JPH0820765B2 - トナー用ポリエステル樹脂およびその製造法 - Google Patents

トナー用ポリエステル樹脂およびその製造法

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JPH0820765B2
JPH0820765B2 JP63139085A JP13908588A JPH0820765B2 JP H0820765 B2 JPH0820765 B2 JP H0820765B2 JP 63139085 A JP63139085 A JP 63139085A JP 13908588 A JP13908588 A JP 13908588A JP H0820765 B2 JPH0820765 B2 JP H0820765B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真法、静電記録法や静電印刷法などに
おける静電荷像を現像するための乾式トナー用ポリエス
テル樹脂およびその製造法に関する。さらに詳しくは耐
オフセット性がすぐれ、かつ電気的特性のすぐれた乾式
トナー用ポリエステル樹脂およびその製造法に関する。
〔従来の技術〕
静電荷像より恒久的な顕像を得る方法においては、光
導電性感光体または静電記録体上に形成された静電荷像
をあらかじめ摩擦により帯電させたトナーを用いて現像
したのち定着される。定着は光導電性感光体または静電
記録体上に現像によって得られたトナー像を直接融着さ
せるか、紙やフイルム上にトナー像を転写した後、これ
を転写シート上に融着させることによって行われる。ト
ナー像の融着は溶剤蒸気との接触、加圧および加熱によ
って行われ、加熱方式には電気オーブンによる無接触加
熱方式と加熱ローラーによる圧着加熱方式があるが、定
着工程の高速化が要請される最近では主として後者が用
いられている。
乾式現像方式で使用されるトナーには1成分系トナー
と2成分系トナーがある。2成分系トナーは、先ず樹
脂、着色剤、荷電制御剤およびその他必要な添加剤を溶
融混練して十分に分散した後、次いで粗粉砕、微粉砕
し、所定の粒度範囲に分級して製造される。1成分系ト
ナーは上記の2成分系トナーの各成分のほかに磁性鉄粉
を添加して同様にして製造される。
樹脂はトナー配合中の主成分であるため、トナーに要
求される性能の大部分を支配する。このためトナー用樹
脂には、トナーの製造においては溶融混練工程での着色
剤の分散性、粉砕工程での粉砕性の良いことなどが要求
され、またトナーの使用においては定着性、オフセット
性、ブロッキング性および電気的性質が良いことなど多
様な性能が要求される。トナーの製造に用いられる樹脂
としてはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、メタクリル系樹脂などが公知であるが、圧着
加熱定着方式用には主としてスチレンと(メタ)アクリ
ル酸エステルの共重合体が用いられてきた。しかしより
低温で定着が可能であることや定着されたトナー像の耐
塩ビ可塑剤性がすぐれることなどから、最近ポリエステ
ル樹脂が注目されている。
ポリエステル樹脂は、2価のカルボン酸およびその低
級アルキルエステルとジオールを直接エステル化する
か、エステル交換による縮合反応により製造されるが、
トナー用ポリエステル樹脂においては、定着工程におけ
る耐オフセット性を賦与するため、上記の外に3価以上
のカルボン酸またはアルコールを共縮合して弱い架橋構
造を持たせることが提案されている。しかし3価以上の
カルボン酸またはアルコールを共縮合して得られる従来
のポリエステル樹脂を用いたトナーは電気的特性、すな
わちマイナス帯電性が大きく、また帯電の温度依存性が
大きく画質の環境により変化する欠点があり、その改善
が望まれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は従来技術において、3官能のモノマーを
共縮合することによりトナーの耐オフセット性をすぐれ
たものと為し得る反面、上記のようなトナーの電気的特
性が不良の原因について検討したところ、ポリエステル
樹脂の酸価が高いことに起因していることを見い出し
た。すなわち一般に3官能モノマーを共縮合して耐オフ
セット性をすぐれたものと為すためには、適度の架橋構
造を有するまで縮合反応を進行させる必要があるが、こ
の時反応系の粘度が急激に上昇し、反応器からの取出し
が不可能となったり、反応を制御出来ないため所望の樹
脂を得ることが困難であった。このため必要な架橋構造
を有するまで反応させないで取出す必要があり、結果と
して所期の耐オフセット性の向上が図れなかったり、縮
