JPH0820768A - フォトクロミック組成物 - Google Patents

フォトクロミック組成物

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JPH0820768A
JPH0820768A JP6156159A JP15615994A JPH0820768A JP H0820768 A JPH0820768 A JP H0820768A JP 6156159 A JP6156159 A JP 6156159A JP 15615994 A JP15615994 A JP 15615994A JP H0820768 A JPH0820768 A JP H0820768A
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JP
Japan
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group
ring
compound
chromene
carbon atoms
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Withdrawn
Application number
JP6156159A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Momota
潤二 百田
Tadashi Hara
忠司 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP6156159A priority Critical patent/JPH0820768A/ja
Publication of JPH0820768A publication Critical patent/JPH0820768A/ja
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 スルフィド結合を有する一般式1のスピロオ
キサジン化合物とクロメン化合物からなるフォトクロミ
ック組成物。 具体例にはスピロオキサジン化合物として1−(メチル
チオ)エチル−3,3−ジメチルスピロ〔インドール−
2(2H),3′−〔3,2−a〕〔1,4〕ナフトジ
オキサン〕0.08重量部、クロメン化合物として7′
−メトキシスピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−
9,2′−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕0.04重
量部を加えたものがある。 【効果】 グレー、ブラウン、アンバー等の様々な色調
に調製できまた発消色の繰り返し耐久性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グレー、ブラウン、ア
ンバー等の様々な色調を有し、発消色の繰り返し耐久性
に優れたフォトクロミック組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトクロミズムとは、ここ数年来注目
されてきた現象であって、ある化合物に太陽光あるいは
水銀灯の光のような紫外線を含む光を照射すると速やか
に色が変わり、光の照射をやめて暗所におくと元の色に
戻る可逆作用のことである。この性質を有する化合物は
フォトクロミック化合物と呼ばれ、従来から色々な化合
物が合成されてきたが、その構造には特別な共通性は認
められない。
【0003】フォトクロミック化合物としてはクロメン
化合物が知られている。クロメン化合物の色調は橙〜黄
である。一方、スピロオキサジン化合物もフォトクロミ
ック化合物としてよく知られており、この化合物の色調
は赤〜青である。
【0004】これらの化合物を各々単独で用いた場合に
は、所望する色調が得られない場合がある。特に、フォ
トクロミックレンズとして用いる場合には、グレー、ブ
ラウン、アンバー等の色調が好まれるが、これらの色調
は、上記した化合物単独では得られない。そこで、本発
明者らは前記したクロメン化合物とスピロオキサジン化
合物とを混合した結果、グレー、ブラウン、アンバーを
はじめ、その他、様々な混合色に発色させることに成功
した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
2種のフォトクロミック化合物の混合色は優れた可逆的
な耐久性を示すが、長期の使用によって徐々に色調が変
化していくことがわかった。この原因について、本発明
者らが検討した結果、前記したスピロオキサジン化合物
の発色−退色の繰り返し耐久性がクロメン化合物の耐久
性より劣るため、長期の使用によって色調の変化が起こ
ることが明らかになった。
【0006】そこで本発明者らは、スピロオキサジン化
合物の発色−退色の繰り返し耐久性をクロメン化合物の
それとほぼ同程度にすれば、長期に渡って色調の変化が
生じない混合物が得られると考えた。このため、同程度
の耐久性を有するスピロオキサジン化合物とクロメン化
合物よりなるフォトクロミック組成物の開発が望まれて
いた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
問題点に鑑み鋭意検討を続けてきた。その結果、本発明
者らによって見いだされた新規なスピロオキサジン化合
物をクロメン化合物と組み合わせることにより、上記課
題を解決できることを見いだし、本発明を完成させるに
至った。
【0008】即ち、本発明は、
【0009】(A)下記一般式(1)
【0010】
【化2】
【0011】[但し、α環およびβ環は、それぞれ同一
または異なる置換基を有していてもよい炭化水素芳香環
または不飽和複素環であり、R4はアルキレン基または −(A−B−A)m− (但し、Aはアルキレン基であり、Bは酸素原子、カル
ボニル基、−COO−、−OCO−またはアリーレン基
であり、mは1〜3の整数である)であり、R1はアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシカ
ルボニルアルキル基であり、R2およびR3はそれぞれ同
一または異なるアルキル基、シクロアルキル基またはア
ルコキシアルキル基であり、また、R2とR3は一緒にな
って環を形成していてもよく、そしてnは1〜4の整数
である〕で示されるスピロオキサジン化合物
100重量部 および (B)クロメン化合物 1〜1000
0重量部 よりなることを特徴とするフォトクロミック組成物であ
る。
【0012】本発明におけるフォトクロミック組成物の
(A)成分は、前記一般式(1)で示されるスピロオキ
