JPH0817672A - 巻回型金属化フィルムコンデンサ - Google Patents
巻回型金属化フィルムコンデンサInfo
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- JPH0817672A JPH0817672A JP6173612A JP17361294A JPH0817672A JP H0817672 A JPH0817672 A JP H0817672A JP 6173612 A JP6173612 A JP 6173612A JP 17361294 A JP17361294 A JP 17361294A JP H0817672 A JPH0817672 A JP H0817672A
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- electrode
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 巻回型金属化フィルムコンデンサに高い保安
機能と耐用性及び耐電流性とを与えて、電力回路用に適
するように性能を改善する。 【構成】 誘電体フィルム10に絶縁部12によって区
分された区分電極13と、フィルム10の1側縁に沿っ
て連続しメタリコン電極2に接触する帯状接続部14
と、各区分電極13と帯状接続部14との間に1個づつ
存在するヒューズ部とを亜鉛蒸着膜によって形成し、上
記ヒューズ部を溶断するヒューズ電流の大きさを40m
A〜130mAの範囲内に選んだ。
機能と耐用性及び耐電流性とを与えて、電力回路用に適
するように性能を改善する。 【構成】 誘電体フィルム10に絶縁部12によって区
分された区分電極13と、フィルム10の1側縁に沿っ
て連続しメタリコン電極2に接触する帯状接続部14
と、各区分電極13と帯状接続部14との間に1個づつ
存在するヒューズ部とを亜鉛蒸着膜によって形成し、上
記ヒューズ部を溶断するヒューズ電流の大きさを40m
A〜130mAの範囲内に選んだ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保安機能を具備した巻
回型金属化フィルムコンデンサ(以下、巻回型MFコン
デンサと言う)の保安機能及びその他の電気特性の改良
に関するものである。
回型金属化フィルムコンデンサ(以下、巻回型MFコン
デンサと言う)の保安機能及びその他の電気特性の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属化フィルムの蒸着電極を複数個に小
区分し、端子から該電極に通じる電流通路の一部を狭く
するなどしてヒューズ機能を与え、コンデンサに部分的
な絶縁破壊が起きたときに、事故のあった区分電極をヒ
ューズ部分の溶断によって切離し、残された電極にコン
デンサの機能を維持し続けさせるコンデンサの保安機能
に関する技術は、古くは特許第132759号明細書を
始め、特開昭52−4049号公報、欧州特許庁の特許
出願公開0 017 556 A1号公報(フランス
国)など多数がある。
区分し、端子から該電極に通じる電流通路の一部を狭く
するなどしてヒューズ機能を与え、コンデンサに部分的
な絶縁破壊が起きたときに、事故のあった区分電極をヒ
ューズ部分の溶断によって切離し、残された電極にコン
デンサの機能を維持し続けさせるコンデンサの保安機能
に関する技術は、古くは特許第132759号明細書を
始め、特開昭52−4049号公報、欧州特許庁の特許
出願公開0 017 556 A1号公報(フランス
国)など多数がある。
【0003】上記コンデンサは、その後多くの改良が重
ねられて今日実用化されている。例えば特公平1−21
613号公報のコンデンサはヒューズ電流の大きさを1
0mA−1Aに特定し、特開平5−251266号公報
のコンデンサはヒューズ部分の形状を特定し、実開平5
−4450号公報のコンデンサではヒューズ部分の寸法
を特定するなどして、コンデンサの保安機能を改良して
いる。
ねられて今日実用化されている。例えば特公平1−21
613号公報のコンデンサはヒューズ電流の大きさを1
0mA−1Aに特定し、特開平5−251266号公報
のコンデンサはヒューズ部分の形状を特定し、実開平5
−4450号公報のコンデンサではヒューズ部分の寸法
を特定するなどして、コンデンサの保安機能を改良して
いる。
【0004】上記技術は、いずれも図1または図6に示
すように金属化フィルムの電極を絶縁溝で複数個に区分
(分割)し、それぞれの区分電極の電流通路の一部を狭
くするなどしてヒューズ機能を得、或る区分電極下の誘
電体内部で生じた故障電流(過電流)を迅速に遮断し
て、故障箇所の区分電極を電源から離脱させ、故障によ
る短絡、発煙、発火、爆発などの破壊がコンデンサ全体
に波及しないようにして、巻回型MFコンデンサの保安
機能を改良することを目的としたものである。
すように金属化フィルムの電極を絶縁溝で複数個に区分
(分割)し、それぞれの区分電極の電流通路の一部を狭
くするなどしてヒューズ機能を得、或る区分電極下の誘
電体内部で生じた故障電流(過電流)を迅速に遮断し
て、故障箇所の区分電極を電源から離脱させ、故障によ
る短絡、発煙、発火、爆発などの破壊がコンデンサ全体
に波及しないようにして、巻回型MFコンデンサの保安
機能を改良することを目的としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
保安機能を有する巻回型MFコンデンサは、コンデンサ
として必要な諸基本性能のうち、主として保安機能の改
良に焦点が絞られていたために、その他の基本性能に問
題があった。
保安機能を有する巻回型MFコンデンサは、コンデンサ
として必要な諸基本性能のうち、主として保安機能の改
良に焦点が絞られていたために、その他の基本性能に問
題があった。
【0006】即ち、従来の保安機能付きの巻回型MFコ
ンデンサは、電源投入時の突入電流や充放電時の大電流
などに対する耐電流性、長時間の運転に耐える耐用性な
どの面で、保安機能を持たない巻回型MFコンデンサに
較べて遜色があった。
ンデンサは、電源投入時の突入電流や充放電時の大電流
などに対する耐電流性、長時間の運転に耐える耐用性な
どの面で、保安機能を持たない巻回型MFコンデンサに
較べて遜色があった。
【0007】上述の幾つかの先行技術のうち、本発明に
最も近いのは、ヒューズ電流の大きさを特定している特
公平1−21613号公報記載の発明である。これに
は、上述のように蒸着膜に狭隘なヒューズ部を設ける実
施例の他に、蒸着膜自体を薄くして膜抵抗値を高めた実
施例、狭隘部の代わりに蒸着膜に無数の疵を与えたクラ
