JPH08208357A - 陶磁器の抗菌、抗黴加工方法及びその製品 - Google Patents
陶磁器の抗菌、抗黴加工方法及びその製品Info
- Publication number
- JPH08208357A JPH08208357A JP3447295A JP3447295A JPH08208357A JP H08208357 A JPH08208357 A JP H08208357A JP 3447295 A JP3447295 A JP 3447295A JP 3447295 A JP3447295 A JP 3447295A JP H08208357 A JPH08208357 A JP H08208357A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 陶磁器製品を極力メンテナンスフリーで、確
実な抗菌、抗黴効果が得ることができ、更に、色調は基
本の白で、使用に制限を受けることがなく、効果の持続
性、耐久性等を満足する方法及びその陶磁器製品を提供
するものである。 【構成】 陶磁器に特定の組成物、粒径及び溶解速度を
持った抗菌、抗黴性の溶解性ガラスを釉薬と共に相互融
解させるものと、素焼き陶磁器に直接前記溶解性ガラス
を焼付けるものと、予め釉薬と溶解性ガラスを混合して
から焼付けるものと、釉薬が既に焼付けられた陶磁器に
後加工により溶解性ガラスを融着させることを特徴とす
るものである。
実な抗菌、抗黴効果が得ることができ、更に、色調は基
本の白で、使用に制限を受けることがなく、効果の持続
性、耐久性等を満足する方法及びその陶磁器製品を提供
するものである。 【構成】 陶磁器に特定の組成物、粒径及び溶解速度を
持った抗菌、抗黴性の溶解性ガラスを釉薬と共に相互融
解させるものと、素焼き陶磁器に直接前記溶解性ガラス
を焼付けるものと、予め釉薬と溶解性ガラスを混合して
から焼付けるものと、釉薬が既に焼付けられた陶磁器に
後加工により溶解性ガラスを融着させることを特徴とす
るものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、陶磁器製の食
器、便器、床材、壁材、透水板等やタイル等による浴
槽、洗面器及びホウロウ等の陶磁器製品を衛生的に保つ
ために抗菌、抗黴加工を施したものであり、またその加
工方法に関するものである。
器、便器、床材、壁材、透水板等やタイル等による浴
槽、洗面器及びホウロウ等の陶磁器製品を衛生的に保つ
ために抗菌、抗黴加工を施したものであり、またその加
工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食器、便器、床材、壁材、透水板、浴
槽、洗面器等の製品は、日常生活において深い繋がりを
有するものであり、頻繁に使用されると同時に、人間が
直接手に触れる機会も多いことから、衛生性及び美観性
を特に大事にしている。そこで、上記特性に加えて耐久
性、生活感に温もりを感じさせる材料である陶磁器製品
が好んで使用される。特に、表面は水を加えた縣濁液と
した釉薬を施し、焼成してそのガラス化と同時に製品本
体に融着させることによって、製品自体の美観を与える
とともに、汚れ防止、透水防止、強度、耐食性、電気的
性質の改善等に役立っている。
槽、洗面器等の製品は、日常生活において深い繋がりを
有するものであり、頻繁に使用されると同時に、人間が
直接手に触れる機会も多いことから、衛生性及び美観性
を特に大事にしている。そこで、上記特性に加えて耐久
性、生活感に温もりを感じさせる材料である陶磁器製品
が好んで使用される。特に、表面は水を加えた縣濁液と
した釉薬を施し、焼成してそのガラス化と同時に製品本
体に融着させることによって、製品自体の美観を与える
とともに、汚れ防止、透水防止、強度、耐食性、電気的
性質の改善等に役立っている。
【0003】しかし、衛生面に対しては、毎日又は定期
的にブラッシングしたり、Cl2 によって洗浄したりす
る等の手段によって、人間の手で清掃する必要があるの
が現状であり、非常に煩わしく、これにかわる方法の開