サジン化合物である。
【0013】上記一般式(1)のα環およびβ環は炭化
水素芳香環または複素系芳香環であるが、これらを具体
的に例示すると、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナン
スレン環等のベンゼン環1個の単環またはその2ないし
4個の縮合環よりなる炭化水素芳香環;ピロール環、ピ
リジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピペリジル環
等の含窒素複素環;フラン環、ベンゾフラン環等の含酸
素複素環;チオフェン環、ベンゾチオフェン環等の含硫
黄複素環のような酸素、硫黄、窒素原子を含む5員環、
6員環またはこれらにベンゼン環またはシクロヘキセン
環が縮合した不飽和複素環を挙げることができる。
【0014】一般式(1)のR2およびR3はそれぞれ同
一または異なるアルキル基、シクロアルキル基、アルコ
キシアルキル基である。上記のアルキル基としては、特
に限定はされないが、一般には炭素数1ないし10、好
ましくは1ないし4である。該アルキル基を具体的に例
示すると、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基を挙げること
ができる。
【0015】上記のシクロアルキル基としては、特に限
定はされないが、一般には炭素数3ないし20、好まし
くは3ないし10である。該シクロアルキル基を具体的
に例示すると、シクロプロピル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を
挙げることができる。
【0016】上記のアルコキシアルキル基としては、特
に限定はされないが、一般的には炭素数2ないし20、
好ましくは2ないし8である。該アルコキシアルキル基
を具体的に例示すると、メトキシメチル基、エトキシメ
チル基、メトキシエチル基、メトキシブチル基を挙げる
ことができる。また、R2およびR3が一緒になって環を
形成することもできる。スピロ原子、R2およびR3から
成るスピロ環としては、特に限定はされないが、一般的
には炭素数3〜15、好ましくは3〜10である。ま
た、このスピロ環中にアルコキシアルキル基に起因する
酸素原子を含むことができる。該スピロ環を具体的に例
示すると、シクロプロピル環、シクロペンチル環、シク
ロヘキシル環、ビシクロノナン環、アダマンチル環、テ
トラヒドロピラニル環を挙げることができる。
【0017】α環およびβが置換されている場合、その
置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、
アラルコキシ基、アリーロキシ基、アシロキシ基、置換
基を有してもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲノアルキル基またはアルコキシカルボニル基を挙げる
ことができ、これらの置換基が1個または2個以上であ
ることができる。上記のハロゲン原子としては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を挙げることができ
る。
【0018】上記のアルキル基としては、特に限定はさ
れないが、一般には炭素数1ないし10、好ましくは1
ないし4である。該アルキル基を具体的に例示すると、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基を挙げることができ
る。
【0019】上記のシクロアルキル基としては、特に限
定はされないが、一般には炭素数3ないし20、好まし
くは3ないし10である。該シクロアルキル基を具体的
に例示すると、シクロプロピル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を
挙げることができる。
【0020】上記のアラルキル基としては、特に限定は
されないが、一般には炭素数7ないし20、好ましくは
7ないし15である。該アラルキル基を具体的に例示す
ると、ベンジル基、フェネチル基、(2−ナフチル)メ
チル基を挙げることができる。
【0021】上記のアリール基としては、特に限定はさ
れないが、一般には炭素数6ないし20、好ましくは6
ないし14である。該アリール基を具体的に例示する
と、フェニル基、ナフチル基、トリル基を挙げることが
できる。
【0022】上記のアルコキシ基としては、特に限定は
されないが、一般には炭素数1ないし10、好ましくは
1ないし4である。該アルコキシ基を具体的に例示する
と、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基を挙げることができる。
【0023】上記のアラルコキシ基としては、特に限定
はされないが、一般には炭素数7ないし20、好ましく
は7ないし15である。該アラルコキシ基を具体的に例
示すると、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、
(2−ナフチル)メチルオキシ基を挙げることができ
る。
【0024】上記のアリーロキシ基としては、特に限定
はされないが、一般には炭素数6ないし20、好ましく
は6ないし14である。該アリーロキシ基を具体的に例
示すると、フェノキシ基、2−ナフチルオキシ基を挙げ
ることができる。
【0025】上記のアシロキシ基としては、特に限定は
されないが、一般には炭素数1ないし20、好ましくは
1ないし6である。該アシロキシ基を具体的に例示する
と、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、ベンゾイルオキ
シ基、(メタ)アクリロイルオキシ基を挙げることがで
きる。
【0026】上記のアルコキシアルキル基としては、特
に限定はされないが、一般には炭素数2ないし20、好
ましくは2ないし12である。該アルコキシアルキル基
を具体的に例示すると、メトキシメチル基、メトキシエ
チル基、エトキシエチル基を挙げることができる。
【0027】上記のハロゲノアルキル基中のハロゲン原
子はフッ素、塩素、臭素等であり、アルキル基は炭素数
1ないし4のものが好適である。該ハロゲノアルキル基
を具体的に例示すると、トリフルオロメチル基、トリク
ロロメチル基、トリブロモメチル基を挙げることができ
る。
【0028】上記のアルコキシカルボニル基としては、
特に限定はされないが、一般には炭素数2ないし20、
好ましくは2ないし12である。該アルコキシカルボニ
ル基を具体的に例示すると、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基を挙げることができる。
