JPH08176458A - フタロシアニン組成物及び電子写真感光体 - Google Patents

フタロシアニン組成物及び電子写真感光体

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JPH08176458A JP32586994A JP32586994A JPH08176458A JP H08176458 A JPH08176458 A JP H08176458A JP 32586994 A JP32586994 A JP 32586994A JP 32586994 A JP32586994 A JP 32586994A JP H08176458 A JPH08176458 A JP H08176458A
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    • C09B67/0034Mixtures of two or more pigments or dyes of the same type
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高γ特性の感光体を作製するのに適したフタ
ロシアニン組成物を提供する。 【構成】 チタニルフタロシアニンを少なくともモル分
率で50%以上含有するフタロシアニン組成物であっ
て、X線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±
0.2°)7.0°.7.6°.9.7°,10.2
°,15.6°,22.4°,23.5°,24.3
°,25.4°,27.3°,28.6°にピークを有
するフタロシアニン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の結晶型をもつフ
タロシアニン組成物及び、該フタロシアニン組成物を用
いた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニン類は、優れた光半導体材
料として盛んに研究されるようになってきた。電子写真
用感光体、電子写真方式による製版材料、太陽電池、イ
メージセンサーなどの光電変換材料、光ディスクやフォ
トクロミズム、フォトホールバーニング(PHB)用感
剤などの光メモリ材料、半導体特性を利用したガスセン
サーや有機ダイオード材料等、研究が活発になってい
る。特に長波長域まで高感度を有するフタロシアニン
は、半導体レーザー用電子写真感光体や発光ダイオード
用電子写真感光体の電荷発生材料として勢力的に研究開
発が行われている。
【0003】フタロシアニン類は、中心金属の種類によ
り吸収スペクトルや、光導電性などの物性が異なるだけ
でなく、結晶型によってもこれらの物性は大きく変化す
る。例えば、銅フタロシアニンでは、α、β、γ、ε型
などの結晶型の違いにより、帯電性、暗減衰、感度等の
電子写真電気特性に大きな差があることが知られている
〔澤田 学:「染料と薬品」第24巻、第6号、p12
2(1979)〕。この他、電子写真用感光体の場合、
特定の結晶型が選択されている例がいくつか報告されて
いる。無金属フタロシアニンを用いた感光体(例えば、
特開昭60−86551)、アルミニウムを含有するフ
タロシアニンを用いた感光体(例えば、特開昭63−1
33462)、そのほか中心金属としてチタニウム(例
えば、特開昭59−49544)、インジウム、ガリウ
ムなど、多くの中心金属が知られており、ほとんどが特
定の結晶型を選択している。
【0004】チタニルフタロシアニン(以下オキシチタ
ニウムフタロシアニンとも言う)は高感度を示し、近年
特に注目されており、そして、種々の結晶系のものが電
子写真感光体の電荷発生材料として有効なものとして提
案されている。たとえば、特開昭61−217050号
公報にはα型のものが、特開昭59−49544号公報
にはβ型のものが、特開昭62−256865号公報に
