JPH08142373A - 熱記録印字ヘッド - Google Patents

熱記録印字ヘッド

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JPH08142373A
JPH08142373A JP31421794A JP31421794A JPH08142373A JP H08142373 A JPH08142373 A JP H08142373A JP 31421794 A JP31421794 A JP 31421794A JP 31421794 A JP31421794 A JP 31421794A JP H08142373 A JPH08142373 A JP H08142373A
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thermal recording
thermal
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JP31421794A
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Yasushi Oki
靖 大木
Hidekazu Akutsu
英一 圷
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱記録媒体に熱が残留することによる影響を
排除して高画質の印字記録を行ない、また、印字記録部
と記録媒体との良好な接触性を確保することができる熱
記録印字ヘッドを提供する。 【構成】 剛性支持体11上に、信号入力電極(共通電
極21及び個別電極22),発熱素子23,保護層25
を順次積層して成る印字記録部20を形成し、この印字
記録部20が熱記録媒体70と接触することにより記録
を行なう熱記録印字ヘッドにおいて、前記熱記録媒体7
0に接触する熱吸収部材40を、前記印字記録部20の
近傍に配置し、また、前記印字記録部20は、支持体1
1上に設けた弾性部材12の上方に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、複写装置及
びラベルプリンタ等に適用可能な熱記録方式において使
用される熱記録印字ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱記録印字ヘッド(サ−マルヘッ
ド)は、例えばセラミックス製の剛性支持体上にグレ−
ズ層を介して信号入力電極,発熱素子,保護層を順次積
層して成る印字記録部を形成し、印字記録部を駆動する
駆動回路、この駆動回路へ画像形成装置本体からの画像
情報信号などを接続して入力するためのコネクタ電極を
設けて構成されている。印字記録部は複数個の離散的に
形成された発熱部をライン状に配置し、各発熱部に共通
に接続される共通電極線と、各発熱部に接続される個別
電極線とが設けられ、個別電極線,駆動回路及びコネク
タ電極をそれぞれ電気的に接続することにより、画像情
報に応じた電気信号が駆動回路から個別電極線を介して
前記発熱部に印加され、この発熱部を選択的に発熱させ
ることにより熱記録媒体に印字記録を行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
サ−マルヘッドは、印字直後においてインクリボンや記
録紙などの熱記録媒体上に熱が残留し、不必要な加熱が
行われるために解像度、画像の先鋭度、ライン像のラジ
ッドネスなどに影響を与えるという問題があった。ま
た、上記サーマルヘッドの構造によれば、印字記録部が
セラミック等の剛性支持体上に設けられているため、サ
ーマルヘッド自身にフレキシブル性がなく、例えば、熱
記録媒体の接面に凹凸があるとサ−マルヘッドの発熱部
やインクリボンにおいて不均一な接触部が生じ、画像の
熱伝導が不安定になり、印字ドットに抜けや形状のバラ
ツキによる画像欠陥が生じる問題があった。更に、セラ
ミック製の剛性支持体上に印字記録部を設けた場合、サ
ーマルヘッド自体の形状の自由度が制限されたりサイズ
の小型化が難しいことに起因して、サーマルヘッドの印
字記録部と熱記録媒体との接触安定性が悪いという問題
