JPH08196909A - パラフィンの転化触媒及びその製造方法 - Google Patents

パラフィンの転化触媒及びその製造方法

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JPH08196909A
JPH08196909A JP7007835A JP783595A JPH08196909A JP H08196909 A JPH08196909 A JP H08196909A JP 7007835 A JP7007835 A JP 7007835A JP 783595 A JP783595 A JP 783595A JP H08196909 A JPH08196909 A JP H08196909A
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ロメロ トリノ
Jose Guaregua
グアレグア ホセ
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パラフィン原料の脱水素及び異性化が同時に
進行してイソパラフィン及びイソオレフィンが得られる
触媒を提供する。また、このような触媒の製造方法を提
供する。 【構成】 パラフィンの脱水素及び異性化を同時に行っ
てイソパラフィン及びイソオレフィンを得るためのパラ
フィンの転化触媒として、白金と反応促進剤とを含有す
るモルデナイトゼオライト触媒を提供する。ただし、こ
の反応促進剤は、IIB族、IVA族、VIB族のいずれかの元
素またはこれら元素の混合物とする。好ましくは、モル
デナイトゼオライト触媒におけるSi:Alの比を略5:
1〜略50:1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パラフィンに対して脱
水素及び異性化を同時に行ってイソパラフィンやイソオ
レフィンとするプロセスに用いられる触媒に関する。ま
た、この触媒の製造方法に関する。特に、本発明は白金
と反応促進剤(promotor)とを含有するモルデナイトゼ
オライト触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パラフィンを転化して脱水素及び
異性化された生成物を得る方法として、種々の方法が知
られている。
【0003】この脱水素及び異性化された生成物は、メ
チル、第三ブチルエーテル(MTBE)、イソブチレン類等
の、多くの分野で必要とされている生成物を製造するに
あたって有用なものである。
【0004】これまで、炭化水素の脱水素プロセス及び
異性化プロセスは、如何に示されるようにそれぞれ別々
に研究されている。25年前から知られている脱水素プ
ロセスでは、非酸性担体(典型的にはアルミナやシリカ
アルミナ)に担持された貴金属(通常は白金)を含有す
る触媒が用いられている。
【0005】また、一種又は二種の反応促進剤によって
触媒を改良し、脱水素プロセスに供される炭化水素原料
のクラッキングをコントロールすることも知られてい
る。このようなタイプの触媒は、例えば米国特許367977
3号、4000210号、及び4177218号に開示されている。
【0006】過去10年間においては、貴金属触媒に用
いられる反応促進剤を増やして、触媒クラッキングによ
る原料の損失を抑えようとする傾向がみられた。この傾
向は米国特許4381257号、4486547号、4880764号、及び5
012027号に顕著にみられる。
【0007】上記従来技術においては、周期表のIVA
族、VIB族、及びVIII族から選択される触媒が非常によ
く用いられる。これら従来から知られている触媒は、直
鎖パラフィンから直鎖オレフィンへの脱水素における活
性、選択性、安定性が高い。
【0008】従来のパラフィン異性化プロセスは、通
常、アルミナマトリックスに担持された貴金属を含有し
て塩素、フッ素、及びアンモニウムによって調整された
触媒を用いるものである。このような触媒は米国特許34
42794号、4489216号に開示されている。
【0009】近年、上記のようなアルミナ担体に代えて
ゼオライト担体が用いられるようになっている。ゼオラ
イト、特にモルデナイトは、腐食作用がなく、また炭化
水素原料に含有されるイオウに対しても耐性が強いこと
