JPH1171517A - ポリアミド樹脂組成物、並びにこれを用いてなる成形品 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物、並びにこれを用いてなる成形品

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JPH1171517A
JPH1171517A JP10079798A JP10079798A JPH1171517A JP H1171517 A JPH1171517 A JP H1171517A JP 10079798 A JP10079798 A JP 10079798A JP 10079798 A JP10079798 A JP 10079798A JP H1171517 A JPH1171517 A JP H1171517A
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nylon
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copolymer
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Kazue Kojima
和重 小島
Tsuneo Tamura
恒雄 田村
Koji Fujimoto
康治 藤本
Sachiko Kokuryo
佐知子 國領
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Unitika Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L77/00Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が分子レベル
で均一に分散され、ウエルド強度や曲げ弾性率等の機械
的強度や耐熱性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれ
を用いてなる成形品を提供する。 【解決手段】 ポリアミド樹脂(ナイロン6又はその共
重合体)100重量部に対して、層状珪酸塩1〜20重
量部が分子レベルで均一に分散された強化ポリアミド樹
脂(A)と、非強化ポリアミド樹脂(B)とからなる樹
脂組成物であって、試験片の引張ウエルド強度が45M
Pa以上で、かつ曲げ弾性率が4GPa以上であるポリ
アミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂中
に層状珪酸塩が分子レベルで均一に分散され、ウエルド
強度や曲げ弾性率等の機械的強度や耐熱性等に優れた成
形品とすることができるポリアミド樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドをガラス繊維や炭素繊維等の
繊維質や炭酸カルシウム等の無機充填材で強化した樹脂
組成物は広く知られている。しかし、これらの強化材は
ポリアミドとの親和性に乏しく、強化ポリアミドの機械
的強度や耐熱性は改良されるものの、靱性が低下し、ま
た繊維質で強化した樹脂組成物では成形品のそりが大き
くなるという問題があった。しかも、前記の無機充填材
で強化した樹脂組成物では、充填材を多量に配合しない
と機械的強度や耐熱性が向上しないという問題もあっ
た。
【0003】このような強化ポリアミドの欠点を改良す
る試みとして、ポリアミドとモンモリロナイトに代表さ
れる層状珪酸塩とからなる樹脂組成物が提案されている
(特開昭62−74957 号公報、特開昭63−230766号公報、
特開平2−102261号公報、特開平3−7729号公報)。
【0004】上記の樹脂組成物は、ポリアミド鎖を層状
珪酸塩の層間に侵入させることによって、層状珪酸塩が
分子レベルで均一に分散された複合体とするものであ
り、このような目的でモンモリロナイトを用いる場合、
上記の各公報に記載されているように、ポリアミドある
いはポリアミドを形成するモノマーにモンモリロナイト
を配合する前に、これをアミノカルボン酸のアンモニウ
ム塩やオニウム塩等の膨潤化剤と接触させることによっ
て、モンモリロナイトの層間距離を拡げるための処理が
不可欠であった。
【0005】このような問題点を解決する試みとして、
本発明者らは、先にポリアミドを形成するモノマーに特
定の膨潤性フッ素雲母系鉱物を添加して重合すること
で、アミノカルボン酸等の膨潤化剤との接触させる操作
なしに、機械的強度や耐熱性等に優れたポリアミド複合
体が得られることを提案した(特開平6−248176号公
報)。
【0006】しかしながら、上記のポリアミドと層状珪
酸塩の1種であるモンモリロナイトもしくは膨潤性フッ
素雲母系鉱物からなる樹脂組成物は、成形品としたとき
にポリアミド単独の場合に比べてウエルド強度が低いと
いう問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアミド
樹脂中に層状珪酸塩が分子レベルで均一に分散され、ウ
エルド強度や曲げ弾性率等の機械的強度や耐熱性等に優
れた成形品とすることができるポリアミド樹脂組成物を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは鋭
意検討を重ねた結果、特定量の層状珪酸塩が分子レベル
で均一に分散されたポリアミド樹脂(ナイロン6又はそ
の共重合体)と非強化ポリアミド樹脂を混合したものを
用いることで、上記課題が解決できることを見い出し、
本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明の要旨は次の通りであ
る。 (1) ナイロン6ホモポリマー 100重量部に対して層状珪
酸塩1〜20重量部が分子レベルで均一に分散された強化
ポリアミド樹脂(A) と、非強化ポリアミド樹脂(B) とか
らなる樹脂組成物であって、試験片の引張ウエルド強度
が45MPa 以上で、かつ曲げ弾性率が4GPa 以上であるこ
とを特徴とするポリアミド樹脂組成物。 (2) カプロアミド単位を80モル%以上含有するナイロン
6コポリマー 100重量部に対して層状珪酸塩1〜20重量
部が分子レベルで均一に分散された強化ポリアミド樹脂
(A) と、非強化ポリアミド樹脂(B) とからなる樹脂組成
物であって、試験片の引張ウエルド強度が45MPa 以上
で、かつ曲げ弾性率が4GPa 以上であることを特徴とす
るポリアミド樹脂組成物。 (3) 上記(1) 又は(2) に記載のポリアミド樹脂組成物を
用いてなる成形品。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0011】本発明における強化ポリアミド樹脂(A)
は、ポリアミド中に層状珪酸塩が分子レベルで均一に分
散されたものである。ここで、分子レベルで均一に分散
されるということは、層状珪酸塩がポリアミドマトリッ
クス中に分散される際、それぞれが平均20Å以上の層間
距離に保たれている状態をいう。さらに、層間距離とは
層状珪酸塩の平板の重心間の距離をいい、均一に分散さ
れるとは層状珪酸塩の一枚一枚がもしくは平均的な重な
りが5層以下の多層物が平行に又はランダムに、もしく
は平行とランダムが混在した状態で、その50%以上が、
好ましくは70%以上が塊を形成することなく分散されて
いる状態をいう。具体的には、強化ポリアミド樹脂(A)
のペレットについて広角X線回折測定を行い、層状珪酸
塩の厚み方向に起因するピークが消失されていることか
ら確認できる。
