JPH08199016A - 強化ポリプロピレン組成物 - Google Patents

強化ポリプロピレン組成物

Info

Publication number
JPH08199016A
JPH08199016A JP7008878A JP887895A JPH08199016A JP H08199016 A JPH08199016 A JP H08199016A JP 7008878 A JP7008878 A JP 7008878A JP 887895 A JP887895 A JP 887895A JP H08199016 A JPH08199016 A JP H08199016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
component
modified
fibrous
thermoplastic elastomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7008878A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideho Tanaka
秀穂 田中
Kunio Watanabe
邦夫 渡辺
Toshitaka Uchimura
寿孝 内村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP7008878A priority Critical patent/JPH08199016A/ja
Publication of JPH08199016A publication Critical patent/JPH08199016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 結晶性ポリプロピレン(A)と、不飽和カル
ボン酸および/またはその誘導体でグラフト変性された
変性熱可塑性エラストマー(B)と、特定の性状を有す
る繊維状ゾノトライト(C)と、非繊維状充填材(D)
とから構成され、全組成物中の(C)成分と(D)成分
の重量百分率の和が5重量%以上65重量%以下であ
り、(A)成分と(B)成分の重量の和における(B)
成分の重量百分率が5重量%以上50重量%以下であ
り、さらに、(C)成分と(D)成分の重量の和におけ
る(C)成分の重量百分率が5重量%以上100重量%
以下であることを特徴とする強化ポリプロピレン組成
物。 【効果】 耐熱性と耐衝撃性のバランスに優れ、良好な
外観の成形品を提供する強化ポリプロピレン組成物が得
られ、自動車、電気・電子、精密機械などの分野の材料
として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維状ゾノトライトで
補強されたポリプロピレン組成物に関するものであり、
本組成物を用いて得られる成形品は、耐熱性と耐衝撃性
のバランスに優れ、さらに、成形品の外観が良好であ
り、自動車、電気・電子、精密機械などの分野の材料と
して使用できる。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】ポリプロピレンの耐衝
撃性を改良する方法として、ゴムや熱可塑性エラストマ
ーを改質剤としてブレンドする方法(「ポリマーブレン
ド」後藤邦夫著、日刊工業新聞社発行(昭和45年)な
ど参照)が広く行われているが、この方法では、強度や
弾性率および耐熱性が低下することが知られている。
【0003】そこで、この問題を解決する方法として、
繊維状充填材をさらにこれらに配合する方法が公知のも
のとなっている。すなわち、ワラストナイト、石膏繊
維、チタン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキシサル
フェートなどの繊維状充填材の配合は、弾性率や耐熱性
などを向上させる(特開昭62−115048号公報な
ど参照)。さらに、これら繊維状充填材と粒状や板状の
非繊維状充填材とを組み合わせる方法(いわゆる充填材
のハイブリッド化)(特開平4−275351号公報な
ど参照)も試みられている。しかし、上記のような方法
では、いずれも耐熱性(例えば、高温下での剛性など)
と耐衝撃性とのバランスが必ずしも十分ではなく、ま
た、表面にフローマークが発生したり、表面平滑性が低
下するなど良好な外観を有する成形品が得られにくいな
どの欠点がある。
【0004】このような問題点を解決する技術として、
不飽和カルボン酸および/またはその誘導体でグラフト
変性されたゴムやエラストマーを使用する方法が開示さ
れている(特公昭63−35179号公報など参照)
が、なお、耐熱性、耐衝撃性および外観のバランスが取
れた成形品が得られにくいなどの問題が残る。ところ
で、上記に述べた繊維状充填材として使用できるものの
中に、珪酸カルシウム繊維の一つである繊維状ゾノトラ
イトが一般的に公知のものとして挙げられる(特開平4
−183733号公報など参照)。
【0005】しかし、従来知られている繊維状ゾノトラ
イトは、凝集を起こしやすく、上記の変性されたゴムや
エラストマーとの濡れが悪いために、それらの中での分
散性が低いという欠点を持っている。このために、上記
のような期待される効果が十分に発現されないものであ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記のような従来公知の技術が抱えていた問題点を
解決した、すなわち、耐熱性と耐衝撃性のバランスに優
れ、かつ、成形品外観の良好なポリプロピレン組成物を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
における上記の問題を解決するために鋭意検討を重ねた
結果、マトリックス樹脂であるポリプロピレンや変性熱
可塑性エラストマーとの濡れ性およびこれらマトリック
ス樹脂中での分散性に優れた特定の性状を有する繊維状
ゾノトライトと、不飽和カルボン酸および/またはその
誘導体でグラフト変性された熱可塑性エラストマーおよ
び非繊維状充填材とを特定の割合で結晶性ポリプロピレ
ンに配合することによって、耐熱性と耐衝撃性とのバラ
ンスに優れ、かつ、成形品外観の良好なポリプロピレン
組成物を供し得ること、そして、それによって上記従来
技術の問題点を克服できることを見つけ、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、請求項1に記載の第1の発明
は、結晶性ポリプロピレン(A)と、不飽和カルボン酸
および/またはその誘導体で変性されたオレフィン系熱
可塑性エラストマーまたはスチレン系熱可塑性エラスト
マーから選ばれた変性熱可塑性エラストマー(B)と、
窒素吸着によるBET比表面積が21m2 /g以上であ
り、カップリング剤で表面処理され、かつ、顆粒状に造
粒されている繊維状ゾノトライト(C)と、非繊維状充
填材(D)とから構成され、前記数式(I)で表わされ
