JPH08185717A - 自己融着性集合絶縁電線及びその製造方法 - Google Patents

自己融着性集合絶縁電線及びその製造方法

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JPH08185717A
JPH08185717A JP33958294A JP33958294A JPH08185717A JP H08185717 A JPH08185717 A JP H08185717A JP 33958294 A JP33958294 A JP 33958294A JP 33958294 A JP33958294 A JP 33958294A JP H08185717 A JPH08185717 A JP H08185717A
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self
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layer
fusion
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JP33958294A
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Kazuhisa Danno
和久 檀野
Kazue Tamura
和重 田村
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Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数本の絶縁電線素線が長手方向に平行に概
ね円形状に接着されており、さらにその最外周に融着層
が形成された自己融着性集合絶縁電線であって、集合線
内部に充填され各素線を接着している層が、融着層の曲
げ弾性率より大きい曲げ弾性率を有する材料からなるこ
とを特徴とする自己融着性絶縁電線。 【効果】 撚加工などの複雑な工程を必要とせず、コイ
ル加工時の作業性に優れ、寸法安定性の良好な自己支持
型コイルを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自己融着性集合絶縁電
線およびその製造方法に関するものである。さらに詳し
くは、撚加工などの複雑な工程がない簡便な工程で製造
でき、素線同士が密着しているためコイル加工時の作業
性に優れ、導体占有率の低下が小さいためコイルの発熱
量低減に効果的で、かつ巻枠等のない自己支持型のコイ
ルを作製した場合において、成型したコイルの寸法安定
性に優れる自己融着性集合絶縁電線およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスプレイ用偏向コイルやトランスな
ど高周波用コイルに使用される巻線では、発熱等の損失
を抑えるために、細径の絶縁電線が使用される。しかし
ながら、細線を多数本巻く方法では繰り出し本数が多く
なり、また断線しやすいという問題がある。そこで、細
線を2〜5本平行してボビンに巻いた束ね電線や、多数
本の素線を撚加工したリッツ線のような集合絶縁電線が
開発されている。しかしながら、束ね電線は細線同士が
結合されていないため断線の問題は解決されない。この
ため、多数本の素線を撚り合わせたリッツ線が広く使用
されている。特にディスプレイ偏向ヨークでは、従来、
主に導体径φ0.4〜0.3mm程度の単線が使用されて
いたが、ディスプレイの大型化および高精細化にともな
い大電流および高周波電流が使用されるようになり、発
熱量低減のために導体径φ0.2〜0.1mmのリッツ線
が多く使用されるようになった。
【0003】しかしながら、図1に示したような、導体
1に絶縁層2および融着層3を形成した自己融着性絶縁
電線素線4を撚り合わせただけのリッツ線では、素線4
同士が接着されていないため撚りが緩みやすく、コイル
加工時やヨーク組立時に浮き出した線が引っかかり断線
することが多い。また、素線間の融着層が集合線断面中
に占める割合が大きいため、導体占有率が小さくなりオ