【0012】本発明における強化ポリアミド樹脂(A) を
構成するポリアミド樹脂は、ナイロン6ホモポリマーも
しくはカプロアミド単位を80モル%以上含有するナイロ
ン6コポリマーである。
【0013】ナイロン6ホモポリマーは、ε−カプロラ
クタムもしくは6−アミノカプロン酸を重合することに
より得られるものであり、相対粘度は、溶媒として96重
量%濃硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/dlの条件で求め
た値が 1.5〜5.0 の範囲にあることが好ましい。
【0014】カプロアミド単位を80モル%以上含有する
ナイロン6コポリマーは、ε−カプロラクタムもしくは
6−アミノカプロン酸80モル%以上と、他の共重合モノ
マー(ラクタム、アミノカルボン酸、ナイロン塩)20モ
ル%未満の割合で共重合することにより得られるもので
あり、相対粘度は、溶媒として96重量%濃硫酸を用い、
温度25℃、濃度1g/dlの条件で求めた値が 1.5〜5.0 の
範囲にあることが好ましい。
【0015】上記のコポリマーの具体例としては、ナイ
ロン6/46(テトラメチレンアジパミド)コポリマー、ナ
イロン6/66(ヘキサメチレンアジパミド)コポリマー、
ナイロン6/ 610(ヘキサメチレンセバカミド)コポリマ
ー、ナイロン6/ 612(ヘキサメチレンドデカミド)コポ
リマー、ナイロン6/ 116(ウンデカメチレンアジパミ
ド)コポリマー、ナイロン6/11(ウンデカミド)コポリ
マー、ナイロン6/12(ドデカミド)コポリマー、ナイロ
ン6/TMHT(トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミ
ド)コポリマー、ナイロン6/6I(ヘキサメチレンイソフ
タルアミド)コポリマー、ナイロン6/6T(ヘキサメチレ
ンテレフタルアミド)/ 6I(ヘキサメチレンイソフタル
アミド)コポリマー、ナイロン6/PACM12〔ビス(1-アミ
ノシクロヘキシル)メタンドデカミド〕コポリマー、ナ
イロン6/DMPACM12〔ビス(3-メチル-4- アミノシクロヘ
キシル)メタンドデカミド〕コポリマー、ナイロン6/MX
D6(メタキシリレンアジパミド)コポリマー、ナイロン
6/ 11T(ウンデカメチレンテレフタルアミド)コポリマ
ー、ナイロン6/11T(H)(ウンデカメチレンヘキサヒドロ
テレフタルアミド)コポリマー等が挙げられ、中でもナ
イロン6/46コポリマー、ナイロン6/66コポリマー、ナイ
ロン6/11コポリマー、ナイロン6/12コポリマーが好まし
く、ナイロン6/66コポリマー、ナイロン6/12コポリマー
が特に好ましい。
【0016】本発明における強化ポリアミド樹脂(A) を
構成する層状珪酸塩は、珪酸塩を主成分とする負に帯電
した層とその層間に介在する陽電荷(イオン)からなる
構造を有するものである。
【0017】かかる層状珪酸塩の好ましい例としては、
スメクタイト族(例えば、モンモリロナイト、バイデラ
イト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト)、バ
ーミキュライト族(例えば、バーミキュライト)、雲母
族(例えば、フッ素雲母、白雲母、パラゴナイト金雲
母、黒雲母、レピドライト)、脆雲母族(例えば、マー
ガライト、クリントナイト、アナンダイト)、緑泥石族
(例えば、ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイ
ト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト)等が挙げ
られる。
【0018】これらの層状珪酸塩は、天然に産するもの
であっても、人工的に合成あるいは変性されたものであ
ってもよく、またそれらをアミノカルボン酸のアンモニ
ウム塩やオニウム塩等の有機塩で膨潤化処理したもので
あってもよい。
【0019】上記の層状珪酸塩の中で、膨潤性フッ素雲
母系鉱物は白色度の点で最も好ましく、これは次式で示
されるもので、容易に合成できるものである。 α(MF)・β(aMgF2 ・bMgO)・γSiO2 (式中、Mはナトリウム又はリチウムを表し、α、β、
γ、a及びbは各々係数を表し、 0.1≦α≦2、2≦β
≦3.5 、3≦γ≦4、0≦a≦1、0≦b≦1、a+b
=1である。)
【0020】このような膨潤性フッ素雲母系鉱物の製造
法としては、例えば、酸化珪素と酸化マグネシウムと各
種フッ化物とを混合し、その混合物を電気炉あるいはガ
ス炉中で1400〜1500℃の温度範囲で完全に溶融し、その
冷却過程で反応容器内にフッ素雲母系鉱物を結晶成長さ
せる、いわゆる溶融法がある。
【0021】また、タルクを出発物質として用い、これ
にアルカリ金属イオンをインターカレーションして膨潤
性フッ素雲母系鉱物を得る方法がある(特開平2−1494
15号公報)。この方法では、タルクに珪フッ化アルカリ
あるいはフッ化アルカリを混合し、磁製ルツボ内で 700
〜1200℃で短時間加熱処理することによって膨潤性ッ素
雲母系鉱物を得ることができる。
【0022】この際、タルクと混合する珪フッ化アルカ
リあるいはフッ化アルカリの量は、混合物全体の10〜35
重量%の範囲とすることが好ましく、この範囲を外れる
場合には膨潤性フッ素雲母系鉱物の生成収率が低下する
ので好ましくない。
【0023】上記の膨潤性フッ素雲母系鉱物を得るため
には、珪フッ化アルカリ又はフッ化アルカリのアルカリ
金属は、ナトリウムあるいはリチウムとすることが必要
である。これらのアルカリ金属は単独で用いてもよいし
併用してもよい。また、アルカリ金属のうち、カリウム
の場合には膨潤性フッ素雲母系鉱物が得られないが、ナ
トリウムあるいはリチウムと併用し、かつ限定された量
であれば膨潤性を調節する目的で用いることも可能であ
る。さらに、膨潤性フッ素雲母系鉱物を製造する工程に
おいて、アルミナを少量配合し、生成する膨潤性フッ素
雲母系鉱物の膨潤性を調整することも可能である。
【0024】強化ポリアミド樹脂(A) における層状珪酸
塩の配合量は、ポリアミド樹脂 100重量部に対して1〜
20重量部とすることが必要であり、1〜10重量部とする
ことが好ましい。この配合量が1重量部未満では、層状
珪酸塩によるポリアミド樹脂の補強効果が小さいため、
非強化ポリアミド樹脂(B) と混合して成形品にしたと
き、機械的強度や耐熱性に優れたものが得られない。一
方、この配合量が20重量部を超えると、非強化ポリアミ
ド樹脂(B) と混合して成形品にしたとき、ウエルド強度
に優れたものが得られない。
【0025】本発明における非強化ポリアミド樹脂(B)
は、ラクタム、アミノカルボン酸、あるいはジアミンと
ジカルボン酸(それらの一対のナイロン塩も含まれ
る。)等のモノマーから形成されるアミド結合を有する
ポリマーであり、相対粘度は、溶媒として96重量%濃硫
酸を用い、温度25℃、濃度1g/dlの条件で求めた値が
1.5〜5.0 の範囲にあることが好ましい。
【0026】上記の非強化ポリアミド樹脂(B) の具体例
としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテト
ラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチ
レンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセ
バカミド(ナイロン 610)、ポリヘキサメチレンドデカ
ミド(ナイロン 612)、ポリウンデカメチレンアジパミ