発が望まれていた。また、この方法は、メンテナンスに
費用を要することや、使用薬剤としてCl2 、HClを
使用した場合には、Cl2 のガスを発生することがあ
り、その事故例もあることから、安全性に問題がある場
合もあり、注意を要していた。
的にブラッシングしたり、Cl2 によって洗浄したりす
る等の手段によって、人間の手で清掃する必要があるの
が現状であり、非常に煩わしく、これにかわる方法の開
発が望まれていた。また、この方法は、メンテナンスに
費用を要することや、使用薬剤としてCl2 、HClを
使用した場合には、Cl2 のガスを発生することがあ
り、その事故例もあることから、安全性に問題がある場
合もあり、注意を要していた。
【0004】そこで最近よく行われている方法として
は、市販の液体の抗菌、抗黴剤を定期的にスプレー等の
手段によって塗布するものが出てきた。上記の定期洗浄
に比べて煩わしさは幾らか解消されるものの、生活上、
通常の水洗いによって、容易に薬剤が剥落しやすいこと
や、耐久性に難があり、比較的短期間で薬剤の効果が低
下してしまうために頻繁にスプレー作業を要していた。
は、市販の液体の抗菌、抗黴剤を定期的にスプレー等の
手段によって塗布するものが出てきた。上記の定期洗浄
に比べて煩わしさは幾らか解消されるものの、生活上、
通常の水洗いによって、容易に薬剤が剥落しやすいこと
や、耐久性に難があり、比較的短期間で薬剤の効果が低
下してしまうために頻繁にスプレー作業を要していた。
【0005】その他、特開平6−127975号公報に
は、銀、銅、亜鉛含有のリン酸カルシウム化合物を釉薬
と混合焼成して、メンテナンスフリーを狙ったものが開
示されている。しかし、この中で金属イオンとして銅を
使用した場合には、着色しやすいため、白を基調とした
ものが多い陶磁器製品には、使用或いは用途の制限を受
けやすいものであった。また、リン酸カルシウムは水に
難溶であるため、金属イオンの溶出も少なく、抗菌、抗
黴力不足になりがちであった。フッ素が添加されるよう
な場合には、金属イオンとして銀を用いると、AgFを
形成し、抗菌、抗黴力が低下してしまう原因となる恐れ
があった。亜鉛含有の場合には、10重量%程度含有し
ただけでは、抗菌、抗黴効果が弱く、かといって釉薬の
特性にも影響を与えるために、あまり多くは含有させる
ことができず、使用範囲が狭かった。さらに、釉薬と混
合焼成するため、金属イオンが内部側に入りやすく、表
面に完全に出てこないので、リン酸カルシウム化合物の
表面を活性化するように酸洗浄の工程を必要とし、非常
に費用がかかってしまうという欠点を有している。これ
は、釉薬とリン酸カルシウムが相互融解しないためとも
考えられる。この他、釉薬に対する抗菌、抗黴剤の含有
量が多くなってしまい、釉薬の特性が損なわれる危険性
があった。
は、銀、銅、亜鉛含有のリン酸カルシウム化合物を釉薬
と混合焼成して、メンテナンスフリーを狙ったものが開
示されている。しかし、この中で金属イオンとして銅を
使用した場合には、着色しやすいため、白を基調とした
ものが多い陶磁器製品には、使用或いは用途の制限を受
けやすいものであった。また、リン酸カルシウムは水に
難溶であるため、金属イオンの溶出も少なく、抗菌、抗
黴力不足になりがちであった。フッ素が添加されるよう
な場合には、金属イオンとして銀を用いると、AgFを
形成し、抗菌、抗黴力が低下してしまう原因となる恐れ
があった。亜鉛含有の場合には、10重量%程度含有し
ただけでは、抗菌、抗黴効果が弱く、かといって釉薬の
特性にも影響を与えるために、あまり多くは含有させる
ことができず、使用範囲が狭かった。さらに、釉薬と混
合焼成するため、金属イオンが内部側に入りやすく、表
面に完全に出てこないので、リン酸カルシウム化合物の
表面を活性化するように酸洗浄の工程を必要とし、非常
に費用がかかってしまうという欠点を有している。これ
は、釉薬とリン酸カルシウムが相互融解しないためとも
考えられる。この他、釉薬に対する抗菌、抗黴剤の含有
量が多くなってしまい、釉薬の特性が損なわれる危険性
