JPH0816645B2 - 粘度測定装置 - Google Patents

粘度測定装置

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JPH0816645B2
JPH0816645B2 JP4302584A JP30258492A JPH0816645B2 JP H0816645 B2 JPH0816645 B2 JP H0816645B2 JP 4302584 A JP4302584 A JP 4302584A JP 30258492 A JP30258492 A JP 30258492A JP H0816645 B2 JPH0816645 B2 JP H0816645B2
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viscometer
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suction pipe
liquid
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宏治 関口
芳彦 下田
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東機産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビーカーなどの試料容
器にサンプリングされた試料液中に、回転式粘度計の円
筒状の測定ロータを挿入して行なう粘度測定方法および
測定装置に係り、特に、多検体について、試料液中のロ
ータの浸漬深さを一定に保って、連続して自動的に粘度
を測定するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石油化学工業、合成化学工業、医薬品工
業、食品工業をはじめ、塗料、インク工業等、あらゆる
工業領域において、液体状の原材料、製品を扱う場合に
は、その液の粘度を測定することによって、原材料の適
性、処理工程の適否、製品の良、不良を判定することが
多い。すなわち、それら液体の粘度によって材料、中間
工程、製品の品質管理が行われる。
【0003】従来は、ビーカーなどの試料液容器中にサ
ンプリングされた試料液を入れ、回転式粘度計の高さを
手動操作することにより、その液中のロータ浸漬深さを
調整すると共に、粘度計を手動操作して粘度測定する方
法が行われている。
【0004】先ず、回転式粘度計の作動原理と構造の概
要を説明する。図3は、現在、一般にもっとも広く用い
られている単一円筒ロータ型回転式粘度計の動作原理図
である。
【0005】図において、1は減速機付きモータ、2は
該減速機付きモータ1の出力軸で、出力軸2には目盛り
円盤3が取りつけられている。該目盛り円盤3の下方に
延出する出力軸2の軸端2′にはスプリング4の上端
が、スプリング4の下端にはロータ7のステム5が固着
して取り付けてある。また、該ロータステム5からは側
方にコの字状の指針8が延出し、指針先端8′によって
前記目盛り円盤3上に刻設された目盛りを読み取ること
ができるようにしてある。
【0006】粘度計が回転を停止しているときは、指針
先端8′の指度は目盛りゼロを指示している。一方、ロ
ータ7が試料液6中に浸漬されて回転すると、試料液の
粘性による粘性抵抗トルクがロータ7に発生して、スプ
リング4はこの粘性抵抗トルクに釣り合う角度まで捩ら
れる。このときのスプリングの捩れ角度を、目盛り円盤
3上の目盛り指度として読み取ることができる。このよ
うに、粘性抵抗トルクに釣り合うスプリング捩れ角度を
測定するので、測定すべき試料液粘度は、この目盛り指
度と、ロータ寸法、粘度計回転数、およびスプリング4
のばね定数から、計算により求めることができる。すな
わち、回転式粘度計は、ロータに発生する粘性抵抗トル
クを測定することによって、試料液粘度を求めるように
した計測器ということができる。
【0007】なお、現在では、目盛り板の目盛り指度を
目視で読み取るのではなく、スプリングの捩れ角度を電
気信号に変換して発信し、デジタル的に表示、記録する
粘度計が使われるようになっている。
【0008】このような回転式粘度計を使用して、試料
容器中にサンプリングされた試料液の粘度を測定すると
きは、図4に示すような粘度計昇降スタンド100に取
りつけて測定する。これは、図5に示すように、試料容
器151の液粘度の測定を終わって、次の試料容器15
2の液の粘度の測定に移るときに、粘度計90を高く引
き上げるためである。粘度計90を高く引き上げない