【0029】上記の置換基を有してもよいアミノ基とし
ては、特に限定はされないが、一般には炭素数0ないし
10のアルキル基、ヘテロ原子含有アルキル基等の置換
基を有するアミノ基が挙げられ、これらの置換基が一緒
になって環を形成してもかまわない。該アミノ基を具体
的に例示すると、アミノ基、メチルアミノ基、エチルア
ミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミ
ノ基、2−ヒドロキシエチルアミノ基、ジ(2−ヒドロ
キシエチル)アミノ基、ピペリジニル基、モルホリニル
基、N−メチルピペラジニル基、チオモルホリニル基、
アジリジニル基、ピロリジニル基を挙げることができ
る。
【0030】上記一般式(1)のR4はアルキレン基ま
たは −(A−B−A)m− (但し、Aはアルキレン基であり、Bは酸素原子、カル
ボニル基、−COO−、−OCO−またはアリーレン基
であり、mは1〜3の整数である)である。
【0031】上記R4のアルキレン基としては特に限定
はされないが、一般には炭素数1ないし10、好ましく
は1ないし4である。該アルキレン基を具体的に例示す
ると、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イ
ソプロピレン基、n−ブチレン基を挙げることができ
る。
【0032】上記R4中のAはアルキレン基であれば何
等制限なく用いることができるが、一般には炭素数1な
いし10、好ましくは1ないし4である。該アルキレン
基を具体的に例示すると、メチレン基、エチレン基、n
−プロピレン基、n−ブチレン基を挙げることができ
る。上記R4中のBは酸素原子、カルボニル基、−CO
O−、−OCO−またはアリーレン基である。上記アリ
ーレン基としては、特に限定はされないが、一般的には
炭素数6ないし20、好ましくは6ないし14である。
該アリーレン基を具体的に例示すると、フェニレン基、
ナフチレン基を挙げることができる。
【0033】上記一般式(1)のR1はアルキル基、シ
クロアルキル基、アルケニル基、アリール基またはアル
コキシカルボニルアルキル基であれば、公知の置換基が
何等制限なく用いることができる。上記のアルキル基と
しては、特に限定はされないが、一般には炭素数1ない
し10、好ましくは1ないし4である。該アルキル基を
具体的に例示すると、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基を
挙げることができる。
【0034】上記のシクロアルキル基としては、特に限
定はされないが、一般には炭素数3ないし20、好まし
くは3ないし10である。該シクロアルキル基を具体的
に例示すると、シクロプロピル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を
挙げることができる。上記のアリール基としては、特に
限定はされないが、一般には炭素数6ないし20、好ま
しくは6ないし14である。該アリール基を具体的に例
示すると、フェニル基、1−ナフチル基、トリル基を挙
げることができる。上記のアルコキシカルボニルアルキ
ル基としては、特に限定はされないが、一般には炭素数
3ないし10、好ましくは3ないし6である。該アルコ
キシカルボニルアルキル基を具体的に例示すると、メト
キシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル
基、プロポキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニ
ルエチルキ基を挙げることができる。
【0035】本発明の上記した一般式(1)で示される
化合物は、一般に常温常圧で無色、あるいは淡黄色の固
体または粘稠な液体として存在し、次の(イ)〜(ニ)
のような手段で確認できる。
【0036】(イ)プロトン核磁気共鳴スペクトル(1
H−NMR)を測定することにより、分子中に存在する
プロトンの種類と個数を知ることができる。すなわち、
δ6.5〜9ppm付近にアロマティックなプロトンと
オキサジン環のプロトンに基づくスペクトル、δ1.0
〜2.5ppm付近にアルキル基およびアルキレン基の
プロトンに基づくスペクトル、δ2.5〜4.5ppm付
近に窒素が結合した炭素のプロトンおよび硫黄が結合し
た炭素のプロトンに基づくスペクトルが現われる。ま
た、それぞれのスペクトル強度を相対的に比較すること
により、それぞれの結合基のプロトンの個数を知ること
ができる。
【0037】(ロ)元素分析によって炭素、水素、窒
素、イオウ、ハロゲンの各重量割合を求めることができ
る。さらに、認知された各元素の重量割合の和を100
から減ずることにより、酸素の重量割合を算出すること
ができる。従って、相当する生成物の組成を決定するこ
とができる。
【0038】(ハ)13C−核磁気共鳴スペクトル(13
−NMR)を測定することにより、分子中に存在する炭
素の種類を知ることができる。δ20〜50ppm付近
に、1級および2級炭素に基づくスペクトル、δ110
〜150ppm付近に芳香族炭化水素基又は不飽和複素
環基の炭素に基づくスペクトル、δ100ppm付近に
スピロ炭素に基づくスペクトル、δ170ppm付近に
カルボニルの炭素に基づくスペクトルが現われる。
【0039】(ニ)赤外吸収スペクトル(IR)を測定
することにより、分子中に存在する官能基の種類を知る
ことができる。代表的吸収として、1620cm-1付近
にC=N結合、1480cm-1付近に芳香族C−H結合
のスペクトル吸収が現れる。
【0040】本発明の一般式(1)で示される化合物の
製造方法は、特に限定されず如何なる合成法によって得
てもよい。一般に好適に採用される代表的な方法を以下
に説明する。
【0041】下記一般式(2)
【0042】
【化3】
【0043】(但し、α環は、置換基を有していてもよ
い炭化水素芳香環または不飽和複素環であり、R4は直
鎖状または分岐状のアルキレン基または −(A−B−A)m− (但し、Aはアルキレン基であり、Bは酸素原子、カル
ボニル基、−COO−、−OCO−またはアリーレン基
であり、mは1〜3の整数である)であり、R1はアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシカ
ルボニルアルキル基であり、R2およびR3はそれぞれ同
一または異なるアルキル基、シクロアルキル基またはア
ルコキシアルキル基であり、また、R2とR3は一緒にな
って環を形成してもよく、そしてnは1〜4の整数であ
る〕で示される化合物および一般式(3)
【0044】
【化4】
【0045】(但し、β環は置換基を有していてもよい
