JPH08200492A - 自動変速機制御装置 - Google Patents
自動変速機制御装置Info
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- JPH08200492A JPH08200492A JP7012624A JP1262495A JPH08200492A JP H08200492 A JPH08200492 A JP H08200492A JP 7012624 A JP7012624 A JP 7012624A JP 1262495 A JP1262495 A JP 1262495A JP H08200492 A JPH08200492 A JP H08200492A
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- JP
- Japan
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- speed
- output shaft
- input shaft
- automatic transmission
- shaft torque
- Prior art date
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
Landscapes
- Control Of Fluid Gearings (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 クラッチなどの摩擦係合手段の加熱を抑制す
ることのできる自動変速機制御装置の提供。 【構成】 イナーシャ相が開始すると(時刻ta)、出
力軸トルクToが勾配αで上昇し、変速前の値R1・T
t1に達すると、出力軸トルクToがその値に保持され
る。所定の終了制御開始条件が成立すると(時刻t
b)、イナーシャトルクTiが勾配βで低下する。出力
軸トルクToを一旦R1・Tt1まで上昇させた後、所
定時間その値に保持するので、イナーシャ相の時間(時
刻ta〜tc)が短縮され、クラッチの加熱が防止され
る。
ることのできる自動変速機制御装置の提供。 【構成】 イナーシャ相が開始すると(時刻ta)、出
力軸トルクToが勾配αで上昇し、変速前の値R1・T
t1に達すると、出力軸トルクToがその値に保持され
る。所定の終了制御開始条件が成立すると(時刻t
b)、イナーシャトルクTiが勾配βで低下する。出力
軸トルクToを一旦R1・Tt1まで上昇させた後、所
定時間その値に保持するので、イナーシャ相の時間(時
刻ta〜tc)が短縮され、クラッチの加熱が防止され
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転力が入力される入
力軸と、係合状態を変更可能な摩擦係合手段と、該摩擦
係合手段の係合状態に応じた変速段で、上記入力軸の回
転を出力軸に伝達する変速手段と、を有する自動変速機
を制御する自動変速機制御装置に関する。
力軸と、係合状態を変更可能な摩擦係合手段と、該摩擦
係合手段の係合状態に応じた変速段で、上記入力軸の回
転を出力軸に伝達する変速手段と、を有する自動変速機
を制御する自動変速機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両用自動変速機などのよう
に、トルクコンバータからの回転力が入力される入力軸
と、係合状態を変更可能なクラッチ(摩擦係合手段)
と、そのクラッチの係合状態に応じた変速段で、上記入
力軸の回転を出力軸に伝達する歯車機構(変速手段)
と、を備えた装置が知られている。この種の装置では、
クラッチの係合状態を変更して歯車機構の変速段を低速
段から高速段に変化させると、出力軸トルクが次のよう
に変化する。
に、トルクコンバータからの回転力が入力される入力軸
と、係合状態を変更可能なクラッチ(摩擦係合手段)
と、そのクラッチの係合状態に応じた変速段で、上記入
力軸の回転を出力軸に伝達する歯車機構(変速手段)
と、を備えた装置が知られている。この種の装置では、
クラッチの係合状態を変更して歯車機構の変速段を低速
段から高速段に変化させると、出力軸トルクが次のよう
に変化する。
【0003】すなわち、クラッチが係合し始めると、出
力軸トルクは一旦、高速段に対応する低いトルクにまで
落ち込む(いわゆるトルク相)。その後、出力軸トルク
は、入力軸回転数の低下に同期して増加する(いわゆる
イナーシャ相)。これは、入力軸回転数の低下に伴い、
エンジンから入力軸までの入力軸系の慣性エネルギが放
出され、出力軸にいわゆるイナーシャトルクが伝達され
るためである。このイナーシャトルクのピーク値が大き
くなると、このトルクの変動がそのまま駆動輪に伝達さ
れて、車両の乗り心地が悪化する可能性がある。
力軸トルクは一旦、高速段に対応する低いトルクにまで
落ち込む(いわゆるトルク相)。その後、出力軸トルク
は、入力軸回転数の低下に同期して増加する(いわゆる
イナーシャ相)。これは、入力軸回転数の低下に伴い、
エンジンから入力軸までの入力軸系の慣性エネルギが放
出され、出力軸にいわゆるイナーシャトルクが伝達され
るためである。このイナーシャトルクのピーク値が大き
くなると、このトルクの変動がそのまま駆動輪に伝達さ
れて、車両の乗り心地が悪化する可能性がある。
【0004】そこで、特開昭63−92861号公報に
記載のように、イナーシャ相における出力軸トルクの目
標変化曲線を設定し、出力軸トルクがこの目標変化曲線
に沿って変化するように入力軸回転数を制御することが
考えられている。こうすることにより、出力軸トルクお
よび入力軸回転数の変化を滑らかにし、車両の乗り心地
を向上させることができるのである。
記載のように、イナーシャ相における出力軸トルクの目
標変化曲線を設定し、出力軸トルクがこの目標変化曲線
に沿って変化するように入力軸回転数を制御することが
考えられている。こうすることにより、出力軸トルクお
よび入力軸回転数の変化を滑らかにし、車両の乗り心地
を向上させることができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報で
は、出力軸トルクの目標変化曲線を次のように設定して
いる。すなわち、出力軸トルクが上記低速段に対応する
値まで一旦上昇した後、上記高速段に対応する値まで略
一定勾配で低下するように設定している。この場合、イ
ナーシャトルクの波形が略三角形となり、慣性エネルギ
放出のためのイナーシャ相の期間が長くなる。一方、イ
ナーシャ相ではクラッチが完全に係合していないので、
