JPH08208571A - アミノケトン誘導体のラセミ化方法 - Google Patents

アミノケトン誘導体のラセミ化方法

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JPH08208571A
JPH08208571A JP7287066A JP28706695A JPH08208571A JP H08208571 A JPH08208571 A JP H08208571A JP 7287066 A JP7287066 A JP 7287066A JP 28706695 A JP28706695 A JP 28706695A JP H08208571 A JPH08208571 A JP H08208571A
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Hideki Tanada
英樹 棚田
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節生 吉野
Ryuichi Mita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要な光学活性アミノケトン誘導体からラセ
ミ化したアミノケトン誘導体を高収率で回収、再利用す
る。 【解決手段】 有機溶媒中にて一般式(1)で表される アミノケトン誘導体を有機溶媒中にて弱酸水溶液と作用
させて一般式(2) で表されるプロペノン誘導体を形成しこれを単離した
後、有機溶媒中もしくは無溶媒にてアミン類を添加して
反応させラセミ化したアミノケトン誘導体を製造する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中枢性の筋弛緩作用
を有する光学活性なアミノケトン誘導体の製造法に関す
る。さらに詳しくはアミノケトン誘導体を光学分割した
後の不要な光学活性アミノケトン誘導体をラセミ化させ
て再利用する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】アミノケトンを有する3−フェニル−5
−{2−(ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサ
ゾール[以下、PIPと略記する]は中枢性筋弛緩作用
を有することが知られている(特開平3−157375
号公報)。とりわけその一方の光学活性PIPはラセミ
体に比べて、さらに顕著な中枢性筋弛緩作用を有し、筋
緊張改善剤として有効な化合物である。この光学活性な
PIPの製造法としては、光学活性なL−カンファスル
ホン酸でジアステレオマー塩を形成させて光学分割する
方法である(特開平5−1380号公報)。該光学分割
方法においてはもう一方の不要な光学活性体を何らかの
手段で回収しなければ、収率は50%にも満たない等の
問題が生じ、工業的には必ずしも満足できる方法とは言
えない。しかしながら不要な光学活性体の回収法につい
ての先行技術はない。また、光学分割後のアミノケトン
誘導体の回収方法としては、2−メチル−1−(4−ト
リフルオロメチルフエニル)−3−ピロリジノ−1−プ
ロパノン(以下、MTPと略記する)を光学活性な光学
分割剤にて光学分割した後の濾液にピロリジンを加えて
MTPを回収する方法(特開昭63−310878号公
報)があるが、回収して得たMTPのラセミ化率につい
ては何ら記載あるいは示唆がなく該回収法は不要な光学
活性体をラセミ化させて回収する方法ではない。光学分
割法に於いては、不要な光学活性体をラセミ化して回収
しなければ、最小50%のアミノケトン誘導体を廃棄す
ることになり、工業的に必ずしも満足できる方法とは言
い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したよ
うにアミノケトン誘導体を光学分割剤にて光学分割した
後の不要な光学活性なアミノケトン誘導体を100%ラ
セミ化させて再利用することを課題とするものである。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明者等はこの課題達
成の為に光学活性なアミノケトン誘導体を100%ラセ
ミ化する方法について鋭意検討した。その結果、有機溶
媒中にて光学活性なアミノケトン誘導体と弱酸水溶液を
作用させてプロペノン誘導体を生成させ、引き続き該有
機溶媒層にアミン類を加えて反応させることで容易に1
00%ラセミ化したアミノケトン誘導体を得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、有機溶媒中にて一般式(1)
【化5】 [この式中R1
【化6】 を表し(R5はハロゲン原子:低級アルキル基:ベンジ
ル基:ベンゾイル基:ピリジル基:低級アルキル基で置
