JPH08203344A - 架橋ポリエチレン絶縁ケーブル - Google Patents
架橋ポリエチレン絶縁ケーブルInfo
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- JPH08203344A JPH08203344A JP7014536A JP1453695A JPH08203344A JP H08203344 A JPH08203344 A JP H08203344A JP 7014536 A JP7014536 A JP 7014536A JP 1453695 A JP1453695 A JP 1453695A JP H08203344 A JPH08203344 A JP H08203344A
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- cable
- oxygen
- insulator
- crosslinked polyethylene
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/14—Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 架橋ポリエチレン絶縁ケーブルにおいて、長
期保存後にも絶縁体3中の架橋剤分解残渣に起因する加
熱時の水の発生を抑制し、ケーブルの特性劣化を防止す
る。 【構成】 架橋ポリエチレン絶縁体3が金属被8で被覆
され、かつこの架橋ポリエチレン絶縁体3と金属被8と
の間に脱酸素層5が設けられた架橋ポリエチレン絶縁ケ
ーブル。
期保存後にも絶縁体3中の架橋剤分解残渣に起因する加
熱時の水の発生を抑制し、ケーブルの特性劣化を防止す
る。 【構成】 架橋ポリエチレン絶縁体3が金属被8で被覆
され、かつこの架橋ポリエチレン絶縁体3と金属被8と
の間に脱酸素層5が設けられた架橋ポリエチレン絶縁ケ
ーブル。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は架橋ポリエチレン絶縁ケ
ーブルに関するものであり、特に架橋ポリエチレン絶縁
ケーブルの絶縁体中の架橋剤分解残渣に起因する加熱時
の水の発生が抑制され、特性劣化が長期にわたって防止
された架橋ポリエチレン絶縁ケーブルに関する。
ーブルに関するものであり、特に架橋ポリエチレン絶縁
ケーブルの絶縁体中の架橋剤分解残渣に起因する加熱時
の水の発生が抑制され、特性劣化が長期にわたって防止
された架橋ポリエチレン絶縁ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】最近では電線またはケーブルとして、架
橋ポリエチレンの絶縁層を有するものが多用されてい
る。この架橋ポリエチレン絶縁ケーブル(以下、単に
「ケーブル」という)は普通、絶縁体であるポリエチレ
ンがジクミルパーオキサイド(以下、「DCP」とい
う)を架橋剤として架橋され、耐熱性が与えられてなる
ものであり、従来の絶縁油充填ケーブルなどと比べ、メ
ンテナンスフリー性に優れていることが利点の一つとさ
れている。しかしこのケーブルは、布設に先立つ作業で
例えば100℃以上程度に加熱されると絶縁体の内部に
水が発生し、いわゆる水ツリーを誘発するなどの不都合
が起こる場合がある。
橋ポリエチレンの絶縁層を有するものが多用されてい
る。この架橋ポリエチレン絶縁ケーブル(以下、単に
「ケーブル」という)は普通、絶縁体であるポリエチレ
ンがジクミルパーオキサイド(以下、「DCP」とい
う)を架橋剤として架橋され、耐熱性が与えられてなる
ものであり、従来の絶縁油充填ケーブルなどと比べ、メ
ンテナンスフリー性に優れていることが利点の一つとさ
れている。しかしこのケーブルは、布設に先立つ作業で
例えば100℃以上程度に加熱されると絶縁体の内部に
水が発生し、いわゆる水ツリーを誘発するなどの不都合
が起こる場合がある。
【0003】例えば、布設に先立ってケーブルの巻き癖
を除去する際、癖取りと称してケーブルを機械的に直線
化した後、ヒータなどで加熱してアニーリングを行う。
この作業中に絶縁体中に水が発生する場合がある。ま