ド(ナイロン 116)、ポリウンデカミド(ナイロン1
1)、ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリトリメチル
ヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMHT)、ポ
リヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポ
リヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイ
ロン6T/6I)、ポリビス(1-アミノシクロヘキシル)メ
タンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3-メチ
ル-4- アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイ
ロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド
(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルア
ミド(ナイロン 11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒ
ドロテレフタルアミド〔ナイロン11T(H)〕及びこれらの
共重合ポリアミド、混合ポリアミド等が挙げられ、中で
もナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン11、
ナイロン12及びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリア
ミドが好ましく、ナイロン6ホモポリマー、ナイロン66
ホモポリマーが特に好ましい。
【0027】なお、上記の非強化ポリアミド樹脂(B) に
は、1重量%以下の割合で結晶核剤が配合されている
と、成形性が改善される点でより好ましい。かかる結晶
核剤としてはタルク、シリカ、カオリン、グラファイ
ト、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等を挙げるこ
とができ、タルクが特に好ましい。
【0028】次に、本発明における強化ポリアミド樹脂
(A) の製造法について説明する。すなわち、まず初めに
強化ポリアミド樹脂 100重量部を形成するモノマー量
に、層状珪酸塩1〜20重量部と水とを配合し、加圧下で
モノマーを重合する。この際、重合は温度 240〜300
℃、圧力2〜30kg/cm2で1〜5時間の範囲で適宜行う。
重合時に用いる水の量は特に限定されないが、強化ポリ
アミド樹脂の生産効率やポリアミド樹脂成形品の性能を
考慮すると、層状珪酸塩 100重量部に対して50〜100 重
量部とすることが好ましい。水の配合量が50重量部未満
であると均一な重合溶液が得られにくく、逆に 100重量
部を超えると重合時間が長くなる。ただし、重合圧力が
高い(15〜30kg/cm2)場合には、その圧力にするのに十
分な量の水(層状珪酸塩 100重量部に対して80〜100 重
量部程度)を用いる必要がある。また、上記重合時に
は、層状珪酸塩 100重量部に対して1〜10重量部の割合
で酸を添加してもよく、酸を添加することによって、よ
り高剛性で高耐熱性の成形品とすることができる。
【0029】上記の酸としては、PKa (25℃水中での
値)が0〜4又は負の酸であるなら、有機酸でも無機酸
であってもよく、例えば、安息香酸、セバシン酸、ギ
酸、酢酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル
酢酸、トリフルオロ酢酸、亜硝酸、硝酸、リン酸、亜リ
ン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、過塩素
酸、フルオロスルホン酸−ペンタフルオロアンチモン
(1:1)〔アルドリッチ社製「マジックアシッド」
(商品名)〕、フルオロアンチモン酸等が挙げられる。
【0030】次に、上記の温度に保って、一旦常圧に戻
してから、生成した強化ポリアミド樹脂をストランド状
にして払い出し、冷却、固化後、切断し、続いて95〜10
0 ℃の熱水を用いて6〜12時間の範囲で精練を行った
後、乾燥することにより強化ポリアミド樹脂(A) のペレ
ットを得る。
【0031】本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記方
法により製造した強化ポリアミド樹脂(A) のペレットと
非強化ポリアミド樹脂(B) のペレットとを混合すること
で得られる。混合する方法としては、前記のペレット
(A) と(B) とを単にドライブレンドしてもよいし、ペレ
ット(A) と(B) とをドライブレンドした後、2軸押出機
を用いて溶融混練し、ストランド状に払い出して、ペレ
ット化してもよい。
【0032】この際、強化ポリアミド樹脂(A) のペレッ
トと非強化ポリアミド樹脂(B) のペレットとの配合割合
は、重量比で10/90〜90/10とすることが好ましく、25
/75〜75/25とすることがより好ましい。この割合とし
た樹脂組成物を用いて試験片を成形すると、ポリアミド
樹脂中に層状珪酸塩が分子レベルで均一に分散され、後
述する方法で測定した引張ウエルド強度が45MPa 以上
で、かつ曲げ弾性率が4GPa 以上のものが得られる。
【0033】本発明のポリアミド樹脂組成物は、後述す
る方法で求めた相対粘度が 1.5〜5.0 の範囲にあること
が好ましい。相対粘度が 1.5未満のものでは、成形品と
したときの機械的強度が低下する。逆にこれが 5.0を超
えると、樹脂組成物の成形性が急速に低下する。
【0034】また、本発明のポリアミド樹脂組成物は、
本発明の特性を損なわない範囲で、他の熱可塑性重合体
と混合して用いてもよい。この場合、スクリューを備え
た混練装置を用いてアロイ化するのが好ましい。かかる
樹脂組成物中では層状珪酸塩が均一に分散されているた
め、一般のポリアミドとのアロイ化物に比べて、機械的
強度や耐熱性が向上する。このような重合体としては、
例えばポリブタジエン、ブタジエン/スチレン共重合
体、アクリルゴム、エチレン/プロピレン共重合体、エ
チレン/プロピレン/ジエン共重合体、天然ゴム、塩素
化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン等のエラストマー及
びこれらの無水マレイン酸等による酸変性物、スチレン
/無水マレイン酸共重合体、スチレン/フェニルマレイ
ミド共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ブタジ
エン/アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリスル
ホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスル
ホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリ
メチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリカー
ボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアリレー
ト等がある。
【0035】さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物に
