JPH08170024A - 熱可塑性樹脂組成物、その射出成形方法および射出成形体 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物、その射出成形方法および射出成形体Info
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- JPH08170024A JPH08170024A JP12435995A JP12435995A JPH08170024A JP H08170024 A JPH08170024 A JP H08170024A JP 12435995 A JP12435995 A JP 12435995A JP 12435995 A JP12435995 A JP 12435995A JP H08170024 A JPH08170024 A JP H08170024A
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Abstract
(A)と異方性溶融相を形成し得る液晶性ポリマー
(B)からなる熱可塑性樹脂組成物、その射出成形方法
および機械的強度に優れた薄肉成形品となり得る射出成
形体を提供する。 【構成】 異方性溶融相を形成しない熱可塑性樹脂
(A)99〜50重量%と異方性溶融相を形成し得る液
晶性ポリマー(B)1〜50重量%からなる組成物であ
って、組成物を無負荷で(B)の融点以上の温度条件下
の加熱処理を経て冷却させたときに(B)が重量平均粒
径10〜40μmの範囲にありかつその80重量%以上
が粒径0.5〜60μmの範囲にあるように(A)のマ
トリックス相に島状にミクロ分散していることを特徴と
する熱可塑性樹脂組成物、およびその組成物を(B)の
流動開始温度以上の樹脂温度で、溶融樹脂のゲート通過
速度が500m/分以上の条件で射出成形する射出成形
方法、および(B)が平均アスペクト比6以上の繊維状
で(A)のマトリックス相に分散している射出成形体。
Description
い熱可塑性樹脂(A)と異方性溶融相を形成し得る液晶
性ポリマー(B)からなる熱可塑性樹脂組成物、その射
出成形方法および射出成形体に関する。
融相を形成し得る液晶性ポリマーは、高強度、高剛性、
高耐熱性、易成形性といった数多くの特性を有する熱可
塑性樹脂であるが、分子鎖配向方向と垂直方向では成形
収縮率や機械的物性が異なり、更に高価格といった、商
業上の不利もある。一方、異方性溶融相を形成しない熱
可塑性樹脂は比較的安価であるが耐熱性、剛性等の物性
が液晶性ポリエステルよりも劣るという不利がある。特
に薄肉のハウジングに使用するには、製造時の溶融樹脂
の流動性や成形品の剛性が不足するため、どうしても設
計上肉厚にせざるを得ないので、昨今の電気、電子、通
信機器分野での小型軽量化に対応するには限界があっ
た。そこで、液晶性ポリマーと熱可塑性樹脂の利点を活
かし、両者の持つ欠点を補うためにこれらを混合して使
用する試みが行われている。しかしながら、単に両者を
ブレンドした熱可塑性樹脂組成物からなる射出成形体で
は、液晶性ポリマーの高強度、高剛性、耐熱性、易成形
性(高流動性)といった特性が活かされず、その機械的
強度が著しく低下してしまう。この原因は、液晶性ポリ
マーの高い機械的物性等の発現の源は溶融加工時に剪断
応力、伸張応力を受けることによる分子配向であるにも
かかわらず、熱可塑性樹脂と液晶性ポリマーとを単にブ
レンドしただけの熱可塑性樹脂組成物を成形しても、表
層以外は熱可塑性樹脂をマトリックスとしてほとんどの
液晶性ポリマーが球状に分散しただけの補強効果のない
形態をしているためである。そこで、液晶性ポリマーの
割合を多くして熱可塑性樹脂を少なくすると、今度は液
晶性ポリマーがマトリックスとなり、熱可塑性樹脂が島
状に分散した形態になるが、これでは熱可塑性樹脂の利
点を活かすことが出来ず、利用価値が少ない。このよう
な事情のもと、特開平5−70700号公報や特開平5
−112709号公報に記載されているように、まず液
晶性ポリマーと熱可塑性樹脂が共に溶融する温度に於い
て延伸しながら押出すことによって、予め液晶性ポリマ
ーがアスペクト比(長さ/太さ)の大きな繊維状で存在
するように成形用素材を調製し、成形品を成形する際に
は、その成形用素材を液晶性ポリマーが溶融しないで熱
可塑性樹脂のみが溶融する温度で成形することによって
補強効果を持つ繊維状液晶性ポリマーを含有する成形体
を作製する方法が考えられた。しかし、これらの方法に
於いては、予め延伸しながら押し出し、更にローラーな
どにより溶融押出物を伸張させて液晶性ポリマーを繊維
状に配向した状態の組成物にしておき、次いで射出成形
などにより成形体を得るときは液晶性ポリマーの融点以
下の成形温度で成形する。あるいは初めから成形体を作
製する場合には、型に樹脂組成物を充填する際にかなり
大きな剪断力をかけ、液晶性ポリマーを配向させなけれ
ばならない。従って前者の場合には、流動性が悪くなっ
たり、成形条件が狭くなり、また得られる成形体の剛性
も十分に満足できるものではない。後者の場合には、成
形品形状が制約されると共に、場所により充分に配向し
ないため強度不足となる。
に鑑み、薄肉成形材料として優れた特性を有する素材を
鋭意探索、検討を行ったところ、熱可塑性樹脂(A)と
液晶性ポリマー(B)を、液晶性ポリマー(B)が熱可
塑性樹脂(A)のマトリックス相に特定状態で分散させ
た組成物を射出成形に用いることが極めて重要であるこ
と、またその射出成形の際に条件を特定することにより
容易に液晶性ポリマーが繊維化し、従来にない極めて高
い補強効果を発現すること、従って得られる成形品の性
状が特異であり、特に機械的強度に優れた薄肉成形品と
なり得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
融相を形成しない熱可塑性樹脂(A)99〜50重量%
と異方性溶融相を形成し得る液晶性ポリマー(B)1〜
50重量%(両者の合計100重量%)からなる熱可塑
性樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂組成物を無負
荷で前記液晶性ポリマー(B)の融点以上の温度条件下
の加熱処理を経て冷却させたときに液晶性ポリマー
(B)が重量平均粒径10〜40μmの範囲にありかつ
その80重量%以上が粒径0.5〜60μmの範囲にあ
るように熱可塑性樹脂(A)のマトリックス相に島状に
ミクロ分散していることを特徴とする熱可塑性樹脂組成
物が提供される。また本発明によれば、液晶性ポリマー
(B)の流動開始温度以上の加工温度でせん断速度12
00sec-1のときの熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリ
マー(B)の粘度比(Aη/Bη)が0.1以上である
ことを特徴とする前記熱可塑性樹脂組成物が提供され
る。また本発明によれば、粘度比(Aη/Bη)が0.