から、広く用いられるようになっている。
【0010】このような触媒の例は、例えば米国特許35
07931号、3551353号、3932554号、4400576号、4935578
号、及び5132479号等に開示されている。更に、米国特
許5132484号に開示されているように、シリカアルミナ
リン酸類(silica alumina phosphates)のような非ゼ
オライトモレキュラーシーブを用いた炭化水素の異性化
も研究されている。
【0011】上記各触媒においては、異性化反応の活
性、選択性、安定性が高いうえ、副反応も最小限に抑え
られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によって炭化水素の脱水素プロセスや異性化プロセス
が改良されてきてはいるが、パラフィン原料の脱水素及
び異性化を同時に進めてイソパラフィン及びイソオレフ
ィンを得るプロセスに関しては殆ど進展はみられない。
【0013】パラフィン原料の脱水素及び異性化を同時
に進めてイソパラフィン及びイソオレフィンを得るプロ
セスとして本発明者らに唯一知られているのは、米国特
許4962266号に開示されているプロセスである。このプ
ロセスでは、白金をベースとする触媒を珪酸亜鉛と共に
用いる。しかし、このプロセスでは、パラフィンが副生
成物によって消費されてしまい、商業的には好ましくな
いという課題が残されている。
【0014】このことから、パラフィン原料の脱水素及
び異性化が同時に進行してイソパラフィン及びイソオレ
フィンが得られ、かつ副反応も抑えられる触媒が強く求
められている。
【0015】従って、本発明はパラフィン原料の脱水素
及び異性化が同時に進行してイソパラフィン及びイソオ
レフィンが得られる触媒を提供することを目的とする。
また、このような触媒の製造方法を提供することも目的
とする。更に、単一触媒を用いたプロセスによって、パ
ラフィン原料の脱水素及び異性化が同時に進行してイソ
パラフィン及びイソオレフィンを得ることも目的とす
る。
【0016】本発明の更なる目的及び利点は以下の記述
により明らかにされる。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために、本発明は、パラフィンの脱水素及び異性化
を同時に行ってイソパラフィン及びイソオレフィンを得
るための、パラフィンの転化触媒であって、白金と反応
促進剤とを含有するモルデナイトゼオライト触媒からな
り、かつ、前記反応促進剤はIIB族、IVA族、VIB族のい
ずれかの元素またはこれら元素の混合物であることを特
徴とするパラフィンの転化触媒を提供する。
【0018】このモルデナイトゼオライト触媒として
は、好ましくはSi:Alの比が5:1〜50:1である
モルデナイトHゼオライト触媒を用いる。白金と反応促
進剤とは、それぞれ触媒中に最終的に0.1〜1.5(wt%)存
在させる。 好適実施例においては、反応促進剤としてはZn、Sn、
Crを単独または混合して用いる。本発明に係る上記触
媒の製造方法としては、モルデナイトゼオライト触媒を
白金及び反応促進剤によって改良(modifying)する方法
も挙げられる。本発明に係る方法においては、モルデナ
イトゼオライト触媒を用意し、白金を触媒に含有させる
ことでモルデナイトゼオライト触媒を改良する。白金を
含有させた後、白金により改良されたモルデナイトに更
に反応促進剤を含有させて改良する。この際の反応促進
剤としてはIIB族、IVA族、VIB族の元素が単独または混
合されて用いられる。白金と反応促進剤とは、含浸また
はイオン交換によってモルデナイトゼオライト触媒に含
有させてもよい。
【0019】好適には、白金と反応促進剤とは含浸によ
ってゼオライト触媒に含有される。この場合、モルデナ
イトゼオライト触媒を所望濃度の白金塩水溶液に含浸さ
せ、この白金が含浸された触媒を乾燥及び焼成した後
に、白金が実質的にすべて金属の形となるように、水素
の存在下で触媒を還元する。
【0020】その後、白金が含浸された触媒は、更に所
望の濃度の反応促進剤塩水溶液に含浸される。この反応
促進剤が含浸された触媒はその後に反応促進剤を酸化さ
せるために酸化処理される。
【0021】また、本発明に係る、パラフィンの脱水素
及び異性化を同時に行ってイソパラフィン及びイソオレ