換されていてもよいフリル基;低級アルキル基で置換さ
れていても良いチエニル基;ハロゲン原子、低級アルコ
キシ基、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、アセト
アミド基、メタンスルホニルアミド基、アセチル基また
は低級アルコキシカルボニル基で置換されていても良い
フェニル基またはナフチル基を、R 6はトリフルオロメ
チル基、低級アルキル基で置換されていても良いフェニ
ル基を、Zは酸素原子またはイオウ原子を表す。)、ま
たR2は低級アルキル基、ベンジル基、メトキシ基、フ
ェニル基、アリル基、トリフルオロメチル基もしくは低
級アルコキシ基、またはシクロプロピルメチル基を表
す。R3及びR4はそれぞれ独立して飽和もしくは不飽和
の低級アルキル基を表すか、R3とR4が環状に結合して
ピロリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、モル
ホリン及びピぺラジンからなる群より選択された一種の
環状構造を形成しているものであっても良く、該環状構
造はメチル基、またはベンジル基で置換されていても良
い]で表される光学活性アミノケトン誘導体を有機溶媒
中にて弱酸水溶液と作用させて一般式(2)
【化7】 (式中R1,R2は前記と同じ)で表されるプロペノン誘
導体を形成しこれを単離した後、有機溶媒中もしくは無
溶媒にて一般式(3)
【化8】 (式中R3,R4は前記式(1)と同じ〕で表されるアミ
ン類を添加して反応させラセミ化したアミノケトン誘導
体を製造する方法を提供するものである。
【0006】本発明の方法によれば、不要な光学活性ア
ミノケトン誘導体からラセミ化したアミノケトン誘導体
を高収率で回収できるばかりでなく、一旦ラセミ化した
アミノケトン誘導体を単離操作することなく該有機溶媒
層にて、そのまま光学分割操作に付すことのできる利点
もあり、工業的に価値の高い方法である。
【0007】本発明の具体的な態様は以下の通りであ
る。光学活性アミノケトン誘導体の塩酸塩を水に溶解
し、炭酸ナトリウムのようなアルカリにて中和し遊離の
光学活性アミノケトン誘導体とする。遊離のアミノケト
ン誘導体は有機溶媒で抽出し光学活性アミノケトン誘導
体の有機溶媒溶液とする。この有機溶媒溶液に弱酸水溶
液を加え数時間作用させて、有機溶媒層にプロペノン誘
導体を生成させる。分液後、有機溶媒層にアミン類を加
えて反応させることでラセミ化したアミノケトン誘導体
を得る。
【0008】本発明方法で使用する光学活性アミノケト
ン誘導体は特開平5−51380号公報に記載の方法に
て製造することができる。例えば、アミノケトンを有す
る(−)−3−フェニル−5−{2−(ピロリジニルメ
チル)ブチリル}イソオキサゾール[以下、(−)PI
Pと略記する]は具体的には3−フェニル−ブチルイソ
オキサゾールとピロリジンをメタノールに溶解した溶液
にホルマリンを加えてPIPを生成させ有機溶媒にて抽
出する。抽出後有機溶媒層に光学活性なD−10−カン
ファスルホン酸を加えて光学分割操作を行い、後処理後
に(−)PIPを塩酸塩として単離する。また(+)−
2−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフエニル)
−3−ピロリジノ−1−プロパノン[(+)MTPと略
記する]の製造法としては、まず特開昭63−1194
24号公報に記載の方法にてMTPを生成した後で、特
開昭63−225367号公報に記載の方法にて光学分
割し、(+)MTPを製造する。具体的には1−(4−
α、α、α−トリフルオロメチルフェニル)−1−プロ
パノン、パラホルムアルデヒド、ピロリジン塩酸塩、イ
ソプロピルアルコールの混合溶液に濃塩酸を加えて加熱
還流することでMTPが生成する。MTPはL−アセチ
ルフェニルグリシンで光学分割操作を行った後で(+)
MTPの塩酸塩の形で単離する。
【0009】本発明で使用する有機溶媒としては、具体
的にはジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メチルプロピルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸アミル等の酢酸ア
ルキルエステル類、またはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼ
ン等の芳香族炭化水素類が好ましい。特に好ましくは酢
酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸アルキルエステル類であ
る。
【0010】アミノケトン誘導体と作用させる弱酸とは
酸解離定数の逆数の対数値(以下、pKaと略する)が