る、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分
および前記(D)成分からなる全組成物中における前記
(C)成分の重量百分率と前記(D)成分の重量百分率
の和(Wf)が5重量%以上65重量%以下であり、前
記数式(II)で表わされる、前記(A)成分の重量と前
記(B)成分の重量の和における前記(B)成分の重量
百分率(Wb)が5重量%以上50重量%以下であり、
さらに、前記数式(III)で表わされる、前記(C)成分
の重量と前記(D)成分の重量の和における前記(C)
成分の重量百分率(Wc)が5重量%以上100重量%
以下であることを特徴とする強化ポリプロピレン組成物
を提供することによって達成できる。
【0009】そして、請求項2に記載の第2の発明は、
繊維状ゾノトライト(C)が、0.1μm≦D<0.5
μm、1μm≦L<5μmおよび10≦L/D<20
(ただし、DおよびLは、それぞれ繊維状ゾノトライト
(C)の平均繊維径および平均繊維長を示す。)を同時
に満たすことを特徴とする繊維状ゾノトライトである上
記第1の発明に係る強化ポリプロピレン組成物を提供す
ることによって達成できる。
【0010】また、請求項3に記載の第3の発明は、変
性熱可塑性エラストマー(B)が、変性エチレン・プロ
ピレンラバー、変性エチレン・ブチレンラバーおよび変
性スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンラバーから
なる群より選ばれた少なくとも1種以上のエラストマー
である上記第1または第2の発明に係る強化ポリプロピ
レン組成物を、請求項4に記載の第4の発明は、結晶性
ポリプロピレン(A)が、不飽和カルボン酸および/ま
たはその誘導体でグラフト変性された変性ポリプロピレ
ンである上記第1〜第3の発明のいずれか一つに係る強
化ポリプロピレン組成物を、そして、請求項5に記載の
第5の発明は、繊維状ゾノトライト(C)がシラン系カ
ップリング剤で表面処理されたものである上記第1〜第
4の発明のいずれか一つに係る強化ポリプロピレン組成
物を、それぞれ提供することによって達成できる。
【0011】以下に、本発明を詳しく説明する。本発明
に述べる繊維状ゾノトライトとは、ゾノトライト(示性
式:Ca6 Si 6 O17(OH)2 、化学式:6CaO・
6SiO2 ・H2 O)の針状結晶物質をいう。本発明で
は、その比表面積の値が非常に重要であり、21m2 /
g以上、好ましくは30m2 /g以上(ただし、窒素吸
着によるBET法での測定値である)でなければならな
い。この値が30m2 /gより小さい繊維状ゾノトライ
トでは、ポリプロピレン(A)や、不飽和カルボン酸お
よび/またはその誘導体でグラフト変性された熱可塑性
エラストマー(B)との濡れ性が悪くなる傾向が見ら
れ、特に、21m2 /gより小さい繊維状ゾノトライト
では、その傾向が著しいため、本発明の目的を達成する
ことができない。
【0012】さらに本発明では、繊維の形状としては、
特に平均繊維長(L)が1μm≦L<5μm、平均繊維
径(D)が0.1μm≦D<0.5μm、そしてアスペ
クト比(L/D)が10≦L/D<20の条件を同時に
満たすものが好適に使用できる。Dが0.1μm未満の
ものやLが5μm以上のものでは、繊維状ゾノトライト
(C)を顆粒状に成形する際、および、ポリプロピレン
(A)や、不飽和カルボン酸および/またはその誘導体
でグラフト変性された熱可塑性エラストマー(B)や、
非繊維状充填材(D)との混合・混練時に前記繊維状ゾ
ノトライト(C)が折れる恐れがあるし、Dが0.5μ
m以上のものやLが1μm未満のものでは、得られる強
化ポリプロピレン組成物の、繊維状ゾノトライト(C)
による機械的強度の向上効果が十分ではないことがあ
る。また、L/Dが10未満の場合には、得られる強化
ポリプロピレン組成物は、十分な機械的強度を得ること
ができないことがあるし、L/Dが20以上の場合に
は、繊維状ゾノトライト(C)の嵩比重が小さくなりす
ぎ、本発明の強化ポリプロピレン組成物製造時などに混
練が困難となることがある。
【0013】上述した本発明の繊維状ゾノトライト
(C)は、以下に詳述するように、特願平5−1903
36号明細書に記載された製造法、すなわち、石灰質原
料と珪酸質原料とを特定割合で配合して水熱合成反応に
より製造される。石灰質原料としては、生石灰、消石灰
などがあり、不純物の少ないものが好ましい。また、珪
酸質原料としては、珪石、珪砂および石英の粉砕品、珪
酸、無水珪酸、シリカゲル、ケイソウ土などであり、不
純物が少なくかつ平均粒径が10μm以下の微粉状のも
のが望ましい。これら両者の配合割合(Ca/Si比)
は、理論当量よりも若干小さく0.8〜0.99とする
のが好ましい。また、混合する水の割合は、前記石灰質
原料と前記珪酸質原料の量の総和の5〜40倍、好まし
くは8〜30倍であることが望ましい。
【0014】そして、水熱合成反応は、上記所定割合の
石灰質原料、珪酸質原料および水をオートクレーブに投
入し、攪拌しながら、180〜240℃で通常1〜8時
間かけて行われる。この反応温度および反応時間は重要
な因子であり、前記範囲以外では、前述したような本発
明に用いる特定の比表面積を有する繊維状ゾノトライト
が得られない。
【0015】本発明において、上述の製法によって得ら
れた繊維状ゾノトライト(C)は、その、後述するポリ
プロピレン(A)、不飽和カルボン酸および/またはそ
の誘導体でグラフト変性された熱可塑性エラストマー
(B)および非繊維状充填材(D)からなる組成物に対
する補強効果を一層向上させるために、さらに、表面が
カップリング剤によって処理されるのが望ましい。すな
わち、カップリング剤は、前記繊維状ゾノトライト
(C)の、マトリックスとなる有機高分子物質、つま
り、ポリプロピレン(A)や、不飽和カルボン酸および
/またはその誘導体でグラフト変性された熱可塑性エラ
ストマー(B)との親和性を向上させ、その補強効果、
つまり、機械的強度をより高める目的で使用されるもの
であり、具体的には、シラン系カップリング剤、チタネ
ート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤
などが使用され得る。中でもシラン系カップリング剤が
適している。シラン系カップリング剤としては、ビニル
シラン、エポキシシラン、メタクリロキシシラン、アミ
ノシラン、クロロプロピルシラン、メルカプトシランな
どが例示できるが、特にアミノシランが最適である。
【0016】これらカップリング剤の添加量は、繊維状
ゾノトライト(C)(乾燥物基準)に対して0.1〜5
重量%、好ましくは0.5〜3重量%であるべきであ
る。添加量が0.1重量%未満では前述の効果が十分で
なく、また、添加量が5重量%を超える場合は、添加量
を増加しても前述の効果はほとんど向上しない。なお、