クラッチに摩擦熱が発生する。従って、イナーシャ相が
長くなり過ぎると、クラッチが加熱され、その耐久性に
影響を及ぼす可能性がある。
は、出力軸トルクの目標変化曲線を次のように設定して
いる。すなわち、出力軸トルクが上記低速段に対応する
値まで一旦上昇した後、上記高速段に対応する値まで略
一定勾配で低下するように設定している。この場合、イ
ナーシャトルクの波形が略三角形となり、慣性エネルギ
放出のためのイナーシャ相の期間が長くなる。一方、イ
ナーシャ相ではクラッチが完全に係合していないので、
クラッチに摩擦熱が発生する。従って、イナーシャ相が
長くなり過ぎると、クラッチが加熱され、その耐久性に
影響を及ぼす可能性がある。
【0006】そこで、本発明は、クラッチなどの摩擦係
合手段の加熱を抑制することのできる自動変速機制御装
置を提供することを目的としてなされた。
合手段の加熱を抑制することのできる自動変速機制御装
置を提供することを目的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するために
なされた請求項1記載の発明は、図4に例示するよう
に、回転力が入力される入力軸と、係合状態を変更可能
な摩擦係合手段と、該摩擦係合手段の係合状態に応じた
変速段で、上記入力軸の回転を出力軸に伝達する変速手
段と、を有する自動変速機と、上記摩擦係合手段の係合
状態が変更されて上記変速手段の変速段が低速段から高
速段に変化する際、該変速のイナーシャ相における上記
出力軸トルクの目標変化曲線を設定する目標変化曲線設
定手段と、上記出力軸トルクが上記目標変化曲線に沿っ
て変化するように上記入力軸回転数を制御する回転数制
御手段と、を備えた自動変速機制御装置において、上記
出力軸トルクが、上記低速段に対応する値まで一旦上昇
した後、所定時間その値を保持し、続いて上記高速段に
対応する値まで略一定勾配で低下するように、上記目標
変化曲線設定手段が上記目標変化曲線を設定することを
特徴とする自動変速機制御装置を要旨としている。
なされた請求項1記載の発明は、図4に例示するよう
に、回転力が入力される入力軸と、係合状態を変更可能
な摩擦係合手段と、該摩擦係合手段の係合状態に応じた
変速段で、上記入力軸の回転を出力軸に伝達する変速手
段と、を有する自動変速機と、上記摩擦係合手段の係合
状態が変更されて上記変速手段の変速段が低速段から高
速段に変化する際、該変速のイナーシャ相における上記
出力軸トルクの目標変化曲線を設定する目標変化曲線設
定手段と、上記出力軸トルクが上記目標変化曲線に沿っ
て変化するように上記入力軸回転数を制御する回転数制
御手段と、を備えた自動変速機制御装置において、上記
出力軸トルクが、上記低速段に対応する値まで一旦上昇
した後、所定時間その値を保持し、続いて上記高速段に
対応する値まで略一定勾配で低下するように、上記目標
変化曲線設定手段が上記目標変化曲線を設定することを
特徴とする自動変速機制御装置を要旨としている。
【0008】請求項2記載の発明は、回転力が入力され
る入力軸と、係合状態を変更可能な摩擦係合手段と、該
摩擦係合手段の係合状態に応じた変速段で、上記入力軸
の回転を出力軸に伝達する変速手段と、を有する自動変
速機と、上記摩擦係合手段の係合状態が変更されて上記
変速手段の変速段が低速段から高速段に変化する際、該
変速のイナーシャ相における上記出力軸トルクの目標変
化曲線を設定する目標変化曲線設定手段と、上記出力軸
トルクが上記目標変化曲線に沿って変化するように上記
入力軸回転数を制御する回転数制御手段と、を備えた自
動変速機制御装置において、上記イナーシャ相の間に上
記摩擦係合手段で発生する摩擦熱の熱量が所定値以下と
なるように、上記目標変化曲線設定手段が上記目標変化
曲線を設定することを特徴とする自動変速機制御装置を
要旨としている。
る入力軸と、係合状態を変更可能な摩擦係合手段と、該
摩擦係合手段の係合状態に応じた変速段で、上記入力軸
の回転を出力軸に伝達する変速手段と、を有する自動変
速機と、上記摩擦係合手段の係合状態が変更されて上記
変速手段の変速段が低速段から高速段に変化する際、該
変速のイナーシャ相における上記出力軸トルクの目標変
化曲線を設定する目標変化曲線設定手段と、上記出力軸
トルクが上記目標変化曲線に沿って変化するように上記
入力軸回転数を制御する回転数制御手段と、を備えた自
動変速機制御装置において、上記イナーシャ相の間に上
記摩擦係合手段で発生する摩擦熱の熱量が所定値以下と
なるように、上記目標変化曲線設定手段が上記目標変化
曲線を設定することを特徴とする自動変速機制御装置を
要旨としている。
【0009】請求項3記載の発明は、更に、上記イナー
シャ相の間に上記摩擦係合手段で発生した摩擦熱の熱量
を随時算出する熱量算出手段と、該算出された摩擦熱の
熱量が上記所定値近傍に達したとき、上記摩擦係合手段
の係合状態を上記高速段に対応したものに急速に変更す
る急速変更手段と、を備えたことを特徴とする請求項2
記載の自動変速機制御装置を要旨としている。
シャ相の間に上記摩擦係合手段で発生した摩擦熱の熱量
を随時算出する熱量算出手段と、該算出された摩擦熱の
熱量が上記所定値近傍に達したとき、上記摩擦係合手段
の係合状態を上記高速段に対応したものに急速に変更す
る急速変更手段と、を備えたことを特徴とする請求項2
記載の自動変速機制御装置を要旨としている。
【0010】
【作用および発明の効果】このように構成された請求項
1記載の発明では、出力軸トルクの目標変化曲線が、上
記出力軸トルクが、上記低速段に対応する値まで一旦上
昇した後、所定時間その値を保持し、続いて上記高速段
に対応する値まで略一定勾配で低下するように設定され
ている。このように、出力軸トルクが上記低速段に対応
する値を越えて上昇せず、かつ、上記高速段に対応する
値まで略一定勾配で低下するので、変速手段の出力軸ト
ルクおよび入力軸回転数の変化を滑らかにすることがで
きる。このため、本発明を車両用自動変速機などに適用
すれば、その車両の乗り心地を向上させることができ
る。
1記載の発明では、出力軸トルクの目標変化曲線が、上
記出力軸トルクが、上記低速段に対応する値まで一旦上
昇した後、所定時間その値を保持し、続いて上記高速段
に対応する値まで略一定勾配で低下するように設定され
ている。このように、出力軸トルクが上記低速段に対応
する値を越えて上昇せず、かつ、上記高速段に対応する
値まで略一定勾配で低下するので、変速手段の出力軸ト
ルクおよび入力軸回転数の変化を滑らかにすることがで
きる。このため、本発明を車両用自動変速機などに適用
すれば、その車両の乗り心地を向上させることができ