は、本発明の特性を損なわない範囲で、顔料、熱安定
剤、酸化防止剤、劣化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑
剤、離型剤、強化剤等が添加されていてもよく、これら
は、重合時にあるいは得られたポリアミド樹脂組成物を
溶融混練もしくは溶融成形する際に加えられる。
【0036】熱安定剤、酸化防止剤及び劣化防止剤とし
ては、例えばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒ
ンダードアミン類、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ
金属のハロゲン化物あるいはこれらの混合物を使用する
ことができる。
【0037】また、強化剤としては、例えばクレー、タ
ルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シ
リカ、アルミナ、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、
アルミン酸ナトリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸
マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、ゼ
オライト、ハイドロタルサイト、金属繊維、金属ウィス
カー、セラミックウィスカー、チタン酸カリウムウィス
カー、窒化ホウ素、グラファイト、ガラス繊維、炭素繊
維等が挙げられる。
【0038】本発明のポリアミド樹脂組成物は、通常の
成形加工方法で目的の成形品とすることができ、例えば
射出成形、押出成形、吹き込み成形等の熱溶融成形法に
よって各種の成形品にしたり、有機溶媒溶液から流延法
により薄膜とすることができる。
【0039】本発明のポリアミド樹脂組成物を用いて得
られる成形品は、機械的強度、耐熱性及び寸法安定性が
ポリアミド樹脂単独の場合に比べて顕著に改良され、ま
た吸水による機械的性質や寸法の変化が少ないので、各
種の成形品とすることができる。
【0040】上記の成形品としては、エンジンカバー、
シリンダーヘッドカバー、ガソリンタンク、アルコール
タンク、フューエルストレーナー、ブレーキオイルタン
ク、クラッチオイルタンク、パワーステアリングオイル
タンク、クーラー用フルオレンチューブ、フルオレンタ
ンク、キャニスタータンク、エアークリーナー、インテ
ークマニホールド、ホイール、ライトカバー、タイミン
グベルトカバーなどの自動車外装用及び内装用部品、パ
イプ、中空パイプ、把手、インク容器、カーテンレー
ル、ギアー部品、ベアリングリテーナー、ブラシ、リー
ル、ブレーカーカバー、スイッチ、コネクター等を挙げ
ることができる。しかし、これらに限定されるものでは
なく、本発明のポリアミド樹脂組成物の特性である優れ
た機械的強度、弾性率、耐熱性及びウエルド強度を生か
すことができる分野に幅広く用いることができる。
【0041】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例並びに比較例で用いた原料及び
物性試験の測定法は次の通りである。 1.原料 (1) 膨潤性フッ素雲母系鉱物 ボールミルにより平均粒径が4μmとなるように粉砕し
たタルクに対し、平均粒径が同じく4μmの珪フッ化ナ
トリウムを全量の15重量%となるように混合し、これを
磁製ルツボに入れ、電気炉にて 850℃で1時間反応させ
ることにより合成した。この粉末について、広角X線回
折測定を行った結果、原料タルクのc軸方向の厚み 9.2
Åに対応するピークは消失し、膨潤性フッ素雲母系鉱物
の生成を示す12〜13Åに対応するピークが認められた。 (2) モンモリロナイト 山形県産の天然モンモリロナイト(Na層間イオン型)
〔クニミネ工業社製〕を用いた。 (3) ヘクトライト 合成ヘクトライト(Li層間イオン型)〔トピー工業社
製〕を用いた。 (4) バーミキュライト 合成バーミキュライト(Li層間イオン型)〔トピー工業
社製〕を用いた。
【0042】2.測定法 (a) 強化ポリアミド樹脂(A) における層状珪酸塩の分散
性 広角X線回折装置(リガク社製、RAD-rB型)を用いて、
精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレットにお
ける層状珪酸塩の分散性を測定した。 (b) 強化ポリアミド樹脂(A) における層状珪酸塩の割合 精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレットを、
磁製ルツボに精秤し、500℃に保持した電気炉で24時間
焼却した後の残渣を測定し、ポリアミド樹脂(ナイロン
6ホモポリマー、ナイロン6/66コポリマー、ナイロン6/
12コポリマー)100重量部に対する割合に換算した。 (c) 強化ポリアミド樹脂(A) におけるナイロン6/66コポ
リマー又はナイロン6/12コポリマー中のカプロアミド単
位(モル%)の割合 強化ポリアミド樹脂(A) 200mg を重水素化トリフルオロ
酢酸3mlに溶解させ、25℃で13C-NMR 測定(装置:日本
電子社製、JEOL Lambda 300WB )を行い、カルボニル炭
素の強度比から求めた。 (d) 相対粘度 試験片中におけるポリマー成分が、96重量%濃硫酸中、
1g/dLの濃度になるように溶液を調製し、7000rpm で2
時間遠心分離した後、上澄み液を G-3のガラスフィルタ
ーでろ過し、温度25℃で測定した。なお、試験片中の層
状珪酸塩量は、試験片を 500℃で24時間燃焼した後の灰
分量を測定することにより求めた。 (e) 引張ウエルド強度 両端2箇所にゲートを持つダンベル片用金型を用いて、
中心部にウエルドラインを有する厚み 3.2mmのASTM D-6
38 I型ダンベル片を作製し、これを用いて引張試験を行
うことにより求めた。 (f) 引張強度、引張弾性率及び引張破断伸度 ASTM D-638に基づいて測定した。 (g) 曲げ強度及び曲げ弾性率 ASTM D-790に基づいて測定した。 (h) アイゾット衝撃強度 ASTM D-256に基づいて、厚み 3.2mmの試験片に所定の深
みのノッチをつけて測定した。 (i) 熱変形温度 ASTM D-648に基づいて、荷重 1.86MPaで測定した。
【0043】実施例1 ε−カプロラクタム10kg、膨潤性フッ素雲母系鉱物 0.6
kg、及び水1kgを内容量30リットルの反応缶に入れ、攪
拌しながら、15kg/cm2の圧力まで昇圧した。そして徐々
に水蒸気を放圧しつつ、圧力15kg/cm2、温度 260℃に保
って2時間重合した後、1時間かけて常圧まで放圧し
た。その後、常圧下、260 ℃に30分間放置した後、スト
ランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して膨潤性フ
ッ素雲母系鉱物とナイロン6ホモポリマーからなる強化
ポリアミド樹脂(A) のペレットを得た。次いで、このペ
レットを95℃の熱水で8時間精練を行い、この操作を2
度繰り返した後、真空乾燥した。そして、このペレット
50重量部と、非強化ポリアミド樹脂(B) として、タルク
0.3 重量%を含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポ
リマーのペレット50重量部とを混合し、射出成形機(三
菱重工業社製、125/75MS型)を用い、シリンダー温度 2