た、ケーブルを接続する際、インジェクションモールド
ジョイント(EMJ)と称する方法が行われている。こ
れは、架橋性ポリエチレンコンパウンドを露出した導体
接続部の周囲に押出し、金型内で加熱して架橋絶縁体被
覆を形成する方法であるが、この場合、接続部近傍の絶
縁体に熱が加えられるので水が発生する。これらの場合
に、水の発生を防止するため、従来はできるだけ低温度
で長時間かけてアニーリングや加熱を行うなどの注意を
必要とし、これが作業能率を著しく低下させていた。
を除去する際、癖取りと称してケーブルを機械的に直線
化した後、ヒータなどで加熱してアニーリングを行う。
この作業中に絶縁体中に水が発生する場合がある。ま
た、ケーブルを接続する際、インジェクションモールド
ジョイント(EMJ)と称する方法が行われている。こ
れは、架橋性ポリエチレンコンパウンドを露出した導体
接続部の周囲に押出し、金型内で加熱して架橋絶縁体被
覆を形成する方法であるが、この場合、接続部近傍の絶
縁体に熱が加えられるので水が発生する。これらの場合
に、水の発生を防止するため、従来はできるだけ低温度
で長時間かけてアニーリングや加熱を行うなどの注意を
必要とし、これが作業能率を著しく低下させていた。
【0004】そこで、この水の発生原因が探求された。
その結果、架橋ポリエチレン中に発生する水は、DCP
が分解して生成するものであることがわかった。すなわ
ち、架橋に際してDCPは下式(I)に従って分解し、
アセトフェノン、メタン、クミルアルコールなどを副生
する。
その結果、架橋ポリエチレン中に発生する水は、DCP
が分解して生成するものであることがわかった。すなわ
ち、架橋に際してDCPは下式(I)に従って分解し、
アセトフェノン、メタン、クミルアルコールなどを副生
する。
【0005】
【化1】
【0006】副生したクミルアルコールは、加熱される
と下式(II)に示すような二次分解反応を起こし、α
−メチルスチレンと水とを生成する。
と下式(II)に示すような二次分解反応を起こし、α
−メチルスチレンと水とを生成する。
【0007】
【化2】
【0008】この水を除去するために、例えば、特開平
4−342731号公報は、クミルアルコールの二次分
解反応(II)が抑制される75℃以下の温度に加熱し
て、予め絶縁体中の水分含有量を低減しておき、あらた
めて85〜95℃に加熱して二次分解反応を徐々に起こ
させて発生した水を絶縁体を通して蒸発させる方法を提
案している。この方法は、水が一時に多量に発生してボ
イドや水ツリーができることを抑える効果はあるもの
の、徐々に水を発散させるために長時間の乾燥時間を要
し、生産効率が悪い。また、特開平4−355013
は、架橋した絶縁体を加熱乾燥することによって、水生
成の原因物質であるクミルアルコールを揮散除去する方
法を提案している。しかしこの方法も、クミルアルコー
ルや生成した水を除去するため長時間の付加的な加熱乾
燥工程が必要になるので、同様に生産効率が悪い。
4−342731号公報は、クミルアルコールの二次分
解反応(II)が抑制される75℃以下の温度に加熱し
て、予め絶縁体中の水分含有量を低減しておき、あらた
めて85〜95℃に加熱して二次分解反応を徐々に起こ
させて発生した水を絶縁体を通して蒸発させる方法を提
案している。この方法は、水が一時に多量に発生してボ
イドや水ツリーができることを抑える効果はあるもの
の、徐々に水を発散させるために長時間の乾燥時間を要
し、生産効率が悪い。また、特開平4−355013
は、架橋した絶縁体を加熱乾燥することによって、水生
成の原因物質であるクミルアルコールを揮散除去する方
法を提案している。しかしこの方法も、クミルアルコー
ルや生成した水を除去するため長時間の付加的な加熱乾
燥工程が必要になるので、同様に生産効率が悪い。
【0009】クミルアルコールや生成水を加熱によって
除去する方法以外に、例えば老化防止剤として絶縁体中
に脂肪族アミン、またはイソシアン酸エステルを添加し
て上記の二次分解反応(II)を抑制する方法も提案さ
れている(それぞれ特開平1−243306号公報、特
開昭63−289715号公報参照)。しかし、これら
