JPH08187777A - 耐熱性ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

耐熱性ポリエステルフィルムの製造方法

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JPH08187777A
JPH08187777A JP7260379A JP26037995A JPH08187777A JP H08187777 A JPH08187777 A JP H08187777A JP 7260379 A JP7260379 A JP 7260379A JP 26037995 A JP26037995 A JP 26037995A JP H08187777 A JPH08187777 A JP H08187777A
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polyester
polyester resin
heat
intrinsic viscosity
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JP7260379A
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Il-Cheon Song
宗一天
Sang-Il Kim
金尚一
Young-Jin Lee
李栄珍
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SKC Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/18Manufacture of films or sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2367/00Characterised by the use of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Derivatives of such polymers
    • C08J2367/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds

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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状三量体およびオリゴマーの含量が少な
く、優れた耐熱性および電気絶縁性を有するポリエステ
ルフィルムを製造できる方法を提供する。 【解決手段】 式(1)を満たすポリエステル樹脂を使
用して溶融押出し、二軸延伸した後、式(2)を満たす
ように熱処理してフィルムを製造する。 [COOH]/[IV]<50 (1) 1.0<S/D<1.2 (2) 式中、[COOH]はポリエステル樹脂中の末端カルボ
キシル基の含量(meq/106 )、[IV]はポリエ
ステル樹脂の固有粘度(dL/g)、Sはポリエステル
フィルムのX線結晶サイズ(A)、Dはポリエステルフ
ィルムの結晶化度(%)を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オリゴマー含量の
低い耐熱性ポリエステルフィルムの製造方法に関し、よ
り具体的にはポリエステル樹脂の末端カルボキシル基含
量および固有粘度を特定範囲に調節し、フィルムの結晶
サイズおよび結晶化度を特定範囲に調節することによっ
て耐熱性に優れたポリエステルフィルムを製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリエステル、例えばポリエチ
レンテレフタレート(polyethylene te
rephthalate、 以下PETと称する)は優
れた化学的、物理的、機械的、熱的および電気的特性を
有する。このため、ポリエステルは、磁気テープ、写真
フィルム、コンデンサー、電気絶縁材、包装材および産
業用成形加工品などに広く使用されている。
【0003】しかしながら、かかるポリエステルは、あ
る種の電気的用途に対しては十分な耐熱性を有している
とはいえず、また環状三量体、オリゴマー、ジアルキル
