JPH08146632A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

Info

Publication number
JPH08146632A
JPH08146632A JP28783394A JP28783394A JPH08146632A JP H08146632 A JPH08146632 A JP H08146632A JP 28783394 A JP28783394 A JP 28783394A JP 28783394 A JP28783394 A JP 28783394A JP H08146632 A JPH08146632 A JP H08146632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoconductive layer
spigot
spigot portion
inner diameter
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28783394A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3176235B2 (ja
Inventor
Akihiko Ikeda
昭彦 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP28783394A priority Critical patent/JP3176235B2/ja
Publication of JPH08146632A publication Critical patent/JPH08146632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3176235B2 publication Critical patent/JP3176235B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒状導電性基体4の端部領域の内面にイン
ロー部5を形成し、a−Si系光導電層6を成膜形成す
る電子写真感光体の製造方法として、光導電層6形成後
のインロー部5の内径寸法精度が確保でき、それにより
優れた画像品質の電子写真感光体が得られる製造方法を
提供する。 【構成】 円筒状導電性基体4の端部領域の内径をその
端部へ向けて末広がり状に大きくなるようにしたインロ
ー部5を形成し、その基体4の外周面上に端部領域に延
在するようにa−Si系光導電層6を成膜形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円筒状の導電性基体上
にアモルファスシリコン系光導電層を形成してなる電子
写真感光体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アモルファスシリコン系光導電材
料を光導電層に用いた電子写真感光体が実用化されてお
り、優れた耐磨耗性や耐熱性・光感度特性・無公害性な
どを有することから、その製造量は年々増加の一途をた
どっている。このアモルファスシリコン(以下、a−S
iと略記する)系光導電層を用いた電子写真感光体(a
−Si系電子写真感光体)は通常、アルミなどの金属か
らなる円筒状の導電性基体表面にa−Si系光導電層を
成膜形成して作製され、基体の両端部に電子写真装置内
で感光体を保持するためのフランジを装着し、電子写真
装置に搭載されて使用される。
【0003】このように円筒状基体の両端部にフランジ
を装着するに当たり、基体の内側にフランジをはめ込ん
で装着する場合には、基体端部領域の内面の所定長さに
わたってインロー部と言われる削り込み部分を形成し
て、基体の内径とインロー部の内径との段差を利用して
フランジを固定することが行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】ところが上記のよう
なインロー部を形成すると、その部分の基体の厚みが削
りしろ分だけ薄くなってしまうので、基体の両端部領域
の機械的強度が他の部分に比べて低くなってしまう。そ
のため端部領域の外表面にもa−Si系光導電層を延在
させて成膜した場合、成膜後のa−Si系光導電層は基
体を圧縮する応力を生じるため、インロー部を形成した
基体の端部が応力により収縮して変形してしまうという
問題点があった。
【0005】そのような従来のa−Si系電子写真感光
体における端部の変形の様子を図3(a)および(b)
に要部断面図で示す。同図(a)および(b)はそれぞ
れa−Si系光導電層を成膜形成する前および後の基体
端部領域の形状を示している。これらの図において、1
はアルミなどの金属からなる円筒状の導電性基体であ
り、2は基体1にフランジ(図示せず)を装着するため
のインロー部である。このインロー部2は、基体1より
大きな内径を有するように基体1の内面を削り込むなど
の加工を施すことにより形成されている。また3は基体
1の外周面に形成されたa−Si系光導電層である。従
来のa−Si系電子写真感光体では、同図(a)に示す