の老化防止剤は、ブルーミングを起こす可能性があり、
またマイグレーションなどによって比較的速やかに失効
する場合もある。いずれにせよ、これらを多量に混入す
ることは、ケーブルの絶縁特性上好ましくない。
除去する方法以外に、例えば老化防止剤として絶縁体中
に脂肪族アミン、またはイソシアン酸エステルを添加し
て上記の二次分解反応(II)を抑制する方法も提案さ
れている(それぞれ特開平1−243306号公報、特
開昭63−289715号公報参照)。しかし、これら
の老化防止剤は、ブルーミングを起こす可能性があり、
またマイグレーションなどによって比較的速やかに失効
する場合もある。いずれにせよ、これらを多量に混入す
ることは、ケーブルの絶縁特性上好ましくない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題について研
究の結果、本発明者らは先に、クミルアルコールの熱分
解に絶縁体中の酸素濃度が関与していることを見いだ
し、絶縁体中の酸素濃度を0.5容量%以下とした架橋
ポリエチレン絶縁ケーブルを提案した(特願平5−29
1048号)。このケーブルは、加熱による水の発生が
良好に抑制されるものではあるが、元来ポリエチレンは
酸素透過性が高いので、架橋直後から布設するまでの
間、ケーブルの保管または加工作業の一部もしくは全部
を酸素分圧80mmHg以下の貧酸素雰囲気中に保持す
る必要があった。従って、本発明は、製造後に貧酸素雰
囲気中に保存する必要なしに、絶縁体中の酸素濃度を十
分に低く維持し、これによって加熱時の水の発生を長期
にわたって防止した架橋ポリエチレン絶縁ケーブルの提
供を目的とする。
究の結果、本発明者らは先に、クミルアルコールの熱分
解に絶縁体中の酸素濃度が関与していることを見いだ
し、絶縁体中の酸素濃度を0.5容量%以下とした架橋
ポリエチレン絶縁ケーブルを提案した(特願平5−29
1048号)。このケーブルは、加熱による水の発生が
良好に抑制されるものではあるが、元来ポリエチレンは
酸素透過性が高いので、架橋直後から布設するまでの
間、ケーブルの保管または加工作業の一部もしくは全部
を酸素分圧80mmHg以下の貧酸素雰囲気中に保持す
る必要があった。従って、本発明は、製造後に貧酸素雰
囲気中に保存する必要なしに、絶縁体中の酸素濃度を十
分に低く維持し、これによって加熱時の水の発生を長期
にわたって防止した架橋ポリエチレン絶縁ケーブルの提
供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、架橋ポリ
エチレン絶縁体が金属被で被覆され、かつこの絶縁体と
金属被との間に脱酸素層が設けられたケーブルを提供す
ることによって解決できる。この脱酸素層は、1g当り
10ml(標準状態)以上の酸素を吸収する脱酸素剤を
ケーブル1m当り10g以上含むものであることが好ま
しい。またこの脱酸素層は、鉄粉または活性酸化鉄粉を
主成分とする脱酸素剤を含むものであることが好まし
い。この脱酸素層は、脱酸素剤を含有するテープを絶縁
体の周囲に巻くか、または脱酸素剤を保持層に挟持させ
て形成したものであることが好ましい。
エチレン絶縁体が金属被で被覆され、かつこの絶縁体と
金属被との間に脱酸素層が設けられたケーブルを提供す
ることによって解決できる。この脱酸素層は、1g当り
10ml(標準状態)以上の酸素を吸収する脱酸素剤を
ケーブル1m当り10g以上含むものであることが好ま
しい。またこの脱酸素層は、鉄粉または活性酸化鉄粉を
主成分とする脱酸素剤を含むものであることが好まし
い。この脱酸素層は、脱酸素剤を含有するテープを絶縁
体の周囲に巻くか、または脱酸素剤を保持層に挟持させ
て形成したものであることが好ましい。
【0012】上記のケーブルは、DCPを架橋剤として
ポリエチレン絶縁体を架橋し、次いでこの絶縁体上に脱
酸素層を設け、これを金属被で被覆することによって製
造できる。特に、絶縁体を架橋した後、式(I)に従う
DCPの分解によって絶縁体中に生じたメタンを加熱に
よって乾燥除去し、次いでこの絶縁体上に脱酸素層を設
けることが好ましい。このメタン乾燥工程は、酸素分圧
80mmHg以下の貧酸素雰囲気下に行い、絶縁体から