60℃、金型温度70℃、射出時間6秒、冷却時間6秒で射
出成形を行い、厚み 3.2mmの試験を作製し、物性試験に
供した。なお、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A)
のペレットについて広角X線回折測定を行ったところ、
膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピーク
(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイロン6ホモポ
リマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一
に分散されていることがわかった。
【0044】比較例1 ε−カプロラクタム10kg、膨潤性フッ素雲母系鉱物 0.3
kg、及び水1kgを内容量30リットルの反応缶に入れ、攪
拌しながら、15kg/cm2の圧力まで昇圧した。そして徐々
に水蒸気を放圧しつつ、圧力15kg/cm2、温度 260℃に保
って2時間重合した後、1時間かけて常圧まで放圧し
た。その後、常圧下、260 ℃に30分間放置した後、スト
ランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して膨潤性フ
ッ素雲母系鉱物とナイロン6ホモポリマーからなる強化
ポリアミド樹脂(A) のペレットを得た。 次いで、この
ペレットを95℃の熱水で8時間精練を行い、この操作を
2度繰り返した後、真空乾燥した。そして、このペレッ
トを、射出成形機(三菱重工業社製、125/75MS型)を用
い、シリンダー温度 260℃、金型温度70℃、射出時間6
秒、冷却時間6秒で射出形を行い、厚み 3.2mmの試験片
を作製し、物性試験に供した。試験片のウエルド強度は
実施例1に比較して低かった。なお、精練・乾燥後の強
化ポリアミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折
測定を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方
向に対応するピーク(12〜13Å)は完全に消失してお
り、ナイロン6ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱
物が分子レベルで均一に分散されていることがわかっ
た。
【0045】実施例2 非強化ポリアミド樹脂(B) として、相対粘度 2.6のナイ
ロン6ホモポリマーのペレットを用いた他は、実施例1
と同様にして試験片を作製し、物性試験を行った。な
お、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレット
について広角X線回折測定を行ったところ、膨潤性フッ
素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)
は完全に消失しており、ナイロン6ホモポリマー中に膨
潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一に分散されて
いることがわかった。
【0046】実施例3 非強化ポリアミド樹脂(B) として、相対粘度 2.6のナイ
ロン66ホモポリマーのペレットを用いた他は、実施例1
と同様にして試験片を作製し、物性試験を行った。な
お、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレット
について広角X線回折測定を行ったところ、膨潤性フッ
素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)
は完全に消失しており、ナイロン6ホモポリマー中に膨
潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一に分散されて
いることがわかった。
【0047】実施例1〜3及び比較例1における強化ポ
リアミド樹脂(A) と非強化ポリアミド樹脂(B) の組成と
配合割合、及び試験片の物性値を表1にまとめて示す。
【0048】
【表1】
【0049】実施例4 ε−カプロラクタム10kg、膨潤性フッ素雲母系鉱物 0.5
kg、水 0.4kg、及び85重量%リン酸 25gを内容量30リッ
トルの反応缶に入れ、攪拌しながら、5kg/cm2の圧力ま
で昇圧した。そして徐々に水蒸気を放圧しつつ、圧力5
kg/cm2、温度 260℃に保って2時間重合した後、1時間
かけて常圧まで放圧した。その後、常圧下、260 ℃に30
分間放置した後、ストランド状に払い出し、冷却、固化
後、切断して膨潤性フッ素雲母系鉱物とナイロン6ポリ
マーからなる強化ポリアミド樹脂(A) のペレットを得
た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を
行い、この操作を2度繰り返した後、真空乾燥した。そ
して、このペレット50重量部と、非強化ポリアミド樹脂
(B) として、タルク0.3 重量%を含有する相対粘度 2.6
のナイロン6ホモポリマーのペレット50重量部とを混合
し、射出成形機(三菱重工業社製、125/75MS型)を用
い、シリンダー温度 260℃、金型温度70℃、射出時間6
秒、冷却時間6秒で射出成形を行い、厚み 3.2mmの試験
を作製し、物性試験に供した。なお、精練・乾燥後の強
化ポリアミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折
測定を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方
向に対応するピーク(12〜13Å)は完全に消失してお
り、ナイロン6ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱
物が分子レベルで均一に分散されていることがわかっ
た。
【0050】実施例5〜7 膨潤性フッ素雲母系鉱物の代わりに、層状珪酸塩として
モンモリロナイト(実施例5)、ヘクトライト(実施例
6)、バーミキュライト(実施例7)を用いた他は、実
施例4と同様にして試験片を作製し、物性試験を行っ
た。なお、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペ
レットについて広角X線回折測定を行ったところ、各種
の層状珪酸塩の厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)
は完全に消失しており、ナイロン6ホモポリマー中に各
種の層状珪酸塩が分子レベルで均一に分散されているこ
とがわかった。
【0051】実施例4〜7における強化ポリアミド樹脂
(A) と非強化ポリアミド樹脂(B) の組成と配合割合、及
び試験片の物性値を表2にまとめて示す。
【0052】
【表2】
【0053】実施例8 非強化ポリアミド樹脂(B) として、相対粘度 2.6のナイ
ロン6ホモポリマーのペレットを用いた他は、実施例4
と同様にして試験片を作製し、物性試験を行った。な
お、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレット
について広角X線回折測定を行ったところ、膨潤性フッ
素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)
は完全に消失しており、ナイロン6ホモポリマー中に膨
潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一に分散されて