があった。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、熱記録媒体に熱が残留することによる影響を排除し
て高画質の印字記録を行ない、また、印字記録部と記録
媒体との良好な接触性を確保することができる熱記録印
字ヘッドを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に係る発明は、支持体上に、信号入力電極,発
熱素子,保護層を順次積層して成る印字記録部を形成
し、この印字記録部が熱記録媒体と接触することにより
記録を行なう熱記録印字ヘッドにおいて、次の構成を含
むことを特徴としている。前記熱記録媒体に接触する熱
吸収部材を、前記印字記録部の近傍に配置する。
【0006】また、請求項2に係る発明は、支持体上
に、信号入力電極,発熱素子,保護層を順次積層して成
る印字記録部を形成し、この印字記録部が熱記録媒体と
接触することにより記録を行なう熱記録印字ヘッドにお
いて、次の構成を含むことを特徴としている。前記印字
記録部は、支持体上に設けた弾性部材の上方に形成す
る。前記熱記録媒体に接触する熱吸収部材を、前記印字
記録部の近傍に配置する。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば、印字記録部の近傍に
熱記録媒体に接触する熱吸収部材を設けることにより、
印字記録部の発熱により熱記録媒体上に残留熱が生じて
も、この熱を吸収することにより印字記録に与える影響
を低減することができる。
【0008】請求項2の発明によれば、弾性部材の上方
に印字記録部を形成したので、印字記録部と熱記録媒体
との間において均一な接触安定性を得ることができる。
【0009】
【実施例】本発明に係る熱記録印字ヘッドの一実施例に
ついて、図1及び図2を参照しながら説明する。熱記録
印字ヘッドの基板10の基礎となるセラミックス製の剛
性支持体11上には、全面を覆うように弾性部材12が
形成されている。この弾性部材12は、後述する印字記
録部20側の端部において、帯状の突起部12aが形成
されている。弾性部材12上には、全面を覆うようにグ
レーズ層13が形成され、このグレーズ層13上の一端
側に、共通電極21及び個別電極22から構成される信
号入力電極,発熱素子23,信号入力電極を覆う絶縁層
24,発熱素子23を覆う保護層25を順次積層して成
る印字記録部20が形成されている。前記信号入力電極
は、グレーズ層の端部に沿って帯状に形成された共通電
極21と、発熱素子23に対して共通電極21と反対側
に短冊状に離散的に形成された複数の個別電極22とか
ら構成されている。発熱素子23は、共通電極21と個
別電極22とにそれぞれ接続されるように形成され、共
通電極21と各個別電極22間に、離散的に形成された
複数個の発熱部をライン状に配置している。
【0010】また、グレーズ層13上には、印字記録部
20を駆動する駆動用IC31、この駆動用IC31へ
画像形成装置本体からの画像情報信号などを入力するた
めのコネクタ電極32が形成され、駆動用IC31と個
別電極22間、駆動用IC31とコネクタ電極32間
は、ボンディングワイヤ33を介してそれぞれ接続され
ている。コネクタ電極32上にも絶縁層34が形成さ
れ、駆動用IC31及びボンディングワイヤ33及び各
電極とボンディングワイヤ33との接続部上には、これ
らを被覆するポッテング材35が設けられている。従っ
て、画像情報に応じた電気信号が駆動用IC31から個
別電極22を介して発熱素子23の発熱部に印加され、
この発熱部を選択的に発熱させることにより熱記録媒体
に印字記録を行なう。
【0011】絶縁層24上には、保護層25と接触する
ように熱吸収部材40が配置されている。熱吸収部材4
0は、保護層25の片側に沿って絶縁層24の端部を被
覆し主として熱吸収を行なう帯状吸収部と、基板10の
側面全体を覆うような放熱部42とにより構成され、こ
の放熱部42が弾性部材12や剛性支持体11と接触す
るようになっている。
【0012】上記構造の熱記録印字ヘッドによれば、そ
の記録に当たっては、図3に示すように、熱記録印字ヘ
ッドの印字記録部20とプラテンロール50の間にイン
クリボン60及び熱記録媒体70を配置し、プラテンロ
ール50による押圧力により印字記録部20が熱記録媒