る。
【0011】また、本発明では、出力軸トルクが上記低
速段に対応する値まで上昇した後、所定時間その値を保
持するので、イナーシャ相の時間を短縮することができ
る。このため、摩擦係合手段の加熱を抑制することがで
きる。更に、イナーシャ相の時間が短縮されるので、本
発明を車両用自動変速機などに適用すれば、応答性のよ
いきびきびとした変速感を実現することができる。従っ
て、本発明では、擦係合手段の加熱を抑制してその耐久
性を向上させると共に、本発明を適用した車両の乗り心
地を良好に向上させることができる。
速段に対応する値まで上昇した後、所定時間その値を保
持するので、イナーシャ相の時間を短縮することができ
る。このため、摩擦係合手段の加熱を抑制することがで
きる。更に、イナーシャ相の時間が短縮されるので、本
発明を車両用自動変速機などに適用すれば、応答性のよ
いきびきびとした変速感を実現することができる。従っ
て、本発明では、擦係合手段の加熱を抑制してその耐久
性を向上させると共に、本発明を適用した車両の乗り心
地を良好に向上させることができる。
【0012】請求項2記載の発明では、出力軸トルクの
目標変化曲線が、イナーシャ相の間に上記摩擦係合手段
で発生する摩擦熱の熱量が所定値以下となるように設定
されている。このため、摩擦係合手段で発生する摩擦熱
の熱量を上記所定値以内に抑制することができる。従っ
て、本発明では、摩擦係合手段の加熱を抑制してその耐
久性を向上させることができる。
目標変化曲線が、イナーシャ相の間に上記摩擦係合手段
で発生する摩擦熱の熱量が所定値以下となるように設定
されている。このため、摩擦係合手段で発生する摩擦熱
の熱量を上記所定値以内に抑制することができる。従っ
て、本発明では、摩擦係合手段の加熱を抑制してその耐
久性を向上させることができる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明の構成に加えて、更に、イナーシャ相の間に摩擦係合
手段で発生した摩擦熱の熱量を随時算出する熱量算出手
段と、その算出された摩擦熱の熱量が上記所定値近傍に
達したとき、摩擦係合手段の係合状態を高速段に対応し
たものに急速に変更する急速変更手段と、を備えてい
る。上記出力軸トルクの目標変化曲線に沿って出力軸ト
ルクを制御しても、変速中に入力軸トルクまたは入力軸
回転数が変化すると、上記摩擦熱が増加してその熱量が
上記所定値を越えてしまう可能性がある。
明の構成に加えて、更に、イナーシャ相の間に摩擦係合
手段で発生した摩擦熱の熱量を随時算出する熱量算出手
段と、その算出された摩擦熱の熱量が上記所定値近傍に
達したとき、摩擦係合手段の係合状態を高速段に対応し
たものに急速に変更する急速変更手段と、を備えてい
る。上記出力軸トルクの目標変化曲線に沿って出力軸ト
ルクを制御しても、変速中に入力軸トルクまたは入力軸
回転数が変化すると、上記摩擦熱が増加してその熱量が
上記所定値を越えてしまう可能性がある。
【0014】本発明では、熱量算出手段にて算出された
摩擦熱の熱量が上記所定値近傍に達すると、摩擦係合手
段の係合状態を高速段に対応したものに急速に変更する
ことができる。するとイナーシャ相が急速に終了し、上
記摩擦熱の発生も停止する。このため、本発明では、請
求項2記載の発明の効果に加えて、摩擦係合手段の加熱
を一層良好に抑制してその耐久性を一層良好に向上させ
ることができる。
摩擦熱の熱量が上記所定値近傍に達すると、摩擦係合手
段の係合状態を高速段に対応したものに急速に変更する
ことができる。するとイナーシャ相が急速に終了し、上
記摩擦熱の発生も停止する。このため、本発明では、請
求項2記載の発明の効果に加えて、摩擦係合手段の加熱
を一層良好に抑制してその耐久性を一層良好に向上させ
ることができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1は実施例の自動変速機制御装置の構成を模式的
に表す説明図である。本実施例は自動車用の自動変速機
1を制御するもので、先ず、自動変速機1は次のように
構成されている。なお、図1では、自動変速機1におい
てDレンジの3速から4速へのシフトアップに関与する
構成のみを記載している。
る。図1は実施例の自動変速機制御装置の構成を模式的
に表す説明図である。本実施例は自動車用の自動変速機
1を制御するもので、先ず、自動変速機1は次のように
構成されている。なお、図1では、自動変速機1におい
てDレンジの3速から4速へのシフトアップに関与する
構成のみを記載している。
【0016】図に示すように、自動変速機1は、変速手
段としての遊星歯車装置3と、摩擦係合手段としてのク
ラッチ5とを備えている。図示しないエンジンからトル
クコンバータを介して回転力が入力される入力軸7は、
遊星歯車装置3のキャリア31と一体に回転可能に接続
されている。キャリア31の先端にはピニオンギヤ33
が回転自在に接続され、そのピニオンギヤ33は、遊星
歯車装置3のサンギヤ35とリングギヤ37との間に配
設されている。サンギヤ35は、クラッチ5のクラッチ
ディスク51と一体に回転可能に接続されると共に、一
方向クラッチ39を介してキャリア31と接続され、入
力軸7より高速で回転しないようにされている。また、
リングギヤ37は、図示しない駆動輪に他の変速ギヤな
どを介して回転力を伝達する出力軸9と一体に回転可能
に接続されている。
段としての遊星歯車装置3と、摩擦係合手段としてのク
ラッチ5とを備えている。図示しないエンジンからトル
クコンバータを介して回転力が入力される入力軸7は、
遊星歯車装置3のキャリア31と一体に回転可能に接続
されている。キャリア31の先端にはピニオンギヤ33
が回転自在に接続され、そのピニオンギヤ33は、遊星
歯車装置3のサンギヤ35とリングギヤ37との間に配
設されている。サンギヤ35は、クラッチ5のクラッチ
ディスク51と一体に回転可能に接続されると共に、一
方向クラッチ39を介してキャリア31と接続され、入
力軸7より高速で回転しないようにされている。また、
リングギヤ37は、図示しない駆動輪に他の変速ギヤな
どを介して回転力を伝達する出力軸9と一体に回転可能
に接続されている。
【0017】クラッチディスク51を挾圧するクラッチ
プレート53は自動変速機1のハウジング11に固定さ
れている。更に、クラッチ5には、クラッチプレート5
3にクラッチディスク51を挾圧する挾圧力を印加する
油圧シリンダ55が設けられ、この油圧シリンダ55に
は電磁弁57を介してその開弁デューティ比に応じた油
圧が供給される。
プレート53は自動変速機1のハウジング11に固定さ