テレフタレート、未反応の出発物質などの低分子量物質
を約2.0乃至2.5%含んでおり、これが種々の問題
を引き起こす。
【0004】例えば、このようなポリエステルを冷凍機
などの気密チャンバー内で絶縁材料として用いる場合に
は、ポリエステルフィルム中の環状三量体およびオリゴ
マーが冷媒によって抽出され、冷凍機モーターのノズル
を塞いだり冷媒を汚染する。また、このようなポリエス
テルを磁気媒体に用いる場合、カレンダリングおよび磁
性層を塗布する高温工程の間に、環状三量体およびオリ
ゴマーが白色パウダー状の析出物または突起として表面
に積み重なり、最終製品の品質を低下させ、例えば不良
な外観、走行性、摩耗性などをもたらす。また、射出成
形工程においては、三量体およびオリゴマーは金型を汚
染する。
【0005】したがって、低分子量物質、特に環状三量
体およびオリゴマーの含量が少ない、好ましくは1.0
重量%以下である、ポリエステルを製造することが望ま
しい。しかしながら、これら低分子量物質は、ポリエス
テル部分に対して常に一定平衡濃度で存在するので、そ
の含量をこのような低水準に減少させることは非常に難
しい。
【0006】このような低分子量物質を除くために、従
来は主に各種の溶媒を使用してポリエステルから低分子
量物質を抽出する方法が用いられてきた。
【0007】特公昭43−23348号には、ポリエス
テルフィルムを加熱したジメチルホルムアミド溶液に浸
漬して、フィルム中に混在する低分子量物質を除去する
方法が開示されている。同様に、特公昭44−2120
号には、直鎖ポリエステルフィルムを加熱したベンジル
アルコールの溶液中に浸漬してフィルム中の低分子量物
質が約1%以下となるまで抽出した後、低分子量物質を
含有するベンジルアルコール溶液を除去する方法が記載
されている。
【0008】前記のような抽出方法は、適当な溶媒を選
択した場合には、オリゴマーの含量を減少させるのに有
効である。しかし、これらの方法は、例えば溶媒を取り
扱う追加の工程が必要となり、製造コストを上昇させる
原因になるという問題がある。しかも、使用される溶媒
の作用によってポリエステルフィルムの品質が低下する
ことがある。
【0009】また、特公昭59−41327号には、ポ
リエステル重合工程中に末端基封鎖剤を添加することに
より、オリゴマー生成を防止する方法が開示されてい
る。しかしながら、この方法にはポリエステル重合体の
固有粘度を調節することが困難となり、生産性が低下す
るだけでなく、最終製品の耐熱性が大きく低下するとい
う欠点がある。
【0010】特開平2−296860号には、ポリエス
テル樹脂中に含まれる無機粒子の量とフィルム製造工程
の結晶化速度を制御することによって、ポリエステルフ
ィルムの耐熱性を向上する方法が開示されている。しか
し、この方法では、ポリエステル重合時に過剰量の安定
剤を必要とし、重合サイクル時間を長くし、このため生
産性を低下させる。
【0011】特開平4−263937号には、ポリエス
テルフィルムの表面にポリエステル樹脂とポリアクリル
樹脂との混合物からなる層を被覆する方法が開示されて
いる。しかしながら、この方法によって製造されるフィ
ルムはその両面がコーティングされるので、製造コスト
を上昇させ、また絶縁フィルムとして長時間使用した後
にはコーティング層が摩耗することがあるという問題を
生じる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
環状三量体およびオリゴマーの含量が少なく、優れた耐
熱性および電気絶縁性を有するポリエステルフィルムを
製造できる方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ポリエ
ステル樹脂を溶融押出してポリエステルシートを作製
し、該シートを延伸してフィルムに成形し、該フィルム
を熱処理し熱固定してポリエステルフィルムを製造する
にあたり、前記溶融押出を下記式(1)を満たすポリエ
ステル樹脂を使用して行い、前記熱処理を下記式(2)
を満たすように行うポリエステルフィルムの製造方法が
提供される。
【0014】 [COOH]/[IV]<50 (1) 1.0<S/D<1.2 (2) 式中、[COOH]はポリエステル樹脂中の末端カルボ
キシル基の含量(meq/106 )、[IV]はポリエ
ステル樹脂の固有粘度(dL/g)、Sは熱固定された