体70に圧接し、印字記録部20の保護層20(高温突
起部分)が熱記録媒体70を摺動するように接触させ
る。この状態で熱記録媒体70は、印字記録部20の熱
吸収部材40の帯状吸収部41に直接又はインクリボン
60を介して接している。また、熱記録媒体70の背面
に設置されるプラテンロール(背面圧接材)50は、表
面平滑性に優れた弾性体又は剛性体で形成されている。
【0013】そして、コネクタ電極32から入力された
画像情報信号が駆動用IC31により所定の個別電極2
2に電気信号として分配印加され、その印加された個別
電極22に対応した印字記録部の発熱素子23の発熱部
が発熱し、その表面に対応してインクリボン60の熱溶
融インク層が溶解して熱記録媒体70に転写され、また
は熱記録媒体自体による熱発色により画像記録がなされ
る。
【0014】この時、上記熱記録印字ヘッドによれば、
熱記録媒体70に接触する熱吸収部材40を設けている
ので、この熱吸収部材40により印字直後の発熱記録媒
体70上の残留熱を吸収し不必要な加熱を防止し、印字
記録に与える影響を低減することができる。これによ
り、解像度及び画像の先鋭度の向上、ライン像のラジッ
ドネス等を防止して高画質化を可能とすることができ
る。
【0015】また、基板10に設けた弾性部材12の上
方に印字記録部20を形成したので、プラテンロール5
0による押圧に際して、弾性部材20の変形により熱記
録媒体70の凹凸やプラテンロール50等の凹凸や各部
材のたわみが吸収されるため、発熱素子23の発熱部
(保護層25)が全域にわたってインクリボン60や熱
記録媒体70に常時均一にかつ安定して接触させること
ができる。その結果、印字画像の安定性、熱記録媒体7
0の選択の自由度を拡大し、印字条件自由度の拡大を図
ることができる。
【0016】さらに、弾性部材12に突起部12aを形
成したので、発熱素子23及び保護層25をインクリボ
ン60または熱記録媒体70に圧接したときに発熱部を
効率よくかつ確実に接触させることができる。この突起
部12aの形状は、その頂面のグレ−ズ層13の表面か
らの高さが20μm〜5mm、好ましくは50μm〜か
ら2mmとなるような凸形状であることが望ましい。突
起部12aの頂面の高さが20μm未満では突起部によ
る上記の機能が発揮されず、逆に、5mmを越えるとグ
レ−ズ層13の剛性により突起部12aの全面において
均一な圧接圧力が得られにくく、又その接着や位置設定
などの製造面に作製難度が高いという問題が生じるから
である。また、上記実施例では弾性部材に突起部を形成
したが、剛性支持体に形成してもよい。
【0017】次に、上記熱記録印字ヘッドの製造方法に
ついて、図4を参照しながら説明する。先ず、グレ−ズ
層13に金属薄膜21′を設けた後(図4(a))、フ
ォトリソグラフィ法等により金属薄膜21′をエッチン
グして共通電極21,個別電極22,コネクタ電極32
から成る配線パタ−ンを形成する(図4(b))。次
に、配線パターンの所定の部位に絶縁層24,34を形
成し、個別電極22及びコネクタ電極32の端部に駆動
用IC31との接続用のパッド部22a,32aを形成
する(図4(c))。
【0018】次いで、メッキ法等により前記パッド部2
2a,32aを厚膜化形成した後、個別電極22とコネ
クタ電極32との間にダイボンディング部材30を配置
し、このダイボンディング部材30上に駆動用IC31
をダイボンドする。さらに、共通電極21と個別電極2
2との間の凹部のグレーズ層13上に、高周波スパッタ
リング法等により発熱層を着膜して発熱素子23を形成
する。次いで、発熱素子23上にスクリ−ン印刷法など
により帯状の保護層25を設ける(図4(d))。
【0019】次に、個別電極22のパッド部22aと駆
動用IC31との間、駆動用IC31とコネクタ電極3
2のパッド部32aとの間をボンディングワイヤ33で
接続し、駆動用IC31上及びその周辺部分を覆うよう
ポッティング材35を形成する。その後、剛性支持体1
1上の全面に、端部に突起部12aを有する弾性部材1
2を配置した基板上に、前記グレーズ層13の底面を接
着する。この接着は、シリコ−ン系接着剤、エポキシ系
接着剤等の接着剤を用いた接着法により行なわれる。ま
た、上記の接着法以外にも、それらを重ね両側から機械