合反応を充分に進められないことにより、樹脂の酸価が
高いものしか得られず、この結果電気的特性の欠点とな
っていた。すなわち従来技術においては耐オフセット性
に必要な適度の架橋構造を持たせることとすぐれた電気
的特性を有するための低酸価の両立が困難であることに
起因することを見出した。
〔課題を解決するための手段、その作用および発明の効果〕
本発明者らはこれらの問題を解決すべく鋭意検討した
ところ、耐オフセット性と良好な電気的特性の両立した
ポリエステル樹脂およびその製造法を見出し、本発明を
完成した。
本発明は、(a)3価以上のアルコールの少なくとも
1種、(b)ジオールの少なくとも1種、(c)2価の
カルボン酸およびその低級アルキルエステルの少なくと
も1種からなり、全アルコール成分のうち(a)が0.5
モル%以上、50モル%以下であり、全アルコール成分の
うち(b)が50モル%以上、99.5モル%以下であり、か
つその軟化温度が90〜170℃、ガラス転移温度が30〜70
℃、酸価が0.5〜10mgKOH/g、ゲル分率1.5〜40%である
事を特徴とするトナー用ポリエステル樹脂である第1の
発明と、(a)全アルコール成分のうち0.5モル%以
上、50モル%以下の3価以上のアルコール単量体の少な
くとも1種、(b)全アルコール成分のうち50モル%以
上、99.5モル%以下のジオール単量体の少なくとも1
種、(c)2価のカルボン酸およびその低級アルキルエ
ステルの少なくとも1種のジカルボン酸成分を触媒の存
在下で縮合反応するに際し、ジカルボン酸成分(c)を
次の式(1)を満足する範囲のモル数で使用するととも
に、多価アルコール(a)、(b)及びカルボン酸成分
(c)とをエステル化反応またはエステル交換反応させ
た後、150mmHg以下の真空下でジオール成分(b)を留
出除去させながら架橋状態を形成させる操作において、
重合体の粘度上昇に応じて反応系の圧力を上昇させて実
質的に架橋反応速度を制御することを特徴とするトナー
用ポリエステル樹脂の製造法 である第2の発明とからなる。
本発明で使用される3価以上のアルコール(a)の例
としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテ
トロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオ
ール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、
2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒド
ロキシメチルベンゼンなどが挙げられ、単独又は混合物
で用いられる。本発明においては、このような3価以上
のアルコール(a)を用いることによって、中性的な帯
電特性を有するポリエステル樹脂を得ることができ、従
来の3価以上のカルボン酸を用いたポリエステル樹脂の
マイナス帯電性が大きく、プラス帯電性のトナー用ポリ
エステル樹脂としての使用が困難であったという問題点
を解消でき、プラス帯電性トナーおよびマイナス帯電性
トナーのいずれにも使用できるポリエステル樹脂が得ら
れる。また、3価以上のカルボン酸を用いたポリエステ
ル樹脂では、樹脂が黄色味を呈し、カラートナー用とし
て使用する場合には、その色調の点で問題があったが、
本発明のように3価以上のアルコールを用いた場合に
は、殆ど着色のない透明な樹脂が得られ、カラートナー
用として使用する場合の色調の問題も解消できるもので
ある。
本発明で使用されるジオール(b)は、脂肪族又は芳
香族の各ジオールが用いられる。脂肪族ジオールの具体
例としては、例えばエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ブタンジオール、ポリエチレングリコール
などが挙げられ、中でも定着性の点からエチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオールが好ま
しい。
又、芳香族ジオールの例としては、例えばポリオキシ
エチレン(2、0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフエ
ニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2、0)−
ポリオキシエチレン−(2、0)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフエニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン(2、0)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフエニル)プロパン、ポリオキシプロピレ