ように、基体1端部の外表面は中央部と同一円筒面にな
るように、またインロー部2は基体1の外表面と同軸の
円筒面になるようにそれぞれ形成されている。ところが
a−Si系光導電層3の形成後は、同図(b)に示すよ
うに、基体1の端部が収縮するように変形してその外径
およびインロー部2の内径が小さくなってしまってい
た。そのため、インロー部2にフランジが装着できなく
なったり、基体1端部の直径がばらついたり真円度が悪
くなってしまうという問題点があった。
【0006】感光体の端部領域は通常、画像形成に対し
ては非画像部に設定されているため、その外周面側が若
干収縮変形しても画像品質に重大な支障はない。しかし
上記インロー部2には、電子写真装置内で感光体を高精
度に保持して回転・駆動をするためのフランジが装着さ
れるので、この部分の内径の真円度と直径公差は小さく
設定され、その寸法精度が良好なことが要求される。そ
のため上記のように基体1の端部が収縮変形してインロ
ー部2の内径寸法精度が悪化すると、フランジの取付精
度ならびに電子写真装置内における感光体の位置精度も
悪化するため、感光体表面と現像器とのギャップ精度な
どが悪くなり、その結果、画像品質が低下してしまうと
いう問題点があった。
【0007】上記のようなインロー部2の変形が生じる
のは円筒状導電性基体1とa−Si系光導電層3との熱
膨張係数の差によるものであり、円筒状導電性基体1が
ほぼ室温の環境で加工されるのに対してa−Si系光導
電層3が基体1を約 250〜350 ℃に加熱しながら成膜さ
れるため、成膜後再び室温に戻される際に基体1と光導
電層3との熱膨張係数の差に基づく収縮量の差が応力を
発生し、機械的強度の低いインロー部2すなわち基体1
端部領域の変形をもたらすことによる。しかし現状で
は、a−Si系光導電層3の成膜温度を下げたり、導電
性基体1とa−Si系光導電層3との熱膨張係数を同じ
にすることは技術的に不可能である。
【0008】さらに、このようなインロー部2の変形量
は、感光体の帯電能を高めるためにa−Si系光導電層
3の厚みを厚くしたり、a−Si系光導電層3の特性を
調整するために成膜温度を高くすることにより、さらに
大きくなる傾向があった。
【0009】なお、このような円筒状基体端部の光導電
層形成後における変形は、他の光導電材料を用いる場合
でも、その層形成に際して基体温度を室温より高めかつ
基体との熱膨張係数が異なるときには、基体の厚みを薄
くして機械的強度が低くなったりすると同様に問題とな
るものである。
【0010】本発明は上記事情に鑑みて完成されたもの
であり、その目的は、端部領域の内面にインロー部を形
成した円筒状導電性基体上にa−Si系光導電層を形成
してなる電子写真感光体の製造方法において、光導電層
の厚みを厚くしたり光導電層の成膜温度を高くしてもイ
ンロー部の内径寸法精度が確保でき、それにより優れた
画像品質が得られる電子写真感光体の製造方法を提供す
ることにある。
【0011】本発明の他の目的は、a−Si系光導電層
を成膜形成後の内径寸法精度を、円筒状導電性基体端部
のインロー部の加工によって製造工数を増やすことなく
低コストで確保した、フランジの取付精度が良好で優れ
た画像品質が得られる電子写真感光体の製造方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真感光体
の製造方法は、円筒状導電性基体の端部領域の内面にイ
ンロー部を形成し、その基体外周面にa−Si系光導電
層を成膜形成するものであって、下記(A)および
(B)の工程から成るものである。 (A)円筒状導電性基体の端部領域の内径を、その端部
へ向けて末広がり状に大きくする。 (B)上記円筒状導電性基体の外周面上に、端部領域に
延在するようにアモルファスシリコン系光導電層を成膜
形成する。
【0013】
【作用】本発明の電子写真感光体の製造方法によれば、
a−Si系光導電層の成膜形成前の円筒状導電性基体の
端部領域内面に形成するインロー部を、末広がり状すな
わちその内径が端部に向かって大きくなるようなテーパ
ー状に形成し、その上に延在するように外周面上にa−
Si系光導電層の成膜形成を行なうので、光導電層と基
体との熱膨張係数の差によって感光体端部の収縮変形が
生じると、その結果インロー部のテーパーが相殺されて
ほぼフラットな形状となり、ほぼ一定の内径となるもの
である。従って、インロー部の内径寸法精度が高まり、
フランジの取付精度ならびに電子写真装置内における感
光体の位置精度も向上するため、感光体表面と現像器と
のギャップ精度や感光体の回転精度などが高められて、
優れた画像品質の電子写真画像が得られる感光体となる
ものである。
【0014】ここで、a−Si系光導電層の成膜形成後
にフラットな形状となったインロー部に対応する感光体
の外周面の端部は、収縮変形を受けて感光体中央部より
も外径が小さくなるが、この部分は前述のように非画像
部に設定されているため画像品質に悪影響を与えること
はない。
【0015】このように、円筒状基体の端部領域に形成
するインロー部におけるa−Si系光導電層の成膜形成
による内径の収縮量を、成膜前にインロー部を末広がり
