JPH08199038A - ポリプロピレン組成物 - Google Patents

ポリプロピレン組成物

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JPH08199038A
JPH08199038A JP887995A JP887995A JPH08199038A JP H08199038 A JPH08199038 A JP H08199038A JP 887995 A JP887995 A JP 887995A JP 887995 A JP887995 A JP 887995A JP H08199038 A JPH08199038 A JP H08199038A
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weight
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fibrous
ethylene
polypropylene composition
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JP887995A
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Hideho Tanaka
秀穂 田中
Kunio Watanabe
邦夫 渡辺
Toshitaka Uchimura
寿孝 内村
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 特定の性状を有する結晶性エチレン・プロピ
レンブロック共重合体(A)と、熱可塑性エラストマー
(B)と、窒素吸着によるBET比表面積が21m2
g以上であり、界面活性剤および/またはカップリング
剤で表面処理され、かつ、顆粒状に造粒された繊維状ゾ
ノトライト(C)と非繊維状充填材(D)から構成さ
れ、全組成物中における(C)成分と(D)成分の重量
百分率の和が5重量%以上65重量%以下であり、
(A)成分と(B)成分の重量の和における(B)成分
の重量百分率が5重量%以上50重量%以下であり、さ
らに、(C)成分と(D)成分の重量の和における
(C)成分の重量百分率が5重量%以上100重量%以
下であるポリプロピレン組成物。 【効果】 強度、剛性などの機械的特性と耐熱性と耐衝
撃性のバランスに優れ、良好な外観の成形品を提供する
ポリプロピレン組成物が得られ、自動車、電気・電子、
精密機械などの分野の材料として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維状ゾノトライトで
補強されたポリプロピレン組成物に関するものであり、
本組成物を用いて得られる成形品は、機械的特性、耐熱
性、耐衝撃性のバランスに優れ、さらに、成形品の外観
が良好であり、自動車、電気・電子、精密機械などの分
野の材料として使用できる。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】ポリプロピレンの耐衝
撃性を改良する方法として、ゴムや熱可塑性エラストマ
ーを改質剤としてブレンドする方法(「ポリマーブレン
ド」後藤邦夫著、日刊工業新聞社発行(昭和45年)な
ど参照)が広く行われているが、この方法では、強度や
弾性率および耐熱性が低下することが知られている。
【0003】そこで、この問題を解決する方法として、
強化繊維や繊維状充填材あるいは粒状や板状の非繊維状
充填材をさらにこれらに配合する方法が公知のものとな
っている。しかし、強化繊維を配合する方法(特開平3
−227342号公報など参照)は、強度や弾性率や耐
熱性の改良効果はあるものの、流動性が悪く、得られる
成形品に外観不良が生じる。また、粒状や板状の非繊維
状充填材を配合する方法(特開昭57−55952号公
報など参照)では、外観不良は生じにくいが、上記の改
良効果が小さいことがよく知られている。
【0004】これに対し、ワラストナイト、石膏繊維、
チタン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキシサルフェ
ートなどの繊維状充填材は、その配合によって、弾性率
や耐熱性などを向上させるとともに良好な外観を呈する
成形品を与える(特開昭62−115048号公報など
参照)。さらに、上記の非繊維状充填材と繊維状充填材
とを組み合わせる方法(いわゆる充填材のハイブリッド
化)(特開平4−275351号公報など参照)も試み
られている。そして、上記のような目的に使用する繊維
状充填材の一例として、珪酸カルシウム繊維(繊維状ゾ
ノトライトが含まれる)を用いる方法(特開昭61−6
9848号公報など参照)が開示されている。
【0005】しかし、従来知られている繊維状ゾノトラ
イトは、凝集を起こしやすく、ポリプロピレンや上記の
改質剤との濡れが悪いために、それらの中での分散性が
低いという欠点をもっている。このために、上記のよう
な期待される効果が十分に発現されないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記のような従来公知の技術が抱えていた問題点を
解決した、すなわち、機械的特性や耐熱性や耐衝撃性の
バランスに優れ、かつ、成形品外観の良好なポリプロピ
レン組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
における上記の問題を解決するために鋭意検討を重ねた
結果、マトリックス樹脂であるポリプロピレンや熱可塑
性エラストマーとの濡れ性およびこれらマトリックス樹