添加量が0.1〜0.5重量%の範囲では、前述の効果
が十分でないことがあり、添加量が3〜5重量%の範囲
では、前述の効果の向上が望めなくなる傾向がある。
【0017】本発明においては、前述したように、水熱
合成反応によって得られた繊維状ゾノトライトスラリー
をオートクレーブから抜き出し、繊維状ゾノトライトの
表面処理を行う。表面処理方法は、特に限定しないが、
例えば、繊維状ゾノトライトスラリーにそのまま、ある
いは、適当量の水を加えた後に、前記カップリング剤を
添加し、適当な装置によりスラリー状態で混合・攪拌す
る。引き続き、遠心脱水機あるいはフィルタープレス機
などにより余剰の水分を濾過分離し、ケーキ状の繊維状
ゾノトライトを得るのである。また、この表面処理につ
いては、繊維状ゾノトライトスラリーを乾燥した後に、
少量の水あるいは溶媒に溶解したカップリング剤を用い
て行ってもよいが、操作が繁雑となり、また、前述した
カップリング剤の効果が小さく特にメリットはない。
【0018】さらに、本発明で使用する繊維状ゾノトラ
イト(C)は、後述するポリプロピレン(A)と、不飽
和カルボン酸および/またはその誘導体でグラフト変性
された熱可塑性エラストマー(B)との混合・混練を容
易に行う目的で顆粒状に造粒される。顆粒状の繊維状ゾ
ノトライトは、前記のカップリング剤を付着したケーキ
状の繊維状ゾノトライトを、造粒機によって径が1〜8
mmの顆粒状に成形し、乾燥と熱処理を行うことによっ
て得られる。この場合、前記造粒機としては、特に制限
されるものではなく、回転縦型造粒機、回転ドラム型造
粒機、回転さら型造粒機、スクリュー押出造粒機、ロー
ル押出造粒機など公知の造粒機を用いることができる。
そして、造粒によって得られる繊維状ゾノトライトの顆
粒状成形品の径が前記の範囲を逸脱すると、ポリプロピ
レン(A)、不飽和カルボン酸および/またはその誘導
体でグラフト変性された熱可塑性エラストマー(B)お
よび非繊維状充填材(D)との混合・混練に際して、一
軸押出機や二軸押出機などでの混合・混練が困難とな
り、ロールやバンバリーミキサーなどで逐次的に充填
し、混合・混練を行わなければならず、繊維状ゾノトラ
イト(C)が著しく破壊して機械的強度の低下を生じる
ことがあるので好ましくない。また、前記乾燥は、熱風
循環式乾燥器、赤外線加熱式乾燥器など公知の乾燥器を
用いて100〜150℃の温度で20〜30時間かけて
顆粒状の繊維状ゾノトライトの水分が1重量%以下にな
る程度まで行うことが好ましい。さらに、前記の熱処理
は、前記100〜150℃および20〜30時間の加熱
下で水分の乾燥に続いて行うことが好ましい。なお、ケ
ーキ状の繊維状ゾノトライトをそのまま乾燥および熱処
理し、粒径5mm程度に砕く方法で顆粒状に成形しても
よいが、粉が生じやすく、かつ、嵩がやや大きく取扱い
にやや難がある。
【0019】本発明では、結晶性ポリプロピレン(A)
として、プロピレンホモポリマーの他に、プロピレンコ
ポリマーを使用することができる。中でも、特に、結晶
性のエチレン・プロピレンブロック共重合体は最も好適
である。すなわち、最も好適な結晶性ポリプロピレン
(A)としては、エチレン含有量が0.5〜10重量
%、好ましくは3〜8重量%であり、ポリプロピレン成
分の沸騰n−ヘプタン不溶分が95重量%以上、好まし
くは97重量%以上であり、かつ、メルトフローインデ
ックス(230℃で測定)が5〜70g/10分、好ま
しくは5〜30g/10分程度である結晶性エチレン・
プロピレンブロック共重合体である。上記結晶性エチレ
ン・プロピレンブロック共重合体の使用において、エチ
レン含有量が0.5重量%より少ないと、耐衝撃性が不
足し、また、10重量%より多いと、剛性や耐熱性が不
十分となるので好ましくない。また、ポリプロピレン成
分の結晶性の度合を示す沸騰n−ヘプタン不溶分の量が
95重量%未満であると、結晶性が低く、物性上不適当
なものとなり好ましくない。さらに、メルトフローイン
デックス(230℃で測定)が5g/10分より小さい
と、成形性が低下し、実用上好ましくない。一方、その
値が70g/10分より大きいと、物性が劣り、実用上
に耐えないものとなり好ましくない。なお、上述したよ
うな好ましくない現象の発生を確実に防止するために
は、前記結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
の、エチレン含有量、ポリプロピレン成分の沸騰n−ヘ
プタン不溶分の量およびメルトフローインデックスは、
上述の好ましい範囲のものであるべきである。
【0020】ところで本発明では、結晶性ポリプロピレ
ン(A)として、上記のようないわゆる未変性ポリプロ
ピレンに代えて、不飽和カルボン酸および/またはその
誘導体でグラフト変性された変性ポリプロピレンを配合
したものを使用すると、本発明の効果が一層高まり、好
ましい。このような不飽和カルボン酸および/またはそ
の誘導体でグラフト変性された変性ポリプロピレンにつ
いては、公知のものを使用でき、また、その製造方法に
ついても既に公知である(例えば、特公昭51−102
65号公報など参照)。
【0021】不飽和カルボン酸およびその誘導体を例示
すれば、アクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、アクリルアミドなどが挙げられる。中で
も、無水マレイン酸や無水イタコン酸などが最も代表的
である。使用量は、前記結晶性ポリプロピレン100重
量部に対し、0.1〜5重量部である。使用量が前記ポ
リプロピレン100重量部に対し、0.1重量部未満で
ある場合、変性効果が十分ではなく、また、5重量部を
超える場合、グラフト効率の低下に伴い、未反応モノマ
ーが増加するので、いずれの場合も好ましくない。
【0022】グラフト変性反応の開始剤には、有機過酸
化物が最も一般的に用いられる。代表例を挙げれば、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジクミ
ルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシア
セテート、メチルエチルケトンパーオキサイドなどであ
る。添加量は、前記結晶性ポリプロピレン100重量部
に対し、0.05〜1重量部である。添加量が前記結晶
性ポリプロピレン100重量部に対し0.05重量部未
満では、グラフト効率が十分期待できないので好ましく
ない。また、1重量部を超えると、結晶性ポリプロピレ
ンの劣化や着色が著しくなり、好ましくない。
【0023】本発明の変性ポリプロピレンは、前記結晶
性ポリプロピレン、前記不飽和カルボン酸および/また
はその誘導体および前記反応開始剤の三者を前記の所定
割合で混合し、押出機やバンバリーミキサーなどを用い
て、180〜250℃の温度で1〜20分程度溶融混練
する方法、あるいは、反応容器中で前記結晶性ポリプロ