1以上6以下であることを特徴とする前記熱可塑性樹脂
組成物が提供される。また本発明によれば、熱可塑性樹
脂(A)がポリエステル系樹脂であることを特徴とする
前記熱可塑性樹脂組成物が提供される。また本発明によ
れば、熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネート樹脂であ
ることを特徴とする前記熱可塑性樹脂組成物が提供され
る。また本発明によれば、熱可塑性樹脂(A)がポリカ
ーボネート樹脂とABS樹脂との混合物であることを特
徴とする前記熱可塑性樹脂組成物が提供される。また本
発明によれば、熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネート
樹脂とポリアルキレンテレフタレート樹脂及び/又は非
晶質のポリアリレート樹脂との混合物であることを特徴
とする前記熱可塑性樹脂組成物が提供される。また本発
明によれば、熱可塑性樹脂(A)がポリアリーレンサル
ファイド樹脂であることを特徴とする前記熱可塑性樹脂
組成物が提供される。また本発明によれば、熱可塑性樹
脂(A)と液晶性ポリマー(B)の合計100重量部に
対してリン化合物を0.01〜0.5重量部含むことを
特徴とする前記熱可塑性樹脂組成物が提供される。また
本発明によれば、射出成形用である前記熱可塑性樹脂組
成物が提供される。また本発明の第二によれば、前記熱
可塑性樹脂組成物を液晶性ポリマー(B)の流動開始温
度以上の樹脂温度で、溶融樹脂のゲート通過速度が50
0m/分以上の範囲になる条件下で射出成形することを
特徴とする射出成形方法が提供される。また本発明によ
れば、ゲートの断面積SGに対するランナーの断面積SR
の比SR/SGが3〜150の範囲にある射出成形用金型
を用いることを特徴とする前記射出成形方法が提供され
る。また本発明の第三によれば、異方性溶融相を形成し
ない熱可塑性樹脂(A)99〜50重量%と異方性溶融
相を形成し得る液晶性ポリマー(B)1〜50重量%
(両者の合計100重量%)からなる熱可塑性樹脂組成
物の射出成形体であって、液晶性ポリマー(B)が平均
アスペクト比6以上の繊維状で熱可塑性樹脂(A)のマ
トリックス相に分散し、かつ前記射出成形体を無負荷で
前記液晶性ポリマー(B)の融点以上の温度条件下の加
熱処理を経て冷却させたときに液晶性ポリマー(B)が
重量平均粒径10〜40μmの範囲にありかつその80
重量%以上が粒径0.5〜60μmの範囲にあるように
熱可塑性樹脂(A)のマトリックス相に島状にミクロ分
散していることを特徴とする射出成形体が提供される。
また本発明によれば、液晶性ポリマー(B)の流動開始
温度以上の加工温度でせん断速度1200sec-1のと
きの熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー(B)の粘度
比(Aη/Bη)が0.1以上であることを特徴とする
前記射出成形体が提供される。また本発明によれば、粘
度比(Aη/Bη)が0.1以上6以下であることを特
徴とする前記射出成形体が提供される。また本発明によ
れば、熱可塑性樹脂(A)がポリエステル系樹脂である
ことを特徴とする前記射出成形体が提供される。また本
発明によれば、ポリエステル系樹脂がポリカーボネート
樹脂であることを特徴とする前記射出成形体が提供され
る。また本発明によれば、熱可塑性樹脂(A)がポリカ
ーボネート樹脂とABS樹脂との混合物であることを特
徴とする前記射出成形体が提供される。また本発明によ
れば、熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネート樹脂とポ
リアルキレンテレフタレート樹脂及び/又は非晶質のポ
リアリレート樹脂との混合物であることを特徴とする前
記射出成形体が提供される。また、熱可塑性樹脂(A)
がポリアリーレンサルファイド樹脂であることを特徴と
する前記射出成形体が提供される。更にまた本発明によ
れば、熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー(B)の合
計100重量部に対してリン化合物を0.01〜0.5
重量部含むことを特徴とする前記射出成形体が提供され
る。
しては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4
−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィン系(共)重
合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレートなどのポリアルキレンテレフタレート(共)
重合体、ポリカーボネート(共)重合体、非晶質のポリ
アリレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系
(共)重合体、ABS樹脂、ポリアリーレンサルファイ
ド(共)重合体、ポリアクリルアクリレート、ポリアセ
タール(共)重合体およびこれらの樹脂を主体とする樹
脂、あるいは前記(共)重合体を構成する単量体からな
る共重合体等が挙げられ、一種又は二種以上を混合して
用いてもよい。これらの中では、耐熱性の点でポリカー
ボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂又
は、ポリアリーレンサルファイド樹脂が好ましい。また
コスト及び比重、流動性、曲げ特性等の物性バランスの
点でポリカーボネート樹脂とABS樹脂との混合物、ポ
リカーボネート樹脂とポリアルキレンテレフタレート樹
脂及び/又は非晶質のポリアリレート樹脂との混合物が
好ましい。非晶質のポリアリレートの代表的なものとし
ては、ビスフェノールAとテレ/イソ混合フタル酸とか
らなるものが挙げられる。
ンブラック等の顔料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑
剤、離型剤および難燃剤等の添加剤を添加して、所望の
特性を付与した熱可塑性樹脂も本発明の熱可塑性樹脂の
範囲に含まれる。
性溶融相を形成し得る性質を有する溶融加工性ポリマー
を指し、溶融状態で剪断応力を受けることによりポリマ