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記したよう
な従来の欠点を解決して、陶磁器製品を極力メンテナン
スフリーで、確実な抗菌、抗黴効果が得ることができ、
更に、色調は基本の白で、使用に制限を受けることがな
く、効果の持続性、耐久性等を満足する方法及びその陶
磁器製品を提供するものである。
な従来の欠点を解決して、陶磁器製品を極力メンテナン
スフリーで、確実な抗菌、抗黴効果が得ることができ、
更に、色調は基本の白で、使用に制限を受けることがな
く、効果の持続性、耐久性等を満足する方法及びその陶
磁器製品を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、陶磁器に釉薬
を付け、その後に平均粒径50μm以下で且つAg
2O、ZnOの少なくとも1種を含みアルカリ成分の合
計がガラス体に対して0〜10重量%であり、粒径50
0μmで、20℃の水に対する溶解速度が0.5mg/
ガラスg/Hr以下である抗菌、抗黴性溶解性ガラス微
粒子を0.001〜5mg/cm2 散布し、釉薬と共に
焼付けることを特徴とするものである。また同様の溶解
性ガラスを使って素焼き陶磁器にそのガラス微粒子を散
布し、焼付けることを特徴とし、釉薬とそのガラス微粒
子を混合し、陶磁器に散布し、焼付けることを特徴とす
るものであり、釉薬を焼付けた陶磁器にそのガラス微粒
子を散布し、焼付けることを特徴とするものである。そ
して、陶磁器表面に釉薬とそのガラス微粒子を相互溶融
によって、融着させたことを特徴とする製品に関するも
のである。
を付け、その後に平均粒径50μm以下で且つAg
2O、ZnOの少なくとも1種を含みアルカリ成分の合
計がガラス体に対して0〜10重量%であり、粒径50
0μmで、20℃の水に対する溶解速度が0.5mg/
ガラスg/Hr以下である抗菌、抗黴性溶解性ガラス微
粒子を0.001〜5mg/cm2 散布し、釉薬と共に
焼付けることを特徴とするものである。また同様の溶解
性ガラスを使って素焼き陶磁器にそのガラス微粒子を散
布し、焼付けることを特徴とし、釉薬とそのガラス微粒
子を混合し、陶磁器に散布し、焼付けることを特徴とす
るものであり、釉薬を焼付けた陶磁器にそのガラス微粒
子を散布し、焼付けることを特徴とするものである。そ
して、陶磁器表面に釉薬とそのガラス微粒子を相互溶融
によって、融着させたことを特徴とする製品に関するも
のである。
【0008】ここで、本発明で用いられる釉薬は、亜鉛
系のガラスの場合は、アルカリ釉、アルカリ石灰釉、石
灰釉、長石釉、硼酸釉、鉛釉のいずれの組合せでもよ
く、Ag系の場合には、石灰釉、長石釉、硼酸釉が変色
の点からよい。
系のガラスの場合は、アルカリ釉、アルカリ石灰釉、石
灰釉、長石釉、硼酸釉、鉛釉のいずれの組合せでもよ
く、Ag系の場合には、石灰釉、長石釉、硼酸釉が変色
の点からよい。
【0009】抗菌、抗黴作用を有する金属イオンとして
は銀、亜鉛の一方もしくは両方を使用することができ、
溶解性ガラス中のAg2 O、ZnOの含有量は、それぞ
れAg2 Oは、3重量%以下が変色の面から好ましく、
ZnOは、10〜50mol%が効果よりより好ましい
範囲である。10mol%以下では効果が弱く、逆に5
0mol%以上ではガラス溶融、ガラス化及びガラス特
性に悪影響を与えるから不利である。アルカリ成分と
は、Na2 O、K2 O成分の合計含有量のことをいい、
これらの成分はなくてもよいが、ガラス溶融及びガラス
化の面で加えたほうが有利である。但し、アルカリ成分
はガラス中10mol%を超えてはいけない。特にAg
系のガラスでは、変色しやすいからであり、また釉薬と
の相互融解で耐久性が劣化し、効果の持続性に問題が出
る。ガラスの基本組成は、B2 O3系、P2 O5 系、S
iO2 系のいずれでもよいが、釉薬との相互融解で耐久
性に劣化を生じさせるので、B2 O3 70mol%以
上、P2 O5 60mol%以上等、釉薬との組合せ上、
さけるべきケースも出てくる。
は銀、亜鉛の一方もしくは両方を使用することができ、