れている。更に、クラッチ5には、クラッチプレート5
3にクラッチディスク51を挾圧する挾圧力を印加する
油圧シリンダ55が設けられ、この油圧シリンダ55に
は電磁弁57を介してその開弁デューティ比に応じた油
圧が供給される。
【0018】自動変速機1がDレンジの3速に設定され
ているときは、油圧シリンダ55には油圧が印加され
ず、クラッチディスク51とクラッチプレート53とは
係合していない。このとき、入力軸7がTt方向に回転
すると、ピニオンギヤ33も同方向に公転する。する
と、ピニオンギヤ33には、公転方向と逆方向(Tp)
に自転しようとする力が作用するが、一方向クラッチ3
9によりこの自転が阻止される。このため、ピニオンギ
ヤ33,サンギヤ35,リングギヤ37,および出力軸
9は、一体となって入力軸7と同方向(To)に同一速
度で回転する。すなわち、自動変速機1の図示した構成
による変速比は1となる。
ているときは、油圧シリンダ55には油圧が印加され
ず、クラッチディスク51とクラッチプレート53とは
係合していない。このとき、入力軸7がTt方向に回転
すると、ピニオンギヤ33も同方向に公転する。する
と、ピニオンギヤ33には、公転方向と逆方向(Tp)
に自転しようとする力が作用するが、一方向クラッチ3
9によりこの自転が阻止される。このため、ピニオンギ
ヤ33,サンギヤ35,リングギヤ37,および出力軸
9は、一体となって入力軸7と同方向(To)に同一速
度で回転する。すなわち、自動変速機1の図示した構成
による変速比は1となる。
【0019】次に、自動変速機1のシフトアップが指令
されると、油圧シリンダ55に油圧が印加され、クラッ
チディスク51とクラッチプレート53とが係合する。
するとサンギヤ35の回転が阻止される。このため、ピ
ニオンギヤ33はTt方向に公転しながらその公転方向
(Tpの逆方向)へ自転し、リングギヤ37および出力
軸9は、入力軸7より速い速度で入力軸7と同方向(T
o)に回転する。すなわち、自動変速機1の図示した構
成による変速比が1より大きくなる。
されると、油圧シリンダ55に油圧が印加され、クラッ
チディスク51とクラッチプレート53とが係合する。
するとサンギヤ35の回転が阻止される。このため、ピ
ニオンギヤ33はTt方向に公転しながらその公転方向
(Tpの逆方向)へ自転し、リングギヤ37および出力
軸9は、入力軸7より速い速度で入力軸7と同方向(T
o)に回転する。すなわち、自動変速機1の図示した構
成による変速比が1より大きくなる。
【0020】また、本実施例の車両用自動変速機制御装
置には、駆動回路61を介して電磁弁57を開閉制御す
る電子制御回路(ECU)63が設けられている。電子
制御回路63には、入力軸7の回転数Ntを検出する入
力軸回転数センサ65,エンジン回転数Neを検出する
エンジン回転数センサ67,およびトルクコンバータの
油温を検出する油温センサ69など種々のセンサの検出
信号が入力される。
置には、駆動回路61を介して電磁弁57を開閉制御す
る電子制御回路(ECU)63が設けられている。電子
制御回路63には、入力軸7の回転数Ntを検出する入
力軸回転数センサ65,エンジン回転数Neを検出する
エンジン回転数センサ67,およびトルクコンバータの
油温を検出する油温センサ69など種々のセンサの検出
信号が入力される。
【0021】この電子制御回路63は、CPU,RO
M,RAMを中心とする周知のマイクロコンピュータに
よって構成され、Dレンジの3速から4速へのシフトア
ップ時には、上記各種センサの検出信号に基づき電磁弁
57を開閉駆動するシフトアップ制御処理を実行する。
M,RAMを中心とする周知のマイクロコンピュータに
よって構成され、Dレンジの3速から4速へのシフトア
ップ時には、上記各種センサの検出信号に基づき電磁弁
57を開閉駆動するシフトアップ制御処理を実行する。
【0022】次に、このシフトアップ制御処理について
図2のフローチャートを用いて説明する。なお、電子制
御回路63は、スロットル開度,エンジン回転数Neな
どに基づいて自動変速機1の変速段を決定する周知の変
速制御処理も別ルーチンで実行しており、この変速制御
処理によりDレンジの3速から4速へのシフトアップが
指令されると本ルーチンを実行する。
図2のフローチャートを用いて説明する。なお、電子制
御回路63は、スロットル開度,エンジン回転数Neな
どに基づいて自動変速機1の変速段を決定する周知の変
速制御処理も別ルーチンで実行しており、この変速制御
処理によりDレンジの3速から4速へのシフトアップが
指令されると本ルーチンを実行する。
【0023】図に示すように、処理を開始すると、ステ
ップ101を実行する。ここでは、入力軸トルクTtを
次のように推定する。先ず、油温センサ69を介して検
出したトルクコンバータの油温により、トルクコンバー
タの容量係数Cを算出する。続いて、エンジン回転数セ
ンサ67を介して検出したエンジン回転数Neを二乗し
た値に基づき、次式により入力軸トルクTtを推定す
る。
ップ101を実行する。ここでは、入力軸トルクTtを
次のように推定する。先ず、油温センサ69を介して検
出したトルクコンバータの油温により、トルクコンバー
タの容量係数Cを算出する。続いて、エンジン回転数セ
ンサ67を介して検出したエンジン回転数Neを二乗し
た値に基づき、次式により入力軸トルクTtを推定す
る。
【0024】 Tt=k・C・Ne2 但し、kは所定係数 このようにして入力軸トルクTtを推定した後はステッ
プ103へ移行し、このシフトアップのイナーシャ相が
開始されたか否かを判断する。イナーシャ相が開始され
ると入力軸回転数Ntが低下し始める。そこで、このス
テップでは、入力軸回転数センサ65の出力に基づき上
記判断を実行する。
プ103へ移行し、このシフトアップのイナーシャ相が
開始されたか否かを判断する。イナーシャ相が開始され
ると入力軸回転数Ntが低下し始める。そこで、このス
テップでは、入力軸回転数センサ65の出力に基づき上
記判断を実行する。
【0025】イナーシャ相がまだ開始されていないとき
(ステップ103:NO)は、ステップ105へ移行
し、充填制御を実行する。充填制御とは、クラッチディ
スク51とクラッチプレート53とを早々に当接させる
べく、油圧シリンダ55に急速に圧油を供給する処理で
ある。ステップ105の次は再びステップ101へ移行
する。以後、イナーシャ相が開始されるまでステップ1
01〜105のループを繰り返し実行し、上記充填制御
を継続する。
(ステップ103:NO)は、ステップ105へ移行
