JPH08183768A - L−プロリンの単離法 - Google Patents
L−プロリンの単離法Info
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- JPH08183768A JPH08183768A JP32774194A JP32774194A JPH08183768A JP H08183768 A JPH08183768 A JP H08183768A JP 32774194 A JP32774194 A JP 32774194A JP 32774194 A JP32774194 A JP 32774194A JP H08183768 A JPH08183768 A JP H08183768A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 不純物アミノ酸を含むL−プロリン水溶液か
ら高純度のL−プロリンを高収率で単離する。 【構成】 不純物アミノ酸を含むL−プロリン水溶液を
H+型強酸性カチオン交換樹脂に操作温度40〜80℃
の範囲で付し、L−プロリンを吸着させた後、アンモニ
ア水を通液することにより、吸着したL−プロリンを溶
離する。
ら高純度のL−プロリンを高収率で単離する。 【構成】 不純物アミノ酸を含むL−プロリン水溶液を
H+型強酸性カチオン交換樹脂に操作温度40〜80℃
の範囲で付し、L−プロリンを吸着させた後、アンモニ
ア水を通液することにより、吸着したL−プロリンを溶
離する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、L−プロリンの単離法
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品用、飼料用、医薬用、化粧品用、工
業用などの広い分野で用いられているL−プロリンは、
通常、グルコース等の糖分を炭素源とする発酵法により
製造される。この方法で得られるL−プロリンを含む発
酵液は、L−プロリンだけでなく数種の副生アミノ酸を
含んでいる。また、その他にも有機酸や無機のカチオ
ン、アニオン、色素等の不純物を含んでいる。したがっ
て、醗酵法で製造されるL−プロリンを醗酵液から純粋
な形で得る為には、これらの多くの不純物や副生アミノ
酸を効率良く除去することが大きな課題となる。このよ
うな発酵液は、後述のように、本発明で処理されるべき
L−プロリン水溶液の典型的な一例である。
業用などの広い分野で用いられているL−プロリンは、
通常、グルコース等の糖分を炭素源とする発酵法により
製造される。この方法で得られるL−プロリンを含む発
酵液は、L−プロリンだけでなく数種の副生アミノ酸を
含んでいる。また、その他にも有機酸や無機のカチオ
ン、アニオン、色素等の不純物を含んでいる。したがっ
て、醗酵法で製造されるL−プロリンを醗酵液から純粋
な形で得る為には、これらの多くの不純物や副生アミノ
酸を効率良く除去することが大きな課題となる。このよ
うな発酵液は、後述のように、本発明で処理されるべき
L−プロリン水溶液の典型的な一例である。
【0003】L−プロリン発酵液からL−プロリンを単
離する方法として、室温あるいはそれより低い温度で強
酸性陽イオン交換樹脂に吸着させ夾雑物を貫流した後、
アンモニア水でL−プロリンを溶出させ、その後晶析に
より分離するという、ごく一般的な方法が知られている
(例えば、特開昭58−60995号、特開昭60−1
41284号、特開平3−195493号)。
離する方法として、室温あるいはそれより低い温度で強
酸性陽イオン交換樹脂に吸着させ夾雑物を貫流した後、
アンモニア水でL−プロリンを溶出させ、その後晶析に
より分離するという、ごく一般的な方法が知られている
(例えば、特開昭58−60995号、特開昭60−1
41284号、特開平3−195493号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