と、ロータ80が試料容器151の縁に引っ掛かって試
料容器の交換ができないからである。また、この粘度計
を高く引き上げる操作は、試料容器151内のロータ8
0に付着した試料液を拭き取る作業のためにも必要であ
る。すなわち、ロータ80に付着した試料液を除くため
に、ロータ80を粘度計本体90から取り外し、清掃紙
などでよく拭き取ってから、再び粘度計本体90に再装
着する操作のために必要である。ただし、最近では、ロ
ータを粘度計本体から取り外さないで、装着したまま清
掃紙で拭き取れるように、粘度計の内部機構を改良した
粘度計も考えられている。
【0009】図4において、昇降スタンドの構造につい
て概要を述べる。図4において、粘度計90は、粘度計
昇降スタンド100の取付部101に取りつけられてい
る。取付部101には、昇降ハンドル102が設けてあ
る。昇降ハンドル102の軸103には、図示省略する
が、ピニオンが設けてあり、このピニオンがスタンド案
内ロッド105に設けたラック106と噛合っている。
【0010】このような構造なので、昇降ハンドル10
2を手で回すことにより、ハンドル軸103が回転し、
取付部101は、スタンド案内ロッド105に案内され
て、任意の高さ位置に移動させることができる。すなわ
ち、粘度計90の高さは、昇降ハンドル102の操作に
よって任意に設定することができる。また、その高さ位
置で、粘度計90が重力で滑り落ちることを防ぐため
に、取付部101には、クランプハンドル107が設け
てあり、その位置で取付部101を固定できるようにし
てある。
【0011】このように、試料容器交換、ロータ清掃な
どの操作のために、粘度計を引き上げる操作が必要であ
る。一方、逆に、粘度計を下降させてロータを試料容器
内の液に浸漬する操作をするときには、後記する理由か
ら、ロータを試料液の液面に対してあらかじめ決められ
た深さまで浸漬させるように、粘度計を下降させる操作
が必要である。
【0012】この粘度計の下降操作をするときは、粘度
計90に装着したロータ80を、使用液中に一定深さで
浸漬する。この目的のため、粘度計90に装着したロー
タ80には、図6に示すようなロータ・ステム81の一
定位置に標線82が設けてある。この標線82は、この
深さまでロータを試料液面に浸漬すれば、正しい粘度計
指度が得られる位置を表示している。すなわち、上述し
たように、粘度計測の原理が、ロータが回転する時にロ
ータに発生する試料液の粘性トルクを検出することによ
っているので、ロータを液中に浸漬する深さが一定深さ
である必要があるためである。これより深いと、ロータ
・ステム81の液中長さが長くなるので、計測値がその
分だけ若干高めの値が計測され、逆に、これより浅い場
合には、ロータ・ステム81の液中長さが短くなるの
で、長さが減った分だけ、若干小さい計測値が得られる
ことになる。
【0013】上記したように粘度計指度がロータの浸漬
深さによって影響を受けることは、ロータの端面効果と
して説明されている。端面効果については、直径1.5
6cm、長さ3.53cmの円筒ロータを使用した、C.
H.LindslayとE.K.Fischer の詳細な研究“C.H.Lindslay
and E.K.Fischer,End…Effect in Rotational Viscome
ters. J.Appl,Phys.,Vol.18.November.1974.”がある。
これを要約すると、次のとおりである。
【0014】 ロータ下端面とカップの底面との間隔
が小さいほど端面効果は大きいが、間隔が1cm以上で
は一定値になる。 ロータの上端面は、液の自由表面より5mm以上沈
んでいれば一定値となる。 端面効果は、ロータの下端面の方が上端面よりも大
きい。上端面の効果が小さいのは、ロータの上方にある
液が比較的に大きい自由度を持っているからである。 端面効果の粘度による影響については、液の粘度が
0.1Pa・s以上では効果は殆ど一定である。しか
し、粘度が低いときは、端面効果は急激に大きくなる。
また、ロータ、カップ間のクリアランスが大きくなるほ
ど、粘度の現象による端面効果の増加の度合いは急激に
なる。 すなわち、この研究によれば、試料液の粘度が低い場合
ほど、測定値との端面効果による誤差が大きく現れ、無
視できなくなることがわかる。
【0015】このように、ロータ浸漬深さの違いによっ
て端面効果の影響による誤差を生じないよう、測定の再
現性を高めるためには、試料液容器として深いカップを
用いて、ロータ下端面とカップの底面との間隔を十分大
きくすると共に、ロータ・ステムの標線に試料液面レベ
