JPH08143881A - 鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物 - Google Patents
鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物Info
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- JPH08143881A JPH08143881A JP28958794A JP28958794A JPH08143881A JP H08143881 A JPH08143881 A JP H08143881A JP 28958794 A JP28958794 A JP 28958794A JP 28958794 A JP28958794 A JP 28958794A JP H08143881 A JPH08143881 A JP H08143881A
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- oil
- hot rolling
- lubricant composition
- roll
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 基油に、30〜90重量%の高塩基性カルシ
ウムフェネートを含有させたことを特徴とする鋼材の熱
間圧延用潤滑剤組成物。 【効果】 熱間圧延ロールの表面に安定した黒皮を生成
・維持させることができる。
ウムフェネートを含有させたことを特徴とする鋼材の熱
間圧延用潤滑剤組成物。 【効果】 熱間圧延ロールの表面に安定した黒皮を生成
・維持させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼の熱間圧延に際し、
熱間圧延ロールの表面に酸化膜(黒皮)を安定して生成
させることを目的に開発された熱間圧延用潤滑剤組成物
に関するものである。
熱間圧延ロールの表面に酸化膜(黒皮)を安定して生成
させることを目的に開発された熱間圧延用潤滑剤組成物
に関するものである。
【従来の技術】従来、鉄鋼製品の熱間圧延プロセスに用
いられるロールには、高クロム鋳鉄、アダマイト鋳鉄、
ニッケルグレーン鋳鉄製のロールが主に用いられてき
た。これらのロールは、近年、これらのロールよりも更
に耐摩耗性・耐肌荒れ性を向上させた高炭素高合金鋳鉄
ロール(特開昭58−87249号公報)に代わりつつ
ある。
いられるロールには、高クロム鋳鉄、アダマイト鋳鉄、
ニッケルグレーン鋳鉄製のロールが主に用いられてき
た。これらのロールは、近年、これらのロールよりも更
に耐摩耗性・耐肌荒れ性を向上させた高炭素高合金鋳鉄
ロール(特開昭58−87249号公報)に代わりつつ
ある。
【0002】これらのロールを熱間圧延プロセスで使用
すると、ロールの表面に黒皮と呼ばれる酸化鉄を主成分
とした皮膜が形成する。この黒皮は、圧延ロール自身が
酸化した皮膜と、圧延材の表面スケール(酸化膜)が転
着した皮膜から成るといわれている。特に、黒皮の成長
(膜厚の増大)には圧延材表面からのスケール転着が大
きく影響する。黒皮は、ロールの耐摩耗性を著しく改
善する、断熱材の役目を果たし、圧延ロールの温度上
昇を緩和する、圧延ロールと圧延材との溶着などによ
る焼き付きを防止し圧延材の品質低下を防ぐ、という特
性を有している。黒皮も含めて酸化膜を生成・維持する
方法として、特開昭53−100130号に開示されて
いるアルカリ金属やアルカリ土類金属などの化合物の1
種類以上を圧延潤滑油に懸濁させた状態で鋼板表面に供
給する方法や、特開平5−306397号、特開平6−
200282号に開示されている高塩基性カルシウムス
ルフォネートを圧延潤滑剤に含有させる方法などが知ら
れている。
すると、ロールの表面に黒皮と呼ばれる酸化鉄を主成分
とした皮膜が形成する。この黒皮は、圧延ロール自身が
酸化した皮膜と、圧延材の表面スケール(酸化膜)が転
着した皮膜から成るといわれている。特に、黒皮の成長
(膜厚の増大)には圧延材表面からのスケール転着が大
きく影響する。黒皮は、ロールの耐摩耗性を著しく改
善する、断熱材の役目を果たし、圧延ロールの温度上
昇を緩和する、圧延ロールと圧延材との溶着などによ