ー分子鎖が規則的な平行配列をとる性質を有している。
このようなポリマー分子は、一般に細長く、偏平で、分
子の長軸に沿ってかなり剛性が高く、普通は同軸または
平行のいずれかの関係にある複数の連鎖伸長結合を有し
ているようなポリマーである。異方性溶融相の性質は、
直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認する
ことが出来る。より具体的には、異方性溶融相の確認
は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホット
ステージに載せた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍
率で観察することにより実施できる。本発明に適用でき
る液晶性ポリマーは直交偏光子の間で検査したときに、
たとえ溶融静止状態であっても偏光は通常透過し、光学
的に異方性を示す。
は特に限定されないが、芳香族ポリエステルまたは芳香
族ポリエステルアミドであることが好ましく、芳香族ポ
リエステルまたは芳香族ポリエステルアミドを同一分子
鎖中に部分的に含むポリエステルもその範囲にある。こ
れらは60℃でペンタフルオロフェノールに濃度0.1
重量%で溶解したときに、好ましくは少なくとも約2.
0dl/g、さらに好ましくは2.0〜10.0dl/
gの対数粘度(I.V.)を有するものが使用される。
としての芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリエステル
アミドとして特に好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンの群か
ら選ばれた少なくとも1種以上の化合物を構成成分とし
て有する芳香族ポリエステル、芳香族ポリエステルアミ
ドである。より具体的には、(1)主として芳香族ヒド
ロキシカルボン酸およびその誘導体の1種または2種以
上からなるポリエステル;(2)主として(a)芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸およびその誘導体の1種または2種
以上と、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸
およびその誘導体の1種または2種以上と、(c)芳香族
ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオールおよびその
誘導体の少なくとも1種または2種以上、とからなるポ
リエステル;(3)主として(a)芳香族ヒドロキシカル
ボン酸およびその誘導体の1種または2種以上と、(b)
芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンおよびその誘
導体の1種または2種以上と、(c)芳香族ジカルボン
酸、脂環族ジカルボン酸およびその誘導体の1種または
2種以上、とからなるポリエステルアミド;(4)主と
して(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸およびその誘導体
の1種または2種以上と、(b)芳香族ヒドロキシアミ
ン、芳香族ジアミンおよびその誘導体の1種または2種
以上と、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸
およびその誘導体の1種または2種以上と、(d)芳香族
ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオールおよびその
誘導体の少なくとも1種または2種以上、とからなるポ
リエステルアミドなどが挙げられる。さらに上記の構成
成分に必要に応じ分子量調整剤を併用してもよい。
(B)を構成する具体的化合物の好ましい例としては、
p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフト
エ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸、2,6−ジヒド
ロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、
レゾルシン、下記一般式[1]および下記一般式[2]
で表される化合物等の芳香族ジオール;テレフタル酸、
イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸および下記一般式
[3]で表される化合物等の芳香族ジカルボン酸;p−
アミノフェノール,p−フェニレンジアミン等の芳香族
アミン類が挙げられる。
リマー(B)としては、p−ヒドロキシ安息香酸および
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を構成単位成分とする
芳香族ポリエステルである。
は、前記熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー(B)か
らなるものである。熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマ
ー(B)の組成割合としては、前者が99〜50重量
%、好ましくは90〜75重量%、後者が1〜50重量
%、好ましくは10〜35重量%(両者の合計は100
重量%)である。液晶性ポリマー(B)の組成割合が1
〜50重量%の範囲にあれば、後記マトリックス相が反
転することが無く、また液晶性ポリマー(B)による熱
可塑性樹脂(A)の補強が可能となる。またその組成物
を無負荷で液晶性ポリマーの融点以上の温度条件下で加
熱処理させて常温まで冷却させ、得られる組成物を観察
したときに、前記液晶性ポリマー(B)が熱可塑性樹脂
(A)のマトリックス相に島状にミクロ分散しているこ
とが必要である。そしてその液晶性ポリマー(B)の分
散状態が、重量平均粒径10〜40μmの範囲、特に好
ましくは15〜30μmの範囲にあり、液晶性ポリマー
(B)の80重量%以上が0.5〜60μmの範囲、好
ましくは5〜50μmの範囲にあるものである。前記加
熱処理は液晶性ポリマー(B)が球形以外の形状で分散