ルを一致させる必要がある。そのために、粘度測定に際
しては、前述した粘度計昇降スタンド100の昇降ハン
ドル102を操作して、試料容器内の試料液面高さに合
わせて粘度計の高さを設定しなければならない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】これまで述べたような
粘度計を作業者が手作業て昇降させて行う従来の手動測
定操作では、作業者がロータ浸漬深さを標線で確認しな
がら粘度計を下降させればよいので、下降操作の都度液
面と標線位置を注意するだけで、操作上特別な不具合は
生じなかった。
【0017】しかし、粘度測定作業において、サンプル
液の数が非常に多い場合もあり、このような作業に対し
ては、測定の自動化が望まれている。現在のところ、多
数のサンプル液を入れた試料容器を一個毎に、上記した
ような作業者による手動操作と同等の測定操作を総て自
動で行う、いわゆる多検体連続自動粘度測定装置は、実
用に耐えるものとしては殆ど存在していないのが実態で
ある。その理由は、本願発明者が特願平3−26658
6号として出願した回転式粘度計のような、自動粘度測
定を実施するのに適した粘度計そのものが、この出願以
前には存在しなかったことにある。
【0018】上記出願に係る発明は、粘度測定結果を電
気信号として発信する機能を持つ粘度計であって、特
に、円筒ロータの自動洗浄に適合するようロータ着脱部
にゴムシールを設け、粘度計停止時にはシールが働いて
ロータに洗浄水を噴射しても、内機への飛沫侵入を防止
する防護機能を付加したものである。これは、自動粘度
測定に用いることができる粘度計である。
【0019】しかし、上記のような自動粘度測定に適し
た粘度計が供給されても、これを実際に自動粘度測定装
置に組み込んで測定を実行する場合には、粘度計機能と
は別に、測定すべき試料液に対して粘度計をどのように
接触させるかという、システムとして解決しなければな
らない大きな問題が残っている。
【0020】粘度計を測定すべき試料液にどのように接
触させるかの問題は、従来、作業者が手動で粘度測定を
行うときにも全く同じ状況である。それにもかかわら
ず、問題にならなかったのは、作業者の判断による適切
な作業、操作によって、この問題が発生しないように処
理されていることによる。
【0021】しかしながら、多数の試料容器を順次自動
的に搬送しながら粘度を自動的に測定する多検体連続自
動粘度測定装置においては、自動でこれらの作業に相当
する操作を行うために、液面レベルに対するロータの高
さ制御を行なう必要がある。
【0022】ところが、ロータの液面レベルに対する高
さ制御の問題については、過去には本格的な多検体連続
自動粘度測定装置の実例が無いことから、これに関連す
る技術的な提案は存在しなかった。すなわち、ロータ
の、液面レベルに対する高さ制御が、解決すべき課題と
なっている。
【0023】なお、試料容器にサンプリングされる試料
液量を一定に、すなわち、総ての試料容器について、容
器内に入れる試料液の液面レベルを一定にサンプリング
することは、そのために作業者が行う作業に余計な手間
がかかるので、現実問題として実行が困難である。
【0024】一方、このように液面レベルが試料容器毎
に異なるとすれば、試料容器内の液面を検出して、ロー
タの浸漬深さを液面レベルと標線が一致するように、粘
度計の下降高さを自動調整することが考えられる。しか
し、この場合、液面レベルを検出する検出器は、液のコ
ンタミネーションを避けるために、できれば光学的検
出、その他の非接触検出原理による検出器が望ましい。
しかし、光学的検出は試料液が透明、不透明など対象液
の性状によって検出の可能性が異なる。また、屈折率を
利用するとすれば、対象液によって屈折率が異なるなど
光学的条件も一様でなく、総ての対象液に対して常に同
一の検出器で対応することは困難である。その他、非接
触検出方式として静電容量の変化を利用する方法なども
考えられているが、現在のところ決定的な検出手段は見
出せていない。したがって、この方法によっても、上記
課題は解決されない。
【0025】本発明の目的は、ロータを試料液に浸漬し
た状態で、粘度計本体の高さを変えることなく、ロータ
の浸漬深さ、すなわち、ロータに対する試料液の液面レ
ベルを最適に調節することができる粘度測定装置を提供
することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明では前記した粘度
自動測定の問題を解決するために、粘度計を適当な一定
高さまで自動下降させて、ロータを試料容器内試料液内