ーム抵抗が増加する問題がある。また、図2に示したよ
うな絶縁電線素線4を撚り合わせたうえに一括して融着
層3を形成したいわゆるシースドリッツ線では、前記の
問題は解決できるが、製造工程中に焼き付け工程と撚り
線工程が混在するため複雑となり、加工コストが高い。
【0004】これらを解決する技術として、実開昭61
−36944には、図3に示したような、絶縁電線素線
4を長手方向に平行に概ね全体に融着ワニスを塗布焼き
付けて融着層3を形成した自己融着性集合絶縁電線が開
示されている。この集合絶縁電線は、コイル加工時やヨ
ーク組立時の断線が少なく、融着層を設けても導体占有
率の低下が小さく発熱量低減に効果的である。また、撚
り加工などの複雑な工程を必要としないため安価に集合
線を製造できる。
【0005】ところで、偏向ヨーク等に多く用いられて
いるくら型のコイルでは、自己融着性集合絶縁電線を任
意の形状の金型に巻き付け、加圧と同時に加熱すること
により融着層同士を接着させ、冷却後金型から取り出す
ことにより、融着層材料により形状が保持された、巻枠
等のない自己支持型のコイルを作製している。しかしな
がら、前述した素線束内部に融着ワニスを塗布含浸させ
焼き付けた絶縁電線では、リッツ線のような撚り線に比
べ線材の柔軟性に劣るため、曲げ加工に対する反発力が
大きい。このため、金型から取り出す際に、線材のスプ
リングバックが大きく、結果としてコイル寸法が金型と
大きく異なる欠点を有していた。特に、偏向ヨークコイ
ルのように屈曲部を有するコイルではこの部分の線材の
反発力が大きいため、コイルの歪みが大きくなるという
欠点を有していた。
【0006】これを解決するために、線材を金型に巻き
付ける際の張力を大きくしたり、加圧力を大きくして、
線材の屈曲させる力を大きくする方法が考えられるが、
この方法では加熱時などに絶縁材が損傷を受ける可能性
があり、実用的でない。また、加熱後の加圧冷却時間を
長くする方法も考えられるが、この方法は加工時間が長
くなるため生産効率が落ちる。
【0007】さらに、融着層に弾性率の大きい材料を用
いて、融着層のコイル形状保持力を大きくし、線材の反
発力を抑える方法も考えられる。しかしながら、一般に
弾性率の大きい材料は耐熱性が高いため、融着温度が高
くなる。特に、ディスプレイ偏向ヨークコイルでは、低
い温度で融着でき、かつ成型したコイルは融着温度ぎり
ぎりの高い温度で使用できることが求められるため、自
己融着性絶縁電線の融着層の材料には100〜150℃
に明確な融点を示す熱可塑性有機材料が要求されるが、
このような材料でコイルの歪みを低減できる弾性率の大
きい材料は得られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
如き欠点を解消し、簡便な工程で製造でき、コイル加工
時の作業性に優れ、導体占有率の低下が小さいためコイ
ルの発熱量低減に効果的で、寸法安定性に優れた、巻枠
等のない自己支持型コイルを与える自己融着性集合絶縁
電線を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の要求
に応えるべく鋭意研究の結果、上記課題を解決し得る本
発明を完成するに至った。即ち、本発明の第1は、複数
本の絶縁電線素線が長手方向に平行に概ね円形状に接着
されており、さらにその最外周に融着層が形成された自
己融着性集合絶縁電線であって、集合線内部に充填され
各素線を接着している層が、融着層の曲げ弾性率より大
きい曲げ弾性率を有する材料からなることを特徴とする
自己融着性絶縁電線を、本発明の第2は、融着層の曲げ
弾性率より大きい曲げ弾性率を有する材料を溶剤に溶解
した塗料を、複数本の絶縁電線素線の各々に塗布し、こ
れを長手方向に平行に概ね円形状に束ね、ダイス絞りに
より余剰の塗料を除去した後一体化硬化成形し、さらに
この外周に融着塗料を数回塗布焼き付け融着層を形成す
ることを特徴とする集合絶縁電線の製造方法を、それぞ
れ内容とするものである。
【0010】
【作用】本発明の自己融着性集合絶縁電線は、集合線内
部に充填され各素線を接着している層の曲げ弾性率が大
きくコイル形状保持力が大きいため、成型後のコイルの