状に形成しておくことにより吸収・相殺することによっ
て、インロー部の機械的強度を増すために基体の厚みを
増したりあるいはインロー部の変形を後加工によって修
正したりして材料や製造工数のコストを増加させること
なく、インロー部の内径寸法精度が良好な電子写真感光
体を提供できる。そして、インロー部の内径がばらつい
たり真円度が悪くなってインロー部にフランジが装着で
きなくなるという問題点もなくなり、良好な画質の電子
写真画像が得られる電子写真感光体を提供できるもので
ある。
【0016】
【実施例】以下、本発明の電子写真感光体の製造方法を
実施例に基づいて説明する。図1(a)および(b)は
本発明の製造方法による電子写真感光体の要部断面図で
あり、同図(a)はa−Si系光導電層の成膜形成前の
感光体すなわち基体の端部形状を、同図(b)は成膜形
成後の感光体の端部形状を示している。
【0017】これらの図において、4はアルミなどの金
属からなる円筒状の導電性基体、5は基体4にフランジ
(図示せず)を装着するためのインロー部であり、図3
と同様に、基体4より大きな内径を有するように基体4
の内面を削り込むなどの加工を施すことにより形成され
ている。また、6は基体4の外表面に形成されたa−S
i系光導電層である。同図(a)に示すように、基体4
端部の外表面は中央部と同一円筒面になるようにフラッ
ト形状に、またインロー部5は基体4の端部に向かって
末広がり状に内径が大きくなるようなテーパー形状にそ
れぞれ形成されている。このインロー部5の形状は、同
図に示したような一様な傾斜のものの他に、その傾斜を
変化させたものでもよく、また後述するように種々の傾
斜面を組み合わせたものであってもよい。
【0018】このように末広がり状に形成されたインロ
ー部5を有する基体4に対してa−Si系光導電層6を
成膜形成すると、それにより得られた感光体のインロー
部5は、同図(b)に示すように、基体4の端部が収縮
するように変形した結果その外径が小さくなりインロー
部5の内径がほぼ一定となって、ほぼフラットな形状の
円筒面となる。そのためインロー部5は直径公差や真円
度が小さくなって良好な内径寸法精度が確保でき、フラ
ンジが装着できなくなったりする問題点がなくなる。そ
の結果、フランジの取付精度ならびに電子写真装置内に
おける感光体の位置精度も向上するため、感光体表面と
現像器とのギャップ精度や感光体の回転精度などが高め
られて、優れた画像品質の電子写真画像が得られる。
【0019】次に、本発明の製造方法による電子写真感
光体の他の実施例を図2(a)〜(c)に電子写真感光
体の要部断面図で示す。これらは図1(a)と同様に、
それぞれa−Si系光導電層の成膜形成前の感光体すな
わち基体の端部形状を示しており、これらの図において
も、4はアルミなどの金属からなる円筒状の導電性基体
を示している。
【0020】図2(a)はインロー部7を2段に形成し
た例であり、インロー部7は、基体4の端部に向かって
末広がり状に内径が大きくなるようなテーパー形状に形
成された基体4の端部側のインロー部7aと、それから
連続して基体4の中央側に基体4の外表面と同軸の円筒
面になるように一定の内径で形成されたフラットな形状
のインロー部7bとからなっている。このようなインロ
ー部7によれば、a−Si系光導電層の成膜による基体
4端部の収縮がインロー部7aで吸収可能な、インロー
部7が深い場合に有効である。
【0021】図2(b)もインロー部8を2段に形成し
た例であり、このインロー部8は、基体4の端部に向か
って末広がり状に内径が大きくなるようなテーパー形状
に形成された基体4の端部側のインロー部8aと、それ
から連続して基体4の中央側にインロー部8aよりも傾
斜の緩いテーパー形状に形成されたインロー部8bとか
らなっている。このようなインロー部8によれば、イン
ロー部8の深さが浅い場合であっても、基体4端部にな
るにつれて収縮量が大きくなることに十分対応可能とな
る。
【0022】また、図2(c)はインロー部9を3段に
形成した例であり、インロー部9は、基体4の端部に向
かって末広がり状に内径が大きくなるようなテーパー形
状に形成された基体4の端部側のインロー部9aと、そ
れから連続して基体4の中央側にインロー部9aよりも
傾斜の緩いテーパー形状に形成されたインロー部9b
と、さらにそれから連続して基体4の中央側にインロー
部9bよりも傾斜の緩いテーパー形状に形成されたイン
ロー部9cとからなっている。このようなインロー部9
は、場所による収縮量の違いを細かく管理可能なため、
特にインロー内径の要求精度が厳しい場合に有効であ
る。なお、インロー部9bあるいは9cのどちらか一方
はフラットな形状に形成されていてもよい。また、さら
に多段のテーパー面とフラット面との組合せとしてもよ
い。
【0023】本発明の電子写真感光体において円筒状導
電性基体4を構成する材料には、SUS(ステンレスス
チール)・アルミ(Al)・亜鉛(Zn)・銅(Cu)
・鉄(Fe)・チタン(Ti)・ニッケル(Ni)・ク
ロム(Cr)・タンタル(Ta)・錫(Sn)・金(A
u)・銀(Ag)などの金属材料やそれらの合金材料な
どが挙げられる。中でもアルミ合金材料を用いると、感