溶解性ガラス中のAg2 O、ZnOの含有量は、それぞ
れAg2 Oは、3重量%以下が変色の面から好ましく、
ZnOは、10〜50mol%が効果よりより好ましい
範囲である。10mol%以下では効果が弱く、逆に5
0mol%以上ではガラス溶融、ガラス化及びガラス特
性に悪影響を与えるから不利である。アルカリ成分と
は、Na2 O、K2 O成分の合計含有量のことをいい、
これらの成分はなくてもよいが、ガラス溶融及びガラス
化の面で加えたほうが有利である。但し、アルカリ成分
はガラス中10mol%を超えてはいけない。特にAg
系のガラスでは、変色しやすいからであり、また釉薬と
の相互融解で耐久性が劣化し、効果の持続性に問題が出
る。ガラスの基本組成は、B2 O3系、P2 O5 系、S
iO2 系のいずれでもよいが、釉薬との相互融解で耐久
性に劣化を生じさせるので、B2 O3 70mol%以
上、P2 O5 60mol%以上等、釉薬との組合せ上、
さけるべきケースも出てくる。
【0010】粒径は、50μm以下がよく、より好まし
くは、5μm以下がよい。更に、シリコーンオイルやタ
ルク等と表面処理剤や分散剤処理したものはよりよい。
粗い場合には、釉薬との相互融解、拡散が不十分とな
り、結晶化や外観上斑点が生じたり、耐久性に難が出る
からである。また、溶解性ガラスは、平均粒径500μ
mで、20℃の水に対する溶解速度が0.5mg/ガラ
スg/Hr以下であるものを使用する必要がある。これ
以上の溶解速度のものは、持続性が低いからである。
くは、5μm以下がよい。更に、シリコーンオイルやタ
ルク等と表面処理剤や分散剤処理したものはよりよい。
粗い場合には、釉薬との相互融解、拡散が不十分とな
り、結晶化や外観上斑点が生じたり、耐久性に難が出る
からである。また、溶解性ガラスは、平均粒径500μ
mで、20℃の水に対する溶解速度が0.5mg/ガラ
スg/Hr以下であるものを使用する必要がある。これ
以上の溶解速度のものは、持続性が低いからである。
【0011】散布量は、0.001mg/cm2 未満で
は、効果不足であり、逆に5mg/cm2 を超えると、
外観不良(光沢が損なわれたり、銀含有の場合には、変
色が起きる)が起こったり、耐久性の劣化及びこれ以上
抗菌、抗黴効果が変わらない。散布の方法は、スプレ
ー、ロールコート、粉体散布等のいずれの方法でもよい
が、より好ましくは、スプレーか粉体散布である。ま
た、溶媒、バインダー等を用いてもよい。均質に薄く塗
布するためには、粉体をチャンバー内で気中分散し、沈
降落下で加工するのがよい。
は、効果不足であり、逆に5mg/cm2 を超えると、
外観不良(光沢が損なわれたり、銀含有の場合には、変
色が起きる)が起こったり、耐久性の劣化及びこれ以上
抗菌、抗黴効果が変わらない。散布の方法は、スプレ
ー、ロールコート、粉体散布等のいずれの方法でもよい
が、より好ましくは、スプレーか粉体散布である。ま
た、溶媒、バインダー等を用いてもよい。均質に薄く塗
布するためには、粉体をチャンバー内で気中分散し、沈
降落下で加工するのがよい。
【0012】焼成温度は、釉薬の焼成温度(約1000
〜1300℃)でよい。ガラスの融解温度は、約500
〜800℃であるために、十分な相互融解をするからで
ある。
〜1300℃)でよい。ガラスの融解温度は、約500
〜800℃であるために、十分な相互融解をするからで
ある。
【0013】素焼板に応用した場合には、透水板に塗布
する溶解ガラスの溶解速度を0.01mg/ガラスg/
Hr以下にする必要がある。表面に溶解性ガラスが十分
出ているので、これ以上の溶解速度では、効果の持続性
が劣るからである。
する溶解ガラスの溶解速度を0.01mg/ガラスg/
Hr以下にする必要がある。表面に溶解性ガラスが十分
出ているので、これ以上の溶解速度では、効果の持続性
が劣るからである。
【0014】釉薬と混合焼成する場合には、混合比率が
2〜10重量%がよい。2重量%より少ないと、抗菌、
抗黴効果が低いためであり、逆に10重量%以上では、
釉薬の特性に変化を与えるからである。焼成釉薬に散布