はL−プロリンに近い等電点を持つ副生アミノ酸をL−
プロリンからイオン交換樹脂により分離するのは難し
く、どうしても、夾雑した状態のものが得られるに過ぎ
ず、そのため、より純度の高いL−プロリンを製造する
には、再晶析を繰り返えさざるを得ず、収率の低下をき
たすという問題がある。
はL−プロリンに近い等電点を持つ副生アミノ酸をL−
プロリンからイオン交換樹脂により分離するのは難し
く、どうしても、夾雑した状態のものが得られるに過ぎ
ず、そのため、より純度の高いL−プロリンを製造する
には、再晶析を繰り返えさざるを得ず、収率の低下をき
たすという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高純度の
L−プロリンを高収率で単離する方法を見いだすべく鋭
意研究した結果、本発明を完成するに至った。
L−プロリンを高収率で単離する方法を見いだすべく鋭
意研究した結果、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、L−プロリンが主成
分であるアミノ酸混合液からH+型強酸性カチオン交換
樹脂を用い、イオン交換クロマトグラフィーの操作温度
を40〜80℃の範囲で吸着、溶離を行うことを特徴と
するL−プロリンの単離法である。
分であるアミノ酸混合液からH+型強酸性カチオン交換
樹脂を用い、イオン交換クロマトグラフィーの操作温度
を40〜80℃の範囲で吸着、溶離を行うことを特徴と
するL−プロリンの単離法である。
【0007】さらに、H+型強酸性カチオン交換樹脂に
L−プロリンを主成分とする混合液(副生アミノ酸を含
有するL−プロリン発酵液を含む)を吸着させ、H+型
強酸性カチオン交換樹脂からL−プロリンが濃縮された
形で得られた溶離液をOH-型強塩基性アニオン交換樹
脂に接触させてOH-型強塩基性アニオン交換樹脂吸着
成分を除去する、高純度のL−プロリンを効率良く単離
する方法である。
L−プロリンを主成分とする混合液(副生アミノ酸を含
有するL−プロリン発酵液を含む)を吸着させ、H+型
強酸性カチオン交換樹脂からL−プロリンが濃縮された
形で得られた溶離液をOH-型強塩基性アニオン交換樹
脂に接触させてOH-型強塩基性アニオン交換樹脂吸着
成分を除去する、高純度のL−プロリンを効率良く単離
する方法である。
【0008】一般に、高速液体クロマトグラフィーにお
けるイオン交換クロマトグラフィーでは、カラムの温度
を上げることにより、固定相中の試料成分の拡散速度が
速くなり、イオン交換反応を促進するため理論段数が上
がる。そのため、高温での操作により分離効率を上げる
ことができ、常温においては重なり合うピークでも分離
することが可能になる。しかし、高速液体クロマトグラ
フィーでは、イオン交換樹脂の交換容量からみると、分
離用に供することができる試料の量は極微量であり、使
用する樹脂当たりの処理効率は低く、多量の試料を処理
することはできない。
けるイオン交換クロマトグラフィーでは、カラムの温度
を上げることにより、固定相中の試料成分の拡散速度が
速くなり、イオン交換反応を促進するため理論段数が上
がる。そのため、高温での操作により分離効率を上げる
ことができ、常温においては重なり合うピークでも分離
することが可能になる。しかし、高速液体クロマトグラ
フィーでは、イオン交換樹脂の交換容量からみると、分
離用に供することができる試料の量は極微量であり、使
用する樹脂当たりの処理効率は低く、多量の試料を処理
することはできない。
【0009】また、イオン交換樹脂により、同じ電荷を
帯びた不純物を樹脂に吸着させ除去しようとする場合、
目的物の一部も樹脂に吸着され、収率が低下するという
問題がある。
帯びた不純物を樹脂に吸着させ除去しようとする場合、
目的物の一部も樹脂に吸着され、収率が低下するという
問題がある。
【0010】本発明は、イオン交換樹脂の交換容量ぎり
ぎりまで試料を注入し、大量かつ効果的に高純度のアミ
ノ酸を製造しようとする工業的規模への応用の道を新た