る焼き付きを防止し圧延材の品質低下を防ぐ、という特
性を有している。黒皮も含めて酸化膜を生成・維持する
方法として、特開昭53−100130号に開示されて
いるアルカリ金属やアルカリ土類金属などの化合物の1
種類以上を圧延潤滑油に懸濁させた状態で鋼板表面に供
給する方法や、特開平5−306397号、特開平6−
200282号に開示されている高塩基性カルシウムス
ルフォネートを圧延潤滑剤に含有させる方法などが知ら
れている。
【0003】しかしながら、ロールの表面に生成する黒
皮は、前述の効果がある反面、圧延中に黒皮の一部が剥
離し、黒皮残存部と黒皮剥離部の段差が生じ、これが圧
延材に転写されて製品の表面品位を著しく低下させる問
題や、剥離したところに圧延材が焼き付き、製品の表面
品位を低下させるだけでなく、ロール寿命も低下させる
という問題が生じる。特に、近年適用が進んでいる高炭
素高合金鋳鉄ロールに関しては、ロール素材の耐摩耗性
が非常に高く、黒皮に頼らなくても従来ロール以上の耐
摩耗性を得ることが出来るため、黒皮の剥離が寿命延長
の妨げになっている。一般に、黒皮剥離は膜厚が厚くな
るほど発生しやすいといわれており、黒皮剥離を防止す
るには黒皮の膜厚をある程度薄くしなければならない。
一方、黒皮生成を抑制しすぎるとロール素材が露出して
焼き付きの起点となりやすく、ロールの黒皮はある程度
の膜厚を保ちながら安定して生成・維持させることが望
ましい。こうした観点から従来技術をみると、特開平5
−306397号や特開平6−200282号に開示さ
れている技術は、黒皮の生成抑制効果を狙ったものであ
り、十分な耐焼き付き性を有する安定な黒皮の生成・維
持が困難である。
皮は、前述の効果がある反面、圧延中に黒皮の一部が剥
離し、黒皮残存部と黒皮剥離部の段差が生じ、これが圧
延材に転写されて製品の表面品位を著しく低下させる問
題や、剥離したところに圧延材が焼き付き、製品の表面
品位を低下させるだけでなく、ロール寿命も低下させる
という問題が生じる。特に、近年適用が進んでいる高炭
素高合金鋳鉄ロールに関しては、ロール素材の耐摩耗性
が非常に高く、黒皮に頼らなくても従来ロール以上の耐
摩耗性を得ることが出来るため、黒皮の剥離が寿命延長
の妨げになっている。一般に、黒皮剥離は膜厚が厚くな
るほど発生しやすいといわれており、黒皮剥離を防止す
るには黒皮の膜厚をある程度薄くしなければならない。
一方、黒皮生成を抑制しすぎるとロール素材が露出して
焼き付きの起点となりやすく、ロールの黒皮はある程度
の膜厚を保ちながら安定して生成・維持させることが望
ましい。こうした観点から従来技術をみると、特開平5
−306397号や特開平6−200282号に開示さ
れている技術は、黒皮の生成抑制効果を狙ったものであ
り、十分な耐焼き付き性を有する安定な黒皮の生成・維
持が困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、黒皮剥離を起こしにくく、焼き付きの発生を有効に
防止するために、ロール表面に極薄い黒皮を安定して生
成させることのできる熱間圧延用潤滑剤を提供すること
である。
は、黒皮剥離を起こしにくく、焼き付きの発生を有効に
防止するために、ロール表面に極薄い黒皮を安定して生
成させることのできる熱間圧延用潤滑剤を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基油に、30
〜90重量%、好ましくは、40〜80重量%の高塩基
性カルシウムフェネートを含有させたことを特徴とする
鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物である。上記課題を解決
するため本発明者らは、ロール表面に酸素を供給し極薄
い黒皮を生成させる一方で、黒皮の膜厚増大に影響の大
きい圧延材からのスケールの転着を抑制させる手段が望
ましいと考えた。すなわち、熱間圧延に用いられるロー
ルの表面に高塩基性カルシウムフェネートを30〜90
重量%含有する潤滑剤を供給し、ロールバイト内で圧延
材の表面スケールを改質してロールへの転着を抑制し、
かつ、ロール面には酸素を供給してロールの酸化を若干
促進させることで、薄く安定な黒皮を生成・維持するも
のである。
〜90重量%、好ましくは、40〜80重量%の高塩基