歪みを小さく抑えることができる。また集合電線外周部
の融着層には融着性に優れた材料を用いることができる
ため、融着性の低下はない。また、本発明によれば、撚
り線加工などの複雑な工程がない簡便な工程で製造で
き、素線同士が密着しているためコイル加工時の作業性
に優れ、導体占有率の低下が小さいためコイルの発熱量
低減に効果的で、かつ巻枠等のない自己支持型のコイル
を作製した場合に、成型したコイルの寸法安定性に優れ
る自己融着性集合絶縁電線が安定的に提供される。
【0011】
【実施例】絶縁電線素線としては、各種のエナメル電線
や押出被覆電線あるいは無機絶縁電線などが使用できる
が、通常、銅,銅合金,アルミニウム,アルミニウム合
金などの導体上に、ポリウレタン,ポリウレタンイミ
ド,ポリエステル,ポリエステルイミド,ポリエステル
アミド,ポリエステルアミドイミド,ポリアミドイミ
ド,ポリアミド,ポリイミド,ポリエーテルイミド,ポ
リビニルホルマール,ポリヒダントイン,ポリヒダント
インエステルなどの1種又は2種以上を主成分とする絶
縁塗料を焼き付けた絶縁電線が使用される。また、導体
の形状としては平角線など断面形状が多角形の線材も使
用できるが、通常、断面円形の線材が使用される。特に
偏向ヨークコイルには、断面円形の銅線上に、ポリウレ
タン,ポリウレタンイミド,ポリエステル,ポリエステ
ルイミド,ポリエステルアミド,ポリエステルアミドイ
ミドあるいはポリアミドイミドから選ばれる1種又は2
種以上の熱硬化性樹脂を焼き付けた絶縁電線が適してい
る。
【0012】集合線内部に充填され各素線を接着してい
る層に使用する材料としては、融着層の曲げ弾性率より
も大きい曲げ弾性率を有し、素線同士の接着力が十分得
られ、かつ絶縁電線としての特性を阻害しないものであ
ればどのような材料でもかまわないが、一般にエナメル
絶縁電線に使用されている有機材料や、類似の有機材料
を主体とした材料が好ましい。好ましくは、融着層の曲
げ弾性率よりも50Kgf /mm2 以上、より好ましくは1
00Kgf/mm2 以上大きい曲げ弾性率を有する材料が用
いられる。
【0013】一般にエナメル絶縁電線に使用されている
有機材料および類似の有機材料としては、ポリウレタ
ン,ポリウレタンイミド,ポリエステル,ポリエステル
イミド,ポリエステルアミド,ポリエステルアミドイミ
ド,ポリアミドイミド,ポリイミド,ポリビニルホルマ
ール,ポリヒダントイン,ポリヒダントインエステルな
どの熱硬化性樹脂や、ポリイミド,ポリエーテルイミ
ド,ポリエステルイミド,ポリアミド,ポリアミドイミ
ド,ポリエステルアミドイミド,ポリビニルブチラー
ル,ポリスルホン,ポリエーテルスルホン,フェノキシ
などの熱可塑性樹脂が挙げられ、これらは単独又は2種
以上組み合わせて用いられる。また、必要に応じて滑
剤、安定剤、難燃剤、可塑剤、硬化剤、あるいは無機充
填材などの添加剤の1種又は2種以上を配合してもかま
わない。
【0014】成型したコイルを金型から取り出す場合に
は、一般にコイルが40〜60℃程度まで冷却された後
取り出す場合が多い。したがって、集合線内部に充填さ
れ各素線を接着している層としては、特に50℃まで曲
げ弾性率が大きい材料が好ましく、さらに70℃まで曲
げ弾性率が大きい材料が最も適している。このような材
料として、曲げ弾性率が好ましくは100Kgf/mm2
上、より好ましくは150Kgf/mm2 以上、さらに好ま
しくは200Kgf/mm2 以上の材料が適している。ま
た、熱変形温度が好ましくは50℃以上、より好ましく
は60℃以上、さらに好ましくは70℃以上の材料が適
している。
【0015】また、集合線内部に充填され各素線を接着
している層に用いる材料が、コイル成型の加熱加圧時に
流動しにくい材料の場合には、この材料自体に曲げ加工
に対する反発力が内部応力として残るため、コイル歪み
を低減する効果が小さくなる。したがって、コイル巻線
加圧時の加工温度で流動する材料が特に適している。偏
向ヨークコイルの巻線加工時に流動する材料としては、
熱可塑性樹脂で流動温度が190℃以下の材料が好まし
いが、特に180℃以下の材料がその効果が大きく、さ