2以上の酸が好ましく、より好ましくはpKaが4以上
である次亜塩素酸、ほう酸等の無機酸、酢酸、酪酸、グ
ルタル酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸である。
【0011】弱酸の使用量はアミノケトン誘導体に対し
て0.1倍モル以上であればよいが、好ましくは1.0
倍モル以上であればよい。特に好ましくは1.2倍モル
以上である。使用量の上限について特に制限はないが、
あまり過剰に用いるのは経済的見地から好ましくない。
その為通常は10倍モル以下で使用される。
【0012】弱酸の水溶液の濃度としては特に制限はな
いがあまり濃度を低くすると容積効率が悪くなり好まし
くない。また濃度を高くするとプロペノン誘導体の生成
率が低下し好ましくない。好ましくは0.5〜90重量
%である。より好ましくは1〜50重量%である。
【0013】有機溶媒中のアミノケトン誘導体の濃度は
とくに限定されるものではないが、1〜50重量%の範
囲である。好ましくは10〜30重量%の範囲である。
1重量%未満では反応上特に問題点はないが、容積効率
の低下ならびに経済上の見地から好ましくはない。一方
50重量%を越えると反応混合物が粘ちょうになり反応
が充分に進行せずプロペノン誘導体の収率が低下するこ
とがある。
【0014】弱酸水溶液と作用させる温度は−10〜8
0℃まで許容され、好ましくは0〜60℃の範囲であ
る。−10℃未満では反応が充分進行せずプロペノン誘
導体の収率が低下する。一方80℃を越えるとアミノケ
トン誘導体の分解が起こり易く収率が低下することがあ
る。反応の終点はガスクロマトグラフィーまたは液体ク
ロマトグラフィーなどの手段を用いて容易に知ることが
できる。
【0015】プロペノン誘導体の生成が終了した後は有
機溶媒層を分液して必要に応じて未反応のアミノケトン
誘導体を燐酸、塩酸等の強酸水溶液にて洗浄を行い除去
すればよい。ラセミのアミノケトン誘導体を生成するた
めに溶媒層に加えるアミン類の量はプロペノン誘導体に
対して理論上は等モルであるが、より好ましくは1.0
5倍モルである。
【0016】アミン類と反応させる温度は−10〜80
℃まで許容され、好ましくは0〜60℃である。−10
℃未満では反応が充分進行せずに収率が低下する。80
℃を越えると副生物が生成して収率を低下させることが
ある。
【0017】アミン類と反応終了後に、水洗して無水硫
酸ナトリウム等で乾燥する。もしくは水と共沸する溶媒
の場合は共沸させて水分を除去する。乾燥後に光学活性
な10−カンファスルホン酸等の光学分割剤を加えて光
学分割操作にて必要な光学活性アミノケトン誘導体を得
ることができる。また、必要に応じてラセミのアミノケ
トン誘導体の塩酸塩を製造する方法としては、具体的に
反応終了後に塩酸水を加えて塩酸塩化して、分液した有
機溶媒層に溶解度を減少させるクロロホルム等の有機溶
媒を加えて晶析させたのち、該晶析マスを吸引濾過など
の固液分離操作で単離すればよい。
【0018】
【実施例】以下、実施例によって本発明の方法を詳細に
説明する。 参考例1 〔3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール〕ベン
ズアルドキシム10g(0.082モル)および1−ヘ
キシン−3−オール9g(0.092モル)をジクロロ
メタン50mlに溶解した。反応液を氷冷し、12%次
亜塩素酸ナトリウム水溶液58g(0.1モル)を内温
15〜25℃に保ちながら滴下した。滴下終了後、内温
15〜25℃に保ちながら3時間撹拌した。この反応液
に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液49g(0.07
9モル)を滴下した。反応液の内温を10℃に冷却し、
ピリジン塩酸塩水溶液(6N塩酸2.8mlとピリジン
1.3mlで調製)を20分間かけて滴下した。その
後、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液とピリジン塩酸
塩水溶液を交互に3回ずつ滴下反応した。反応液を分液
して得られたジクロロメタン層に5%亜硫酸水素ナトリ
ウム水溶液100mlを加えて30分間撹拌した。ジク
ロロメタン層を水、塩酸水の順に洗浄した後ジクロロメ
タンを留去した。残渣をエタノール40mlから再結晶
して目的化合物10.6gを得た。融点89〜90℃
【0019】参考例2 〔3−フェニル−5−(2−ピロリジノメチルブチリ
ル)イソオキサゾール塩酸塩〕 (PIP塩酸塩と略す
る) 3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール20g
(0.093モル)及びピロリジン7.93g(0.1
11モル)をメタノール62gに加えた。反応液を撹拌