ン(2、2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン(2、4)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン及びポリオキシ
プロピレン(3、3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
エニル)プロパンなどが挙げられ、単独又は混合物で用
いられる。
本発明においては、3価以上のアルコール(a)は全
アルコール成分中に0.5〜50モル%、好ましくは1〜35
モル%含有され、ジオール(b)は全アルコール成分中
に50〜99.5モル%、好ましくは65〜99モル%含有される
ものである。3価以上のアルコール(a)が0.5モル%
未満であると耐オフセット性が低下し、逆に50モル%を
超えると耐ブロッキング性が低下するので好ましくな
い。
本発明で使用される2価カルボン酸又はその低級アル
キルエステル(c)の例としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、セバシン酸、イソデシルこはく酸、マレイン
酸、フマール酸およびこれらのモノメチル、モノエチ
ル、ジメチル、ジエチルエステルなどがあり、特にテレ
フタル酸、イソフタル酸およびこれらのジメチルエステ
ルが耐ブロッキング性及びコストの点で好ましい。これ
らの2価カルボン酸又はその低級アルキルエステルはト
ナーの定着性や耐ブロッキング性に大きく影響する。す
なわち縮合度にもよるが芳香族系のテレフタル酸、イソ
フタル酸などを多く用いると耐ブロッキング性は向上す
るが、定着性が低下する。逆に脂肪族系のセバシン酸、
イソデシルこはく酸、マレイン酸、フマール酸などを多
く用いると定着性は向上するが、耐ブロッキング性が低
下する。したがって他のモノマーの組成や比率、縮合度
に合せて、これらの2価カルボン酸類が単独または組合
せて使用される。
本発明の最も重要な点は、上記のモノマー縮合して得
られる樹脂が軟化温度が90〜170℃、Tgが30〜70℃、酸
価が0.5〜10mgKOH/g、ゲル分率が1.5〜40%という特性
値を示すポリエステルであることである。
軟化温度が90℃未満であると定着性は良好となるが、
耐ブロッキング性が悪くなり、一方170℃を超えると定
着性が不良となる。したがって軟化温度が90〜170℃で
ある必要があり、特に100〜160℃が好ましい。
又、トナーにシリカ等の無機粉末を加えるとブロッキ
ング性の改良に有効であり、バインダーのTgが低い場合
にはその効果は特に顕著である。又、Tgが50〜70℃程度
では無機粉末を添加しなくても耐ブロッキング性は良好
である。但し、Tgが30℃未満であると定着性は良好とな
るが、ブロッキング性が極めて悪くなり無機粉末を加え
ても使用不可能である。一方70℃を超えると定着性が不
良となる。したがってTgは40〜70℃である必要があり、
特に50〜70℃が好ましい。
酸価が0.5mgKOH/g未満であると着色剤の分散性が低下
し、一方10mgKOH/gを超えるとマイナス帯電性が大きく
なり、また帯電の温度依存性が大きくなり、画質が環境
により変化する。したがって酸価は0.5〜10mgKOH/gであ
る必要があり、好ましくは0.5〜5mmgKOH/gの範囲であ
り、さらに好ましくは1〜3mmgKOH/gの範囲である。
ゲル分率が1.5%未満であると定着性は向上するが、
トナーに必要な耐オフセット性が得られず、逆にゲル分
率が40%を超えると耐オフセット性は良好となるが、定
着性が極めて悪くなる。したがってゲル分率は1.5〜40
%であることが必要で、特に5〜30%が好ましい。
次に、本発明のポリエステル樹脂の製造法について述
べる。
本発明では全アルコール成分つまり3価以上のアルコ
ール(a)と2価のアルコール(b)の合計量に対し前
記式(1)を満足する範囲のジカルボン酸成分(c)と
を混合し加熱昇温することによりエステル化反応又はエ
ステル交換反応を行なう。このとき必要に応じて硫酸、
チタンブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸マグ
ネシウム、酢酸マンガン等の通常のエステル化反応また
はエステル交換反応で使用されるエステル化触媒または
エステル交換触媒を使用することができる。
本発明においては、上記エステル化反応又はエステル
交換反応の際にゲル化反応が生じないようにするため
に、ジカルボン酸成分(c)の添加量は前述の式(1)
を満足することが必要である。