ック帯を設けた実施例及びシリコーン油塗布により蒸着
膜とメタリコン電極の接触を不完全にした実施例が示さ
れている。
最も近いのは、ヒューズ電流の大きさを特定している特
公平1−21613号公報記載の発明である。これに
は、上述のように蒸着膜に狭隘なヒューズ部を設ける実
施例の他に、蒸着膜自体を薄くして膜抵抗値を高めた実
施例、狭隘部の代わりに蒸着膜に無数の疵を与えたクラ
ック帯を設けた実施例及びシリコーン油塗布により蒸着
膜とメタリコン電極の接触を不完全にした実施例が示さ
れている。
【0008】このうち、上述した他の先行技術と同様に
蒸着膜に狭隘なヒューズ部を設けた巻回型MFコンデン
サの実施例では、ヒューズ電流が140〜300mAと
大きいために、或る区分電極で貫通放電事故が起きても
直ちに溶断せず、事故箇所の発熱によって数層にわたる
絶縁破壊が起こることになる。
蒸着膜に狭隘なヒューズ部を設けた巻回型MFコンデン
サの実施例では、ヒューズ電流が140〜300mAと
大きいために、或る区分電極で貫通放電事故が起きても
直ちに溶断せず、事故箇所の発熱によって数層にわたる
絶縁破壊が起こることになる。
【0009】この他、蒸着膜を薄くして抵抗値を高めた
実施例では、区分電極の電蝕による電極面積の減退が激
しく、耐用性の面で問題がある。そして、蒸着膜にクラ
ック帯を設けた実施例は、同様にヒューズ電流が一層大
きい上に、各区分電極のヒューズ電流値が不揃いになっ
て、動作の信頼性が低下する。更にシリコーン油により
メタリコン電極との接触を不完全にした実施例では、ク
ラック帯の実施例と同様に各区分電極のヒューズ電流値
が不揃いなことに加え、最初からメタリコン電極に接触
していない区分電極が現れて、コンデンサ容量が一定せ
ず、かつ耐電流性も著しく低下する。
実施例では、区分電極の電蝕による電極面積の減退が激
しく、耐用性の面で問題がある。そして、蒸着膜にクラ
ック帯を設けた実施例は、同様にヒューズ電流が一層大
きい上に、各区分電極のヒューズ電流値が不揃いになっ
て、動作の信頼性が低下する。更にシリコーン油により
メタリコン電極との接触を不完全にした実施例では、ク
ラック帯の実施例と同様に各区分電極のヒューズ電流値
が不揃いなことに加え、最初からメタリコン電極に接触
していない区分電極が現れて、コンデンサ容量が一定せ
ず、かつ耐電流性も著しく低下する。
【0010】また、従来は蒸着金属としてアルミニウム
が広く使用されており、上記先行技術のうち、特公平1
−21613号公報並びに特開平5−251266号公
報には実施例としてアルミニウムだけしか示されておら
ず、残りの先行技術では蒸着金属は不明である。しかし
アルミニウム蒸着膜は、電蝕作用による膜面積の減退が
亜鉛蒸着膜よりも大きいことに加え、メタリコン電極と
の接触が亜鉛蒸着膜より悪いために、この接触が大電流
によって断たれ、特に上記特公平1−21613号公報
記載の発明のように、各区分電極がメタリコン電極との
接触部まで分離されている場合には、しばしば一部の区
分電極とメタリコン電極との接触が断たれ、これによっ
てコンデンサ容量が減少するので、このことが耐電流性
及び耐用性の低下の原因となっている。そのために、従
来のこの種のヒューズ部付きのアルミニウム蒸着膜を有
する巻回型MFコンデンサの耐電流性は、発明者らの試
験によれば20A/m以下と低かった。
が広く使用されており、上記先行技術のうち、特公平1
−21613号公報並びに特開平5−251266号公
報には実施例としてアルミニウムだけしか示されておら
ず、残りの先行技術では蒸着金属は不明である。しかし
アルミニウム蒸着膜は、電蝕作用による膜面積の減退が
亜鉛蒸着膜よりも大きいことに加え、メタリコン電極と
の接触が亜鉛蒸着膜より悪いために、この接触が大電流
によって断たれ、特に上記特公平1−21613号公報
記載の発明のように、各区分電極がメタリコン電極との
接触部まで分離されている場合には、しばしば一部の区
分電極とメタリコン電極との接触が断たれ、これによっ
てコンデンサ容量が減少するので、このことが耐電流性
及び耐用性の低下の原因となっている。そのために、従
来のこの種のヒューズ部付きのアルミニウム蒸着膜を有
する巻回型MFコンデンサの耐電流性は、発明者らの試
験によれば20A/m以下と低かった。
【0011】本発明は、金属蒸着膜電極を複数個に区分
し、各区分電極に狭隘なヒューズ部を設けた巻回型MF
コンデンサにおいて、ヒューズ部がより低いヒューズ電
流値で確実に溶断するようにしてその保安機能を更に高
めると共に、コンデンサの耐電流性及び耐用性を高めよ
うとするものである。
し、各区分電極に狭隘なヒューズ部を設けた巻回型MF
コンデンサにおいて、ヒューズ部がより低いヒューズ電
流値で確実に溶断するようにしてその保安機能を更に高
めると共に、コンデンサの耐電流性及び耐用性を高めよ
うとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明においても、従来
の保安機能付きの巻回型MFコンデンサと同様に、誘電
体フィルムを挟んで対向する1対のコンデンサ電極のう
ちの少なくとも一方が金属蒸着電極であり、この金属蒸
着電極は上記フィルムの長手方向に沿って複数箇所で区
分されて区分電極を形成し、その各区分電極は上記フィ
ルムの一方の側縁においてメタリコン電極に結合し、上
記各区分電極の上記メタリコン電極に接近した位置に狭
隘なヒューズ部が設けられている。
の保安機能付きの巻回型MFコンデンサと同様に、誘電
体フィルムを挟んで対向する1対のコンデンサ電極のう
ちの少なくとも一方が金属蒸着電極であり、この金属蒸
着電極は上記フィルムの長手方向に沿って複数箇所で区
分されて区分電極を形成し、その各区分電極は上記フィ
ルムの一方の側縁においてメタリコン電極に結合し、上
記各区分電極の上記メタリコン電極に接近した位置に狭
隘なヒューズ部が設けられている。
【0013】本発明の特徴として、上記蒸着金属は亜鉛
であり、上記ヒューズ部は各区分電極に1個づつ存在
し、上記各区分電極の上記ヒューズ部と上記メタリコン
電極との間の部分は上記フィルムの長手方向に帯状に連
続する通電路を形成し、上記ヒューズ部の溶断電流は4
0mA〜130mAの範囲内に選ばれている。
であり、上記ヒューズ部は各区分電極に1個づつ存在
し、上記各区分電極の上記ヒューズ部と上記メタリコン
電極との間の部分は上記フィルムの長手方向に帯状に連
続する通電路を形成し、上記ヒューズ部の溶断電流は4
0mA〜130mAの範囲内に選ばれている。
【0014】上記ヒューズ部における金属蒸着膜の幅
は、0.3mm〜1.7mm、特に0.4〜1.2mm