焼付けする場合には、溶解速度は、0.01mg/ガラ
スg/Hr以下にし、散布量は0.001〜0.5mg
/cm2 とする。釉薬と共に焼成するのと同様の理由
で、0.001mg/cm2 より少ないと、抗菌、抗黴
効果が低く、0.5mg/cm2 より多いと、釉薬の特
性に変化を与えるからである。
2〜10重量%がよい。2重量%より少ないと、抗菌、
抗黴効果が低いためであり、逆に10重量%以上では、
釉薬の特性に変化を与えるからである。焼成釉薬に散布
焼付けする場合には、溶解速度は、0.01mg/ガラ
スg/Hr以下にし、散布量は0.001〜0.5mg
/cm2 とする。釉薬と共に焼成するのと同様の理由
で、0.001mg/cm2 より少ないと、抗菌、抗黴
効果が低く、0.5mg/cm2 より多いと、釉薬の特
性に変化を与えるからである。
【0015】
【作用】ここで使用される溶解性ガラスは、制御された
溶解速度を持つように、ガラスの物理的、化学的特性を
考慮して組成を調節したガラスの総称であり、特定の金
属イオンを含有したものは、数時間から数年の任意の期
間にわたって定められた一定速度で前記金属イオンを溶
出させることができるものとして公知である。そして溶
出した金属イオンが抗菌、抗黴作用を発揮するものであ
る。本発明では、この溶解性ガラスを釉薬との相互溶融
によって、一つは完成されたものである。陶磁器と釉薬
との焼付けは1000〜1300℃であるので、溶解性
ガラスの融解温度である約500〜800℃を超え、釉
薬及び溶解性ガラスが相互に融解しているものであり、
融着されることとなる。
溶解速度を持つように、ガラスの物理的、化学的特性を
考慮して組成を調節したガラスの総称であり、特定の金
属イオンを含有したものは、数時間から数年の任意の期
間にわたって定められた一定速度で前記金属イオンを溶
出させることができるものとして公知である。そして溶
出した金属イオンが抗菌、抗黴作用を発揮するものであ
る。本発明では、この溶解性ガラスを釉薬との相互溶融
によって、一つは完成されたものである。陶磁器と釉薬
との焼付けは1000〜1300℃であるので、溶解性
ガラスの融解温度である約500〜800℃を超え、釉
薬及び溶解性ガラスが相互に融解しているものであり、
融着されることとなる。
【0016】陶磁器に先に釉薬を付けたあとで、溶解性
ガラスを散布し、相互融解をするべく、焼付けしたもの
は、表面に溶解性ガラスが出ていることとなり、陶磁器
自体の日常の水との接触により、溶解性ガラスが溶出
し、それに伴って抗菌、抗黴性を有する銀イオン又は亜
鉛イオンが溶出することとなる。
ガラスを散布し、相互融解をするべく、焼付けしたもの
は、表面に溶解性ガラスが出ていることとなり、陶磁器
自体の日常の水との接触により、溶解性ガラスが溶出
し、それに伴って抗菌、抗黴性を有する銀イオン又は亜
鉛イオンが溶出することとなる。
【0017】素焼き表面に溶解性ガラスを融着させる場
合も表面に出ているので、同様に水との接触により溶解
性ガラスが溶出し抗菌、抗黴作用を示すこととなる。ま
た、釉薬に予め溶解性ガラスを混合し、焼付けたもの
は、溶解性ガラスと水との接触機会が前の加工方法に比
べて低いものの、同様に抗菌、抗黴作用を示す。さら
に、既に釉薬を施した陶磁器製品も後加工で、表面に溶
解性ガラスを融解し、融着させることによって、前記と
同様の抗菌、抗黴作用を付与することができる。
合も表面に出ているので、同様に水との接触により溶解
性ガラスが溶出し抗菌、抗黴作用を示すこととなる。ま
た、釉薬に予め溶解性ガラスを混合し、焼付けたもの
は、溶解性ガラスと水との接触機会が前の加工方法に比
べて低いものの、同様に抗菌、抗黴作用を示す。さら
に、既に釉薬を施した陶磁器製品も後加工で、表面に溶
解性ガラスを融解し、融着させることによって、前記と
同様の抗菌、抗黴作用を付与することができる。
【0018】
【実施例】まず以下の〜のガラスを作成した。 B2 O3 50mol%、MgO40mol%、Na
2 O5mol%、P2 O5 5mol%、のガラスにAg
2 Oを2重量%含み、溶解速度0.19mg/ガラスg