ポリエステルフィルムのX線結晶サイズ(オングストロ
ーム)、Dは熱固定されたポリエステルフィルムの結晶
化度(%)を示す。
【0015】本発明の好ましい態様では、前記ポリエス
テル樹脂は、0.5乃至0.6dL/gの固有粘度およ
び70重量%以上のエチレンテレフタレート単位を有す
る溶融ポリエステル複合物を、下記式(3)を満たすよ
うに固相重合して製造される。
【0016】 2.9<[IV]×10/PDI<3.2 (3) 式中、[IV]は得られたポリエステル樹脂の固有粘度
(dL/g)、PDIはポリエステル樹脂の数平均分子
量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn)として計
算された分子量分布である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明をより詳細に説明す
る。
【0018】本発明において、“環状三量体”という用
語は三つの繰り返し単位からなる環状化合物を意味し、
“オリゴマー”という用語は4乃至10の繰り返し単位
からなる化合物を意味する。
【0019】ポリエステルフィルムは一般的に反応単量
体を重合してポリエステル樹脂を得て、この樹脂を溶融
押出および二軸延伸してフィルムに成形した後、このフ
ィルムを熱処理して熱固定することによって製造され
る。
【0020】本発明によれば、ポリエステル樹脂の溶融
押出工程中に樹脂の末端カルボキシル基含量および固有
粘度を、また二軸延伸フィルムの熱処理工程中にフィル
ムの結晶サイズおよび結晶化度を、本発明で規定した特
定範囲に制御することによって、耐熱性および電気絶縁
性に優れたポリエステルフィルムが提供される。
【0021】本発明に使用するのに適したポリエステル
樹脂は芳香族ジカルボン酸のジアルキルエステルのよう
な酸成分とアルキレングリコールのようなジオール成分
を重縮合することにより製造できる。
【0022】芳香族ジカルボン酸のジアルキルエステル
の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、アントラセンジ
カルボン酸およびα,β−ビス(2−クロロフェノキ
シ)エタン−4,4’−ジカルボン酸のジアルキルエス
テルなどを挙げることができる。これらのうち、ジメチ
ルテレフタレートが特に好ましい。
【0023】アルキレングリコールの具体例としては、
エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコールなどを挙げることができる。これ
らのうち、エチレングリコールが特に好ましい。
【0024】本発明に有用なポリエステル樹脂は、70
重量%以上のポリエチレンテレフタレートと、30重量
%以下のコポリエステルとからなっている。用いられる
共重合可能な単量体としては、例えば、ジエチレングリ
コール、フロピレングリコール、ネオペンチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、p−キシレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、5−スルホ
−レゾルシンナトリウムなどのジオール類;アジピン
酸、5−スルホ−イソフタル酸ナトリウムなどのジカル
ボン酸;およびトリメリト酸、ピロメリト酸などの多官
能ジカルボン酸成分などが含まれる。
【0025】ポリエステル樹脂は、0.5乃至0.6d
L/gの固有粘度および70重量%以上のエチレンテレ
フタレート単位を有するポリエステル複合物を、得られ
るポリエステル樹脂が下記式(3)を満たすように固相
重合して製造することが好ましい。
【0026】 2.9<[IV]×10/PDI<3.2 (3) 式中、[IV]は得られたポリエステル樹脂の固有粘度
(dL/g)であり、PDIはポリエステル樹脂の数平
均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn)と
して計算された分子量分布である。
【0027】前記ポリエステル樹脂の製造に使用される
ポリエステル重合体複合物は、溶融重合法によって単量
体を重合することによって製造することができる。
【0028】前記固相重合は重合体複合物の融点以下例
えば180乃至250℃、好ましくは200乃至230