脂中での分散性に優れた特定の性状を有する繊維状ゾノ
トライトと、非繊維状充填材とを、特定の割合で、前記
マトリックス樹脂であるポリプロピレンや熱可塑性エラ
ストマーに配合することによって、強度、弾性率などの
機械的特性や耐熱性や耐衝撃性のバランスに優れ、か
つ、成形品外観の良好なポリプロピレン組成物を供し得
ること、そして、それによって上記従来技術の問題点を
克服できることを見つけ、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、請求項1に記載の第1の発明
は、エチレン含量が0.5〜10重量%、メルトフロー
インデックス(230℃で測定)が5〜70g/10
分、ポリプロピレン成分の沸騰n−ヘプタン不溶分が9
5重量%以上の結晶性エチレン・プロピレンブロック共
重合体(A)と、オレフィン系熱可塑性エラストマーま
たはスチレン系熱可塑性エラストマーから選ばれた熱可
塑性エラストマー(B)と、窒素吸着によるBET比表
面積が21m2 /g以上であり、界面活性剤および/ま
たはカップリング剤で表面処理され、かつ、顆粒状に造
粒されている繊維状ゾノトライト(C)と、非繊維状充
填材(D)とから構成され、前記数式(I)で表わされ
る、前記(A)成分と前記(B)成分と前記(C)成分
と前記(D)成分とからなる全組成物中における前記
(C)成分の重量百分率と前記(D)成分の重量百分率
の和(Wf)が5重量%以上65重量%以下であり、前
記数式(II)で表わされる、前記(A)成分の重量と前
記(B)成分の重量の和における前記(B)成分の重量
百分率(Wb)が5重量%以上50重量%以下であり、
さらに、前記数式(III)で表わされる、前記(C)成分
の重量と前記(D)成分の重量の和における前記(C)
成分の重量百分率(Wc)が5重量%以上100重量%
以下であることを特徴とするポリプロピレン組成物を提
供することによって達成できる。
【0009】そして、請求項2に記載の第2の発明は、
繊維状ゾノトライト(C)が、0.1μm≦D<0.5
μm、1μm≦L<5μmおよび10≦L/D<20
(ただし、DおよびLは、それぞれ繊維状ゾノトライト
(C)の平均繊維径および平均繊維長を示す。)を同時
に満たすことを特徴とする繊維状ゾノトライトである上
記第1の発明に係るポリプロピレン組成物を提供するこ
とによって達成できる。
【0010】また、請求項3に記載の第3の発明は、
(A)成分が常温でのp−キシレン可溶成分量が3〜2
0重量%、該p−キシレン可溶成分の固有粘度(デカリ
ン溶液中、135℃で測定)が3dl/g以上および該
p−キシレン可溶成分中のエチレン含量が18〜45重
量%の結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体で
ある上記第1の発明または第2の発明に係るポリプロピ
レン組成物を、請求項4に記載の第4の発明は、(B)
成分がエチレン・プロピレンラバー、エチレン・ブチレ
ンラバーおよびスチレン・エチレン・ブチレン・スチレ
ンラバーからなる群より選ばれた少なくとも1種以上の
熱可塑性エラストマーである上記第1〜第3のいずれか
1つの発明に係るポリプロピレン組成物を、そして、請
求項5に記載の第5の発明は、非繊維状充填材(D)が
タルクである上記第1〜第4のいずれか1つの発明に係
るポリプロピレン組成物を、それぞれ提供することによ
って達成できる。
【0011】以下に、本発明を詳しく説明する。本発明
に述べる繊維状ゾノトライトとは、ゾノトライト(示性
式:Ca6 Si 6 17(OH)2 、化学式:6CaO・
6SiO2 ・H2 O)の針状結晶物質をいう。本発明で
は、その比表面積の値が非常に重要であり、21m2
g以上、好ましくは30m2 /g以上(ただし、窒素吸
着によるBET法での測定値である)でなければならな
い。この値が30m2 /gより小さい繊維状ゾノトライ
トでは、ポリプロピレン(A)や、熱可塑性エラストマ
ー(B)との濡れ性が悪くなる傾向が見られ、特に、2
1m2 /gより小さい繊維状ゾノトライトでは、その傾
向が著しいため、本発明の目的を達成することができな
い。
【0012】さらに本発明では、繊維の形状としては、
特に平均繊維長(L)が1μm≦L<5μm、平均繊維
径(D)が0.1μm≦D<0.5μm、そしてアスペ
クト比(L/D)が10≦L/D<20の条件を同時に
満たすものが好適に使用できる。Dが0.1μm未満の
ものやLが5μm以上のものでは、繊維状ゾノトライト
(C)を顆粒状に成形する際、および、ポリプロピレン
(A)や熱可塑性エラストマー(B)や非繊維状充填材
(D)との混合・混練時に前記繊維状ゾノトライト
(C)が折れる恐れがあるし、Dが0.5μm以上のも
のやLが1μm未満のものでは、得られるポリプロピレ
ン組成物の、繊維状ゾノトライト(C)による機械的強
度の向上効果が十分ではないことがある。また、L/D
が10未満の場合には、得られるポリプロピレン組成物
は、十分な機械的強度を得ることができないことがある
し、L/Dが20以上の場合には、繊維状ゾノトライト
(C)の嵩比重が小さくなりすぎ、本発明のポリプロピ
レン組成物製造時などに混練が困難となることがある。
【0013】上述した本発明の繊維状ゾノトライト
(C)は、以下に詳述するように、特願平5−1903
36号明細書に記載された製造法、すなわち、石灰質原
料と珪酸質原料とを特定割合で配合して水熱合成反応に
より製造される。石灰質原料としては、生石灰、消石灰
などがあり、不純物の少ないものが好ましい。また、珪
酸質原料としては、珪石、珪砂および石英の粉砕品、珪