/Hr、平均粒径40μm以下に調整したもの。 B2 O3 60mol%、ZnO30mol%、Na
2 O10mol%のガラスを溶解速度0.04mg/ガ
ラスg/Hr、平均粒径10μm以下に調整したもの。 B2 O3 45mol%、SiO2 40mol%、N
a2 O15mol%のガラスを溶解速度0.6mg/ガ
ラスg/Hr、平均粒径40μm以下に調整したもの。 と同じガラスで、平均粒径70μmに調整したも
の。
2 O5mol%、P2 O5 5mol%、のガラスにAg
2 Oを2重量%含み、溶解速度0.19mg/ガラスg
/Hr、平均粒径40μm以下に調整したもの。 B2 O3 60mol%、ZnO30mol%、Na
2 O10mol%のガラスを溶解速度0.04mg/ガ
ラスg/Hr、平均粒径10μm以下に調整したもの。 B2 O3 45mol%、SiO2 40mol%、N
a2 O15mol%のガラスを溶解速度0.6mg/ガ
ラスg/Hr、平均粒径40μm以下に調整したもの。 と同じガラスで、平均粒径70μmに調整したも
の。
【0019】磁器板(10×10cm)に釉薬(磁器
釉、10mg/cm2 )が載ったものに、種々溶解性ガ
ラスを気中浮遊させたチャンバー内に一定時間入れ、釉
薬の上に載せ、重量増により、散布量を求めた。次に電
気炉にて、所定の温度に上げ、相互融解させ、徐冷し
た。このサンプルにて次の評価をした。抗菌効果(大腸
菌を含む1/50普通ブイヨンを塗り、ラップし、35
℃、24Hr後、洗浄し、SCDA培地により生菌数を
計数した。また、外観は目視により、白色度、艶、平滑
性を少しでも変化が確認されたものは×、状態が変わら
なかったものには○として表示した。さらに水に浸し
て、Xeランプにて24Hr後、光変色、剥離の有無を
目視により上記と同様の基準で調査した。その結果を表
1に示す。
釉、10mg/cm2 )が載ったものに、種々溶解性ガ
ラスを気中浮遊させたチャンバー内に一定時間入れ、釉
薬の上に載せ、重量増により、散布量を求めた。次に電
気炉にて、所定の温度に上げ、相互融解させ、徐冷し
た。このサンプルにて次の評価をした。抗菌効果(大腸
菌を含む1/50普通ブイヨンを塗り、ラップし、35
℃、24Hr後、洗浄し、SCDA培地により生菌数を
計数した。また、外観は目視により、白色度、艶、平滑
性を少しでも変化が確認されたものは×、状態が変わら
なかったものには○として表示した。さらに水に浸し
て、Xeランプにて24Hr後、光変色、剥離の有無を
目視により上記と同様の基準で調査した。その結果を表
1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の抗菌、
抗黴陶磁器の加工方法及びその製品は、陶磁器製品の表
面に抗菌、抗黴性溶解性ガラスを焼付けすることによっ
て、できる限りメンテナンスフリーで、長期にわたり衛
生的で、しかも外観上も損なわないものを提供できるも
のである。よって、本発明は従来の問題点を解決した抗
菌、抗黴陶磁器の加工方法及びその製品として産業の発
達に寄与するところは極めて大である。
抗黴陶磁器の加工方法及びその製品は、陶磁器製品の表
面に抗菌、抗黴性溶解性ガラスを焼付けすることによっ
て、できる限りメンテナンスフリーで、長期にわたり衛
生的で、しかも外観上も損なわないものを提供できるも
のである。よって、本発明は従来の問題点を解決した抗
菌、抗黴陶磁器の加工方法及びその製品として産業の発
達に寄与するところは極めて大である。
Claims (5)
- 【請求項1】 陶磁器に釉薬を付けた後に平均粒径50
μm以下で且つAg2 O、ZnOの少なくとも1種を含
み、粒径500μmで20℃の水に対する溶解速度が
0.5mg/ガラスg/Hr以下である抗菌、抗黴性溶
解性ガラス微粒子を0.001〜5mg/cm2 散布
し、その後釉薬と共に焼付けることを特徴とする陶磁器
の抗菌、抗黴加工方法。 - 【請求項2】 素焼き陶磁器に平均粒径50μm以下で
且つAg2 O、ZnOの少なくとも1種を含み、粒径5
00μmで20℃の水に対する溶解速度が0.01mg