していても観察しやすい球形にさせるための手段であ
り、加熱処理温度としては液晶性ポリマー(B)の融点
以上であればよいが、液晶性ポリマーの溶融および球状
化を完全にするため、好ましくは融点よりも10℃以上
高い温度で、かつ20秒以上放置すること、特に30秒
〜3分放置することが好ましい。球形以外の形状の分散
物が残っている場合は、加熱処理時間を延ばしてもよい
が、加熱処理時間が長くなると熱可塑性樹脂(A)と液
晶性ポリマー(B)との組み合わせによっては溶融した
球状の液晶性ポリマー(B)が凝集してそのミクロ分散
状態が変化する虞があるので、前記加熱処理時間を延長
しないで球形に換算した粒径を用いることが好ましい。
に、液晶性ポリマー(B)が熱可塑性樹脂(A)のマト
リックス相に島状にミクロ分散した熱可塑性樹脂組成物
を製造するには、両者を前記組成割合で配合し、混練す
ればよい。通常、押出機で混練し、ペレット状に押し出
し、次の射出成形に用いるが、この様な押出機による混
練に限定されるものではない。前記混練方法としては、
通常の熱可塑性樹脂の混練押出に使用される一軸、二軸
押出機が使用されるが、前記した分散状態の熱可塑性樹
脂組成物を得るには、(1)液晶性ポリマー(B)の流動
開始温度以上の加工温度、せん断速度1200sec-1
で測定した時の熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー
(B)との溶融粘度比(Aη/Bη)を、0.1以上、
好ましくは0.1以上6以下にする方法、(2)液晶性ポ
リマー(B)の分散助剤を用いる方法、(3)混練押出を
繰り返す方法、(4)配合する液晶性ポリマー(B)を予
め細粉粒化しておく方法等があり、適宜選択したり、2
種類の方法を併用したりすることができる。これらの中
では、容易に前記のようなミクロ分散状熱可塑性樹脂組
成物を得られる観点から、(1)溶融粘度比を特定範囲に
する方法、及び(2)液晶性ポリマー(B)の分散助剤を
使用する方法が好ましい。溶融粘度が0.1以下では、
マトリックス(熱可塑性樹脂)相の粘度が低すぎ、液晶
性ポリマー(B)に十分なせん断応力、伸張応力がかか
らず、液晶ポリマーが繊維化しにくい。粘度比が6を越
えた場合、液晶性ポリマー(B)は繊維化するが、熱可
塑性樹脂(A)の粘度が高くなるため、繊維化した液晶
性ポリマーの繊維径が太くなり補強作用の効率が悪くな
ったり、成形時に流動性が劣るなどの問題が発生する場
合があり好ましくない。また、この様な分散助剤を用い
ることが好ましい例としては、(B)液晶性ポリマーと
して芳香族系ポリエステルまたは芳香族系ポリエステル
アミド、とりわけ前者を、また熱可塑性樹脂(A)とし
てポリカーボネート樹脂を用いる組み合わせが挙げられ
る。なお、液晶性ポリマー(B)の流動開始温度とは、
液晶性ポリマー(B)を加熱昇温させていった際に、外
力によって流動性を示す温度で後記の方法により測定さ
れる。
く、例えばリン化物類、リン酸化合物、亜リン酸化合物
類等が挙げられ、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)−4,4’−ビフェニレンホスファイト、ビ
ス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト等が例示されるが、亜リン酸化合物の
ものが好ましく、特にペンタエリスリトール型の亜リン
酸化合物が好ましい。
可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー(B)の合計100
重量部に対し、0.01〜0.5重量部が好ましく、特
に0.05〜0.3重量部の範囲が好ましい。
成物としては、加熱処理を経て冷却したときに、前記の
ような程度に液晶性ポリマー(B)がミクロ分散されて
いることが必要であり、前記特開平5−112709号
公報や特開平5−70700号公報に開示されているよ
うに組成物の中で液晶性ポリマー(B)が繊維化されて
いても差し支えはないが、そのような繊維化は必要では
ない。従って、前記公報にあるような、押出機の後の溶
融時に施されるロール伸張による配向繊維化は不要であ
る。本発明においては、液晶性ポリマー(B)が前記分
散状態にある熱可塑性樹脂組成物を後記条件で射出成形
することにより、ミクロ分散されている各液晶性ポリマ
ー(B)の粒子が容易にアスペクト比が大きい状態で繊
維化するため、射出成形体の内部に均一に繊維が形成さ
れ、同一液晶性ポリマー(B)の組成割合で公知方法に
より得られる成形体と比べて、容易に高強度、高剛性を
発現することとなる。
いて説明する。前記のような液晶性ポリマー(B)が熱
可塑性樹脂(A)のマトリックス相にミクロ分散された
熱可塑性樹脂組成物を用いて、以下に説明する射出成形
条件を採用することが、本発明にかかる射出成形方法の
特徴である。射出成形条件の第一は、射出時の熱可塑性
樹脂組成物の温度(加工温度)を液晶性ポリマー(B)
の流動開始温度以上、好ましくは流動開始温度より10
℃高い温度以上とすることである。この温度条件によ
り、射出成形時に、流動状態にある熱可塑性樹脂組成物
が射出成形機の金型キャビティに通じるゲートを通過す
る際、島状にミクロ分散している液晶性ポリマー(B)
が熱可塑性樹脂(A)のマトリックス相中で延伸され、
十分繊維化される。すなわち、この繊維化により、前記
分散状態が十分機能を発揮し、高剛性、高強度を有する
射出成形体が得られるのである。島状に分散している液
晶性ポリマー(B)がミクロ分散していない場合、繊維
化される液晶状ポリマー(B)の数が少なくなり、高剛
性、高強度を有する射出成形体が得られないことがあ
り、液晶性ポリマー(B)が島状にミクロ分散している
ことは重要な要件である。前記樹脂温度の上限は、省エ
ネルギーおよび熱可塑性樹脂組成物の熱分解を防ぐ観点
から、好ましくは液晶性ポリマー(B)の熱分解温度以
下、特に好ましくは液晶性ポリマー(B)の融点プラス
50℃以下に抑える。なお、ポリアリーレンサルファイ
ド樹脂等のように、液晶性ポリマーと同程度の融点を有
する樹脂との組成物の加工温度は融点以上であることが
好ましいが、一般の熱可塑性樹脂、例えばポリブチレン