らに160℃以下の材料がその効果が最も大きい。一
方、コイルの使用温度が集合線内部に充填され各素線を
接着している層の流動開始温度を越えるとコイルが変形
するため好ましくない。したがって、偏向ヨークコイル
の場合には、集合線内部に充填され各素線を接着してい
る層の流動温度が100℃以上あることが好ましく、さ
らに好適には120℃以上、最も好ましくは130℃以
上であることが求められる。
【0016】集合線内部に充填され各素線を接着してい
る層に用いる材料として、熱可塑性で結晶性の有機材料
は、明確な融点を有し、融点以上での流動性に優れ、か
つ融点以下ではコイルがほとんど変形しないため非常に
優れている。したがって、集合線内部に充填され各素線
を接着している層に用いる材料としては、融点が190
℃以下のものが好ましく、100〜190℃の結晶性熱
可塑性樹脂が特に適している。中でも、融点が120〜
180℃のものが更に好ましく、130〜160℃のも
のが最も好ましい。
【0017】これらの材料を素線束内に充填し各素線を
接着する方法としては、これらを各種の溶剤に溶解した
塗料を素線束内に含浸させ、これを焼き付ける方法が一
般に用いられる。素線束内に塗料を含浸させる方法とし
ては、素線束に塗料を塗布した後ダイス等で絞る方法も
使用できるが、各素線にあらかじめ塗料を塗布し、これ
を束ねた後ダイス等で絞る方法が発泡や仕上がり寸法の
変動等が少なく安定して製造できるため好ましい。
【0018】集合線内部充填され各素線を接着している
層を構成する材料を溶剤に溶解して塗料とする場合、塗
料の濃度が薄すぎると、素線同士の接着力が十分得られ
ないため、集合線の仕上がり寸法が変動しやすい。ま
た、塗料の濃度が濃すぎる場合には、集合線内部に充填
され各素線を接着している層を焼き付けた際に図4に断
面構造を示したように、集合線の外周まで該接着する層
(曲げ弾性率の大きい層)5が形成されてしまい、融着
性が低下する。したがって、集合線内部に充填され各素
線を接着する層5を焼き付ける場合には、図5に示した
ように、該接着する層5が集合線の内部に止まるような
断面構造となることが好ましい。このような状態とする
には、集合線内部に充填され各素線を接着する層5を形
成する塗料の濃度を好ましくは5〜30重量%、より好
ましくは5〜20重量%、最も好ましくは10〜15重
量%とすればよい。
【0019】本発明の集合絶縁電線の最外周に用いる融
着層としては、ポリアミド,ポリビニルブチラール,ポ
リスルホン,ポリエーテルスルホン,フェノキシなどの
熱可塑性樹脂を主成分とする融着層が一般的で、これら
は単独又は2種以上組み合わせて用いられる。特に、デ
ィスプレイ偏向ヨークコイル用途には、融点が100〜
150℃の結晶性熱可塑性樹脂が好ましい。また、必要
に応じて滑剤、安定剤、難燃剤、可塑剤、硬化剤、ある
いは無機充填材などの添加剤の1種または2種以上を配
合してもかまわない。融着層を形成する方法としては、
これを形成する材料を有機溶剤に溶解した融着塗料を、
集合線絶縁電線最外周に1〜数回塗布焼き付けを繰り返
し、所望の厚みを得る方法が一般に行われる。本発明に
おいて、融着層は図3に示した円形状の他、図6で示し
た如き6角形状、花弁形状のもの等のいずれでもよい。
【0020】次に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 外径φ0.170mmのF種エステルイミド絶縁電線7本
を素線とした。また、集合線内部に充填され各素線を接
着する層および融着層の材料として、表1に示した材料
を用いた。まず、集合線内部に充填され各素線を接着す
る層の材料をクレゾール酸で濃度約15重量%に溶解し
た塗料を各素線に塗布し、これをダイスにて余剰の塗料
を絞り取り、炉長約3mの横型炉で300℃、10m/分
で焼き付け一体化硬化成形し、図5に示した断面構造を
有する集合絶縁電線を得た。さらに、この集合絶縁電線
の外周に、融着層の材料をクレゾール酸で濃度約15重
量%に溶解した塗料を同様の条件で3回塗布焼き付け
し、図6に示した断面構造を有する自己融着性集合絶縁