ピレンをトルエンやキシレンなどに加熱溶解させた後、
前記の不飽和カルボン酸および/またはその誘導体と反
応開始剤とを添加し、攪拌下で反応させる方法などによ
って製造することができる。特に前者の方法が工業的プ
ロセスとして適している。このようにして得られる変性
ポリプロピレンは、モノマーグラフト率が0.05〜5
重量%、メルトフローインデックス(230℃で測定)
が1〜100g/10分程度のものである。本発明で
は、前記変性ポリプロピレンを単独で使用できるが、未
変性ポリプロピレンとの混合物として用いても差し支え
ない。
【0024】次に、本発明は、(B)成分として、不飽
和カルボン酸および/またはその誘導体でグラフト変性
された、オレフィン系熱可塑性エラストマーまたはスチ
レン系熱可塑性エラストマーから選ばれた変性熱可塑性
エラストマーを使用するものである。ここで述べるオレ
フィン系熱可塑性エラストマーとしては、エチレン・プ
ロピレンラバー(EPR)、エチレン・ブチレンラバー
(EBR)、エチレン・プロピレン・ブチレンラバー
(EPBR)、エチレン・プロピレン・ジエンラバー
(EPDM)などが具体的に挙げられる。また、スチレ
ン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン・ブタジ
エン・スチレンラバー(SBS)、スチレン・イソプレ
ン・スチレンラバー(SIS)、SBSの水素添加物で
あるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンラバー
(SEBS)、SISの水素添加物であるスチレン・エ
チレン・プロピレン・スチレンラバー(SEPS)など
が代表的なものである。
【0025】本発明においては、(B)成分として、上
記オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびスチレン系
熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれた少なくと
も1種以上の熱可塑性エラストマーが使用され、これら
の中でも特にEPR、EBR、SEBSおよびこれらの
混合物が好ましく使用される。そしてEPRとしては、
エチレン含有量が60〜85重量%であり、かつ、メル
トフローインデックス(230℃で測定)が0.3〜1
0g/10分またはムーニー粘度(ML1+4 (100
℃))が10〜80程度のもの、EBRとしては、ブテ
ン−1含有量が10〜25重量%であり、かつ、メルト
フローインデックス(190℃で測定)が0.5〜10
g/10分またはムーニー粘度(ML1+4(100
℃))が5〜20程度のもの、そしてSEBSとして
は、スチレン含有量が10〜40重量%であり、メルト
フローインデックス(200℃で測定)が0.2〜10
g/10分程度のものがとりわけ好適に使用できる。
【0026】不飽和カルボン酸および/またはその誘導
体でグラフト変性された変性熱可塑性エラストマー、お
よび、その製造方法については、既に公知のものを適用
できる(例えば、特公昭63−35179号公報など参
照)。すなわち、グラフト変性に使用される不飽和カル
ボン酸および/またはその誘導体や反応開始剤、そし
て、変性熱可塑性エラストマーの製造方法については、
前述した変性ポリプロピレン(A)の場合と同様であ
る。上述のようにして得られる変性熱可塑性エラストマ
ーは、モノマーグラフト率が0.05〜5重量%および
メルトフローインデックス(230℃で測定)が0.0
5〜20g/10分のものである。グラフト率が0.0
5重量%より少ないと、変性効果が期待できず、5重量
%より多いと、架橋が進み、いずれの場合も好ましくな
い。また、メルトフローインデックスが0.05g/1
0分未満の場合は、流動性低下に伴う成形性悪化が起こ
り、20g/10分より大きい場合は、物性低下を引き
起こすので、いずれの場合も好ましくない。
【0027】なお本発明では、前記変性熱可塑性エラス
トマーもしくはその混合物を単独で使用する以外に、未
変性の前述したような熱可塑性エラストマーとの混合物
として用いることも可能である。ただしこの場合、変性
熱可塑性エラストマーと未変性熱可塑性エラストマーと
の合計量100重量部に対し、前記モノマーグラフト量
が0.05重量部以上であることが望ましい。前記モノ
マーグラフト量がこの範囲を逸脱する場合、前述した変
性効果が期待できない。
【0028】本発明において使用される非繊維状充填材
(D)とは、その形状が粒状あるいは板状のような充填
材をいう。例えば、木粉、鉄、銅、銀、金、アルミニウ
ムなどのフレークや粉末状の金属、カーボンブラック、
グラファイト、活性炭、中空球などの炭素材料、シリ
カ、アルミナ、シリカ・アルミナ、酸化チタン、酸化
鉄、酸化亜鉛、マグネシア、カルシアなどの酸化物、タ
ルク、クレー、マイカなどの珪酸塩、各種金属の水酸化
物、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、ホウ珪酸
塩、アルミノ珪酸塩、チタン酸塩、塩基性硫酸塩、塩基
性炭酸塩およびその他の塩基性塩など、ガラス中空球、
ガラスフレークなどのガラス材料、炭化珪素、窒化珪
素、窒化アルミ、ムライト、コージェライトなどのセラ
ミックス、フライアッシュやミクロシリカなどの廃棄物
などが挙げられる。本発明では、上記の非繊維状充填材
(D)を単独で使用してもよく、また、2種類以上を混
合して使用することもできる。これらの中でも、タル
ク、炭酸カルシウム、マイカなどが最も代表的なものと
して挙げられる。
【0029】さらに、前記の結晶性ポリプロピレン
(A)、不飽和カルボン酸および/またはその誘導体で
グラフト変性された熱可塑性エラストマー、つまり、変
性熱可塑性エラストマー(B)、繊維状ゾノトライト
(C)および非繊維状充填材(D)からなる強化ポリプ
ロピレン組成物の特性改善や製造改善のために添加され
る各種副資材、すなわち、熱安定剤、光安定剤、可塑
剤、架橋剤、酸化防止剤、難燃剤、顔料、染料、滑剤、
帯電防止剤、離型剤、香料などの使用も、本発明の繊維
状ゾノトライト(C)や変性熱可塑性エラストマー
(B)などの効果が阻害されない限り何ら差し支えな
い。
【0030】ところで、本発明においては、前記数式
(I)で表わされる、前記結晶性ポリプロピレン
(A)、変性熱可塑性エラストマー(B)、繊維状ゾノ
トライト(C)および非繊維状充填材(D)からなる強
化ポリプロピレン組成物中における、繊維状ゾノトライ
ト(C)および非繊維状充填材(D)の重量百分率の和
(Wf)は、5重量%以上65重量%以下、好ましくは
10重量%以上50重量%以下であることが必要であ
る。該重量百分率の和(Wf)が5重量%よりも小さい
と、得られる強化ポリプロピレン組成物の機械的強度、
耐熱性、成形収縮率などが向上しないので好ましくな
い。また、65重量%より大きいと、得られる強化ポリ
