出したオリゴマが堆積して冷凍サイクルAの通路面積
を減少させることも少なく、冷凍サイクルAの機能低下
を有効的に防止でき、信頼性の高いものとなる。冷凍サ
イクルAに吐出されたり、析出されるオリゴマ量を大幅
に軽減できるので、低温用冷凍サイクルAにR134a
冷媒を使用しても、充分に適用でき、また、室内を冷暖
房する空気調和機のような高温用冷凍サイクルのみなら
ず、低温用冷凍サイクルAまで幅広い冷凍サイクルに適
用できる。
【0049】また、オリゴマ抽出量を大幅に減少させる
ことができるので、析出したオリゴマが圧縮機摺動部や
圧縮機械の小さなクリアランス部分に侵入するのを有効
的に防止でき、圧縮機摺動部の円滑な摺動を維持して、
圧縮機11の始動不良を回避することができる。また、
析出するオリゴマを大幅に減少できるので、圧縮機部3
2のシリンダ被膜を析出したオリゴマで破損させたり、
かじることがなく、冷媒リークを防止できるので、吐出
圧力の低下を招くことなく、大きな余裕度をもち、信頼
性の高い密閉形圧縮機11を提供できる。
【0050】そして、本実施例の固定子巻線36,36
a,36bは、その外面に冷凍機油を塗布せずに潤滑性
を有するので、次の諸効果を有する。まず、固定子巻線
36,36a,36bを作る際に巻線機のフライヤによ
り冷凍機油が飛散して周囲を汚すことを防止することが
できる上に、冷凍機油に塵埃が付着して電動機部31自
体とこれを内蔵する密閉ケース30内が塵埃により汚さ
れるのを有効に防止することができる。
【0051】また、従来例のように固定子巻線36の絶
縁破損箇所を冷凍機油により被覆して電気的に絶縁する
ことが殆どあり得ないので、電動機部31のパルス試験
による固定子巻線36の絶縁破損箇所の検出精度が向上
する。
【0052】さらに、吸湿性の高い多価エステル油を冷
凍機油として塗布した場合の冷凍サイクル部品の水分に
よる酸化に起因する電気絶縁性の低下や絶縁材料の劣化
とオリゴマ等の増大を有効に防止することができる。
【0053】そして、モータ巻線の電気絶縁被覆層の外
面は電動機部の組立製造時に必要な潤滑性を有するの
で、電動機部の組立製造を円滑に行なうことができる上
に、モータ巻線の電気絶縁被膜層のクラック等を有効的
に防止することができる。
【0054】なお、本発明の上記実施例では、冷凍サイ
クルAの密閉形圧縮機11に用いられる圧縮機用冷媒と
してR134a冷媒を用いた例を説明したが、このR1
34a冷媒に代えて以下に示すHFC(ハイドロフルオ
ロカーボン)冷媒を用いてもよい。例えばHFC冷媒は
単冷媒として、ジフルオロメタン(R32),ペンタフ
ルオロエタン(R125),1,1,2,2−テトラフ
ルオロエタン(R134),1,1,2−トリフルオロ
エタン(R143),1,1,1−トリフルオロエタン
(R143a),1,1−ジフルオロエタン(R152
a),モノフルオロエタン(R161)が挙げられる。
【0055】これらの中では、R134,R134a,
R143,R143aが従来のCFC12(R12)に
近い沸点を有し、低温用冷凍サイクルの代替冷媒として
好ましい。
【0056】また、HFC冷媒は単冷媒として用いるだ
けでなく、HFC冷媒を2種以上混合させた混合物であ
ってもよい。HFC混合冷媒としては、R125/R1
43a/R134aの混合冷媒,R32/R134aの
混合冷媒,R32/R125の混合冷媒,R32/R1
25/R134aの混合冷媒が考えられる。
【0057】なお、本発明の一実施例の説明では、密閉
形圧縮機11として全密閉タイプの横置型ロータリコン
プレッサを採用した例を示したが、この横置型ロータリ
コンプレッサに限定されず、縦置型ロータリコンプレッ
サでもよい。また、ロータリコンプレッサに代えて、ス
クロールやレシプロタイプのコンプレッサでもよく、ロ
ータリコンプレッサやレシプロコンプレッサは多段式コ
ンプレッサ、または半密閉型コンプレッサであってもよ
い。
【0058】また、上記一実施例では、冷蔵庫に採用さ
れる低温用冷凍サイクルの例を示したが、ショーケース
等の他の冷凍機械に採用される冷凍サイクルにも適用で
き、さらに、空気調和機等の高温用冷凍サイクルにも適
用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上に説明したように本願第1の発明
は、固定子巻線や電機子巻線等のモータ巻線の電気絶縁
