JPH08173670A - 水平釜の磁気式釜止め装置 - Google Patents

水平釜の磁気式釜止め装置

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JPH08173670A
JPH08173670A JP32286694A JP32286694A JPH08173670A JP H08173670 A JPH08173670 A JP H08173670A JP 32286694 A JP32286694 A JP 32286694A JP 32286694 A JP32286694 A JP 32286694A JP H08173670 A JPH08173670 A JP H08173670A
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JP
Japan
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hook
magnet
magnetic
locking portion
sewing machine
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JP32286694A
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English (en)
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Eiichi Ota
榮一 太田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、且つ取付け作業や間隙のバラ
ツキの調整作業が容易であり、しかも、確実に衝撃音を
消すことができる水平釜の磁気式釜止め装置を提供する
ことである。 【構成】 内釜7の外周の所定箇所に内側磁石13を固
着する一方、ミシン本体側に上糸が抜ける間隙K1を設
けて外側磁石19を固着する。その内側磁石13及び外
側磁石19は、外釜6の正逆回転の場合に内釜7の凸部
9と針板1の一対の凸部3a,3bとの間に間隙K2を
保持するように配置されている。従って、前記外釜6の
回転に伴って内釜7が回転するとき、上糸は前記間隙を
ほとんど糸抜け抵抗なく通り過ぎるが、この通り過ぎる
際に、前記内側磁石13及び外側磁石19の磁力によっ
て内釜7の回動が防止され、常に前記凸部9と一対の凸
部3a,3bとの間に間隙K2が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシンの水平釜の釜止
め装置に関し、詳しくは磁力を用いて釜止めを行なう水
平釜の磁気式釜止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ミシンの水平釜の釜止め装置
としては、図6に示す様に、ボビンを内蔵する内釜P1
の外側に凸部P2を設け、一方、ミシン本体に固着した
針板P3の下面に1対の凸部P4を設けて凹部P5を形
成し、この凹部P5及び凸部P2からなる釜止め部P6
によって、内釜P1の回転を防ぐ装置が知られていた。
つまり、針板P3の凹部P5に内釜P1の凸部P2を嵌
り込ませて、内釜P1が回転するのを防止していた。
【0003】前記釜止め装置では、外釜P7が回転する
と、その回転抵抗によって内釜P1も回転しようとする
ので、内釜P1の凸部P2は針板P3の凹部P5の一方
の(凸部P4の)係止面側に押し付けられる。このと
き、上糸が内釜P1をくぐり抜けることになるので、こ
の動作が釜止め部P6にて糸抜け抵抗となり、糸締りが
悪くなる。これを防止するために、従来は、いわゆるオ
ープナー機構P8を設けて、上糸が釜止め部P6を抜け
る際に、内釜P1を逆方向(矢印B方向)にわずかに回
動させて、釜止め部P6を開いていた。
【0004】ところが、この様なオープナー機構P8を
用いた場合には、内釜P1の1回転毎に釜止め部P6を
開いたり閉じたりするため、その際の凸部P2が凹部P
5に衝突する衝撃音、即ち釜止め部P6における衝撃音
が大きくなるので、その静音化が望まれていた。
【0005】この対策として、磁石の磁力を用いて、常
時釜止め部に上糸が抜けるだけの間隙を設けることで、
前記オープナー機構をなくし、釜止め部における衝撃音