に十分な深さまで浸漬した後、その状態でロータの標線
深さが得られる様に自動的に余分な試料液を排出して、
液面レベルを一定化するようにしたものである。
【0027】すなわち、本発明の一態様によれば、下部
に、ロータ・ステムを介してロータを取り付けた粘度計
本体と、粘度計本体を昇降するための昇降装置とを備
え、容器内の試料液中にロータを浸漬した状態でロータ
を回転させて粘度を測定する粘度測定装置において、容
器内から試料液を排出して、ロータの浸漬深さを調節す
るための容器の液面高さ調節装置を備え、液面高さ調節
装置は、粘度計本体の昇降と共に昇降し、ロータの上端
面から一定高さの位置で開口する吸出し管と、吸出し管
を介して試料液を吸引するポンプとを有するものである
ことを特徴とする粘度測定装置が提供される。
【0028】吸出し管が開口する、ロータの上端面から
一定高さの位置は、ロータを浸漬した際に最適液面レベ
ルとなる位置に設定することができる。また、ロータ・
ステムの、ロータを浸漬した際に最適液面レベルとなる
位置に、それを示す標線の表示を付すことができる。吸
出し管が開口する、ロータの上端面から一定高さの位置
は、この標線の位置に合わせることができる。
【0029】また、吸出し管は、粘度計本体に取り付け
られる構成とすることができる。この際、吸出し管は、
ロータの上端面から一定高さの位置を調節可能に、粘度
計本体に取り付けられる構成とすることができる。
【0030】また、本発明の他の態様によれば、多検体
の自動粘度測定に適した装置として、下部に、ロータ・
ステムを介してロータを取り付けた粘度計本体と、粘度
計本体を昇降するための昇降装置とを備え、容器内の試
料液中にロータを浸漬した状態でロータを回転させて粘
度を測定する粘度測定装置において、容器内から試料液
を排出して、ロータの浸漬深さを調節するための容器の
液面高さ調節装置と、試料液の入った複数の容器を順次
搬送する試料液搬送装置と、ロータを洗浄する洗浄装置
と、複数の試料液について、順次粘度測定を行なうため
の制御を行なう制御装置とを少なくとも備え、上記昇降
装置は、制御装置からの昇降指令に応じて自動的に粘度
計本体を昇降させるものであり、液面高さ調節装置は、
粘度計本体の昇降と共に昇降し、ロータの上端面から一
定高さの位置で開口する吸出し管と、吸出し管を介して
試料液を吸引するポンプとを有するものであることを特
徴とする粘度測定装置が提供される。
【0031】
【作用】本発明の構成において、粘度測定に際して、粘
度計本体を下降させて、ロータを試料液に浸漬させる。
この時、本体に装着したロータの下降高さ位置が、液面
標線が必ず試料容器内液面よりも深くなる一定位置まで
下降するようにする。これにより、ロータの上端面上に
は、適切な液面レベル以上の高さで試料液が存在するこ
とになる。この高さに保持したまま、ポンプにより、吸
出し管から試料液を吸い出す。試料液の液面レベルが、
吸出し管の下端に達して、下端が大気開放されると、そ
こで、試料液が吸いだされなくなる。従って、吸出し管
の下端が目標液面レベルに一致するように設定してあれ
ば、ロータの浸漬深さを適切なレベルにすることができ
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。図7に、本発明の粘度計の一実施例の構
成の概要を、図1にその要部をそれぞれ示す。図1およ
び図7に示す本実施例の粘度計は、粘度計本体90を自
動昇降させる自動昇降装置500と、試料液の液面高さ
を調節する装置800とを有する。そのほかの構成は、
図4に示す粘度計と基本的には、同じである。すなわ
ち、本実施例の粘度計は、粘度計本体90と、この本体
下部90aから突出するロータ・ステム81と、このロ
ータ・ステム81に取り付けられるロータ80と、粘度
計本体90を支持するスタンド100とを有し、さら
に、自動昇降装置500と、液面高さ調節装置800と
を有する。ロータ・ステム81には、ロータの深さを示
すために刻設された液面標線82を有する。この標線8
2は、刻設に限らず、表示が明瞭であればその表示の態
様をとわない。
【0033】自動昇降装置500は、図示していない
が、スタンド100に設けられるラック106に噛み合
って、粘度計本体90を昇降する駆動機構と、目的位置
に達すると、粘度計本体90をクランプするクランプ機
構とを有する。駆動機構は、図示していないが、ラック
106と噛み合うピニオンと、これを駆動する、モータ
を含む駆動機構と、位置決めを行なう制御装置とを有す
る。
【0034】液面高さ調節装置800は、試料容器から