的に圧着接合する等の方法を用いることもできる。そし
て、保護層25の外側と弾性部材12及び剛性支持体1
1の側面に接するように熱吸収層を塗布及び乾燥硬化
し、帯状吸収部41及び放熱部42から成る熱吸収部材
40を形成する(図4(e))。
【0020】次に、各部材の材料について詳細に説明す
る。剛性支持体11は、記録ヘッドを所望の圧力で圧接
せしめることが可能な剛性を有するものであれば、その
材質や厚さ等は特に限定されず、適宜選択することがで
きる。具体的には、ガラスエポキシ材、アルミニウム等
の金属部材等が使用される。
【0021】グレ−ズ層13としては、その素材の熱伝
導率が3×10-3 cal/(cm・sec・deg)以下、厚さ10
μmから150μmの範囲で耐熱性(融点又は分解点)
が200度C以上であるものが良い。このグレ−ズ層1
3の厚さが10μmより薄いと印字ヘッド製造時の取り
扱いや駆動用IC等の実装作業が困難となり、反対に1
50μmより厚いと弾性部材12による弾性作用が効率
よく得られず、均一で安定したヘッドの接触性を得る上
で支障となる。また、このグレ−ズ層13は、印字時の
発熱や製造時の処理における高温環境下に耐えて変質し
ないことが必要であるため、200度C以上、好ましく
は250度C以上の耐熱性が望ましい。また、熱伝導率
が1×10-2 cal/(cm・sec・deg)より大きいと発熱素
子で発熱した熱がグレ−ズ層13を通して熱流としてリ
−クするため、印字エネルギ−効率が大きく低下し、印
字画質の欠陥が生じ易くなる。したがって、熱伝導率自
体は、2×10-3 cal/(cm・sec ・deg)以下であるこ
とが良好でより安定した発熱状態が得られる。
【0022】共通電極21、個別電極22及びコネクタ
電極32で構成される配線パタ−ンは、所定の幅及びピ
ッチとなるようにフォトリソ工程等で加工されて、例え
ばストライプ状のパタ−ンに形成される。印字記録ヘッ
ドの印字幅は、前記個別電極22の本数で設定される。
配線パタ−ンの材料は、体積固有抵抗値が10-3Ω・c
m以下の材料、例えば、金,銀,銅,ニッケル,タンタ
ル,モリブデン,タングステン,ロジュウム,チタン,
ルテニウム,クロム,アルミニウム等の金属および合金
を使用する。
【0023】また、グレ−ズ層13上に一体化形成する
駆動用IC31と配線パタ−ンとの接続は、ボンディン
グワイヤ33により結線するように構成したが、フリッ
プチップ実装接続法や異方導電フィルム接続法等を採用
してもよい。但し、ワイヤ−ボンディング法は耐電流性
や接続信頼性において最適で、ワイヤ−ボンディング法
を用いる場合、コネクタ電極32であるボンディングマ
ウンドの金属材料がニッケル等の硬質金属材料であれば
電極の厚みが50μmより薄くてもワイヤ−ボンディン
グが可能であり、実装時の接続信頼性が得られ易い。ま
た、より実装接続信頼性を上げるために、グレ−ズ層1
3のボンディングマウンドの下に硬質板を配置するよう
にしてもよい。
【0024】発熱素子23としては、層内の通電により
ジュ−ル熱を発生する電熱現象を生じる材料により構成
された層であり、耐熱性が150度C以上より好ましく
は300度C以上であり、体積固有抵抗値が10-3から
103 Ω・cmの範囲のものが良好である。体積固有抵
抗値の良好な範囲の設定は、発熱素子23の発熱抵抗値
の設定に深く関係し、駆動用IC31の駆動回路の信頼
性と一般汎用電源の仕様からくるものである。また層の
厚みは0.01μm〜20μmの範囲の厚みを有するも
のが良好である。0.01μm厚以下では層厚の均一性
と安定性が得にくく信頼性のある抵抗層となりにくく、
20μm厚以上では下地材料との接着性が低くなりやす
く、また発熱のエネルギ−効率の低下を生じるからであ
る。発熱素子23の材料としては、各種セラミックス材
の単層または、混合/複合層または各種セラミックス材
と金属材の混合/複合層などが用いられる。
【0025】具体的材料としては、TaN,Ta−N,
Ta2N,Ta−Si,Ta−SiO2,Ni−Cr,酸
化ルテニウム系材などがあり、また絶縁性セラミック材
に導電性フィラ−および導電材を複合した材料系もあ
る。絶縁性セラミック材の具体的材料としては、Al