メタンと酸素とを同時に除去することが更に好ましい。
ポリエチレン絶縁体を架橋し、次いでこの絶縁体上に脱
酸素層を設け、これを金属被で被覆することによって製
造できる。特に、絶縁体を架橋した後、式(I)に従う
DCPの分解によって絶縁体中に生じたメタンを加熱に
よって乾燥除去し、次いでこの絶縁体上に脱酸素層を設
けることが好ましい。このメタン乾燥工程は、酸素分圧
80mmHg以下の貧酸素雰囲気下に行い、絶縁体から
メタンと酸素とを同時に除去することが更に好ましい。
【0013】
【作用】金属被内の酸素は脱酸素剤に吸収され、金属被
外の酸素は内部に侵入し得ないので、金属被内にある絶
縁体中の酸素は、製造後にケーブルが加熱されることが
あっても絶縁体中に水が発生しない程度まで除去され
る。
外の酸素は内部に侵入し得ないので、金属被内にある絶
縁体中の酸素は、製造後にケーブルが加熱されることが
あっても絶縁体中に水が発生しない程度まで除去され
る。
【0014】以下、本発明を実施例によって更に詳しく
説明する。図1は、本発明の一実施例を示している。こ
のケーブルは、導体1の上に順次、内部半導電層2、絶
縁体3、外部半導電層4、脱酸素層5およびテープ層6
が形成されてなるケーブルコア7が、表面に防食層9を
施した金属製のシース8内に収容されてなっている。こ
の絶縁体3はDCPで架橋されたポリエチレンからな
り、メタン除去工程を経てメタンが排除されている。脱
酸素層5は、繊維の空隙部に粉状の脱酸素剤を含む不織
布テープを巻いて形成したものであり、これはクッショ
ン層を兼ねている。ここに用いられた脱酸素剤は、鉄粉
を主成分とするもので、1g当り10ml(標準状態)
以上の酸素を吸収する能力を有する。この脱酸素剤は、
ケーブル1m当り10g以上となる量が、脱酸素層5中
に均一に分布されている。脱酸素剤の流動を防止するた
めに、脱酸素層5の上にゴム引きテープ層6が巻かれて
いる。シース8はこのケーブルの金属被であり、ケーブ
ルの保存中は両端が封止されて、シース内が気密に保た
れいる。
説明する。図1は、本発明の一実施例を示している。こ
のケーブルは、導体1の上に順次、内部半導電層2、絶
縁体3、外部半導電層4、脱酸素層5およびテープ層6
が形成されてなるケーブルコア7が、表面に防食層9を
施した金属製のシース8内に収容されてなっている。こ
の絶縁体3はDCPで架橋されたポリエチレンからな
り、メタン除去工程を経てメタンが排除されている。脱
酸素層5は、繊維の空隙部に粉状の脱酸素剤を含む不織
布テープを巻いて形成したものであり、これはクッショ
ン層を兼ねている。ここに用いられた脱酸素剤は、鉄粉
を主成分とするもので、1g当り10ml(標準状態)
以上の酸素を吸収する能力を有する。この脱酸素剤は、
ケーブル1m当り10g以上となる量が、脱酸素層5中
に均一に分布されている。脱酸素剤の流動を防止するた
めに、脱酸素層5の上にゴム引きテープ層6が巻かれて
いる。シース8はこのケーブルの金属被であり、ケーブ
ルの保存中は両端が封止されて、シース内が気密に保た
れいる。
【0015】この実施例のケーブルは、シース8内の酸
素が脱酸素層5中の脱酸素剤によって吸収されているの
で、絶縁体3の酸素濃度が実質的に0.5容量%以下と
され、しかもシース8は金属製であるから外部から酸素
が侵入することはない。従ってこのケーブルを長期間保
存後に、例えば布設時の巻き癖取りなどで加熱すること
があっても、絶縁体3中に水が発生しない。
素が脱酸素層5中の脱酸素剤によって吸収されているの
で、絶縁体3の酸素濃度が実質的に0.5容量%以下と
され、しかもシース8は金属製であるから外部から酸素
が侵入することはない。従ってこのケーブルを長期間保
存後に、例えば布設時の巻き癖取りなどで加熱すること
があっても、絶縁体3中に水が発生しない。
【0016】このケーブルは、以下の方法で製造するこ
とができる。まず、導体1の上に内部半導電層2、DC
Pを含むポリエチレン3、外部半導体層4を押出し、熱
架橋し、次いでメタン乾燥炉で加熱してDCPの分解に
より発生したメタンを除去し、次に脱酸素剤を含む不織
