JPH08151349A - 重合性液体の加熱方法 - Google Patents

重合性液体の加熱方法

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JPH08151349A
JPH08151349A JP31770694A JP31770694A JPH08151349A JP H08151349 A JPH08151349 A JP H08151349A JP 31770694 A JP31770694 A JP 31770694A JP 31770694 A JP31770694 A JP 31770694A JP H08151349 A JPH08151349 A JP H08151349A
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JP
Japan
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heat exchanger
polymerizable liquid
liquid
heating
forced circulation
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JP31770694A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Tsukishiro
利彦 築城
Soichi Nomura
聡一 野村
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、加熱により変質し易い重合性液体
を、着色や重合物の発生を抑えながら、加熱器の性能も
低下させずに加熱する工業的に有利な方法を提供する。 【構成】 重合性液体の加熱を、強制循環型熱交換器を
用いて行うことを特徴とする重合性液体の加熱方法。 【効果】 着色や重合物の生成を抑えながら重合性液体
を安定的な操業下に加熱することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル酸またはメタ
クリル酸(以下アクリルおよびメタクリルを合わせて
(メタ)アクリルという)、(メタ)アクリル酸エステル等
の重合性液体の加熱方法に関するものであり、着色や重
合物の発生を抑えて、なおかつ、加熱器の性能を低下さ
せずに重合性液体を加熱する工業的に有利な方法を提供
するものであり、重合性液体を取り扱う化学業界を始め
として各種業界で利用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エ
ステル等の重合性液体は合成樹脂、塗料、粘着剤やその
他ポリマー製品の原料として広く用いられており、それ
らの原料としては当然のことながら、それらの製品に不
慮の着色を与えないために、無色透明のものが求められ
ている。しかしながら、これらの重合性液体は、高温下
では、着色や重合物の生成等の弊害が発生しやすく、特
に加熱器の伝熱面等の高温部分との接触面付近で顕著
に、重合性液体が着色し、また重合物が発生し、大きな
問題となっている。いっぽう、重合性液体の加熱という
操作は、蒸留により重合性液体を精製する場合や、エス
テル化反応やエステル交換反応の反応を行うためには、
必須の操作であり、その際に発生する上記問題点は、そ
れらの操作を困難にする大きな原因の一つとなってい
る。重合性液体の加熱は、一般的には、ジャケット式熱
交換器やサーモサイホン型の外部加熱式熱交換器等が使
用されているが、それらの熱交換器の伝熱面では液の滞
留が起こりやすく、しかも伝熱面が高温であるため、重
合物が発生しやすく、発生した重合物は伝熱面に付着し
てスケールとなり、加熱器の性能を低下させることとな
る。さらに、性能の低下した加熱器で、同じ加熱量を確
保するには加熱源の温度を上げて伝熱を促進する方法が
採用されるが、それは、伝熱面での接触温度を更に上げ
ることになり、一段と重合反応が加速され、スケールの
発生をさらに顕著としてしまうことになる。以上の様
な、悪循環的な方法を採用していると、加熱器の性能は