酸、無水珪酸、シリカゲル、ケイソウ土などであり、不
純物が少なくかつ平均粒径が10μm以下の微粉状のも
のが望ましい。これら両者の配合割合(Ca/Si比)
は、理論当量よりも若干小さく0.8〜0.99とする
のが好ましい。また、混合する水の割合は、前記石灰質
原料と前記珪酸質原料の量の総和の5〜40倍、好まし
くは8〜30倍であることが望ましい。
【0014】そして、水熱合成反応は、上記所定割合の
石灰質原料、珪酸質原料および水をオートクレーブに投
入し、攪拌しながら、180〜240℃で通常1〜8時
間かけて行われる。この反応温度および反応時間は重要
な因子であり、前記範囲以外では、前述したような本発
明に用いる特定の比表面積を有する繊維状ゾノトライト
が得られない。
【0015】本発明において、上述の製法によって得ら
れた繊維状ゾノトライト(C)は、その、後述するポリ
プロピレン(A)と、熱可塑性エラストマー(B)と、
非繊維状充填材(D)とからなる組成物に対する補強効
果を一層向上させるために、さらに、表面が界面活性剤
および/またはカップリング剤(以下表面処理剤とい
う)によって処理されるのが望ましい。すなわち、表面
処理剤は、前記繊維状ゾノトライト(C)の、マトリッ
クスとなる有機高分子物質、つまり、ポリプロピレン
(A)や熱可塑性エラストマー(B)との親和性を向上
させ、その補強効果、つまり、機械的強度をより高める
目的で使用されるものであり、具体的には次のようなも
のが使用され得る。界面活性剤としては、陰イオン系、
陽イオン系、両性系および非イオン系界面活性剤のいず
れも使用できる。陰イオン系界面活性剤としては、アル
キルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、
ステアリン酸塩など、陽イオン系界面活性剤としては、
テトラデシルアミン酢酸塩、アルキルトリメチルアンモ
ニウムクロライドなど、両性系界面活性剤としては、ジ
メチルアルキルラウリルペタインなど、そして、非イオ
ン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオクタデ
シルアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなど
が挙げられる。また、カップリング剤としては、シラン
系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アル
ミニウム系カップリング剤、クロム系カップリング剤、
ホウ素系カップリング剤などが挙げられる。
【0016】これら表面処理剤の添加量は、繊維状ゾノ
トライト(C)(乾燥物基準)に対して0.1〜10重
量%、好ましくは0.5〜8重量%であるべきである。
添加量が0.1重量%未満では前述の効果が十分でな
く、また、添加量が10重量%を超える場合は、添加量
を増加しても前述の効果はほとんど向上しない。なお、
添加量が0.1〜0.5重量%の範囲では、前述の効果
が十分でないことがあり、添加量が8〜10重量%の範
囲では、前述の効果の向上が望めなくなる傾向がある。
【0017】本発明においては、前述したように、水熱
合成反応によって得られた繊維状ゾノトライトスラリー
をオートクレーブから抜き出し、繊維状ゾノトライトの
表面処理を行う。表面処理方法は、特に限定しないが、
例えば、繊維状ゾノトライトスラリーにそのまま、ある
いは、適当量の水を加えた後に、前記表面処理剤を添加
し、適当な装置によりスラリー状態で混合・攪拌する。
引き続き、遠心脱水機あるいはフィルタープレス機など
により余剰の水分を濾過分離し、ケーキ状の繊維状ゾノ
トライトを得るのである。また、この表面処理について
は、繊維状ゾノトライトスラリーを乾燥した後に、少量
の水あるいは溶媒に溶解した表面処理剤を用いて行って
もよいが、操作が繁雑となり、また、表面処理剤の効果
が小さく特にメリットはない。
【0018】さらに、本発明で使用する繊維状ゾノトラ
イト(C)は、後述するポリプロピレン(A)や熱可塑
性エラストマー(B)との混合・混練を容易に行う目的
で顆粒状に造粒される。顆粒状の繊維状ゾノトライト
は、前記の表面処理剤を付着したケーキ状の繊維状ゾノ
トライトを、造粒機によって径が1〜8mmの顆粒状に
成形し、乾燥および、前記表面処理剤としてカップリン
グ剤を使用した場合は、さらに熱処理を行うことによっ
て得られる。この場合、前記造粒機としては、特に制限
されるものではなく、回転縦型造粒機、回転ドラム型造
粒機、回転さら型造粒機、スクリュー押出造粒機、ロー
ル押出造粒機など公知の造粒機を用いることができる。
そして、造粒によって得られる繊維状ゾノトライトの顆
粒状成形品の径が前記の範囲を逸脱すると、ポリプロピ
レン(A)、熱可塑性エラストマー(B)および非繊維
状充填材(D)との混合・混練に際して、一軸押出機や
二軸押出機などでの混合・混練が困難となり、ロールや
バンバリーミキサーなどで逐次的に充填し、混合・混練
を行わなければならず、繊維状ゾノトライト(C)が著
しく破壊して機械的強度の低下を生じることがあるので
好ましくない。また、前記乾燥は、熱風循環式乾燥器、
赤外線加熱式乾燥器など公知の乾燥器を用いて100〜
150℃の温度で20〜30時間かけて顆粒状の繊維状
ゾノトライトの水分が1重量%以下になる程度まで行う
ことが好ましい。さらに、カップリング剤を使用した場
合の熱処理は、前記100〜150℃および20〜30
時間の加熱下で水分の乾燥に続いて行うことが好まし
い。なお、ケーキ状の繊維状ゾノトライトをそのまま乾
燥および熱処理し、粒径5mm程度に砕く方法で顆粒状