の余剰試料液を吸い出すための吸出し管85と、この吸
出し管85を本体下部90a外周に取り付けるための取
り付け金具84と、吸出し管85からの試料液を搬送す
るフレキシブル・チューブ86と、吸出し管85および
フレキシブル・チューブ86を介して試料液を吸い出す
ポンプ87と、容器88とを有する。
【0035】取り付け金具84は、本体外周90aに取
り付けるための取付部84aと、その先端側にあって、
吸出し管85を保持する保持部84bとを有する。保持
部84bは、斜め下方に突出する形態を有すると共に、
吸出し管85を斜め方向に保持する構造となっている。
これにより、吸出し管85を、本体の外側から下部に近
接させることができるようになっている。保持部84b
は、吸出し管85を、その取付け状態を調節可能に保持
することができる。すなわち、吸出し管85の下端85
aの高さ位置の調節が行なえる。
【0036】吸出し管85は、途中で、屈曲した構造と
なっている。この屈曲角度は、上記取り付け金具84に
より、斜め方向に保持されたとき、下端85aの開口端
面が試料液の液面と平行になるように角度が設定されて
いる。図1に示す状態で、吸出し管85の下端85a
は、粘度計本体に装着したロータの液面標線82の高さ
に合わせて位置決めしてある。この吸出し管85は、例
えば、ポリテトラフルオロエチレン(pTFE)など、
試料液に対する濡れ、付着が起らない材質で構成するこ
とにより、吸出し管85が液に触れることによって生ず
る試料液間のコンタミネーション(汚染)を、ほぼ完全
に防止することができる。
【0037】ポンプ87は、試料液を吸引排出できるも
のであればよい。この目的に最も適合するのは、例え
ば、可動部を持たない空圧を利用したエジェクタ(アス
ピレータ)方式のポンプである。このポンプでは、空圧
を利用して噴孔から噴出する空気流から噴孔付近に生ず
る負圧を吸引に用いるもので、故障無く長期間メンテナ
ンス無しで稼働させることができる。ただし、吸引され
た試料液は、ミスト状に噴射されるので、貯溜容器88
の容量を大きくすることによって、容器88内の空気流
速を落としてミストの沈降を図るとともに、フィルター
を用いて、フィルターにミストを付着させて落とすなど
の、構造上の考慮を必要とする。この他、ポンプ87と
しては、通常のロータリー式ポンプ、往復シリンダー式
ポンプ等を用いることもできる。
【0038】次に、本実施例の粘度計による粘度測定動
作について、説明する。まず、図7に示す自動昇降装置
500により、粘度計本体90を下降させる。これによ
り、ロータ80が試料液を貯溜している容器150内に
入り、さらに、試料液6内に浸漬される。この際、粘度
計本体90を下降させた時に、該本体に装着したロータ
の下降高さ位置が、液面標線が必ず試料容器内液面より
も深くなる一定位置まで下降するようにする。そして、
ポンプ87を起動する。これにより、ポンプ87は、試
料液6を、フレキシブル・チューブ86を介して、吸出
し管85の下端85aから吸引して、容器88内に排出
する。
【0039】ポンプ87による試料液6の吸引は、吸出
し管85の下端85aが、ロータ・ステム81に刻設さ
れている液面標線82の高さに合わせて位置決めしてあ
るので、試料液6の液面6aが、このレベルまで下がる
と、吸出し管85の下端85aが大気開放される。従っ
て、試料液6は、ポンプ87によって吸引されなくな
る。そこで、ポンプ87を停止させる。
【0040】以上により、粘度計本体90を試料液6の
液面レベル調節のために移動させることなく、吸出し管
85から試料液を吸い出すことにより、自動的に標線8
2を液面に一致させることができる。
【0041】上記した実施例の粘度計により、多検体連
続自動粘度測定装置として用いる場合、吸い出し用ポン
プ87の動作は、試料容器を搬送する搬送動作、粘度計
本体の昇降動作、粘度計本体の測定動作、その他各部動
作間に、あらかじめ決められたシーケンシャルな順序動
作を行わせることにより、全体として多検体連続自動粘
度測定装置としてのシステム的な機能を持たせることが
必要である。
【0042】次に、本発明を、多検体連続自動粘度測定
装置に適用する場合の実施例について説明する。本実施
例は、多検体連続自動粘度測定装置として、ロータに付
着する試料液を温水などの容易に扱える溶媒で洗浄でき
る装置の例である。図2に、その構成を示す。
【0043】図2において、本実施例は、上述した粘度
計本体90および試料液の液面高さ調節装置800と、
自動昇降装置500と、恒温水槽200と、試料容器搬
送機構201と、試料容器搬送機構201を駆動する搬