いることがわかった。
【0054】実施例9 非強化ポリアミド樹脂(B) として、相対粘度 2.6のナイ
ロン66ホモポリマーのペレットを用いた他は、実施例4
と同様にして試験片を作製し、物性試験を行った。な
お、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレット
について広角X線回折測定を行ったところ、膨潤性フッ
素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)
は完全に消失しており、ナイロン6ホモポリマー中に膨
潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一に分散されて
いることがわかった。
【0055】実施例10〜11 強化ポリアミド樹脂(A) のペレットと非強化ポリアミド
樹脂(B) のペレットとの配合割合を、表3に示すように
変えた他は、実施例8と同様にして試験片を作製し、物
性試験を行った。なお、精練・乾燥後の強化ポリアミド
樹脂(A) のペレットについて広角X線回折測定を行った
ところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対応する
ピーク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイロン6
ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベル
で均一に分散されていることがわかった。
【0056】実施例8〜11における強化ポリアミド樹脂
(A) と非強化ポリアミド樹脂(B) の組成と配合割合、及
び試験片の物性値を表3にまとめて示す。
【0057】
【表3】
【0058】実施例12 非強化ポリアミド樹脂(B) として、シリカ 0.5重量%を
含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポリマーのペレ
ットを用いた他は、実施例4と同様にして試験片を作製
し、物性試験を行った。なお、精練・乾燥後の強化ポリ
アミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折測定を
行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対
応するピーク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイ
ロン6ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子
レベルで均一に分散されていることがわかった。
【0059】実施例13 非強化ポリアミド樹脂(B) として、カオリン 0.5重量%
を含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポリマーのペ
レットを用いた他は、実施例4と同様にして試験片を作
製し、物性試験を行った。なお、精練・乾燥後の強化ポ
リアミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折測定
を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に
対応するピーク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナ
イロン6ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分
子レベルで均一に分散されていることがわかった。
【0060】実施例14 非強化ポリアミド樹脂(B) として、グラファイト 0.5重
量%を含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポリマー
のペレットを用いた他は、実施例4と同様にして試験片
を作製し、物性試験を行った。なお、精練・乾燥後の強
化ポリアミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折
測定を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方
向に対応するピーク(12〜13Å)は完全に消失してお
り、ナイロン6ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱
物が分子レベルで均一に分散されていることがわかっ
た。
【0061】実施例15 非強化ポリアミド樹脂(B) として、酸化マグネシウム
0.5重量%を含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポ
リマーのペレットを用いた他は、実施例4と同様にして
試験片を作製し、物性試験を行った。なお、精練・乾燥
後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレットについて広角X
線回折測定を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の
厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)は完全に消失し
ており、ナイロン6ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母
系鉱物が分子レベルで均一に分散されていることがわか
った。
【0062】実施例16 非強化ポリアミド樹脂(B) として、酸化アルミニウム
0.5重量%を含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポ
リマーのペレットを用いた他は、実施例4と同様にして
試験片を作製し、物性試験を行った。なお、精練・乾燥
後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレットについて広角X
線回折測定を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の
厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)は完全に消失し
ており、ナイロン6ホモポリマー中に膨潤性フッ素雲母
系鉱物が分子レベルで均一に分散されていることがわか
った。
【0063】実施例12〜16における強化ポリアミド樹脂
(A) と非強化ポリアミド樹脂(B) の組成と配合割合、及
び試験片の物性値を表4にまとめて示す。
【0064】
【表4】
【0065】比較例2 ε−カプロラクタム10kg、膨潤性フッ素雲母系鉱物0.25
kg、水 0.2kg、及び85重量%リン酸 13gを内容量30リッ
トルの反応缶に入れ、攪拌しながら、5kg/cm2の圧力ま
で昇圧した。そして徐々に水蒸気を放圧しつつ、圧力5
kg/cm2、温度 260℃に保って2時間重合した後、1時間
かけて常圧まで放圧した。その後、常圧下、260 ℃に30
分間放置した後、ストランド状に払い出し、冷却、固化
後、切断して膨潤性フッ素雲母系鉱物とナイロン6ポリ
マーからなる強化ポリアミド樹脂(A) のペレットを得
た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を
行い、この操作を2度繰り返した後、真空乾燥した。そ
して、このペレットを、射出成形機(三菱重工業社製、
