JPH0820176B2 - 断熱箱体の製造方法 - Google Patents

断熱箱体の製造方法

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JPH0820176B2
JPH0820176B2 JP26451787A JP26451787A JPH0820176B2 JP H0820176 B2 JPH0820176 B2 JP H0820176B2 JP 26451787 A JP26451787 A JP 26451787A JP 26451787 A JP26451787 A JP 26451787A JP H0820176 B2 JPH0820176 B2 JP H0820176B2
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英夫 中元
仁孝 片岡
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松下冷機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷蔵庫,冷凍庫等に用いる断熱箱体の製造
方法に関するものである。
従来の技術 近年、省エネルギーの観点より発泡断熱材の熱伝導率
を低減し、断熱性を向上させることが強く望まれてい
る。このため代表的な発泡断熱材である硬質ウレタンフ
ォームの製造にあたっては、主原料として用いるポリエ
ーテルポリオール及びイソシアネート,助剤原料として
用いる整泡剤,触媒,発泡剤に外し、原料面から種々の
改善取組みがなされている。このような取組みにおいて
特に硬質ウレタンフォームの熱伝導率を低減するには、
気泡中のガス成分の気体熱伝導率を改善することが重要
であり、特に発泡剤としてトリクロロフィオロメタン
(以下R−11と称す)を用い、R−11ガスでフォーム気
泡中を満たすことが不可欠であった。
しかしながら、ウレタンフォーム原料中の残留水分や
断熱箱体に注入する時点での吸湿により、原料系中に含
まれる水分が、イソシアネートと反応し、発生した炭酸
ガスがフォーム気泡中に含まれる現象を避けることがで
きなかった。R−11のガス熱伝導率が、0.0067kcal/mhr
℃であるのに対し、炭酸ガスのガス熱伝導率は0.0125kc
al/mhr℃と大きく、気体熱伝導率を改善し、フォームの
熱伝導率を向上していく上で炭酸ガスの存在が大きな問
題であった。
従来、系中から発生する炭酸ガスの除去に対しては例
えば、実公昭53−36297号公報に示されるような方法が
提案されている。この実公昭53−36297号公報を説明す
ると密閉容器中に充填したコーヒー豆から発生する炭酸
ガスを密閉容器中に同封したモレキュラシープスにより
吸着させ、除去することが特徴となっている。
発明が解決しようとする問題点 しかし、コーヒー豆のように充填空間のあるものにつ
いては、発生した炭酸ガスが空隙を移動して炭酸ガス吸
着剤であるモレキュラシープスに吸着されるための問題
はないが、硬質ウレタンフォームでは炭酸ガス吸着剤を
埋設しても気泡が独立気泡であるため炭酸ガスの移動は
遅く、製造時から実使用までの期間で吸着できないとい
う問題があった。第4図で説明すると、1は断熱箱体で
鉄板からなる外箱2とプラスチック製の内箱3,及び外箱
2と内箱3間に一体発泡してなる硬質ウレタンフォーム
4から構成されている。5は通気性を有する袋6に充填
したモレキュラシープス(東洋曹達製9F)で、あらかじ
め、外箱2と内箱3間に配設し、一体発泡したものであ
る。
このような構成においては、気泡中に含まれる炭酸ガ
スは、独立気泡体である硬質ウレタンフォーム4の気抱
膜に阻害されて、拡散速度が遅くまた吸着面積が非常に
狭く、容易にモレキュラシーブス5に到達しないという
現象があった。
このため断熱箱体1の製造から実使用までの期間におい
て炭酸ガスの吸着が完全に行えないため硬質ウレタンフ
ォーム4の熱伝導率が十分に改善できなかった。さら
に、モレキュラシーブス5の配設された部分の断熱性能
は極めて悪く、断熱箱体1の断熱性能が向上できなかっ
た。
本発明は、上記問題点に鑑み、短時間で硬質ウレタン
フォーム中に含まれる炭酸ガスを吸着除去し、硬質ウレ
タンフォームの熱伝導率を改善し、断熱箱体の断熱性能
を改善することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するために、炭酸ガス吸
着剤を含有させたシートを、あらかじめフロン溶剤で湿
潤させ、内箱と外箱の間に配設し、硬質ウレタンフォー
ムにより一体発泡して断熱箱体を形成するものである。
作用 上記構成によって硬質ウレタンフォーム中に含まれる
炭酸ガスは、断熱壁の厚み方向に移動してシートに含有
させた炭酸ガス吸着剤に容易に吸着される。この場合、
炭酸ガスの移動速度の律速は、硬質ウレタンフォームの
断熱壁部の通過にあるが壁厚方向は移動距離が短いた
め、短時間で移動が可能である。また、シートを用いる
ことによって断熱性能への影響は少さく吸着面積も広く
なり吸着能力は極めて向上する。よって、硬質ウレタン
フォーム中に存在する炭酸ガスは容易に吸着剤によって
除去できるものである。