をなくす提案がなされている(実公昭57−5478
2号公報、実公昭59−21745号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
及びの技術においても、各々問題があり、必ずしも十
分ではない。例えば前記の技術では、内釜と外釜との
間に、磁石を埋設した特別な固定部材を設ける必要があ
るため、釜構造が複雑になるという問題がある。また、
この固定部材をミシン本体に取り付ける場合には、固定
ネジが釜自体の下側になるので、作業性が悪いという問
題がある。更に、固定部材を取り付ける場合には、ミシ
ン本体に対する回転の向きも厳密な位置関係にて組み付
ける必要があるが、固定部材は内釜と外釜とで囲まれて
いるため、その点でも取付作業が難しいという問題があ
る。また、釜止め部は固定部材側に設けてあるので、釜
止め部の間隙調整を磁石の取付位置を変更することによ
って変えることができず、磁力のバラツキや磁石の埋設
位置のバラツキ等によって、釜止め部の間隙はバラツク
ことになり、糸抜け抵抗がバラツいてミシンの品質が安
定しないという問題がある。更に、高速の工業用ミシン
では、外釜と一体となった釜軸内を釜の潤滑油が通る構
造となっているので、上述した固定部材を用いた技術
は、この種の工業用ミシンには適用できないという問題
がある。
【0007】一方、前記の技術は、内釜の回り止め部
材にコイルを巻いて電磁石とする方式であるが、通常、
釜の周辺には送り歯や糸切り装置等が設けられているの
で、この方式では、必要とする磁気反発力を生ずるだけ
のコイルを巻くスペースがないという問題がある。その
ため、十分な磁力を発生できず、結果として、確実に釜
止め部の衝撃音を消すことができない。
【0008】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、構造が簡単で、且つ取付作業や
間隙のバラツキの調整作業が容易であり、更に高速の工
業用ミシンに適用でき、しかもスペース的に問題がな
く、より確実に衝撃音を消すことができる水平釜の磁気
式釜止め装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、外釜が回転する場合に、内釜側に
設けられた第1係止部とミシン本体側に設けられた第2
係止部とが係止して、該内釜の回転防止をなす水平釜に
おいて、前記内釜外周の所定箇所に内側磁石を固着する
とともに、前記ミシン本体側の前記内側磁石と対向する
箇所に上糸が抜ける間隙を設けて外側磁石を固着し、更
に、前記外釜の正回転及び逆回転のいずれの回転の場合
も前記第1係止部と前記第2係止部との間に間隙を保持
するように、前記内側磁石及び外側磁石を配置したこと
を特徴とする水平釜の磁気式釜止め装置を要旨とする。
【0010】請求項2の発明は、前記内釜の回転によっ
て、前記内側磁石と前記外側磁石とが接触する前に、前
記第1係止部と第2係止部とが係止して、前記内側磁石
のそれ以上の回転移動を防止する回転防止機構を備えた
ことを特徴とする前記請求項1記載の水平釜の磁気式釜
止め装置を要旨とする。
【0011】請求項3の発明は、前記外釜の正回転方向
における前記内側磁石と前記外側磁石との間の磁気反発
力を、前記外釜の逆回転方向における前記内側磁石と前
記外側磁石との間の磁気反発力より大きく設定したこと
を特徴とする前記請求項1又は2記載の水平釜の磁気式
釜止め装置を要旨とする。
【0012】請求項4の発明は、前記外釜の回転方向に
対し、前記内側磁石及び/又は前記外側磁石を非対称に
固着して、前記正逆の回転方向の磁気反発力を違えたこ
とを特徴とする前記請求項3記載の水平釜の磁気式釜止
め装置を要旨とする。
【0013】請求項5の発明は、前記内釜外周の複数の
箇所に前記内側磁石を各々固着するとともに、前記ミシ
ン本体側の前記各内側磁石と対向する各箇所に、前記各
内側磁石と吸引力及び/又は反発力を生じる前記外側磁
石を各々固着したことを特徴とする前記請求項1記載の
水平釜の磁気式釜止め装置を要旨とする。
【0014】請求項6の発明は、前記ミシン本体側の前
記外側磁石を、前記外釜の回転方向に位置調節可能に取
り付ける取付構造を備えたことを特徴とする前記請求項
1〜5のいずれか記載の水平釜の磁気式釜止め装置を要
旨とする。