はC型のものが、特開昭62−67094号公報にはD
型ものが、特開昭64−17066号公報にはY型のも
のが、特開平1−299874にはγ型のものが、特開
平2−99969号公報にはω型ものが、開示されてい
る。また、X線回折スペクトルにおいて、2θ±0.2
°=27.2°付近にピークを有するものとして、上記
D型のものが知られている。一方、特開平1−1426
59号、同2−70763号、同2−170166号、
同2−272067号および同特開平2−280169
号公報には、オキシチタニウムフタロシアニンと他のフ
タロシアニンとの混晶、あるいは、単純混合したものを
電子写真感光体の電荷発生材として用いることが開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記種
々のチタニルフタロシアニンおよび混合結晶は、電荷発
生材として有用なものであるが、未だ十分なものではな
い。特に、いわゆるデジタル光入力用の電子写真感光体
に必要とされる高γ特性を有し、かつその他の特性が良
好な電荷発生剤の開発が望まれている。従って、本発明
の目的は、高いγ特性を有し、その他の光感度特性が良
好なフタロシアニン組成物及びそれを用いた電子写真感
光体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、チタニルフタ
ロシアニンを少なくともモル分率で50%以上含有する
フタロシアニン組成物で、X線回折スペクトルにおいて
ブラック角(2θ±0.2°)7.0°,7.6°,
9.7°,10.2°,15.6°,22.4°,2
3.5°,24.3°,25.4°,27.3°,2
8.6°にピークを有することを特徴とする電子写真感
光体として優れた性能を有するフタロシアニン組成物、
及び該組成物を感光層に含有してなる電子写真感光体。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明のフタロシアニン組成物は、チタニ
ルフタロシアニンのモル分率が少なくとも50%である
が、好ましくは95〜60%、更に好ましくは95〜7
0%である。モル分率が低いと、光感度が悪くなり、実
用にそぐわなくなる。チタニルフタロシアニンとして
は、例えば下記一般式〔1〕
【0008】
【化1】
【0009】(式中、Xはハロゲン原子を表わし、nは
0から1の数を表わす。)で示されるものが挙げられ
る。その他のフタロシアニンとしては無金属もしくは金
属フタロシアニンまたはこれら誘導体から選ばれる1種
類以上の化合物を用いる。これらフタロシアニン類の例
としては、無金属フタロシアニン;ベリリウムフタロシ
アニン;マグネシウムフタロシアニン;アルミニウムフ
タロシアニン;シリコンフタロシアニン;バナジウムフ
タロシアニン;クロムフタロシアニン;マンガンフタロ
シアニン;鉄フタロシアニン;コバルトフタロシアニ
ン;ニッケルフタロシアニン;銅フタロシフニン;亜鉛
フタロシアニン;ガリウムフタロシアニン;ゲルマニウ
ムフタロシアニン;ジルコニウムフタロシアニン;ニオ
ブフタロシアニン;モリブデンフタロシアニン;パラジ
ウムフタロシアニン:銀フタロシアニン;カドミウムフ
タロシアニン;インジウムフタロシアニン;スズフタロ
シアニン;アンチモナフタロシアニン;タンタルフタロ
シアニン;タングステンフタロシアニン;白金フタロシ
アニン;金フタロシアニン;水銀フタロシアニン;タリ
ウムフタロシアニン及び鉛フタロシアニン等の金属フタ
ロシアニン並びにこれらの無金属または金属フタロシア
ニンのベンゼン環の水素原子が、塩素、フッ素、ニトロ
基、シアノ基またはスルホン基等の置換基で置換された
フタロシアニン誘導体等をあげることができる。
【0010】フタロシアニンの合成方法は、モーザー及
びトーマスの「フタロシアニン化合物」(MOSER
and Thomas.“Phthalocianin
eCompounds”)の公知方法等、いずれによっ