テレフタレート樹脂等の加工可能温度の上限は、液晶性
ポリマーの融点付近にあるので、熱可塑性樹脂の分解を
抑制するために液晶性ポリマーの液晶開始温度以上、融
点より低い温度で加工するのが好ましい。本発明での加
工温度とは、成形機などの樹脂加工機の設定温度であ
る。但し、設定温度が液晶開始温度以下であっても、樹
脂温度が液晶開始温度以上であれば本発明に含まれる。
する溶融熱可塑性樹脂組成物の速度である。このゲート
の通過速度が500m/分以上、好ましくは1,000
m/分以上、さらに好ましくは3,000m/分以上で
ある。この条件を満たして射出成形することにより、前
記温度条件と相俟って、前記通過時の延伸による液晶性
ポリマー(B)の繊維化が十分達成されることとなる。
ゲートの通過速度は大きいほど好ましいが、上限として
通常の成形機の性能等から100,000m/分以下で
あることが好ましく、高速射出成形機を用いれば、10
0,000m/分以上でも可能である。
は、ゲートの断面積SGに対するランナーの断面積SRの
比SR/SGが3〜150の範囲、特に6〜120の範囲
にあることが液晶性ポリマー(B)の繊維化を促進し、
マトリックス相中に生じる繊維のアスペクト比を上げる
ことができるので、特に好ましい。なお、ゲートおよび
ランナーの断面積とは、ゲートの種類により図1に示す
ようにそれぞれ定義される。図にない形状のゲートも同
様に定義できる。図1(a)のサイドゲートおよびフィ
ルムゲート、図1(b)のオーバーラップゲートの場合
は、断面積SX>SYのときはSG=SYであり、SX<SY
のときはSG=SXであり、SX=SYのときはSG=SX=
SYである。図1(c)のピンゲートの場合は、断面積
SX>SYのときはSR=SXであり、SX<SYのときはS
R=SYであり、SX=SYのときはSR=SX=SYであ
る。図1(d)のダイレクトゲートの場合は、円錐型ラ
ンナーの円錐底面の面積をSRと、また円錐底面の真下
に形成される仮想の円柱外周面の面積をSGとする。さ
らに図1(e)のディスクゲートの場合は、図の円錐底
面の面積をSRと、またダイレクトゲートの場合と同様
に図のゲートに形成される仮想円柱の外周面の面積をS
Gとする。
る溶融熱可塑性樹脂組成物の速度条件を満たすように適
宜設定されるが、通常300〜2,000kg/c
m2、好ましくは500〜1,500kg/cm2の範囲
である。
体は、液晶性ポリマー(B)が平均アスペクト比6以
上、好ましくは8以上の繊維状で熱可塑性樹脂(A)の
マトリックス相に分散している。またこの繊維状に分散
している成形体を無負荷で前記液晶性ポリマー(B)の
融点以上の温度条件下の加熱処理を経て繊維状液晶性ポ
リマー(B)を緩和させ、常温まで冷却させたときに液
晶性ポリマー(B)が重量平均粒径10〜40μmの範
囲にありかつその80重量%以上が粒径0.5〜60μ
mの範囲にあるように熱可塑性樹脂(A)のマトリック
ス相に島状にミクロ分散していることが大きな特徴であ
る。この場合の加熱処理温度や保持時間も本発明の熱可
塑性樹脂組成物の場合と同様である。先に説明した本発
明の第一にかかる熱可塑性樹脂組成物を無負荷で前記液
晶性ポリマー(B)の融点以上の温度条件下の加熱処理
を経て冷却させたときに観察される液晶性ポリマー
(B)の分散状態自体は、前記射出成形条件下で再混練
しゲートを通過させても、通常殆ど変化しないので、射
出成形体を前記の様に加熱処理させて液晶性ポリマー
(B)の分散状態を観察することにより、本発明にかか
る射出成形体であること、およびその原料として前記熱
可塑性樹脂組成物を使用したかどうかを容易に判別する
ことができる。
熱可塑性樹脂(A)のマトリックス相中に液晶性ポリマ
ー(B)が非常によく分散され、それらが大きなアスペ
クト比で繊維化されているので、高剛性、高強度を最大
限に発揮することができるため、特に薄肉成形体の機械
的物性の向上に適している。
に含まれる液晶性ポリマー(B)が繊維状で含まれ補強
作用を有することとなるため、補強のために通常配合さ
れる充填剤は必要ないが、用途によっては本発明の効果
を阻害しない範囲で、公知の繊維状、粉粒状、板状又は
中空状の充填剤を配合してもよい。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、射出成形体の評価方法などは以下の通りである。
い、1/16インチの厚さの曲げ試験片の曲げ弾性率
(kg/cm2)を測定した。 (繊維状液晶性ポリマーの平均アスペクト比)曲げ弾性
率の測定で用いた試験片を流動方向に平行な面が出るよ
うに切削した後、断面を鏡面研磨し、その表面を電子顕
微鏡により観察して評価した。任意に選んだ繊維化して
いる液晶性ポリマー50本の太さと長さを測定した。な
お、長さについては、表面上で観察できる部分の長さを
繊維の長さとした。結果は、平均アスペクト比8以上の
ものを○で、平均アスペクト比8〜6のものを△、平均
アスペクト比6未満のものを×で表した。 (液晶性ポリマー(B)の分散粒子径)溶融混練後のペ
レットあるいは成形後の試験片の一部を窒素気流中で液
晶性ポリマーの融点より10℃高い温度まで加熱し、3
分間その温度で保持し、その後常温まで冷却した。加熱
処理し冷却した後のサンプルの切断面を電子顕微鏡によ
り観察して評価した。任意に選んだ液晶性ポリマーの粒
子50個の径を測定し、重量平均粒子径を求めた。 (溶融粘度)試験片を粉砕し、東洋精機製キャピログラ
フを用い、1200sec-1のせん断応力下での溶融粘
度を成形温度にて測定した。粘度比(Aη/Bη)は樹
脂組成物の成形設定温度における原料熱可塑性樹脂
(A)と液晶性ポリマー(B)の溶融粘度(Aη)、
(Bη)を測定して求めた。 (流動開始温度)毛細管型レオメーター((株)島津製
作所製フローテスターCFT−500型)を用い、4℃
/分の昇温速度で加熱溶融されたサンプル樹脂を100
kg/cm2の荷重下で、内径1mm、長さ10mmの
ノズルから押し出したときに、該溶融粘度が48,00
0ポイズを示す温度で表した。
ガス化学(株)製、ユーピロンS3000)と液晶性ポ
リエステル{p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸(モル比70:30)を構成モノ