に成形してもよいが、粉が生じやすく、かつ、嵩がやや
大きく取扱いにやや難がある。
【0019】次に、本発明は、ポリプロピレン(A)と
して特定の性状を有する結晶性エチレン・プロピレンブ
ロック共重合体を使用することを特徴とする。すなわ
ち、エチレン含量が0.5〜10重量%、好ましくは3
〜8重量%であり、ポリプロピレン成分の沸騰n−ヘプ
タン不溶分が95重量%以上、好ましくは97重量%以
上であり、そして、メルトフローインデックス(230
℃で測定)が5〜70g/10分、好ましくは5〜30
g/10分程度である結晶性エチレン・プロピレンブロ
ック共重合体である。エチレン含量が0.5重量%より
少ないと、耐衝撃性が不足し、また、10重量%より多
いと、剛性や耐熱性が不十分となるので好ましくない。
また、ポリプロピレン成分の結晶性の度合を示す沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が95重量%未満であると、結晶
性が低く、物性上不適当である。さらに、メルトフロー
インデックス(230℃で測定)が5g/10分より小
さいと、成形性が低下し、成形品の外観が悪化するなど
実用上好ましくない。一方、その値が70g/10分よ
り大きい場合は、物性が劣り、実用上に耐えない。な
お、上述したような好ましくない現象の発生を確実に防
止する上では、前記結晶性エチレン・プロピレンブロッ
ク共重合体の、エチレン含量、ポリプロピレン成分の沸
騰n−ヘプタン不溶分の量およびメルトフローインデッ
クスは、上述の好ましい範囲のものであることが望まし
い。
【0020】さらに、本発明では、前記(A)成分とし
ての結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体とし
て、その常温におけるp−キシレン可溶成分が特定の性
状をもつものを使用すると、その効果は一層向上する。
しかし、常温でのp−キシレン可溶成分に関する性状の
限定は、本発明の実施上必ずしも不可欠なものではな
い。本発明では、常温でのp−キシレン可溶成分に関
し、その量が3〜20重量%、その固有粘度(デカリン
溶液中、135℃で測定)が3dl/g以上、そして、
そのエチレン含量が18〜45重量%である場合、特に
好適である。常温でのp−キシレン可溶成分は、結晶性
エチレン・プロピレンブロック共重合体中の低結晶性成
分を表わしており、その耐衝撃性を支配するものであ
る。従って、その量が3重量%未満の場合、その固有粘
度(デカリン溶液中、135℃で測定)が3dl/g未
満の場合、そして、その化学組成を示すエチレン含量が
18重量%未満の場合のいずれの場合も、耐衝撃性の発
現が不満足なものとなる。しかし、逆にその量が20重
量%より多い場合や、そのエチレン含量が45重量%よ
り多い場合は、剛性や耐熱性などを損ねてしまう。
【0021】また、本発明は、前記(B)成分として、
オレフィン系熱可塑性エラストマーまたはスチレン系熱
可塑性エラストマーから選ばれた熱可塑性エラストマー
を使用するものである。ここで述べるオレフィン系熱可
塑性エラストマーとしては、エチレン・プロピレンラバ
ー(EPR)、エチレン・ブチレンラバー(EBR)、
エチレン・プロピレン・ブチレンラバー(EPBR)、
エチレン・プロピレン・ジエンラバー(EPDM)など
が具体的に挙げられる。また、スチレン系熱可塑性エラ
ストマーとしては、スチレン・ブタジエン・スチレンラ
バー(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレンラバ
ー(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン・エ
チレン・ブチレン・スチレンラバー(SEBS)、SI
Sの水素添加物であるスチレン・エチレン・プロピレン
・スチレンラバー(SEPS)などが代表的なものであ
る。本発明においては、前記(B)成分として、上記の
オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびスチレン系熱
可塑性エラストマーからなる群より選ばれた少なくとも
1種以上の熱可塑性エラストマーが使用されるものであ
り、これらの中でも特に、EPR、EBR、SEBSお
よびこれらの混合物が好ましく使用される。そして、E
PRとしては、エチレン含量が60〜85重量%であ
り、かつ、メルトフローインデックス(230℃で測
定)が0.3〜10g/10分またはムーニー粘度(M
1+4 (100℃))が10〜80程度のもの、EBR
としては、ブテン−1含量が10〜25重量%であり、
かつ、メルトフローインデックス(190℃で測定)が
0.5〜10g/10分またはムーニー粘度(ML1+4
(100℃))が5〜20程度のもの、そしてSEBS
としては、スチレン含量が10〜40重量%であり、か
つ、メルトフローインデックス(200℃で測定)が
0.2〜10g/10分程度のものがとりわけ好適に使
用できる。
【0022】本発明において使用される非繊維状充填材
(D)とは、その形状が粒状あるいは板状のような充填
材をいう。例えば、木粉、鉄、銅、銀、金、アルミニウ
ムなどのフレークや粉末状の金属、カーボンブラック、
グラファイト、活性炭、中空球などの炭素材料、シリ
カ、アルミナ、シリカ・アルミナ、酸化チタン、酸化
鉄、酸化亜鉛、マグネシア、カルシアなどの酸化物、タ
ルク、クレー、マイカなどの珪酸塩、各種金属の水酸化
物、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、ホウ珪酸