急速に低下し、使用に耐えない様な状態に至り、究極的
には、操業を停止して加熱器の掃除・点検をしなければ
ならなくなる。そして、その様な状態で加熱された重合
性液体は、しばしば製品として不適切な程着色してしま
うことがある。それらの問題点の解決手段として重合防
止剤を大量に使用したり、特開昭58−174346号
に開示されているような重合防止剤を使用する方法が提
案されている。また、特公平6−53711号に開示さ
れている方法の様に攪拌薄膜蒸発器を使用して、蒸発器
内に取り付けられたワイパーにより加熱面を連続的に掻
き取ることで、加熱面での重合性液体の滞留による重合
及び重合物などのスケール付着を防止する方法なども提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の方法には以下のような問題が存在している。大
量に重合防止剤を添加することは熱による着色を増加さ
せやすく、特に製品品質を低下するという問題点を有し
ている。また、特開昭58−174346号に開示され
ている着色性の少ない特殊な重合防止剤を用いた場合に
は、最終製品とするためには、その重合防止剤を除去し
なければならないという問題点を有している。このこと
は、活性炭や活性白土により着色物質を除いた場合も同
様である。一方、攪拌薄膜蒸発器を使用する方法は、特
殊な加熱器であるため設備費が高くなるばかりではな
く、ワイパー可動部と固定部の隙間に重合物が発生し、
長期運転を不可能にすることが多い。本発明者らは、重
合性液体を、蒸留による精製や反応のために加熱する際
に発生する、上記の様な従来法の欠点を解決するために
種々検討した結果、本発明を完成するに至ったのであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、重合性液
体を加熱する際の着色や重合物の生成の原因を検討した
結果、それらに重合性液体の温度およびその温度におけ
る重合性液体の滞留時間が大きく関与しており、さら
に、重合性液体が加熱源と接触している部分での温度の
影響も著しく、その部分での温度が高いほど、着色や重
合物の生成が著しいことを見いだし、この知見を、重合
性液体を加熱する際に着色と重合物の生成を少なくする
方法を得るために利用しながら、検討を鋭意重ねた結
果、本発明を完成するに至ったのである。さらに本発明
者らは、重合性液体を強制循環型熱交換器により加熱す
る際に、強制循環型熱交換器の能力(総括伝熱係数U:
熱交換器の熱の伝わり易さを示す指標であり、スケール
等の付着により熱交換器が汚れてきて、熱が伝わり難く
なると小さくなる)の低下原因を検討した結果、加熱源
との接触している部分での温度と熱交換器内での重合性
液体(以下、循環液とする)の流速が大きく関与してい
ることも見出し、重合性液体を強制循環型熱交換器によ
り加熱する際に、着色や重合物の生成が少なくする方法
を見出すため鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至ったのである。
【0005】すなわち、本発明は強制循環型熱交換器を
用いて加熱することを特徴とする重合性液体の加熱方法
に関する発明と該加熱方法において強制循環型熱交換器
内を通過する重合性液体の流速を1.0〜2.0m/s とす
ることを特徴とする重合性液体の加熱方法に関する発明
とからなるものである。
【0006】以下に本発明をさらに詳しく説明する。本
発明で重合性液体の加熱に用いられる熱交換器は、ポン
プ等により強制的に反応液を熱交換器に循環させなが
ら、その循環液の一部を蒸発させる強制循環型熱交換器
であり、熱交換器のタイプとしては、多管式熱交換器、
スパイラル式熱交換器、プレート式熱交換器等が挙げら
れる。また、熱交換器での全循環量に対する蒸発量の比
率が1〜20%程度の一般的に知られているものが使用
される。熱交換器の伝熱面積A[m2]は、(1)式で示
されている様に、必要加熱量Q[kj/Hr]を使用する熱
交換器の総括伝熱係数U[kj/m2/Hr/℃]及び重合性
液体温度と加熱源との温度差Δt[℃]から求められる
ものであり、重合性液体の着色や重合物の生成防止のた