光体の軽量化が低コストで可能なばかりか、a−Si系
光導電層との密着性が高く、感光体の信頼性も向上する
といった点で好適である。
【0024】円筒状導電性基体4は、押し出し加工や引
き抜き加工などによって円筒状に成形され、旋盤による
切削加工や研削加工などによる粗加工・仕上げ加工を経
て、所望の形状および寸法精度に形成される。基体の厚
みは必要とする仕様に応じて適宜設定されるが、基体全
体ならびに端部に形成するインロー部の機械的強度およ
び寸法精度を確保することなどを考慮して、通常0.5 〜
20mm、好適には1〜10mmとするのがよい。
【0025】インロー部5・7〜9は、円筒状導電性基
体4の端部の内面に、旋盤による切削加工などにより端
部から所定の長さにわたって末広がり状に形成する。そ
の寸法ならびに寸法精度も必要とする仕様に応じて適宜
設定されるが、例えばインロー部の長さは通常2〜30m
m程度とし、基体中央側の内面からの段差部分の高さは
通常 0.5〜5mm程度に設定する。また、基体4端部に
向かって末広がり状に内径が大きくなるテーパー形状の
面の傾斜は、基体4の機械的強度やa−Si系光導電層
6の厚みあるいは応力ならびに光導電層6の成膜形成に
よりインロー部が収縮変形する収縮量に応じて設定する
が、傾斜をつけずに加工した通常のインロー部における
光導電層6の成膜前後の実際の収縮量を計測して、その
値に基づいて設定するとよい。また、図2(a)〜
(c)に示したように多段の面を組み合わせて形成する
場合は、光導電層6の成膜前後においてインロー部の複
数の位置における収縮量を計測して、その結果に基づい
て設定するとよい。
【0026】a−Si系光導電層6を構成する材料に
は、a−Si系もしくはa−Si合金系の光導電材料が
あり、a−Si・a−SiC・a−SiN・a−SiO
・a−SiGe・a−SiCN・a−SiNO・a−S
iCO・a−SiCNOなどが挙げられる。これらは、
例えばグロ−放電分解法・各種スパッタリング法・各種
蒸着法・ECR法・光CVD法・触媒CVD法・反応性
蒸着法などにより成膜形成し、その成膜形成に当たって
ダングリングボンド終端用に水素(H)やハロゲン元素
(F・Cl)を膜中に1〜40原子%含有させる。また、
この層6の暗導電率や光導電率などの電気的特性あるい
は光学的バンドギャップなどについて所望の特性を得る
ために、周期律表第IIIa族元素(以下、IIIa族元素と略
す)や第Va 族元素(以下、Va 族元素と略す)を含有
させたり、炭素(C)・窒素(N)・酸素(O)等の元
素を含有させて上記諸特性を調整するとよい。
【0027】IIIa族元素及びVa 族元素としてはそれぞ
れホウ素(B)およびリン(P)が、共有結合性に優れ
て半導体特性を敏感に変え得る点で、その上優れた光感
度が得られるという点で望ましい。その含有量として
は、C・N・O等の元素と共に含有させる場合は、IIIa
族元素であれば 0.1〜20,000ppmがよく、Va 族元素
であれば 0.1〜10,000ppmがよい。また、C・N・O
等の元素を含有させないかまたは微量含有させる場合
は、IIIa族元素であれば0.01〜200 ppm、Va 族元素
であれば0.01〜100 ppm含有させるのがよい。これら
の元素は層厚方向にわたって勾配を設けてもよく、その
場合には層全体の平均含有量が上記範囲内であればよ
い。
【0028】また、a−Si系系光導電層6には、微結
晶シリコン(μc−Si)を含んでいてもよい。μc−
Siを含むことにより、光導電層6の暗および光導電率
を高めることができ、この層6の設計自由度が増す。μ
c−Siは上記と同様の形成法で、成膜条件を変えるこ
とによって形成することができる。例えばグロ−放電分
解法では、基体温度および高周波電力を高めに設定し、
希釈ガスとしての水素流量を増すことによって形成でき
る。また、μc−Siを含む場合にも上記と同様の不純
物元素を添加させることも可能である。
【0029】さらに、a−Si系光導電層6には、より
優れた電子写真特性を得るために、基体4の間にキャリ
ア注入阻止層を形成したり光導電層6の表面に表面層を
形成するとよい。これらの層もa−Si系光導電材料に
より形成することが、a−Si系光導電層6とのマッチ
ングがよく、また同一の成膜装置によって連続して成膜
形成することができるので好ましい。
【0030】このようなキャリア注入阻止層には、上記
のa−Si系光導電材料に光導電層6より多くのIIIa族
元素やVa 族元素を含有させて導電型を調整したり、よ
り多くのC・N・Oを含有させて高抵抗としたものが用
いられる。また表面層には、上記のa−Si系光導電材
料により多くのC・N・Oを含有させて高抵抗としたも
のが用いられる。これらの層を積層することにより、帯
電能や光感度特性を高めたり耐久性・耐磨耗性・耐環境
性を高めたりすることができ、a−Si系光導電層6の
優れた電子写真特性をさらに向上させることができる。
【0031】a−Si系光導電層6の厚みは通常5〜10
0 μm、好適には15〜80μmとするとよい。また、キャ
リア注入阻止層の厚みは 0.1〜10μm、好適には 0.3〜