マーとする流動開始温度250℃、融点280℃、対数
粘度5.7(dl/g)の液晶性ポリエステルである。
以下、同様である。}との混合重量比が7:3の樹脂成
分100重量部に、亜リン酸エステルとしてビス(2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト0.3重量部を配合し、30
mmの2軸押出機にて樹脂温度300℃で溶融混練し、
ペレット化した。次いで、該ペレットを射出成形機(サ
イドゲート)にて成形温度300℃(シリンダー設定温
度を示す。樹脂温度はこれよりも高い。)で試験片を成
形し、機械的物性、溶融粘度、液晶性ポリエステルの平
均アスペクト比を評価した。結果を表−1に示す。また
表−1には、(A)成分である原料ポリカーボネート樹
脂と(B)成分である原料液晶性ポリエステルの300
℃、1200sec-1における粘度比(Aη/Bη)を
他の実施例等の同様の値(表−2も同様)と共に示し
た。なお、成形前のペレットを無負荷で加熱処理したも
のの液晶性ポリエステルの分散粒子径は、重量平均で2
5(μm)であり、また分散粒子の80重量%以上が粒
径5〜45(μm)の範囲にあった。成形条件は以下の
通りである。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:9.3 ゲート通過速度:1200(m/分) 射出圧力:800(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
ーボネート樹脂と液晶性ポリエステルからなるペレット
を得た。そのペレットを用いた成形条件は以下の通りと
した他は実施例と同様に試験片を成形した。その結果を
表−1に示す。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:2.3 ゲート通過速度:300(m/分) 射出圧力:800(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
ものの液晶性ポリエステルの分散粒子径は重量平均で2
6(μm)であり、また分散粒子の80重量%以上が粒
径:5〜45(μm)の範囲にあった。
いて、射出成形機(ピンゲート)にて成形温度300℃
で試験片を成形し、機械的物性、溶融粘度、液晶性ポリ
エステルの平均アスペクト比を評価した。結果を表−1
に示す。なお、成形前のペレットを無負荷で加熱処理し
たものの液晶性ポリエステルの分散粒子径は重量平均で
25(μm)であり、また分散粒子の80重量%以上の
粒径が5〜45(μm)の範囲にあった。成形条件は以
下の通りである。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:25 ゲート通過速度:2850(m/分) 射出圧力:1200(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
樹脂(融点285℃、温度310℃のずり速度1200
sec-1で測定した溶融粘度約1400ポイズ)と液晶
性ポリエステルとの混合重量比が7:3の樹脂混合物を
30mmの2軸押出機にて樹脂温度310℃で溶融混練
し、ペレット化した。次いで、該ペレットを射出成形機
(サイドゲート)にて成形温度300℃で試験片を成形
し、機械的物性、溶融粘度、液晶性ポリエステルの平均
アスペクト比を評価した。結果を表−1に示す。なお、
成形前のペレットを無負荷で加熱処理したものの液晶性
ポリエステルの分散粒子径は重量平均で25(μm)で
あり、また分散粒子の80重量%以上の粒径が5〜45
(μm)の範囲にあった。成形条件は以下の通りであ
る。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:9.3 ゲート通過速度:1200(m/分) 射出圧力:1200(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
樹脂(ポリプラスチックス(株)製、600FP(IV
=1.0))と液晶性ポリエステルとの混合比7:3の
樹脂を配合し、30mmの2軸押出機にて樹脂温度29
0℃で溶融混練し、ペレット化した。次いで、該ペレッ
トを射出成形機(サイドゲート)にて成形温度270℃
で試験片を成形し、機械的物性、溶融粘度、液晶性ポリ
エステルの平均アスペクト比を評価した。結果を表−1
に示す。なお、成形前のペレットを無負荷で加熱処理し
たものの液晶性ポリエステルの分散粒子径は重量平均で
24(μm)であり、また分散粒子の80重量%以上の
粒径が6〜46(μm)の範囲にあった。成形条件は以
下の通りである。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:9.3 ゲート通過速度:1200(m/分) 射出圧力:1200(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
ガス化学(株)製、ユーピロンS3000)と液晶性ポ
リエステルとの混合比が7:3の樹脂混合物を30mm
の2軸押出機にて樹脂温度300℃で溶融混練し、ペレ
ット化した。次いで、該ペレットを射出成形機(ピンゲ
ート)にて成形温度300℃で試験片を成形し、機械的
物性、溶融粘度、液晶性ポリエステルの平均アスペクト
比を評価した。結果を表−1に示す。なお、成形前のペ
レット中には液晶性ポリエステルの粒子が観察されなか
った。成形条件は以下の通りである。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:25 ゲート通過速度:2850(m/分) 射出圧力:1900(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
樹脂(ポリプラスチックス(株)製、400FP(IV
=0.75))と液晶性ポリエステルとを混合比7:3
で配合し、30mmの2軸押出機にて樹脂温度290℃
で溶融混練し、ペレット化した。次いで、該ペレットを
射出成形機(サイドゲート)にて成形温度270℃で試
験片を成形し、機械的物性、溶融粘度、液晶性ポリエス