めにはΔtを可能な限り小さい値とするのが好ましい
が、あまり小さいと伝熱面積Aが大きくなりすぎ、設備
費が高くなって経済的に不利になるため、好ましくはΔ
tが1〜30℃、より好ましくは3〜20℃ですむ様な
伝熱面積とするのが好ましい。また、加熱媒体の温度が
200℃以上となると加熱器表面での着色、重合物の生
成が顕著となるので、その様にならない様に設定するの
が好ましい。
【0007】
【式1】A=Q/(U×Δt) ・・・・・(1)式
【0008】本発明において用いられる熱交換器内部で
循環される重合性液体の流速を、1.0〜2.0m/s の範
囲になるように熱交換器を操作することが、重合性液体
の着色や重合物の生成防止のために好ましい。1.0m/s
未満では循環液の流速が遅いために、伝熱面でのスケー
ルの生成が著しく、熱交換器の能力が低下することにな
る。循環液の流速は可能な限り速い方が好ましいが、
2.0m/sを越えると循環液を循環するポンプが大きくな
り、設備費が高くなって経済的に不利になる。本発明方
法で加熱し得る重合性液体は多岐にわたるが、その具体
例を挙げれば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロ
ピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル等
のアクリル酸のアルキルエステルもしくはシクロアルキ
ルエステル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、グリセリントリ(メタ)アクリレート等の多官能の
(メタ)アクリレート等であり、あるいはこれらの重合性
液体を含有する各種の液体等である。本発明方法でも、
重合性液体を取り扱う従来技術と同様に重合防止剤が併
用され、用いられる重合防止剤としては、重合性液体の
取り扱いの際に一般的に用いられているフェノチアジン
等の芳香族アミン類やハイドロキノン及びその誘導体等
のフェノール類化合物等の重合防止剤が挙げられる。ま
た、重合防止剤として酸素も広く用いられ、重合性液体
内に溶存する酸素は重合防止剤として大きな効果を有す
るものであり、酸素を含有する気体の雰囲気下で操作す
ることまたは酸素を含有する気体を重合性液体内に導入
してバブリング(曝気)することにより液体内に酸素が
導入され、液体中の溶存酸素が重合防止剤として効果的
に働くことになる。酸素を溶存させるために用いられる
酸素を含有する気体としては、特に限定されるものでは
ないが、空気などのように酸素濃度が高いと爆発性混合
ガス(爆鳴気)を形成し危険性が増大するので、酸素濃
度を21容量%(空気)以下に抑えた気体を用いること
が好ましい。また、酸素濃度が3容量%より低い場合は
酸素分圧が減少し、高い溶存酸素濃度が得にくいので、
酸素濃度は3容量%以上にすることが好ましい。
【0009】
【作用】本発明方法が、着色や重合物の発生を少なく、
加熱器の性能を低下させずに重合性液体を加熱するのに
優れている理由の詳細は不明であるが、強制循環型熱交
換器内の加熱器との接触面が、絶えず循環液で洗い流さ
れて、接触面で液が停滞しないので、着色、副生成物や
重合等のトラブルが減少していると考えられる。さら
に、接触面で停滞した液の重合やスケールの付着が防止
されることにより、熱交換器の性能が低下せず、安定的
な操業が可能になるものと思われる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明について実施例および比較例
を挙げて詳細に説明する。なお、本明細書において加熱
器の能力を示す指標として用いる総括伝熱係数Uは、以
下に示す式により計算をする。
【0011】
【式2】U=Q/(A×Δt)、Δt=t1−t0 Q:必要加熱量[kj/Hr]、Δt:温度差[℃]、A:
伝熱面積[m2]、t1:加熱源の温度[℃]、t0:被加
熱液の温度[℃]。
【0012】実施例1 伝熱量Qとして1150Mj/Hr必要なアクリル酸を80
%含む粗アクリル酸を蒸留するための蒸発器として、多
管式熱交換器を用いた強制循環型熱交換器(ステンレス
製、伝熱面積Aは15m2)を使用した。循環液の流速1.