5μmがよく、表面層の厚みは0.05〜5μm、好適には
0.1〜2μmがよい。
【0032】以下、具体例を示す。 〔例1〕まず、次のようにして従来のa−Si系電子写
真感光体におけるインロー部2の収縮量を調べた。
【0033】円筒状の高純度アルミ合金素管を旋盤によ
り切削加工し、肉厚が4mmで外径が 100mmおよび 1
08mm・120 mmの3種類の円筒状導電性基体を作製し
た。また、各基体の端部領域内面には、端部から5mm
の長さにわたって旋盤による切削加工を施し、内径96m
mおよび 104mm・116 mm(基体内面との段差が2m
m)のフラット形状のインロー部を形成した。
【0034】次いで、これらの基体をグロー放電分解装
置にセットして、270 ℃の基体温度で、それぞれに厚み
2μmのB添加a−Si系キャリア注入阻止層と厚み70
μmのa−Si系光導電層と厚み 0.5μmのa−SiC
表面層とを順次成膜形成した。
【0035】このようにして作製した3種類のa−Si
系電子写真感光体について、その端部の外径をレーザー
マイクロメータを用いて測定し、a−Si系光導電層の
成膜形成前との外径との差の2分の1を成膜形成による
基体端部の収縮量として求めた。その結果、次のような
収縮量であった。
【0036】 基体の外径 収縮量 100 mm 0.085 mm 108 mm 0.095 mm 120 mm 0.105 mm。
【0037】この結果より、同じ肉厚の基体の場合、そ
の外径が大きくなるほど端部の収縮量が大きくなること
が分かる。これは、外径が大きくなるにつれて、a−S
i系光導電層の圧縮量はほとんど同じであるのに対し
て、アルミ基体の熱収縮量が増加するためによるものと
考えられる。
【0038】また、上記の外径 100mmの基体を用いた
電子写真感光体についてその端部からの距離に対する収
縮量を求めたところ、次のような結果であった。
【0039】 端部からの距離 収縮量 1.5 mm 0.085 mm 2.5 mm 0.055 mm 4.0 mm 0.025 mm。
【0040】この結果より、インロー部が形成された端
部領域における収縮量は、基体の端部に近いほど大きく
基体中央部に近いほど小さくなっていることが分かる。
これは、基体の全体にわたっては外径が収縮できずに、
開放された両端部に収縮応力が集中することによるもの
と考えられる。
【0041】〔例2〕本例においては、〔例1〕の結果
を踏まえて、以下のようにして本発明の製造方法による
電子写真感光体を作製した。
【0042】円筒状の高純度アルミ合金素管を旋盤によ
り切削加工し、肉厚が4mmで外径が 100mm、長さが
360mmの円筒状導電性基体を作製した。また基体の端
部領域内面には端部から5mmの長さにわたって旋盤に
よる切削加工を施し、フラット形状のインロー部を形成
した基体と、基体端部へ向けて3段階の傾斜を持つ末広
がり状のインロー部を形成した基体とを作製した。これ
らのインロー部の加工値は、感光体のインロー内径の寸
法公差要求値 96.00mm+0.06mm,−0mmに対し
て、フラット形状のインロー部はそのセンター値の96.0
30mmに設定した。また3段階の傾斜を持つインロー部
は、端部から5mmより4mmまでと、端部から4mm
より 2.5mmまでと、端部から 2.5mmより端部までの
テーパー形状の面とし、端部から5mmにおける内径の
加工値を96.030mmとして、端部から4mmおよび 2.5
mm・1.5 mmにおける内径の加工値をそれぞれ96.055
mmおよび96.080mm・96.105mmに設定した。
【0043】このようにして従来のフラット形状および
本発明の末広がり状のインロー部を形成した基体を、各
形状について50本ずつ作製した。
【0044】次いで、これらの基体をグロー放電分解装
置にセットして、270 ℃の基体温度で、それぞれに厚み
2μmのB添加a−Si系キャリア注入阻止層と厚み73
μmのa−Si系光導電層と厚み 0.5μmのa−SiC
表面層とを順次成膜形成し、各条件の基体を用いたa−
Si系電子写真感光体を得た。
【0045】このようにして作製したインロー部を持つ
a−Si系電子写真感光体各50本ずつについて、その端
部から4mmおよび 2.5mm・1.5 mmの内径を3点接
触式の電子内径マイクロメータを用いて45度おきの角度
で4点ずつ測定して、各位置での平均値を求めた。
【0046】そして、インロー内径の要求公差に対して
製造におけるバラツキを考慮して、上記の各平均値が9
6.030mm±0.005 mmの範囲内に入っているものを合
格として両者の結果を比較した。その結果を加工値とと
もに以下に示す。なお、成膜後の値に対して○を付した
ものは合格基準範囲内に入っている結果を、×を付した
ものは入らなかった結果を表わしている。
【0047】 基体端部からの測定位置: 1.5 mm 2.5 mm 4.0 mm フラット形状 加工値: 96.030mm 96.030mm 96.030mm 成膜後:×95.970mm ×95.990mm ×96.012mm 末広がり状 加工値: 96.105mm 96.080mm 96.055mm 成膜後:○96.032mm ○96.031mm ○96.030mm。