てもよい。例えばチタニルフタロシアニンの場合、O−
フタロニトリルと四塩化チタンを加熱融解またはα−ク
ロロナフタレンなどの有機溶媒の存在下で加熱する方
法、1,3−ジイミノイソインドリンとテトラブトキシ
チタンをN−メチルピロリドンなどの有機溶媒で加熱す
る方法により収率良く得られる。得られるフタロシアニ
ンには、ベンゼン環の水素原子が塩素、フッ素、ニトロ
基、シアノ基またはスルホン基等の置換基で置換された
フタロシアニン誘導体が含有されていても良い。また合
成により得るフタロシアニンはいずれの結晶型でもよ
く、非晶質のものを用いてもよい。好ましくは、α型あ
るいはアモルファス状態のものがよい。
【0011】このようなフタロシアニン組成物を、水の
存在下カルボニル基を有する脂環式有機溶媒に加えて溶
媒処理を行い、本発明の結晶型を得る。フタロシアニン
を水の存在下で、カルボニル基を有する脂環式有機溶媒
で処理する方法としては、予めフタロシアニンを水で膨
潤させ有機溶媒で処理する方法、或いは膨潤処理を行わ
ずに、水を有機溶媒中に添加し、その中にフタロシアニ
ン粉末を投入する方法等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0012】フタロシアニンを水で膨潤させる方法とし
ては、例えば、フタロシアニンを硫酸に溶解させ水中で
析出させてウエットペースト状にする方法。また、ホモ
ミキサー、ペイントミキサー、ボールミル、又はサンド
ミル等の攪拌・分散装置を用いて、フタロシアニンを水
で膨潤させ、ウエットペースト状にする方法等が挙げら
れるが、これらの方法に限られるものではない。
【0013】カルボニル基を有する脂環式有機溶媒とし
ては、エチレンカルボナート、プロピレンカルボナー
ト、ブチレンカルボナート、クロロエチレンカルボナー
ト等のカルボナート類、γ−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクト
ン、α−メチレン−γ−ブチロラクトン、α−ブロモ−
γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、2−アセチ
ルブチロラクトン、α−アセチル−α−メチル−γ−ブ
チロラクトン、α−ブロモ−γ−ブチロラクトン、α−
アンジエリカラクトン等のラクトン類、2−シクロヘキ
セン−1−オン、4−クロマノン、1−デカロン、3,
4−ジ−ハイドロクマリン、2(5H)−フラノン、ト
ロポン、α−テトラロン、1−インダノン、2H−ピラ
ン−2−オン等が挙げられる。このうち、エチレンカル
ボナート、プロピレンカルボナート、ブチレンカルボナ
ート、クロロエチレンカルボナート等のカルボナート
類、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン等のラク
トン類が好ましい。
【0014】この処理に用いられる装置としては、一般
的な攪拌装置の他に、ホモミキサー、ペイントミキサ
ー、ディスパーサー、アジター、或いはボールミル、サ
ンドミル、アトライター、超音波分散装置等を用いるこ
ともできる。処理温度は、−80〜120℃で行う。好
ましくは、−50〜80℃、更に好ましくは−30〜5
0℃である。また処理時間は10分〜120時間、好ま
しくは10分〜50時間。カルボニル基を有する脂環式
有機溶媒の量はフタロシアニンの重量に対して1〜50
0倍、好ましくは1〜300倍、さらに好ましくは1〜
100倍に設定される。処理後、ろ過し、メタノール、
エタノール、水等のカルボニル基を有する脂環式有機溶
媒と容易な溶媒で洗浄し単離される。
【0015】尚、本発明のフタロシアニン組成物は、上
記の製造方法により製造されもののみに限定されるもの
ではなく、いかなる製造方法により製造されても、本発
明の特定ピークを示す限り包含するものである。さて、
このように得られた本発明のフタロシアニン組成物は、
Cu−Kα線により測定したX線回折スペクトルにおい
