JPH0819230B2 - ポリアミド複合材料の製造方法 - Google Patents

ポリアミド複合材料の製造方法

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JPH0819230B2
JPH0819230B2 JP25208888A JP25208888A JPH0819230B2 JP H0819230 B2 JPH0819230 B2 JP H0819230B2 JP 25208888 A JP25208888 A JP 25208888A JP 25208888 A JP25208888 A JP 25208888A JP H0819230 B2 JPH0819230 B2 JP H0819230B2
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隆一 出口
武純 西尾
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、機械的強度および耐熱性が優れているポリ
アミド複合材料を、経済的、かつ効率的に製造し得るポ
リアミド複合材料の製造方法に関する。
(従来の技術) 従来より、有機高分子材料の機械的特性を改善する目
的で、ガラス繊維、炭酸カルシウム、珪酸塩、雲母など
の無機質材料を添加、混合することが検討されている。
その一つとして、本発明者らは、さきに粘土鉱物の存
在下でポリアミドモノマーを重合することにより、分子
レベルでポリアミドと粘土鉱物を構成する層状珪酸塩と
が複合して、機械的強度および耐熱性が優れた複合材料
が得られることを見出した(特開昭62−74957号公報参
照)。
さらに本発明者らは、前記機械的強度および耐熱性が
優れた複合材料を製造する方法についても検討を行い3
段階の工程による製造方法を提案した(特願昭62−3164
82号明細書参照)。この製造方法は、珪酸塩と膨潤化剤
であるカルボキシル基を有する有機陽イオンを水などの
分散媒中で接触させ、ポリアミドモノマーの溶融温度以
上でモノマーにより膨潤する性質を有する複合体を分散
媒を含んだ状態で得る接触工程;次に、この複合体をポ
リアミドモノマーと混合する混合工程;さらに、その後
の重合工程においてこの混合物を加熱して混合物中のポ
リアミドモノマーを重合させる重合工程;を具備するも
のである。
しかし、この製造方法においては、前記接触工程にお
ける膨潤化温度を80℃と室温に比べて高く設定する必要
があり、このために製造コストの増加や生産能力の低下
を招来することになり、さらに改良の余地がある。
(発明が解決しようとする課題) 上記のとおり、接触工程、混合工程および重合工程を
具備する機械的強度および耐熱性が優れたポリアミド複
合材料の製造方法において、接触工程の処理を高い温度
で行う必要があることから、製造コストが増加すること
や生産能力が低下することなどの問題点がある。
そこで本発明は、前記問題点を解決し、経済的、かつ
効率的に、さらに従来のポリアミド複合材料に比べ機械
的強度および耐熱性が優れたポリアミド複合材料の製造
方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] (発明が解決しようとする課題および作用) 本発明のポリアミド複合材料の製造方法は、陽イオン
交換容量が50〜200ミリ当量/100gの層状珪酸塩と膨潤化
剤であるラクタムの有機陽イオンを、分散媒中で接触さ
せることにより、前記層状珪酸塩に前記ラクタムの有機
陽イオンが吸着された複合体を得る接触工程、 前記複合体およびポリアミドモノマーとを混合する工
程、並びに 前記混合工程で得られた混合物中のポリアミドモノマ
ーを重合させる工程、 を具備することを特徴とする。
以下、本発明の製造方法を各工程ごとに説明する。
まず、接触工程の処理を行う。接触工程は、層状珪酸
塩と膨潤化剤であるラクタムの有機陽イオンを、室温
下、分散媒中で接触させることにより、前記珪酸塩に膨
潤化剤が吸着された複合体を得る工程である。
この工程で用いる層状珪酸塩は、陽イオン交換容量が
50〜200ミリ当量/100gのものである。この陽イオン交換
容量が50ミリ当量/100g未満であると膨潤化剤の交換吸
着が十分に行われず、目的とする複合材料を得ることが
困難になる。200ミリ当量/100gを超えると層状珪酸塩の
層間の結合力が強固になりすぎるために本発明の目的と
する複合材料を得ることが困難になる。
層状珪酸塩の原料としては、珪酸マグネシウムまたは
珪酸アルミニウムの層から構成される層状フィロ珪酸鉱
物を例示することができる。具体的にはモンモリロナイ
ト、サポナイト、バイデライト、ヘクトライト、スティ
ブンサイトなどのスメクタイト系珪酸塩やバーミキュラ
イト、ハロイサイトなどを例示することができ、これら
は天然のものでも合成されたものでもよい。
なお、層状珪酸塩は、ミキサー、ボールミル、振動ミ
ル、ピンミル、ジェットミル、擂潰機などにより粉砕処
理し、予め所望の形状、大きさに調整しておくことが好
ましい。
膨潤化剤であるラクタムの有機陽イオンは、層状珪酸