し、充填制御を実行する。充填制御とは、クラッチディ
スク51とクラッチプレート53とを早々に当接させる
べく、油圧シリンダ55に急速に圧油を供給する処理で
ある。ステップ105の次は再びステップ101へ移行
する。以後、イナーシャ相が開始されるまでステップ1
01〜105のループを繰り返し実行し、上記充填制御
を継続する。
【0026】クラッチ5が係合し始め、イナーシャ相が
開始されると(ステップ103:YES)、ステップ1
11へ移行する。ステップ111では、次のようにして
変速中にクラッチ5で消費される損失エネルギ(熱量)
を推定し、更に、入力軸回転数Ntの勾配dNt/dt
(負の値)のガード値を求める。
開始されると(ステップ103:YES)、ステップ1
11へ移行する。ステップ111では、次のようにして
変速中にクラッチ5で消費される損失エネルギ(熱量)
を推定し、更に、入力軸回転数Ntの勾配dNt/dt
(負の値)のガード値を求める。
【0027】クラッチ5で消費される熱量Qcは、次式
で表すように、入力軸トルクTtに起因する熱量Qtと
イナーシャに起因する熱量Qiとに分けられる。 Qc=Qt+Qi また、遊星歯車装置3では一般的に次の等式が成立す
る。なお、以下の式において、クラッチディスク51の
回転数およびトルクをNbおよびTbとする。
で表すように、入力軸トルクTtに起因する熱量Qtと
イナーシャに起因する熱量Qiとに分けられる。 Qc=Qt+Qi また、遊星歯車装置3では一般的に次の等式が成立す
る。なお、以下の式において、クラッチディスク51の
回転数およびトルクをNbおよびTbとする。
【0028】
【数1】
【0029】これにより、イナーシャ相の開始時刻ta
から時刻tまでの間にクラッチ5で消費される熱量Qc
(t)は、次式によって表される。
から時刻tまでの間にクラッチ5で消費される熱量Qc
(t)は、次式によって表される。
【0030】
【数2】
【0031】この式の右辺の内、一番目の項が入力軸ト
ルクTtに起因する熱量で、二番目の項がイナーシャに
起因する熱量である。すなわち、
ルクTtに起因する熱量で、二番目の項がイナーシャに
起因する熱量である。すなわち、
【0032】
【数3】
【0033】となる。次に、変速中は入力軸トルクTt
がイナーシャ相開始直前のTt1に保持され、入力軸回
転数Ntは、一定勾配(−a)で低下するという仮定を
設定する。すると、入力軸回転数Ntが4速に対応する
回転数に達する時刻をtdとすると(図3参照)、 Qi(td)=(1/2)・Ii(Nti−Ntf)2 Qt(td)=Tt1・(1/2)・(Ntf−Nt
i)2 /a なる関係が導かれる。なお、Ii=入力軸系のイナーシ
ャ,Nti=イナーシャ相開始時の入力軸回転数,Nt
f=イナーシャ相終了時の入力軸回転数である。
がイナーシャ相開始直前のTt1に保持され、入力軸回
転数Ntは、一定勾配(−a)で低下するという仮定を
設定する。すると、入力軸回転数Ntが4速に対応する
回転数に達する時刻をtdとすると(図3参照)、 Qi(td)=(1/2)・Ii(Nti−Ntf)2 Qt(td)=Tt1・(1/2)・(Ntf−Nt
i)2 /a なる関係が導かれる。なお、Ii=入力軸系のイナーシ
ャ,Nti=イナーシャ相開始時の入力軸回転数,Nt
f=イナーシャ相終了時の入力軸回転数である。
【0034】ここで、クラッチ5の熱容量をQcma
x,後述の終了制御を考慮した安全のための余裕分をQ
1とすると、Qtの上限値Qlimは、 Qlim=Qcmax−Qi−Q1 となる。そこで、 Qt<Qlim となる条件を求めると、 a>Tt1・(1/2)・(Ntf−Nti)2 /Ql
im となる。すなわち、上式の右辺がaの下限値、すなわち
勾配dNt/dtの上限値となる。
x,後述の終了制御を考慮した安全のための余裕分をQ
1とすると、Qtの上限値Qlimは、 Qlim=Qcmax−Qi−Q1 となる。そこで、 Qt<Qlim となる条件を求めると、 a>Tt1・(1/2)・(Ntf−Nti)2 /Ql
im となる。すなわち、上式の右辺がaの下限値、すなわち
勾配dNt/dtの上限値となる。
【0035】続くステップ113では、ステップ111
にて算出したdNt/dtの上限値に基づき、次のよう
にして自動変速機1の出力軸トルクToの目標変化曲線
を算出する。先ず、 a=Tt1・(1/2)・(Ntf−Nti)2 /Ql
im となるときの出力軸トルクToをTorlとすると、 Torl=Rh・Tt1+Ii・Tt1・(1/2)・
(Ntf−Nti)2 /Qlim となる。但し、RhはDレンジ4速の変速比、また、下
記のRlはDレンジ3速の変速比を表す。) そこで、Torl≦Rl・Tt1のとき、すなわち、出
力軸トルクToを変速前の値に保持しても、クラッチ5
の焼き付きが防止できる場合は、次式によって各時刻t
における目標出力軸トルクTor(t)を設定する。
にて算出したdNt/dtの上限値に基づき、次のよう
にして自動変速機1の出力軸トルクToの目標変化曲線
を算出する。先ず、 a=Tt1・(1/2)・(Ntf−Nti)2 /Ql
im となるときの出力軸トルクToをTorlとすると、 Torl=Rh・Tt1+Ii・Tt1・(1/2)・
(Ntf−Nti)2 /Qlim となる。但し、RhはDレンジ4速の変速比、また、下
記のRlはDレンジ3速の変速比を表す。) そこで、Torl≦Rl・Tt1のとき、すなわち、出
力軸トルクToを変速前の値に保持しても、クラッチ5
の焼き付きが防止できる場合は、次式によって各時刻t
における目標出力軸トルクTor(t)を設定する。
【0036】
【数4】
【0037】但し、αは予め設定された値 すなわち、Tor(t)=Rl・Tt1となるまで所定
勾配αで増加させ、続いて、Tor(t)=Rl・Tt
1に保持する。逆に、Torl>Rl・Tt1のとき、
すなわち、出力軸トルクToを変速前の値に保持した場
合、クラッチ5の焼き付きが発生する可能性のある場合
は、次式によって各時刻tにおける目標出力軸トルクT
or(t)を設定する。
勾配αで増加させ、続いて、Tor(t)=Rl・Tt
1に保持する。逆に、Torl>Rl・Tt1のとき、
すなわち、出力軸トルクToを変速前の値に保持した場
合、クラッチ5の焼き付きが発生する可能性のある場合
は、次式によって各時刻tにおける目標出力軸トルクT
or(t)を設定する。
【0038】
【数5】
【0039】すなわち、Tor(t)=Torlとなる
まで所定勾配αで増加させ、続いて、Tor(t)=T
orlに保持する。このため、前者の場合は変速開始前