が適当である。そして、そのヒューズ部の長さは、上記
ヒューズ部幅の1.0〜2.0倍、特に1.1〜1.8
倍であるのが望ましい。また、蒸着膜の厚さは、メタリ
コン電極に結合される帯状通電路で2〜6Ω/□、上記
ヒューズ部で4〜8Ω/□、上記区分電極箇所で6〜1
6Ω/□になるように選ぶのが望ましい。
は、0.3mm〜1.7mm、特に0.4〜1.2mm
が適当である。そして、そのヒューズ部の長さは、上記
ヒューズ部幅の1.0〜2.0倍、特に1.1〜1.8
倍であるのが望ましい。また、蒸着膜の厚さは、メタリ
コン電極に結合される帯状通電路で2〜6Ω/□、上記
ヒューズ部で4〜8Ω/□、上記区分電極箇所で6〜1
6Ω/□になるように選ぶのが望ましい。
【0015】
【作用】蒸着金属としてアルミニウムを用いた場合は、
電極は使用中に周囲から電蝕作用を起こして有効面積が
狭まり、容量の減少を来す。更に、保安機能を与えるた
めに電極を区分すれば、その電極の電蝕は一層大きくな
る。本発明は、蒸着金属としてアルミニウムよりも使用
中の電蝕が少ない亜鉛を蒸着金属として用いるため、電
極面積の減退による容量減少を少なくし、コンデンサの
耐用性を高めることができる。
電極は使用中に周囲から電蝕作用を起こして有効面積が
狭まり、容量の減少を来す。更に、保安機能を与えるた
めに電極を区分すれば、その電極の電蝕は一層大きくな
る。本発明は、蒸着金属としてアルミニウムよりも使用
中の電蝕が少ない亜鉛を蒸着金属として用いるため、電
極面積の減退による容量減少を少なくし、コンデンサの
耐用性を高めることができる。
【0016】また、アルミニウム蒸着電極は、表面に酸
化被膜を作ることなどによって、亜鉛などのメタリコン
金属とのなじみが悪いために、両者間の接触が不完全に
なり易い。特に、特公平1−21613号公報や特開平
5−4450号公報などに示されているように、メタリ
コン電極との接触部まで蒸着電極が区分されている場合
には、往々にして或る区分電極が最初からメタリコン電
極から遮断されている場合もある。
化被膜を作ることなどによって、亜鉛などのメタリコン
金属とのなじみが悪いために、両者間の接触が不完全に
なり易い。特に、特公平1−21613号公報や特開平
5−4450号公報などに示されているように、メタリ
コン電極との接触部まで蒸着電極が区分されている場合
には、往々にして或る区分電極が最初からメタリコン電
極から遮断されている場合もある。
【0017】そして、このようなアルミニウム蒸着によ
る区分電極では、電源スイッチの投入時や充放電時の大
電流によってメタリコン電極との接続が断たれ、或いは
長時間の使用による電蝕作用によって接続が断たれるこ
とが多く、これが耐電流性及び耐用性に大きな影響を与
えている。
る区分電極では、電源スイッチの投入時や充放電時の大
電流によってメタリコン電極との接続が断たれ、或いは
長時間の使用による電蝕作用によって接続が断たれるこ
とが多く、これが耐電流性及び耐用性に大きな影響を与
えている。
【0018】しかも本発明においては、蒸着金属が亜鉛
であるために蒸着膜とメタリコン電極との接触が良好
で、かつ接触部における蒸着膜の電蝕現象が極めて少な
い。これに加え、各区分電極は連続した帯状通電路によ
ってメタリコン電極に接続されているため、仮に、或る
区分電極の位置で蒸着膜とメタリコン電極との接触が良
好に行われていなくても、当該区分電極がコンデンサ機
能を失うのを防ぐことができる。
であるために蒸着膜とメタリコン電極との接触が良好
で、かつ接触部における蒸着膜の電蝕現象が極めて少な
い。これに加え、各区分電極は連続した帯状通電路によ
ってメタリコン電極に接続されているため、仮に、或る
区分電極の位置で蒸着膜とメタリコン電極との接触が良
好に行われていなくても、当該区分電極がコンデンサ機
能を失うのを防ぐことができる。
【0019】また、各区分電極とメタリコン電極との間
に大電流が流れた場合には、この電流が帯状通電路によ
り分散してメタリコン電極との接触部を流れるため、仮
に或る区分電極の位置で蒸着膜とメタリコン電極との接
触が良好でなかったとしても、この接触部分が大電流に
よって切断されるのを防ぐことができる。
に大電流が流れた場合には、この電流が帯状通電路によ
り分散してメタリコン電極との接触部を流れるため、仮
に或る区分電極の位置で蒸着膜とメタリコン電極との接
触が良好でなかったとしても、この接触部分が大電流に
よって切断されるのを防ぐことができる。
【0020】更に本発明においては、ヒューズ部におけ
る蒸着膜抵抗を4〜16Ω/□、望ましくは4〜8Ω/
□に選び、ヒューズ部の数を各区分電極に1個づつと
し、コンデンサの定格に応じてヒューズの幅及び長さと
ヒューズ電流とを適切に選ぶことにより、ヒューズがみ
だりに溶断するのを防いで、コンデンサの耐電流性及び
耐用性を高めることができる。
る蒸着膜抵抗を4〜16Ω/□、望ましくは4〜8Ω/
□に選び、ヒューズ部の数を各区分電極に1個づつと
し、コンデンサの定格に応じてヒューズの幅及び長さと
ヒューズ電流とを適切に選ぶことにより、ヒューズがみ
だりに溶断するのを防いで、コンデンサの耐電流性及び
耐用性を高めることができる。
【0021】即ち、定格電圧200V−ACのコンデン
サにおいては、ヒューズ幅を0.3mm以上、ヒューズ
幅に対する長さの比率を2.0以下、ヒューズ電流を4
0mA以上に選ぶことにより、また定格電圧400V−
ACのコンデンサにおいては、ヒューズ幅を0.6mm
以上、ヒューズ電流を70mA以上に選ぶことにより、
コンデンサの耐電流性及び耐用性を一層高めることがで
きる。
サにおいては、ヒューズ幅を0.3mm以上、ヒューズ
幅に対する長さの比率を2.0以下、ヒューズ電流を4
0mA以上に選ぶことにより、また定格電圧400V−
ACのコンデンサにおいては、ヒューズ幅を0.6mm
以上、ヒューズ電流を70mA以上に選ぶことにより、
コンデンサの耐電流性及び耐用性を一層高めることがで
きる。
【0022】更にまた本発明においては、ヒューズの幅
及び長さとヒューズ電流とを適切に選ぶことにより、事
故時にヒューズを確実に溶断させて、コンデンサの保安
性を高めることができる。即ち、ヒューズ幅を1.5m
m以下、ヒューズ幅に対する長さの比率を1.0以上、
ヒューズ電流を130mA以下に選ぶことにより、コン
デンサの保安機能を確実なものにすることができる。
及び長さとヒューズ電流とを適切に選ぶことにより、事
故時にヒューズを確実に溶断させて、コンデンサの保安
性を高めることができる。即ち、ヒューズ幅を1.5m
m以下、ヒューズ幅に対する長さの比率を1.0以上、
ヒューズ電流を130mA以下に選ぶことにより、コン