電線を得た。本実施例で使用した、集合線内部に充填さ
れ各素線を接着する層の材料および融着層の材料の曲げ
弾性率、熱変形温度および流動温度を表1に示した。ま
た、本実施例で得られた自己融着性集合絶縁電線で作製
したコイルの歪みを併せて表1に示した。尚、コイルの
歪みは、図7に示した寸法のコイルを作製し、図に示し
た歪みを測定した。即ち、くら型コイルの凹面側を下に
して水平面上に置き、4個のコーナー部のうちの3個を
水平面に接触させ、浮き上がった1個のコーナー部の水
平面からの距離Dを測定して歪みとする。
【0021】実施例2〜6 集合線内部に充填され各素線を接着する層の材料および
融着層の材料を、表1に示した材料に変更した以外は実
施例1と同様の方法で集合電線を作成した。本実施例で
使用した、集合線内部に充填する各素線を接着する層の
材料および融着層の材料の曲げ弾性率、熱変形温度及び
流動温度を併せて表1に示した。また、本実施例で得ら
れた自己融着性集合絶縁電線で作製したコイルの歪みを
併せて表1に示した。
【0022】比較例1〜2 集合線内部に充填され各素線を接着する層の材料および
融着層の材料を、表1に示した材料に変更した以外は実
施例1と同様の方法で集合電線を作成した。本比較例で
使用した、集合線内部に充填され各素線を接着する層の
材料および融着層の材料の曲げ弾性率、熱変形温度およ
び流動温度を併せて表1に示した。また、本比較例で得
られた自己融着性集合絶縁電線で作製したコイルの歪み
を併せて表1に示した。
【0023】比較例3〜4 集合線内部に充填され各素線を接着する層の材料および
融着層の材料を、表1に示した材料に変更した以外は実
施例1と同様の方法で集合電線を作成した。本比較例で
使用した、集合線内部に充填され各素線を接着する層の
材料および融着層の材料の曲げ弾性率、熱変形温度およ
び流動温度を併せて表1に示した。本比較例で得られた
自己融着性集合絶縁電線は、融着性が悪く、同一のコイ
ル作製温度では十分なコイルが得られなかった。
【0024】比較例5 集合線内部に充填され各素線を接着する層の材料および
融着層の材料を、表1に示したように同じ材料とした以
外は実施例1と同様の方法で集合電線を作製した。本比
較例で使用した、集合線内部に充填され各素線を接着す
る層の材料および融着層の材料の曲げ弾性率、熱変形温
度および流動温度を併せて表1に示した。また、本比較
例で得られた自己融着性集合絶縁電線で作製したコイル
の歪みを併せて表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】表1からわかるとおり、本発明の自己融着
性集合絶縁電線はコイル歪みが小さい。
【0027】叙上のとおり、本発明の自己性融着集合絶
縁電線は、素線同士が接着しているためコイル加工時の
作業性に優れ、導体含有率が小さいためコイルの発熱量
低減に効果的で、かつ巻枠等のない自己支持型のコイル
を作製した場合に、成型したコイルの寸法安定性が良好
である。また、本発明の製造方法は、撚加工などの複雑
な工程を必要とせず簡便な方法で、自己融着性集合絶縁
電線を製造することができる。
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】自己融着性絶縁電線(リッツ線)を示す概略断
面図である。
【図2】シースドリッツ線を示す概略断面図である。
【図3】実開昭61−36944号に開示された自己融
着性集合絶縁電線の概略断面図である。
【図4】各素線を接着している層の好ましくない状態を
示す概略断面図である。
【図5】各素線を接着している層の好ましい状態を示す
概略断面図である。
【図6】実施例1〜7及び比較例1〜6の自己融着性絶
縁電線を示す概略断面図である。
【図7】コイル歪みの説明図である。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁層 3 融着層 4 素線 5 素線を接着している層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の絶縁電線素線が長手方向に平行
    に概ね円形状に接着されており、さらにその最外周に融