被覆層の外面を、自己潤滑材を含有した樹脂により形成
したので、モータ巻線の外面に冷凍機油の潤滑油を塗布
せずに潤滑性を与えることができる。
【0060】したがって、このモータ巻線により電動機
部に組み立てる際に、巻線機のフライヤにより潤滑油が
飛散して周囲を汚すことを有効的に防止することができ
る。
【0061】また、モータ巻線の外面には、塵埃が付着
し易い潤滑油を塗布していないので、このモータ巻線を
用いた電動機部自体の汚れを有効的に防止することがで
き、清浄化を図ることができるので、塵埃による冷凍サ
イクルの目詰り等を有効的に防止することができる。
【0062】さらに、モータ巻線の電気絶縁損傷箇所を
潤滑油により電気的に絶縁した状態で被覆することを有
効的に防止できるので、パルス試験の際にはその損傷を
検出し易い。
【0063】しかも、モータ巻線の外面に潤滑油を塗布
しないので、この潤滑油が吸湿性の高いエステル油の場
合に生ずる水分による電気絶縁性の低下や絶縁材料の劣
化ないしオリゴマ増大に起因する冷凍能力の低下を有効
的に防止することができる。
【0064】そして、モータ巻線の電気絶縁被覆層の外
面は電動機部の組立製造時に必要な潤滑性を有するの
で、電動機部の組立製造を円滑に行なうことができる上
に、モータ巻線の電気絶縁被膜層のクラック等を有効的
に防止することができる。
【0065】第2の発明では、自己潤滑材をビッカース
硬度が300以上のものを用いているので、モータ巻線
の電気絶縁被膜層の損傷を防止できる。
【0066】第3の発明では、自己潤滑材をポリエチレ
ン,ポリテトラフルオロチエン,二硫化モリブデンの少
なくとも1種類の微粒体としたので、十分な滑性と硬度
が得られる。
【0067】第4の発明では、第1ないし第3の発明の
圧縮機にHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒を用
いたので、地球環境を破壊することがなく、さらに信頼
性に優れた圧縮機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る密閉型圧縮機の一実施例の要部縦
断面図。
【図2】本発明に係る密閉型圧縮機の他の実施例の要部
縦断面図。
【図3】本発明に係る密閉型圧縮機の一実施例の要部縦
断面図。
【図4】図1〜図3で示す実施例のいずれかの冷凍サイ
クル図。
【図5】図1〜図3で示す実施例のいずれかのさらに詳
細な冷凍サイクル図。
【図6】図4と図5で示す密閉型圧縮機の一例の縦断面
図。
【図7】図6で示す密閉型圧縮機の電動機部のステータ
の斜視図。
【図8】(A),(B)は従来の電動機部の固定子巻線
の各縦断面図。
【符号の説明】
11 密閉型圧縮機 31 電動機部 33 ステータ 35 ロータ 36,36a,36b 固定子巻線 62 芯体 63,63a,63b 下層 64,64a,64b 自己潤滑材を含有した上層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステル油よりなる潤滑油を内蔵する密
    閉ケース内に、電動機部とこの電動機部により駆動され
    る圧縮機部とを内蔵する密閉型圧縮機において、前記電
    動機部におけるモータ巻線の電気絶縁被覆層の外面を、
    自己潤滑材を含有した樹脂により形成したことを特徴と
    する密閉型圧縮機。
  2. 【請求項2】 自己潤滑材は、ビッカース硬度が300
    以上の電気絶縁体の微粒子よりなることを特徴とする請
    求項1記載の密閉型圧縮機。
  3. 【請求項3】 自己潤滑材は、有機系のポリエチレン,
    ポリテトラフルオロエチレン,二硫化モリブデンの少な
    くとも1種類の微粒体よりなることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の密閉型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記密閉ケース内の圧縮機部で圧縮され
    る冷媒をハイドロフルオロカーボンとしたことを特徴す
    る請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の密閉
    型圧縮機。
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