デンサの保安機能を確実なものにすることができる。
【0023】また、各区分電極に複数個のヒューズ部を
設けるときは、上述のように最大1.7mmという狭い
ヒューズ幅を分割することになり、その結果分割された
各ヒューズ部間のヒューズ電流の不揃いによって安定し
たヒューズ動作が起こりにくくなるが、本発明において
は、ヒューズ部は各区分電極に1個づつしか設けられて
いないために、ヒューズ動作の精度を上げることができ
る。
設けるときは、上述のように最大1.7mmという狭い
ヒューズ幅を分割することになり、その結果分割された
各ヒューズ部間のヒューズ電流の不揃いによって安定し
たヒューズ動作が起こりにくくなるが、本発明において
は、ヒューズ部は各区分電極に1個づつしか設けられて
いないために、ヒューズ動作の精度を上げることができ
る。
【0024】更に、本発明において、蒸着膜の抵抗値
を、メタリコン電極に接する帯状通電路で2〜6Ω/
□、ヒューズ部で4〜8Ω/□、区分電極部で6〜16
Ω/□とすることにより、メタリコン電極との結合を一
層確実にして耐電流性及び耐用性を高め、或る区分電極
で事故が起きた時の自己回復機能を一層高めることがで
きる。
を、メタリコン電極に接する帯状通電路で2〜6Ω/
□、ヒューズ部で4〜8Ω/□、区分電極部で6〜16
Ω/□とすることにより、メタリコン電極との結合を一
層確実にして耐電流性及び耐用性を高め、或る区分電極
で事故が起きた時の自己回復機能を一層高めることがで
きる。
【0025】なお、ヒューズ部を溶断させるヒューズ電
流の値は、金属蒸着フィルムを展開した状態のとき、巻
回してコンデンサを作ったとき、及びコンデンサを使用
状態にして発熱し電気的ストレスが加わったときでそれ
ぞれ異なることが予想されるが、これを測定する公的規
格が無いので、前記特公平1−21613号公報に記載
された「分割電極のヒューズ電流」の測定方法を採用し
た。
流の値は、金属蒸着フィルムを展開した状態のとき、巻
回してコンデンサを作ったとき、及びコンデンサを使用
状態にして発熱し電気的ストレスが加わったときでそれ
ぞれ異なることが予想されるが、これを測定する公的規
格が無いので、前記特公平1−21613号公報に記載
された「分割電極のヒューズ電流」の測定方法を採用し
た。
【0026】このヒューズ電流測定方法は、図3に示す
ように、可変直流電源31から電流計32を経由してメ
タリコン電極2と区分電極13との間に電流を流し、こ
の電流を1mA/secの速度で上昇させ、ヒューズ部
15が溶断するときの電流をフィルムの展開状態で測定
するものである。
ように、可変直流電源31から電流計32を経由してメ
タリコン電極2と区分電極13との間に電流を流し、こ
の電流を1mA/secの速度で上昇させ、ヒューズ部
15が溶断するときの電流をフィルムの展開状態で測定
するものである。
【0027】次に、コンデンサの耐電流性の評価方法と
しては、適当な公的評価方法が存在していないので、図
4(a)に示す回路による方法を新しく案出した。図4
(a)において、コンデンサ41は切換スイッチ42の
a側、充電抵抗43及び電源スイッチ44を経由して可
変直流電源45により充電され、切換スイッチ42をb
側に転換すると、コンデンサ41は回路インダクタンス
46及びピーク電流計47を経由して放電される。48
はスイッチ制御器で、コンデンサ41の容量に応じて1
〜10秒の範囲内で設定された時間だけスイッチ42を
a側に入れ、続いてコンデンサ41の容量に応じて0.
5〜5秒の範囲内で設定された時間だけスイッチ42を
b側に転換し、この充放電を1サイクルとして、これを
連続して100サイクル繰返させる。
しては、適当な公的評価方法が存在していないので、図
4(a)に示す回路による方法を新しく案出した。図4
(a)において、コンデンサ41は切換スイッチ42の
a側、充電抵抗43及び電源スイッチ44を経由して可
変直流電源45により充電され、切換スイッチ42をb
側に転換すると、コンデンサ41は回路インダクタンス
46及びピーク電流計47を経由して放電される。48
はスイッチ制御器で、コンデンサ41の容量に応じて1
〜10秒の範囲内で設定された時間だけスイッチ42を
a側に入れ、続いてコンデンサ41の容量に応じて0.
5〜5秒の範囲内で設定された時間だけスイッチ42を
b側に転換し、この充放電を1サイクルとして、これを
連続して100サイクル繰返させる。
【0028】試験に際しては、予めコンデンサ41の常
温における容量(μF)及び1kHzでのtanδ
(%)の初期値を測定しておく。電源スイッチ44を閉
じ、切換スイッチ42をa側に入れてコンデンサ41を
充電した後、スイッチ42をb側に転換させると、コン
デンサ41は図4(b)に示すような減衰振動波形で放
電する。このときの初期ピーク電流Ipの値がコンデン
サ電極の長さ1m当たり10Aになるように電源45の
電圧を調整して、スイッチ制御器48を動作させ、放電
ピーク電流Ipが10A/mのもとでの充放電を連続し
て100サイクル実施し、これを終わったら常温で30
分間放置後、容量及びtanδの値を記録する。この試
験をステップ1とする。
温における容量(μF)及び1kHzでのtanδ
(%)の初期値を測定しておく。電源スイッチ44を閉
じ、切換スイッチ42をa側に入れてコンデンサ41を
充電した後、スイッチ42をb側に転換させると、コン
デンサ41は図4(b)に示すような減衰振動波形で放
電する。このときの初期ピーク電流Ipの値がコンデン
サ電極の長さ1m当たり10Aになるように電源45の
電圧を調整して、スイッチ制御器48を動作させ、放電
ピーク電流Ipが10A/mのもとでの充放電を連続し
て100サイクル実施し、これを終わったら常温で30
分間放置後、容量及びtanδの値を記録する。この試
験をステップ1とする。
【0029】次に放電ピーク電流Ipが20A/mにな
るよう電源45の電圧を設定して、同様に充放電を10
0サイクル実施し、30分後の容量及びtanδの値を
記録し、これをステップ2とする。以下同様に放電ピー
ク電流を10A/mづつ増して、その都度100サイク
ルの充放電を行った後に容量及びtanδの値を記録し
て、ステップ3以降の試験を実施する。
るよう電源45の電圧を設定して、同様に充放電を10
0サイクル実施し、30分後の容量及びtanδの値を
記録し、これをステップ2とする。以下同様に放電ピー
ク電流を10A/mづつ増して、その都度100サイク
ルの充放電を行った後に容量及びtanδの値を記録し
て、ステップ3以降の試験を実施する。
【0030】この試験の過程で、コンデンサ41は充放
電の繰返しによってダメージを受け、容量とtanδの