塩、アルミノ珪酸塩、チタン酸塩、塩基性硫酸塩、塩基
性炭酸塩およびその他の塩基性塩など、ガラス中空球、
ガラスフレークなどのガラス材料、炭化珪素、窒化珪
素、窒化アルミ、ムライト、コージェライトなどのセラ
ミックス、フライアッシュやミクロシリカなどの廃棄物
などが挙げられる。本発明では、上記の非繊維状充填材
(D)を単独で使用してもよく、また、2種類以上を混
合して使用することもできる。これらの中でも、タル
ク、炭酸カルシウム、マイカなどが最も代表的なものと
して挙げられる。
【0023】さらに、前記のポリプロピレン(A)、熱
可塑性エラストマー(B)、繊維状ゾノトライト(C)
および非繊維状充填材(D)からなるポリプロピレン組
成物の特性改善や製造改善のために添加される各種副資
材、すなわち、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、架橋剤、
酸化防止剤、難燃剤、顔料、染料、滑剤、帯電防止剤、
離型剤、香料などの使用も、本発明の繊維状ゾノトライ
ト(C)や熱可塑性エラストマー(B)の効果が阻害さ
れない限り何ら差し支えない。
【0024】ところで、本発明においては、前記数式
(I)で表わされる、前記のポリプロピレン(A)、熱
可塑性エラストマー(B)、繊維状ゾノトライト(C)
および非繊維状充填材(D)からなるポリプロピレン組
成物中における、繊維状ゾノトライト(C)および非繊
維状充填材(D)の重量百分率の和(Wf)は、5重量
%以上65重量%以下、好ましくは10重量%以上50
重量%以下であることが必要である。該重量百分率の和
(Wf)が5重量%よりも小さいと、得られるポリプロ
ピレン組成物の機械的強度、耐熱性、成形収縮率などが
向上しないので好ましくない。また、65重量%より大
きいと、得られるポリプロピレン組成物の溶融流動性が
低下し、成形が困難になるし、また、得られる成形品の
外観が悪化するので好ましくない。上記重量百分率の和
(Wf)が5重量%以上10重量%未満である場合や、
50重量%を超え65重量%未満である場合は、それぞ
れ、上述の好ましくない現象が発生することがある。
【0025】次に、本発明においては、前記数式(II)
で表わされる、前記ポリプロピレン(A)と前記熱可塑
性エラストマー(B)との両成分中における、前記熱可
塑性エラストマー(B)の重量百分率(Wb)は、5重
量%以上50重量%以下、好ましくは10重量%以上3
0重量%以下であることも必要である。この値(Wb)
が5重量%よりも小さいと、耐衝撃性改良効果が少な
く、50重量%よりも大きいと、前記ポリプロピレン
(A)の有する本来の特長が損われてしまうので、いず
れの場合も好ましくない。なお、この値(Wb)が5重
量%以上10重量%未満の場合は、耐衝撃性改良効果が
乏しくなる傾向が見られ、また、30重量%以上50重
量%未満の範囲では、前記ポリプロピレン(A)の有す
る本来の特長が損われてしまうことがある。
【0026】また、本発明において、前記数式(III)で
表わされる、前記繊維状ゾノトライト(C)と前記非繊
維状充填材(D)との両成分中における、前記繊維状ゾ
ノトライト(C)の重量百分率(Wc)は、5重量%以
上100重量%以下、好ましくは10重量%以上100
重量%以下であるべきである。従って、本発明では、前
記非繊維状充填材(D)は必ずしも含まれていなくても
よい。前記重量百分率(Wc)が5重量%よりも小さい
と、繊維状ゾノトライト(C)による改質効果が小さく
なり、好ましくない。前記重量百分率(Wc)が5重量
%以上10重量%未満の範囲では、前述の好ましくない
現象が発生することがある。
【0027】上記本発明のポリプロピレン組成物は、以
下のようにして製造することができる。すなわち、ポリ
プロピレン(A)、熱可塑性エラストマー(B)、繊維
状ゾノトライト(C)および非繊維状充填材(D)から
なる本発明のポリプロピレン組成物は、公知の方法で製
造される。一般的には、前記所定量の前記のポリプロピ
レン(A)、熱可塑性エラストマー(B)、繊維状ゾノ
トライト(C)および非繊維状充填材(D)が混練機を
用いて溶融混練され、本発明のポリプロピレン組成物と
されるのである。
【0028】この際、溶融混練温度は、170〜250
℃、好ましくは190〜230℃であることが好まし
い。溶融混練温度が170℃よりも低いと、混練機内に
おいて、前記ポリプロピレン(A)や熱可塑性エラスト
マー(B)、すなわち、樹脂の溶融粘度が高くなりすぎ
るとともに、樹脂の融点以下の温度となる部分が生じ、
製造中に樹脂が固化するなどして、混練不良を起こす可
能性がある。また、溶融混練温度が250℃より高い
と、樹脂の熱分解や熱劣化が起こり、着色や物性の低下
をもたらすので好ましくない。なお、溶融混練温度に係
る上記の好ましくない現象の発生を確実に防止するため
には、溶融混練温度を上述の好ましい範囲内にすべきこ
とは言うまでもないことである。
【0029】また、前記混練機としては、例えば、一軸
押出機や二軸押出機などの押出機、二軸連続ミキサー、
バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ミキシングロ
ール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフなどを挙
げることができ、ポリプロピレン組成物は、一般にペレ
ット状として得るのが通常である。これらの中でも、押
出機が好ましく、二軸押出機が特に好ましい。
【0030】さらに、前記ポリプロピレン(A)、熱可
塑性エラストマー(B)、繊維状ゾノトライト(C)お