【0015】請求項7の発明は、前記内側磁石及び前記
外側磁石の少なくとも一方が、非磁性体を介して固着さ
れていることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれか
記載の水平釜の磁気式釜止め装置を要旨とする。
【0016】請求項8の発明は、前記内側磁石及び前記
外側磁石の少なくとも一方の表面に、耐摩耗低摩擦処理
が施されていることを特徴とする前記請求項1〜7のい
ずれか記載の水平釜の磁気式釜止め装置を要旨とする。
【0017】請求項9の発明は、前記第2係止部が、前
記ミシン本体に固着する針板の下面側に設けられている
ことを特徴とする前記請求項1〜8のいずれか記載の水
平釜の磁気式釜止め装置を要旨とする。
【0018】請求項10の発明は、前記第2係止部が、
前記ミシン本体側の固着針板の下面側に設けられた凹部
であり、前記第1係止部が、前記内釜に設けられ前記凹
部に嵌り込む凸部であることを特徴とする前記請求項1
〜9のいずれか記載の水平釜の磁気式釜止め装置を要旨
とする。
【0019】
【作用】請求項1の発明では、内釜外周の所定箇所に内
側磁石が固着され、ミシン本体側に上糸が抜ける間隙を
設けて外側磁石が固着され、しかも、この内側磁石及び
外側磁石は、外釜の正逆回転の場合に内釜側の第1係止
部とミシン本体側の第2係止部との間に間隙を保持する
ように配置されている。
【0020】従って、外釜の回転に伴って内釜が回転す
るときに、上糸が内釜をくぐり抜けるが、本発明では、
第1係止部と第2係止部との間には、上述した間隙が形
成されているので、上糸はこの間隙をほぼ糸抜け抵抗な
く通り過ぎる。特に、本発明では、この糸抜けの際に、
従来の様に、オープナー機構を用いて釜止め部を開閉す
るのではなく、内側磁石及び外側磁石の磁力によって、
内釜の回動が防止されて、常に第1係止部と第2係止部
との間に間隙が設けられている。よって、第1係止部と
第2係止部とは衝突することがなく、当然ながらその衝
撃音もない。
【0021】請求項2の発明では、回転防止機構によっ
て、内側磁石と外側磁石とが接触する前にて、第1係止
部と第2係止部とが係止して、内側磁石のそれ以上の回
転移動を防止することにより、磁石同士の衝突による破
損を防止する。請求項3の発明では、外釜の正回転方向
における内側磁石と外側磁石との間の磁気反発力を、外
釜の逆回転方向における内側磁石と外側磁石との間の磁
気反発力より大きく設定してある。つまり、通常は、内
釜の正回転方向の回転力が強いので、前記の様に回転方
向に応じて磁力を違えることにより、上糸が抜けるため
の間隙を左右同じ程度にして、糸抜けをスムーズに行わ
せる。
【0022】請求項4の発明では、外釜の回転方向に対
し、内側磁石及び/又は外側磁石を非対称に固着するこ
とにより、正逆の回転方向の磁気反発力を違えることが
可能である。請求項5の発明では、内釜外周の複数の箇
所に内側磁石を各々固着するとともに、各内側磁石と対
向するミシン本体側の各箇所に外側磁石を各々固着する
ことにより、それほどスペースをとることなく、所望の
磁力を適切に設定することが可能である。
【0023】請求項6の発明では、取付構造によって、
ミシン本体側の外側磁石を、外釜の回転方向に位置調節
可能に取り付けることができるので、釜止め部の間隙の
微調整が簡易化される。請求項7の発明では、内側磁石
及び外側磁石の少なくとも一方が、非磁性体を介して固
着されているので、磁力が外部に逃げるのを防止でき、
確実に反発力が作用する。
【0024】請求項8の発明では、内側磁石及び外側磁
石の少なくとも一方の表面に、耐摩耗低摩擦処理が施さ
れているので、糸が磁石の表面に当たっても摩耗するこ
とが少なく、その耐久性が向上し、しかも摩擦が少ない
ので、糸抜け性が向上する。請求項9の発明では、第2
係止部が、ミシン本体に固着する針板の下面側に設けら
れているので、釜止め部の配置位置を他のミシンの構成
の邪魔にならない位置に好適に設定することが可能であ
る。
【0025】請求項10の発明では、第2係止部として
針板の下面側に設けられた凹部を採用できるとともに、
第1係止部として凹部に嵌り込む凸部を内釜側に採用で
きる。それによって、従来の構成を利用したコンパクト
な釜止め部を構成することが可能である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。 (実施例1)図1(a)に本実施例の水平釜の釜止め装
置を有するミシンの要部の平面を示し、図1(b)にそ
の要部の側面(但し外釜は省略)を示している。尚、図
1(b)は、本実施例の特徴部分を分かり易く示すため
に各構成要素間の位置関係を変更して示す説明図であ
る。また、このミシンは、左右の水平釜を有するもので
あるが、左右対称であるので、一方のみを示す。
【0027】図1に示す様に、ミシンの針板1の一方の
側部1aの下面側には、一対の凸部3a,3bによって
凹部5が形成されている。一方、外釜6の内側には内釜
7が配置されており、この内釜7の上面側の外周には、
径方向に突出する凸部9が形成されている。そして、こ
の凸部9が凹部5に嵌り込むことによって、釜止め部1
1が構成されている。
【0028】前記内釜7の上面側の外周には、回転軸に
対して前記凸部9とほぼ直角方向の位置にて、略長方形
の板状の(図の斜線で示す)内側磁石13が取り付けら
れている。つまり、内側磁石13は、一方の磁極(例え
ばN極)が外側に突出する様に、内釜7外周の接線方向
より若干傾斜(例えば約25〜35度)して取り付けら
れている。この内側磁石13は、磁束が逃げることを防
止するために、ステンレス,アルミ,銅,樹脂などの非
磁性材料15(図1(b)参照)を介して、例えば接着
剤による接着やロー付けによって内釜7に固着されてい
る。
【0029】一方、ミシン本体側には、前記内側磁石1
3と対向する位置にて、内側磁石13と略L字状の僅か
な間隙K1を保って、(図の斜線で示す)外側磁石19
が取り付けられている。この外側磁石19は、内側磁石
13の直角の外縁に沿うように略L字形となっており、
特にその回転上流側のS極側の方が長くされている。ま
た、外側磁石19と内側磁石13とは、その磁力が反発
する様に磁極が配置されて取り付けられている。更に、
外側磁石19の回転上流側には、略三角形の板状の糸ガ
イド23が設けてあり、上糸がスムーズに両磁石13,
19間を抜ける様に案内している。
【0030】前記外側磁石19は、高さのあるベース2
1に、例えば接着剤による接着やロー付けによって固着
されている。このベース21は、両磁石13,19の高
さを一致させるために、ミシン本体から上方(図1
(b)の上方)に外側磁石19を持ち上げるためのもの
であり、外側磁石19を固定する磁石固定部21aと、
高さを設定するための支柱部21bと、ベース21自身
をミシン本体側に固定するベース固定部21cとからな
る。尚、ベース21は、磁束が逃げることを防止するた
めに、ステンレス,アルミ,銅,樹脂などの非磁性材料
から構成することが好ましい。
【0031】また、前記ベース固定部21cには、ベー
ス21自身をミシン本体側に固定するために、矢印C,
D方向に長い長穴21dが設けてある。この長穴21d
は、矢印C,D方向にベース21を移動して、外側磁石
19の配置位置を微調整し、固定するためのものであ
り、外釜6の回転時に、内釜7の凸部9が針板1の凹部
5のほぼ中央に位置する様に調節してネジ止めされる。
【0032】特に、本実施例では、前記両磁石13,1
9の配置は、回転方向(正転方向=時計方向=A方向)
及び逆回転方向(逆転方向=反時計方向=B方向)に対
して、即ち回転軸を通る法線に対して、非対称とされる
ことにより、正転方向には逆転方向より強い磁気反発力
が生じる様にされている。
【0033】また、両磁石13,19の表面には、常に
糸が接触するので、両磁石13,19の表面に、例えば
硬質クロムメッキ等の耐摩耗処理や固体潤滑材等のコー
ティングによる耐摩耗低摩擦処理が施されている。更
に、前記釜止め部11における凸部9と凹部5との位置
関係は、内釜7が回転した場合に、内側磁石13と外側
磁石19とが当接する前に、凸部9が凹部5の一方の内
側係止面3d1に当たって、内釜7のそれ以上の回動を
阻止する様にされている。
【0034】次に、上述した構造の本実施例の釜止め装
置の動作及びその効果について説明する。まず、外釜6
が矢印A方向に回転すると、針糸ループを剣先で捉え
て、上糸を内釜7をくぐらせ、下糸とからみ合わせて縫
製を行なう。このとき、外釜6の回転に伴い、その摺動
抵抗によって、内釜7も同方向に回転する。この回転に
よって、内側磁石13も矢印A方向に回転して、内側磁
石13のN極と外側磁石19のN極とが接近するが、N
極同士であるので互いに反発して所定の間隔を保った状
態で、即ち回転力と磁石の反発力が釣り合った状態で、
間隙K1が維持される。この状態では、釜止め部11の
凸部9と凹部5とは接触していないので、釜止め部11
においても所定の間隔の間隙K2が維持される。
【0035】そして、このとき、上糸が、前記間隙K
1,K2を通過することになるので、ほとんど糸抜け抵
抗を受けることなく、スムーズに上糸が抜ける。また、
この様に上糸が抜ける際には、従来の様に、オープナー
機構によって釜止め部11を開閉する必要がないので、
構成が簡易化されるとともに、凸部9が凹部5に衝突し
ないので、衝撃音が発生しないという顕著な効果を奏す
る。
【0036】更に、正転方向には強い回転力が加わる
が、本実施例では、両磁石13,19は、正転方向及び
逆転方向に対して非対称に配置され、正転方向には逆転
方向より強い磁気反発力が生じる様にされているので、
上糸を抜くために必要とする間隙K1を確実に確保でき
るという利点がある。
【0037】その上、本実施例では、内釜7が回転した
場合に、内側磁石13と外側磁石19とが当接する前
に、釜止め部11の凸部9が凹部5に当たる様に構成さ
れているので、例えば糸噛み等によって異常な衝撃回転
力が加わった場合でも、両磁石13,19が接触して破
損することを防止できる。
【0038】また、両磁石13,19の表面に、耐摩耗
低摩擦処理が施されているので、両磁石13,19の摩
耗が少なく、しかも摩擦が小さいので、糸抜け性がよい
という効果がある。更に、ベース21には長穴21dが
設けてあるので、この長穴21dでベース21を固定す
る際に、外側磁石19の配置位置の微調整を行なうこと
ができるという利点がある。 (実施例2)次に、実施例2について説明するが、前記
実施例1と同様な部分はその説明を省略又は簡略化す
る。
【0039】本実施例の釜止め装置は、釜止め部の構成
等は前記実施例1とほぼ同様であるが、内側磁石及び外
側磁石の形状が多少異なる。図2に示す様に、ミシンの
針板31の下面側に凹部33が形成され、内釜35の上
面側に凸部37が形成されて、釜止め部39が構成され
ている。
【0040】前記内釜35の上面側の外周には、回転軸
に対して前記凸部37とほぼ直角方向の位置にて、略台
形の板状の(図の斜線で示す)内側磁石41が取り付け
られている。つまり、内側磁石41は、左右対称であ
り、その両磁極が回転下流側と上流側とに位置する様
に、内釜35外周の接線方向に取り付られている。
【0041】一方、ミシン本体側には、前記内側磁石4
1と対向する位置にて、内側磁石41と僅かな間隙K1
を保って、(図の斜線で示す)外側磁石43が取り付け
られている。この外側磁石43は、内側磁石41の外縁
に沿うように開いたコの字状であり、しかも図の右側の
方がやや開いた左右非対称である。それによって、正転
方向には逆転方向より強い磁気反発力が生じる様にされ
ている。
【0042】尚、両磁石は41,43は、非磁性体を介
して接着剤やロー付けによって固着されて、その表面に
は耐摩耗低摩擦処理が施されている。また、外側磁石4
3は、位置調整用の長穴45aを備えたベース45に固
着されており、外側磁石43の回転上流側には、糸ガイ
ド47が設けてある。更に、凸部37と凹部33は、両
磁石41,43が当接する前に内釜35のそれ以上の回
動を阻止する様に配置されている。
【0043】本実施例は、前記実施例1と同様な効果を
奏するとともに、上述した形状及び配置の内側磁石41
及び外側磁石43を用いるので、磁力が強く、確実に所
定間隔の間隙K1を維持できるという利点がある。 (実施例3)次に、実施例3について説明するが、前記
実施例1と同様な部分はその説明を省略又は簡略化す
る。
【0044】本実施例の釜止め装置は、釜止め部の構成
等は前記実施例1とほぼ同様であるが、内側磁石及び外
側磁石の形状が大きく異なる。図3(a),(b)に示
す(但し外釜は省略)様に、ミシンの針板51の下面側
に凹部53が形成され、内釜55の上面側に凸部57が
形成されて、釜止め部59が構成されている。
【0045】前記内釜55の上面側の外周には、回転軸
に対して前記凸部57とほぼ反対側の位置にて、略円弧
状の板状の(図の斜線で示す)内側磁石61が取り付け