プロピレン組成物の溶融流動性が低下し、成形が困難に
なるし、また、得られる成形品の外観が悪化するので好
ましくない。なお、前記重量百分率の和(Wf)が5重
量%以上10重量%未満である場合や50重量%を超え
65重量%未満である場合は、それぞれ、前述の好まし
くない現象が発生することがある。
【0031】次に、本発明において、前記数式(II)で
表わされる、前記の結晶性ポリプロピレン(A)と変性
熱可塑性エラストマー(B)との両成分中における、前
記変性熱可塑性エラストマー(B)の重量百分率(W
b)は、5重量%以上50重量%以下、好ましくは10
重量%以上30重量%以下であるべきである。該重量百
分率(Wb)が5重量%よりも小さいと、耐衝撃性改良
効果が少なく、50重量%よりも大きいと、結晶性ポリ
プロピレン(A)の有する本来の特長が損われてしまう
ので、いずれの場合も好ましくない。該重量百分率(W
b)が5重量%以上10重量%未満の範囲では、耐衝撃
性の改良効果が少なくなる傾向が見られ、また、30重
量%を超え50重量%以下の範囲では、結晶性ポリプロ
ピレン(A)の有する本来の特長が損われる傾向にあ
る。
【0032】また、本発明では、前記数式(III)で表わ
される、前記の繊維状ゾノトライト(C)と非繊維状充
填材(D)との両成分中における、前記繊維状ゾノトラ
イト(C)の重量百分率(Wc)が5重量%以上100
重量%以下、好ましくは10重量%以上100重量%以
下であることも必要である。従って、本発明では、前記
非繊維状充填材(D)は必ずしも含まれていなくてもよ
い。上記重量百分率(Wc)が5重量%よりも小さい
と、前記繊維状ゾノトライト(C)による改質効果が小
さく好ましくない。なお、この値(Wc)が5重量%以
上10重量%未満である場合は、前述の好ましくない現
象が発生することがある。
【0033】上記本発明の強化ポリプロピレン組成物
は、以下のようにして製造することができる。すなわ
ち、結晶性ポリプロピレン(A)、変性熱可塑性エラス
トマー(B)、繊維状ゾノトライト(C)および非繊維
状充填材(D)からなる強化ポリプロピレン組成物は、
公知の方法で製造される。一般的には、前記所定量の前
記の結晶性ポリプロピレン(A)、変性熱可塑性エラス
トマー(B)、繊維状ゾノトライト(C)および非繊維
状充填材(D)が、混練機を用いて溶融混練され、本発
明の強化ポリプロピレン組成物とされるのである。
【0034】この際、溶融混練温度は、170〜250
℃、好ましくは190〜230℃であることが好まし
い。溶融混練温度が170℃よりも低いと、混練機内に
おいて、前記結晶性ポリプロピレン(A)や変性熱可塑
性エラストマー(B)、すなわち、樹脂の溶融粘度が高
くなりすぎるとともに、樹脂の融点以下の温度となる部
分が生じ、製造中に樹脂が固化するなどして、混練不良
を起こす可能性がある。また、溶融混練温度が250℃
より高いと、樹脂の熱分解や熱劣化が起こり、着色や物
性の低下をもたらすので好ましくない。なお、溶融混練
温度に係るこれらの好ましくない現象の発生を確実に防
止するためには、溶融混練温度を上述の好ましい範囲内
にすべきことは言うまでもない。
【0035】また、前記混練機としては、例えば、一軸
押出機や二軸押出機などの押出機、二軸連続ミキサー、
バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ミキシングロ
ール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフなどを挙
げることができ、強化ポリプロピレン組成物は、一般に
ペレット状として得るのが通常である。これらの中で
も、押出機が好ましく、二軸押出機が特に好ましい。
【0036】さらに、前記結晶性ポリプロピレン
(A)、変性熱可塑性エラストマー(B)、繊維状ゾノ
トライト(C)および非繊維状充填材(D)の溶融混練
の際のこれら成分の添加、混合順序については、任意に
選択することができ、例えば、繊維状ゾノトライト
(C)は、溶融混練に先立ち、結晶性ポリプロピレン
(A)、変性熱可塑性エラストマー(B)および非繊維
状充填材(D)と混合した後、押出機のホッパーに供給
してもよく、また、押出機のホッパーには、結晶性ポリ
プロピレン(A)、変性熱可塑性エラストマー(B)お
よび非繊維状充填材(D)のみを供給し、繊維状ゾノト
ライト(C)は、押出機の途中から供給してもよい。あ
るいはまた、押出機のホッパーには、結晶性ポリプロピ
レン(A)、変性熱可塑性エラストマー(B)のみを供
給し、繊維状ゾノトライト(C)および非繊維状充填材
(D)を押出機の途中から同時または別々に供給しても
よい。なお、前記強化ポリプロピレン組成物を製造する
にあたって、必要に応じて同時に前記各種副資材を添加
することもできる。
【0037】そして、このようにして得られた本発明の
強化ポリプロピレン組成物は、射出成形、押出成形、圧
縮成形、中空成形などの公知の種々の成形法により成形
される。
【0038】
【実施例】以下に、実施例および比較例を述べて本発明
を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例および
比較例によって何ら限定を受けるものではない。なお、
実施例および比較例において述べる変性ポリプロピレ
ン、変性熱可塑性エラストマーおよび成形品の物性評価
方法については、下記の方法に従って行った。
【0039】(1)変性ポリプロピレンおよび変性熱可
塑性エラストマーの無水マレイン酸グラフト率の定量 試料(変性ポリプロピレンもしくは変性熱可塑性エラス
トマー)をp−キシレンに溶解後、アセトン中に再沈さ
せて濾過乾燥し、再度、p−キシレンに溶解させる。次
に、加熱溶解状態のままKOHを加え、チモールブルー
を指示薬として、HClにて滴定を行うことによって求
めた。
【0040】(2)メルトフローインデックス ASTM D1238に基づき、230℃で測定した。
【0041】(3)曲げ特性 (株)オリエンテック製テンシロンUTM−5Tを使用
して測定した。所望の強化ポリプロピレン組成物を成形
後、23℃、相対湿度50%(以下「50%RH」と略
記)で48時間状態調節をした。そして、曲げ強度や曲
げ弾性率の測定を、ASTM D790に従い、23
℃、50%RHにおいて行った。
【0042】(4)アイゾット衝撃強度 (株)東洋精機製アイゾット衝撃試験機を使用して測定
した。そして、前記(3)項と同様の状態調節をした試
験片を用いて、ASTM D256に従い、前記(3)
項と同様の温度および湿度条件においてノッチ付アイゾ
ット衝撃強度を求めた。
【0043】(5)荷重たわみ温度 (株)東洋精機製荷重たわみ試験機を使用して測定し
た。前記(3)項と同様の状態調節をした試験片を用い
て、ASTM D648に従い、応力0.45MPaの
下での値を求めた。
【0044】(6)成形品外観 縦100mm、横100mmおよび厚み3mmの平板を