て、ブラック角(2θ±0.2°)7.0°,7.6
°,9.7°,10.2°,15.6°,22.4°,
23.5°,24.3°,25.4°,27.3°,2
8.6°に少なくともピークを有することを特徴とす
る。この中でも、7.6°又は28.6°のピークが、
他のピークより強いピーク強度を示すフタロシアニン組
成物は、良好な光感度特性を示すので好ましい。
【0016】このようにして得られたフタロシアニン組
成物は電子写真感光体のキャリア発生物質として用いた
時に特に優れた特性を発揮する。本発明のフタロシアニ
ン組成物を電子写真感光体として使用するには、上述の
方法で製造されたフタロシアニン組成物を、結着剤樹
脂、溶剤等とともに、ボールミル、アトライター等の混
練分散機で均一に分散させ、導電性支持体上に塗布し
て、感光層を形成させればよい。
【0017】すなわち、このフタロシアニン組成物と結
着剤樹脂とを、結着剤樹脂のフタロシアニン組成物に対
する重量比を1〜10程度にして混合する。そして、混
合されたフタロシアニン組成物と結着剤樹脂とを、電子
写真感光体に通常用いられるアルミニウム板、もしく
は、導電処理した紙、プラスティックなどの導電性支持
体上に塗布し、感光層を形成させる。塗布方法として
は、必要ならば上記混合物にトルエン、シクロヘキサノ
ン等の溶剤を加えて粘度を調整し、エアードクターコー
ター、プレートコーター、ロッドコーター、リバースコ
ーター、スプレーコーター、ホットコーター、スクイー
ズコーター、グラビアコーター、浸漬塗布法等の塗布方
式で被膜形成を行う。塗布後、光導電性層として十分な
帯電電位が付与されるようになるまで適当な乾燥を行
う。
【0018】結着剤樹脂としては、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、キシレン樹
脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、繊維素誘導体などの体積固有抵抗が107 Ω
cm以上の絶縁性を有する結着剤樹脂、或いはポリビニ
ルカルバゾール等の結着剤樹脂が挙げられる。
【0019】本発明によるフタロシアニン組成物を用い
るとともに上記のような手段に従って製造された感光体
(以下、本発明の感光体とする)は、樹脂/光導電性材
料が重量比で1以上である。従って、例えば、樹脂/光
導電材料の重量比が0.2である酸化亜鉛を用いた従来
の感光体の場合に比べ、樹脂量が多い。よって、被膜の
物理的強度があり、可撓性に富む感光体を実現すること
ができる。また、以上のようにして製造された本発明の
感光体は、導電性支持体との接着性が大きく、耐湿性が
良好であり、経済変化が少なく、毒性上の問題が少な
く、製造容易であり、安価である等の実用上優れた特徴
を有するものである。以下、実施例により本発明を説明
する。
【0020】
【実施例】
(チタニルフタロシアニンの製造例)1,3−ジイミノ
イソインドリン58g、テトラブトキシチタン51gを
α−クロロナフタレン300ml中で210℃にて5時
間反応後、α−クロロナフタレン、ジメチルホルムアミ
ド(DMF)の順で洗浄した。その後、熱DMF、熱
水、メタノールで洗浄、乾燥して51gのチタニルフタ
ロシアニンを得た。
【0021】(メタルフリー(水素)フタロシアニンの
製造例)1,3−ジイミノイソインドリン58gをα−
クロロナフタレン300ml中で210℃にて5時間反
応後、α−クロロナフタレン、ジメチルホルムアミド
(DMF)の順で洗浄した。その後、150℃の熱DM
F、80℃の熱水、メタノールの順で更に洗浄した。最
後に、60℃にて乾燥させて、42gのメタルフリー
(水素)フタロシアニンを得た。
【0022】(銅フタロシアニンの製造例)無水フタル
酸54g、尿素93g、塩化第二銅(無水物)15.3
g、モリブデン酸アンモニウム0.6gをニトロベンゼ
ン450ml中で190℃にて5時間反応後、ニトロベ
ンゼン、メタノールの順で洗浄した。その後、1N塩酸