【0048】これらの結果から、本発明の製造方法によ
ってインロー部を末広がり状に形成してその傾斜を適切
に設定することにより、a−Si系光導電層を成膜した
後のインロー部がほぼフラットな形状となって、内径寸
法精度が高いa−Si系電子写真感光体が得られること
が分かる。これに対してフラット形状のインロー部を形
成したものは、a−Si系光導電層の成膜後にインロー
端部が収縮して端部の内径が小さくなり、良好な内径寸
法精度が得られないことが分かる。
【0049】そして、上記の本発明の製造方法によって
得られた良好な内径寸法精度を有するa−Si系電子写
真感光体を、フランジを装着して市販の電子写真装置に
より画像評価したところ、いずれも解像度が高く画像濃
度も十分で、再現性や画像の安定性にも優れた、良好な
画像品質の電子写真画像が得られた。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、端
部領域の内面にインロー部を形成した円筒状導電性基体
の外周面上にa−Si系光導電層を成膜形成してなる電
子写真感光体の製造方法において、インロー部の内径を
末広がり状に大きくなるように形成することにより、光
導電層の厚みを厚くしたり光導電層の成膜温度を高くし
ても光導電層の成膜形成後におけるインロー部の内径寸
法精度が確保でき、それにより優れた画像品質が得られ
る電子写真感光体の製造方法を提供することができた。
【0051】また本発明によれば、a−Si系光導電層
を成膜形成後の基体端部領域の内径寸法精度を、円筒状
導電性基体の端部領域に形成するインロー部の形状を変
えるだけで製造工数を増やすことなく低コストで確保で
きる電子写真感光体の製造方法を提供することができ、
それによりインロー部の内径寸法精度が高くフランジの
取付精度が良好で優れた画像品質が得られる電子写真感
光体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)はそれぞれ本発明の製造方
法による電子写真感光体の要部断面図である。
【図2】(a)〜(c)はそれぞれ本発明の製造方法に
よる他の電子写真感光体の要部断面図である。
【図3】(a)および(b)は従来の電子写真感光体の
要部断面図である。
【符号の説明】
1、4・・・・・・・・・円筒状導電性基体 2、5、7、8、9・・・インロー部 3、6・・・・・・・・・アモルファスシリコン系光導
電層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)および(B)の工程から成る
    電子写真感光体の製造方法。 (A)円筒状導電性基体の端部領域の内径を、その端部
    へ向けて末広がり状に大きくする。 (B)上記円筒状導電性基体の外周面上に、端部領域に
    延在するようにアモルファスシリコン系光導電層を成膜
    形成する。
JP28783394A 1994-11-22 1994-11-22 電子写真感光体の製造方法 Expired - Fee Related JP3176235B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28783394A JP3176235B2 (ja) 1994-11-22 1994-11-22 電子写真感光体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28783394A JP3176235B2 (ja) 1994-11-22 1994-11-22 電子写真感光体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08146632A true JPH08146632A (ja) 1996-06-07
JP3176235B2 JP3176235B2 (ja) 2001-06-11

Family

ID=17722359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28783394A Expired - Fee Related JP3176235B2 (ja) 1994-11-22 1994-11-22 電子写真感光体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3176235B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0987603A1 (en) * 1998-09-17 2000-03-22 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member and image forming apparatus
JP2009169428A (ja) * 2009-04-17 2009-07-30 Kyocera Corp 画像形成装置
JP2009205167A (ja) * 2009-04-27 2009-09-10 Kyocera Corp 感光体部材、およびこれを備える画像形成装置