性カルシウムフェネートを含有させたことを特徴とする
鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物である。上記課題を解決
するため本発明者らは、ロール表面に酸素を供給し極薄
い黒皮を生成させる一方で、黒皮の膜厚増大に影響の大
きい圧延材からのスケールの転着を抑制させる手段が望
ましいと考えた。すなわち、熱間圧延に用いられるロー
ルの表面に高塩基性カルシウムフェネートを30〜90
重量%含有する潤滑剤を供給し、ロールバイト内で圧延
材の表面スケールを改質してロールへの転着を抑制し、
かつ、ロール面には酸素を供給してロールの酸化を若干
促進させることで、薄く安定な黒皮を生成・維持するも
のである。
【0006】本発明で使用可能な基油としては、スピン
ドル油、マシン油、ダイナモ油、モーター油、シリンダ
ー油、ブライトストック等の中質および重質鉱油;牛
脂、ラード、鯨油、パーム油、ヤシ油、ナタネ油、米ヌ
カ油、大豆油等の動植物油脂;8〜22個の炭素原子を
有する脂肪酸と1価および多価アルコールのエステル、
α−オレフィン、ポリブテン、シリコーン油、フッ素油
等の合成油;およびこれらの混合油が挙げられる。本発
明の高塩基性カルシウムフェネート中には、CaCO3
が少なくとも塩基価に換算して100mgKOH/g以
上、好ましくは、150mgKOH/g以上であることが
好ましい。高塩基性カルシウムフェネートの塩基価が1
00mgKOH/g未満の場合には、FeOとの固溶体形
成が不充分になり好ましくない。
ドル油、マシン油、ダイナモ油、モーター油、シリンダ
ー油、ブライトストック等の中質および重質鉱油;牛
脂、ラード、鯨油、パーム油、ヤシ油、ナタネ油、米ヌ
カ油、大豆油等の動植物油脂;8〜22個の炭素原子を
有する脂肪酸と1価および多価アルコールのエステル、
α−オレフィン、ポリブテン、シリコーン油、フッ素油
等の合成油;およびこれらの混合油が挙げられる。本発
明の高塩基性カルシウムフェネート中には、CaCO3
が少なくとも塩基価に換算して100mgKOH/g以
上、好ましくは、150mgKOH/g以上であることが
好ましい。高塩基性カルシウムフェネートの塩基価が1
00mgKOH/g未満の場合には、FeOとの固溶体形
成が不充分になり好ましくない。
【0007】本発明の潤滑剤は、固有の動粘度が40℃
で1000 mm2/s以下が好ましく、更に好ましくは5
00 mm2/s以下である。この理由は、一般に潤滑剤供
給用として用いられるポンプはギヤー方式やプランジャ
ー方式であり、このタイプのポンプは潤滑剤の粘度が高
すぎる場合、吸入不良や圧力損失の増加により給油が不
能になり潤滑剤をロールに安定供給することが出来なく
なるからである。本発明は、スケールの相転移抑制を黒
皮の成長防止に利用し、かつ、得られる潤滑剤が均一系
である点で特開昭53−100130号と異なり、高塩
基性カルシウムフェネートを利用した点で特開平5−3
06397号および特開平6−200282号とは全く
異なった技術である。本発明の潤滑剤には、イオウ系化
合物、リン系化合物、塩素系化合物、有機金属化合物の
ような極圧剤;ラウリルアルコール、ステアリルアルコ
ール、オレイルアルコールのようなアルコール;ポリイ
ソブチレン、アクリル酸系コポリマーのようなポリマー
等を添加し、潤滑性や付着性の向上を計ることもでき
る。
で1000 mm2/s以下が好ましく、更に好ましくは5
00 mm2/s以下である。この理由は、一般に潤滑剤供
給用として用いられるポンプはギヤー方式やプランジャ
ー方式であり、このタイプのポンプは潤滑剤の粘度が高
すぎる場合、吸入不良や圧力損失の増加により給油が不
能になり潤滑剤をロールに安定供給することが出来なく
なるからである。本発明は、スケールの相転移抑制を黒
皮の成長防止に利用し、かつ、得られる潤滑剤が均一系
である点で特開昭53−100130号と異なり、高塩
基性カルシウムフェネートを利用した点で特開平5−3
06397号および特開平6−200282号とは全く
異なった技術である。本発明の潤滑剤には、イオウ系化
合物、リン系化合物、塩素系化合物、有機金属化合物の
ような極圧剤;ラウリルアルコール、ステアリルアルコ
ール、オレイルアルコールのようなアルコール;ポリイ