値とが変化する。よって、初期値と較べた容量またはt
anδの値が、それぞれ±3%または1.1倍に達した
ステップにおける放電ピーク電流の値(A/m)をもっ
て、コンデンサ41の耐電流性の評価の数値とする。複
数の試料コンデンサを用いて試験する場合には、それぞ
れ1試料づつを試験し、各試料について得られた数値の
うちで最も低い数値によって評価する。
電の繰返しによってダメージを受け、容量とtanδの
値とが変化する。よって、初期値と較べた容量またはt
anδの値が、それぞれ±3%または1.1倍に達した
ステップにおける放電ピーク電流の値(A/m)をもっ
て、コンデンサ41の耐電流性の評価の数値とする。複
数の試料コンデンサを用いて試験する場合には、それぞ
れ1試料づつを試験し、各試料について得られた数値の
うちで最も低い数値によって評価する。
【0031】また、コンデンサの耐用性及び保安性試験
はJIS−C4901の規定に準じて実施した。即ち、
耐用性は、試料コンデンサの定められた試験電圧、試験
温度下で試験時間1500時間後の容量を測定し、この
測定値の容量初期値に対する容量変化率(ΔC/C%)
で評価する。また、保安性は、試料コンデンサの印加電
圧の内、放電用コンデンサの印加電圧を逓増して電極の
各部を逐次破壊し、最終的にはコンデンサ容量が0にな
るまで破壊を続け、その間に自己保安機能によって発
火、発煙、外装破損等の危険状態を起こさなかったもの
を合格とし、複数の試料コンデンサにこれを実施してそ
の合格率(%)によって評価する。
はJIS−C4901の規定に準じて実施した。即ち、
耐用性は、試料コンデンサの定められた試験電圧、試験
温度下で試験時間1500時間後の容量を測定し、この
測定値の容量初期値に対する容量変化率(ΔC/C%)
で評価する。また、保安性は、試料コンデンサの印加電
圧の内、放電用コンデンサの印加電圧を逓増して電極の
各部を逐次破壊し、最終的にはコンデンサ容量が0にな
るまで破壊を続け、その間に自己保安機能によって発
火、発煙、外装破損等の危険状態を起こさなかったもの
を合格とし、複数の試料コンデンサにこれを実施してそ
の合格率(%)によって評価する。
【0032】
【実施例1】図1(a)において、10及び20はポリ
プロピレンフィルムである。フィルム10には、片側に
空白帯11を置いて、中央部分にT字状絶縁溝12、1
2・・・・によって区分された電極13、13・・・・を、他側
に連続する帯状通電路14を、共に金属蒸着によって形
成する。各電極13、13・・・・は、T字状絶縁溝12、
12・・・・の頭部12a、12a・・・・相互間に形成された
蒸着による狭隘なヒューズ部15、15・・・・によって結
ばれている。フィルム20には、フィルム10の空白帯
11とは反対の側に位置する空白帯21を除く全面に金
属蒸着電極22が形成されている。
プロピレンフィルムである。フィルム10には、片側に
空白帯11を置いて、中央部分にT字状絶縁溝12、1
2・・・・によって区分された電極13、13・・・・を、他側
に連続する帯状通電路14を、共に金属蒸着によって形
成する。各電極13、13・・・・は、T字状絶縁溝12、
12・・・・の頭部12a、12a・・・・相互間に形成された
蒸着による狭隘なヒューズ部15、15・・・・によって結
ばれている。フィルム20には、フィルム10の空白帯
11とは反対の側に位置する空白帯21を除く全面に金
属蒸着電極22が形成されている。
【0033】蒸着されたフィルム10、20を図1
(a)に示した態様で重ねて巻回することにより図2に
示す巻回物1を作り、この巻回物1の両巻回端面にメタ
リコン電極2、3を溶射してコンデンサ素子4を得る。
このコンデンサ素子4のメタリコン電極2、3にそれぞ
れ端子5、5をリード線6、6によって取付け、ケース
7に収容して乾燥し、2液性熱硬化樹脂8を充填して加
熱硬化させ、常温に冷却して、巻回型MFコンデンサを
製作した。
(a)に示した態様で重ねて巻回することにより図2に
示す巻回物1を作り、この巻回物1の両巻回端面にメタ
リコン電極2、3を溶射してコンデンサ素子4を得る。
このコンデンサ素子4のメタリコン電極2、3にそれぞ
れ端子5、5をリード線6、6によって取付け、ケース
7に収容して乾燥し、2液性熱硬化樹脂8を充填して加
熱硬化させ、常温に冷却して、巻回型MFコンデンサを
製作した。
【0034】
【実施例2】図1(a)に示したコンデンサの区分電極
13、13・・・・間は、T字状絶縁溝12、12・・・・によ
って区分されているが、図1(b)に示すコンデンサで
は逆L字状の絶縁溝12、12・・・・によって区分電極1
3、13・・・・間が区分されている。残余の構成は実施例
1と同様である。
13、13・・・・間は、T字状絶縁溝12、12・・・・によ
って区分されているが、図1(b)に示すコンデンサで
は逆L字状の絶縁溝12、12・・・・によって区分電極1
3、13・・・・間が区分されている。残余の構成は実施例
1と同様である。
【0035】
【実施例3】図1(a)または図1(b)に示したコン
デンサにおいて、自己回復機能の面から見れば電極の蒸
着膜厚は薄い方が良く、耐用性や耐電流性の面から見れ
ば、メタリコン電極2との接触を確実にするために、電
極の蒸着膜厚は大きい方が良い。従って図5に示す実施
例では、同じフィルム10上に蒸着される電極の膜厚
を、区分されたコンデンサ電極13の部分で薄く、メタ
リコン電極2との接触部14で厚く、ヒューズ部15で
は上記両部分の中間の厚さに選んでいる。1例を示せ
ば、区分電極13の膜抵抗は6〜16Ω/□、ヒューズ
部15の膜抵抗は4〜8Ω/□、メタリコン接触部14
の膜抵抗は2〜6Ω/□である。
デンサにおいて、自己回復機能の面から見れば電極の蒸
着膜厚は薄い方が良く、耐用性や耐電流性の面から見れ
ば、メタリコン電極2との接触を確実にするために、電
極の蒸着膜厚は大きい方が良い。従って図5に示す実施
例では、同じフィルム10上に蒸着される電極の膜厚
を、区分されたコンデンサ電極13の部分で薄く、メタ
リコン電極2との接触部14で厚く、ヒューズ部15で
は上記両部分の中間の厚さに選んでいる。1例を示せ
ば、区分電極13の膜抵抗は6〜16Ω/□、ヒューズ
部15の膜抵抗は4〜8Ω/□、メタリコン接触部14
の膜抵抗は2〜6Ω/□である。
【0036】
【試験1】アルミニウム蒸着電極と亜鉛蒸着電極の優劣
を比較するために、フィルム10及び20として厚さ
4.5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムを用
い、これに互いに異なる厚さでアルミニウムを蒸着して
製作したコンデンサ(試料番号1、2、3)及び同じポ