布テープを巻いて脱酸素層5を形成し、この上にゴム引
きテープを巻いてテープ層6を形成する。ここに得られ
たケーブルコア7を金属製のシース8内に収容し、防食
層9を施し、このシース8の両端部を封止してケーブル
製品とする。
とができる。まず、導体1の上に内部半導電層2、DC
Pを含むポリエチレン3、外部半導体層4を押出し、熱
架橋し、次いでメタン乾燥炉で加熱してDCPの分解に
より発生したメタンを除去し、次に脱酸素剤を含む不織
布テープを巻いて脱酸素層5を形成し、この上にゴム引
きテープを巻いてテープ層6を形成する。ここに得られ
たケーブルコア7を金属製のシース8内に収容し、防食
層9を施し、このシース8の両端部を封止してケーブル
製品とする。
【0017】一般に、架橋ポリエチレン絶縁ケーブル
は、DCP含有ポリエチレンを押出した後、水蒸気、窒
素ガス、シリコーンオイルなどの雰囲気中で架橋される
ので、この状態では絶縁体中に酸素はほとんど存在しな
い。しかし、この絶縁体は架橋後に空気中の酸素を吸収
して酸素濃度が次第に高くなる。例えば、上記のメタン
乾燥工程では、架橋後のケーブルがメタン乾燥炉中で4
0〜90℃に1日〜1月程度加熱される。これを大気中
で行えば、この間に絶縁体中の酸素濃度は0.5容量%
を越える。これは、例えば25℃の大気圧下における酸
素濃度の平衡値が絶縁体の容積当り約1容量%であるこ
とからも明かである。本発明のケーブルでは、この絶縁
体中の酸素を脱酸素層によって除去するのであるが、こ
のメタン乾燥工程を、酸素分圧80mmHg以下の貧酸
素雰囲気下で行うことが更に好ましい。
は、DCP含有ポリエチレンを押出した後、水蒸気、窒
素ガス、シリコーンオイルなどの雰囲気中で架橋される
ので、この状態では絶縁体中に酸素はほとんど存在しな
い。しかし、この絶縁体は架橋後に空気中の酸素を吸収
して酸素濃度が次第に高くなる。例えば、上記のメタン
乾燥工程では、架橋後のケーブルがメタン乾燥炉中で4
0〜90℃に1日〜1月程度加熱される。これを大気中
で行えば、この間に絶縁体中の酸素濃度は0.5容量%
を越える。これは、例えば25℃の大気圧下における酸
素濃度の平衡値が絶縁体の容積当り約1容量%であるこ
とからも明かである。本発明のケーブルでは、この絶縁
体中の酸素を脱酸素層によって除去するのであるが、こ
のメタン乾燥工程を、酸素分圧80mmHg以下の貧酸
素雰囲気下で行うことが更に好ましい。
【0018】酸素の分圧を80mmHg以下にするに
は、メタン乾燥炉を減圧にする方法と、炉内大気を不活
性ガスで希釈する方法とがある。このいずれも採用でき
るし、またこれらの方法を組合せることもできる。いず
れの場合においても、大気圧下の酸素分圧は約160m
mHgであるから、この酸素分圧を約半分以下にすれば
目的は達成される。特にメタン乾燥工程では、雰囲気を
減圧に保ちながら、不活性ガスを流通させれば、メタン
と酸素の除去が共に促進されるので、工程が大幅に効率
化される。
は、メタン乾燥炉を減圧にする方法と、炉内大気を不活
性ガスで希釈する方法とがある。このいずれも採用でき
るし、またこれらの方法を組合せることもできる。いず
れの場合においても、大気圧下の酸素分圧は約160m
mHgであるから、この酸素分圧を約半分以下にすれば
目的は達成される。特にメタン乾燥工程では、雰囲気を
減圧に保ちながら、不活性ガスを流通させれば、メタン
と酸素の除去が共に促進されるので、工程が大幅に効率
化される。
【0019】この不活性ガスは、酸素以外の非腐食性ガ
スであれば特に限定されるものではなく、例えばN2、
SF6、He、CO2などを用いることができる。この
内、不活性ガスとして例えばSF6を用いれば、酸素の
除去ばかりでなく、絶縁体の耐圧性を向上させるなどの
効果もある。一般には入手の容易さからN2ガスを用い
ることが好ましい。
スであれば特に限定されるものではなく、例えばN2、
SF6、He、CO2などを用いることができる。この
内、不活性ガスとして例えばSF6を用いれば、酸素の
除去ばかりでなく、絶縁体の耐圧性を向上させるなどの
効果もある。一般には入手の容易さからN2ガスを用い
ることが好ましい。
【0020】脱酸素層5は絶縁体3と金属被8との間で