に開いたものである。
ぎりまで試料を注入し、大量かつ効果的に高純度のアミ
ノ酸を製造しようとする工業的規模への応用の道を新た
に開いたものである。
【0011】以下、本発明を更に詳しく説明する。L−
プロリンと他の中性アミノ酸、例えばL−アラニン、L
−バリン等はH+型強酸性カチオン交換樹脂に対する吸
着力には大きな差は見られない。操作温度が常温では、
アンモニア水による溶離の際、それら副生アミノ酸はL
−プロリンとほぼ同時に溶出してくる。このためL−プ
ロリンの収率は低かった。また、酸性アミノ酸であるL
−グルタミン酸等も、このような分離操作によりL−プ
ロリンよりは早く溶出する傾向はあるものの、大部分は
L−プロリンと同時に溶出してしまう。
プロリンと他の中性アミノ酸、例えばL−アラニン、L
−バリン等はH+型強酸性カチオン交換樹脂に対する吸
着力には大きな差は見られない。操作温度が常温では、
アンモニア水による溶離の際、それら副生アミノ酸はL
−プロリンとほぼ同時に溶出してくる。このためL−プ
ロリンの収率は低かった。また、酸性アミノ酸であるL
−グルタミン酸等も、このような分離操作によりL−プ
ロリンよりは早く溶出する傾向はあるものの、大部分は
L−プロリンと同時に溶出してしまう。
【0012】一方、操作温度を40〜80℃に上げるこ
とにより、樹脂のイオン交換反応が促進され、吸着時に
L−プロリンと副生アミノ酸の樹脂に対する吸着力に差
が生じる。また、アンモニア水による溶離時において
は、樹脂が加温されることによる分離効率の向上によ
り、L−プロリンと副生アミノ酸が効率よく分離されL
−プロリンの収率が著しく向上すると考えられる。
とにより、樹脂のイオン交換反応が促進され、吸着時に
L−プロリンと副生アミノ酸の樹脂に対する吸着力に差
が生じる。また、アンモニア水による溶離時において
は、樹脂が加温されることによる分離効率の向上によ
り、L−プロリンと副生アミノ酸が効率よく分離されL
−プロリンの収率が著しく向上すると考えられる。
【0013】吸着・溶離のいずれの操作においても、操
作温度が80℃を越える場合では、カラム内に気泡が発
生し、また、樹脂の劣化が早まるため、実用的ではな
く、一方、40℃未満では不純物アミノ酸とL−プロリ
ンとの分離が充分でなく、収率よく高純度のL−プロリ
ンを得るためにはさらなる精製が必要となる。
作温度が80℃を越える場合では、カラム内に気泡が発
生し、また、樹脂の劣化が早まるため、実用的ではな
く、一方、40℃未満では不純物アミノ酸とL−プロリ
ンとの分離が充分でなく、収率よく高純度のL−プロリ
ンを得るためにはさらなる精製が必要となる。
【0014】不純物を含有するL−プロリン水溶液を型
強酸性カチオン交換樹脂に付するに際しては、先ずL−
プロリン水溶液を酸性に調整し、L−プロリンを荷電状
態とする。L−プロリンの等電点付近では、樹脂に対す
る吸着能は低下する。
強酸性カチオン交換樹脂に付するに際しては、先ずL−
プロリン水溶液を酸性に調整し、L−プロリンを荷電状
態とする。L−プロリンの等電点付近では、樹脂に対す
る吸着能は低下する。
【0015】一方、強酸性カチオン交換樹脂はH+型に
して使用する。他のカチオンの型、例えばアンモニウム
塩型では、樹脂に対するL−プロリンの吸着能が低下す
るため実用的ではない。
して使用する。他のカチオンの型、例えばアンモニウム
塩型では、樹脂に対するL−プロリンの吸着能が低下す
るため実用的ではない。
【0016】溶離に用いるアンモニア水の濃度は、0.
25〜1%程度が適当である。アンモニア水の濃度が高
まれば、L−プロリンの溶出速度は増す。
25〜1%程度が適当である。アンモニア水の濃度が高
まれば、L−プロリンの溶出速度は増す。
【0017】本発明に用いる強酸性カチオン交換樹脂と
しては、公知のものがいずれでも使用できる。市販のも
のとして、例えば、ダイヤイオンUBK−530K、S
K−102、SK−104、SK−106、SK−1B
およびSK−104S(以上、三菱化成社製)、レバチ