の出力軸トルクRl・Tt1を目標出力軸トルクTor
が上回らないので、良好な乗り心地を確保することがで
き、後者の場合は目標出力軸トルクTorが上記出力軸
トルクTorlに達するので、クラッチ5の焼き付きを
確実に防止することができる。
まで所定勾配αで増加させ、続いて、Tor(t)=T
orlに保持する。このため、前者の場合は変速開始前
の出力軸トルクRl・Tt1を目標出力軸トルクTor
が上回らないので、良好な乗り心地を確保することがで
き、後者の場合は目標出力軸トルクTorが上記出力軸
トルクTorlに達するので、クラッチ5の焼き付きを
確実に防止することができる。
【0040】続くステップ115では、次のようにして
終了制御開始条件が成立したか否かを判断する。なお、
Ti(t)は時刻tにおけるイナーシャトルク(出力軸
トルクTo(t)のイナーシャ分:図3参照)である。
なお、イナーシャトルクTi(t)の算出方法は周知で
あるのでここでは詳述しない。
終了制御開始条件が成立したか否かを判断する。なお、
Ti(t)は時刻tにおけるイナーシャトルク(出力軸
トルクTo(t)のイナーシャ分:図3参照)である。
なお、イナーシャトルクTi(t)の算出方法は周知で
あるのでここでは詳述しない。
【0041】すなわち、このステップでは、 Nt(t)>Rh・No+Ti2(t) /(2・Ii・
β) のときは否定判断してステップ117へ、 Nt(t)≦Rh・No+Ti2 (t)/(2・Ii・β) ……(1) のときは肯定判断してステップ119へ、それぞれ移行
する。なお、βは予め設定された定数であり、Noは自
動変速機1の出力軸回転数である。また、出力軸回転数
Noは、車速などに基づき周知の方法で検出される。
β) のときは否定判断してステップ117へ、 Nt(t)≦Rh・No+Ti2 (t)/(2・Ii・β) ……(1) のときは肯定判断してステップ119へ、それぞれ移行
する。なお、βは予め設定された定数であり、Noは自
動変速機1の出力軸回転数である。また、出力軸回転数
Noは、車速などに基づき周知の方法で検出される。
【0042】ステップ117では、ステップ113で算
出した目標出力軸トルクTor(t)を実現するための
目標入力軸回転数勾配dNtr(t)/dtを算出す
る。ここで、入力軸回転数勾配dNt/dtと出力軸ト
ルクToとの間には、 To=Rh・(Tt−Ii・dNt/dt) なる関係がある。そこで、目標入力軸回転数勾配dNt
r(t)/dtは、次式によって算出される。 dNtr(t)/dt=(Tt(t)−Tor(t)/
Rh)/Ii ステップ119ではイナーシャトルクTi(t)が一定
勾配βで減少するように目標入力軸回転数勾配dNtr
(t)/dtを算出する。すなわち、先ず、目標となる
イナーシャトルクTi(t)は Ti(t)=Ti0−β・(t−tb) となり、これを与える目標入力軸回転数勾配dNtr
(t)/dtは、 dNtr(t)/dt=−Ti(t)/Ii となる。
出した目標出力軸トルクTor(t)を実現するための
目標入力軸回転数勾配dNtr(t)/dtを算出す
る。ここで、入力軸回転数勾配dNt/dtと出力軸ト
ルクToとの間には、 To=Rh・(Tt−Ii・dNt/dt) なる関係がある。そこで、目標入力軸回転数勾配dNt
r(t)/dtは、次式によって算出される。 dNtr(t)/dt=(Tt(t)−Tor(t)/
Rh)/Ii ステップ119ではイナーシャトルクTi(t)が一定
勾配βで減少するように目標入力軸回転数勾配dNtr
(t)/dtを算出する。すなわち、先ず、目標となる
イナーシャトルクTi(t)は Ti(t)=Ti0−β・(t−tb) となり、これを与える目標入力軸回転数勾配dNtr
(t)/dtは、 dNtr(t)/dt=−Ti(t)/Ii となる。
【0043】ここで、Ti(t)=0となる時刻tc
(=tb+Ti0/β)での入力軸回転数Nt(tc)
を試算してみると、
(=tb+Ti0/β)での入力軸回転数Nt(tc)
を試算してみると、
【0044】
【数6】
【0045】となり、上記演算が正しいことが判る。ス
テップ117または119の次はステップ121へ移行
する。このステップでは、イナーシャ相が開始された時
刻taから当該時刻tまでに、クラッチ5でトルクに起
因して発生した摩擦熱の熱量Qtr(t)を次式により
算出し、これをc1・Qlimと比較する。なお、c1
(<1)は所定の安全係数である。
テップ117または119の次はステップ121へ移行
する。このステップでは、イナーシャ相が開始された時
刻taから当該時刻tまでに、クラッチ5でトルクに起
因して発生した摩擦熱の熱量Qtr(t)を次式により
算出し、これをc1・Qlimと比較する。なお、c1
(<1)は所定の安全係数である。
【0046】
【数7】
【0047】ここで、Qtr(t)≦c1・Qlimの
ときは、肯定判断してステップ123へ移行する。すな
わち、この場合、クラッチ5はまだ熱的に余裕があり、
焼け付く心配がない。そこで、ステップ117または1
19で算出した目標入力回転軸勾配dNtr(t)/d
tが得られるように、油圧シリンダ55に印加される油
圧のフィードバック制御を実行する。
ときは、肯定判断してステップ123へ移行する。すな
わち、この場合、クラッチ5はまだ熱的に余裕があり、
焼け付く心配がない。そこで、ステップ117または1
19で算出した目標入力回転軸勾配dNtr(t)/d
tが得られるように、油圧シリンダ55に印加される油
圧のフィードバック制御を実行する。
【0048】一方、Qtr(t)>c1・Qlimのと
きはステップ125へ移行する。この場合は、クラッチ
5が焼き付く可能性があるので、クラッチ5を早々に完
全に係合させるべく、油圧シリンダ55に急速に圧油を
供給する。ステップ123またはステップ125の次は
ステップ127へ移行する。ここでは、出力軸回転数N
oと入力軸回転数Ntとの比が変速比Rhに対応したも
のになったか否かにより、変速が終了したか否かを判断
する。変速がまだ終了していないと判断したときは否定
判断し、ステップ129にてステップ101と同様に入
力軸トルクTtを推定した後、前述のステップ111へ
移行する。以後、ステップ111〜129の処理を繰り
返し実行し、ステップ127にて変速が終了したと判断
したときは、一旦処理を終了する。
きはステップ125へ移行する。この場合は、クラッチ
5が焼き付く可能性があるので、クラッチ5を早々に完
全に係合させるべく、油圧シリンダ55に急速に圧油を
供給する。ステップ123またはステップ125の次は
ステップ127へ移行する。ここでは、出力軸回転数N