よび非繊維状充填材(D)の溶融混練の際のこれら成分
の添加、混合順序については、任意に選択することがで
き、例えば、繊維状ゾノトライト(C)は、溶融混練に
先立ち、ポリプロピレン(A)、熱可塑性エラストマー
(B)および非繊維状充填材(D)と混合した後、押出
機のホッパーに供給してもよく、また、押出機のホッパ
ーには、ポリプロピレン(A)、熱可塑性エラストマー
(B)および非繊維状充填材(D)のみを供給し、繊維
状ゾノトライト(C)は、押出機の途中から供給しても
よい。あるいはまた、押出機のホッパーには、ポリプロ
ピレン(A)、熱可塑性エラストマー(B)のみを供給
し、繊維状ゾノトライト(C)および非繊維状充填材
(D)を押出機の途中から同時または別々に供給しても
よい。なお、前記ポリプロピレン組成物を製造するにあ
たって、必要に応じて同時に前記各種副資材を添加する
こともできる。
【0031】そして、このようにして得られた本発明の
ポリプロピレン組成物は、射出成形、押出成形、圧縮成
形、中空成形などの公知の種々の成形法により成形され
る。
【0032】
【実施例】以下に、実施例および比較例を述べて本発明
を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例および
比較例によって何ら限定を受けるものではない。なお、
実施例および比較例において述べる結晶性エチレン・プ
ロピレンブロック共重合体および成形品の物性評価方法
については、下記の方法に従って行った。
【0033】(1)結晶性エチレン・プロピレンブロッ
ク共重合体中のエチレン含量 プレスフィルムを用い、974cm-1と720cm-1
赤外吸収スペクトルの吸光度比より求めた。
【0034】(2)結晶性エチレン・プロピレンブロッ
ク共重合体のメルトフローインデックス ASTM D1238に基づき、230℃で測定した。
【0035】(3)結晶性エチレン・プロピレンブロッ
ク共重合体のポリプロピレン成分の沸騰n−ヘプタン不
溶分含量 ソックスレー抽出器を使用して沸騰n−ヘプタンで6時
間抽出し、不溶分を測定することによって求めた。
【0036】(4)曲げ特性 (株)オリエンテック製テンシロンUTM−5Tを使用
して測定した。所望のポリプロピレン組成物を成形後、
23℃、相対湿度50%(以下「50%RH」と略記)
で48時間状態調節をした。そして、曲げ強度や曲げ弾
性率の測定を、ASTM D790に従い、23℃、5
0%RHにおいて行った。
【0037】(5)アイゾット衝撃強度 (株)東洋精機製アイゾット衝撃試験機を使用して測定
した。そして、前記(4)項と同様の状態調節をした試
験片を用いて、ASTM D256に従い、前記(4)
項と同様の温度および湿度条件においてノッチ付アイゾ
ット衝撃強度を求めた。
【0038】(6)荷重たわみ温度 (株)東洋精機製荷重たわみ試験機を使用して測定し
た。前記(4)項と同様の状態調節をした試験片を用い
て、ASTM D648に従い、応力0.45MPaの
下での値を求めた。
【0039】(7)成形品外観 縦100mm、横100mmおよび厚み3mmの平板を
成形し、その外観を目視にて観察した。なお、表1中の
外観観察の評価結果の表示の意味は、次の通りである。 良:外観は平滑で優れていた。 不良:成形品表面は平滑性がなく、外観が劣っていた。
【0040】参考例1 石灰質原料として生石灰(カルシード(株)製品、Ca
O純度:98%)430g、珪酸質原料として農業用珪
石粉(ジャパンゼネラル(株)製品、ブレーン比表面
積:7,000cm2 /g、SiO2 純度:97%)4
70g、および水道水18リットルを内容積30リット
ルのSUS316製攪拌機付オートクレーブに投入し
た。そして、回転数80rpmで攪拌しながら、保持温
度220℃まで2℃/分の割合で昇温し、保持温度22
0℃で5時間保持して水熱合成反応を行った。その後、
攪拌しながら10時間以上かけて放冷して繊維状ゾノト
ライトスラリーを得た。なお、このスラリーのX線回折
を測定したところ、ゾノトライトのみが同定された。
【0041】続いて、この繊維状ゾノトライトスラリー
920g(固形分基準)に水道水約18リットルおよび
非イオン系の界面活性剤(ポリオキシエチレンオクタデ
シルアミン、日本油脂(株)製品、商品名:ナイミーン
204)46g(繊維状ゾノトライト固形分に対して5
重量%)を加え、ホモジナイザーで分散しながら表面処
理した。このスラリーをヌッチェにて脱水してケーキ状
にした後、造粒機によりφ3mmの径に成形し、約10
0℃で乾燥することにより、表面処理した顆粒状の繊維
状ゾノトライトを得た。この顆粒状の繊維状ゾノトライ
トについて、窒素吸着によるBET比表面積の測定なら
びに走査型電子顕微鏡写真による平均繊維長および平均
繊維径の測定を行ったところ、それぞれ、39m2
g、3μmおよび0.2μm(従って、アスペクト比:
15)であった。そこで得られた繊維状ゾノトライト
を、以下、『繊維状ゾノトライトA』と表わす。
【0042】参考例2 水熱合成反応の保持温度を、220℃に変えて260℃
としたこと以外は、参考例1と全く同様にして顆粒状の
繊維状ゾノトライトの製造を行い、BET比表面積:1
6m2 /g、平均繊維長:10μmおよび平均繊維径:
0.2μm(従って、アスペクト比:50)の繊維状ゾ
ノトライトを得た。以下、これを『繊維状ゾノトライト
B』と表わす。
【0043】参考例3 表面処理剤としての非イオン系界面活性剤を添加しなか
ったこと以外は、参考例1と全く同様にして顆粒状の繊
維状ゾノトライトの製造を行い、BET比表面積:39
2 /g、平均繊維長:3μmおよび平均繊維径:0.