あれば、いずれに設けられていてもよい。脱酸素剤は一
般に粉体であるから、脱酸素層5は、脱酸素剤がケーブ
ルの長さ方向に流動しないように固定できるものである
ことが好ましい。固定方法としては、例えば図1に示し
た実施例のように、不織布または通気性発泡体の微細空
隙部に脱酸素剤を収蔵してもよく、また2層の粘着テー
プ間に脱酸素剤粉末の層を挟持させてもよい。あるい
は、図2に示すように導体上に絶縁体が形成されたケー
ブルコア10と、金属製シース8との間隙部に脱酸素剤
粉末を充填して脱酸素層11としてもよい。
あれば、いずれに設けられていてもよい。脱酸素剤は一
般に粉体であるから、脱酸素層5は、脱酸素剤がケーブ
ルの長さ方向に流動しないように固定できるものである
ことが好ましい。固定方法としては、例えば図1に示し
た実施例のように、不織布または通気性発泡体の微細空
隙部に脱酸素剤を収蔵してもよく、また2層の粘着テー
プ間に脱酸素剤粉末の層を挟持させてもよい。あるい
は、図2に示すように導体上に絶縁体が形成されたケー
ブルコア10と、金属製シース8との間隙部に脱酸素剤
粉末を充填して脱酸素層11としてもよい。
【0021】ここで用いることのできる脱酸素剤は、常
温で酸素ガスを吸収固定し得るものであればいずれも使
用可能である。特に鉄粉、活性酸化鉄粉、または大部分
の鉄粉と小部分の無機塩とからなる組成物が好適に使用
できる。この脱酸素剤は一般に食品の脱酸素剤としても
多用されているものであり、1g当り10ml(標準状
態)以上の酸素を吸収することができる。脱酸素剤の使
用量は、ケーブル1m当り10g以上となるようにする
ことが好ましい。ケーブル1m当り10g未満では、金
属被8内の酸素分圧を80mmHg以下に保持できない
場合があり、また、脱酸素層における脱酸素剤の均一な
分布も困難になる。
温で酸素ガスを吸収固定し得るものであればいずれも使
用可能である。特に鉄粉、活性酸化鉄粉、または大部分
の鉄粉と小部分の無機塩とからなる組成物が好適に使用
できる。この脱酸素剤は一般に食品の脱酸素剤としても
多用されているものであり、1g当り10ml(標準状
態)以上の酸素を吸収することができる。脱酸素剤の使
用量は、ケーブル1m当り10g以上となるようにする
ことが好ましい。ケーブル1m当り10g未満では、金
属被8内の酸素分圧を80mmHg以下に保持できない
場合があり、また、脱酸素層における脱酸素剤の均一な
分布も困難になる。
【0022】金属被は、上記の実施例ではシース8であ
るが、これに限定されるものではなく、例えばポリ塩化
ビニルシース内部に設けられた金属製遮閉層などであっ
てもよい。また、この金属製遮閉層が金属製テープの捲
回によって形成されたものであっても、要は外部の酸素
が侵入しないように気密にされていればよいので、巻き
重ね部が密着されていれば本発明のケーブルにおける金
属被として用いることができる。
るが、これに限定されるものではなく、例えばポリ塩化
ビニルシース内部に設けられた金属製遮閉層などであっ
てもよい。また、この金属製遮閉層が金属製テープの捲
回によって形成されたものであっても、要は外部の酸素
が侵入しないように気密にされていればよいので、巻き
重ね部が密着されていれば本発明のケーブルにおける金
属被として用いることができる。
【0023】
(実施例1)直径60mmの導体上に、DCPを2PH
R含有するポリエチレンを押出し、乾式架橋して厚み2
5mmの架橋ポリエチレン絶縁体を形成し、これを1気
圧の窒素雰囲気(酸素1容量%以下)に保ったメタン乾
燥炉中でメタン乾燥してケーブル本体とした。メタン乾
燥は80℃で10日間行った。メタン乾燥後、このケー
ブル本体上に、鉄粉系脱酸素剤を含有した不織布からな
る脱酸素テープを、脱酸素剤がケーブル1m当り10g
となるように巻き、この上にゴム引きテープを巻いてケ
ーブルコアを作製した。このケーブルコアをアルミニウ
ム製シースに収容し、シース両端を封止して実施例1の
ケーブルとした。
R含有するポリエチレンを押出し、乾式架橋して厚み2
5mmの架橋ポリエチレン絶縁体を形成し、これを1気
圧の窒素雰囲気(酸素1容量%以下)に保ったメタン乾