125/75MS型)を用い、シリンダー温度 260℃、金型温度
70℃、射出時間6秒、冷却時間6秒で射出形を行い、厚
み 3.2mmの試験片を作製し、物性試験に供した。試験片
のウエルド強度は実施例4に比較して低かった。なお、
精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレットにつ
いて広角X線回折測定を行ったところ、膨潤性フッ素雲
母系鉱物の厚み方向に対応するピーク(12〜13Å)は完
全に消失しており、ナイロン6ホモポリマー中に膨潤性
フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一に分散されている
ことがわかった。
【0066】比較例3〜5 膨潤性フッ素雲母系鉱物の代わりに、層状珪酸塩として
モンモリロナイト(比較例3)、ヘクトライト(比較例
4)、バーミキュライト(比較例5)を用いた他は、比
較例2と同様にして試験片を作製し、物性試験を行っ
た。試験片のウエルド強度は、いずれの場合も実施例4
に比較して低かった。なお、精練・乾燥後の強化ポリア
ミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折測定を行
ったところ、各種の層状珪酸塩の厚み方向に対応するピ
ーク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイロン6ホ
モポリマー中に各種の層状珪酸塩が分子レベルで均一に
分散されていることがわかった。
【0067】比較例2〜5における強化ポリアミド樹脂
(A) と非強化ポリアミド樹脂(B) の組成と配合割合、及
び試験片の物性値を表5にまとめて示す。
【0068】
【表5】
【0069】実施例17 ε−カプロラクタム9kg、アジピン酸ヘキサメチレンジ
アミン塩(AH塩)1kg、膨潤性フッ素雲母系鉱物 0.6
kg、水 0.5kg、及び亜リン酸 30gを内容量30リットルの
反応缶に入れ、攪拌しながら、18kg/cm2の圧力まで昇圧
した。そして徐々に水蒸気を放圧しつつ、圧力18kg/c
m2、温度 270℃に保って2時間重合した後、1時間かけ
て常圧まで放圧した。その後、常圧下、260 ℃に30分間
放置した後、ストランド状に払い出し、冷却、固化後、
切断して膨潤性フッ素雲母系鉱物とナイロン6/66コポリ
マーからなる強化ポリアミド樹脂(A) のペレットを得
た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を
行い、この操作を2度繰り返した後、真空乾燥した。13
C-NMR 測定より求めた、この強化ポリアミド樹脂(A) に
おけるナイロン6/66コポリマー中のカプロアミド単
位の割合は94モル%であった。そして、このペレット
50重量部と、非強化ポリアミド樹脂(B) として、タルク
0.3 重量%を含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポ
リマーのペレット50重量部とを混合し、射出成形機(三
菱重工業社製、125/75MS型)を用い、シリンダー温度 2
50℃、金型温度70℃、射出時間6秒、冷却時間6秒で射
出成形を行い、厚み 3.2mmの試験を作製し、物性試験に
供した。なお、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A)
のペレットについて広角X線回折測定を行ったところ、
膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピーク
(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイロン6/66コポ
リマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一
に分散されていることがわかった。
【0070】実施例18 非強化ポリアミド樹脂(B) として、タルク 0.3重量%を
含有する相対粘度 2.6のナイロン66ホモポリマーのペレ
ットを用いた他は、実施例17と同様にして試験片を作製
し、物性試験を行った。なお、精練・乾燥後の強化ポリ
アミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折測定を
行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対
応するピーク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイ
ロン6/66コポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子
レベルで均一に分散されていることがわかった。
【0071】比較例6 ε−カプロラクタム9kg、アジピン酸ヘキサメチレンジ
アミン塩(AH塩)1kg、膨潤性フッ素雲母系鉱物 0.3
kg、水0.28kg、及び亜リン酸 15gを内容量30リットルの
反応缶に入れ、攪拌しながら、18kg/cm2の圧力まで昇圧
した。そして徐々に水蒸気を放圧しつつ、圧力18kg/c
m2、温度 270℃に保って2時間重合した後、1時間かけ
て常圧まで放圧した。その後、常圧下、260 ℃に30分間
放置した後、ストランド状に払い出し、冷却、固化後、
切断して膨潤性フッ素雲母系鉱物とナイロン6/66コポリ
マーからなる強化ポリアミド樹脂(A) のペレットを得
た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を
行い、この操作を2度繰り返した後、真空乾燥した。13
C-NMR 測定より求めた、この強化ポリアミド樹脂(A) に
おけるナイロン6/66コポリマー中のカプロアミド単位の
割合は94モル%であった。そして、このペレットを、射
出成形機(三菱重工業社製、125/75MS型)を用い、シリ
ンダー温度 250℃、金型温度70℃、射出時間6秒、冷却
時間6秒で射出形を行い、厚み 3.2mmの試験片を作製
し、物性試験に供した。試験片のウエルド強度は実施例
17に比較して低かった。なお、精練・乾燥後の強化ポリ
アミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折測定を
行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対
応するピーク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイ
ロン6/66コポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子
レベルで均一に分散されていることがわかった。
【0072】実施例17〜18及び比較例6における強化ポ
リアミド樹脂(A) と非強化ポリアミド樹脂(B) の組成と
配合割合、及び試験片の物性値を表6にまとめて示す。
【0073】
【表6】
【0074】実施例19 ε−カプロラクタム9kg、ωーラウロラクタム1kg、膨
潤性フッ素雲母系鉱物0.6kg 、水 0.5kg、及び亜リン酸
30gを内容量30リットルの反応缶に入れ、攪拌しなが
ら、280 ℃に加熱し、22kg/cm2の圧力まで昇圧した。そ
の後、徐々に水蒸気を放圧しつつ、圧力22kg/cm2、温度
300℃に保って12時間重合した後、1時間かけて常圧ま
で放圧した。その後、常圧下、290 ℃に40分間放置した