送機構駆動装置202と、洗浄装置300と、粘度計本
体移動機構700と、これらの動作を制御する制御装置
900と、計測データの処理を行なうデータ処理装置1
000とを有する。
【0044】恒温水槽200は、試料液を恒温保持する
ための水槽であって、一定温度に保持された液体、例え
ば、温水が満たされている。この中に、上記試料容器搬
送機構201が配置されている。試料容器搬送機構20
1は、例えば、ベルトコンベア等で構成され、そのベル
ト201a上に、それぞれ試料液6が入れられた試料容
器150が順に置かれている。ここで、試料液6は、恒
温化のために十分な時間をかけて温水中で温浴される。
【0045】洗浄装置300は、ロータの洗浄を行なう
ものであって、洗浄ポット301と、洗浄ポット301
を回転駆動するためのモータ302と、洗浄ポット30
1に洗浄液を供給する洗浄液供給機303と、洗浄後の
ロータ80を乾燥させるための乾燥空気を吹き付けるロ
ータ乾燥装置304と、図示していないが、洗浄液の排
出部とを有する。この洗浄装置300は、試料容器搬送
機構201の上方の適所に配置され、ロータ80の洗浄
を行なう。洗浄液供給機303は、本実施例では、洗浄
液として、温水を供給する。
【0046】粘度計本体移動機構700は、図示してい
ないが、例えば、試料容器搬送機構201に沿って設け
られるレールと、このレール上に置かれて、粘度計本体
を移動自在に支持するスタンドと、スタンド下部に設け
られて該スタンドを移動させ駆動部とを有する。駆動部
は、いずれも図示していないが、車輪と、駆動モータ
と、ブレーキと、ロック機構とを有し、制御装置900
の指令に応じて、粘度計本体90を、試料容器搬送機構
201に沿って移動させる。
【0047】なお、平行移動に限らず、粘度計本体90
を水平回動させる構成であってもよい。この場合は、レ
ールと、車輪とは不要であり、回動可能なスタンドと、
駆動装置と、制御装置が用いられる。
【0048】制御装置900は、粘度計本体90、自動
昇降装置500、粘度計本体移動機構700、搬送機構
駆動装置202および洗浄装置300の各動作につい
て、タイミング等を調整して制御する。基本的には、予
めプログラミングされたシーケンシャル動作を実行す
る。制御装置900は、この他に、測定結果に基づい
て、試料液の粘度を演算して、出力する機能を持たせて
もよい。この場合、データ処理装置1000を省略して
もよい。
【0049】データ処理装置1000は、例えば、コン
ピュータシステムにより構成され、測定値の記録、測定
値に基づく演算、測定値および演算結果の出力等を実行
する。そのため、データ処理装置1000は、中央処理
ユニット(CPU)、メモリ、インタフェース等を有す
ると共に、外部記憶装置、出力装置等を有する。出力装
置としては、例えば、プリンタが接続される。
【0050】このような状態において、本実施例の多検
体連続自動粘度測定装置のシーケンシャル動作について
説明する。なお、動作開始前の各部の状態は、粘度計本
体90が、ロータ洗浄完了状態で、測定位置P0の上方
退避位置P1にあり、試料容器搬送機構201は、最初
の試料容器NO.1容器の搬入直前の状態にあるものと
する。
【0051】まず、作業者が、制御装置900の測定開
始スイッチ(図示せず)を押して開始を指令する。これ
に応じて、制御装置900は、搬送機構駆動装置202
を駆動させて、試料容器搬送機構201を動作させて、
最初の試料容器NO.1を粘度測定位置P0にタクト搬
入する。また、制御装置900は、自動昇降装置500
に下降指令を送る。自動昇降機構500は、これを受け
て、粘度計本体90を下降させて、定位置で停止する。
この時、ロータ・ステム81の浸漬標線82は、試料液
6の液面レベルを越えて液中にある。
【0052】次に、制御装置900は、液面高さ調節装
置800のポンプ87を起動する。ポンプ87が動作す
ると、試料容器内の余剰液を吸い出し、余剰液貯溜容器
88に排出する。この動作によって、上述したように、
ロータ浸漬標線82と、液面レベルを完全に一致させる
ことができる。なお、ポンプ87は、一旦起動した後、
すべての試料容器についての測定が終了するまで、動作
させたままとする。なお、センサ、タイマ等により、各
容器毎に、自動的に停止させるようにしてもよい。この
場合には、粘度計の下降動作の終了ごとに、ポンプ87
を起動するようにすればよい。
【0053】次に、制御装置900は、粘度計本体90
に対して、測定開始を指示する。これを受けて、粘度計
本体90は、測定回転動作を開始する。粘度計の回転と