又、あらかじめフロン溶剤で湿潤した炭酸ガス吸着剤
含有シートを使用するため、硬質ウレタンフォームを填
填するまでの時間に炭酸ガスや水分等を吸着して炭酸ガ
スの吸着能力を劣化させることはなく、安定的に炭酸ガ
スの吸着が可能であり、さらに湿潤したフロン溶剤は、
硬質ウレタンフォーム中に拡散するため、炭酸ガスの吸
着に対して障害となったり、硬質ウレタンフォームの断
熱性能を劣化させることはない。
実施例 以下、実施例を挙げて本発明の断熱箱体を第1図〜第
3図を用いて説明する。なお、従来と同一構成のものに
ついては、同一番号を符して説明を省略する。
7は、炭酸ガス吸着剤として東洋曹達製合成ゼオライ
ト9Fを含有させた不織布をフロン溶剤であるジブロモテ
トラフルオロエタンで湿潤させて成るシートである。前
記フィルム7を内箱3の裏面に接着テープ等で固定し、
前記内箱3と外箱2間を硬質ウレタンフォーム4にて一
体発泡して断熱箱体1を形成している。
得られた断熱箱体1を発泡直後に解体したものと、3
週間後に解体したものでは、硬質ウレタンフォーム4の
熱伝導率は、0.0130kcal/mh℃から0.0116kcal/mh℃まで
低減しており、断熱壁1として約10%断熱性能が向上し
ていることが判った。なお、熱伝導率は、真空理工
(株)製K−MATICを用い、平均温度24℃で測定した。
このように、本発明の断熱箱体1は、優れた断熱性能
を示すことが判った。これは硬質ウレタンフォーム原料
中の残留水分や一体発泡時の吸湿等による水分が硬化剤
であるイソシアネートと反応して発生した炭酸ガスが硬
質ウレタンフォーム4に残留することなくシート7に含
有させたゼオライトに吸着され除去されたことを示して
いる。吸着の過程においては、硬質ウレタンフォーム4
中の炭酸ガスは、断熱壁の厚さ方向に拡散移動して、吸
着面積が極めて広いシート7に含有させた吸着剤に到達
するため、その吸着速度は速い。特に吸着速度が律速と
なる独立気泡体である硬質ウレタンフォーム4層の拡散
移動が距離的に短かいので短時間で移動でき除去が可能
となるのである。
又、シート7に含有させたゼオライトからなる炭酸ガ
ス吸着剤は、沸点が47℃であるフロン溶剤ジブロモテト
ラフルオロエタンで湿潤させたものを配設するため、硬
質ウレタンフォーム4を充填するまでの間に少なくとも
室温が30℃に達する夏期においても蒸散することなく、
炭酸ガス吸着剤が空気に触れ空気中の炭酸ガスや水分な
どを吸着することはなく、炭酸ガスの吸着能力を低下さ
せることはない。又、フロン溶剤は、約1日以内に硬質
ウレタンフォーム中に拡散するが、ジブロモテトラフル
オロエタンは、ガス熱伝導率として0.0060kcal/mhr℃の
優れた熱伝導率を有しており、硬質ウレタンフォームの
断熱性能を劣化させることはない。
なお、実施例においてシート7の基材として不織布を
用いているが、プラスチック製あるいは布製のシートに
吸着剤を含有させたものも可能である。プラスチック製
シートにおいては吸着剤がシート内部に包み込まれたと
してもガス透過性があり炭酸ガスの吸着には特に問題は
ない。
又、フロン溶剤としてジブロモテトラフルオロエタン
を使用したが、同等の沸点を有するトリクロロトリルフ
オロエタンでも同様の効果が得られた(参考、沸点:ジ
ブロモテトラフルオロエタン47.3℃,トリクロロトリフ
ルオロエタン47.5℃)。
発明の効果 以上の様に、あらかじめフロン溶剤で湿潤した炭酸ガ
ス吸着剤含有シートを、内箱と外箱の間に配設し、硬質
ウレタンフォームにより一体発泡して断熱箱体を形成し
ているため硬質ウレタンフォーム中に発生した炭酸ガス
は、容易に吸着除去が可能である。この結果、気泡中の
気体熱伝導率が低減し、硬質ウレタンフォームの熱伝導
率が改善され、優れた断熱性能を有する断熱箱体が提供
できるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の断熱箱体の外観斜視図、第
2図は同断熱体の断面図、第3図は第2図の拡大断面
図、第4図は従来例の断熱箱体の断面図である。 1……断熱箱体、2……外箱、3……内箱、4……硬質
ウレタンフォーム、7……シート。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸ガス吸着剤を含有させたシートを、あ
    らかじめフロン溶剤で湿潤させ、内箱と外箱の間に配設
    し、硬質ウレタンフォームにより一体発泡してなる断熱
    箱体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記炭酸ガス吸着剤として、ゼオライト,
    活性炭,金属水酸化物,金属酸化物等の吸着剤を用いた
    特許請求の範囲第1項記載の断熱箱体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記フロン溶剤としジプロモテトラフルオ
    ロエタン,トリクロロトリフルエタンより選ばれたフロ
    ンを用いた特許請求の範囲第1項記載の断熱箱体の製造
    方法。
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