oと入力軸回転数Ntとの比が変速比Rhに対応したも
のになったか否かにより、変速が終了したか否かを判断
する。変速がまだ終了していないと判断したときは否定
判断し、ステップ129にてステップ101と同様に入
力軸トルクTtを推定した後、前述のステップ111へ
移行する。以後、ステップ111〜129の処理を繰り
返し実行し、ステップ127にて変速が終了したと判断
したときは、一旦処理を終了する。
【0049】この処理により、自動変速機1の入力軸回
転数Ntおよび出力軸トルクToは図3に例示するよう
に変化する。なお、図3では、最も一般的な運転状態に
おける入力軸回転数Ntおよび出力軸トルクToの変化
を例示している。先ず、シフトアップが指令され変速が
開始されると(時刻t0 )、出力軸トルクToはRh・
Tt1まで急速に低下する(トルク相)。このとき、ク
ラッチディスク51とクラッチプレート53とは当接し
ておらず、両者を早々に当接させるべく充填制御(ステ
ップ105)が実行される。クラッチ5が係合し始め、
入力軸回転数Ntが低下し始めると(時刻ta)、出力
軸トルクToが勾配αで上昇する(ステップ113,1
17,123)。そして、出力軸トルクToが、変速前
の値R1・Tt1に達すると、出力軸トルクToがその
値に保持される(ステップ113,117,123)。
なお、図3では、ステップ113におけるTorl≦R
l・Tt1の場合を例示しているが、Torl>Rl・
Tt1の場合は、出力軸トルクToはTorlまで上昇
する。
転数Ntおよび出力軸トルクToは図3に例示するよう
に変化する。なお、図3では、最も一般的な運転状態に
おける入力軸回転数Ntおよび出力軸トルクToの変化
を例示している。先ず、シフトアップが指令され変速が
開始されると(時刻t0 )、出力軸トルクToはRh・
Tt1まで急速に低下する(トルク相)。このとき、ク
ラッチディスク51とクラッチプレート53とは当接し
ておらず、両者を早々に当接させるべく充填制御(ステ
ップ105)が実行される。クラッチ5が係合し始め、
入力軸回転数Ntが低下し始めると(時刻ta)、出力
軸トルクToが勾配αで上昇する(ステップ113,1
17,123)。そして、出力軸トルクToが、変速前
の値R1・Tt1に達すると、出力軸トルクToがその
値に保持される(ステップ113,117,123)。
なお、図3では、ステップ113におけるTorl≦R
l・Tt1の場合を例示しているが、Torl>Rl・
Tt1の場合は、出力軸トルクToはTorlまで上昇
する。
【0050】この間、入力軸回転数Ntは徐々に低下
し、時刻tbにて終了制御開始条件(上記(1)式)が
成立すると(ステップ115,YES)、イナーシャト
ルクTiが勾配βで低下する(ステップ119,12
3)。そして、時刻tcにて変速が終了すると(ステッ
プ127:YES)、出力軸トルクToおよび入力軸回
転数Ntの変化は通常の状態に戻る。
し、時刻tbにて終了制御開始条件(上記(1)式)が
成立すると(ステップ115,YES)、イナーシャト
ルクTiが勾配βで低下する(ステップ119,12
3)。そして、時刻tcにて変速が終了すると(ステッ
プ127:YES)、出力軸トルクToおよび入力軸回
転数Ntの変化は通常の状態に戻る。
【0051】なお、変速中にアクセル操作などがなされ
ると、出力軸トルクToもそれに応じて変動するが、終
了制御(ステップ119)ではイナーシャトルクTiの
減少勾配をβに制御している。このため、変速終了時に
おけるdNt/dtが滑らかに0に収束し、車両の乗り
心地を良好に確保することができる。また、アクセル操
作などにより、変速中にクラッチ5で発生した摩擦熱の
熱量Qtrがc1・Qlimを越えると(ステップ12
1:NO)、クラッチ5を急速に係合させて変速を終了
する(ステップ125)。このため、クラッチ5の焼き
付きを良好に防止することができる。更に、時刻taで
イナーシャ相が開始された後、出力軸トルクToがR1
・Tt1またはTorlに達するまでに式(1)が成立
した場合は(ステップ115:YES)、そのまま終了
制御(ステップ119)に入る。
ると、出力軸トルクToもそれに応じて変動するが、終
了制御(ステップ119)ではイナーシャトルクTiの
減少勾配をβに制御している。このため、変速終了時に
おけるdNt/dtが滑らかに0に収束し、車両の乗り
心地を良好に確保することができる。また、アクセル操
作などにより、変速中にクラッチ5で発生した摩擦熱の
熱量Qtrがc1・Qlimを越えると(ステップ12
1:NO)、クラッチ5を急速に係合させて変速を終了
する(ステップ125)。このため、クラッチ5の焼き
付きを良好に防止することができる。更に、時刻taで
イナーシャ相が開始された後、出力軸トルクToがR1
・Tt1またはTorlに達するまでに式(1)が成立
した場合は(ステップ115:YES)、そのまま終了
制御(ステップ119)に入る。
【0052】このように、本実施例では、出力軸トルク
ToをR1・Tt1またはTorlまで一旦上昇させた
後、所定時間その値を保持している。このため、イナー
シャ相の時間(時刻ta〜tc)を短縮して、クラッチ
5の加熱を抑制することができる。また、イナーシャ相
の時間が短縮されるので、本実施例を適用した自動車で
は、応答性のよいきびきびとした変速感を実現すること
ができる。
ToをR1・Tt1またはTorlまで一旦上昇させた
後、所定時間その値を保持している。このため、イナー
シャ相の時間(時刻ta〜tc)を短縮して、クラッチ
5の加熱を抑制することができる。また、イナーシャ相
の時間が短縮されるので、本実施例を適用した自動車で
は、応答性のよいきびきびとした変速感を実現すること
ができる。
【0053】更に、本実施例では、Torl≦R1・T
t1の場合、出力軸トルクToが低速段に対応するR1
・Tt1を越えず、かつ、変速終了時には出力軸トルク
Toが略一定勾配で低下する。このため、出力軸トルク
Toおよび入力軸回転数Ntの変化を滑らかにして、本
実施例を適用した自動車の乗り心地を一層向上させるこ
とができる。
t1の場合、出力軸トルクToが低速段に対応するR1
・Tt1を越えず、かつ、変速終了時には出力軸トルク
Toが略一定勾配で低下する。このため、出力軸トルク
Toおよび入力軸回転数Ntの変化を滑らかにして、本
実施例を適用した自動車の乗り心地を一層向上させるこ
とができる。
【0054】また更に、本実施例では出力軸トルクTo
の目標変化曲線を、イナーシャ相中にクラッチ5で発生
する摩擦熱の熱量Qcがクラッチ5の熱容量Qcmax