ソブチレン、アクリル酸系コポリマーのようなポリマー
等を添加し、潤滑性や付着性の向上を計ることもでき
る。
【0008】
【作用】本発明の構成と作用について説明する。本発明
の潤滑剤は、基油に高塩基性カルシウムフェネートを加
えてなる物である。本発明に用いる高塩基性カルシウム
フェネートは公知の物質であり、たとえば、Adibi
s社のADX400等が適用できる。高塩基性カルシウ
ムフェネネートは、アルキルフェノール、硫黄、塩基、
エチレングリコール(またはその他のアルコール)の反
応と炭酸ガスによる安定化処理で合成される。高塩基性
カルシウムフェネートの作用機構の詳細は不明である
が、本発明者らは以下の2つの作用を考えている。
の潤滑剤は、基油に高塩基性カルシウムフェネートを加
えてなる物である。本発明に用いる高塩基性カルシウム
フェネートは公知の物質であり、たとえば、Adibi
s社のADX400等が適用できる。高塩基性カルシウ
ムフェネネートは、アルキルフェノール、硫黄、塩基、
エチレングリコール(またはその他のアルコール)の反
応と炭酸ガスによる安定化処理で合成される。高塩基性
カルシウムフェネートの作用機構の詳細は不明である
が、本発明者らは以下の2つの作用を考えている。
【0009】第1の作用は、フェネートによる黒皮生成
である。即ち、高塩基性カルシウムフェネートをロール
に供給すると、カルシウムフェネートの一部が分解しフ
ェネート(R−O- ;Rは、アルキルフェノール)とな
りロール表面に吸着し、さらにアルキルフェノール(R
−)が脱離し酸素のみがロール表面に残存する。この残
存した酸素は、酸化鉄の生成を増加させる作用を示し、
その結果、ロール表面に薄い黒皮が生成する。第2の作
用は、高塩基性カルシウムフェネート中のCaCO3 に
よる圧延材表面のスケール改質作用である。即ち、Ca
CO3 はロールバイト内で高温の圧延材と接触しCaO
とCO2 に分解する。CO2 は大気中に拡散するがCa
Oは圧延材表面のスケール(ウスタイト(FeO)が主
成分)と反応し、表面スケールをCaOが固溶したウス
タイトに変える。この改質されたウスタイトは、通常の
ウスタイトに比べ、共析変態領域(300〜570℃)
においてもマグネタイト(Fe3 O4 )への変化が少な
い。この改質されたウスタイトはロール表面へ転着しに
くいため、黒皮が薄い状態で維持される。
である。即ち、高塩基性カルシウムフェネートをロール
に供給すると、カルシウムフェネートの一部が分解しフ
ェネート(R−O- ;Rは、アルキルフェノール)とな
りロール表面に吸着し、さらにアルキルフェノール(R
−)が脱離し酸素のみがロール表面に残存する。この残
存した酸素は、酸化鉄の生成を増加させる作用を示し、
その結果、ロール表面に薄い黒皮が生成する。第2の作
用は、高塩基性カルシウムフェネート中のCaCO3 に
よる圧延材表面のスケール改質作用である。即ち、Ca
CO3 はロールバイト内で高温の圧延材と接触しCaO
とCO2 に分解する。CO2 は大気中に拡散するがCa
Oは圧延材表面のスケール(ウスタイト(FeO)が主
成分)と反応し、表面スケールをCaOが固溶したウス
タイトに変える。この改質されたウスタイトは、通常の
ウスタイトに比べ、共析変態領域(300〜570℃)
においてもマグネタイト(Fe3 O4 )への変化が少な
い。この改質されたウスタイトはロール表面へ転着しに
くいため、黒皮が薄い状態で維持される。
【0010】本発明に類似した発明として、特開平6−
200282号に高塩基性カルシウムスルフォネート中
のCaCO3 を利用し、高炭素高合金鋳鉄ロールの肌荒
れを防止する技術が開示されている。しかし、高塩基性
カルシウムスルフォネートでは本目的を達することは出
来なかった。この理由について、本発明者らは次のよう
に考えている。即ち、高塩基性カルシウムスルフォネー
トをロールに供給するとカルシウムスルフォネートの一
部が分解し有機スルフォン酸(R−SO3 - ;Rは、ア
ルキルベンゼンまたはアルキルナフタレン)となりロー
ル表面に吸着し、さらにアルキルベンゼンまたはアルキ
ルナフタレン(R−)が脱離しスルフォン酸(H−SO
3 - )となりロール表面に無機皮膜を形成する。この皮
膜は、ロール表面への酸素の供給を阻害するためロール
自身の酸化を防ぎ黒皮の生成を抑制する。