5m/sで操業した所、操業開始直後の温度差Δtは1
8.6℃(t0は90.9℃、t1は109.5℃)となり、
総括伝熱係数Uは4122kj/m2/Hr/℃であった。1
年の連続操業した後でも、Δtは19.0℃、Uは40
35kj/m2/Hr/℃であり、Uの低下はほとんど見られ
なかった。
【0013】実施例2〜8 表1、2に示すように実施例1と同じ装置、同じ条件で
加熱を行った所、表1、2に示す結果となった。なお、
表1および表2において、重合液(重合性液体の略)の
欄におけるBA、HA等の記号は以下の重合性液体を示
す。 BA: アクリル酸ブチル HA: アクリル酸2-エチルヘキシル DM: メタクリル酸ジメチルアミノエチル AA: アクリル酸
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】比較例1 伝熱量Qとして1000Mj/Hr必要なアクリル酸2-エチ
ルヘキシル及びアクリル酸を70%含む粗アクリル酸2-
エチルヘキシルを蒸留するための蒸発器として、攪拌薄
膜蒸発器(ステンレス製、伝熱面積Aは9.6m2)を使用
した。操業開始直後の温度差Δtは15.0℃(t0は1
25.0℃、t1は140.0℃)となり、総括伝熱係数
Uは6942kj/m2/Hr/℃で実施例3の場合と比較し
て3倍の値であった。しかし2ケ月後にワイパー可動部
と固定部の隙間に重合物が発生し、操業を継続できなく
なったので、蒸発器を停止して掃除・点検を実施した。
【0017】実施例9 伝熱量Qとして1800Mj/Hr必要なアクリル酸メチル
を80%含む粗アクリル酸メチルを蒸留するための蒸発
器として、多管式熱交換器(ステンレス製、伝熱面積A
は25m2)を使用した。循環液の流速1.6m/sで操業し
た所、操業開始直後の温度差Δtは17.0℃(t0は8
2.0℃、t1は99.0℃)となり、総括伝熱係数Uは
4235kj/m2/Hr/℃であった。1年の連続操業した
後でも、Δtは17.5℃、Uは4114kj/m2/Hr/
℃であり、Uの低下はほとんど見られなかった。
【0018】比較例2 伝熱量Qとして1800Mj/Hr必要なアクリル酸メチル
を80%含む粗アクリル酸メチルを蒸留するための蒸発
器として、サーモサイホン式熱交換器(ステンレス製、
伝熱面積Aは20m2)を使用した。操業開始直後の温度
差Δtは17.2℃(t0は82.0℃、t1は99.2℃)
となり、総括伝熱係数Uは5250kj/m2/Hr/℃で実
施例9の場合と比較して1.2倍の値であった。しかし
1ケ月の連続操業した後で、Δtは20.6、Uは52
50kj/m2/Hr/℃まで低下して実施例9の場合とほぼ
同じ値であった。さらに、3ケ月後に必要伝熱量が得ら
れなくなったので、操業を停止して熱交換器の掃除・点
検を実施した。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、着色や重合物の生成を
抑えながら(メタ)アクリル酸エステル等の重合性液体を
安定的な操業下に加熱する方法が提供され、本発明が
(メタ)アクリル酸エステル等の重合性液体を製造する化
学業界およびそれらを取り扱う業界に寄与する効果は非
常に大きなものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強制循環型熱交換器を用いて加熱するこ
    とを特徴とする重合性液体の加熱方法。
  2. 【請求項2】 強制循環型熱交換器内を通過する重合性
    液体の流速を1.0〜2.0m/sとすることを特徴とする
    請求項1記載の重合性液体の加熱方法。
JP31770694A 1994-11-29 1994-11-29 重合性液体の加熱方法 Pending JPH08151349A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09110778A (ja) * 1995-10-23 1997-04-28 Basf Ag 主成分として(メタ)アクリル酸を含有する液体混合物を連続的に蒸留により分離する方法
JP2001194077A (ja) * 1999-12-28 2001-07-17 Nippon Shokubai Co Ltd 易重合性化合物の熱交換方法
JP2007182437A (ja) * 2005-12-06 2007-07-19 Nippon Shokubai Co Ltd アクリル酸の製造方法
JP2010513375A (ja) * 2006-12-22 2010-04-30 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 少なくとも1つの(メタ)アクリルモノマーを含む液体混合物に熱を伝達するための方法
JP2013173801A (ja) * 2005-12-06 2013-09-05 Nippon Shokubai Co Ltd アクリル酸の製造方法

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