水溶液1000mlの中で1時間煮沸した。煮沸後直ち
に熱時濾過し、これを十分な水で濾液で中性となるまで
洗浄した。その後、更に1N水酸化ナトリウム水溶液1
000mlの中で1時間煮沸した。煮沸後直ちに熱時濾
過し、これを十分な水で濾液が中性となるまで洗浄し
た。最後に、120℃にて乾燥させて、42gの銅フタ
ロシアニンを得た。
【0023】(実施例1)チタニルフタロシアニン2g
と上記合成したメタルフリー(水素)フタロシアニン
0.45gを0℃の硫酸350gに溶解した(チタニル
フタロシアニンのモル分率80%)。次に、その硫酸溶
液を水600mlと氷2200g中に滴下し、滴下終了
後室温下1時間攪拌した後ろ過し、充分な水でろ液が中
性となるまで洗浄した。
【0024】次に、このウエットペーストを25℃に保
った250mlのプロピレンカルボナート(以下PCと
略す)中に投入することにより、フタロシアニンを水存
在下PCで溶剤処理することを実行する。そして、ウエ
ットペーストが混入されているPC溶液を機械的に攪拌
しつつ、6時間この処理を継続した。この処理を6時間
実行した後、フタロシアニンをメタノールで洗浄してろ
過した。最後に、フタロシアニン組成物1を60℃にて
乾燥させ2.3gを得た。このフタロシアニンのX線図
を図1に示す。ブラック角(2θ±0.2°),7.0
°,7.6°,9.7°,10.2°,15.6°,2
2.4°,23.5°,24.3°,25.4°,2
7.3°,28.6°にピークを有する本発明のフタロ
シアニン組成物であることがわかる。
【0025】(実施例2)チタニルフタロシアニン2g
と上記合成したメタルフリー(水素)フタロシアニン
0.45gを0℃の硫酸350gに溶解した(チタニル
フタロシアニンのモル分率80%)。次に、その硫酸溶
液を水600mlと氷2200g中に滴下し、滴下終了
後室温下1時間攪拌した後ろ過し、充分な水でろ液が中
性となるまで洗浄した。
【0026】次に、このウエットペーストを25℃に保
った250mlのγ−ブチロラクトン(以下GBLと略
す)中に投入することにより、フタロシアニンを水存在
下GBLで溶剤処理することを実行する。そして、ウエ
ットペーストが混入されているGBL溶液を機械的に攪
拌しつつ、8時間この処理を継続した。この処理を8時
間実行した後、フタロシアニンをメタノールで洗浄して
ろ過した。最後に、フタロシアニン組成物2を60℃に
て乾燥させ2.2gを得た。このフタロシアニンのX線
図を図2に示す。ブラック角(2θ±0.2°),7.
0°,7.6°,9.7°,10.2°,15.6°,
22.4°,23.5°,24.3°,25.4°,2
7.3°,28.6°にピークを有する本発明のフタロ
シアニン組成物であることがわかる。
【0027】(実施例3)チタニルフタロシアニン1.
2gとメタルフリー(水素)フタロシアニン0.7gを
0℃の硫酸270gに溶解した(チタニルフタロシアニ
ンモル分率60%)。次に、その硫酸溶液を水400m
lと氷800g中に滴下し、滴下終了後室温下1時間攪
拌した後ろ過し、充分な水でろ液が中性となるまで洗浄
した。
【0028】次に、このウエットペーストを25℃に保
った200mlのPC中に投入することにより、フタロ
シアニンを水存在下PCで溶剤処理することを実行す
る。そして、ウエットペーストが混入されているPC溶
液を機械的に攪拌しつつ、6時間この処理を継続した。
この処理を6時間実行した後、フタロシアニンをメタノ
ールで洗浄してろ過した。最後に、フタロシアニン組成
物3を60℃にて乾燥させ1.7gを得た。このフタロ
シアニンのX線図を図3に示す。ブラック角(2θ±
0.2°),7.0°,7.6°,9.7°,10.2
°,15.6°,22.4°,23.5°,24.3
°,25.4°,27.3°,28.6°にピークを有
する本発明のフタロシアニン組成物であることがわか
る。
【0029】(実施例4)チタニルフタロシアニン1.