後、ストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して
膨潤性フッ素雲母系鉱物とナイロン6/12コポリマーから
なる強化ポリアミド樹脂(A) のペレットを得た。次い
で、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を行い、こ
の操作を2度繰り返した後、真空乾燥した。13C-NMR 測
定より求めた、この強化ポリアミド樹脂(A) におけるナ
イロン6/12コポリマー中のカプロアミド単位の割合
は92モル%であった。そして、このペレット50重量部
と、非強化ポリアミド樹脂(B) として、タルク0.3 重量
%を含有する相対粘度 2.6のナイロン6ホモポリマーの
ペレット50重量部とを混合し、射出成形機(三菱重工業
社製、125/75MS型)を用い、シリンダー温度 250℃、金
型温度70℃、射出時間6秒、冷却時間6秒で射出成形を
行い、厚み 3.2mmの試験を作製し、物性試験に供した。
なお、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂(A) のペレッ
トについて広角X線回折測定を行ったところ、膨潤性フ
ッ素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピーク(12〜13
Å)は完全に消失しており、ナイロン6/12コポリマー中
に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均一に分散さ
れていることがわかった。
【0075】実施例20 非強化ポリアミド樹脂(B) として、タルク 0.3重量%を
含有する相対粘度 2.6のナイロン66ホモポリマーのペレ
ットを用いた他は、実施例19と同様にして試験片を作製
し、物性試験を行った。なお、精練・乾燥後の強化ポリ
アミド樹脂(A) のペレットについて広角X線回折測定を
行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対
応するピーク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイ
ロン6/12コポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子
レベルで均一に分散されていることがわかった。
【0076】比較例7 ε−カプロラクタム9kg、ωーラウロラクタム1kg、膨
潤性フッ素雲母系鉱物0.3kg 、水0.28kg、及び亜リン酸
15gを内容量30リットルの反応缶に入れ、攪拌しなが
ら、280 ℃に加熱し、22kg/cm2の圧力まで昇圧した。そ
の後、徐々に水蒸気を放圧しつつ、圧力22kg/cm2、温度
300℃に保って12時間重合した後、1時間かけて常圧ま
で放圧した。その後、常圧下、290 ℃に40分間放置した
後、ストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して
膨潤性フッ素雲母系鉱物とナイロン6/12コポリマーから
なる強化ポリアミド樹脂(A) のペレットを得た。次い
で、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を行い、こ
の操作を2度繰り返した後、真空乾燥した。13C-NMR 測
定より求めた、この強化ポリアミド樹脂(A) におけるナ
イロン6/12コポリマー中のカプロアミド単位の割合は92
モル%であった。そして、このペレットを、射出成形機
(三菱重工業社製、125/75MS型)を用い、シリンダー温
度 250℃、金型温度70℃、射出時間6秒、冷却時間6秒
で射出形を行い、厚み 3.2mmの試験片を作製し、物性試
験に供した。試験片のウエルド強度は実施例19と比較し
て低かった。なお、精練・乾燥後の強化ポリアミド樹脂
(A) のペレットについて広角X線回折測定を行ったとこ
ろ、膨潤性フッ素雲母系鉱物の厚み方向に対応するピー
ク(12〜13Å)は完全に消失しており、ナイロン6/12コ
ポリマー中に膨潤性フッ素雲母系鉱物が分子レベルで均
一に分散されていることがわかった。
【0077】実施例19〜20及び比較例7における強化ポ
リアミド樹脂(A) と非強化ポリアミド樹脂(B) の組成と
配合割合、及び試験片の物性値を表7にまとめて示す。
【0078】
【表7】
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、ポリアミド樹脂中に層
状珪酸塩が分子レベルで均一に分散され、ウエルド強度
や曲げ弾性率等の機械的強度や耐熱性等に優れた成形品
とすることができるポリアミド樹脂組成物を得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 國領 佐知子 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイロン6ホモポリマー 100重量部に対
    して層状珪酸塩1〜20重量部が分子レベルで均一に分散
    された強化ポリアミド樹脂(A) と、非強化ポリアミド樹
    脂(B) とからなる樹脂組成物であって、試験片の引張ウ
    エルド強度が45MPa 以上で、かつ曲げ弾性率が4GPa 以
    上であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 カプロアミド単位を80モル%以上含有す
    るナイロン6コポリマー 100重量部に対して層状珪酸塩
    1〜20重量部が分子レベルで均一に分散された強化ポリ
    アミド樹脂(A) と、非強化ポリアミド樹脂(B) とからな
    る樹脂組成物であって、試験片の引張ウエルド強度が45
    MPa 以上で、かつ曲げ弾性率が4GPa以上であることを
    特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ナイロン6コポリマーが、ナイロン6/66
    コポリマーである請求項2に記載のポリアミド樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 ナイロン6コポリマーが、ナイロン6/12
    コポリマーである請求項2に記載のポリアミド樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 非強化ポリアミド樹脂(B) が、ナイロン
    6ホモポリマーであることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 非強化ポリアミド樹脂(B) が、ナイロン
    66ホモポリマーであることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 非強化ポリアミド樹脂(B) が、タルク、
    シリカ、カオリン、グラファイト、酸化マグネシウム、
    酸化アルミニウムからなる群より選ばれた少なくとも1
    種の結晶核剤を1重量%以下含有するものであることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド
    樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずかに記載のポリアミ
    ド樹脂組成物を用いてなる成形品。
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