フィンとするパラフィンの転化方法においては、反応器
を用意し、白金及び反応促進剤が含有されたモルデナイ
トゼオライト触媒を前記反応器内に配置する。その後、
ゼオライト触媒を、配置された場所で水素の存在下で高
温で活性化させる。その際、パラフィンの空間速度を略
0.1〜1000h-1とし、パラフィンに対する水素の比を0.1
〜30とし、反応温度を略250〜800(℃)とする。
【0022】本発明に係るこのプロセスで得られる生成
物は、MTBEの製造に有用である。
【0023】本発明に係る触媒は、モルデナイトゼオラ
イト触媒を用いたパラフィン原料のイソパラフィン及び
イソオレフィンへの同時脱水素及び異性化に用いられ
る。この触媒としては、白金と反応促進剤とによって改
良されたモルデナイトゼオライト触媒が挙げられる。こ
の際用いられる反応促進剤はIIB族、IVA族、VIB族の
元素が単独または混合されて用いられる。
【0024】好適なモルデナイトゼオライト触媒は、S
i:Alの比が5:1〜50:1のモルデナイトHゼオラ
イト触媒である。SiとAlとの比は、モルデナイトHゼ
オライト触媒の酸性度が所望の値になるように選択され
る。モルデナイトHゼオライトの酸性度をこのような一
定範囲とすることで、パラフィンの異性化が進むうえに
パラフィンのクラッキングが抑えられる。
【0025】本発明に係る改良されたモルデナイトHゼ
オライト触媒には、触媒の最終構造中に0.1〜1.5(wt%)
の白金が存在し、反応促進剤も0.1〜1.5(wt%)存在す
る。本発明に係る触媒に用いられる好ましい反応促進剤
として、Zn、Sn、Crが単独でまたは混合して用いら
れる。
【0026】本発明に係る触媒の製造方法においては、
白金と反応促進剤とを含浸またはイオン交換によってモ
ルデナイトゼオライト触媒に含有させてもよい。本発明
に係る触媒の好ましい製造方法においては、第1に白金
をゼオライト触媒に含有させた後に、この白金で改良さ
れたモルデナイトゼオライト触媒に反応促進剤を含有さ
せることで更に改良を行う。
【0027】本発明の特筆すべき点は、反応促進剤を触
媒に含有させる前に、予め白金を触媒に含有させておく
点である。本発明の好ましい態様においては、白金が含
浸されたモルデナイト触媒を水素の存在下で還元し、実
質的にすべての白金を金属の形にしておく。その後、こ
の改良されたモルデナイトゼオライト触媒を反応促進剤
塩溶液に含浸させる。
【0028】反応促進剤を触媒に含有させるに先立って
白金を還元することで、パラフィン原料を脱水素及び異
性化する際に派生するクラッキングが抑えられることが
みいだされた。
【0029】このように、本発明の特筆すべき点は、最
初に白金を触媒に含有させてその後に反応促進剤を含有
させる点であり、このように白金及び反応促進剤をこの
順で含有させることによって、得られる触媒の異性化や
脱水素に対する選択性が高くなることである。
【0030】白金により改良されたモルデナイトゼオラ
イト触媒に反応促進剤を含有させた後に、この触媒を酸
化することで触媒内の反応促進剤が酸化され、パラフィ
ンの異性化及び脱水素を同時に行うのに適した、二作用
触媒(bifunctional catalyst)が得られる。
【0031】本発明に係る触媒の好適な製造方法におい
ては、モルデナイトゼオライト触媒に白金及び反応促進
剤を含浸させて両者をこの触媒に含有させる。モルデナ
イトゼオライト触媒は、まず白金塩水溶液に含浸され
る。この際の白金塩水溶液の濃度は、触媒中に最終的に
約0.5〜1.5(wt%)の白金が含有されるに十分な濃度とす
る。
【0032】特に好適な白金塩としては、Pt(NH3)4
Cl2、Pt(NH3)4Cl3、Pt(NH3)4(NO3)2のいずれ
か、またはこれらの任意の混合物を用いる。
【0033】更に、Pt(NH3)4Cl2、H2PtCl6、Pt
(NH3)4(NO3)2のいずれかの塩、またはこれらの任意
の混合物も挙げられる。
【0034】白金が含浸されたモルデナイトゼオライト
触媒はその後に約60〜200(℃)で乾燥され、約20
0〜600(℃)で焼成される。
【0035】上記のように乾燥及び焼成された、白金に
より改良されたモルデナイトゼオライト触媒は、その後
に水素雰囲気中、200〜700(℃)で還元される。焼