塩の層間を拡げる役割および層状珪酸塩にポリマーを取
り込む力を与える役割を有するものである。ラクタムの
有機陽イオンは、次式、 で示される陽イオンである。ここでXは、一般にHまた
はCH3であり、基Rは、一般に−(CH2)n−で表される
アルキレン基であるが、もちろんこれらに限定されるも
のではない。ラクタムの有機陽イオンは1種を用いるこ
とができ、2種以上を併用することができる。ラクタム
の有機陽イオンの具体例としては、以下に示すラクタム
から誘導されるものを例示することができる。
分散媒は、層状珪酸塩を分散させることにより、膨潤
化剤との接触を容易にする作用を行うものである。分散
媒は層状珪酸塩の種類により適宜決定するすることがで
きるものであるが、層状珪酸塩を均一に分散させ、かつ
膨潤化剤およびポリアミドモノマーとの相溶性のよいも
のが好ましい。
分散媒としては水、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノール、エチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、グリセリンなどを例示することがで
きる。分散媒は1種を用いることができ、2種以上を併
用することができる。
分散媒の使用量は、接触工程で得られる複合体100重
量部に対して分散媒が5000重量部以下となるような量で
あることが好ましい。分散媒の使用量が前記5000重量部
を超えると重合工程において複合材料からの分散媒の流
出に時間がかかりすぎるために好ましくない。
層状珪酸塩とラクタムの有機陽イオンとを接触させる
方法としては、ラクタムの有機陽イオンを含む分散剤中
に層状珪酸塩を浸漬したのち、層状珪酸塩を洗浄して過
剰のラクタムの有機陽イオンを除去する方法、または予
めラクタムの有機陽イオンで交換した陽イオン交換樹脂
と層状珪酸塩を分散媒に懸濁させた液とを接触させてイ
オン交換する方法を適用することができる。
この接触における温度は時に制限されるものではない
が、本発明においては膨潤化剤として水に対する溶解性
が優れているラクタムの有機陽イオンを用いることか
ら、室温下で接触を行った場合でも目的とする複合体を
得ることができる。
このような接触工程の処理により分散媒を含んだ層状
珪酸塩とラクタムの有機陽イオンからなる複合体を得る
ことができる。この複合体は、溶融状態のポリアミドモ
ノマーに膨潤する性質および/またはポリアミドモノマ
ーと分散媒との混合液に膨潤する性質を有するものであ
る。本発明でいう膨潤とは溶融状態のモノマーまたはモ
ノマーと分散媒との混合液が層状珪酸塩の層間に侵入し
て層を押し拡げることをいうものである。この膨潤現象
の駆動力となるのは複合体中の陽イオンと溶融状態のモ
ノマーまたはモノマーと分散媒との親和力であると考え
られる。
なお、接触工程で得られた複合体は、必要に応じて分
散媒の一部もしくは全部を除去して次工程に供すること
ができる。
次に、混合工程の処理行う。この混合工程は、前記接
触工程で得られた複合体とポリアミドモノマーを混合す
る工程である。
混合方法は、両成分を均一に混合することができる方
法であれば特に制限されるものではない。
この工程で用いるポリアミドモノマーとしては、6−
アミノ−n−カプロン酸、12−アミノラウリン酸などの
アミノ酸、α−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ω−
ラウリンラクタムなどのラクタムを例示することができ
る。
このポリアミドモノマーの使用量は、最終的に得られ
る複合材料中におけるポリアミドと層状珪酸塩との含有
量に関連して決定することが好ましい。すなわち、複合
材料中においてポリアミド100重量部に対して層状珪酸
塩が0.1〜100重量部になるようにポリアミドを配合する
ことが好ましい。
複合材料中における層状珪酸塩の含有量が0.1重量部
未満であると十分な補強効果を得られないことから好ま
しくない。また、100重量部を超えると相対的にポリア
ミドの含有量が少なくなって層間化合物粉体が得られる
のみであり、これを成形体として利用することが困難に
なることから好ましくない。
次に、重合工程の処理を行う。この重合工程は、前記
混合工程で得られた混合物中のポリアミドモノマーを重
合することにより複合材料を得る工程である。
重合方法および重合条件はモノマーの種類により異な
るが、特別な方法および条件は必要なく、ポリアミドモ
ノマーについての公知の重合方法および条件を適用する
ことができる。
また、重合工程においては、必要に応じて各種重合触
媒、重合促進剤などを添加することができる。
このようにして得られる複合材料は、ポリアミドとこ
のポリアミド中に均一に分散した層状珪酸塩からなるも
のであり、この層状珪酸塩は、層の厚さが7〜12Åで、
珪酸塩の層間距離が20Å以上であり、ポリアミドの高分
子鎖と層状珪酸塩とがイオン結合してなるものである。
なお、層間距離とは層状珪酸塩の平板の重心間の距離を
いうものである。
本発明の製造方法により得られた複合材料は、直接射