次いでエステル化反応又はエステル交換反応の後に常
法に従って該反応で発生した水又はアルコールを除去す
る。
本発明においては、引続き重合反応を実施するが、こ
のとき150mmHg以下の真空下でジオール成分(b)を留
出除去させながら重合を行なう。
又、重合に際しては通常公知の重合触媒、例えばチタ
ンブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸スズ、酢
酸亜鉛、2硫化スズ、3酸化アンチモン、2酸化ゲルマ
ニウム、酢酸亜鉛等を用いることができる。
該反応において、ジオール成分(b)を留出除去させ
ることにより架橋重合反応が進行するのでこのジオール
成分(b)の留出量をコントロールすることにより任意
の架橋度を有するポリエステルを得ることができる。従
って本発明においては重合反応のときの真空度をコント
ロールする(任意に系の圧力を上げる)だけで任意の架
橋度のものが得られる。
又、重合温度、触媒量については特に限定されるもの
ではなく、必要に応じて任意に設定すればよい。
尚、ジオール成分(b)の留出除去は反応系の真空度
と温度により決まるが、重合反応を停止するための反応
系の加圧条件を考慮すると真空度は150mmHg以下が好ま
しく、30mmHg以下が特に好ましい。
この操作方法により始めてトナー用途においてすぐれ
た電気的特性を発揮するための0.5〜10mgKOH/gという低
酸価と耐オフセット性に必要なゲル分率1.5〜40%の両
立させたポリエステルを製造することが出来る。
本発明においては、ポリエステル樹脂の軟化温度と
は、島津製作所(株)製フローテスターCF-500を用い
て、1mmφ×10mmのノズル、荷重30kg、昇温速度3℃/
分の等速昇温下で測定したとき、サンプル1gの1/2が流
出した温度をいう。
Tgは示差走差熱量計を用いて、昇温速度10℃/分で測
定したときのチヤートのベースラインとTg近傍の吸熱カ
ーブの接線の交点の温度をいう。
酸価は通常のKOH溶液で中和滴定での中和に要したKOH
のmg数をいう。
ゲル分率はサンプル0.5gをテトラヒドロフラン50ml中
に入れ、70℃で3時間加熱溶解し、セライト#545を敷
きつめたガラスフイルターで濾過し、真空乾燥器で80℃
で充分に乾燥したときの重量を最初の重量で割った値を
いう。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明の実施
態様はこれによって限定されるものではない。
〔実施例1〕 イソフタル酸、テレフタル酸、ペンタエリスリトー
ル、トリメチロールプロパン、エチレングリコールを、
表1の組成に従い蒸留塔を有する反応容器に投入した。
さらに反応容器にジブチルスズオキシドを全酸成分に
対して0.03重量%添加し、内温を220℃、攪拌回転数を2
00r.p.mに保ち、常圧下でエステル化反応せしめたとこ
ろ、水が留出し始めてから約4.5時間後に反応系内は透
明になり水の留出は停止した。このときの攪拌機のトル
クメーターは0.9kg-cmであった。次に内温を235℃、攪
拌回転数を200r.p.mに保ち、反応系内の圧力を1.0mmHg
になるまで減圧せしめたところ、反応系内よりエチレン
グリコールが留出し、徐々に攪拌トルクは上昇し、約1.
5時間後、攪拌トルクが1.2kg-cmに到達した時点でゲル
化が始まり、攪拌トルクは急激に上昇し始めた。このと
き、反応系の圧力を15mmHgに変えたところ、攪拌トルク
の上昇速度は緩慢となり、約20分後に攪拌トルクは3.0k
g-cmに到達した。このとき、反応系内の圧力を常圧と
し、そのままの状態で約1時間攪拌し続けた。その結
果、攪拌トルクは3.05kg-cmのままほぼ一定値を保っ
た。
本実施例は反応系内の圧力制御により重合体の架橋度
すなわち攪拌トルク、または粘度の制御が容易であり、
しかも実質的にゲル化反応を停止させ得る事を示すもの
である。
得られた生成物R1,R2,R3はいずれも淡黄色で表1に
示す特性値を有していた。
次にこれらの樹脂95重量部とカーボンブラック5重量
部を2軸押出機を用いて溶融混練し冷却したのちジエッ
トミルで粉砕し、分級機で5〜20μの粒度のトナーそれ
ぞれに対応するT1,T2,T3を得た。
これらのトナー5重量部に鉄粉キヤリヤ95重量部を加
え、定着部の温度を自由に変えられるように改造された
ポリエステルトナー用電子写真複写機を用いて複写し
た。雰囲気の異なる条件で、毎分30枚の速度で5000枚の
連続複写を行ない性能評価をした。その結果を表1−1
に示した。広い温度範囲でオフセットは見られず、定着
性も良好であった。又、常温(20℃)常湿(相対湿度60
%)の条件では、画質が非常に良好であった。次に高温