成形し、その外観を目視にて観察した。なお、表1中の
外観観察の評価結果の表示の意味は、次の通りである。 良:外観は平滑で優れていた。 不良:成形品表面は平滑性がなく外観が劣っていた。
【0045】参考例1 石灰質原料として生石灰(カルシード(株)製品、Ca
O純度:98%)430g、珪酸質原料として農業用珪
石粉(ジャパンゼネラル(株)製品、ブレーン比表面
積:7,000cm2 /g、SiO2 純度:97%)4
70g、および水道水18リットルを内容積30リット
ルのSUS316製攪拌機付オートクレーブに投入し
た。そして、回転数80rpmで攪拌しながら、保持温
度220℃まで2℃/分の割合で昇温し、保持温度22
0℃で5時間保持して水熱合成反応を行った後、攪拌し
ながら10時間以上かけて放冷して繊維状ゾノトライト
スラリーを得た。なお、このスラリーのX線回折を測定
したところ、ゾノトライトのみが同定された。
【0046】続いて、この繊維状ゾノトライトスラリー
920g(固形分基準)に水道水約18リットルおよび
シラン系カップリング剤(γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、信越化学工業(株)製品、商品名:KBE
903)46g(繊維状ゾノトライト固形分に対して5
重量%)を加え、ホモジナイザーで分散しながら表面処
理した。このスラリーをヌッチェにて脱水してケーキ状
にした後、造粒機によりφ3mmの径に成形し、約10
0℃で乾燥し、さらに120℃で20分間熱処理を行う
ことにより、表面処理した顆粒状の繊維状ゾノトライト
を得た。この顆粒状の繊維状ゾノトライトについて、窒
素吸着によるBET比表面積の測定ならびに走査型電子
顕微鏡写真による平均繊維長および平均繊維径の測定を
行ったところ、それぞれ、39m2 /g、3μmおよび
0.2μm(従って、アスペクト比:15)であった。
そこで得られた繊維状ゾノトライトを以下、『繊維状ゾ
ノトライトA』と表わす。
【0047】参考例2 水熱合成反応の保持温度を、参考例1における220℃
に変えて260℃とした以外は、参考例1と全く同様に
して顆粒状の繊維状ゾノトライトの製造を行い、BET
比表面積:16m2 /g、平均繊維長:10μmおよび
平均繊維径:0.2μm(従って、アスペクト比:5
0)の繊維状ゾノトライトを得た。以下、これを『繊維
状ゾノトライトB』と表わす。
【0048】参考例3 表面処理剤としてのシラン系カップリング剤を添加しな
かったこと以外は、参考例1と全く同様にして顆粒状の
繊維状ゾノトライトの製造を行い、BET比表面積:3
9m2 /g、平均繊維長:3μmおよび平均繊維径:
0.2μm(従って、アスペクト比:15)の表面未処
理の繊維状ゾノトライトを得た。以下、これを『繊維状
ゾノトライトC』と表わす。
【0049】参考例4 参考例1と全く同様の方法によって得た脱水ケーキを乾
燥した後、造粒機による成形を行わずに乾燥し、さら
に、衝撃ミルで解砕して、BET比表面積:39m2 /
g、平均繊維長:3μmおよび平均繊維径:0.2μm
(従って、アスペクト比:15)の未顆粒状の繊維状ゾ
ノトライトを得た。以下、これを『繊維状ゾノトライト
D』と表わす。
【0050】実施例1 エチレン・プロピレンラバー(日本合成ゴム(株)製、
商品名:JSR EP07P)100重量部を100℃
のp−キシレンに溶解させ、これに、無水マレイン酸
1.3重量部およびジクミルパーオキシド0.4重量部
を攪拌しながら添加し、4時間反応させて、無水マレイ
ン酸グラフト率が1重量%、および、メルトフローイン
デックスが1g/10分の変性エチレン・プロピレンラ
バーを得た。そこで、シリンダー径:φ30mmの同方
向回転二軸スクリュー押出機(池貝鉄工(株)製、型
式:PCM30)を使用し、230℃(ただし、ノズル
部の温度とし、以下において同じ)において、結晶性エ
チレン・プロピレンブロック共重合体(宇部興産(株)
製、商品名:UBEポリプロ J709HK)、上記変
性エチレン・プロピレンラバーおよび参考例1で得られ
た繊維状ゾノトライトAを溶融混練し、前記結晶性エチ
レン・プロピレンブロック共重合体が70重量%、前記
変性エチレン・プロピレンラバーが10重量%および前
記繊維状ゾノトライトAが20重量%からなるペレット
を作製した。ただし、スクリューフィーダーを用いて第
1ベント口より前記繊維状ゾノトライトAを供給し、第
2ベント口から脱気操作を行った。次に、射出成形機
(日本製鋼所(株)製、型式:N100)を使用して、
シリンダー温度(ただし、ノズルヘッド部の温度とし、
以下において同じ)230℃および金型温度80℃にお
いて上記ペレットを射出成形し、物性試験片と平板を作
製した。得られた材料の物性試験の結果を表1に示す。
【0051】実施例2 繊維状ゾノトライトAに代えて、繊維状ゾノトライト
A:35重量%とタルク(林化成(株)製、商品名:タ
ルカンパウダー PKC、平均粒径:11μm):65
重量%の混合物を使用したこと、従って、得られるペレ
ット中の結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
および変性エチレン・プロピレンラバー以外の成分の重
量百分率を、繊維状ゾノトライトA:20重量%から繊
維状ゾノトライトA:7重量%および上記タルク:13
重量%に変えたこと以外は、実施例1と全く同様の操作
を行った。得られた材料の物性試験結果を表1に示す。
【0052】比較例1〜3 繊維状ゾノトライトAに代えて、それぞれ、参考例2で
得られた繊維状ゾノトライトB(比較例1の場合)、参
考例3で得られた繊維状ゾノトライトC(比較例2の場
合)および参考径4で得られた繊維状ゾノトライトD
(比較例3の場合)を使用したこと以外は、実施例1と
全く同様の操作を行った。得られた材料の物性試験結果
を表1に示す。
【0053】比較例4 変性エチレン・プロピレンラバーに代えて、未変性のエ
チレン・プロピレンラバー(日本合成ゴム(株)製、商
品名:JSR EP07P)を使用したこと以外は、実
施例1と全く同様の操作を行った。得られた材料の物性
試験結果を表1に示す。
【0054】実施例3 結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体(宇部興
産(株)製、商品名:UBEポリプロ J701H)1
00重量部、無水イタコン酸0.5重量部およびt−ブ
チルパーオキシベンゾエート0.2重量部をV型ブレン
ダーにて混合した後、一軸押出機を使用して200℃で
2分間溶融混練し、無水イタコン酸グラフト率が0.4
5重量%であり、かつ、メルトフローインデックス(2
30℃で測定)が25g/10分の変性エチレン・プロ
ピレンブロック共重合体を得た。そこで、実施例1の結
晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体に代えて、