ットS−100、S−109、SP−112、SP−1
20およびMDS−1368(以上、バイエル社製)、
IR−116、IR−118、IR−120B、IR−
122およびIR−124(以上、アンバーライト社
製)等をあげることができる。これらの中ではマクロポ
ーラス型のものよりゲル型のものの方が分離能が良い。
架橋度は4〜8%が一般的である。
しては、公知のものがいずれでも使用できる。市販のも
のとして、例えば、ダイヤイオンUBK−530K、S
K−102、SK−104、SK−106、SK−1B
およびSK−104S(以上、三菱化成社製)、レバチ
ットS−100、S−109、SP−112、SP−1
20およびMDS−1368(以上、バイエル社製)、
IR−116、IR−118、IR−120B、IR−
122およびIR−124(以上、アンバーライト社
製)等をあげることができる。これらの中ではマクロポ
ーラス型のものよりゲル型のものの方が分離能が良い。
架橋度は4〜8%が一般的である。
【0018】使用する強酸性カチオン交換樹脂量は、水
溶液のL−プロリンおよび不純物全体の濃度の多少によ
り適宜決定されるが、樹脂にL−プロリンを吸着させた
時、L−プロリンが洩れない程度であれば良く、例え
ば、L−プロリン濃度が5%程度で無機塩の濃度が5%
程度の水溶液の場合、その水溶液量の1〜2倍程度で充
分である。
溶液のL−プロリンおよび不純物全体の濃度の多少によ
り適宜決定されるが、樹脂にL−プロリンを吸着させた
時、L−プロリンが洩れない程度であれば良く、例え
ば、L−プロリン濃度が5%程度で無機塩の濃度が5%
程度の水溶液の場合、その水溶液量の1〜2倍程度で充
分である。
【0019】本発明の方法では、まず、H+型強酸性カ
チオン交換樹脂をカラムに充填し、カラム温度を40〜
80℃の範囲で恒温化させた後、カラム上部に上記の目
安の量のL−プロリン水溶液を注入する。
チオン交換樹脂をカラムに充填し、カラム温度を40〜
80℃の範囲で恒温化させた後、カラム上部に上記の目
安の量のL−プロリン水溶液を注入する。
【0020】例えば、不純物を含むL−プロリン水溶液
の場合、H+型強酸性カチオン交換樹脂をカラムに充填
し、カラム温度を40〜80℃に恒温化し、その上部に
pHを1〜5好ましくは2〜4に調節したL−プロリン
水溶液を適量注入する。次いで、水を通液することによ
り、アニオン、非荷電性物質、発酵液においてはさらに
種々の色素等の夾雑物を溶出させる。その後に0.25
〜1%アンモニア溶液を通液することにより、まず、酸
性アミノ酸、続いてL−プロリン、そして中性、塩基性
アミノ酸の順に溶離させ、L−プロリンが主成分である
画分を集める。
の場合、H+型強酸性カチオン交換樹脂をカラムに充填
し、カラム温度を40〜80℃に恒温化し、その上部に
pHを1〜5好ましくは2〜4に調節したL−プロリン
水溶液を適量注入する。次いで、水を通液することによ
り、アニオン、非荷電性物質、発酵液においてはさらに
種々の色素等の夾雑物を溶出させる。その後に0.25
〜1%アンモニア溶液を通液することにより、まず、酸
性アミノ酸、続いてL−プロリン、そして中性、塩基性
アミノ酸の順に溶離させ、L−プロリンが主成分である
画分を集める。
【0021】通液速度(SV)については、通常0.5
〜10程度であれば良い。目的分画位置は溶離液のp
H、着色度、電気伝導度などの時間的変化を追跡して決
定することができる。
〜10程度であれば良い。目的分画位置は溶離液のp
H、着色度、電気伝導度などの時間的変化を追跡して決
定することができる。
【0022】本発明において、L−プロリンが主成分で
あれば上記によりL−プロリンが効率よく単離できるの
であるが、特にたとえばL−グルタミン酸のような酸性
アミノ酸が含まれている場合、上記により単離できるが
L−プロリンとの分離が充分でないことが多い。
あれば上記によりL−プロリンが効率よく単離できるの
であるが、特にたとえばL−グルタミン酸のような酸性