燥炉中でメタン乾燥してケーブル本体とした。メタン乾
燥は80℃で10日間行った。メタン乾燥後、このケー
ブル本体上に、鉄粉系脱酸素剤を含有した不織布からな
る脱酸素テープを、脱酸素剤がケーブル1m当り10g
となるように巻き、この上にゴム引きテープを巻いてケ
ーブルコアを作製した。このケーブルコアをアルミニウ
ム製シースに収容し、シース両端を封止して実施例1の
ケーブルとした。
【0024】(比較例1)実施例1と同様にしてメタン
乾燥したケーブル本体を作製し、ただし上記の脱酸素テ
ープを巻かずにゴム引きテープのみを巻いてアルミニウ
ム製シースに収容し、シース両端を封止して比較例1の
ケーブルとした。 (比較例2)実施例1と同様にして作製したメタン乾燥
後のケーブル本体を、そのまま直ちに窒素雰囲気中に置
いて比較例2のケーブルとした。
乾燥したケーブル本体を作製し、ただし上記の脱酸素テ
ープを巻かずにゴム引きテープのみを巻いてアルミニウ
ム製シースに収容し、シース両端を封止して比較例1の
ケーブルとした。 (比較例2)実施例1と同様にして作製したメタン乾燥
後のケーブル本体を、そのまま直ちに窒素雰囲気中に置
いて比較例2のケーブルとした。
【0025】上記実施例1、比較例1および比較例2の
ケーブルについて、架橋剤の二次分解による水の発生試
験を行った。実施例1および比較例1のケーブルは、大
気中で25℃に14日間保持し、比較例2のケーブル
は、窒素中で25℃に14日間保持した。次いで、実施
例1および比較例1のシースを破ってケーブル本体を取
り出し、また、比較例2のケーブルも窒素雰囲気から取
り出し、それぞれのケーブル本体にアルミニウムテープ
を巻いて水の蒸散を防いだ上で、エアオーブン中170
℃に10時間加熱した。それぞれのケーブル本体の絶縁
体中に発生した水分量をカールフィッシャー法により測
定した。以上の結果を表1に示す。
ケーブルについて、架橋剤の二次分解による水の発生試
験を行った。実施例1および比較例1のケーブルは、大
気中で25℃に14日間保持し、比較例2のケーブル
は、窒素中で25℃に14日間保持した。次いで、実施
例1および比較例1のシースを破ってケーブル本体を取
り出し、また、比較例2のケーブルも窒素雰囲気から取
り出し、それぞれのケーブル本体にアルミニウムテープ
を巻いて水の蒸散を防いだ上で、エアオーブン中170
℃に10時間加熱した。それぞれのケーブル本体の絶縁
体中に発生した水分量をカールフィッシャー法により測
定した。以上の結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1において、比較例1は、絶縁体中の初
期の酸素濃度は低かったものの、保持期間中に、シース
内に封じ込められた酸素が絶縁体に侵入し、加熱によっ
てクミルアルコールが熱分解して水が発生した。比較例
2は窒素中に保持され、絶縁体に酸素が侵入しなかった
ので加熱しても水がほとんど発生しなかった。これに対
して実施例1のケーブルは、比較例1と同様にシース内
に酸素が封じ込められていたにも係わらず、脱酸素層に
よりシース内の酸素が吸収固定されたために、絶縁体の
酸素濃度が上昇せず、加熱しても水の発生が少なかった
ことを示している。
期の酸素濃度は低かったものの、保持期間中に、シース
内に封じ込められた酸素が絶縁体に侵入し、加熱によっ
てクミルアルコールが熱分解して水が発生した。比較例
2は窒素中に保持され、絶縁体に酸素が侵入しなかった
ので加熱しても水がほとんど発生しなかった。これに対
して実施例1のケーブルは、比較例1と同様にシース内
に酸素が封じ込められていたにも係わらず、脱酸素層に
よりシース内の酸素が吸収固定されたために、絶縁体の
酸素濃度が上昇せず、加熱しても水の発生が少なかった
ことを示している。
【0028】(実施例2)実施例1と同様のケーブルを
作製した。ただし、80℃で10日間のメタン乾燥を大
気中で行った。また、脱酸素テープは、脱酸素剤がケー
ブル1m当り20gとなるように巻いた。実施例1の場
合と同様に、このケーブルを大気中で25℃に14日間
保持し、次いでケーブル本体を取り出し、これにアルミ