テルの平均アスペクト比を評価した。結果を表−1に示
す。なお、成形前のペレットを無負荷で加熱処理したも
のの液晶性ポリエステルの分散粒子径は重量平均で40
(μm)であり、また分散粒子の80重量%以上の粒径
が10〜70(μm)の範囲にあった。成形条件は以下
の通りである。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:9.3 ゲート通過速度:1200(m/分) 射出圧力:1200(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
C)とABS樹脂とのブレンド物(ダイセル化学(株)
製、ノバロイS1500、PC:ABS=7:3)と液
晶性ポリエステルとの混合比が7:3の樹脂成分100
重量部に、亜リン酸エステルとしてビス(2,6−ジ−
t−ブチル−4メチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト0.3重量部を配合し、30mmの2軸
押出機にて樹脂温度270℃で溶融混練しペレット化し
た。次いで、該ペレットを射出成形機(サイドゲート)
にて形成温度290℃で試験片を成形し、機械的物性、
溶融粘度、液晶性ポリエステルの平均アスペクト比を評
価した。結果を表−2に示す。なお、成形前の無負荷で
溶融したものの液晶性ポリエステルの分散粒子径は重量
平均で26(μm)であり、また分散粒子の80重量%
以上が粒径が12〜49(μm)の範囲にあった。成形
条件は以下の通りである。 ランナー断面積SR/ゲート断面積SG:9.3 ゲート通過速度:1200(m/分) 射出圧力:800(Kg/cm2) 射出速度:5.8(m/分)
S樹脂とのブレンド物(ダイセル化学(株)製、ノバロ
イS1500)と液晶性ポリエステルとの混合比が8:
2の樹脂成分100重量部に、亜リン酸エステルとして
ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト0.2重量部を配合
し、30mmの2軸押出機にて樹脂温度270℃で溶融
混練しペレット化した。次いで、実施例5と同様にして
試験片を成形し、物性等を評価した。結果を表−2に示
す。なお、成形前のペレットの無負荷で溶融したものの
液晶性ポリエステルの分散粒子径は重量平均で27(μ
m)であり、また分散粒子の80重量%以上が粒径が1
3〜49(μm)の範囲にあった。
S樹脂とのブレンド物(ダイセル化学(株)製、ノバロ
イS1500)と液晶性ポリエステルとの混合比が9:
1の樹脂成分100重量部に、亜リン酸エステルとして
ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト0.1重量部を配合
し、30mmの2軸押出機にて樹脂温度270℃で溶融
混練しペレット化した。次いで、実施例5と同様にして
試験片を成形し、物性等を評価した。結果を表−2に示
す。なお、成形前のペレットの無負荷で溶融したものの
液晶性ポリエステルの分散粒子径は重量平均で25(μ
m)であり、また分散粒子の80重量%以上が粒径が1
0〜48(μm)の範囲にあった。
にて樹脂温度270℃で溶融混練しペレット化したポリ
カーボネート樹脂(三菱ガス化学(株)製、ユーピロン
H3000)とポリブチレンテレフタレート樹脂(ポリ
プラスチックス(株)製、DX−2000)との混合比
7:3のブレンド物と液晶性ポリエステルとの混合比が
8:2の樹脂成分100重量部に、亜リン酸エステルと
してビス(2,6−ジ−4メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト0.2重量部を配合し、30
mmの2軸押出機にて樹脂温度290℃で溶融混練しペ
レット化した。次いで、実施例5と同様にして試験片を
成形し、物性等を評価した。結果を表−2に示す。な
お、成形前のペレットの無負荷で溶融したものの液晶性
ポリエステルの分散粒子径は重量平均で32(μm)で
あり、また分散粒子の80重量%以上が粒径が23〜5
0(μm)の範囲にあった。
にて樹脂温度270℃で溶融混練しペレット化したポリ
カーボネート樹脂(三菱ガス化学(株)製、ユーピロン
H3000)とポリブチレンテレフタレート樹脂(ポリ
プラスチックス(株)製、DX−2000)との混合比
9:1のブレンド物と液晶性ポリエステルとの混合比が
8:2の樹脂成分100重量部に、亜リン酸エステルと
してビス(2,6−ジ−4メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト0.2重量部を配合し、30
mmの2軸押出機にて樹脂温度290℃で溶融混練しペ
レット化した。次いで、実施例5と同様にして試験片を
成形し、物性等を評価した。結果を表−2に示す。な
お、成形前のペレットの無負荷で溶融したものの液晶性
ポリエステルの分散粒子径は重量平均で29(μm)で
あり、また分散粒子の80重量%以上が粒径が18〜4
8(μm)の範囲にあった。
かかる熱可塑性樹脂組成物を使用し、本発明にかかる成
形条件で射出成形することにより、従来同種の技術では
得られなかった分散された繊維状液晶性ポリマーを含む
熱可塑性樹脂成形体を得ることができることとなった。
この成形体は、極めて高剛性、高強度であるという特徴
を有するので、特に薄肉成形体に応用することが好まし
い。
Claims (23)
- 【請求項1】 異方性溶融相を形成しない熱可塑性樹脂
(A)99〜50重量%と異方性溶融相を形成し得る液
晶性ポリマー(B)1〜50重量%(両者の合計100
重量%)からなる熱可塑性樹脂組成物であって、前記熱
可塑性樹脂組成物を無負荷で前記液晶性ポリマー(B)
の融点以上の温度条件下の加熱処理を経て冷却させたと
きに液晶性ポリマー(B)が重量平均粒径10〜40μ
mの範囲にありかつその80重量%以上が粒径0.5〜
60μmの範囲にあるように熱可塑性樹脂(A)のマト
リックス相に島状にミクロ分散していることを特徴とす
る熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 液晶性ポリマー(B)の流動開始温度以
上の加工温度でせん断速度1200sec-1のときの熱