アミノ酸が含まれている場合、上記により単離できるが
L−プロリンとの分離が充分でないことが多い。
【0023】好ましくは、H+型強酸性カチオン交換樹
脂から溶離されたL−プロリン画分をOH-型強塩基性
アニオン交換樹脂に通液し、酸性アミノ酸であるL−グ
ルタミン酸等を吸着除去する。なお、OH-型強塩基性
アニオン交換樹脂にL−プロリンも同時に吸着される
が、通液が進むにつれ、一端吸着したL−プロリンは、
より樹脂に対する吸着力が強いL−グルタミン酸等と置
換され、順次溶出してくる。よって、樹脂量を適切に設
定することにより、L−プロリンを95%以上回収で
き、L−グルタミン酸等の酸性アミノ酸も除去すること
が可能となる。
脂から溶離されたL−プロリン画分をOH-型強塩基性
アニオン交換樹脂に通液し、酸性アミノ酸であるL−グ
ルタミン酸等を吸着除去する。なお、OH-型強塩基性
アニオン交換樹脂にL−プロリンも同時に吸着される
が、通液が進むにつれ、一端吸着したL−プロリンは、
より樹脂に対する吸着力が強いL−グルタミン酸等と置
換され、順次溶出してくる。よって、樹脂量を適切に設
定することにより、L−プロリンを95%以上回収で
き、L−グルタミン酸等の酸性アミノ酸も除去すること
が可能となる。
【0024】H+型強酸性カチオン交換樹脂カラムの溶
出液のL−プロリン画分を強塩基性アニオン交換樹脂に
付するに際し、特に溶出液のpHを調節する必要はない
が通常は3〜7の範囲であることが多い。
出液のL−プロリン画分を強塩基性アニオン交換樹脂に
付するに際し、特に溶出液のpHを調節する必要はない
が通常は3〜7の範囲であることが多い。
【0025】強塩基性アニオン交換樹脂はOH-型にし
て使用する。他のアニオンの型、例えば、Cl-型では
溶出液中にCl-が混入し、また樹脂に対するL−グル
タミン酸等の吸着能が低下するため実用的ではない。
て使用する。他のアニオンの型、例えば、Cl-型では
溶出液中にCl-が混入し、また樹脂に対するL−グル
タミン酸等の吸着能が低下するため実用的ではない。
【0026】ここで用いうる強塩基性アニオン交換樹脂
としては、公知の強塩基性アニオン交換樹脂がいずれで
も使用でき、市販品として、例えば、ダイヤイオンPA
306、PA312およびPA318(以上、三菱化成
社製)、レバチットM500、MP500およびMP5
00A(以上、バイエル社製)、アンバーライトIRA
−430、IRA−900およびIRA−904(以
上、アンバーライト社製)が販売されている。これらの
中ではマクロポーラス型のものがゲル型のものより吸着
能が良く、好適に使用できる。
としては、公知の強塩基性アニオン交換樹脂がいずれで
も使用でき、市販品として、例えば、ダイヤイオンPA
306、PA312およびPA318(以上、三菱化成
社製)、レバチットM500、MP500およびMP5
00A(以上、バイエル社製)、アンバーライトIRA
−430、IRA−900およびIRA−904(以
上、アンバーライト社製)が販売されている。これらの
中ではマクロポーラス型のものがゲル型のものより吸着
能が良く、好適に使用できる。
【0027】使用する強塩基性アニオン交換樹脂量は、
L−プロリン含有液に含まれるL−グルタミン酸等の酸
性成分を完全に補足できる量で充分であり、例えば、酸
性アミノ酸成分がL−グルタミン酸のみである場合、そ
の濃度が0.3%程度のときは、その水溶液量の1/3
0程度で充分である。水溶液のL−グルタミン酸濃度の
多少により、樹脂量は適宜設定する。
L−プロリン含有液に含まれるL−グルタミン酸等の酸
性成分を完全に補足できる量で充分であり、例えば、酸
性アミノ酸成分がL−グルタミン酸のみである場合、そ
の濃度が0.3%程度のときは、その水溶液量の1/3
0程度で充分である。水溶液のL−グルタミン酸濃度の
多少により、樹脂量は適宜設定する。
【0028】本発明では、OH-型強塩基性アニオン交
換樹脂をカラムに充填し、カラムの上部に上記の目安の
量のL−プロリン水溶液を注入する。