成時間は、白金が確実に金属の形となるに十分なだけ行
う。
【0036】還元された白金含浸触媒は、その後に反応
促進剤塩水溶液に含浸される。この際、反応促進剤の濃
度は、触媒中の最終構造中に約0.5〜1.5(wt%)の反応促
進剤が含有されるに十分な濃度とする。
【0037】反応促進剤塩としては、例えば、Zn(NO
3)2、酢酸亜鉛、酸化亜鉛のいずれかの塩、またはこれ
らの任意の混合物が挙げられる。
【0038】また、反応促進剤塩としては、[(C49)3
Sn]2SO4、[(C39)3Sn]2SO4、[(C49)2Sn]2
SO4、(C49)SnCl3、(C49)SnCl2、酢酸錫、
酸化錫、ステアリン酸錫のいずれかの錫塩、またはこれ
らの任意の混合物を用いる。
【0039】その後、この触媒は乾燥され、約200〜
600(℃)で焼成されて反応促進剤が酸化される。その
結果得られる触媒は、パラフィンの異性化及び脱水素を
同時に行うのに適した、二作用触媒となる。
【0040】パラフィンからイソパラフィン及びイソオ
レフィンへの異性化及び脱水素を同時に行うプロセスに
おいては、白金及び反応促進剤により改良された本発明
に係る触媒を反応器内に配置し、パラフィン原料に触媒
を接触させるに先立って、触媒を水素雰囲気下で約20
0〜800(℃)に約1時間保ち、触媒を活性化させる。
【0041】その後、活性化された触媒を水素の存在下
で以下の条件にてパラフィン原料と接触させる。
【0042】 (1)パラフィンの空間速度は約0.1〜1000h-1 (2)パラフィンに対する水素の比は約0.1〜30 (3)温度は約250〜800(℃) 本発明に係るプロセスの好適実施例においては、パラフ
ィンは0.1〜250h-1の空間速度で触媒に供給され、パラ
フィンに対する水素の比は1〜15で、温度は約500
〜600(℃)である。
【0043】本発明に係るプロセスによれば、パラフィ
ンのクラッキングを劇的に抑えられるうえに、パラフィ
ン原料のイソパラフィン及びイソオレフィンへの同時脱
水素及び異性化を効率的に行うことができる。
【0044】本発明の利点は以下の各実施例により明ら
かにされる。
【0045】
【実施例】
実施例1 本発明に係る触媒Aを以下のように製造した。Si:Al
の比が10:1であるモルデナイトゼオライト触媒をP
t(NH3)4(NO3)2[tetramoniumplatinum nitrate]に
含浸した。
【0046】Ptが含浸したモルデナイトをその後12
0(℃)で6時間乾燥し、さらに500(℃)で12時間焼
成した。その後、Ptにより改良されたモルデナイトを
硝酸亜鉛溶液に含浸し、120(℃)で6時間乾燥した後
に500(℃)で12時間焼成し、最終的に以下のような
物理特性及び化学特性を有する触媒構造を得た。
【0047】
【表1】触媒A Pt 0.47(wt%) Zn 1.10(wt%) Na 0.20(wt%) Al 4.10(wt%) Si 41.00(wt%) 総表面積 491(M2/g) その後、パラフィン原料の脱水素及び異性化を同時に行
うために、触媒Aを反応器内に配置した。この触媒をま
ず水素雰囲気下、550(℃)で1時間活性化した。
【0048】次に、水素の存在下でn−ブタン原料を液
空間速度(liquid space velocity)90h-1で供給し
た。n−ブタン原料に対するH2の比は5であった。反
応器内の反応器温度は550(℃)とした。n−ブタンの
30%が転化した。得られた転化生成物を以下の表2に
示す。
【0049】
【表2】生成物(mol%) C1+C2+C3 15.0 イソブタン 7.3 イソブテン 18.3 1−ブテン 15.5 トランス−2−ブテン 25.6 シス−2−ブテン 18.5 実施例2 白金をモルデナイトゼオライトに含浸させて還元した後
に反応促進剤を含浸させることによる顕著な効果を検証
するため、触媒Bにおいては、Ptを触媒に含有させた
後に、このPtを含有するモルデナイトゼオライト触媒
を水素の存在下、350(℃)で2時間還元した。その他
は上記実施例1と同じ条件とした。
【0050】触媒Bの最終組成は、上記実施例1の触媒
Aと同様である。
【0051】その後、触媒Bを用いて、本発明に係る脱
水素及び異性化プロセスによるn−ブタンの転化を上記
実施例1の触媒Aと同じ条件で行った。