N,SiN4,Al23,MgO,VO2,SiO2,Z
rO4,MO2,Bi23,TiO2,MoO2,WO2
NbO2 ,ReO3 等が用いられる。導電性フィラ−お
よび導電材の具体的材料としては、C,Ni,Au,A
g,Fe,Al,Ti,Pd,Ta,Cu,Co,C
r,Pt,Mo,Ru,W,In,などの無機材料系お
よびVO2 ,RuO2 ,TaN,SiC,ZrO2 ,I
nO,Ta2 N,ZrN,NbN,VN,TiB2 ,Z
rB2 ,HfB2 ,TaB2 ,MoB2 ,CrB2 ,B
2 C,MoB,ZrC,VC,TiCなど及びそれらの
化合物や混合物が用いられる。
【0026】保護層25としては、耐熱性が180度C
以上で、層厚みが1μm〜30μmであるものが良好
で、より好ましくは3μm〜15μmである。具体的材
料として、酸化珪素およびその化合物、窒化珪素や炭化
珪素およびその化合物、酸化チタンや窒化チタンや炭化
チタン及びそれらの化合物、酸化タンタルや窒化タンタ
ルや炭化タンタルおよびそれらの化合物、その他の硬質
セラミックスおよびその化合物、ポリイミド樹脂、エポ
キシ樹脂、シリコン樹脂、含フッ素樹脂、それら樹脂の
変性樹脂でも良く、以上の材料の複数の混合でもより効
果がある。また、特に硬質セラミックス粉体を耐熱樹脂
(例えば、ポリイミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリスルホン樹
脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリ−P−キシリレ
ン樹脂等又はそれらの誘導体を含む材料など)中に分散
したものは印字記録ヘッドの構造からくる弾性を損なわ
ない効果が得られ、さらに保護層自体に滑剤粉体も分散
された分散層構成であると耐摩耗性がより改善される。
滑剤粉体例としては、カ−ボンブラック材、グラファイ
ト材、二硫化モリブデン材、酸化鉛材、フッ素含有樹脂
材、窒化ホウ素材、炭化珪素材、シリコ−ンオイル、酸
化ボロン材、フッ化カルシウムなどがあり、これらの複
数の混合物の場合もある。
【0027】熱吸収部材40としては、発熱素子23に
より昇温した熱記録媒体70上の残留熱を速やかに吸収
するものが効果的であり、保護層25より熱伝導率の高
い部材で構成されている。これは、保護層25から直接
的に熱が吸収されるのを防止し、熱記録媒体70側から
の熱を主に吸収するためである。具体的な熱伝導率とし
ては、5×10-2 cal/(cm・sec ・deg)以上のものが
好ましい。具体的材料として金属類、ビスフェノ−ル
A、鎖状エポキシ、ダイマ−酸系ジグリシジルテステ
ル、ポリアルキレンエ−テル系、ノボラック型エポキ
シ、環状脂肪族系、臭素化エポキシ、ポリグリシジルエ
−テル、ジグリシジルエステルなどのエポキシ系樹脂の
他にアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド樹脂
をバインダ−として、Ag,Cu,Al,Ni,などの
金属粉を熱伝導フィラ−とした混合物、または無定形カ
−ボン、グラファイトなどの非金属との混合物、その他
酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物との混合物
である熱伝導ペ−ストを乾燥固化したものが良好であ
る。
【0028】弾性部材12としては、シリコ−ンゴム、
ウレタンゴム等のゴム類、多孔性物質、発砲性物質等が
使用される。この弾性部材12は、例えば、ゴム硬度
(JIS−K−6253 ヂュロメ−タ法A)で20〜
60、好ましくは25〜45の範囲のものである。この
ゴム硬度が20未満であると記録ヘッドの圧接圧を充分
に与えることができず、また印字記録媒体との弾性圧接
を行いにくくなり、反対に60を越えると振動蓄積や弾
性作用の効果が得にくく、ヘッドの発熱部の表面の接触
不良が発生し易くなる恐れがあるからである。また、弾
性部材12の厚さは1〜50mm、好ましくは3〜10
mmの範囲のものが良好である。この厚さが1mm未満
では弾性材としての充分な弾性が発揮できにくく、反対
に50mmを越えるとヘッド全体のサイズが大きくなっ
たり、またヘッド先端部の圧接位値精度が不安定になり
やすい等の不具合があるからである。