出成形や加熱加圧成形などで成形して利用することがで
きる。また、上記の重合工程における重合反応を所定の
金型中で行うことにより成形体を製造することもでき
る。
(実施例) 実施例1〜3 100gの山形県産モンモリロナイト(陽イオン交換容量
119ミリ当量/100g、負電荷−価当たりの占有面積106Å
2)を3の水に分散し、これに26.9gのε−カプロラ
クタムと24.1gの濃塩酸(濃度36%)を加え、室温で60
分間攪拌した。さらに十分に水洗したのち、ブフナーロ
ートを用いて吸引過して含水状態の複合体を得た。こ
の複合体の一部を採取し、水分量(次式;水分量/含水
複合体、で得られる値である。以下、同様である。)を
測定したところ96%であった。なお、ε−カプロラクタ
ムとモンモリロナイトとの複合体の層間距離は15Åであ
った。
次に、反応器として攪拌装置付きのオートクレーブを
用い、ε−カプロラクタムに前記含水複合体を第1表に
示す割合(表中の数値は重量部表示である)で加えて攪
拌混合した。
その後、攪拌下、窒素気流中において、260℃に昇温
して水を留出させた。その後さらに3〜12時間加熱を続
けて複合材料を得た。
得られた複合材料を、ハンマーミルにより粉砕し、熱
水洗浄したのち、真空乾燥した。かかる処理後の複合材
料中のモンモリロナイトの層間距離を粉末X線法により
測定した。結果を表に示す。
また、得られた複合材料を成形し試験片とし、これを
用いて引張試験、熱変形試験および耐衝撃性試験を行っ
た。試験方法はASTMに準拠した。結果を表に示す。
比較例1〜3 100gの山形県産モンモリロナイト(陽イオン交換容量
119ミリ当量/100g、負電荷−価当たりの占有面積106Å
2)を3の水に分散し、これに51.2gの12−アミノラ
ウリン酸と24.1gの濃塩酸(濃度36%)を加え、室温で6
0分間攪拌した。しかし、このような室温下の反応では
実施例1〜3と同様な複合体は得られなかった。これは
ここで得られたものを用い、実施例と同様にしてε−カ
プロラクタムの溶解・重合を行って複合材料を得、その
材料中におけるモンモリロナイトの層間距離の測定(9.
5Å)および透過型電子顕微鏡によるモンモリロナイト
の分散状態の観察(−層一層がばらばらで均一に分散し
ておらず、ほとんど0.1〜20μ程度の大きな塊を形成し
ていた)により確認した。
したがって、前記のとおり室温下で60分間攪拌後に、
さらに80℃で60分間攪拌を行った。次いで、さらに十分
に水洗したのち、ブフナーロートを用いて吸引過して
含水状態の複合体を得た。この複合体の一部を採取し、
水分量を測定したところ90%であった。
次に、反応器として攪拌装置付きのオートクレーブを
用い、ε−カプロラクタムに前記含水複合体を表に示す
割合で加えて攪拌混合した。
その後、攪拌下、窒素気流中において、260℃に昇温
して水を留出させた。その後さらに3〜12時間加熱を続
けて複合材料を得た。
この複合材料を用い、実施例1〜3と同様にして層間
距離を測定し、さらに引張試験等を行った。結果を表に
示す。
実施例1〜3に記載のとおり、本発明の製造方法にお
いては、膨潤化剤としてラクタムの有機陽イオンを使用
することから、接触工程の処理を加熱することなく室温
下で行うことができる。これに対して比較例1〜3にお
いては80℃にまで加熱することが必要となる。
また、表から明らかなとおり、比較例においてはモン
モリロナイト量を増加させても熱変形温度は153℃以上
に上昇しないのに対して、実施例では165℃と約35℃も
向上した。強さ、伸び、弾性率、衝撃強さは比較例のも
のと同等以上であった。
[発明の効果] 本発明の製造方法によれば、接触工程における膨潤化
剤としてラクタムの有機陽イオンを用いているので膨潤
化温度を低温にすることができる。また、本発明の製造
方法によれば機械的強度および耐熱性のいずれもが優れ
ているポリアミド複合材料を、経済的、かつ効率的に得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭51−109998(JP,A) 特開 昭62−74957(JP,A) 特開 昭64−9202(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽イオン交換容量が50〜200ミリ当量/100g
    の層状珪酸塩と膨潤化剤であるラクタムの有機陽イオン
    を、分散媒中で接触させることにより、前記層状珪酸塩
    に前記ラクタムの有機陽イオンが吸着された複合体を得
    る接触工程、 前記複合体およびポリアミドモノマーを混合する工程、
    並びに 前記混合工程で得られた混合物中のポリアミドモノマー
    を重合させる工程、 を具備することを特徴とするポリアミド複合材料の製造
    方法。
JP25208888A 1988-09-06 1988-10-07 ポリアミド複合材料の製造方法 Expired - Lifetime JPH0819230B2 (ja)

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