上記の変性エチレン・プロピレンブロック共重合体を使
用したこと以外は、実施例1と全く同様の操作を行っ
た。得られた材料の物性試験結果は、表1に示す通りで
あった。
【0055】
【表1】
【0056】実施例4 変性エチレン・プロピレンラバーに代えて、変性スチレ
ン・エチレン・ブチレン・スチレンラバー(シェル化学
(株)製、商品名:クレイトン FG1901X、無水
マレイン酸グラフト率:2重量%)を使用したこと以外
は、実施例1と全く同様の操作を行った。得られた材料
の物性試験結果を表2に示す。
【0057】実施例5、6および比較例5〜7 結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体、変性エ
チレン・プロピレンラバー、繊維状ゾノトライトAおよ
びタルクの4成分の使用量を変えて、得られるペレット
中のこれら4成分の重量百分率をそれぞれ表2に示すよ
うな値に変えたこと以外は、実施例2と全く同様の操作
を行った。実施例5、6および比較例5〜7において、
得られた材料の物性試験結果を、それぞれ表2に示す。
【0058】実施例7 変性エチレン・プロピレンラバーに代えて、該変性エチ
レン・プロピレンラバー70重量%と、未変性エチレン
・プロピレンラバー(日本合成ゴム(株)製、商品名:
JSR EP07P)30重量%との混合物を使用した
こと、従って、得られるペレット中の結晶性エチレン・
プロピレンブロック共重合体および繊維状ゾノトライト
A以外の成分の重量百分率を、未変性エチレン・プロピ
レンラバー:10重量%から変性エチレン・プロピレン
ラバー:7重量%および未変性エチレン・プロピレンラ
バー:3重量%に変えたこと以外は、実施例1と全く同
様の操作を行った。得られた材料の物性試験結果を表2
に示す。
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】以上の実施例および比較例からもよくわ
かるように、本発明は、結晶性ポリプロピレン、変性熱
可塑性エラストマーおよび特定の性状を有する繊維状ゾ
ノトライトを使用することによって、あるいは、これら
成分に加えて、さらに非繊維状充填材を使用することに
よって、耐熱性と耐衝撃性のバランスに優れ、成形品外
観の良好な強化ポリプロピレン組成物を提供するもので
ある。従って、本発明によって得られる強化ポリプロピ
レン組成物は、自動車、電気・電子、精密機械などの分
野の材料として使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51/06 LLE

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)結晶性ポリプロピレン、 (B)不飽和カルボン酸および/またはその誘導体でグ
    ラフト変性されたオレフィン系熱可塑性エラストマーま
    たはスチレン系熱可塑性エラストマーから選ばれた変性
    熱可塑性エラストマー、 (C)(1)窒素吸着によるBET比表面積が21m2
    /g以上であり、(2)カップリング剤で表面処理さ
    れ、かつ、(3)顆粒状に造粒されている繊維状ゾノト
    ライト、および、 (D)非繊維状充填材からなる強化ポリプロピレン組成
    物であって、下記数式(I) 【数1】 で表わされる、前記(A)成分、前記(B)成分、前記
    (C)成分および前記(D)成分からなる全組成物中に
    おける前記(C)成分の重量百分率と前記(D)成分の
    重量百分率の和(Wf)が5≦Wf≦65の範囲であ
    り、下記数式(II) 【数2】 で表わされる、前記(A)成分の重量と前記(B)成分
    の重量の和における前記(B)成分の重量百分率(W
    b)が5≦Wb≦50の範囲であり、さらに、下記数式
    (III) 【数3】 で表わされる、前記(C)成分の重量と前記(D)成分
    の重量の和における前記(C)成分の重量百分率(W
    c)が5≦Wc≦100の範囲であることを特徴とする
    強化ポリプロピレン組成物。
  2. 【請求項2】 繊維状ゾノトライト(C)が、(1)
    0.1μm≦D<0.5μm、(2)1μm≦L<5μ
    mおよび(3)10≦L/D<20(ただし、Dおよび
    Lは、それぞれ繊維状ゾノトライト(C)の平均繊維径
    および平均繊維長を示す。)を同時に満たすことを特徴
    とする請求項1に記載の強化ポリプロピレン組成物。
  3. 【請求項3】 変性熱可塑性エラストマー(B)が、変
    性エチレン・プロピレンラバー、変性エチレン・ブチレ
    ンラバーおよび変性スチレン・エチレン・ブチレン・ス
    チレンラバーからなる群より選ばれた少なくとも1種以
    上のエラストマーである請求項1または2に記載の強化
    ポリプロピレン組成物。
  4. 【請求項4】 結晶性ポリプロピレン(A)が、不飽和
    カルボン酸および/またはその誘導体でグラフト変性さ
    れた変性ポリプロピレンである請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の強化ポリプロピレン組成物。
  5. 【請求項5】 カップリング剤がシラン系カップリング
    剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の強化ポリ
    プロピレン組成物。
JP7008878A 1995-01-24 1995-01-24 強化ポリプロピレン組成物 Pending JPH08199016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7008878A JPH08199016A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 強化ポリプロピレン組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7008878A JPH08199016A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 強化ポリプロピレン組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08199016A true JPH08199016A (ja) 1996-08-06

Family