ともに、計測信号がデータ処理装置1000に送られ、
ここで、メモリ、出力装置等に記録される。また、測定
値に基づいて、粘度を求める演算を行なう。ここで、記
録は、例えば、粘度計計測値、試料液番号などについて
行なわれる。
【0054】粘度計回転測定動作は、あらかじめ定めら
れた測定時間継続すると、測定を終了して回転を停止す
る。
【0055】測定が終了すると、制御装置900は、自
動昇降装置500を起動して、粘度計本体90を退避位
置P1に上昇退避させる。ついで、制御装置900は、
粘度計本体移動機構700に移動指令を送る。これを受
けて、粘度計本体移動機構700が働いて、粘度計本体
90をロータ洗浄位置P3の上方退避位置P2に移動さ
せる。
【0056】次に、上述したと同様に、制御装置900
は、自動昇降装置500を起動して、粘度計本体90を
下降させ、洗浄位置P3にある洗浄ポット301の中に
ロータ80を挿入する。引き続いて、制御装置900
は、洗浄液供給機303に、洗浄ポット301に対して
洗浄液として温水を供給するよう指示すると共に、モー
タ302に回転駆動を指示する。これにより、モータ3
02は、洗浄ポット301を回転駆動する。また、洗浄
液供給機303は、洗浄用温水を洗浄ポット301に供
給する。従って、ロータ80に付着しているNO.1試
料液が洗浄される。
【0057】制御装置900は、あらかじめ設定された
洗浄時間を経過すると、洗浄ポット301の回転、洗浄
用温水の供給を停止させ、洗浄を終了させる。そして、
制御装置900は、自動昇降装置500を起動して、粘
度計本体90を上昇させ、洗浄位置P3の上方退避位置
P2に退避させる。この後、ロータ乾燥装置304を起
動する。ロータ乾燥装置304は、退避位置P2におい
て、図示省略したエア・ノズルから乾燥空気をロータに
吹き付けて、ロータを乾燥させる。このとき、乾燥空気
の温度は、できるだけ恒温水槽温度に近くしておく。
【0058】制御装置900は、予め定めた時間経過す
ると、ロータ乾燥装置304を停止させた後、自動昇降
機構500を起動して、粘度計本体90を、測定位置P
0の上方退避位置P1に移動させる。同時に、搬送機構
駆動装置202を起動して、試料容器搬送機構201を
移動させ、次のNO.2試料を測定位置にタクト搬送さ
せる。以後、上記NO.1の試料について行なった動作
を繰り返す。
【0059】このような動作を、すべての試料液につい
て、順次行なうことにより、多検体についても、全自動
により粘度測定が行なえる。この場合、ロータの浸漬深
さを、常に一定にすることが自動的に実行できる。しか
も、ロータの洗浄が行なえるので、試料の汚染が防止で
き、粘度を精度よく測定できる。
【0060】以上に述べた本発明の実施例によれば、例
えば、試料容器内の試料液量の相違による液面レベルが
様々に異なっていても、ポンプ、吸出し管、および若干
の配管材よりなる簡単な機器の追加により、自動的に液
面レベルを修正することができる。これにより、自動的
に高い粘度測定精度を常に維持することができる。
【0061】また、タクト送りで搬送されて来る試料容
器内の試料液粘度を自動的に測定する多検体連続自動粘
度測定装置の実施例において、上記の効果により、測定
の安定性を確保することができる。
【0062】なお、上記実施例では、ロータの洗浄を行
なって、同一のロータで異なる試料液についての測定を
行なう構成となっている。しかし、本発明は、これに限
定されない。例えば、ロータの洗浄を行なわずに、多数
のロータを測定ごとに交換するようにしてもよい。この
ような場合には、多数のロータを、マガジン・ラックに
ストアーしておき、試料液の測定毎に、新しいロータ
を、マガジン・ラックから取り出し、使用済みのロータ
と着脱交換する構成とすればよい。これは、試料液の性
質により、ロータ洗浄が簡単に行えないような場合に、
特に、効果がある。
【0063】また、上記実施例では、ロータ・ステムに
最適液面レベルを示す標線が刻設されているものを用い
ているが、標線を設けない構成としてもよい。すなわ
ち、ロータの上端面から、望ましい距離の位置に、吸出
し管の下端を位置させる構成であればよい。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、ロータを試料液に浸漬
した状態で、粘度計本体の高さを変えることなく、ロー
タの浸漬深さ、すなわち、ロータに対する試料液の液面
レベルを最適に調節することができる。これにより、多
数の試料容器を順次自動的に搬送しながら粘度を自動で
測定する場合において、ロータの液面レベルに対する高