200282号に高塩基性カルシウムスルフォネート中
のCaCO3 を利用し、高炭素高合金鋳鉄ロールの肌荒
れを防止する技術が開示されている。しかし、高塩基性
カルシウムスルフォネートでは本目的を達することは出
来なかった。この理由について、本発明者らは次のよう
に考えている。即ち、高塩基性カルシウムスルフォネー
トをロールに供給するとカルシウムスルフォネートの一
部が分解し有機スルフォン酸(R−SO3 - ;Rは、ア
ルキルベンゼンまたはアルキルナフタレン)となりロー
ル表面に吸着し、さらにアルキルベンゼンまたはアルキ
ルナフタレン(R−)が脱離しスルフォン酸(H−SO
3 - )となりロール表面に無機皮膜を形成する。この皮
膜は、ロール表面への酸素の供給を阻害するためロール
自身の酸化を防ぎ黒皮の生成を抑制する。
【0011】本発明において高塩基性カルシウムフェネ
ートの添加量を30〜90重量%と規定したのは、添加
量が30重量%未満ではロール表面を酸化するのに充分
なフェネートおよびCaOとFeOの固溶体形成に充分
なCaCO3 が供給されず、添加量が90重量%以上で
はそれぞれの効果が飽和してしまうからである。本発明
の潤滑剤の製造方法は一般的な手法でよく、一例をあげ
れば、攪拌機を有するステンレス製の加熱・混合釜に、
基油と高塩基性カルシウムフェネートを所定の重量比率
で投入し、50〜80℃で均一になるまで攪拌すること
により製造できる。
ートの添加量を30〜90重量%と規定したのは、添加
量が30重量%未満ではロール表面を酸化するのに充分
なフェネートおよびCaOとFeOの固溶体形成に充分
なCaCO3 が供給されず、添加量が90重量%以上で
はそれぞれの効果が飽和してしまうからである。本発明
の潤滑剤の製造方法は一般的な手法でよく、一例をあげ
れば、攪拌機を有するステンレス製の加熱・混合釜に、
基油と高塩基性カルシウムフェネートを所定の重量比率
で投入し、50〜80℃で均一になるまで攪拌すること
により製造できる。
【発明の効果】本発明の潤滑剤組成物を利用することに
より、熱間圧延ロールの表面に安定した黒皮を生成・維
持させることができる。
より、熱間圧延ロールの表面に安定した黒皮を生成・維
持させることができる。
【0012】
実施例1〜12、比較例1〜4 基油および高塩基性カルシウムフェネートを表1に示す
重量比率で配合し、攪拌機を有するステンレス製の加熱
・混合釜中、60℃で1時間、均一になるまで攪拌し、
実施例1〜12、比較例1〜4の潤滑剤組成物を作成し
た。これらの組成物について、次に示す試験方法で性能
を評価し、得られた結果を表1に併記した。
重量比率で配合し、攪拌機を有するステンレス製の加熱
・混合釜中、60℃で1時間、均一になるまで攪拌し、
実施例1〜12、比較例1〜4の潤滑剤組成物を作成し
た。これらの組成物について、次に示す試験方法で性能
を評価し、得られた結果を表1に併記した。
【0013】(性能試験方法) 黒皮生成試験 熱間転動摩耗試験機(図1)を用いて、ロール材に相当
する試験片の表面に生成する黒皮の膜厚を、試験後に試
験片を切断して断面を観察することにより測定した。黒
皮生成試験に用いた潤滑剤および生成した黒皮の膜厚を
表1に示す。試験条件は以下のとおりである。 (試験条件) 試験片;高炭素高合金鋳鉄ロール 相手片;S45C 押し付け荷重;50kgf 回転速度;500rpm すべり率;5% 試験片表面温度;650℃ 相手片表面温度;900℃ 転動回数;2000回 潤滑剤供給量;200ml/分 潤滑剤の供給はウォーターインジェクション方式の供給
装置で行い、潤滑剤と水の混合割合は潤滑剤1に対して
水を99とした。その潤滑剤と水の混合液体を毎分20
0ml試験片に供給した。
する試験片の表面に生成する黒皮の膜厚を、試験後に試
験片を切断して断面を観察することにより測定した。黒
皮生成試験に用いた潤滑剤および生成した黒皮の膜厚を
表1に示す。試験条件は以下のとおりである。 (試験条件) 試験片;高炭素高合金鋳鉄ロール 相手片;S45C 押し付け荷重;50kgf 回転速度;500rpm すべり率;5% 試験片表面温度;650℃ 相手片表面温度;900℃ 転動回数;2000回 潤滑剤供給量;200ml/分 潤滑剤の供給はウォーターインジェクション方式の供給
装置で行い、潤滑剤と水の混合割合は潤滑剤1に対して