可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー(B)の粘度比(A
η/Bη)が0.1以上であることを特徴とする請求項
1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】 粘度比(Aη/Bη)が0.1以上6以
下であることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂
組成物。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂(A)がポリエステル系樹
脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項5】 ポリエステル系樹脂がポリカーボネート
樹脂であることを特徴とする請求項4記載の熱可塑性樹
脂組成物。 - 【請求項6】 熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネート
樹脂とABS樹脂との混合物であることを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項7】 熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネート
樹脂とポリアルキレンテレフタレート樹脂及び/又は非
晶質のポリアリレート樹脂との混合物であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組
成物。 - 【請求項8】 熱可塑性樹脂(A)がポリアリーレンサ
ルファイド樹脂であることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項9】 熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー
(B)の合計100重量部に対してリン化合物を0.0
1〜0.5重量部含むことを特徴とする請求項1〜8の
いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項10】 射出成形用である請求項1〜9のいず
れかの熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱可
塑性樹脂組成物を液晶性ポリマー(B)の流動開始温度
以上の加工温度で、溶融樹脂のゲート通過速度が500
m/分以上の範囲になる条件下で射出成形することを特
徴とする射出成形方法。 - 【請求項12】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱可
塑性樹脂組成物を液晶性ポリマー(B)の融点以上の加
工温度で、溶融樹脂のゲート通過速度が500m/分以
上の範囲になる条件下で射出成形することを特徴とする
請求項11記載の射出成形方法。 - 【請求項13】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱可
塑性樹脂組成物を液晶性ポリマー(B)の流動開始温度
以上融点より低い温度の加工温度で、溶融樹脂のゲート
通過速度が500m/分以上の範囲になる条件下で射出
成形することを特徴とする請求項11記載の射出成形方
法。 - 【請求項14】 ゲートの断面積SGに対するランナー
の断面積SRの比SR/SGが3〜150の範囲にある射
出成形用金型を用いることを特徴とする請求項11〜1
3のいずれかに記載の射出成形方法。 - 【請求項15】 異方性溶融相を形成しない熱可塑性樹
脂(A)99〜50重量%と異方性溶融相を形成し得る
液晶性ポリマー(B)1〜50重量%(両者の合計10
0重量%)からなる熱可塑性樹脂組成物の射出成形体で
あって、液晶性ポリマー(B)が平均アスペクト比6以
上の繊維状で熱可塑性樹脂(A)のマトリックス相に分
散し、かつ前記射出成形体を無負荷で前記液晶性ポリマ
ー(B)の融点以上の温度条件下の加熱処理を経て冷却
させたときに液晶性ポリマー(B)が重量平均粒径10
〜40μmの範囲にありかつその80重量%以上が粒径
0.5〜60μmの範囲にあるように熱可塑性樹脂
(A)のマトリックス相に島状にミクロ分散しているこ
とを特徴とする射出成形体。 - 【請求項16】 液晶性ポリマー(B)の流動開始温度
以上の加工温度でせん断速度1200sec-1のときの
熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー(B)の粘度比
(Aη/Bη)が0.1以上であることを特徴とする請
求項15記載の射出成形体。 - 【請求項17】 粘度比(Aη/Bη)が0.1以上6
以下であることを特徴とする請求項16記載の射出成形
体。 - 【請求項18】 熱可塑性樹脂(A)がポリエステル系
樹脂であることを特徴とする請求項15〜17のいずれ
かに記載の射出成形体。 - 【請求項19】 ポリエステル系樹脂がポリカーボネー
ト樹脂であることを特徴とする請求項18記載の射出成
形体。 - 【請求項20】 熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネー
ト樹脂とABS樹脂との混合物であることを特徴とする
請求項15〜17のいずれかに記載の射出成形体。 - 【請求項21】 熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネー
ト樹脂とポリアルキレンテレフタレート樹脂及び/又は
非晶質のポリアリレート樹脂との混合物であることを特
徴とする請求項15〜17のいずれかに記載の射出成形
体。 - 【請求項22】 熱可塑性樹脂(A)がポリアリーレン
サルファイド樹脂であることを特徴とする請求項15〜
17のいずれかに記載の射出成形体。 - 【請求項23】 熱可塑性樹脂(A)と液晶性ポリマー
(B)の合計100重量部に対してリン化合物を0.0
1〜0.5重量部含むことを特徴とする請求項15〜2
2のいずれかに記載の射出成形体。
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