換樹脂をカラムに充填し、カラムの上部に上記の目安の
量のL−プロリン水溶液を注入する。
【0029】例えば、L−グルタミン酸を含むL−プロ
リン水溶液の場合、OH-型強塩基性アニオン交換樹脂
をカラムに充填し、その上部にL−プロリン水溶液を適
量注入する。通液につれて、L−グルタミン酸が優先的
に樹脂に吸着し、L−プロリンは殆ど未吸着のまま溶出
し、素通しの流出液として回収される。次いで適量の水
で水洗することにより、カラム内に残存するL−プロリ
ンを回収する。
リン水溶液の場合、OH-型強塩基性アニオン交換樹脂
をカラムに充填し、その上部にL−プロリン水溶液を適
量注入する。通液につれて、L−グルタミン酸が優先的
に樹脂に吸着し、L−プロリンは殆ど未吸着のまま溶出
し、素通しの流出液として回収される。次いで適量の水
で水洗することにより、カラム内に残存するL−プロリ
ンを回収する。
【0030】通液速度(SV)については、通常0.5
〜20程度であれば良い。カラムの操作温度については
常温で良い。温度を上げればL−グルタミン酸の吸着能
が増すが、50℃以上では、樹脂の性能が著しく劣化す
るため実用的ではない。
〜20程度であれば良い。カラムの操作温度については
常温で良い。温度を上げればL−グルタミン酸の吸着能
が増すが、50℃以上では、樹脂の性能が著しく劣化す
るため実用的ではない。
【0031】得られたL−プロリン溶離液からL−プロ
リンの単離は、従来公知の方法ででき、例えば、活性炭
により残存する色素を除去した後、スプレードライによ
る乾燥でL−プロリンを得ることができる。
リンの単離は、従来公知の方法ででき、例えば、活性炭
により残存する色素を除去した後、スプレードライによ
る乾燥でL−プロリンを得ることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0033】実施例1 L−プロリン50g/lおよびL−アラニン0.5g/
l、L−バリン3.0g/l、NaCl10g/l、 MgSO4
・7H2O 0.5g/l、 (NH4)2SO4 20g/lを含む
L−プロリン水溶液のpHを塩酸で3.0に調節したの
ち70℃にし、その110mlを強酸性イオン交換樹脂ダ
イヤイオンUBK−530K(架橋度6%、ゲル型、三
菱化成社製)のH+型を110ml充填した、70℃に保
温したカラム(φ1.6×55cm)の上部に注入した。
次に、70℃の水440mlで水洗した後、70℃の0.
5%アンモニア水1lで溶離した。吸着、水洗、溶離の
操作はSV=2.0の条件下であった。アンモニア水溶
離液をフラクションコレクターで12ml毎に分取し、ア
ミノ酸をアミノ酸HPLCにて測定した。また、pHも
測定した。結果を図1に示す。L−プロリンが溶出し始
めてからL−アラニン、L−バリンが溶出してくるまで
のフラクションをL−プロリン画分として集め、アミノ
酸HPLCにて分析して、L−アラニンおよびL−バリ
ンの除去率、L−プロリンの回収率を以下の式によって
求めた。結果を表1に示す。 L−アラニン(L−バリン)の除去率(%)=100−
(A/B)×100 A:L−プロリン画分液中のL−アラニン(L−バリ
ン)絶対量(g) B:カラムに注入したL−プロリン水溶液中のL−アラ
ニン(L−バリン)絶対量(g) L−プロリンの回収率(%)=(a/b)×100 a:L−プロリン画分液中のL−プロリン絶対量(g) b:カラムに注入したL−プロリン水溶液中のL−プロ
リン絶対量(g)
l、L−バリン3.0g/l、NaCl10g/l、 MgSO4
・7H2O 0.5g/l、 (NH4)2SO4 20g/lを含む
L−プロリン水溶液のpHを塩酸で3.0に調節したの
ち70℃にし、その110mlを強酸性イオン交換樹脂ダ
イヤイオンUBK−530K(架橋度6%、ゲル型、三
菱化成社製)のH+型を110ml充填した、70℃に保
温したカラム(φ1.6×55cm)の上部に注入した。
次に、70℃の水440mlで水洗した後、70℃の0.