2μm(従って、アスペクト比:15)の表面未処理の
繊維状ゾノトライトを得た。以下、これを『繊維状ゾノ
トライトC』と表わす。
【0044】参考例4 参考例1と全く同様の方法によって得た脱水ケーキを乾
燥した後、造粒機による成形を行わずに乾燥し、さら
に、衝撃ミルで解砕して、BET比表面積:39m2
g、平均繊維長:3μmおよび平均繊維径:0.2μm
(従って、アスペクト比:15)の未顆粒状の繊維状ゾ
ノトライトを得た。以下、これを『繊維状ゾノトライト
D』と表わす。
【0045】参考例5 参考例1の非イオン系の界面活性剤に代えて、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)
製、商品名:KBE903)を使用したこと以外は、参
考例1と全く同様にしてケーキ状の繊維状ゾノトライト
を造粒した後、約100℃で乾燥し、さらに120℃で
20分間熱処理を行うことにより、表面処理した顆粒状
の繊維状ゾノトライトを得た。得られたものは、BET
比表面積:39m2 /g、平均繊維長:3μmおよび平
均繊維径:0.2μm(従って、アスペクト比:15)
であった。以下、これを『繊維状ゾノトライトE』と表
わす。
【0046】実施例1 シリンダー径:φ30mmの同方向回転二軸スクリュー
押出機(池貝鉄工(株)製、型式:PCM30)を使用
し、230℃(ただし、ノズル部の温度とし、以下にお
いて同じ)において、結晶性エチレン・プロピレンブロ
ック共重合体(エチレン含量:6.8重量%、ポリプロ
ピレン成分の沸騰n−ヘプタン不溶分:97.1重量
%、メルトフローインデックス:9g/10分)と、エ
チレン・プロピレンラバー(日本合成ゴム(株)製、商
品名:JSR EP07P)と、参考例1で得られた繊
維状ゾノトライトAとを溶融混練し、前記結晶性エチレ
ン・プロピレンブロック共重合体が70重量%、前記エ
チレン・プロピレンラバーが10重量%および前記繊維
状ゾノトライトAが20重量%からなるペレットを作製
した。ただし、スクリューフィーダーを用いて、押出機
の第1ベント口より繊維状ゾノトライトAを供給し、そ
して第2ベント口から脱気操作を行った。次に、射出成
形機(日本製鋼所(株)製、型式:N100)を使用し
て、シリンダー温度(ただし、ノズルヘッド部の温度と
し、以下において同じ)230℃および金型温度80℃
において上記ペレットを射出成形し、物性試験片と平板
を作製した。得られた材料の物性試験の結果を表1に示
す。
【0047】実施例2 繊維状ゾノトライトAに代えて、該繊維状ゾノトライト
A:35重量%とタルク(林化成(株)製、商品名:タ
ルカンパウダー PKC、平均粒径:11μm):65
重量%の混合物を使用したこと、従って、得られるペレ
ット中の結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
およびエチレン・プロピレンラバー以外の成分の重量百
分率を、繊維状ゾノトライトA:20重量%から繊維状
ゾノトライトA:7重量%およびタルク:13重量%に
変えたこと以外は、実施例1と全く同様の操作を行っ
た。得られた材料の物性試験の結果を表1に示す。
【0048】実施例3および比較例1〜3 繊維状ゾノトライトAに代えて、それぞれ、参考例5で
得られた繊維状ゾノトライトE(実施例3の場合)、参
考例2で得られた繊維状ゾノトライトB(比較例1の場
合)、参考例3で得られた繊維状ゾノトライトC(比較
例2の場合)および参考例4で得られた繊維状ゾノトラ
イトD(比較例3の場合)を使用したこと以外は、実施
例2と全く同様の操作を行った。得られた材料の物性試
験の結果をそれぞれ表1に示す。
【0049】比較例4および5 結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体に代え
て、それぞれ、結晶性エチレン・プロピレンブロック共
重合体(エチレン含量:7.0重量%、ポリプロピレン
成分の沸騰n−ヘプタン不溶分:97.7重量%、メル
トフローインデックス:3g/10分)(比較例4の場
合)および結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合
体(エチレン含量:6.8重量%、ポリプロピレン成分
の沸騰n−ヘプタン不溶分:92.2重量%、メルトフ
ローインデックス:9g/10分)(比較例5の場合)
を使用したこと以外は、実施例2と全く同様の操作を行
った。比較例4および5において、得られた材料の物性
試験の結果をそれぞれ表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】実施例4および5 エチレン・プロピレンラバーに代えて、それぞれ、エチ
レン・ブチレンラバー(三井石油化学工業(株)製、商
品名:タフマー A−1085)(実施例4の場合)お
よびスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンラバー
(シェル化学(株)製、商品名:クレイトン G165