℃の温度で、真空下例えば0.1torr以下の圧力
で、10乃至30時間行われる。これによって得られる
ポリエステル樹脂は0.7乃至0.75dL/gの固有
粘度を有し、非常に少量の環状三量体およびオリゴマー
を含有し、これらの合計量は0.4重量%を超えない。
【0029】前記式(3)が満たされていないと、環状
三量体およびオリゴマーの含量を制御することが困難と
なり、これらの含量が増加する。
【0030】本発明のポリエステル樹脂は公知の添加
剤、例えば酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、熱
安定剤、結晶化促進剤、着色剤、核形成剤、滑剤、ブロ
ッキング防止剤などを、本発明の効果に影響を及ぼさな
い範囲内で含んでいてもよい。
【0031】また、フィルムに良好な巻取性および光学
的特性を付与するために、さらにポリエステルに不溶な
不活性の無機または有機粒子を適宜選択して、本発明の
効果に影響を及ぼさない範囲内でポリエステル樹脂に添
加してもよい。
【0032】無機粒子としては元素周期率表の第II、II
I およびIV族から選択される金属の酸化物やその他の無
機塩が挙げられる。具体的には例えば、合成または天然
炭酸カルシウム、湿潤または乾燥シリカ、燐酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、タルク、アルミナ、フッ化ナト
リウム、二酸化チタン、雲母、水酸化アルミニウム、テ
レフタル酸カルシウムなどがある。
【0033】本発明に好適に用いることができる有機粒
子としては、例えば架橋ポリマー、エラストマー、フッ
素含有ポリマーの微粒子などが挙げられる。これらのう
ち、架橋ポリスチレンまたはフッ素含有ポリマーの微粒
子が特に好ましい。
【0034】前記不活性な粒子の添加時期は特に限定さ
れるものではなく、重縮合反応完結前であればいつでも
よい。特に重合反応中に添加する場合には、エステル交
換反応の直後または重縮合反応の初期に添加することが
好ましい。
【0035】本発明のポリエステルフィルムは次のよう
な方法によって製造することができる。
【0036】下記式(1)を満たすポリエステル樹脂を
公知のT−ダイ法によって無定形シートに溶融押出す
る。
【0037】 [COOH]/[IV]<50 (1) 式中、[COOH]はポリエステル樹脂中の末端カルボ
キシル基の含量(meq/106 )であり、[IV]は
ポリエステル樹脂の固有粘度(dL/g)である。
【0038】前記溶融押出はTm+20℃乃至Tm+4
0℃(ここで、Tmはポリエステル樹脂の融点を示す)
の範囲の温度で行うことが好ましい。
【0039】前記式(1)が満たされていないと、環状
三量体およびオリゴマーの含量が増大し、ポリエステル
フィルムの耐熱性が低下する。
【0040】次に、このシートを互いに回転速度が異な
る多数のローラーの間を通過させ、縦方向(フィルム進
行方向)に2.0乃至5.0倍に延伸した後、常温まで
冷却して一軸延伸フィルムを得る。この際、シート移送
ローラーの温度をTg+10℃乃至Tg+50℃(ここ
で、Tgはポリエステル樹脂のガラス転移温度)の範囲
に維持することが好ましい。次いで、この一軸延伸フィ
ルムをテンターへ移送し、縦方向と横方向に3.0乃至
5.0倍に延伸して二軸延伸フィルムを得る。この際、
延伸温度は、一軸延伸フィルムのTg’を求め、Tg’
+10乃至Tg’+50℃の範囲とすることが、破断や
その他のトラブルを防止できるので好ましい。
【0041】次いで、得られた二軸延伸フィルムを、そ
の結晶構造を調節し、寸法安定性を付与するために熱処
理する。本発明の方法では、次式(2)を満たすように
熱処理を行う。
【0042】 1.0<S/D<1.2 (2) 式中、Sは熱処理されたポリエステルフィルムのX線結
晶サイズ(A)を示し、Dは熱処理されたポリエステル
フィルムの結晶化度(%)を示す。
【0043】前記熱処理はTm−80℃乃至Tm−20
℃範囲の温度で行うことが好ましい。この熱処理工程に
おいて、温度がTm−60℃に達する際にフィルムに加
えられた引張応力を部分的に解放することによりフィル
ムを応力緩和処理する。
【0044】前記S/D値が1.2以上であると、フィ
ルムの機械的物性が低下し、冷凍機に使用する場合に