5%アンモニア水1lで溶離した。吸着、水洗、溶離の
操作はSV=2.0の条件下であった。アンモニア水溶
離液をフラクションコレクターで12ml毎に分取し、ア
ミノ酸をアミノ酸HPLCにて測定した。また、pHも
測定した。結果を図1に示す。L−プロリンが溶出し始
めてからL−アラニン、L−バリンが溶出してくるまで
のフラクションをL−プロリン画分として集め、アミノ
酸HPLCにて分析して、L−アラニンおよびL−バリ
ンの除去率、L−プロリンの回収率を以下の式によって
求めた。結果を表1に示す。 L−アラニン(L−バリン)の除去率(%)=100−
(A/B)×100 A:L−プロリン画分液中のL−アラニン(L−バリ
ン)絶対量(g) B:カラムに注入したL−プロリン水溶液中のL−アラ
ニン(L−バリン)絶対量(g) L−プロリンの回収率(%)=(a/b)×100 a:L−プロリン画分液中のL−プロリン絶対量(g) b:カラムに注入したL−プロリン水溶液中のL−プロ
リン絶対量(g)
【0034】実施例2〜5 吸着、水洗、溶離の操作温度を40、50、60または
80℃にする他は実施例1を繰り返した。結果を図2〜
5および表1に示す。
80℃にする他は実施例1を繰り返した。結果を図2〜
5および表1に示す。
【0035】比較例1 吸着、水洗、溶離の操作温度を30℃にする他は実施例
1を繰り返した。結果を図6および表1に示す。
1を繰り返した。結果を図6および表1に示す。
【0036】比較例2 吸着、水洗、溶離の操作温度を90℃にする他は実施例
1を繰り返そうとしたが、カラム内が発泡して吸着させ
ることができず、実験を中止した。
1を繰り返そうとしたが、カラム内が発泡して吸着させ
ることができず、実験を中止した。
【0037】
【表1】
【0038】実施例6、比較例3 強酸性イオン交換樹脂としてレバチットMDS1368
(架橋度6%、ゲル型、バイエル社製)のH+型を用い
る他は実施例1または比較例1を繰り返した。溶出曲線
はそれぞれ図7、図8に示す通りであった。また、L−
アラニン、L−バリン除去率およびL−プロリン回収率
は表2に示す通りであった。
(架橋度6%、ゲル型、バイエル社製)のH+型を用い
る他は実施例1または比較例1を繰り返した。溶出曲線
はそれぞれ図7、図8に示す通りであった。また、L−
アラニン、L−バリン除去率およびL−プロリン回収率
は表2に示す通りであった。
【0039】
【表2】
【0040】実施例7 L−プロリン発酵液を除菌して得た、L−プロリン55
g/lおよびL−グルタミン酸6.2g/l、L−アラ
ニン0.3g/l、L−バリン3.5g/l、Na+5
g/l、Mg2+0.05g/l、NH4 +3g/lを含む
L−プロリン水溶液のpHを塩酸で3.0に調節し、そ
の110mlを強酸性イオン交換樹脂ダイヤイオンUBK
−530K(架橋度6%、三菱化成社製)のH+型を1
10ml充填したカラム(φ1.6×55cm)の上部に注
入した。含まれるカチオンの量は、イオンクロマトグラ
フィーにより定量して求めた。次に、440mlの水で水
洗した後、0.5%のアンモニア水1.0lで溶離し
た。吸着、水洗、溶離の操作をSV=2.0の条件下
で、温度を70℃で行った。上記実施例の溶出曲線は図
9に示す通りであった。また、L−アラニン、L−バリ
ン除去率はともに99.3%であり、L−プロリン回収
率は87%であった。得られたL−プロリン画分の液2
64mlには、L−グルタミン酸が2.5g/l含まれて
おり、pHは4.2であった。次に強塩基性アニオン交
換樹脂ダイヤイオンPA306(三菱化成社製)のOH
-型を9ml充填したカラム(φ1.6×4.5cm)の上
部に流速がSV=2.0、操作温度25℃の条件下で注
入し、36mlの水で水洗を行い、L−グルタミン酸を除
去して、L−プロリン水溶液300mlを得た。この水溶
液を凍結乾燥し、L−プロリンの結晶5.0gを得た。
L−プロリンの最終純度は99.9%、回収率はL−プ
ロリン発酵液に対して83%であった。
g/lおよびL−グルタミン酸6.2g/l、L−アラ
ニン0.3g/l、L−バリン3.5g/l、Na+5
g/l、Mg2+0.05g/l、NH4 +3g/lを含む
L−プロリン水溶液のpHを塩酸で3.0に調節し、そ
の110mlを強酸性イオン交換樹脂ダイヤイオンUBK
−530K(架橋度6%、三菱化成社製)のH+型を1
10ml充填したカラム(φ1.6×55cm)の上部に注
入した。含まれるカチオンの量は、イオンクロマトグラ
フィーにより定量して求めた。次に、440mlの水で水
洗した後、0.5%のアンモニア水1.0lで溶離し
た。吸着、水洗、溶離の操作をSV=2.0の条件下
で、温度を70℃で行った。上記実施例の溶出曲線は図
9に示す通りであった。また、L−アラニン、L−バリ
ン除去率はともに99.3%であり、L−プロリン回収
率は87%であった。得られたL−プロリン画分の液2
64mlには、L−グルタミン酸が2.5g/l含まれて
おり、pHは4.2であった。次に強塩基性アニオン交
換樹脂ダイヤイオンPA306(三菱化成社製)のOH
-型を9ml充填したカラム(φ1.6×4.5cm)の上
部に流速がSV=2.0、操作温度25℃の条件下で注
入し、36mlの水で水洗を行い、L−グルタミン酸を除
去して、L−プロリン水溶液300mlを得た。この水溶
液を凍結乾燥し、L−プロリンの結晶5.0gを得た。
L−プロリンの最終純度は99.9%、回収率はL−プ
ロリン発酵液に対して83%であった。
【0041】
【発明の効果】このように、本発明の方法は、H+型強
酸性カチオン交換樹脂の操作温度を常温で分離する従来