ID=11704941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7008878A Pending JPH08199016A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 強化ポリプロピレン組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08199016A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6646205B2 (en) 2000-12-12 2003-11-11 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Electrical wire having a resin composition covering
JP2009007465A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Toyoda Gosei Co Ltd 複合材料組成物及びこの成形体
JP2012180469A (ja) * 2011-03-02 2012-09-20 Sumitomo Chemical Co Ltd プロピレン樹脂組成物
JP2017057316A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 三井化学株式会社 プロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、並びに成形体
CN115232406A (zh) * 2022-09-23 2022-10-25 广州仕天材料科技有限公司 一种硅酸钙矿物纤维改性的聚丙烯复合材料及其制备方法与应用
CN120072524A (zh) * 2025-02-25 2025-05-30 深圳市鹏达诚科技股份有限公司 一种多层陶瓷电容器、其制备方法及应用

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6646205B2 (en) 2000-12-12 2003-11-11 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Electrical wire having a resin composition covering
US6756440B2 (en) 2000-12-12 2004-06-29 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Fire resistant resin composition and electrical wire having fire resistant covering
US6809140B2 (en) 2000-12-12 2004-10-26 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Fire resistant resin composition and electrical wire having fire resistant covering
JP2009007465A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Toyoda Gosei Co Ltd 複合材料組成物及びこの成形体
JP2012180469A (ja) * 2011-03-02 2012-09-20 Sumitomo Chemical Co Ltd プロピレン樹脂組成物
JP2017057316A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 三井化学株式会社 プロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、並びに成形体
CN115232406A (zh) * 2022-09-23 2022-10-25 广州仕天材料科技有限公司 一种硅酸钙矿物纤维改性的聚丙烯复合材料及其制备方法与应用
CN120072524A (zh) * 2025-02-25 2025-05-30 深圳市鹏达诚科技股份有限公司 一种多层陶瓷电容器、其制备方法及应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5091462A (en) Thermoplastic resin composition
US5206284A (en) Thermoplastic resin composition
US5623013A (en) Xonotlite-reinforced organic polymer composition
EP0472344A2 (en) Reinforced elastomer composition and polypropylene composition containing same
US5286776A (en) Reinforced polypropylene resin composition containing glass fiber, mica and copolymer additives
JP3193433B2 (ja) プロピレン系樹脂成形体の製造法
JP2584663B2 (ja) 強化ポリプロピレン組成物
JP2736906B2 (ja) 熱可塑性全芳香族ポリエステル樹脂組成物の配合方法
JP2885492B2 (ja) 高衝撃性部品用ポリプロピレン組成物
JP2885507B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物からなる高剛性部品
JPH09217012A (ja) 熱可塑性樹脂/層状粘土鉱物複合材料の製造方法
JP2831786B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH08170022A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
EP0382229B1 (en) Polypropylene composite material reinforced with fibrous magnesium oxysulfate of granular form
JP3067122B2 (ja) 強化された有機高分子組成物
JP3016891B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物の製造法
JPH08165376A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2829121B2 (ja) 強化ポリプロピレン樹脂組成物
JPH08199038A (ja) ポリプロピレン組成物
JPH08199037A (ja) 複合ポリプロピレン組成物
JP2885491B2 (ja) ポリプロピレン組成物
JP3385107B2 (ja) 樹脂組成物およびその製造方法
JPH1036598A (ja) ゾノトライト強化ポリプロピレン組成物
JPH06128412A (ja) 珪酸カルシウム水和物およびその製造方法
JPH08170021A (ja) 熱可塑性樹脂組成物