炭化水素芳香環または不飽和複素環である)で示される
ニトロソ化合物を反応させる方法である。
【0046】上記一般式(2)で示される化合物と一般
式(3)で示される化合物との反応は、次のようにして
行なわれる。これらの2種の化合物の反応比率は、広い
範囲から採用されるが、一般には1:10〜10:1
(モル比)の範囲から選択される。反応温度は、通常0
〜200℃が好ましく、溶媒としては、有機溶媒、例え
ばメチルアルコール、エチルアルコール、N−メチルピ
ロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン、ベンゼン、トルエン等が使用される。
【0047】また、β環に置換基を有してもよいアミノ
基を導入する場合は、一般式(2)と(3)で示される
化合物を反応させる際に、対応するアミノ化合物を同時
に反応させてやればよい。このときのアミノ化合物と一
般式(3)で示される化合物のモル比は1:1〜10:
1、好ましくは2:1〜6:1の範囲から選択される。
【0048】本発明の上記一般式(1)で示されるスピ
ロオキサジン化合物は、トルエン、クロロホルム、テト
ラヒドロフラン等の一般の有機溶媒に良く溶ける。この
ような溶媒に一般式(1)で示されるスピロオキサジン
化合物を溶かしたとき、一般に溶液はほぼ無色透明であ
り、太陽光あるいは紫外線を照射すると速やかに発色
し、光を遮断すると速やかに元の無色にもどる良好な可
逆的なフォトクロミック作用を呈する。
【0049】本発明におけるフォトクロミック組成物の
(B)成分は、クロメン化合物である。クロメン化合物
としては、クロメンの骨格を有し、フォトクロミック性
を有する公知の化合物を何等制限なく採用できる。本発
明においては、特に下記式(4)で示されるクロメン化
合物が優れたフォトクロミック性を有するために好適に
用いられる。
【0050】
【化5】
【0051】(但し、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ同一または異なる水素原子、炭化水素基、置換アミ
ノ基または飽和複素環基であり、R3およびR4は、一緒
になって環を形成していてもよく、
【0052】
【化6】
【0053】で示される基は、それぞれ置換されていて
もよい芳香族炭化水素基または不飽和複素環基であ
る。)
【0054】本発明において好適に使用できるスピロオ
キサジン化合物およびクロメン化合物を具体的に示す
と、次のような化合物を例示することができる。スピロ
オキサジン化合物: (1)1−(メチルチオ)エチル−3,3−ジメチルス
ピロ〔インドール−2(2H),3’−〔3,2−a〕
〔1,4〕ナフトジオキサン〕 (2)6”−モルホリノ−8”−メトキシ−1’−〔2
−(フェニルチオ)エチル〕−6’−フルオロ−7’−
メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3’−〔3H〕
インドール−2’,3”−〔3,2−a〕〔1,4〕ナフ
トオキサジン〕 (3)6”−モルホリノ−1’−(フェニルチオ)エチ
ル−6’−フルオロジスピロ〔シクロヘキサン−1,
3’−〔3H〕インドール−2’(2’H),3”−
〔3,2−a〕〔1,4〕ナフトオキサジン〕 (4)1−(シクロヘキシルチオ)エチル−6−フルオ
ロ−7−メチル3,3−ジメチルスピロ〔インドール−
2(2H),3’−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,
4〕ベンゾオキサジン〕 (5)1’−〔(3−メチルチオプロピオニルオキシ)
エチル〕ジスピロ〔テトラヒドロピラニル−4,3’−
〔3H〕−7−アザインドール−2’,2”−〔3H〕
ピリド〔2,3−h〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (6)6’−チオモルホリノ−1−〔(1−ナフチルチ
オ)エチル〕−3,3,4,5−テトラメチル−6−トリ
フルオロメチルスピロ〔インドール−2,3’−〔3
H〕ピリド〔3,4−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (7)1−〔2−(3−メチルチオ)プロピオニル〕−
3,3−ジメチルスピロ〔ピリド〔3,4−f〕インドー
ル−2,3’−ピリド〔4,3−e〕〔1,4〕オキサジ
ン〕 (8)9’−メトキシ−1−(3−メチルチオプロピオ
ン−2−イル)−3,3−ジメチルスピロ〔ピリド〔3,
4−f〕インドール−2,2’−〔2,3−a〕〔1,
4〕ナフトオキサジン〕 (9)1’−〔8−(メチルチオ)オクチル〕ジスピロ
〔シクロヘキサン−1,3’−〔3H〕ジベンゾ〔e,
g〕インドール−2’,2”−〔3H〕N−フェニルピ
ロリノ〔4,5−e〕〔1,4〕オキサジン〕
【0055】クロメン化合物: (1)スピロ〔ノルボルナン−2,2’−〔2H〕ベン
ゾ〔h〕クロメン〕 (2)スピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−9,
2’−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 (3)7’−メトキシスピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕
ノナン−9,2’−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 (4)7’−メトキシスピロ〔ノルボルナン−2,2’
−〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン〕 (5)2,2−ジメチル−7−オクトキシ〔2H〕ベン
ゾ〔h〕クロメン (6)スピロ〔2−ビシクロ〔3.3.1〕ノネン−
9,2’−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 (7)4’−メチルスピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノ
ナン−9,2’〔2H〕べンゾ〔f〕クロメン〕 (8)3’−メチルスピロ〔ノルボルナン−2,2’−
〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 (9)スピロ〔トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカ
ン−2,2’−〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン〕 (10)4’−ピペリジノスピロ〔ビシクロ〔3.3.