US8057975B2 (en) 2006-08-31 2011-11-15 Kyocera Corporation Electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus having same

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0987603A1 (en) * 1998-09-17 2000-03-22 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member and image forming apparatus
US8057975B2 (en) 2006-08-31 2011-11-15 Kyocera Corporation Electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus having same
JP2009169428A (ja) * 2009-04-17 2009-07-30 Kyocera Corp 画像形成装置
JP2009205167A (ja) * 2009-04-27 2009-09-10 Kyocera Corp 感光体部材、およびこれを備える画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3176235B2 (ja) 2001-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11345780A (ja) 真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体
EP0155758B1 (en) Light receiving member
CN102081313B (zh) 电子照相感光构件和电子照相设备
JP3176235B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
DE69326878T2 (de) Lichtempfindliches Element mit einer mehrschichtigen Schicht mit erhöhter Wasserstoff oder/und Halogenatom Konzentration im Grenzflächenbereich benachbarter Schichten
JP3667024B2 (ja) 電子写真感光体
JP5675289B2 (ja) 電子写真感光体および電子写真装置
US7618759B2 (en) Electrophotographic photosensitive member, and image forming apparatus using same
US5961726A (en) Deposited film forming apparatus and electrode for use in it
JP2000047413A (ja) 電子写真感光体用基板および電子写真感光体ならびに該電子写真感光体を用いた画像形成装置
US4792509A (en) Light receiving member for use in electrophotography
EP0262807B1 (en) Electrophotographic sensitized body
JPS62151861A (ja) 電子写真像形成部材及び像形成方法
JP4555910B2 (ja) 感光体用基板、電子写真用感光体および画像形成装置
JPS6242500B2 (ja)
US4940642A (en) Electrophotographic light receiving member having polycrystalline silicon charge injection inhibition layer prepared by chemical reaction of excited precursors and A-SI:C:H surface layer
JP2637423B2 (ja) 光受容部材
JP3496903B2 (ja) 光受容部材の製造方法
JPH01207756A (ja) 電子写真用感光体の製造方法
JP2004029833A (ja) 感光体
EP0161783A1 (en) Light receiving member
JP5539016B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法及び電子写真感光体用基体の製造方法
JP5599046B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
GB2219868A (en) Electrophotographic photoreceptor
Ahmad et al. Design and fabrication of low-cost X-ray mirrors

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees