JPH08176309A - 塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンの製造法及びその使用法。 - Google Patents

塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンの製造法及びその使用法。

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JPH08176309A
JPH08176309A JP33608994A JP33608994A JPH08176309A JP H08176309 A JPH08176309 A JP H08176309A JP 33608994 A JP33608994 A JP 33608994A JP 33608994 A JP33608994 A JP 33608994A JP H08176309 A JPH08176309 A JP H08176309A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々なポリオレフィン系樹脂基材に対する接
着性、インキ組成物その他のコ−ティング塗膜の性質を
向上せしめる。 【構成】 (C58n なる一般式で表されるテルペ
ン系オリゴマ−を主成分とする1種又は2種以上の組成
物を塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマル
ジョンに配合した塩素化ポリオレフィン類変性物の水系
エマルジョンの製造法と該塩素化ポリオレフィン類変性
物の水系エマルジョンのポリプロピレン、プロピレン系
コポリマ−等よりなるポリオレフィン系プラスチック成
型品又は同フイルムに対する塗装用、接着用、印刷イン
キ用ビヒクル又はその他のコ−ティング組成物として使
用する塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマ
ルジョンの製造法及びその使用法。 【効果】 塩素化ポリプロピレン等のポリオレフィン類
変性物の水系組成物エマルジョンのポリオレフィン成型
品又はそのフイルムに対する付着性や塗膜の光沢、層間
密着性、耐湿性及び耐溶剤性を著しく向上せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン系樹脂、
例えば、プロピレンホモポリマ−、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体を
主成分とする成型品又は同フイルム又は同繊維品等に対
するコ−ティングを目的として使用される塩素化ポリオ
レフィン類変性物の水系組成物エマルジョンの製造法及
び使用法に関し、更に詳しくは、ポリオレフィン系樹脂
の成型物及びフイルムに対し、プライマ−として、又は
ワンコ−ト仕上で塗布し、塗料、インキ又は接着用とし
て、ポリオレフィン基材の表面をトリクロロエタン等の
有機溶剤で蒸気洗浄又は脱脂することなく塗布して得ら
れる充分な密着性、塗膜外観及びベ−スコ−ト又はトッ
プコ−トに対する層間密着性、耐溶剤性、耐湿性等物性
の良好な塗膜を与える塩素化ポリオレフィン類変性物の
水系組成物エマルジョンの製造法及び使用法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にポリオレフィン系樹脂は結
晶性で表面に反応性に富んだ官能基を有しないため、ポ
リオレフィン系樹脂基材に対して接着や塗装を施すこと
は困難である。これを改善するため、当該樹脂表面を酸
処理あるいはコロナ放電又はプラズマ処理などの物理的
方法により改質して塗膜の付着力を向上させる試みが一
部で行われている。しかしながら、これらの場合は工程
が煩雑になるか、又は膨大な設備投資が必要とする。ま
た、必ずしも以上の複雑な工程や設備投資に見あった効
果が得られるとは云い難い。そうした見地から本発明者
等はポリオレフィン系素材に対する密着性や顔料分散性
等の物性を改良するために使用されるポリオレフィン系
組成物として塩素化ポリオレフィン等ポリオレフィン類
にアクリル系オリゴマ−類及び/又はポリジエン類等を
溶液系でグラフト共重合させることによって得られた組
成物を使用する方法(特開平3−221512)や塩素
化ポリオレフィン等ポリオレフィン類に水系で(メタ)
アクリルモノマ−類及び/又は同オリゴマ−類等をグラ
フト共重合させることによって得られた組成物を使用す
る方法(特開平5−209006)等を発明した。しか
しながら、上記の方法でかなりの効果を挙げ、多くの問
題を解決したものの、最近の樹脂素材合成技術の急速な
進歩に伴い、おびただしい種類の難接着性タイプを含む
ポリオレフィン系素材が急速に市場に出回るようになっ
てきた。このため本発明者等はポリオレフィン系樹脂に
対して密着性に優れた塩素化ポリオレフィン類変性物の
水系組成物エマルジョンに関する研究を重ねてきた。一
方、ポリオレフィン系樹脂基材の表面を活性化する表面
処理剤として、ハロゲン化ポリオレフィン等の溶液系に
テルペン系溶剤を配合した発明(特開昭53−1424
71)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記に記載したように
本発明は種々なポリオレフィン系樹脂基材に対する接着
性、インキ組成物又はその他のコ−ティング塗膜の性質
を更に向上せしめるため、本発明者の先願発明に改良を
加えた塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマ
ルジョンを提供するもので、本発明は本出願人の先願発
明になる塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エ
マルジョンにテルペン系化合物又はテルペン系組成物を
配合することによって完成されたもので、大気中のオゾ
ン層破壊原因物質の一つであるトリクロロエタン等の塩
素系有機溶剤でポリオレフィン系樹脂基材の表面を蒸気
洗浄又は脱脂することなく、該ポリオレフィン系樹脂基
材に対して良好な接着性を有する、例えば、自動車バン
パ−に使用されるポリオレフィン系プライマ−用などと
して低極性物質表面塗装又は接着又はインキ用ベ−スレ
ジンとしての使用に供され、ベ−スコ−ト又はトップコ
−トとの層間密着性、耐溶剤性、耐湿性等の諸物性又は
接着性を向上させることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、(C5
8n なる一般式で表されるテルペン系オリゴマ−を
主成分とする1種類又は2種類以上の組成物を塩素化ポ
リオレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンに配合
することを特徴とする塩素化ポリオレフィン系変性物の
水系組成物エマルジョンの製造法である。ここにnは
1,2,3,4,6,8及び多数(ポリテルペン)であ
る。その第2は、第1発明によって製造された塩素化ポ
リオレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンをポリ
プロピレン、プロピレン系コポリマ−等よりなるポリオ
レフィン系プラスチック成型品又は同フイルムに対する
塗装用、接着用、印刷インキ用ビヒクル又はその他のコ
−ティング用組成物として使用することを特徴とする塩
素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマルジョン
の使用法である。その第3は、(C582 なる一般
式で表されるテルペン系化合物又はそれらの2種類以上
の化合物からなる組成物を塩素化ポリオレフィン類変性
物の水系組成物エマルジョン100重量部(乾燥重量
部)に対して0.1〜100重量部配合してなる塗装
用、接着用、印刷インキ用又はその他のコ−ティング塗
膜調製用として使用されることを特徴とするポリオレフ
ィン類変性物の水系組成物エマルジョンの使用法に関す
るものであり、その第4は、第1発明によって製造され
た本発明品をポリオレフィンを主成分とする基材よりな
るプラスチック成型物に塗装又は該成型物にコ−ティン
グする際、トリクロロエタン等の塩素化有機溶剤で蒸気
洗浄又は脱脂することなく、該ポリオレフィンを主成分
とする基材に密着する塗膜物性を有することを特徴とす
る上記第2又は第3発明に記載の塩素化ポリオレフィン
類変性物の水系組成物エマルジョンの使用法に関するも
のである。この場合における(C58n で表わされ
るテルペン系化合物は上記したようにテルペン系オリゴ
マ−が好適に使用される。
【0005】
【構造式】ここに(C58n について、n=2の場
合の構造式を上記に示した。
【0006】nは1,2,3,4,6,8及び多数(ポ
リテルペン)である。本発明は塩素化ポリオレフィン類
変性物の水系組成物エマルジョンに対して(C58
n なる一般式で表されるテルペン系オリゴマ−の1種又
は2種以上の組成物を配合することより得られたそれら
の水系組成物エマルジョンを、ポリオレフィンを基材と
するプラスチック成型物に塗装又はコ−ティングする
際、トリクロロエタン等の塩素系有機溶剤で蒸気洗浄又
は脱脂することなく、ポリオレフィン基材に密着する塗
膜物性を有する組成物が得られる。その理由は本発明者
等の研究の結果によるとテルペン系オリゴマ−はポリオ
レフィンに対して浸透性が強く、かつ粘着性を有するた
めポリオレフィン素材表面を活性化するためである。即
ちテルペン系オリゴマ−に随伴して官能基を有する重合
体がポリオレフィンの表層を浸透し、相溶化し、更に粘
着があるため接着を強固ならしめるのである。
【0007】本発明の組成物として使用されるテルペン
系オリゴマ−は(C58n の分子式を持つ炭化水素
及びその誘導体で、特にn=2即ちC1016の分子式を
持つモノテルペン及びその誘導体の1種又は2種が好適
である。例えば、α−ピネン、β−ピネン、α−リモネ
ン、β−フェランドラン、7−メチル−3−メチレン−
1,6−オクタジエン、2,2−ジメチル−3−メチレ
ンノルボルネン、3,7,7−トリメチルビシクロ
〔4,1,0〕ヘプト−3−エン等で、これらの2種類
以上の組成物を使用してもよく、通常沸点が250℃以
下のものが好適である。テルペン系オリゴマ−を塩素化
ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンに配
合する場合は、水性化した後に配合する。水性のテルペ
ン系オリゴマ−を主成分とする組成物は、テルペン系オ
リゴマ−に界面活性剤、水、高級アルコ−ル、ラノリン
等を配合することによって作製される。水性のテルペン
系オリゴマ−を主成分とする組成物におけるテルペン系
オリゴマ−の含有量は1〜99重量%が適当で、特に好
ましい含有量は10〜50重量%である。
【0008】本発明の対象とされる塩素化ポリオレフィ
ン類変性物の水系組成物エマルジョンは塗膜物性として
密着性を付与するために用いられる成分であり、その構
成要素のポリオレフィン類としては、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−
オレフィン系不飽和炭化水素の共重合体又は単独重合体
からなる樹脂、ゴム状物等が用いられ、具体的にはその
構成要素としてはプロピレン−α−ブテン共重合体、エ
チレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペン
テン等であり、ポリオレフィン類の5〜50重量%まで
塩素化した樹脂が好適に使用される。更に構成要素のポ
リオレフィンとして、上述したα−オレフィンの2種以
上と共役又は非共役ジエンとの共重合体、例えば、エチ
レン−プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−ブ
ロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体、またα−オ
レフィンと共役又は非共役ジエンとの共重合体、例え
ば、プロピレン−ブタジエン共重合体、ブロビレン−エ
チリデンノルボルネン共重合体類など、ビルモノマ−等
のモノマ−とα−オレフィンの共重合体及びその部分ケ
ン化物、上記の共重合体又は同2種以上からなる組成物
等が使用される。また、これらにカルボキシシル基や水
酸基又は酸無水物などを導入した変性ポリオレフィン樹
脂も使用できる。ポリオレフィンのα,β−不飽和カル
ボン酸又はその酸無水物による変性は既知の方法で行わ
れる。例えば、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重
合体をトルエンに溶解した後無水マレイン酸及び過酸化
物を反応温度111℃に保ちながらフラスコ中に滴下し
て反応させる。得られた反応液はメタノ−ル等の非溶媒
に投入してレジン化し乾燥すれば良い。この無水マレイ
ン酸変性ポリオレフィン類を用いて本発明を実施すると
密着性及び耐溶剤性が更に良くなる。
【0009】本発明における塩素化ポリオレフイン類変
性物の水系組成物エマルジョンは、例えば、(メタ)ア
クリル系モノマ−類中に塩素化ポリオレフィン等ポリオ
レフィン類及び/又は(メタ)アクリル系オリゴマ−類
を溶解し、水媒体中に分散させてから懸濁重合すること
などの方法によって得られる。上記方法に用いられる
(メタ)アクリル系モノマ−類はポリオレフィン類や
(メタ)アクリル系オリゴマ−類を溶解しやすいものが
優先的に選択されている。例えば、メチル(メタ)アク
リレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル
(メタ)アクリレ−ト、ノルマルブチル(メタ)アクリ
レ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ラ
ウリル(メタ)アクリレ−ト、ステアリル(メタ)アク
リレ−ト、ベンジル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニ
ル(メタ)アクリレ−ト等の単官能(メタ)アクリレ−
ト類、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリ
レ−ト、アクリルアミド等の官能基を有する単官能モノ
マ−類、スチレン、クロロメチルスチレン、α−メチル
スチレン等のスチレン類等の中から1種又はは2種以上
のモノマ−を単独又は混合して使用される。ここに(メ
タ)アクリルとはアクリル及びメタアクリルの略称であ
る。
【0010】更に、(メタ)アクリル系オリゴマ−類と
しては、代表的な特徴として分子内に一定の繰り返し単
位を持ち、分子内に2重結合を少なくとも一つ又は二つ
以上有するものをいう。また、この中には当然マクロマ
−又はマクロモノマ−と称されるべきものが含まれる
が、普通マクロマ−又はマクロモノマ−(以下マクロモ
ノマ−等と称する)は分子の末端に二重結合を有するも
のを指すが、分子両末端に水酸基又はカルボキシル基等
の官能基を有するものも含まれる。これらマクロモノマ
−等は分子量が数百から1万迄の範囲にあり、用いられ
るマクロモノマ−の種類、分子量により得られる共重合
体の塗膜物性やエマルジョンの安定性が異なる。
【0011】上記の(メタ)アクリル系オリゴマ−類と
しては、例えば、マクロモノマ−等以外に、カプロラク
トン変性(メタ)アクリレ−ト系オリゴマ−、末端水酸
基含有(メタ)アクリレ−トオリゴマ−、オリゴエステ
ル(メタ)アクリレ−ト、ウレタン(メタ)アクリレ−
ト、エポキシ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられる。こ
れらの中には水酸基又はカルボキシル基又は酸無水基又
はアミノ基を含有するものも含まれる。これら(メタ)
アクリル系オリゴマ−類は上述した単官能モノマ−類、
スチレン類等の中から1種類又は2種類以上のモノマ−
を用いて作られる。前記塩素化ポリオレフィン類変性物
の水系組成物エマルジョンにおける懸濁重合は、モノマ
−溶液の液滴を均一に、かつ、微粒子にしておく必要が
ある。この時には乳化剤を用い、ホモジナイザ−を使用
すると、より目的を達成しやすくなる。用いられる乳化
剤の界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエ−テル等の芳香族系、ポリオキシエチレンアル
キルエ−テル等の高級アルキル系及びポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル等の脂肪酸誘導体系で代表される非イ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキル(又はア
ルキルフェニル)エ−テルの硫酸エステル塩、ジアルキ
ルスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩、高級アルコ−ル
硫酸エステルソ−ダ等のアニオン界面活性剤が挙げら
れ、これらの中から1種又は2種以上の界面活性剤を併
用してもよい。むしろHLBの異なる2種以上のアニオ
ン及び/又は非イオン界面活性剤を用いる方が良好な結
果を与える場合が多い。重合時に使用される重合開始剤
としては、ベンゾイルパ−オキシドのような過酸化物系
や、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾビス系が
使用できる。
【0012】更に、重合度をコントロ−ルするために、
連鎖移動調節剤を用いると重合度を大幅に低下させ、し
かも鎖長を均一にさせることができる利点がある。連鎖
移動調節剤としては、メルカプタン類、ジスルフィド類
が用いられる。メルカプタン類としては、n−ドデシル
メルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−デ
シルメルカプタン、t−デシルメルカプタン、t−テト
ラデシルメルカプタン、t−ヘキサデシルメルカプタ
ン、3−エトキシプロパンチオ−ル等が挙げられ、ジス
ルフィド類としては、ビス−2−アミノジフェニルジス
ルフィド、ビス−2−ジベンゾチアゾイルジスルフィ
ド、ジイソプロピルザントゲンジスルフィド等が挙げら
れる。懸濁重合の方法としては、重合開始剤を溶解した
塩素化ポリオレフィン等のポリオレフィン類、(メタ)
アクリル系モノマ−類及び/又は(メタ)アクリル系オ
リゴマ−類からなる溶液と乳化剤を溶解した水溶液をホ
モジナイズしたエマルジョン(以下プレエマルジョンと
称する)を予め脱イオン水を仕込んだ反応缶に滴下しつ
つ、窒素雰囲気中で撹拌重合する。
【0013】更に、上記塩素化ポリオレフィン類変性物
の水系組成物エマルジョンが対象とするエマルジョンは
上で述べた無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸で0.
5〜10Wt%変性したポリオレフィン系ポリマ−又は
その塩素化物の溶液を、必要があればモノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、モノブチルアミン、トリエチルア
ミン、トリエタノ−ルアミン、アンモニア水、ジブチル
アミン、トリブチルアミン、2−アミノ−2−メチル−
1−プロパノ−ル等のアミノアルコ−ル類、カセイソ−
ダ又はカセイカリ等の強アルカリの水溶液共存下で中和
しつつ、水、界面活性剤等と共に強制乳化して得られ
る。その場合含有する溶剤を減圧濃縮等の方法によって
取り除いたものも含まれる。
【0014】上記の方法で得られた塩素化ポリオレフィ
ン類変性物の水系組成物エマルジョン100重量部に対
して、テルペン系オリゴマ−を主成分とする水性の組成
物を0.1〜100重量部配合すると、ポリプロピレン
等ポリオレフィン成型品やフイルムに対する密着性や塗
膜の光沢が向上する。テルペン系オリゴマ−を主成分と
する水性の組成物の配合比が0.1重量部以下では対ポ
リオレフィンの密着性等を向上させる効果が得難く、ま
た100重量部以上では乾燥速度が遅くなり、作業性が
低下するため、本発明では使用することができない。好
適には1〜50重量部である。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例、製造例により説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【製造例1】脱イオン水120gにノイゲンEA−19
0D(第一工業製薬株式会社製:ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエ−テル)6gを添加し、均一で透明な
水溶液(イ)を得た。パワ−ブレンダ−500ULTR
AII(佐久間製作所株式会社製)に500mlカップを
固定してd−リモネン(関東化学株式会社製試薬)50
g、水溶液(イ)126g及びラノリン15gを仕込
み、10000rpmで3分間室温で乳化し、水性のテ
ンペン系オリゴマ−を主成分とする組成物を得た。
【0016】
【製造例2】製造例1と全く同じ操作、条件でd−リモ
ネンをテレピン油(関東化学株式会社製試薬:α−ピネ
ンが主成分)に変更して、水性のテルペン系オリゴマ−
を主成分とする組成物を得た。
【0017】
【製造例3】ノルマルブチルメタクリレ−ト500g、
マクロモノマ−AW−6(東亜合成化学株式会社製:イ
ソブチルメタクリレ−トの分子量6000マクロモノマ
−)100g、メタクリル酸15g、塩素化ポリプロピ
レン(東洋化成工業株式会社製:ハ−ドレン14−LW
P:塩素含有率27%)200gを2リットルの撹拌器
付の4つ口フラスコに入れ、80℃で均一になるまで溶
解した後、50℃にまで冷却して、ナイパ−BO(日本
油脂株式会社製:ベンジルパ−オキシドペ−スト)6.
2g及びt−ドデシルメルカプタン0.6gを加え、均
一な溶液(ロ)を得た。また、脱イオン水909gにノ
イゲンEA−190D(第一工業製薬株式会社製:ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエ−テル)49g及び
ネオペレックスNo6(花王株式会社製:ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムペ−スト)33gを添加し、
均一かつ透明な水溶液(ハ)を得た。5リットルのポリ
エチレン製カップに溶液(ロ)及び(ハ)を入れ、ホモ
ジナイザ−(特殊機化工業株式会社製:HV−SL)で
2000rpmで30分間均一に分散した後#400S
US製金網で濾過し、プレエマルジョンとした。滴下漏
斗を備えた2リットル4つ口フラスコに脱イオン水30
0gを仕込み、系内を充分窒素置換をした後、オイルバ
スにより系内の温度を63℃に昇温し撹拌しながら滴下
漏斗中にプレエマルジョンを均等に3時間かけて滴下、
反応させ、更に6時間63℃で熟成した。得られたエマ
ルジョンを#400金網で濾過した。このエマルジョン
は不揮発分が39.8重量%であり、エマルジョン粘度
は0.25ポイスである。
【0018】
【製造例4〜6】製造例3と全く同じ操作、条件で用い
たモノマ−(混合物)の種類、塩素化ポリオレフィンの
種類を変更した。得られたエマルジョンの組成物を〔表
1〕に記した。
【0019】
【表1】 (1) NB;ノルマルブチルメタクリレ−ト L;ラウリルメタクリレ−ト M;メチルメタクリレ−ト (2) 14−LWP;東洋化成工業株式会社製塩素化ポリプロピレン (塩素含料27.2%) 16−LP;東洋化成工業株式会社製塩素化ポリプロピレン (塩素含料32.0%)
【0020】
【実施例1】製造例3で得られたエマルジョン100g
に製造例1で得られた水性のテンペン系オリゴマ−を主
成分とする組成物10gを配合して得られた組成物の
塗膜物性を〔表3〕に記した。
【0021】
【表3】 (1) 添加率:対エマルジョン組成物(製造例1〜28、
比較例1〜7)重量%。 (2) 密着性:ポリプロピレン板(三井ノブレンSB−E
3を定法により、プレス成型したもので100mm×50
mm、厚さ2mm)の表面を、水道水で充分洗い、乾燥させ
る。実施例1〜28、比較例1〜7で配合した液を樹脂
濃度12重量%に希釈して、25℃に保ちながら、エア
−式スプレ−ガン(明治機械製作所株式会社製F−88
型)スプレ−圧力を2.0Kg/cm2 Gとして30cmの距
離からスプレ−塗装した。塗布厚みは5〜10μ(レジ
ンベ−ス)となった。乾燥は80℃で30分間行い、室
温に戻して24時間経過したものをテストした。評価は
JIS K5400,カットテ−プ法に準じ評価した
(○;良好、×;不良)。 (3) 光沢:(1) で記載した水洗ポリプロピレン板上にス
プレ−塗装して厚さ5〜10μ(レジンベ−ス)になる
ように塗布し、80℃で30分間乾燥する。室温に戻し
て24時間経過したものをテストに用いた。光沢計は堀
場製作所の光沢計IG−310を用いた。 (4) 層間密着性:(1) で記した水洗ポリプロピレン板上
にスプレ−塗装して厚さ5〜10μ(レジンベ−ス)に
なるように塗布し、80℃で30分間乾燥する。その
後、レタンPG−80(関西ペイント株式会社製ウレタ
ン塗料)を50〜60μ(レジンベ−ス)になるように
塗布する。更に、80℃で30分間乾燥し、室温に戻し
て24時間経過したものをテストした。評価はJIS
K5400,カットテ−プ法に準じ評価した(○;良
好、×;不良)。 (5) 耐湿性:(1) で記した水洗ポリプロピレン板上にス
プレ−塗装して厚さ5〜10μ(レジンベ−ス)になる
ように塗布し、80℃で30分間乾燥する。その後、レ
タンPG−80(関西ペイント株式会社製ウレタン塗
料)を50〜60μ(レジンベ−ス)になるように塗布
する。更に、80℃で30分間乾燥したものを塗布片と
して使用する。40℃及び相対湿度95%に保った恒温
層内にそのテスト片を240時間放置した後、密着性を
JIS K5400,カットテ−プ法に準じ評価した
(○;良好、×;不良)。 (6) 耐溶剤性:(1) で記した水洗ポリプロピレン板上に
スプレ−塗装して厚さ5〜10μ(レジンベ−ス)にな
るように塗布し、80℃で30分間乾燥する。その後、
レタンPG−80(関西ペイント株式会社製ウレタン塗
料)を50〜60μ(レジンベ−ス)になるように塗布
する。更に、80℃で30分間乾燥したものを塗布片と
して使用する。脱脂綿にメチルエチルケトン/トルエン
=8/2重量比の混合溶媒をしみ込ませ、塗面を100
回ラビングし塗膜の状態を調べた(○;良好、×;不
良)。 (7) 剥離強度:実施例1〜28、比較例1〜7で配合し
た液を、60μ二軸延伸ポリプロピレンフイルム未処理
面(東洋紡績株式会社製)に塗布量10g/m2になる
よう塗布し、24時間室温で乾燥した後、60μ二軸延
伸ポリプロピレンフイルム同志ヒ−トシ−ル(130
℃、1秒)して剥離強度をテンシロンで測定した。 (8) インキ塗工面のセロテ−プ剥離試験:実施例1〜2
8、比較例1〜7のエマルジョン組成物でインキを調整
し、60μ二軸延伸ポリプロピレンフイルム未処理面
(東洋紡績株式会社製)に塗布量10g/m2 になるよ
う塗布し、24時間室温で乾燥した後、セロハンテ−プ
を貼りつけ、一気に剥がした時の剥離状態で判定した
(○;良好、×;不良)。
【0022】
【比較例1】製造例3で得られたエマルジョンの塗膜物
性を〔表3〕に記した。
【0023】
【実施例2】製造例3で得られたエマルジョン100g
に、製造例2で得られた水性のテルペン系オリゴマ−を
主成分とする混合物10gを配合して得られた組成物
の塗膜物性を〔表3〕に記した。
【0024】
【実施例3〜16】製造例3〜6で得られたエマルジョ
ン100gに、製造例1又は2で得られた水性のテルペ
ン系オリゴマ−を主成分とする組成物又はを配合し
て得られた組成物の塗膜物性を〔表3〕に纏めた。
【0025】
【比較例2〜4】製造例4〜6で得られたエマルジョン
の塗膜物性を〔表3〕に纏めた。
【0026】
【製造例7】塩素化ポリプロピレン「ハ−ドレン 13
−LB」(東洋化成工業株式会社製:塩素含有率26
%、樹脂濃度20%トルエン溶液)1000g、日曹ポ
リブタジエンEP−1054(日本曹達株式会社製ポリ
ブタジエン:数平均分子量;1000、分子内エポキシ
基含有)12g、無水マレイン酸2gの組成物を撹拌
機、温度計と冷却管を備えた2リットル4つ口フラスコ
中に投入し、撹拌、加熱しながら溶液温度を90℃とし
た後、系内の空間部を充分に窒素で置換し、反応の終了
時点まで窒素気流を一定流量で保った。ついで、ベンゾ
イルパ−オキシドを2g添加し、1時間経過後に1g、
更に2時間及び3時間経過後に各々1g添加した。更
に、同温度で加熱撹拌しながら、2時間反応させ、変性
塩素化ポリプロピレン組成物溶液(ニ)を得た。また、
脱イオン水950gにネオペレックスNo.6を50g
添加し均一かつ透明な水溶液(ホ)を得た。5リットル
のポリエチレン製カップに溶液(ニ)1000g、
(ホ)950g及びアンモニア水(和光純薬株式会社
製:25%品試薬特級)12gを入れ、ホモジナイザ−
(特殊機化工業株式会社製:HV−SL)で2000r
pmで30分間均一に分散した後#400SUS製金網
で濾過し、乳化液(ヘ)を得た。更に、エバポレ−タ−
を用いて乳化液(ヘ)を減圧濃縮し、含有しているトル
エンを除去した。得られたエマルジョンを#400金網
で濾過した。このエマルジョンは不揮発分が36.2重
量%であり、エマルジョン粘度は3.2ポイズである。
【0027】
【製造例8、9】製造例7と全く同じ操作、条件で、無
水マレイン酸量のみを変更してエマルジョンを得た。な
お、変更した組成物は〔表2〕に記した。
【0028】
【表2】
【0029】
【実施例17】製造例7で得られたエマルジョン100
gに製造例1で得られた水性のテルペン系オリゴマ−を
主成分とする組成物10gを配合して得られた組成物
の塗膜物性を〔表3〕に記した。
【0030】
【比較例5】製造例7で得られたエマルジョンの塗膜物
性を〔表3〕に記した。
【0031】
【実施例18】製造例7で得られたエマルジョン100
gに製造例2で得られた水性のテルペン系オリゴマ−を
主成分とする組成物10gを配合して得られた組成物
の塗膜物性を〔表3〕に記した。
【0032】
【実施例19〜28】製造例7〜9で得られたエマルジ
ョン100gに製造例1又は2で得られた水性のテルペ
ン系オリゴマ−を主成分とする組成物又はを配合し
て得られた組成物の塗膜物性を〔表3〕に纏めた。
【0033】
【比較例6、7】製造例8、9で得られたエマルジョン
の塗膜物性を〔表3〕に纏めた。また、〔表3〕には実
施例1〜28及び比較例1〜7のエマルジョン組成物で
インキを調整し、60μ二軸延伸ポリプロピレンフイル
ム未処理面(東洋紡績株式会社製)に塗布量10g/m
2 になるよう塗工し、24時間室温で乾燥した後、セロ
ファンテ−プを用いセロテ−プ剥離試験を行った結果も
併せて示す。なお、インキの配合処方は〔表4〕に示し
た。
【0034】
【表4】 シアニンブル−S−2010(大日精化株式会社製、有機顔料) BYK−032(BYK Chemie社製、消泡剤)
【0035】
【発明の効果】テルペン系オリゴマ−又はそれらの混合
物をべ−スとした組成物を塩素化ポリオレフィン類変性
物の水系組成物エマルジョンに配合すると、塩素化ポリ
プロピレンの塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成
物エマルジョンのポリプロピレン等のポリオレフィン成
型品及び/又は同フイルムに対する付着性や塗膜の光
沢、層間密着性、耐湿性及び耐溶剤性が〔表3〕に示す
ように明らかに向上することが判かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 123/28 PFA 145/00 PGM C09J 123/28 JCM (72)発明者 織田 亮三 兵庫県高砂市曽根町2900番地 東洋化成工 業株式会社化成品研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (C58n なる一般式で表されるテ
    ルペン系オリゴマ−を主成物とする1種類又は2種類以
    上の組成物を塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成
    物エマルジョンに配合することを特徴とする塩素化ポリ
    オレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンの製造
    法。ここにn=2,3,4,6,8及び多数(ポリテル
    ペン)である。
  2. 【請求項2】 請求項1によって製造された塩素化ポリ
    オレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンをポリプ
    ロピレン、プロピレン系コポリマ−等よりなるポリオレ
    フィン系プラスチック成型品又は同フイルムの塗料用、
    接着用、印刷インキ用ビヒクル又はその他のコ−ティン
    グ用組成物として使用することを特徴とするポリオレフ
    ィン類変性物の水系組成物エマルジョンの使用法。
  3. 【請求項3】 (C582 なる一般式で表されるテ
    ルペン系化合物又はそれらの2種類以上の化合物からな
    る組成物を塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物
    エマルジョン100重量部(乾燥重量部)に対して0.
    1〜100重量部配合して塗装用、接着用、印刷インキ
    用ビヒクル又はその他のコ−ティング用組成物として使
    用することを特徴とする塩素化ポリオレフィン類変性物
    の水系組成物エマルジョンの使用法。
  4. 【請求項4】 請求項1によって製造された塩素化ポリ
    オレフィン類変性物の水系組成物エマルジョンをポリオ
    レフィンを主成分とする基材よりなるプラスチック成型
    物に塗装又は該成型物にコ−ティングする際、トリクロ
    ロエタン等の塩素系有機溶剤で蒸気洗浄又は脱脂するこ
    となく、該ポリオレフィンを主成分とする基材に密着す
    る塗膜物性を有することを特徴とする請求項2又は3記
    載の塩素化ポリオレフィン類変性物の水系組成物エマル
    ジョンの使用法。
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