7)(実施例5の場合)を使用したこと以外は、実施例
2と全く同様の操作を行った。実施例4および5におい
て、得られた材料の物性試験の結果をそれぞれ表2に示
す。
【0052】実施例6、7および比較例6〜8 結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体、エチレ
ン・プロピレンラバー、繊維状ゾノトライトAおよびタ
ルクの4成分の使用量を変えて、得られるペレット中の
これら4成分の重量百分率をそれぞれ表2に示すような
値に変えたこと以外は、実施例2と全く同様の操作を行
った。実施例6、7および比較例6〜8において、得ら
れた材料の物性試験の結果をそれぞれ表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】以上の実施例および比較例からもよくわ
かるように、本発明は、特定の性状を有するポリプロピ
レン、つまり、結晶性のエチレン・プロピレンブロック
共重合体、および、特定の性状を有する繊維状ゾノトラ
イトの他に、熱可塑性エラストマーを使用することによ
って、あるいは、これら成分に加えて、さらに非繊維状
充填材を使用することによって、強度、剛性などの機械
的特性、耐熱性および耐衝撃性のバランスに優れ、成形
品外観の良好なポリプロピレン組成物を提供するもので
ある。従って、本発明によって得られるポリプロピレン
組成物は、自動車、電気・電子、精密機械などの分野の
材料として使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/16 LCY 25/04 LDX

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレン含量が0.5〜10重量
    %、メルトフローインデックス(230℃で測定)が5
    〜70g/10分、および、ポリプロピレン成分の沸騰
    n−ヘプタン不溶分が95重量%以上の結晶性エチレン
    ・プロピレンブロック共重合体、 (B)オレフィン系熱可塑性エラストマーまたはスチレ
    ン系熱可塑性エラストマーから選ばれた熱可塑性エラス
    トマー、 (C)(1)窒素吸着によるBET比表面積が21m2
    /g以上であり、(2)界面活性剤および/またはカッ
    プリング剤で表面処理され、かつ、(3)顆粒状に造粒
    されている繊維状ゾノトライト、および、 (D)非繊維状充填材からなるポリプロピレン組成物で
    あって、下記数式(I) 【数1】 で表わされる、前記(A)成分と前記(B)成分と前記
    (C)成分と前記(D)成分とからなる全組成物中にお
    ける前記(C)成分の重量百分率と前記(D)成分の重
    量百分率の和(Wf)が5≦Wf≦65の範囲であり、
    下記数式(II) 【数2】 で表わされる、前記(A)成分の重量と前記(B)成分
    の重量の和における前記(B)成分の重量百分率(W
    b)が5≦Wb≦50の範囲であり、さらに、下記数式
    (III) 【数3】 で表わされる、前記(C)成分の重量と前記(D)成分
    の重量の和における前記(C)成分の重量百分率(W
    c)が5≦Wc≦100の範囲であることを特徴とする
    ポリプロピレン組成物。
  2. 【請求項2】 繊維状ゾノトライト(C)が、(1)
    0.1μm≦D<0.5μm、(2)1μm≦L<5μ
    mおよび、(3)10≦L/D<20(ただし、Dおよ
    びLは、それぞれ繊維状ゾノトライト(C)の平均繊維
    径および平均繊維長を示す。)を同時に満たすことを特
    徴とする請求項1に記載のポリプロピレン組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分が常温でのp−キシレン可溶
    成分量が3〜20重量%、該p−キシレン可溶成分の固
    有粘度(デカリン溶液中、135℃で測定)が3dl/
    g以上、そして、該p−キシレン可溶成分中のエチレン
    含量が18〜45重量%の結晶性エチレン・プロピレン
    ブロック共重合体である請求項1または2に記載のポリ
    プロピレン組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分がエチレン・プロピレンラバ
    ー、エチレン・ブチレンラバーおよびスチレン・エチレ
    ン・ブチレン・スチレンラバーからなる群より選ばれた
    少なくとも1種以上の熱可塑性エラストマーである請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン組成
    物。
  5. 【請求項5】 非繊維状充填材(D)がタルクである請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のポリプロピレン組成
    物。
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