リプロピレンフィルムに互いに異なる厚さで亜鉛を蒸着
して製作したコンデンサ(試料番号4、5、6)につい
て、前述の耐用性試験、耐電流性試験及び保安性試験を
実施した結果を表1に示す。なお、各番号の試料とも各
試験項目に10個づつの試料コンデンサを使用した。
を比較するために、フィルム10及び20として厚さ
4.5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムを用
い、これに互いに異なる厚さでアルミニウムを蒸着して
製作したコンデンサ(試料番号1、2、3)及び同じポ
リプロピレンフィルムに互いに異なる厚さで亜鉛を蒸着
して製作したコンデンサ(試料番号4、5、6)につい
て、前述の耐用性試験、耐電流性試験及び保安性試験を
実施した結果を表1に示す。なお、各番号の試料とも各
試験項目に10個づつの試料コンデンサを使用した。
【0037】
【表1】
【0038】表1に示す試験結果から見ると、アルミニ
ウム蒸着電極のコンデンサの場合は、蒸着膜抵抗が低い
試料1では耐用性、耐電流性の面では一応問題は無いが
保安性が不十分であり、蒸着膜抵抗が比較的大きい試料
2及び3では耐用性試験での容量減少が大きく、かつ耐
電流性も著しく低かった。従って、アルミニウム蒸着電
極を用いて電力回路における進相用コンデンサに適した
ものを実現するのは、耐用性及び耐電流性と保安性とを
両立させることが極めて困難であることが判明した。
ウム蒸着電極のコンデンサの場合は、蒸着膜抵抗が低い
試料1では耐用性、耐電流性の面では一応問題は無いが
保安性が不十分であり、蒸着膜抵抗が比較的大きい試料
2及び3では耐用性試験での容量減少が大きく、かつ耐
電流性も著しく低かった。従って、アルミニウム蒸着電
極を用いて電力回路における進相用コンデンサに適した
ものを実現するのは、耐用性及び耐電流性と保安性とを
両立させることが極めて困難であることが判明した。
【0039】一方、亜鉛蒸着電極のコンデンサの場合
は、試料4、5、6の何れもが優れた耐用性及び耐電流
性を示したが、蒸着膜抵抗が低い試料4では、ヒューズ
電流が180mAと大きいことによって、この種の区分
電極形式のMFコンデンサ本来の目的である保安性の面
で問題が残った。
は、試料4、5、6の何れもが優れた耐用性及び耐電流
性を示したが、蒸着膜抵抗が低い試料4では、ヒューズ
電流が180mAと大きいことによって、この種の区分
電極形式のMFコンデンサ本来の目的である保安性の面
で問題が残った。
【0040】これらを綜合して、電力回路の進相用に用
いる巻回型MFコンデンサでは、蒸着金属として亜鉛が
適し、ヒューズ部を構成する蒸着膜の抵抗は4Ω/□以
上が適当であることが判った。なお、亜鉛蒸着膜の抵抗
が16Ω/□を越える場合も優れた特性のコンデンサを
得ることができるが、製造工程中で大気中の水分の影響
などによる蒸着膜の消化が大きいために、実用上不利で
ある。
いる巻回型MFコンデンサでは、蒸着金属として亜鉛が
適し、ヒューズ部を構成する蒸着膜の抵抗は4Ω/□以
上が適当であることが判った。なお、亜鉛蒸着膜の抵抗
が16Ω/□を越える場合も優れた特性のコンデンサを
得ることができるが、製造工程中で大気中の水分の影響
などによる蒸着膜の消化が大きいために、実用上不利で
ある。
【0041】
【試験2】図1(a)に示した蒸着パターンにおいて、
各部の蒸着膜厚を等しくした場合(試料7)と、帯状通
電路14、ヒューズ部15、及び区分電極13の蒸着膜
厚を図5に示すように異ならせた場合(試料8)との比
較のため、及びメタリコン電極接触部が図1(a)に示
すように帯状に連続する場合(試料7及び8)と図6に
示すように分断されている場合(試料9)との比較のた
めに、表2に示す試料コンデンサ7、8、9を実施例1
に準じて製作し、耐用性、耐電流性及び保安性の試験を
行った。なお、各試験は各試料コンデンサ5個づつにつ
いて実施した。
各部の蒸着膜厚を等しくした場合(試料7)と、帯状通
電路14、ヒューズ部15、及び区分電極13の蒸着膜
厚を図5に示すように異ならせた場合(試料8)との比
較のため、及びメタリコン電極接触部が図1(a)に示
すように帯状に連続する場合(試料7及び8)と図6に
示すように分断されている場合(試料9)との比較のた
めに、表2に示す試料コンデンサ7、8、9を実施例1
に準じて製作し、耐用性、耐電流性及び保安性の試験を
行った。なお、各試験は各試料コンデンサ5個づつにつ
いて実施した。
【0042】
【表2】
【0043】表2に示す試験結果から明らかなように、
帯状通電路14の蒸着膜厚を図5に示すように厚くした
試料8の方が、蒸着膜厚が均一である試料7よりも耐電
流性が勝っていた。また、図5に示すように各部の蒸着
膜厚に変化を持たせた場合でも、メタリコン電極接触部
を図1のように帯状に連続させた試料8の方が、図6に
示すように分断した試料9よりも耐用性及び耐電流性の
面で格段と勝っていた。なお、試料9の耐用性試験結果
の−1.84%という値は、一応合格と見做されるが、
長期の使用に際しては問題になる値であり、耐電流性試
験結果の40A/mという値も一応合格と見做される
が、試料7及び8に較べると著しく低い値である。
帯状通電路14の蒸着膜厚を図5に示すように厚くした
試料8の方が、蒸着膜厚が均一である試料7よりも耐電
流性が勝っていた。また、図5に示すように各部の蒸着
膜厚に変化を持たせた場合でも、メタリコン電極接触部
を図1のように帯状に連続させた試料8の方が、図6に
示すように分断した試料9よりも耐用性及び耐電流性の
面で格段と勝っていた。なお、試料9の耐用性試験結果
の−1.84%という値は、一応合格と見做されるが、
長期の使用に際しては問題になる値であり、耐電流性試
験結果の40A/mという値も一応合格と見做される
が、試料7及び8に較べると著しく低い値である。
【0044】
【試験3】ヒューズ部15における幅寸法aと長さ寸法
bとの比率の適正値を見出すために、表3に示す試料コ
ンデンサ10乃至27を各試験項目当たり5個づつ製作
し、耐用性、耐電流性及び保安性について試験を行っ
た。試験結果は表3に示す。
bとの比率の適正値を見出すために、表3に示す試料コ
ンデンサ10乃至27を各試験項目当たり5個づつ製作
し、耐用性、耐電流性及び保安性について試験を行っ
た。試験結果は表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】試料コンデンサは、定格電圧200V、6
6.7μFでヒューズ幅aが0.4mmのもの(試料1
0〜15)と0.8mmのもの(試料16〜21)及び
定格電圧400V、16.6μFでヒューズ幅aが1.