5gと上記合成した銅フタロシアニン0.33gを0℃
の硫酸260gに溶解した(チタニルフタロシアニンモ
ル分率80%)。次に、その硫酸溶液を水400mlと
氷900g中に滴下し、滴下終了後室温下1時間攪拌し
た後ろ過し、充分な水でろ液が中性となるまで洗浄し
た。
【0030】次に、このウエットペーストを25℃に保
った200mlのPC中に投入することにより、フタロ
シアニンを水存在下PCで溶剤処理することを実行す
る。そして、ウエットペーストが混入されているPC溶
液を機械的に攪拌しつつ、6時間この処理を継続した。
この処理を6時間実行した後、フタロシアニンをメタノ
ールで洗浄してろ過した。最後に、フタロシアニン組成
物4を60℃にて乾燥させ1.7gを得た。このフタロ
シアニンのX線図を図4に示す。ブラック角(2θ±
0.2°),7.0°,7.6°,9.7°,10.2
°,15.6°,22.4°,23.5°,24.3
°,25.4°,27.3°,28.6°にピークを有
する本発明のフタロシアニン組成物であることがわか
る。以下、本発明の各実施例によるフタロシアニン組成
物を評価するために用いる比較例としてのフタロシアニ
ンの製造法を説明する。
【0031】(比較例1)比較例1は、ウエットペース
トをプロピレンカルボナートで処理せずすぐに乾燥する
点が実施例1と異なる。上記合成したチタニルフタロシ
アニン2gを0℃の硫酸300gに溶解した。次に、そ
の硫酸溶液を水800mlと氷1600g中に滴下し、
滴下終了後室温下1時間攪拌した後ろ過し、充分な水で
ろ液が中性となるまで洗浄した。最後に60℃にて乾燥
し0.9gを得た。このフタロシアニンのX線図を図5
に示す。ブロードな回折パターンであり、本発明のフタ
ロシアニン組成物とは異なる。
【0032】(比較例2)比較例2は、チタニルフタロ
シアニンのモル分率が40%である点のみ実施例3と異
なる。チタニルフタロシアニン1.1gとメタルフリー
(水素)フタロシアニン1.5gを0℃の硫酸380g
に溶解した。次に、その硫酸溶液を水500mlと氷2
500g中に滴下し、滴下終了後室温下1時間攪拌した
後ろ過し、充分な水でろ液が中性になるまで洗浄した。
【0033】次に、このウエットペーストを25℃に保
った250mlのPC中に投入することにより、フタロ
シアニンを水存在下PCで溶剤処理することを実行す
る。そして、ウエットペーストが混入されているPC溶
液を機械的に攪拌しつつ、6時間この処理を継続した。
この処理を6時間実行した後、フタロシアニンをメタノ
ールで洗浄してろ過した。最後に、フタロシアニン組成
物6を60℃にて乾燥させ1.75gを得た。このフタ
ロシアニンのX線図を図6に示す。ブラック角(2θ±
0.2°),7.0°,7.6°,9.7°,10.2
°,15.6°,22.4°,24.3°,25.4
°,27.3°,28.6°にピークを有するが、2
3.5°にはピークを有しておらず本発明のものとは異
なる。
【0034】(比較例3)比較例3は、ウエットペース
トをγ−ブチロラクトンでなくジメチルカルボナートで
溶剤処理する点のみ実施例2と異なる。チタニルフタロ
シアニン2gと上記合成したメタルフリー(水素)フタ
ロシアニン0.45gを0℃の硫酸350gに溶解し
た。(チタニルフタロシアニンのモル分率80%)。次
に、その硫酸溶液を0℃の水600mlと氷2200g
中に滴下し、滴下終了後室温下1時間攪拌した後ろ過
し、充分な水でろ液が中性になるまで洗浄した。
【0035】次に、このウエットペーストを25℃に保
った250mlのジメチルカルボナートで溶剤処理する
ことを実行する。そして、ウエットペーストが混入され
ているジメチルカルボナート溶液を機械的に攪拌しつ
つ、12時間この処理を接続した。この処理を12時間
実行した後、フタロシアニンを水で洗浄してろ過した。
最後に、フタロシアニン組成物7を60℃にて乾燥させ
2.3gを得た。このフタロシアニンのX線図を図7に
示す。ブラック角(2θ±0.2°),7.6°,9.