は、オリゴマーが冷媒によって容易に抽出される。ま
た、前記S/D値が1.0以下であると、フィルムの寸
法安定性および熱安定性が低下する。
【0045】本発明にしたがってポリエステルフィルム
を製造するにあたり、溶融押出、キャスティング、縦方
向および横方向の延伸の各条件は、当業者が適宜決定す
ることができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、下記の実施例は本発明の範囲を限定するも
のではない。
【0047】本発明の実施例および比較例において、樹
脂およびフィルムの各種性能を以下の方法にしたがって
評価した。
【0048】1)末端カルボキシル基の含量、[COO
H] ポリエステル樹脂中の末端−COOH基の含量を、Ma
kromol.Chem.,26.226(1958)
に記載の方法に従って決定した。
【0049】2)固有粘度、[IV] ポリエステル樹脂の固有粘度を、オルト−クロロフェノ
ール25mLあたり0.3gの濃度のサンプルについて
35℃で測定した。
【0050】3)オリゴマーの含量 オリゴマーの含量を、Varian社の高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)を用いて以下のようにして測
定した:100mgのポリエステルフィルムのサンプル
を1mLのオルト−クロロフェノールに溶解した。HP
LCにより、トリクロロ酢酸、クロロホルム、アセトン
および水酸化アンモニウムの混合液を溶出液として用
い、1.0mL/分の流速で、オリゴマーを含む分画を
分離した。この分画を減圧下で留去し、単離したオリゴ
マーを秤量した。オリゴマーの含量を、試料の最初の重
量に対する重量%として算出した。
【0051】4)分子量 ポリエステル樹脂試料の分子量を、0.1重量%の試料
をm−クレゾールに溶解した溶液をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)にかけることにより測
定した。
【0052】5)X線結晶サイズ、S ポリエステルフィルム中の結晶の平均サイズを、X線分
析機を用いて測定した。
【0053】6)結晶化度、D 密度勾配管を用いて測定されたフィルム試料の密度を、
次式によって結晶化度に換算した。
【0054】結晶化度=[Cd×(Cd−Sd)]/
[Sd×(Cd−Ad)]×100 ここで、Cdはポリエステルの結晶領域の密度(1.4
55);Adはポリエステルの非結晶領域の密度(1.
335);Sdは試料の密度測定値である。
【0055】7)耐熱性 耐熱性は、引張強度試験機を用い、フィルムの伸びが試
験前の値の50%に達するまでに要する時間を測定する
ことによって評価し、以下の基準に基づいて分類した。
【0056】○、良好:所要時間≧300時間 △、普通:100時間≦所要時間≦300時間 ×、不良:所要時間<100時間 8)ポリマーの融点 ポリエステル樹脂の融点は、パーキンエルマー(英国)
社の示差走査熱量計を用い、20℃/分の走査速度で測
定した。
【0057】実施例1 ジメチルテレフタレートとエチレングリコールとを1:
2の当量比で混合し、酢酸亜鉛触媒の存在下でエステル
交換反応させて、ポリエチレンテレフタレート単量体、
すなわちビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートを
生成させた。次に、三酸化アンチモンを重縮合触媒とし
て添加し、得られた混合物を重縮合して固有粘度0.6
0dL/gのポリエステル複合物を得た。このポリエス
テル複合物を0.1torr以下の真空下、200℃で
20時間加熱して固相重合し、固有粘度0.75dL/
gおよびPDI値(分子量分布係数)2.4のポリエス
テル樹脂を得た。このポリエステル樹脂の物性を測定し
た結果を下記表1に示す。
【0058】比較例1−1 固相重合工程において固有粘度0.64dL/gのポリ
エステル複合物を用いた以外は実施例1の方法を繰り返
し、固有粘度0.65dL/gおよびPDI値2.4の
ポリエステル樹脂を得た。このポリエステル樹脂の物性
を測定した結果を下記表1に示す。
【0059】比較例1−2 固有粘度0.65dL/gのポリエステル複合物を20
0℃で15時間固相重合した以外は実施例1の方法を繰
り返し、固有粘度0.75dL/gおよびPDI値2.