1〕ノナン−9,2’−〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメ
ン〕 (11)2,2−ジメチル−6−オクタデシル〔2H〕
ベンゾ−〔h〕クロメン (12)スピロ〔ノルボリナ
ン−2,2’−〔2H〕ナフト〔1,2−h〕クロメン〕 (13)2,2−ジメチル−7−〔エチルチオゲキシ
ル〕オキシ〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン (14)6−クロロ−2,2−ジメチル−7−〔ジプロ
ピルホスホノヘキシル〕オキシ〔2H〕ベンゾ〔h〕ク
ロメン (15)2,2−ジメチル〔2H〕ピリド〔2,3−h〕
クロメン (16)7−メトキシ−2,2−ジメチル〔2H〕ベン
ゾ〔h〕クロメン (17)7−〔ジエチルアミノオクチル〕−2,2−ジ
メチル〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン
【0056】本発明においては、前記したスピロオキサ
ジン化合物とクロメン化合物の混合割合は目的とする色
調に応じて任意に選択し得るが、グレー、ブラウン、ア
ンバー等の色調に調整するためには、スピロオキサジン
化合物100重量部に対してクロメン化合物1〜100
00重量部、好ましくは5〜2000重量部とすること
が好適である。
【0057】本発明のフォトクロミック組成物は、有機
溶媒中に分散させることにより、装飾等の用途に用い得
るフォトクロミック流体とすることができる。また、熱
可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の重合体中に本発明のフォ
トクロミック組成物を分散させることにより、フォトク
ロミックガラスやフォトクロミックレンズ等の成形体を
得ることができる。
【0058】熱可塑性樹脂としては、スピロオキサジン
化合物およびクロメン化合物を均一に分散させ得るもの
であればよく、光学的に好ましくは、例えばポリアクリ
ル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸
メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリスチレン、ポリ
アクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ルアミド、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト)、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート等を
挙げることができる。
【0059】本発明のフォトクロミック組成物の熱可塑
性樹脂中への分散は、熱可塑性樹脂の合成、即ち、重合
をフォトクロミック組成物の存在下にて行う方法、また
は熱可塑性樹脂とフォトクロミック組成物とを熱可塑性
樹脂の溶融温度以上で溶融混練する方法が挙げられる。
【0060】次に熱硬化性樹脂としては、スピロオキサ
ジン化合物およびクロメン化合物を均一に分散させ得る
ものであれば公知のものが何等制限なく使用することが
できる。特に、下記一般式(5)、(6)および(7)
で示されるラジカル重合性単量体、またはこれらの単量
体と、該単量体と共重合可能な他のラジカル重合性単量
体とを組み合わせて使用することは、フォトクロミック
化合物の濃い発色濃度と早い退色速度を得ることがで
き、さらにフォトクロミック作用の可逆的な耐久性を向
上させることができるため好ましい。また、実用的な物
性、例えば良好な透明性、表面硬度、耐熱性等を有する
フォトクロミック樹脂を得ることができるために、好適
である。なお、下記一般式(5)、(6)および(7)
で示される化合物は2種以上併用してもよい。
【0061】
【化7】
【0062】〔但し、R5は、水素原子またはメチル基
であり、R6は、炭素数1〜4のアルキレン基、また
は、下記式
【0063】
【化8】
【0064】(但し、kは0〜5の整数である)で示さ
れる基であり、nは1〜20の整数である〕。
【0065】上記一般式(5)中、R6で示される炭素
数1〜4のアルキレン基は、メチレン基、エチレン基、
プロピレン基、ブチレン基、トリメチレン基、テトラメ
チレン基等を例示することができる。
【0066】
【化9】
【0067】(但し、R7は、水素原子またはメチル基
であり、R8は、ヒドロキシル基で置換されていてもよ
い炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換され
ていてもよい炭素数6〜10のアリール基、ハロゲン原
子で置換されていてもよい炭素数7〜10のアラルキル
基である)。
【0068】上記一般式(6)中、R8で示されるヒド
ロキシル基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアル
キル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等を例
示することができ、ハロゲン原子で置換されていてもよ
い炭素数6〜10のアリール基は、フェニル基、ナフチ
ル基、クロロフェニル基、トリブロモフェニル基等を例
示することができ、また、ハロゲン原子で置換されてい
てもよい炭素数7〜10のアラルキル基は、ベンジル
基、フェネチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル
基、トリクロロベンジル基、トリブロモベンジル基等を
例示することができる。
【0069】
【化10】
【0070】(但し、R9およびR12は、それぞれ同種
または異種の水素原子またはメチル基であり、R10およ
びR11は、それぞれ同種または異種のヒドロキシル基で
置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、ま
たは
【0071】
【化11】
【0072】であり、mおよびnは、それぞれ0または
1である)。上記式(7)中のR10およびR11で示され
るアルキレン基は、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、ブチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基、またはこれらの基をヒドロキシル基で置換された基
を例示することができる。
【0073】上記一般式(5)、(6)および(7)で
示される化合物を具体的に例示すれば、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベンジル、メタ
クリル酸フェニル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチルトリブロモフ
ェニルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジメタクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,
2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニ
ル)プロパン等のアクリルおよびメタクリル酸エステル
化合物等である。
【0074】また、グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、β−メチルグリシジルアクリレー
ト、β−メチルグリシジルメタクリレート、ビスフェノ
ールA−モノグリシジルエーテル−メタクリレート、4
−グリシジルオキシブチルメタクリレート、3−(グリ
シジル−2−オキシエトキシ)−2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、3−(グリシジルオキシ−1−イソ
プロピルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、3−(グリシジルオキシ−2−ヒドロキシプロピル
オキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のア
クリレート化合物またはメタクリレート化合物を挙げる
ことができる。
【0075】また、これらの化合物と共重合可能な他の
ラジカル重合性単量体としては、該単量体と共重合可能
なものであれば特に制限されるものではないが、例えば
スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、α−
メチルスチレンダイマー、ビニルナフタレン、イソプロ
ペニルナフタレン、ブロモスチレン、ジビニルベンゼン
等の芳香族ビニル化合物等が挙げられる。
【0076】上記した熱硬化性樹脂中へのフォトクロミ
ック組成物の分散は、熱硬化性樹脂の原料モノマーとフ
ォトクロミック組成物とを混合した後に重合する方法が
一般に採用される。重合体を得る重合方法は、特に限定
的でなく、公知の重合方法が採用できる。重合開始手段
は、種々の過酸化物やアゾ化合物などのラジカル重合開
始剤の使用によって行うことができる。代表的な重合方
法を例示すると、エラストマーガスケットまたはスペー
サーで保持されているモールド間に、重合性単量体、ラ
ジカル重合開始剤および本発明のフォトクロミック組成
物を注入し、加熱炉中で重合させた後、取り外す注型重
合を採用することができる。また、偏光特性も有するフ
ォトクロミック重合体を得る場合には、エラストマーガ
スケットまたはスペーサーで偏光膜をも保持されている
モールド間に重合性単量体、ラジカル重合開始剤および
本発明のフォトクロミック組成物を注入し、加熱炉中で
重合させた後、取り外す注型重合を採用することができ
る。
【0077】ラジカル重合開始剤としては特に限定され
ず、公知のものが使用できるが、代表的なものを例示す
ると、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイ
ルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロ
イルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド等のジア
シルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサネート、t−ブチルパーオキシネオデカネー
ト、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート等のパーオキシエステル;ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチル
パーオキシジカーボネート等のパーカーボネート;アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物を挙げることが
できる。これらのラジカル重合開始剤は一種または二種
以上を混合して使用できる。
【0078】ラジカル重合開始剤の使用量は、重合条件
や開始剤の種類、前記の単量体の組成によって異なり、
一概に限定できないが、一般的には、重合性単量体10
0重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは
0.01〜5重量部の範囲が好適である。
【0079】重合条件のうち、特に温度は得られるフォ
トクロミック樹脂の性状に影響を与える。この温度条件
は、開始剤の種類と量や単量体の種類によって影響を受
けるので一概に限定はできないが、一般的に比較的低温
で重合を開始し、ゆっくりと温度を上げていき、重合終
了時に高温下に硬化させるいわゆるテーパ型の2段重合
を行うのが好適である。重合時間も温度と同様に各種の
要因によって異なるので、予めこれらの条件に応じた最
適の時間を決定するのが好適であるが、一般に2〜40
時間で重合が完結するように条件を選ぶのが好ましい。
このような重合体に分散させる本発明のフォトクロミッ
ク組成物の添加量は、該重合体100重量部に対して
0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部
である。前記重合に際し、離型剤、紫外線吸収剤、紫外
線安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、帯電防止剤、蛍光
染料、染料、顔料、香料等の各種安定剤、添加剤は必要
に応じて選択して使用することができる。
【0080】本発明の組成物に紫外線安定剤を配合する
ことによりさらにフォトクロミック性の耐久性を向上さ
せることができる。紫外線安定剤としては、各種プラス
チックに添加されている公知の紫外線安定剤が何等制限
なく使用することができる。本発明において、フォトク
ロミック化合物の耐久性の向上を勘案すると、各種の紫
外線安定剤の中でも、一重項酸素消光剤、ヒンダードア
ミン光安定剤、ヒンダードフェノール酸化防止剤、硫黄
系酸化防止剤が好適に使用される。紫外線安定剤の配合
量は、スピロオキサジン化合物とクロメン化合物の合計
量100重量部に対して、0.1〜10000重量部の
範囲であることが好ましく、さらに1〜1000重量部
の範囲であることがより好ましい。
【0081】
【発明の効果】本発明のフォトクロミック組成物は、太
陽光もしくは水銀灯の光のような紫外線を含む光で無色
から着色もしくは濃色した形態に変化し、その変化が可
逆的で優れた調光性を示す。さらに、本発明は、新規な
スピロオキサジン化合物をクロメン化合物と組み合わせ
ることにより、発色−消色の繰り返し耐久性に優れ、色
調の変化の少ない中間色を得ることに成功したものであ
る。従って、本発明のフォトクロミック組成物は、広範
囲の分野に利用でき、例えば銀塩感光材料に代わる各種
の記録記憶材、複写材料、印刷用感光体、陰極線配管用
記録材料、レーザー用感光材料などの種々の記録材料と
して利用できる。その他、本発明のフォトクロミック組
成物はフォトクロミックレンズ材料、光学フィルター材
料、ディスプレイ材料、光量計、装飾などの材料として
も利用できる。
【0082】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために、実
施例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。以下の例で使用した化合物は下
記のものである。スピロオキサジン化合物
【0083】製造例1
【0084】
【化12】
【0085】2.33g(0.01mol)と、
【0086】
【化13】
【0087】1.73g(0.01mol)とをエチルア
ルコール50mlに溶解し、2時間還流した。反応後、
溶媒を除去し、シリカゲル上でのクロマトグラフィーで
精製することにより、下記式のスピロオキサジン化合物
(A)2.1g(収率54%)を得た。 A:1−(メチルチオ)エチル−3,3−ジメチルスピ
ロ〔インドール−2(2H),3’−〔3,2−a〕
〔1,4〕ナフトジオキサン〕
【0088】
【化14】
【0089】この化合物の元素分析値は、C74.05
%、H6.20%、N7.38%、S8.12%、O4.2
5%であって、CHNOSに対するC74.19%、H
6.23%、N7.21%、S8.25%、O4.12%に
極めてよく一致した。また、プロトン核磁気共鳴スペク
トルを測定したところ、δ6.8〜8.5ppm付近にナ
フタレン環のプロトン、インドリン環のプロトン、オキ
サジン環のプロトンに基づく11Hのスペクトル、δ
2.5〜4.5ppm付近に>N−CH結合および−S−
CH結合のプロトンに基づく7Hのスペクトル、δ1.