高湿下および低温低湿下では若干画質が低下したが実用
上許容される範囲であった。
トナーを容器に入れ50℃の雰囲気下に24時間放置した
のちの状態を観察したところ、殆どブロッキングせず実
用上問題がないことが分かった。
尚、本発明においては、各種トナー性能評価は以下の
方法により実施した。
1.耐オフセット性 5℃間隔に定着ローラーの温度を変え連続複写を行な
ったときのオフセットの程度により5段階評価した。
A:最も良好〜E:最も不良 (Cまで実用可能) 2.定着性 定着温度180℃で複写したときのベタ部分を消しゴム
でこすり、その取れる程度により5段階評価した。
A:最も良好〜E:最も不良 (Cまで実用可能) 3.耐ブロッキング性 ブロッキングの程度を5段階評価した。
A:全くブロッキングしない。
B:ややブロッキング気味であるが、逆さにして軽く振動
することにより、容易に元の状態に復帰する。
C:軽くブロッキングしているが、逆さにして振動するこ
とにより使用可能な状態となる。
D:ブロッキングしており、手でこすると崩れるが元の状
態に復帰しない。
E:完全にブロッキングしており、手でこすっても崩れな
い。
4.画質 テスト画面の複写画質を目視判定で5段階評価した。
A:非常にすぐれている。
B:すぐれている。
C:少しカブレが見られるが、実用可能な程度である。
D:カブレが見られ、実用上問題とされる程度に劣る。
E:カブレがひどく、非常に劣る。
〔比較例1〕 テレフタル酸、トリメチロールプロパン、エチレング
リコールを使用し、表1に従って蒸留塔を有した反応釜
へ投入した。触媒及び温度条件、攪拌回転数は実施例1
と同一条件にて常圧下でエステル化反応させた。エステ
ル化反応により生じる水の留出開始より4.1時間経過し
たところで反応液の粘度が上昇しはじめたので、反応釜
に窒素を吸込み、釜内を3kg/cm2の圧力に加圧したがゲ
ル化反応は停止せず、ついには攪拌不能となった。本比
較例はエステル化反応段階においてはゲル化反応の制御
が不可能であることを示すものである。
〔実施例2〕 多価アルコールとしてトリメチロールプロパンを使用
し、使用モノマーの組成を表2の様にする以外は実施例
1と同様にして樹脂R4,R5を得た。これらの樹脂の特性
値を表2に示した。これらの樹脂を用いてアエロジル
(商標)R-972(日本アエロジル(株)製シリカ)をト
ナー100重量%に対して1重量%を混練時に添加する以
外は実施例1と同様の操作で、それぞれ対応するトナ
ー,T4,T5を得た。いずれのトナーも良好なトナー性能
を示した。
〔比較例2〕 多価アルコールとしてトリメチロールプロパンを使用
し、使用モノマーの組成を表3の様にする以外は実施例
1と同様にして樹脂R6,R7を得た。これらの樹脂の特性
値を表3に示した。これらの樹脂を用いて実施例1と同
様の操作でそれぞれに対応するトナーT6,T7を得た。そ
れらのトナー性能を表3−1に示す。
トリメチロールプロパンを0.3モル%しか使用しなか
ったT6は非オフセット幅がなく、複写不能であった。
又、トリメチロールプロパンを55モル%使用したT7は耐
ブロッキング性が悪く、「アエロジル」R-972を1%添
加してもブロッキングしてしまい、使用に供しない事が
わかった。
〔比較例3〕 使用モノマーの組成を表4のようにし、かつ全カルボ
ン酸に対するジオール成分のモル比を1.00としたモノマ
ー組成に、重合触媒として錫オキシドをカルボン酸に対
して0.03モル%加えた混合物を実施例1と同様のセパラ
ブルフラスコに投入し、220℃に加熱し、脱水縮合せし
めた。留出水がある程度取れた時点から系の粘度が急激
に上昇し、約5分後に全体がゲル化状態となり、縮合反
応を、反応器から取出し可能な粘度で停止させることが
出来なかった。一般に工業的な製造においては反応器か
ら生成物を取出すのに30分から1時間を要することから
現実には生産不可能である。
しかし、本比較例では小スケールの実験であるため、
生成物の樹脂特性とトナー性能を把握するため、粘度が
急激に上昇する途中で無理やり取出し冷却して反応を停
止させ、R8〜R10を得た。これらの樹脂の特性値を表4
に示す。またこれらの樹脂から実施例1と同様にしてそ
れぞれ対応するトナーT8〜T10を得た。これらのトナー
の性質を表4−1に示す。
酸価の高いこれらの樹脂から得られるトナーはいずれ
も画質の湿度依存性が高く、実用に供しないことがわか
った。
〔実施例3〕 使用モノマーの組成と全カルボン酸に対する全ジオー
ル成分のモル比を表5の様にする以外は実施例1と同様
にして樹脂R11〜R13を得た。これらの樹脂の特性値を表
5に示した。これらの樹脂を用いて実施例1と同様にし