/ガラスg/Hr以下である抗菌、抗黴性溶解性ガラス
微粒子を散布し、焼付けることを特徴とする陶磁器の抗
菌、抗黴加工方法。 - 【請求項3】 釉薬と平均粒径50μm以下で且つAg
2 O、ZnOの少なくとも1種を含み粒径500μm
で、20℃の水に対する溶解速度が0.5mg/ガラス
g/Hr以下である抗菌、抗黴性溶解性ガラス微粒子を
予め混合し、陶磁器に散布し、焼付けることを特徴とす
る陶磁器の抗菌、抗黴加工方法。 - 【請求項4】 釉薬を焼付けた陶磁器に平均粒径50μ
m以下で且つAg2O、ZnOの少なくとも1種を含
み、粒径500μmで20℃の水に対する溶解速度が
0.01mg/ガラスg/Hr以下である抗菌、抗黴性
溶解性ガラス微粒子を散布し、焼付けることを特徴とす
る陶磁器の抗菌、抗黴加工方法。 - 【請求項5】 陶磁器に釉薬とさらにその表面層に平均
粒径50μm以下で且つAg2 O、ZnOの少なくとも
1種を含み、粒径500μmで20℃の水に対する溶解
速度が0.5mg/ガラスg/Hr以下である抗菌、抗
黴性溶解性ガラス微粒子が融着されていることを特徴と
する抗菌、抗黴陶磁器製品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3447295A JPH08208357A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 陶磁器の抗菌、抗黴加工方法及びその製品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3447295A JPH08208357A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 陶磁器の抗菌、抗黴加工方法及びその製品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08208357A true JPH08208357A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=12415203
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3447295A Pending JPH08208357A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 陶磁器の抗菌、抗黴加工方法及びその製品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08208357A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016165887A (ja) * | 2015-02-04 | 2016-09-15 | ドゥラヴィ アクチエンゲゼルシャフトDuravit Aktiengesellschaft | 陶製用品及びその製造方法 |
| CN114605073A (zh) * | 2022-04-12 | 2022-06-10 | 广州市纳能环保技术开发有限公司 | 一种功能陶瓷釉粉的制备方法和应用 |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP3447295A patent/JPH08208357A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016165887A (ja) * | 2015-02-04 | 2016-09-15 | ドゥラヴィ アクチエンゲゼルシャフトDuravit Aktiengesellschaft | 陶製用品及びその製造方法 |
| CN114605073A (zh) * | 2022-04-12 | 2022-06-10 | 广州市纳能环保技术开发有限公司 | 一种功能陶瓷釉粉的制备方法和应用 |
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