【0029】図5は本発明の他の実施例を示すもので、
図1及び図2と同様の構成をとる部分については同一符
号を付している。この実施例では、熱吸収部材40は保
護層25を囲むように配置されている。すなわち、絶縁
層24上において、保護層25の周囲に熱吸収部材40
の熱吸収部43を形成している。また、図2と同様に基
板10の側面に放熱部42を形成している。
【0030】図6は本発明の他の実施例を示すもので、
図1及び図2と同様の構成をとる部分については同一符
号を付している。この実施例では板形状弾性部材14を
用いることで、図2における剛性支持体11を省略した
ものである。すなわち、この実施例で使用される板形状
弾性部材14は、金属部材の板形状のものやセラミック
ス部材の板形状のものや硬質プラスチックス部材の板形
状のもの、又はそれらの混合又は複合層であるものより
構成されている。この場合、板形状弾性部材14は、剛
性支持体上に配置しないほうが弾性特性としては良く、
また、この厚みは40μm〜1mmの範囲で、より好ま
しくは100μm〜400μmのものが良好である。特
に、熱伝導率が6×10-2 cal/(cm・sec ・deg)以上
の範囲の材料であると熱拡散層をも兼ねるためより良好
な印字状態となる。40μm未満では支持能力が不足
し、1mm以上では剛性特性が勝り十分な弾性が得られ
にくいからである。
【0031】上記各実施例では平面型の印字ヘッドにつ
いて説明したが、ヘッドの端面側で印字を行なう熱転写
用端面型サ−マルヘッドに適用することでも平面型と同
様の効果を得ることができる。
【0032】(具体例1)次に、更に具体的な熱記録印
字ヘッドについて、その製造方法を説明する。製造工程
図は、図4とほぼ同様である。先ず、25μm厚のグレ
−ズ層13上に金属薄膜21′として12μm厚の銅箔
をシリコ−ン系接着剤により接着させて積層した。次い
で、その銅箔上にレジストを塗布した後、パタ−ン露光
して現像してレジストパタ−ンを形成し、銅箔をエッチ
ングして共通電極21、個別電極22、コネクタ電極3
2から構成される配線パタ−ンをグレ−ズ層13上に形
成した。次に、ニッケルメッキを1.5μmとなるよう
に配線パタ−ンの全面に施して耐食膜を形成した後、感
光性アミド酸を塗布し、フォトリソグラフィ−法により
電極用配線パタ−ンの先端側のパッド部となる位置の塗
布膜を除去し、しかる後、加熱処理してその他の部位の
塗布膜を加熱硬化させて5μm厚の絶縁層24,34を
形成した。
【0033】また、個別電極22の反パッド部22aの
先端部と共通電極21との間において、メタルマスクを
用いて高周波スパッタリング法にてTa−SiO2材の
タ−ゲットを用いて基板温度340度Cにて幅3mmの
0.3μm厚のTa−SiO2材の発熱層を着膜し、帯
状の発熱素子23をグレ−ズ層13上に形成した。そし
て、この発熱素子23およびその周辺に対して、スクリ
−ン印刷法によりポリイミド樹脂を主成分とした平均粒
径0.3μmのSiC粒体とカ−ボングラファイト粉末
の混合物を体積比率30vol%混合分散した5μm厚の
保護層25を設けた。さらに、保護層25の周囲に4μ
m厚の金属粒含有熱伝導ペ−ストから成る熱吸収部43
を設けた。この熱伝導ペ−ストはバインダ−としてエポ
キシ樹脂系、熱伝導フィラ−としてCuを用いて熱伝導
率を4×10-1 cal/(cm・sec・deg) に制御し乾燥硬
化させて固定した。
【0034】次いで、パッド部22a,32a上にニッ
ケルメッキ法により25μm厚の燐−ニッケル材をメッ
キし、そして8μm厚の金メッキを施した。しかる後、
駆動用IC31(サ−マルヘッド用ドライバ−IC)を
グレ−ズ層13上にダイボンドした。次に、25μmφ
の金ワイヤ−を用いて駆動用IC31上のボンディング
パッドと個別電極22及びコネクタ電極32のパッド部
22a,32aとを結線、駆動用IC31上の周辺の領
域をシリコ−ン樹脂で被覆してポッティング材35を形
成し、最後にこれら各種加工処理工程を終えたグレ−ズ
層13を、ヘッド単位に応じた所定サイズに裁断し、ヘ
ッド主要部とした。
【0035】そして、このヘッド主要部を、ゴム硬度が
40で厚さが4mmのシリコ−ンゴムから成る弾性部材
12上に接着し、次に、そのゴム支持体の裏面側を厚さ