2〜2.3ppm付近にインドリン環のメチル基のプロ
トンに基づく6Hのスペクトルを示した。
【0090】さらに13C−核磁気共鳴スペクトルを測定
したところ、δ110〜150ppm付近にインドリン
のベンゼン環、ナフタレン環およびオキサジン環の炭素
に基づくスペクトル、δ100ppm付近にスピロ炭素
に基づくスペクトル、δ30ppm付近にチオエーテル
の炭素に基ずくスペクトルを示した。また、赤外吸収ス
ペクトル(IR)を測定したところ、1620cm-1
近にC=N結合、1485cm-1付近に芳香族C−H結
合のスペクトル吸収が現れた。上記の結果から単離生成
物は、上記構造式(A)で示される化合物であることを
確認した。
【0091】製造例2
【0092】
【化15】
【0093】3.67g(0.01mol)と、
【0094】
【化16】
【0095】2.03g(0.01mol)およびモルホ
リン4.35g(0.05mol)とをエチルアルコール
50mlに溶解し、2時間還流した。反応後、溶媒を除
去し、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製
することにより、下記式のスピロオキサジン化合物
(B)2.0gを得た。 B:6”−モルホリノ−8”−メトキシ−1’−〔2−
(フェニルチオ)エチル〕−6’−フルオロ−7’−メ
チルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3’−〔3H〕イ
ンドール−2’,3”−〔3,2−a〕〔1,4〕ナフト
オキサジン〕
【0096】
【化17】
【0097】この化合物の元素分析値は、C71.72
%、H6.20%、N6.51%、S4.99%、O7.6
2%、F2.96%であって、CHNOSFに対するC
71.56%、H6.32%、N6.59%、S5.03
%、O7.53%F2.98%に極めてよく一致した。ま
た、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測定したところ、
δ6.8〜8.5ppm付近にナフタレン環のプロトン、
インドリン環のプロトン、オキサジン環のプロトン、チ
オフェニルのプロトンに基づく12Hのスペクトル、δ
2.5〜4.5ppm付近に>N−CH結合、−S−CH
結合のプロトン、モルホリン環のプロトンおよびメトキ
シ基のプロトンに基づく15Hのスペクトル、δ1.2
〜2.3ppm付近にインドリン環に結合したシクロヘ
キシル環のプロトンおよびベンゼン環に結合したメチル
基のプロトンに基づく13Hのスペクトルを示した。
【0098】さらに13C−核磁気共鳴スペクトルを測定
したところ、δ110〜150ppm付近にインドリン
のベンゼン環、ナフタレン環およびオキサジン環の炭素
に基づくスペクトル、δ100ppm付近にスピロ炭素
に基づくスペクトル、δ30ppm付近にチオエーテル
の炭素に基づくスペクトルを示した。また、赤外吸収ス
ペクトル(IR)を測定したところ、1620cm-1
近にC=N結合、1485cm-1付近に芳香族C−H結
合のスペクトル吸収が現れた。上記の結果から単離生成
物は、上記構造式(B)で示される化合物であることを
確認した。
【0099】製造例3〜9 製造例1〜2と同様にして下記に示したスピロオキサジ
ン化合物を合成し、製造例1と同様な構造確認の手段を
用いて構造解析した。なお、下記のスピロオキサジン化
合物のうち、C、D、Eの化合物は、製造例1と同様の
方法により製造し、Fのの化合物は、製造例2と同様の
方法により製造した。 C:1−(シクロヘキシルチオ)エチル−6−フルオロ
−7−メチル3,3−ジメチルスピロ〔インドール−2
(2H),3’−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,
4〕ベンゾオキサジン〕
【0100】
【化18】
【0101】D:1’−〔(3−メチルチオプロピオニ
ルオキシ)エチル〕ジスピロ〔テトラヒドロピラニル−
4,3’−〔3H〕−7−アザインドール−2’,2”−
〔3H〕ピリド〔2,3−h〕〔1,4〕ベンゾオキサジ
ン〕
【0102】
【化19】
【0103】E:9’−メトキシ−1−(3−メチルチ
オプロピオン−2−イル)−3,3−ジメチルスピロ
〔ピリド〔3,4−f〕インドール−2,2’−〔2,3
−a〕〔1,4〕ナフトオキサジン〕
【0104】
【化20】
【0105】F:1’−(フェニルチオ)エチル−6’
−フルオロジスピロ〔シクロヘキサン−1,3’−〔3
H〕インドール−2’(2’H),3”−〔3,2−a〕
〔1,4〕ナフトオキサジン〕
【0106】
【化21】
【0107】G:
【0108】
【化22】
【0109】H:
【0110】
【化23】
【0111】I:
【0112】
【化24】
【0113】クロメン化合物 以下の化合物を使用した。 A:スピロ〔ノルボルナン−2,2’−〔2H〕ベンゾ
〔h〕クロメン〕 B:スピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−9,2’−
〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 C:7’−メトキシスピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノナ
ン−9,2’−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 D:7’−メトキシスピロ〔ノルボルナン−2,2’−
〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン〕 E:2,2−ジメチル−7−オクトキシ〔2H〕ベンゾ
〔h〕クロメン F:スピロ〔2−ビシクロ〔3.3.1〕ノネン−9,
2’−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕
【0114】ラジカル重合性単量体 以下の化合物を使用した。 A:グリシジルメタクリレート B:α−メチルスチレン C:α−メチルスチレンダイマー D:トリエチレングリコールジメタクリレート E:テトラエチレンングリコールジメタクリレート F:2−ヒドロキシエチルメタクリレート G:2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシ
フェニル)プロパン H:メタクリル酸n−ブチル
【0115】実施例1 テトラエチレングリコールジメタクリレート65重量
部、トリエチレングリコールジメタクリレート15重量
部、グリシジルメタクリレート9重量部、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート2重量部、α−メチルスチレン
8重量部、α−メチルスチレンダイマー1重量部の各ラ
ジカル重合性単量体に、スピロオキサジン化合物とし
て、1−(メチルチオ)エチル−3,3−ジメチルスピ
ロ〔インドール−2(2H),3’−〔3,2−a〕
〔1,4〕ナフトジオキサン〕0.08重量部、クロメン
化合物として7’−メトキシスピロ〔ビシクロ〔3.3.