水を99とした。その潤滑剤と水の混合液体を毎分20
0ml試験片に供給した。
【0014】E−12型熱間潤滑性試験 E−12型熱間潤滑性試験機の原理は、両端を固定後誘
導加熱した試験片を給油しながらロールではさみ、すべ
り潤滑し、各種潤滑剤の耐焼き付き性を調べ潤滑性の評
価を行うものである。 (a) 型式;2段式滑り潤滑試験機 (b) ロール寸法;直径124mm×長さ80mm (c) ロール材質;高炭素高合金鋳鉄ロール (d) ロール回転数;100rpm (e) 試験片材質;SS400(縦20mm×横20mm×長
さ580mm) (f) 試験片温度;1000℃ (g) 負荷荷重; 500〜4000kgf(500 kgf単位で荷
重を増加) (h) 潤滑剤供給方法;エアーアトマイズ(5ml/分)
導加熱した試験片を給油しながらロールではさみ、すべ
り潤滑し、各種潤滑剤の耐焼き付き性を調べ潤滑性の評
価を行うものである。 (a) 型式;2段式滑り潤滑試験機 (b) ロール寸法;直径124mm×長さ80mm (c) ロール材質;高炭素高合金鋳鉄ロール (d) ロール回転数;100rpm (e) 試験片材質;SS400(縦20mm×横20mm×長
さ580mm) (f) 試験片温度;1000℃ (g) 負荷荷重; 500〜4000kgf(500 kgf単位で荷
重を増加) (h) 潤滑剤供給方法;エアーアトマイズ(5ml/分)
【0015】
【表1】 表 1 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 8 潤滑剤の組成 重量% 高塩基性カルシウムフェネート (塩基価150) 50 - - - - - - 90 高塩基性カルシウムフェネート (塩基価250) - 50 - - - - - - 高塩基性カルシウムフェネート (塩基価400) - - 30 50 70 50 50 精製鉱油(ISO VG46) 50 50 70 50 30 - 30 10 トリメチロールフ゜ロハ゜ントリオレート - - - - - 50 20 - 硫化ラード - - - - - - - - リン酸トリクレジル - - - - - - - - オレイルアルコール - - - - - - - - ポリイソブチレン - - - - - - - - 高塩基性カルシウムスルフォネート (塩基価400) - - - - - - - - 潤滑剤の動粘度 (40℃,mm2/s) 150 200 200 250 900 270 260 950 黒皮厚さ(μm)*1 3 3 3 2 2 2 2 2 潤滑性試験(耐荷重性)(×103 (kgf)) 3.5 4.0 3.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 *1;試験後の試験材表面をXRDにて分析したところ、黒皮成分はFe2 O3 ,Fe3 O4 ,FeCr2 O4 が主体であり、この結果は実機の 黒皮分析結果と類似していた。 *2;市販熱間圧延油 *3;水のみ
【0016】
【表2】 表 1(続き) 実 施 例 比較例 9 10 11 12 1 2 3*2 4*3 潤滑剤の組成 重量% 高塩基性カルシウムフェネート (塩基価150) - - - - - - - - 高塩基性カルシウムフェネート (塩基価250) - - - - - - - - 高塩基性カルシウムフェネート (塩基価400) 50 50 50 50 20 - - - 精製鉱油(ISO VG46) 47 47 47 49 80 70 トリメチロールフ゜ロハ゜ントリオレート - - - - - - - - 硫化ラード 3 - - - - - - - リン酸トリクレジル - 3 - - - - - - オレイルアルコール - - 3 - - - - - ポリイソブチレン - - - 1 - - - - 高塩基性カルシウムスルフォネート (塩基価400) - - - - - 30 - - 潤滑剤の動粘度 (40℃,mm2/s) 260 240 235 280 170 250 80 1 黒皮厚さ(μm)*1 2 2 2 2 5 0.8 8 10< 潤滑性試験(耐荷重性) (×103 (kgf)) 4.0 4.0 4.0 4.0 2.5 4.0 2.5 0.5> *1;試験後の試験材表面をXRDにて分析したところ、黒皮成分はFe2 O3 ,Fe3 O4 ,FeCr2 O4 が主体であり、この結果は実機の 黒皮分析結果と類似していた。 *2;市販熱間圧延油 *3;水のみ