【0052】その結果、n−ブタンの転化率は45%と
なった。また、この転化プロセスで得られた生成物を以
下の表3に示す。
【0053】
【表3】生成物(mol%) C1+C2+C3 6.0 イソブタン 10.0 イソブテン 13.0 1−ブテン 24.8 トランス−2−ブテン 29.0 シス−2−ブテン 18.0 これらの結果から、Ptにより改良されたモルデナイト
を還元した後に反応促進剤の含浸を行うことで、n−ブ
タンの転化率が高くなるとともに、転化生成物の質も高
くなる。触媒Aと触媒Bにおける選択性と転化率の比較
結果を表4に示す。
【0054】
【表4】 実施例3 本発明に係るパラフィンの脱水素及び異性化を同時に行
うプロセスにおける原料に対する水素の比率の影響を検
証するために、実施例2で用いた触媒Bを、原料(n−
ブタン)に対する水素の比率がそれぞれ異なる3つの条
件下で用いてn−ブタンを転化させた。なお、反応温度
は500(℃)とした。その結果を下記表5に示す。
【0055】
【表5】 H2/n-ブタン 3 5 10 転化率(%) 37.6 44.3 48.6 生成物(mol%) C1+C2+C3 0 6.0 33.0 イソブタン 0 10.0 17.0 イソブテン 9.0 13.0 12.6 1−ブテン 31.9 24.8 13.6 トランス−2−ブテン 36.7 29.0 13.0 シス−2−ブテン 22.7 18.0 10.8 表5に示されるように、原料に対する水素の比率が高く
なるにつれて転化率は高くなるものの、生成物の質は低
くなる。
【0056】実施例4 触媒に対して白金を含浸させた後に反応促進剤を含有さ
せることによる顕著な効果を検証するため、触媒Cにお
いては、最初に反応促進剤であるZnを触媒に含有させ
た後にPtを触媒に含有させた。その他の条件は実施例
1と同様にして触媒Cを製造した。
【0057】この触媒Cを用いてn−ブタンを処理し
た。この際、ブタンに対する水素の比率を10とし、反
応温度を550(℃)とした。その結果を表6に示す。
【0058】
【表6】 上記表6に示されるように、モルデナイトゼオライトに
反応促進剤を含浸させた後にPtを含有させた場合、パ
ラフィン原料のクラッキングが増加して脱水素率及び異
性化率が低くなるという好ましからざる結果を招いてし
まう。
【0059】実施例5 本発明に係る触媒における反応促進剤を含有させること
による顕著な効果を検証するため、それぞれ濃度の異な
る種々の反応促進剤を用いて触媒D及びEを製造した。
触媒Dにおける反応促進剤の濃度は0.5(wt%)、触媒E
における反応促進剤の濃度は1.0(wt%)である。
【0060】触媒Fにおいては、反応促進剤として1.0
(wt%)(Zn)のCrを用いた。触媒Gにおいては反応促
進剤は用いなかった。
【0061】これら触媒D,E,F,及びGを用い、ブ
タンに対する水素の比率を10として550(℃)におい
てn−ブタンの転化を行った。その結果を表7に示す。
【0062】
【表7】 触媒 D E F G 反応促進剤(wt%) 0.5 Zn 1.0 Zn 1.0 Cr 0 転化率(%) 40.0 30.0 30.8 45.0 選択性 cracking率(%) 42.5 15.0 20.0 51.3 異性化率(%) 7.8 7.8 6.3 10.8 脱水素率(%) 49.7 77.7 73.7 37.8 上記表7に示されるように、反応促進剤の比率が高くな
るにつれて脱水素率も高くなっている。
【0063】上記各触媒D,E,F,及びGを用いてn
−ブタンから得られる生成物を表8に示す。
【0064】
【表8】 触媒 D E F G 生成物(mol%) C1+C2+C3 24.5 15.0 21.0 51.0 イソブタン 6.6 7.3 6.3 10.6 イソブテン 16.3 18.3 8.0 13.2 1−ブテン 17.5 15.5 22.0 8.5 トランス−2−ブテン 20.5 25.6 23.4 10.0 シス−2−ブテン 14.6 18.5 16.0 6.4 実施例6 実施例6では、触媒中のSi:Alの比率が及ぼす影響を
検証した。
【0065】Si:Alの比がそれぞれ5、10であるモ
ルデナイト−Hを用い、実施例1と同様にして触媒I,
Jを製造した。なお、この触媒における白金の比率は0.