ニウムテープを巻いて水の蒸散を防いだ上で、エアオー
ブン中170℃に10時間加熱した。絶縁体中に発生し
た水分量は32ppmであった。
作製した。ただし、80℃で10日間のメタン乾燥を大
気中で行った。また、脱酸素テープは、脱酸素剤がケー
ブル1m当り20gとなるように巻いた。実施例1の場
合と同様に、このケーブルを大気中で25℃に14日間
保持し、次いでケーブル本体を取り出し、これにアルミ
ニウムテープを巻いて水の蒸散を防いだ上で、エアオー
ブン中170℃に10時間加熱した。絶縁体中に発生し
た水分量は32ppmであった。
【0029】実施例2の結果は、メタン乾燥工程を貧酸
素雰囲気下に行わなかったにも係わらず、脱酸素層によ
って絶縁体中の酸素が十分に除去されたために、加熱し
ても水の発生が少なかったことを示している。
素雰囲気下に行わなかったにも係わらず、脱酸素層によ
って絶縁体中の酸素が十分に除去されたために、加熱し
ても水の発生が少なかったことを示している。
【0030】
【発明の効果】本発明の架橋ポリエチレン絶縁ケーブル
は絶縁体と金属被との間に脱酸素層が設けられているの
で、保存中絶縁体の酸素濃度が十分に低く維持され、長
期保存後に大気中で加熱しても絶縁体に水が発生するこ
とがなく、保存性とメンテナンスフリー性とに優れたケ
ーブルが得られる。
は絶縁体と金属被との間に脱酸素層が設けられているの
で、保存中絶縁体の酸素濃度が十分に低く維持され、長
期保存後に大気中で加熱しても絶縁体に水が発生するこ
とがなく、保存性とメンテナンスフリー性とに優れたケ
ーブルが得られる。
【図1】 本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】 本発明の他の一実施例を示す断面図。
3…架橋ポリエチレン絶縁体、5…脱酸素層、8…金属
被。
被。
Claims (3)
- 【請求項1】 架橋ポリエチレン絶縁体が金属被で被覆
され、かつこの架橋ポリエチレン絶縁体と金属被との間
に脱酸素層が設けられた架橋ポリエチレン絶縁ケーブ
ル。 - 【請求項2】 脱酸素層が、1g当り10ml(標準状
態)以上の酸素を吸収する脱酸素剤をケーブル1m当り
10g以上含むものである請求項1記載の架橋ポリエチ
レン絶縁ケーブル。 - 【請求項3】 脱酸素層が鉄粉または活性酸化鉄粉を主
成分とする脱酸素剤を含むものである請求項1または請
求項2に記載の架橋ポリエチレン絶縁ケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7014536A JPH08203344A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 架橋ポリエチレン絶縁ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7014536A JPH08203344A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 架橋ポリエチレン絶縁ケーブル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08203344A true JPH08203344A (ja) | 1996-08-09 |
Family
ID=11863879
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7014536A Pending JPH08203344A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 架橋ポリエチレン絶縁ケーブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08203344A (ja) |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP7014536A patent/JPH08203344A/ja active Pending
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