2mmのもの(試料22〜27)の3グループに分かれ
るが、何れのグループにおいても、ヒューズの長さbが
大きくなってヒューズ電流が減少するほど、耐用性及び
耐電流性は悪化するが保安性は向上している。
6.7μFでヒューズ幅aが0.4mmのもの(試料1
0〜15)と0.8mmのもの(試料16〜21)及び
定格電圧400V、16.6μFでヒューズ幅aが1.
2mmのもの(試料22〜27)の3グループに分かれ
るが、何れのグループにおいても、ヒューズの長さbが
大きくなってヒューズ電流が減少するほど、耐用性及び
耐電流性は悪化するが保安性は向上している。
【0047】このうち、試料10〜15のヒューズ幅が
0.4mmであるグループでは、ヒューズ部の長さが
0.4〜0.8mmである試料11〜15が大体におい
て良好な結果を示したが、ヒューズ部の長さが0.3m
mである試料10は保安性が不十分であった。試料16
〜21のヒューズ幅が0.8mmであるグループでは、
ヒューズ部の長さが0.6mm及び0.7mmの試料1
6及び17は保安性が不十分であったが、ヒューズ部の
長さが0.8mm〜1.1mmの試料18〜21は大体
において良好であった。また、試料22〜27のヒュー
ズ幅が1.2mmであるグループでは、ヒューズ部の長
さが1.0mmおよび1.1mmの試料22及び23は
保安性が不十分であったが、ヒューズ部の長さが1.2
mm〜1.5mmの試料24〜27は大体において良好
であった。
0.4mmであるグループでは、ヒューズ部の長さが
0.4〜0.8mmである試料11〜15が大体におい
て良好な結果を示したが、ヒューズ部の長さが0.3m
mである試料10は保安性が不十分であった。試料16
〜21のヒューズ幅が0.8mmであるグループでは、
ヒューズ部の長さが0.6mm及び0.7mmの試料1
6及び17は保安性が不十分であったが、ヒューズ部の
長さが0.8mm〜1.1mmの試料18〜21は大体
において良好であった。また、試料22〜27のヒュー
ズ幅が1.2mmであるグループでは、ヒューズ部の長
さが1.0mmおよび1.1mmの試料22及び23は
保安性が不十分であったが、ヒューズ部の長さが1.2
mm〜1.5mmの試料24〜27は大体において良好
であった。
【0048】この結果をヒューズ部の幅に対する長さの
比率で見ると、各グループとも1.0乃至2.0の範囲
内のものが良好であることが判った。また、ヒューズ電
流の大きさで見ると、試料10〜15のグループでは6
8mA以上、試料16〜21のグループでは96mA以
上、試料22〜27のグループでは135mA以上のも
のが保安性に問題を生じ、ヒューズ電流が32mAと極
端に小さい資料15は耐電流性に問題を生じていた。
比率で見ると、各グループとも1.0乃至2.0の範囲
内のものが良好であることが判った。また、ヒューズ電
流の大きさで見ると、試料10〜15のグループでは6
8mA以上、試料16〜21のグループでは96mA以
上、試料22〜27のグループでは135mA以上のも
のが保安性に問題を生じ、ヒューズ電流が32mAと極
端に小さい資料15は耐電流性に問題を生じていた。
【0049】従って、ヒューズ電流は、最低40mAが
必要で、かつ130mAを越えてはならないことが判っ
た。また、ヒューズ部の幅aに対する長さbの比率は
1.0から2.0の範囲内が適当であることも判った。
必要で、かつ130mAを越えてはならないことが判っ
た。また、ヒューズ部の幅aに対する長さbの比率は
1.0から2.0の範囲内が適当であることも判った。
【0050】
【試験4】表3を細かく検討すると、ヒューズ電流はヒ
ューズの幅及び長さと定格電圧にも関係しているので、
表4に示す試料28〜31及び表5に示す試料32〜3
6のヒューズ幅を互いに異にする試料コンデンサを、各
試験項目につき5個づつ製作し、耐用性、対電流性及び
保安性の試験を行った。ここで、何れの試料もヒューズ
の長さはヒューズ幅の1.25倍に定めた。なお、試料
7は表2に示した試料7を再掲したものである。
ューズの幅及び長さと定格電圧にも関係しているので、
表4に示す試料28〜31及び表5に示す試料32〜3
6のヒューズ幅を互いに異にする試料コンデンサを、各
試験項目につき5個づつ製作し、耐用性、対電流性及び
保安性の試験を行った。ここで、何れの試料もヒューズ
の長さはヒューズ幅の1.25倍に定めた。なお、試料
7は表2に示した試料7を再掲したものである。
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】この試験結果によると、定格電圧200V
−ACの試料28〜31及び7においては、表4に示す
ように、ヒューズ幅が0.4〜1.2mmの範囲内のも
のが良好な結果を示し、ヒューズ幅が0.2mmのもの
は耐用性及び耐電流性が悪く、ヒューズ幅1.7mmの
ものは保安性が悪かった。従ってヒューズ部の幅の適正
範囲は0.3〜1.5mmと考えられる。
−ACの試料28〜31及び7においては、表4に示す
ように、ヒューズ幅が0.4〜1.2mmの範囲内のも
のが良好な結果を示し、ヒューズ幅が0.2mmのもの
は耐用性及び耐電流性が悪く、ヒューズ幅1.7mmの
ものは保安性が悪かった。従ってヒューズ部の幅の適正
範囲は0.3〜1.5mmと考えられる。
【0054】また、定格電圧400V−ACの試料32
〜36においては、表5に示すように、ヒューズ幅が
0.8mm〜1.7mmの範囲内のものがおおむね良好
で、ヒューズ幅が0.4mm以下のものは耐用性が悪
く、ヒューズ幅が1.7mmを越えると保安性の悪化が
予測される。従ってヒューズ部の幅の適正範囲は0.8
〜1.7mmと考えられる。
〜36においては、表5に示すように、ヒューズ幅が
0.8mm〜1.7mmの範囲内のものがおおむね良好
で、ヒューズ幅が0.4mm以下のものは耐用性が悪
く、ヒューズ幅が1.7mmを越えると保安性の悪化が
予測される。従ってヒューズ部の幅の適正範囲は0.8
〜1.7mmと考えられる。
【0055】上述の諸試験において耐用性及び耐電流性
が特に悪かった試料を解体して検査したところ、その原
因はすべてヒューズ部の断線によることが判った。また
保安性が悪かった試料は、ヒューズ部におけるヒューズ
電流が大きすぎて電極の短絡時にヒューズが溶断してい
ないことが判明した。
が特に悪かった試料を解体して検査したところ、その原
因はすべてヒューズ部の断線によることが判った。また
保安性が悪かった試料は、ヒューズ部におけるヒューズ
電流が大きすぎて電極の短絡時にヒューズが溶断してい
ないことが判明した。
【0056】以上の諸試験の結果を綜合すると、巻回型
MFコンデンサにおいて耐用性及び耐電流性と保安性と
を兼備するための条件は次の通りである。蒸着金属には
亜鉛が適当で、各区分電極のメタリコン電極への接触部
は帯状に連続することが必要で、各区分電極ごとのヒュ
ーズ部の数は1個で、ヒューズ部の蒸着膜抵抗は4〜1
6Ω/□が適当である。ヒューズ部の寸法及びヒューズ
電流はコンデンサの定格電圧によって相違するが、幅a