【図1】黒皮生成試験に使用した熱間転動摩耗試験機の
概略図である。
概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 105:04 105:28 105:32) C10N 10:04 20:00 A 20:02 20:06 Z 40:24 Z (72)発明者 山本 普康 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 井上 剛 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 白田 昌敬 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式會社内 (72)発明者 森内 勉 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式會社内 (72)発明者 上屋舗 宏 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式會社内 (72)発明者 伊原 肇 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番1号 協同油脂株式會社内
Claims (4)
- 【請求項1】 基油に、30〜90重量%の高塩基性カ
ルシウムフェネートを含有させたことを特徴とする鋼材
の熱間圧延用潤滑剤組成物。 - 【請求項2】 基油が、鉱油、合成油、油脂および合成
エステルの1種または2種以上の混合物であることを特
徴とする請求項1記載の鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成
物。 - 【請求項3】 高塩基性カルシウムフェネートの塩基価
が100mgKOH/g以上であることを特徴とする請求
項1記載の鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物。 - 【請求項4】 潤滑剤組成物の動粘度が、40℃におい
て1000 mm2/s以下であることを特徴とする請求項
1記載の鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28958794A JPH08143881A (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28958794A JPH08143881A (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08143881A true JPH08143881A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=17745167
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28958794A Withdrawn JPH08143881A (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 鋼材の熱間圧延用潤滑剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08143881A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102242009A (zh) * | 2010-05-12 | 2011-11-16 | 昆山信宇化学有限公司 | 金属轧制油及其制备方法 |
-
1994
- 1994-11-24 JP JP28958794A patent/JPH08143881A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102242009A (zh) * | 2010-05-12 | 2011-11-16 | 昆山信宇化学有限公司 | 金属轧制油及其制备方法 |
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