25のポリエステル樹脂を得た。このポリエステル樹脂
の物性を測定した結果を下記表1に示す。
【0060】
【表1】 実施例2 固有粘度0.6dL/gのポリエステルを0.1tor
r以下の真空下、230℃で20時間固相重合して、固
有粘度0.70dL/gのポリエステル樹脂を得た。得
られたポリエステル樹脂を280℃で4分間溶融押出し
て未延伸シートを形成した。このシートを90℃で縦方
向に3.5倍、130℃で横方向に3.5倍延伸して二
軸延伸フィルムを得た。次いで、温度が240℃に達し
た際に緩和処理しながら、このフィルムを熱処理し、結
晶サイズ55A、結晶化度50%の二軸延伸フィルムを
得た。このフィルムの物性を測定した結果を下記表2に
示す。
【0061】比較例2−1 溶融押出工程の温度および時間を変更した以外は実施例
2の方法を繰り返し、固有粘度0.65dL/g、末端
カルボキシル基含量[COOH]50meq/106
未延伸ポリエステルシートを得た。このシートを実施例
2の同じ方法で延伸し、得られたフィルムを処理条件を
変更して熱処理し、結晶サイズ60Aおよび結晶化度4
5%の二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィ
ルムの物性を測定した結果を下記表2に示す。
【0062】比較例2−2 固有粘度0.6dL/gのポリエステル複合物を200
℃で20時間固相重合した以外は実施例2の方法を繰り
返し、固有粘度0.7dL/gのポリエステル樹脂を得
た後、これを用いて結晶サイズ50A、結晶化度55%
の二軸延伸ポリエステルフィルムを製造した。このフィ
ルムの物性を測定した結果を下記表2に示す。
【0063】比較例2−3 固有粘度0.55dL/gのポリエステル複合物を固相
重合した以外は実施例2の方法を繰り返し、固有粘度
0.65dL/gの樹脂を得た後、これを用いて結晶サ
イズ64A、結晶化度50%の二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを製造した。このフィルムの物性を測定した結果
を下記表2に示す。
【0064】比較例2−4 固有粘度0.7dL/gのポリエステル複合物を230
℃で30時間固相重合した以外は実施例2の方法を繰り
返し、固有粘度0.9dL/gの樹脂を得た後、これを
用いて結晶サイズ45A、結晶化度60%の二軸延伸フ
ィルムを製造した。このフィルムの物性を測定した結果
を下記表2に示す。
【0065】
【表2】 以上の結果からわかるように、本発明にしたがって、ポ
リエステル樹脂の固有粘度および末端カルボキシ基含
量、フィルムのX線結晶サイズおよび結晶化度を所定の
範囲内に調節して製造したフィルムはオリゴマーの含量
が低く、しかも耐熱性に優れている。
【0066】本発明の方法によって製造されたポリエス
テルフィルムは、包装材、磁気記録媒体、電気絶縁材
料、コンデンサー、グラフィック製品などとして有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂を溶融押出してポリエ
    ステルシートを作製し、該シートを延伸してフィルムに
    成形し、該フィルムを熱処理し熱固定してポリエステル
    フィルムを製造するにあたり、前記溶融押出を下記式
    (1)を満たすポリエステル樹脂を使用して行い、前記
    熱処理を下記式(2)を満たすように行うことを特徴と
    するポリエステルフィルムの製造方法。 [COOH]/[IV]<50 (1) 1.0<S/D<1.2 (2) 式中、[COOH]はポリエステル樹脂中の末端カルボ
    キシル基の含量(meq/106 )、 [IV]はポリエステル樹脂の固有粘度(dL/g)、 Sは熱固定されたポリエステルフィルムのX線結晶サイ
    ズ(オングストローム)、 Dは熱固定されたポリエステルフィルムの結晶化度
    (%)を示す。
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂が70重量%以上のポ
    リエチレンテレフタレート単位を含むことを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記溶融押出をTm+20℃乃至Tm+
    40℃(ここでTmはポリエステル樹脂の融点である)
    の範囲の温度で行うことを特徴とする請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記熱処理をTm−80℃乃至Tm−2
    0℃範囲の温度で行い、この間に温度がTm−60℃に
    達する際にフィルムに加えられた引張応力を部分的に解
    放することによりフィルムを緩和処理することを特徴と
    する請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリエステル樹脂が、0.5乃至
    0.6dL/gの固有粘度および70重量%以上のエチ
    レンテレフタレート単位を有するポリエステル重合体複
    合物を、下記式(3)を満たすように固相重合して製造
    したものであることを特徴とする請求項1記載の方法。 2.9<[IV]×10/PDI<3.2 (3) 式中、[IV]は得られたポリエステル樹脂の固有粘度
    (dL/g)、 PDIはポリエステル樹脂の数平均分子量に対する重量
    平均分子量の比(Mw/Mn)である。
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