は0.3〜1.7mmの範囲内であり、長さbは幅aの
1.0〜2.0倍の範囲内であり、ヒューズ電流は40
〜130mAの範囲内である。
MFコンデンサにおいて耐用性及び耐電流性と保安性と
を兼備するための条件は次の通りである。蒸着金属には
亜鉛が適当で、各区分電極のメタリコン電極への接触部
は帯状に連続することが必要で、各区分電極ごとのヒュ
ーズ部の数は1個で、ヒューズ部の蒸着膜抵抗は4〜1
6Ω/□が適当である。ヒューズ部の寸法及びヒューズ
電流はコンデンサの定格電圧によって相違するが、幅a
は0.3〜1.7mmの範囲内であり、長さbは幅aの
1.0〜2.0倍の範囲内であり、ヒューズ電流は40
〜130mAの範囲内である。
【0057】更に、蒸着膜の厚さをメタリコン電極への
接触する帯状通電路で最も厚く、区分電極部分で最も薄
く、かつヒューズ部で両者の中間の厚さに選ぶことによ
り、耐用性、耐電流性を一層高め、かつ自己回復機能の
改善により保安性を更に高めることができる。
接触する帯状通電路で最も厚く、区分電極部分で最も薄
く、かつヒューズ部で両者の中間の厚さに選ぶことによ
り、耐用性、耐電流性を一層高め、かつ自己回復機能の
改善により保安性を更に高めることができる。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明によるときは、
巻回型金属化フィルムにおいて保安機能を高め、かつ使
用時の耐用性及び耐電流性を高め、特に電力回路用とし
て優れたコンデンサを提供することができる。
巻回型金属化フィルムにおいて保安機能を高め、かつ使
用時の耐用性及び耐電流性を高め、特に電力回路用とし
て優れたコンデンサを提供することができる。
【図1】この発明の実施例における金属化フィルムを展
開した状態の正面図である。
開した状態の正面図である。
【図2】この発明の実施例における完成したコンデンサ
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図3】この発明の実施例の測定に用いたヒューズ電流
測定回路の回路図である。
測定回路の回路図である。
【図4】この発明の実施例の測定に用いた耐電流性測定
回路の回路図である。
回路の回路図である。
【図5】この発明の他の実施例における蒸着膜の厚さの
変化状態の説明図である。
変化状態の説明図である。
【図6】従来の金属化フィルムコンデンサにおける金属
化フィルムを展開した状態の正面図である。
化フィルムを展開した状態の正面図である。
1 金属化フィルムの巻回物 2 メタリコン電極 3 メタリコン電極 4 コンデンサ素子 10 ポリプロピレンフィルム 11 空白帯 12 絶縁溝 13 区分電極 14 帯状通電路 15 ヒューズ部 20 ポリプロピレンフィルム 22 相手方電極
Claims (5)
- 【請求項1】 誘電体フィルムを挟んで対向する1対の
コンデンサ電極のうち少なくとも一方を金属蒸着によっ
て形成し、この金属蒸着電極を上記フィルムの長手方向
に沿って複数箇所で区分して区分電極を形成させ、その
各区分電極を上記フィルムの一方の側縁でメタリコン電
極に結合し、上記各区分電極の上記メタリコン電極に接
近した位置に狭隘なヒューズ部を設けた巻回型金属化フ
ィルムコンデンサにおいて、上記蒸着金属は亜鉛であ
り、上記ヒューズ部は各区分電極に1個づつ存在し、上
記各区分電極の上記ヒューズ部と上記メタリコン電極と
の間の部分は上記フィルムの長手方向に帯状に連続する
通電路を形成し、上記ヒューズ部を溶断するヒューズ電
流は40mA乃至130mAの範囲内であることを特徴
とする巻回型金属化フィルムコンデンサ。 - 【請求項2】 上記ヒューズ部の幅は0.3mm乃至
1.7mmであることを特徴とする請求項1記載の巻回
型金属化フィルムコンデンサ。 - 【請求項3】 上記ヒューズ部の幅に対する長さの比率
が1.0乃至2.0であることを特徴とする請求項1記
載の巻回型金属化フィルムコンデンサ。 - 【請求項4】 上記ヒューズ部における金属蒸着膜抵抗
は4〜16Ω/□であることを特徴とする請求項1記載
の巻回型金属化フィルムコンデンサ。 - 【請求項5】 上記金属蒸着電極の帯状に連続する通電
路の膜抵抗値は2〜6Ω/□であり、上記ヒューズ部の
膜抵抗値は4〜8Ω/□であり、上記区分された箇所の
膜抵抗値は6〜16Ω/□であることを特徴とする請求
項1記載の巻回型金属化フィルムコンデンサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6173612A JPH0817672A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 巻回型金属化フィルムコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6173612A JPH0817672A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 巻回型金属化フィルムコンデンサ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0817672A true JPH0817672A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15963844
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6173612A Pending JPH0817672A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 巻回型金属化フィルムコンデンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817672A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112885599A (zh) * | 2020-12-09 | 2021-06-01 | 中国电力科学研究院有限公司 | 一种金属化安全膜设计方法及装置 |
| US20220254566A1 (en) * | 2021-02-09 | 2022-08-11 | Tdk Corporation | Capacitor component |
| JP2023142875A (ja) * | 2022-03-25 | 2023-10-06 | 京セラ株式会社 | フィルムコンデンサ、連結型コンデンサ、インバータおよび電動車両 |
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-
1994
- 1994-07-01 JP JP6173612A patent/JPH0817672A/ja active Pending
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19961022 |