7°,15.6°,22.4°,23.5°,25.4
°,27.3°,28.6°にピークを有するが、7.
0°,24.3°のピークが±0.2°の範囲にはな
く、10.2°のピークも有しておらず、本発明のもの
とは異なる。
【0036】(評価)以上のようにして得られたフタロ
シアニン組成物を以下のようにして評価とした。すなわ
ち、ポリエステル樹脂溶液(マルマテックス、P64
5、三井東圧製)2.8g、メラミン樹脂(コーバン、
20HS、三井東圧製)1g及びトルエン14gを混合
してなる組成物に、ガラスビーズ30gと共に上記フタ
ロシアニン0.8gを投入する。これをペイントミキサ
ーにより4時間分散し、感光体塗液を得た。次にこの感
光体塗装を厚さ90ミクロンのアルミニウム箔上に、乾
燥膜厚が15ミクロンになるようにコートし、120℃
で5時間静置した。以上のようにして感光体を作成し
た。
【0037】次に得られた感光体の光感度特性を感光体
評価装置(シンシアー55、ジェンテック社製)を用い
て評価した。まず、+6.0KVの電圧でコロナ帯電さ
せた場合に感光体の表面電位が急激に低下する屈曲点の
時間(秒)を暗減衰時間とした。
【0038】光特性は次のように定義した。即ち、光強
度が異なった780nmの単色光をコロナ帯電させた感
光体に各々照射し、各光強度に対する光減衰時間曲線
(照射時間に対する表面電位の特性曲線)を各々測定し
た。そして、その曲線から得られた一定時間照射(ここ
では0.075秒)後における表面電位を、各々光エネ
ルギーに対してプロットした。これをγカーブと称す
る。
【0039】表面電位を初期帯電とほぼ同じ程度に維持
できる光エネルギーのうち最大の光エネルギーをE
1 (γカーブにおける立ち上がり点の光エネルギー)、
表面電位を残留電位程度(約30V)までに低下させる
ことのできる光エネルギーのうち最小の光エネルギーを
2 (γカーブにおける立ち上がり点の光エネルギー)
とした。E1 が小さい程、光感度がよくなる。また、E
2 −E1 の差ΔEが小さい程、高γ特性となるので、デ
ジタル光入力用感光体となり得る。本評価法において
は、ΔEが5μJ/cm2 以下の感光体をデジタル感光
体として使用可能なものと、一方、それ以上の感光体を
アナログ感光体として使用可能なものと考えて、評価し
た。評価結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明によれは、高γ特性が得られるた
め、デジタル光入力用の感光体として使用することがで
きる。又、残留電位が低く良好な感度特性を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られたフタロシアニンの
X線図。
【図2】本発明の実施例2で得られたフタロシアニンの
X線図。
【図3】本発明の実施例3で得られたフタロシアニンの
X線図。
【図4】本発明の実施例4で得られたフタロシアニンの
X線図。
【図5】比較例1で得られたフタロシアニンのX線図。
【図6】比較例2で得られたフタロシアニンのX線図。
【図7】比較例3で得られたフタロシアニンのX線図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタニルフタロシアニンを少なくともモ
    ル分率で50%以上含有するフタロシアニン組成物であ
    って、X線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±
    0.2°)7.0°,7.6°,9.7°,10.2
    °,15.6°,22.4°,23.5°,24.3
    °,25.4°,27.3°,28.6°にピークを有
    するフタロシアニン組成物。
  2. 【請求項2】 導電性基体上に感光層を設けてなる電子
    写真感光体において、チタニルフタロシアニンを少なく
    ともモル分率で50%以上含有しX線回折スペクトルに
    おいてブラック角(2θ±0.2°)7.0°,7.6
    °,9.7°,10.2°,15.6°,22.4°,
    23.5°,24.3°,25.4°,27.3°,2
    8.6°にピークを有するフタロシアニン組成物を、該
    感光層に含有してなることを特徴とする電子写真感光
    体。
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