    着層が形成された自己融着性集合絶縁電線であって、集
    合線内部に充填され各素線を接着している層が、融着層
    の曲げ弾性率より大きい曲げ弾性率を有する材料からな
    ることを特徴とする自己融着性絶縁電線。
  2. 【請求項2】 集合線内部に充填され各素線を接着して
    いる層が、曲げ弾性率100Kgf/mm2 以上の有機材料
    からなる請求項1記載の自己融着性集合絶縁電線。
  3. 【請求項3】 集合線内部に充填され各素線を接着して
    いる層が、熱変形温度が50℃以上の有機材料からなる
    請求項1又は2記載の自己融着性集合絶縁電線。
  4. 【請求項4】 集合線内部に充填され各素線を接着して
    いる層が、コイル巻線加圧時の加工温度で流動する熱可
    塑性樹脂からなる請求項1〜3記載の自己融着性集合絶
    縁電線。
  5. 【請求項5】 集合線内部に充填され各素線を接着して
    いる層が、流動温度が190℃以下の熱可塑性樹脂から
    なる請求項1〜4記載の自己融着性集合絶縁電線。
  6. 【請求項6】 集合線内部に充填され各素線を接着して
    いる層が、融点が190℃以下の結晶性熱可塑性樹脂か
    らなる請求項1〜5記載の自己融着性集合絶縁電線。
  7. 【請求項7】 融着層が、融点100〜150℃の結晶
    性熱可塑性樹脂からなる請求項1〜6記載の自己融着性
    集合絶縁電線。
  8. 【請求項8】 融着層の曲げ弾性率より大きい曲げ弾性
    率を有する材料を溶剤に溶解した塗料を複数本の絶縁電
    線素線の各々に塗布し、これを長手方向に平行に概ね円
    形状に束ね、ダイス絞りにより余剰の塗料を除去した後
    一体化硬化成形し、さらにこの外周に融着塗料を数回塗
    布し焼き付け融着層を形成することを特徴とする集合絶
    縁電線の製造方法。
  9. 【請求項9】 融着層の曲げ弾性率より大きい曲げ弾性
    率を有する材料が、曲げ弾性率100Kgf/mm2 以上の
    有機材料からなる請求項8記載の自己融着性集合絶縁電
    線の製造方法。
  10. 【請求項10】 融着層の曲げ弾性率より大きい曲げ弾
    性率を有する材料が、熱変形温度が50℃以上の有機材
    料からなる請求項8又は9記載の自己融着性集合絶縁電
    線の製造方法。
  11. 【請求項11】 融着層の曲げ弾性率より大きい曲げ弾
    性率を有する材料が、コイル巻線加圧時の加工温度で流
    動する熱可塑性樹脂からなる請求項8〜10記載の自己
    融着性集合絶縁電線の製造方法。
  12. 【請求項12】 融着層の曲げ弾性率より大きい曲げ弾
    性率を有する材料が、流動温度が190℃以下の熱可塑
    性樹脂からなる請求項8〜11記載の自己融着性集合絶
    縁電線の製造方法。
  13. 【請求項13】 融着層の曲げ弾性率より大きい曲げ弾
    性率を有する材料が、融点が190℃以下の結晶性熱可
    塑性樹脂からなる請求項8〜12記載の自己融着性集合
    絶縁電線の製造方法。
  14. 【請求項14】 融着塗料が、融点100〜150℃の
    結晶性熱可塑性樹脂を溶剤に溶解した塗料からなる請求
    項8〜13記載の自己融着性集合絶縁電線の製造方法。
JP33958294A 1994-12-28 1994-12-28 自己融着性集合絶縁電線及びその製造方法 Withdrawn JPH08185717A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007005174A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Sumitomo Electric Wintec Inc 絶縁被覆電線、コイル及びその製造方法
JPWO2023153246A1 (ja) * 2022-02-08 2023-08-17

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