が30mmのアルミニウム基材から成る剛性支持体11
上に接着させた。しかる後、熱吸収部43の熱流出路確
保のために同様の材料を用いてアルミニウム基材の側面
に放熱部42を接着形成し、印字幅が50mm、解像度
が12ドット/mmの熱記録印字ヘッドを作製した。こ
の記録ヘッドの印字記録部における発熱サイズは60μ
m×45μmで、ゴム支持体が400μmの高さの凸状
態であるため印字記録部の発熱部の表面はグレ−ズ層1
3の表面から360μmの高さの凸形状をなすものであ
った。
【0036】得られた熱記録印字ヘッドを用い、インク
リボンに線圧力300g/cmで圧接させ、印加電圧2
4V,パルス幅700μsecの画像(ドット)信号条
件で印字記録を行い、印字ドットのサイズ及びその形状
を測定、観察した。この時の画像入力信号に対するドッ
ト印字率(ドット径がねらいの径の70%から130%
の範囲のドットを印字ドットとしてその印字ドットの割
合)は100%であり、ヘッド幅方向における印字抜け
もドットバラツキも少なくヘッド幅方向ドット径バラツ
キσn (n=200)は8.1μmであり、目視評価は
均一でノイズが判定できるレベルではなかった。また、
耐久印字評価として、3Kmの走行印字後の評価結果で
は画像入力信号に対する印字率は100%であり、ヘッ
ド幅方向における印字抜けもドットバラツキも少なくヘ
ッド幅方向ドット径バラツキ(σ)は8.3μmであ
り、目視評価は均一であった。
【0037】上記具体例1に対して、熱吸収部材40を
設けない以外は構成を同じにした熱記録印字ヘッドを作
製し、前記と同様の印字記録を行った。その結果、ドッ
ト印字率は78%であり、熱吸収部材40を設けた場合
と比較すると、先鋭度やライン像のラジッドネスが低下
することが確認できた。
【0038】次に、熱吸収部材40を熱記録媒体と接触
する部分のみに設け、すなわち熱吸収部43のみ形成
し、熱伝導率の大きい剛性支持体11や板状弾性部材1
4に対し、熱の流出路としての放熱部42を設けていな
い熱記録印字ヘッド(他の構成は具体例1と同じ)を作
製し、具体例1と同様の印字記録を行った。その結果、
平均のドット印字率は90%となり、具体例1と比較す
ると熱吸収部材の熱容量範囲内では同程度であったが、
先鋭度やライン像のラジッドネスは徐々に低下する傾向
となった。
【0039】また、ゴム弾性層(弾性部材12)を設け
ない以外は具体例1と構成を同様とする熱記録印字ヘッ
ドを作製し、具体例1と同様の印字記録を行った。ドッ
ト印字率は65%であり、ドットサイズや形状のバラツ
キの確認ができるレベルであり、目視評価で不安定な印
字であるが文字として判読できた。
【0040】次に、突起部12aを形成せず(印字記録
部直下の弾性部材12の形状を平面形状とした)、それ
以外は具体例1と同様の構成である熱記録印字ヘッドを
作製し、具体例1と同様の印字記録を行った。印字評価
の結果から、ドット印字率は85%でありドットサイズ
や形状のバラツキの確認ができるレベルであるが、目視
評価で印字は少し不安定な画像であるが文字として98
%の判読率であった。また、この記録印字ヘッドを用い
てベック平滑度10秒のラフ紙に具体例1と同様の印字
記録を行ったが、印字状態が悪く、ドット印字率も61
%と低く文字の判読率も83%であり、良好な印字状態
ではなかった。
【0041】(具体例2)次に、具体的な熱記録印字ヘ
ッドの他の例について、その製造方法を説明する。30
μm厚のグレ−ズ層13上に金属薄膜21′として15
μm厚の銅箔をシリコ−ン系接着剤により接着させて積
層した。次いで、その銅箔上にレジストを塗布した後、
パタ−ン露光して現像してレジストパタ−ンを形成し、
銅箔をエッチングして共通電極,個別電極,コネクタ電
極から成る配線パタ−ンをグレ−ズ層13上に形成し
た。次に、ニッケルメッキを2μmとなるように前記配
線パタ−ンの全面に施して耐食膜を形成した後、感光性
アミド酸を塗布し、フォトリソグラフィ−法により共通
電極21、個別電極22及びコネクタ電極のパッド部と
なる位置の塗布膜を除去し、しかる後、加熱処理してそ
の他の部位の塗布膜を加熱硬化させて5μm厚の絶縁層
24,34を形成した。また、共通電極21と個別電極
22の間にDCスパッタ法により、2.0mm幅、0.