られている。この内側磁石61は、内釜55の外周に沿
って配置された複数の磁極を磁化させた長尺の強磁性体
(磁石)である。
【0046】一方、ミシン本体側には、前記内側磁石6
1と対向する位置にて、内側磁石61と僅かな円弧状の
間隙K1を保って、(図の斜線で示す)外側磁石63が
取り付けられている。この外側磁石63は、内側磁石6
1の外縁に沿うように配置されており、内側磁石61と
同様に、複数の磁極を磁化させた長尺の強磁性体(磁
石)である。
【0047】尚、両磁石は61,63は、非磁性体を介
して接着剤やロー付けによって固着されて、その表面に
は耐摩耗低摩擦処理が施されている。また、外側磁石6
3は、位置調整用の長穴65aを備えた非磁性体のベー
ス65に固着されている。このベース65は、ミシン本
体に、前記長穴65aにより、外釜(図示せず)の回転
時に、内釜55の凸部57が針板51の凹部53のほぼ
中央に位置する様に調節してネジ止めされている。
【0048】本実施例は、前記実施例1と同様な効果を
奏するとともに、多くの磁極を有する内側磁石61及び
外側磁石63を用いるので、磁力が強く内釜55の保持
力が大きいという利点がある。また、間隙K1は回転方
向に沿った円弧状であり、内釜55が回転した場合で
も、両磁石61,63は当接することはないので、仮に
糸噛み等によって異常な衝撃回転力が加わった場合で
も、両磁石61,63が破損することがないという効果
がある。更に、これによって、両磁石61,63の当接
を防止する必要がないので、釜止め部59の間隙K2を
大きく設定でき、糸抜けもスムーズに行なうことができ
る。その上、糸噛み等により、異常な回転力が加わった
時に、釜止め部59により内釜55が必要以上に回転し
ないため、糸噛みを取り除いた後に、内側磁石61と外
側磁石63との位相位置がずれることなく元に復帰する
ことができる。 (実施例4)次に、実施例4について説明するが、前記
実施例3と同様な部分はその説明を省略又は簡略化す
る。
【0049】本実施例の釜止め装置は、前記実施例3と
ほぼ同様であるが、内側磁石及び外側磁石の磁極の位
置、及びそれによる磁力のかかり方が多少異なる。図4
に示す様に、針板71の凹部73及び内釜75の凸部7
7から釜止め部79が構成されており、この釜止め部7
9と反対側にて、内釜75に内側磁石81が取り付けら
れ、内側磁石81と対向する位置にて、間隙K1を介し
て、ミシン本体側に外側磁石83が取り付けられてい
る。
【0050】前記両磁石81,83は、互いにその磁極
をずらす様に配置されており、その(図の=で示す)吸
引力及び(図の矢印で示す)反発力によって、内釜75
を所定位置に保持している。ここでは、特に反発力によ
るものが大きい。本実施例によっても、前記実施例3と
同様な効果を奏する。 (実施例5)次に、実施例5について説明するが、前記
実施例3と同様な部分はその説明を省略又は簡略化す
る。
【0051】本実施例の釜止め装置は、前記実施例3と
ほぼ同様であるが、内側磁石及び外側磁石の磁極の位
置、及びそれによる磁力のかかり方が多少異なる。図5
に示す様に、針板91の凹部93及び内釜95の凸部9
7から釜止め部99が構成されており、この釜止め部9
9と反対側にて、内釜95に内側磁石101が取り付け
られ、内側磁石101と対向する位置にて、間隙K1を
介して、ミシン本体側に外側磁石103が取り付けられ
ている。
【0052】前記両磁石101,103は、互いにその
磁極をずらす様に配置されて、その(図の=で示す)吸
引力及び(図の矢印で示す)反発力によって、内釜95
を所定位置に保持している。具体的には、両磁石10
1,103の図の上半分が内釜95を逆転方向に付勢
し、下半分が正転方向に付勢している。そして、吸引力
と反発力とが釣り合う形となっている。
【0053】本実施例によっても、前記実施例3と同様
な効果を奏する。また、前記図3(b)に示す様に、釜
の構造上、内側磁石101と外側磁石103は釜の上方
にある構造となっているため、吸引力だけでは内釜95
を上方に持ち上げる力が生じ、逆には反発力だけでは内
釜95を下方に押し下げる力が生じるが、本実施例で
は、吸引力と反発力とを均等にしてバランスをとってい
るので、内釜95が傾かず好適である。