5(wt%)であり、反応促進剤としてはZnを0.5(wt%)用
いた。
【0066】これら触媒I,Jを用い、ブタンに対する
水素の比率を10として550(℃)においてn−ブタン
の転化を行った。その結果を表9に示す。
【0067】
【表9】 実施例7 実施例7では、Si:Alの比が10であるモルデナイト
−Hタイプの触媒をPt(NH3)4Cl2[tetraamonium pla
tinum (II) chloride]によってイオン交換し、0.2(wt
%)のPtをこの触媒に含有させた。
【0068】イオン交換された触媒を120(℃)で6時
間乾燥し、350(℃)で12時間脱水(dehydrate)し
た。
【0069】脱水されたPt/モルデナイト−Hを水素
雰囲気下、350(℃)で2時間還元させ、Ptを金属化
した。
【0070】還元されたPt/モルデナイト−Hを硝酸
亜鉛溶液に含浸させて1.0%の亜鉛を含有させた。この
Pt/Znモルデナイト−Hを120(℃)で12時間乾燥
させて触媒を得た。この触媒の組成を表10に示す。
【0071】
【表10】触媒H Pt 0.21(wt%) Zn 1.00(wt%) Na 0.20(wt%) Al 4.10(wt%) Si 41.00(wt%) 触媒Hは、本発明に従って、ブタンに対する水素の比が
5、プロセス間の温度を550(℃)としてn−ブタンの
転化に用いた。その選択性及び転化率を表11に示す。
【0072】
【表11】触媒H 転化率(%) 13.0 選択性 クラッキング率(%) 4.7 異性化率(%) 4.1 脱水素率(%) 91.2 注目すべき点は、触媒HのPt含有量は実質的に触媒A
の半分であり、転化率にはその影響が現れてその値が触
媒Aの半分程度になっているが、転化率は触媒Aと同程
度に維持されているという点である。
【0073】本発明は、趣旨および範囲を逸脱すること
なく種々の変形や修正が可能であることはいうまでもな
い。
【0074】従って、上記実施例は実施態様の説明にす
ぎず、請求項に記載された本発明の要旨を限定するもの
ではなく、実質的に同一とみなされる種々の手段や範囲
の変更は本発明に包含されるものである。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パラフィン原料の脱水素及び異性化が同時に進行してイ
ソパラフィン及びイソオレフィンが得られる触媒が提供
される。また、このような触媒の製造方法も提供され
る。更に、単一触媒を用いたプロセスによって、パラフ
ィン原料の脱水素及び異性化が同時に進行してイソパラ
フィン及びイソオレフィンが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 9/12 9/16 11/09 // C07B 61/00 300 (72)発明者 トリノ ロメロ ヴェネズエラ,カラカス,ラ ウルビナ, アプト.4−エイ,アールイーエスディ ー.15,カレ 2 (72)発明者 ホセ グアレグア ヴェネズエラ,カラカス,アプト.12− 2,ピソ 12,イーディーエフ.カビマ ス,アールイーエスディー.ロンガライ, エイヴィー.インターコミュナル デル ヴァレ (番地なし) (72)発明者 マリセラ ゴンザレス ヴェネズエラ,エド.ミランダ,ロス テ ケス,イー1バルベチョ,アールエイチ− 1,アールイーエスディー.ラ フロレス タ,カレ セザール ザモラ (番地な し)

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラフィンの脱水素及び異性化を同時に
    行ってイソパラフィン及びイソオレフィンを得るため
    の、パラフィンの転化触媒であって、 白金と反応促進剤とを含有するモルデナイトゼオライト
    触媒からなり、かつ、前記反応促進剤はIIB族、IVA族、
    VIB族のいずれかの元素またはこれら元素の混合物であ
    ることを特徴とするパラフィンの転化触媒。
  2. 【請求項2】 前記モルデナイトゼオライト触媒は、S
    i:Alの比が略5:1〜略50:1であることを特徴と
    する請求項1記載のパラフィンの転化触媒。
  3. 【請求項3】 前記モルデナイトゼオライト触媒は、モ
    ルデナイトHゼオライト触媒であることを特徴とする請
    求項2記載のパラフィンの転化触媒。
  4. 【請求項4】 前記白金の含有量は、略0.1〜1.5(wt%)
    であることを特徴とする請求項1記載のパラフィンの転
    化触媒。
  5. 【請求項5】 前記白金の含有量は、略0.1〜1.5(wt%)