てそれぞれ対応するトナーT11〜T13を得た。トナーの性
能を表5−1に示す。
表5−1より明らかなように、軟化温度が135℃,164
℃では良好なトナー性能を示したが、軟化温度98℃では
オフセット開始温度が170と低くなり始めた。
〔比較例4〕 使用モノマーの組成と全カルボン酸に対する全ジオー
ル成分のモル比を表5の様にする以外は実施例1と同様
にして樹脂R14,R15を得た。これらの樹脂の特性値を表
5に示した。これらの樹脂を用いて実施例1と同様にし
てそれぞれ対応するトナーT14,T15を得た。トナー性能
を表5−1に示す。
表5−1より軟化温度が170℃を超えると定着性が極
端に悪く、画質も落ち始め、軟化温度が90℃を下まわる
と非オフセット幅がなく使用に供しない事がわかった。
〔実施例4〕 使用モノマーの組成と全カルボン酸に対する全ジオー
ル成分のモル比を表6の様にする以外は実施例1と同様
にして樹脂R16〜R18を得た。これらの樹脂の特性値を表
6に示した。これらの樹脂を用いて実施例1と同様にし
てそれぞれ対応するトナーT16〜T18を得た。トナーの性
能を表6−1に示した。ただし、R18の樹脂について
は、トナー製造時に「アエロジル」R-972をトナー100重
量%に対して1重量%使用した。
Tgが40,60,70℃の樹脂を用いた場合物性バランスがと
れ画質も良好であった。
〔比較例5〕 使用モノマーの組成と全カルボン酸に対する全ジオー
ル成分のモル比を表6の様にする以外は実施例1と同様
にして樹脂R19,R20を得た。これらの樹脂の特性値を表
6に示した。これらの樹脂を用いて実施例1と同様にし
てそれぞれ対応するトナーT19,T20を得た。これらのト
ナー性能を表6−1に示した。
表6−1より明らかなように、Tgが75℃では定着性が
落ち、27℃では耐ブロッキング性に難があり使用に供し
ない事がわかった。
〔比較例6〕 使用モノマーの組成と全カルボン酸に対する全ジオー
ル成分のモル比と最終停止トルクを表7の様にする以外
は実施例1と同様にして樹脂R21,R22を得た。これらの
樹脂を用いて実施例1と同様にしてそれぞれ対応するト
ナーT21,T22を得た。トナーの性能を表7−1に示し
た。
表7−1よりゲル分率が0.8の樹脂ではオフセット開
始温度が極端に低く、実用に供しない事がわかった。
又、ゲル分率が40を超えるとトナー製造時の粉砕性が極
端に悪くなるばかりでなく、定着性も悪く、実用に供し
ない事がわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 弘一 愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社内 審査官 菅野 芳男 (56)参考文献 特開 昭63−193155(JP,A) 特開 昭54−86342(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)3価以上のアルコールの少なくとも
    1種、(b)ジオールの少なくとも1種、(c)2価の
    カルボン酸およびその低級アルキルエステルの少なくと
    も1種からなり、全アルコール成分のうち(a)が0.5
    モル%以上、50モル%以下であり、全アルコール成分の
    うち(b)が50モル%以上、99.5モル%以下であり、か
    つその軟化温度が90〜170℃、ガラス転移温度が30〜70
    ℃、酸価が0.5〜10mgKOH/g、ゲル分率1.5〜40%である
    事を特徴とするトナー用ポリエステル樹脂。
  2. 【請求項2】(a)全アルコール成分のうち0.5モル%
    以上、50モル%以下の3価以上のアルコール単量体の少
    なくとも1種、(b)全アルコール成分のうち50モル%
    以上、99.5モル%以下のジオール単量体の少なくとも1
    種、(c)2価のカルボン酸およびその低級アルキルエ
    ステルの少なくとも1種のジカルボン酸成分を触媒の存
    在下で縮合反応するに際し、ジカルボン酸成分(c)を
    次の式(1)を満足する範囲のモル数で使用するととも
    に、多価アルコール(a)、(b)及びカルボン酸成分
    (c)とをエステル化反応またはエステル交換反応させ
    た後、150mmHg以下の真空下でジオール成分(b)を留
    出除去させながら架橋状態を形成させる操作において、
    重合体の粘度上昇に応じて反応系の圧力を上昇させて実
    質的に架橋反応速度を制御することを特徴とするトナー
    用ポリエステル樹脂の製造法。
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