1〕ノナン−9,2’−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメ
ン〕0.04重量部を加え、よく混合した。この混合液
にラジカル重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサネート0.5重量部を加え、よく混合
し、得られた混合液をガラス板とエチレン−酢酸ビニル
共重合体からなるガスケットで構成された鋳型の中に注
入し、注型重合を行った。重合は空気炉を用い、30℃
から90℃まで18時間かけ、徐々に温度を上げてい
き、90度で2時間保持した。重合終了後、鋳型を空気
炉から取り出し、放冷後、重合体を鋳型のガラス板から
取り外した。
【0116】得られたフォトクロミック重合体(厚み2
mm)に、浜松ホトニクス製のキセノンランプL−24
80(300W)SHL−100をエアロマスフィルタ
ー(コーニング社製)を介して20℃±1℃、重合体表
面でのビーム強度365nm=2.4mW/cm2、24
5nm=24μW/cm2で30秒間照射して発色させ
た。ε(30)−ε(0)を求め、発色濃度とした。こ
こで、ε(30)は、上記条件にて光を30秒照射し、
発色させた時のフォトクロミック化合物の最大吸収波長
における吸光度であり、ε(0)は、光を照射する前の
発色時と同じ波長での吸光度である。
【0117】そして、スガ試験機(株)製キセノンフェ
ードメーターFA−25AX−HCにより耐久性を測定
した。耐久性は、重合体をキセノンフェードメーターに
照射した後、上記の方法にて重合体を発色させ、その時
のフォトクロミック化合物の発色に基づく最大吸収波長
における吸光度が、フェードメーター照射前の発色での
吸光度の1/2になるまでの時間で表わした。表1中で
はT1/2(hr)で表わした。
【0118】また、目視によりフォトクロミック重合体
の色調の変化を観察した。色調の変化はフェードメータ
ー照射前とスピロオキサジン化合物のT1/2時間照射し
たものを比較した。結果を表1に示した。
【0119】実施例2〜23 実施例1において示したスピロオキサジン化合物、クロ
メン化合物および重合性単量体の種類を変え、単量体に
合わせて公知の手段で重合を行った以外は実施例1と同
様にした。結果を表1に示した。
【0120】比較例1、2 スピロオキサジン化合物として、 J:1−メトキシエチル−3,3−ジメチルスピロ〔イ
ンドール−2(2H),3’−〔3,2−a〕〔1,4〕
ナフトオキサジン〕
【0121】
【化25】
【0122】を用いた以外は、実施例1および実施例1
1と同様に実施した。結果を表1に示した。
【0123】
【表1】
【0124】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】α環およびβ環が置換されている場合、そ
の置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロ
アルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アラルコキシ基、アリーロキシ基、アシロキシ基、
置換基を有してもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、
ハロゲノアルキル基またはアルコキシカルボニル基を挙
げることができ、これらの置換基が1個または2個以上
であることができる。上記のハロゲン原子としては、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を挙げることができ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】
【化5】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】
【化15】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】
【化17】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(1) 【化1】 〔但し、α環およびβ環は、それぞれ同一または異なる
    置換基を有していてもよい炭化水素芳香環または不飽和
    複素環であり、R4はアルキレン基または −(A−B−A)m− (但し、Aはアルキレン基であり、Bは酸素原子、カル
    ボニル基、−COO−、−OCO−またはアリーレン基
    であり、mは1〜3の整数である。)であり、R1はア
    ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ
    カルボニルアルキル基であり、 R2およびR3はそれぞれ同一または異なるアルキル基、
    シクロアルキル基またはアルコキシアルキル基であり、
    また、R2とR3は一緒になって環を形成していてもよ
    く、そしてnは1〜4の整数である〕で示されるスピロ
    オキサジン化合物 100重量部 および (B)クロメン化合物 1〜1000
    0重量部 よりなることを特徴とするフォトクロミック組成物。
JP6156159A 1994-07-07 1994-07-07 フォトクロミック組成物 Withdrawn JPH0820768A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007531873A (ja) * 2004-02-02 2007-11-08 フレッシュポイント・ホールディングス・ソシエテ・アノニム 原子価異性化に基づく時間−温度指示薬
JP2008506160A (ja) * 2004-07-12 2008-02-28 チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド 安定化されたエレクトロクロミック媒質
JP2008172963A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Nippon Densan Corp 流体軸受装置及びスピンドルモータ
WO2010140420A1 (ja) * 2009-06-03 2010-12-09 コニカミノルタホールディングス株式会社 表示素子

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