【0054】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。例え
ば、前記実施例3〜5の場合は、磁石として、強磁性体
を数個の磁極に磁化したものを用いたが、それとは別に
数個の磁石を固着したものを使用してもよい。
【0055】また、前記各実施例では、強磁性体を内釜
及びミシン本体側の釜止め部とほぼ反対側の各1箇所に
用いたが、特にその位置に限定したものではなく、釜止
め部とほぼ直角の位置でもよい。また、複数箇所に配置
してもよい。例えば内釜の外周に、ほぼ対称となる2箇
所に内側磁石を配置し、それと反対側に各2箇所に外側
磁石を配置すれば、外周方向の吸引力及び反発力が釣り
合うので好適である。また、針板周辺を除いたほぼ全周
に渡って磁石を配置してもよい。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように、
請求項1の発明では、内釜外周に内側磁石が固着される
とともに、ミシン本体側に外側磁石が固着され、しか
も、この内側磁石及び外側磁石は、第1係止部と外釜側
の第2係止部との間に間隙を保持するように配置されて
いる。
【0057】つまり、本発明では、従来の様に、オープ
ナー機構を用いて釜止め部を開閉するのではなく、内側
磁石及び外側磁石の磁力によって、常に第1係止部と第
2係止部との間に間隙が設けられているので、第1係止
部と第2係止部とが衝突することによる衝撃音は生じな
いという顕著な効果を奏する。また、その構造が簡素化
されており、取付作業や間隙のバラツキの調整作業が容
易である。更に高速の工業用ミシンに適用でき、しかも
磁力を用いるにもかかわらす、スペース的に問題ない。
【0058】請求項2の発明では、回転防止機構によっ
て、内釜の回転によって内側磁石と外側磁石とが接触す
る前に、内側磁石のそれ以上の回転移動を防止するの
で、磁石同士が接触することによる互いの破損を、未然
に防ぐことができる。請求項3の発明では、外釜の正回
転方向における内側磁石と外側磁石との間の磁気反発力
を、外釜の逆回転方向における内側磁石と外側磁石との
間の磁気反発力より大きく設定してあるので、上糸が抜
けるための間隙を左右同じ程度にすることができ、それ
によって、糸抜けをスムーズに行うことができる。
【0059】請求項4の発明では、外釜の回転方向に対
して、内側磁石や外側磁石を非対称に固着することによ
り、正逆の回転方向の磁気反発力を容易に違えることが
できる。請求項5の発明では、内釜外周の複数の箇所に
内側磁石を各々固着するとともに、ミシン本体側の対応
箇所に外側磁石を各々固着することにより、それほどス
ペースをとることなく、所望の磁力を適切に設定するこ
とができる。
【0060】請求項6の発明では、取付構造によって、
ミシン本体側の外側磁石を、外釜の回転方向に位置調節
可能に取り付けることができるので、釜止め部の間隙の
微調整を容易に行なうことができる。請求項7の発明で
は、内側磁石及び外側磁石の少なくとも一方が、非磁性
体を介して固着されているので、磁力が外部に逃げるの
を防止して、確実に反発力が作用する様にできる。
【0061】請求項8の発明では、内側磁石及び外側磁
石の少なくとも一方の表面に、耐摩耗低摩擦処理が施さ
れている。従って、糸が磁石の表面に当たっても摩耗す
ることが少ないので、耐久性に優れており、しかも糸抜
け性が向上するという利点がある。
【0062】請求項9の発明では、第2係止部が、ミシ
ン本体に固着する針板の下面側に設けられているので、
釜止め部の配置位置を他のミシンの構成の邪魔にならな
い位置に好適に設定することができる。請求項10の発
明では、第2係止部として、針板の下面側に設けられた
凹部を採用できるとともに、第1係止部として、内釜に
設けられ前記凹部に嵌り込む凸部を採用できる。それに
よって、コンパクトな釜止め部を構成することができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の水平釜の釜止め装置を有するミシ
ンの要部を示し、(a)はその平面図、(b)はその側
面側(但し外釜は省略)を示す説明図である。
【図2】 実施例2の水平釜の釜止め装置を有するミシ
ンの要部を示す平面図である。
【図3】 実施例3の水平釜の釜止め装置を有するミシ
ンの要部を示し(但し外釜は省略)、(a)はその平面
図、(b)はその側面側を示す説明図である。