を越えないように設定している。しかも、変速中にクラ
ッチ5でトルクに起因して発生した摩擦熱の熱量Qtr
がQcmax近傍に達すると変速を急速に終了する。こ
のため、クラッチ5の加熱をきわめて良好に抑制して、
その耐久性をきわめて良好に向上させることができる。
の目標変化曲線を、イナーシャ相中にクラッチ5で発生
する摩擦熱の熱量Qcがクラッチ5の熱容量Qcmax
を越えないように設定している。しかも、変速中にクラ
ッチ5でトルクに起因して発生した摩擦熱の熱量Qtr
がQcmax近傍に達すると変速を急速に終了する。こ
のため、クラッチ5の加熱をきわめて良好に抑制して、
その耐久性をきわめて良好に向上させることができる。
【0055】なお、上記処理において、ステップ113
およびステップ119のTi(t)を求める処理が目標
変化曲線設定手段に、ステップ117,123およびス
テップ119のdNtr(t)/dtを求める処理が回
転数制御手段に、ステップ121の熱量Qtr(t)の
算出処理が熱量算出手段に、ステップ125が急速変更
手段に、それぞれ相当する。また、本発明は上記実施例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の態様で実施することができる。例えば、上
記実施例では、油圧シリンダ55の油圧制御により出力
軸トルクToを目標変化曲線に合わせているが、エンジ
ン出力の制御を並行して行ってもよい。
およびステップ119のTi(t)を求める処理が目標
変化曲線設定手段に、ステップ117,123およびス
テップ119のdNtr(t)/dtを求める処理が回
転数制御手段に、ステップ121の熱量Qtr(t)の
算出処理が熱量算出手段に、ステップ125が急速変更
手段に、それぞれ相当する。また、本発明は上記実施例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の態様で実施することができる。例えば、上
記実施例では、油圧シリンダ55の油圧制御により出力
軸トルクToを目標変化曲線に合わせているが、エンジ
ン出力の制御を並行して行ってもよい。
【図1】実施例の自動変速機制御装置の構成を模式的に
表す説明図である。
表す説明図である。
【図2】実施例のシフトアップ制御処理を表すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図3】実施例の入力軸回転数,出力軸トルクの変化を
例示する説明図である。
例示する説明図である。
【図4】本発明の構成例示図である。
1…自動変速機 3…遊星歯車装置 5
…クラッチ 7…入力軸 9…出力軸 5
5…油圧シリンダ 63…電子制御回路 65…入力軸回転数センサ
…クラッチ 7…入力軸 9…出力軸 5
5…油圧シリンダ 63…電子制御回路 65…入力軸回転数センサ
Claims (3)
- 【請求項1】 回転力が入力される入力軸と、係合状態
を変更可能な摩擦係合手段と、該摩擦係合手段の係合状
態に応じた変速段で、上記入力軸の回転を出力軸に伝達
する変速手段と、を有する自動変速機と、 上記摩擦係合手段の係合状態が変更されて上記変速手段
の変速段が低速段から高速段に変化する際、該変速のイ
ナーシャ相における上記出力軸トルクの目標変化曲線を
設定する目標変化曲線設定手段と、 上記出力軸トルクが上記目標変化曲線に沿って変化する
ように上記入力軸回転数を制御する回転数制御手段と、 を備えた自動変速機制御装置において、 上記出力軸トルクが、上記低速段に対応する値まで一旦
上昇した後、所定時間その値を保持し、続いて上記高速
段に対応する値まで略一定勾配で低下するように、上記
目標変化曲線設定手段が上記目標変化曲線を設定するこ
とを特徴とする自動変速機制御装置。 - 【請求項2】 回転力が入力される入力軸と、係合状態
を変更可能な摩擦係合手段と、該摩擦係合手段の係合状
態に応じた変速段で、上記入力軸の回転を出力軸に伝達
する変速手段と、を有する自動変速機と、 上記摩擦係合手段の係合状態が変更されて上記変速手段
の変速段が低速段から高速段に変化する際、該変速のイ
ナーシャ相における上記出力軸トルクの目標変化曲線を
設定する目標変化曲線設定手段と、 上記出力軸トルクが上記目標変化曲線に沿って変化する
ように上記入力軸回転数を制御する回転数制御手段と、 を備えた自動変速機制御装置において、 上記イナーシャ相の間に上記摩擦係合手段で発生する摩
擦熱の熱量が所定値以下となるように、上記目標変化曲
線設定手段が上記目標変化曲線を設定することを特徴と
する自動変速機制御装置。 - 【請求項3】 更に、 上記イナーシャ相の間に上記摩擦係合手段で発生した摩
擦熱の熱量を随時算出する熱量算出手段と、 該算出された摩擦熱の熱量が上記所定値近傍に達したと
き、上記摩擦係合手段の係合状態を上記高速段に対応し
たものに急速に変更する急速変更手段と、 を備えたことを特徴とする請求項2記載の自動変速機制
御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7012624A JPH08200492A (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 自動変速機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7012624A JPH08200492A (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 自動変速機制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08200492A true JPH08200492A (ja) | 1996-08-06 |
Family
ID=11810542
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7012624A Pending JPH08200492A (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 自動変速機制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08200492A (ja) |
-
1995
- 1995-01-30 JP JP7012624A patent/JPH08200492A/ja active Pending
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