    であることを特徴とする請求項2記載のパラフィンの転
    化触媒。
  6. 【請求項6】 前記白金の含有量は、略0.1〜1.5(wt%)
    であることを特徴とする請求項3記載のパラフィンの転
    化触媒。
  7. 【請求項7】 前記白金は、金属の形態で存在すること
    を特徴とする請求項4記載のパラフィンの転化触媒。
  8. 【請求項8】 前記白金は、金属の形態で存在すること
    を特徴とする請求項5記載のパラフィンの転化触媒。
  9. 【請求項9】 前記白金は、金属の形態で存在すること
    を特徴とする請求項6記載のパラフィンの転化触媒。
  10. 【請求項10】 前記反応促進剤の含有量は、略0.1〜
    1.5(wt%)であることを特徴とする請求項4記載のパラ
    フィンの転化触媒。
  11. 【請求項11】 前記反応促進剤の含有量は、略0.1〜
    1.5(wt%)であることを特徴とする請求項5記載のパラ
    フィンの転化触媒。
  12. 【請求項12】 前記反応促進剤の含有量は、略0.1〜
    1.5(wt%)であることを特徴とする請求項6記載のパラ
    フィンの転化触媒。
  13. 【請求項13】 前記反応促進剤は、Zn、Sn、Crの
    いずれかの元素またはこれらの任意の混合物であること
    を特徴とする請求項10記載のパラフィンの転化触媒。
  14. 【請求項14】 モルデナイトゼオライト改良触媒の製
    造方法において、 モルデナイトゼオライト触媒を用意し、 モルデナイトゼオライト触媒に白金を含有させてモルデ
    ナイトゼオライト触媒を改良し、 その後、白金により改良されたモルデナイトゼオライト
    触媒に、反応促進剤としてIIB族、IVA族、VIB族のいず
    れかの元素またはこれら元素の任意の混合物を含有させ
    ることにより、更に触媒を改良することを特徴とする方
    法。
  15. 【請求項15】 前記白金及び反応促進剤は、含浸によ
    って前記触媒に含有されることを特徴とする請求項14
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記白金及び反応促進剤は、イオン交
    換によって前記触媒に含有されることを特徴とする請求
    項14記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記モルデナイト前記触媒は、Si:
    Alの比が略5:1〜50:1であることを特徴とする
    請求項14記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記モルデナイトゼオライト触媒は、
    モルデナイトHゼオライトであることを特徴とする請求
    項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記反応促進剤は、Zn、Sn、Crの
    いずれかの元素またはこれらの任意の混合物であること
    を特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 所定濃度の白金塩水溶液にモルデナイ
    トゼオライト触媒を含浸させる工程と、 白金が含浸されたモルデナイトゼオライト触媒を乾燥及
    び焼成する工程と、 前記白金が含浸された触媒を水素の存在下で還元して実
    質的にすべての白金を金属形態とする工程と、 前記白金が含浸された触媒を所定濃度の反応促進剤塩水
    溶液に含浸させる工程と、 前記反応促進剤を酸化する工程と、を有することを特徴
    とする請求項14記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記白金の含浸量は、略0.5〜1.5(wt
    %)であることを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記反応促進剤の含浸量は、略0.5〜
    1.5(wt%)であることを特徴とする請求項21記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 前記白金塩は、Pt(NH3)4Cl2、H2
    PtCl6、Pt(NH3)4(NO3)2のいずれかの塩、または
    これらの任意の混合物であることを特徴とする請求項2
    0記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記反応促進剤塩は、Zn(NO3)2
    酢酸亜鉛、酸化亜鉛のいずれかの塩、またはこれらの任