さの制御が行なえることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘度計の一実施例の構成の要部を示す
正面図。
【図2】本発明の他の実施例である多検体連続自動粘度
測定装置の構成の一例を示すブロック図。
【図3】単一円筒ロータ型回転式粘度計の動作原理を示
す説明図。
【図4】ロータ回転式の粘度計の構成の概要を示す正面
図。
【図5】複数の試料液がある場合の粘度測定の手順を示
す説明図。
【図6】ロータの浸漬深さの基準を示す標線が刻設され
たロータ・ステムを示す正面図。
【図7】図1に要部を示した粘度計の一実施例の概要を
示す正面図。
【符号の説明】
6…試料液、80…ロータ、81…ロータ・ステム、8
2…標線、84…取付け金具、85…吸出し管、85…
下端、86…フレキシブル・チューブ、87…ポンプ、
88…容器、90…粘度計本体、100…スタンド、1
50…容器、200…水槽、201…試料容器搬送機
構、202…搬送機構駆動装置、300…洗浄装置、3
01…洗浄ポット、302…モータ、303…洗浄液供
給機、304…ロータ乾燥装置、500…自動昇降装
置、700…粘度計本体移動機構、800…液面高さ調
節装置、900…制御装置、1000…データ処理装
置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部に、ロータ・ステムを介してロータを
    取り付けた粘度計本体と、粘度計本体を昇降するための
    昇降装置とを備え、容器内の試料液中にロータを浸漬し
    た状態でロータを回転させて粘度を測定する粘度測定装
    置において、 容器内から試料液を排出して、ロータの浸漬深さを調節
    するための容器の液面高さ調節装置を備え、 液面高さ調節装置は、粘度計本体の昇降と共に昇降し、
    ロータの上端面から一定高さの位置で開口する吸出し管
    と、吸出し管を介して試料液を吸引するポンプとを有す
    るものであることを特徴とする粘度測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、吸出し管が開口する、
    ロータの上端面から一定高さの位置は、ロータを浸漬し
    た際に最適液面レベルとなる位置である粘度測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、ロータ・ステムは、ロ
    ータを浸漬した際に最適液面レベルとなる位置に、それ
    を示す標線の表示を有し、吸出し管が開口する、ロータ
    の上端面から一定高さの位置は、この標線の位置である
    粘度測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3において、吸出し管
    は、粘度計本体に取り付けられるものである粘度測定装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1、2または3において、吸出し管
    は、ロータの上端面から一定高さの位置を調節可能に、
    粘度計本体に取り付けられるものである粘度測定装置。
  6. 【請求項6】下部に、ロータ・ステムを介してロータを
    取り付けた粘度計本体と、粘度計本体を昇降するための
    昇降装置とを備え、容器内の試料液中にロータを浸漬し
    た状態でロータを回転させて粘度を測定する粘度測定装
    置において、 容器内から試料液を排出して、ロータの浸漬深さを調節
    するための容器の液面高さ調節装置と、 試料液の入った複数の容器を順次搬送する試料液搬送装
    置と、 ロータを洗浄する洗浄装置と、 複数の試料液について、順次粘度測定を行なうための制
    御を行なう制御装置とを少なくとも備え、 上記昇降装置は、制御装置からの昇降指令に応じて自動
    的に粘度計本体を昇降させるものであり、 液面高さ調節装置は、粘度計本体の昇降と共に昇降し、
    ロータの上端面から一定高さの位置で開口する吸出し管
    と、吸出し管を介して試料液を吸引するポンプとを有す
    るものであることを特徴とする粘度測定装置。
  7. 【請求項7】請求項1または6において、ポンプは、エ
    ジェクターの負圧を利用したものである粘度測定装置。
  8. 【請求項8】請求項1または6において、吸出し管は、
    ポリテトラフルオロエチレンで構成されるものである粘
    度測定装置。
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