【図4】 実施例4の水平釜の釜止め装置を有するミシ
ンの要部を示す平面図である。
【図5】 実施例5の水平釜の釜止め装置を有するミシ
ンの要部を示す平面図である。
【図6】 従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1,31,51,71,91…針板 5,33,53,73,93…凹部 7,35,55,75,95…内釜 6…外釜 3a,3b,9,37,57,77,97…凸部 11,39,59,79,99…釜止め部 13,41,61,81,101…内側磁石 19,43,63,83,103…外側磁石 K1,K2…間隙

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外釜が回転する場合に、内釜側に設けら
    れた第1係止部とミシン本体側に設けられた第2係止部
    とが係止して、該内釜の回転防止をなす水平釜におい
    て、 前記内釜外周の所定箇所に内側磁石を固着するととも
    に、前記ミシン本体側の前記内側磁石と対向する箇所に
    上糸が抜ける間隙を設けて外側磁石を固着し、更に、前
    記外釜の正回転及び逆回転のいずれの回転の場合も前記
    第1係止部と前記第2係止部との間に間隙を保持するよ
    うに、前記内側磁石及び外側磁石を配置したことを特徴
    とする水平釜の磁気式釜止め装置。
  2. 【請求項2】 前記内釜の回転によって、前記内側磁石
    と前記外側磁石とが接触する前に、前記第1係止部と第
    2係止部とが係止して、前記内側磁石のそれ以上の回転
    移動を防止する回転防止機構を備えたことを特徴とする
    前記請求項1記載の水平釜の磁気式釜止め装置。
  3. 【請求項3】 前記外釜の正回転方向における前記内側
    磁石と前記外側磁石との間の磁気反発力を、前記外釜の
    逆回転方向における前記内側磁石と前記外側磁石との間
    の磁気反発力より大きく設定したことを特徴とする前記
    請求項1又は2記載の水平釜の磁気式釜止め装置。
  4. 【請求項4】 前記外釜の回転方向に対し、前記内側磁
    石及び/又は前記外側磁石を非対称に固着して、前記正
    逆の回転方向の磁気反発力を違えたことを特徴とする前
    記請求項3記載の水平釜の磁気式釜止め装置。
  5. 【請求項5】 前記内釜外周の複数の箇所に前記内側磁
    石を各々固着するとともに、前記ミシン本体側の前記各
    内側磁石と対向する各箇所に、前記各内側磁石と吸引力
    及び/又は反発力を生じる前記外側磁石を各々固着した
    ことを特徴とする前記請求項1記載の水平釜の磁気式釜
    止め装置。
  6. 【請求項6】 前記ミシン本体側の前記外側磁石を、前
    記外釜の回転方向に位置調節可能に取り付ける取付構造
    を備えたことを特徴とする前記請求項1〜5のいずれか
    記載の水平釜の磁気式釜止め装置。
  7. 【請求項7】 前記内側磁石及び前記外側磁石の少なく
    とも一方が、非磁性体を介して固着されていることを特
    徴とする前記請求項1〜6のいずれか記載の水平釜の磁
    気式釜止め装置。
  8. 【請求項8】 前記内側磁石及び前記外側磁石の少なく
    とも一方の表面に、耐摩耗低摩擦処理が施されているこ
    とを特徴とする前記請求項1〜7のいずれか記載の水平
    釜の磁気式釜止め装置。
  9. 【請求項9】 前記第2係止部が、前記ミシン本体に固
    着する針板の下面側に設けられていることを特徴とする
    前記請求項1〜8のいずれか記載の水平釜の磁気式釜止
    め装置。
  10. 【請求項10】 前記第2係止部が、前記ミシン本体に
    固着する針板の下面側に設けられた凹部であり、前記第
    1係止部が、前記内釜に設けられ前記凹部に嵌り込む凸
    部であることを特徴とする前記請求項1〜9のいずれか
    記載の水平釜の磁気式釜止め装置。
JP32286694A 1994-12-26 1994-12-26 水平釜の磁気式釜止め装置 Pending JPH08173670A (ja)

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