    意の混合物であることを特徴とする請求項23記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 前記反応促進剤塩は、[(C49)3Sn]
    2SO4、[(C39)3Sn]2SO4、((C49)SnC
    l3)、((C49)SnCl2)、酢酸錫、酸化錫、ステ
    アリン酸錫のいずれかの塩またはこれらの任意の混合物
    であることを特徴とする請求項23記載の方法。
  26. 【請求項26】 所定濃度の白金塩水溶液にモルデナイ
    トゼオライト触媒を含浸させる工程と、 白金が含浸されたモルデナイトゼオライト触媒を乾燥及
    び焼成する工程と、 前記反応が含浸されたモルデナイトゼオライト触媒を所
    定濃度の反応促進剤水溶液に含浸させる工程と、 白金が含浸された触媒を水素の存在下で還元して実質的
    にすべての白金を金属形態とする工程と、 前記反応促進剤を酸化する工程と、を有することを特徴
    とする請求項14記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記白金の含浸量は、略0.5〜1.5(wt
    %)であることを特徴とする請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記反応促進剤の含浸量は、略0.5〜
    1.5(wt%)であることを特徴とする請求項27記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 前記白金塩は、Pt(NH3)4Cl2、H2
    PtCl6、Pt(NH3)4(NO3)2のいずれかの塩、または
    これらの任意の混合物であることを特徴とする請求項2
    6記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記反応促進剤塩は、Zn(NO3)2
    酢酸亜鉛、酸化亜鉛のいずれかの塩、またはこれらの任
    意の混合物であることを特徴とする請求項29記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 前記反応促進剤塩は、[(C49)3Sn]
    2SO4、[(C39)3Sn]2SO4、((C49)SnC
    l3)、((C49)SnCl2)、酢酸錫、酸化錫、ステ
    アリン酸錫のいずれかの塩またはこれらの任意の混合物
    であることを特徴とする請求項29記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記白金が含浸されたモルデナイトゼ
    オライト触媒は、略60〜200(℃)で乾燥されること
    を特徴とする請求項20記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記白金が含浸されたモルデナイトゼ
    オライト触媒は、略300〜600(℃)で乾燥されるこ
    とを特徴とする請求項20記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記白金が含浸されたモルデナイトゼ
    オライト触媒は、略200〜700(℃)で還元されるこ
    とを特徴とする請求項20記載の方法。
  35. 【請求項35】 パラフィンの脱水素及び異性化を同時
    に行ってイソパラフィン及びイソオレフィンとするパラ
    フィンの転化方法であって、 反応器を用意し、 白金及び反応促進剤が含有されたモルデナイトゼオライ
    ト触媒を前記反応器内に配置し、 触媒を活性化させ、 更に、パラフィンの空間速度を略0.1〜1000h-1、パラ
    フィンに対する水素の比を0.1〜30、反応温度を略25
    0〜800(℃)として、前記触媒とパラフィンとを水素
    の存在下で接触させることを特徴とする方法。
  36. 【請求項36】 前記触媒とパラフィンとを接触させる
    に先立って、水素の存在下、略200〜800(℃)で少
    なくとも1時間前記触媒を活性化させることを特徴とす
    る請求項35記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記パラフィンはn−ブタン、n−ペ
    ンタン、イソブタン、及びイソペンタンのいずれかであ
    ることを特徴とする請求項35記載の方法。
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