2μm厚のTa−Si混合材料から成る発熱素子23を
設けた。
【0042】次いで、発熱素子23の表面部に、SiC
微粒子とテフロン粉末を分散ニッケル複合メッキ法によ
り12μm厚のSiC微粒子、テフロン粉末分散ニッケ
ル材をメッキして耐摩耗の保護層25を施した。さら
に、この保護層25の周辺に10μm厚の金属粉含有熱
伝導ペ−ストで熱吸収部材40の熱吸収部43を設け
た。この熱伝導ペ−ストはバインダ−としてエポキシ樹
脂系、熱伝導フィラ−としてNiを用いて熱伝導率を2
×10-1 cal/(cm・sec ・deg)に制御し乾燥硬化させ
て固定した。しかる後、駆動用IC31(サ−マルヘッ
ド用ドライバ−IC)をグレ−ズ層13上のワイヤ−ボ
ンディングパッド部にダイボンドし、次にワイヤ−ボン
ディングパッド部の直下部のグレ−ズの裏面部に100
μm厚のSUS板を部分的に裏打ち処理を施した。
【0043】次に、25μmφの金ワイヤ−を用いて駆
動用IC31上のボンディングパッドと個別電極22及
びコネクタ電極32上のパッド部22a,32aとを結
線し、駆動用IC31上周辺の領域をシリコ−ン樹脂で
被覆して被覆膜35を形成し、最後にこれら各種加工処
理工程を終えた印字記録部を、ヘッド一単位に応じた所
定サイズに裁断し、ヘッド主要部とした。そして、この
ヘッド主要部を、ゴム硬度が30で厚さが4mmのシリ
コ−ンゴムから成る弾性部材12上に接着し、次に、そ
の弾性部材12の裏面側を厚さが10mmのアルミニウ
ム基材から成る剛性支持体11に接着させた。しかる
後、熱吸収部43の熱流出路確保のために同様の材料を
用いて、アルミニウム基材の側面に接する放熱部42を
形成し、印字幅が80mm、解像度が12ドット/mm
の熱記録ヘッドを作製した。
【0044】得られた記録ヘッドを用い、熱転写用イン
クリボンに線圧力500m/cmで圧接させ、印加電圧
8V、パルス幅1.0msecの画像(ドット)信号条
件で印字記録を行い、このときの画像入力信号に対する
ドット印字率は100%であり、ヘッド幅方向における
印字抜けも全く生じなかった。この記録ヘッドを4Km
相当の耐久テストを実施後、前記具体例1と同様の印字
記録を行ったが、印字状態は良好であり、印字率も97
%と高く、印字良好の状態であった。
【0045】
【発明の効果】本発明の熱記録印字ヘッドによれば、熱
吸収部材を設けることにより印字直後における熱記録媒
体上の熱の残留を防ぎ、不必要な加熱を防止させること
ができる。よって解像度、画像の先鋭度、ラインのラジ
ッドネスなどの項目で高画質化が可能となる。また、熱
吸収部材が記録ヘッド内にあるために記録直後の熱吸収
作用で効果が大きく、また加熱精度が高くなる。さら
に、熱記録印字ヘッド自体に弾性部材を設けることで、
安定した広面積のコンタクト状態を得やすくなり、転写
材表面粗度の広い範囲に対してもヘッドコンタクト信頼
性が優れ、印字ドット形状も安定し、高画質となる印字
条件範囲を拡大できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱記録印字ヘッドの一実施例を示す平
面説明図である。
【図2】図1のA−A断面説明図である。
【図3】本発明の熱記録印字ヘッドを用いた印字概要を
示す説明図である。
【図4】(a)〜(e)は本発明の熱記録印字ヘッドを
製造するための製造工程説明図である。
【図5】本発明の熱記録印字ヘッドの他の実施例を示す
平面説明図である。
【図6】本発明の熱記録印字ヘッドの他の実施例を示す
断面説明図である。
【符号の説明】
10…基板、 11…剛性支持体、 12…弾性部材、
13…グレーズ層、20…印字記録部、 21…共通
電極、 22…個別電極、 23…発熱素子、 24…
絶縁層、 25…保護層、 31…駆動用IC、 32
…コネクタ電極、 33…ボンディングワイヤ、 35
…ポッティング材(被覆層)、 40…熱吸収部材、
41…帯状部、 42…放熱部、 43…熱吸収部、
50…プラテンロール、 60…インクリボン、 70
…熱記録媒体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、信号入力電極,発熱素子,保
    護層を順次積層して成る印字記録部を形成し、この印字
    記録部が熱記録媒体と接触することにより記録を行なう
    熱記録印字ヘッドにおいて、 前記熱記録媒体に接触する熱吸収部材を前記印字記録部
    の近傍に配置したことを特徴とする熱記録印字ヘッド。
  2. 【請求項2】支持体上に、信号入力電極,発熱素子,保
    護層を順次積層して成る印字記録部を形成し、この印字
    記録部が熱記録媒体と接触することにより記録を行なう
    熱記録印字ヘッドにおいて、 前記印字記録部は、支持体上に設けた弾性部材の上方に
    形成し、 前記熱記録媒体に接触する熱吸収部材を前記印字記録部
    の近傍に配置したことを特徴とする熱記録印字ヘッド。
JP31421794A 1994-11-25 1994-11-25 熱記録印字ヘッド Pending JPH08142373A (ja)

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