の方法に比べ、L−プロリンの分離性が良好であること
は明らかであり、なおかつ、H+型強酸性カチオン交換
樹脂で完全に除去できない酸性アミノ酸についても、O
H-型強塩基性アニオン交換樹脂を適切に用いることに
より除去され、L−プロリンを高純度、高収率にかつ容
易に得ることができるので、その工業的価値は極めて高
い。
酸性カチオン交換樹脂の操作温度を常温で分離する従来
の方法に比べ、L−プロリンの分離性が良好であること
は明らかであり、なおかつ、H+型強酸性カチオン交換
樹脂で完全に除去できない酸性アミノ酸についても、O
H-型強塩基性アニオン交換樹脂を適切に用いることに
より除去され、L−プロリンを高純度、高収率にかつ容
易に得ることができるので、その工業的価値は極めて高
い。
【図1】 実施例1の溶離曲線(操作温度 700C)。
【図2】 実施例2の溶離曲線(操作温度 400C)。
【図3】 実施例3の溶離曲線(操作温度 500C)。
【図4】 実施例4の溶離曲線(操作温度 600C)。
【図5】 実施例5の溶離曲線(操作温度 800C)。
【図6】 比較例1の溶離曲線(操作温度 300C)。
【図7】 実施例6の溶離曲線(操作温度 700C)。
【図8】 比較例3の溶離曲線(操作温度 300C)。
【図9】 実施例7の溶離曲線(操作温度 700C)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 武史 北海道砂川市豊沼町1番地 三井東圧化学 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】L−プロリンが主成分であるアミノ酸混合
液からH+型強酸性カチオン交換樹脂を用い、イオン交
換クロマトグラフィーの操作温度を40〜80℃の範囲
で吸着、溶離を行うことを特徴とするL−プロリンの単
離法。 - 【請求項2】H+型強酸性カチオン交換樹脂を用いてL
−プロリンを単離した後、L−プロリンを主として含む
溶離液をさらにOH-型強塩基性アニオン交換樹脂によ
り酸性アミノ酸を除去する請求項1記載のL−プロリン
の単離法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32774194A JPH08183768A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | L−プロリンの単離法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32774194A JPH08183768A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | L−プロリンの単離法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08183768A true JPH08183768A (ja) | 1996-07-16 |
Family
ID=18202465
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32774194A Pending JPH08183768A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | L−プロリンの単離法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08183768A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2383041B (en) * | 2000-10-23 | 2004-11-17 | Zambon Spa | Process for the preparation of gabapentin |
| CN102675180A (zh) * | 2012-05-31 | 2012-09-19 | 精晶药业有限公司 | 一种脯氨酸的提取方法 |
| JP2015136641A (ja) * | 2014-01-21 | 2015-07-30 | 太平洋セメント株式会社 | リン酸廃液の処理方法及び処理装置 |
-
1994
- 1994-12-28 JP JP32774194A patent/JPH08183768A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2383041B (en) * | 2000-10-23 | 2004-11-17 | Zambon Spa | Process for the preparation of gabapentin |
| US7199266B2 (en) | 2000-10-23 | 2007-04-03 | Zambon Group S.P.A. | Process for the preparation of gabapentin |
| US7365227B2 (en) | 2000-10-23 | 2008-04-29 | Zach System S.P.A. | Process for the preparation of gabapentin |
| CN102675180A (zh) * | 2012-05-31 | 2012-09-19 | 精晶药业有限公司 | 一种脯氨酸的提取方法 |
| JP2015136641A (ja) * | 2014-01-21 | 2015-07-30 | 太平洋セメント株式会社 | リン酸廃液の処理方法及び処理装置 |
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