し、内温を20〜30℃に保ちながら37%ホルマリン
水溶液9.04g(0.111モル)を滴下した。滴下
終了後、20〜30℃に保ち、1時間撹拌した。反応液
に酢酸エチル178gを加えた。さらに水150gを加
え分液抽出して有機層を得た。得られた有機層を氷冷
し、2N塩酸水溶液178gを加えて分液抽出した。得
られた水層をクロロホルム180gで抽出した。水層を
再びクロロホルムで抽出し、得られたクロロホルム層を
合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウ
ムを濾別して得られたクロロホルム溶液に酢酸エチル2
94gを撹拌下、滴下した。溶液を氷冷して析出した結
晶を濾取して酢酸エチルで洗浄し、減圧下乾燥して無色
の目的化合物を20.8g得た。融点151〜153℃
【0020】参考例3 〔(−)−3−フェニル−5−(2−ピロリジノメチル
ブチリル)イソオキサゾール塩酸塩〕PIP10g
(0.0333モル)を酢酸エチル200mlに溶解し
た。この溶液にD−10カンファスルホン酸11.5g
を加えて30分間撹拌し、溶解させた。この溶液を氷冷
下2時間撹拌して析出した結晶を濾取した。得られた結
晶を酢酸エチルで洗浄後乾燥して(−)PIP・D−1
0−カンファスルホン酸11.8gを得た。(−)PI
P・D−10−カンファスルホン酸7.0gを水40m
lと酢酸エチル40mlの混合液に溶解し、10%炭酸
ナトリウム水溶液22mlを加え、10分間撹拌した。
反応液を分液し、得られた有機層を10%炭酸ナトリウ
ム水溶液11mlで洗浄した。ついで、この有機層を2
N塩酸水17mlで2回抽出して、水層を合わせた。こ
の水溶液からクロロホルム12mlで2回抽出してクロ
ロホルム層を合わせた。得られたクロロホルム溶液を無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾別し
て得たクロロホルム溶液に酢酸エチル72mlを滴下し
て1時間室温で撹拌した後、氷冷下、1時間撹拌した。
析出した結晶を濾取して(−)PIP塩酸塩2.5gを
得た。融点145〜146℃ 光学純度99.85%以
【0021】実施例1 酢酸ブチル500gに(−)PIP塩酸塩112.2g
(0.335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液74
1.9g(0.350モル)を加えて脱塩し、溶媒層を
分液して500gの水で洗浄した。洗浄後、純水500
gに酢酸40g(0.670モル)を溶かした酢酸水溶
液を加えて20〜30℃の温度で15時間撹拌して反応
させた。反応終了後に有機溶媒層を分液し、5%燐酸水
溶液250gと水250gで洗浄した。該有機溶媒層に
ピロリジン26.2g(0.368モル)を加えて20
〜30℃で1時間撹拌下で反応させた。反応終了後に該
有機溶媒層を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。乾燥剤除去後有機溶媒層を減圧下に濃縮することに
よりラセミPIP95.0g(0.318モル)を得
た。(−)PIPに対する収率は95%であり、キラル
カラムを用いた液体クロマトグラフィーにて分析した結
果、PIPの(+)体と(−)体の比は50:50であ
った。
【0022】実施例2 酢酸ブチル500gに(−)PIP塩酸塩112.2g
(0.335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液74
1.9g(0.350モル)を加えて脱塩し、溶媒層を
分液して500gの水で洗浄した。洗浄後、純水500
gに酢酸40g(0.670モル)を溶かした酢酸水溶
液を加えて20〜30℃の温度で10時間撹拌して反応
させた。反応終了後に有機溶媒層を分液し、5%燐酸水
溶液250gと水250gで洗浄した。該有機溶媒層に
ピロリジン26.2g(0.368モル)を加えて20
〜30℃で1時間撹拌下で反応させた。反応終了後に該
有機溶媒層を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。乾燥剤除去後にL−10−カンファスルホン酸15
5g(0.67モル)を加えて2種類のジアステレオマ
ー塩を形成させ、晶析させて難溶性のジアステレオマー
塩を分離した。乾燥して(+)PIPのカンファスルホ
ン酸塩を得た。 収量 112.1g(0.147モル) 収率 43.9モル% 光学純度 99.5%ee
【0023】実施例3 酢酸ブチル500gに(−)PIP塩酸塩112.2g
(0.335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液74
1.9g(0.350モル)を加えて脱塩し、溶媒層を
分液して500gの水で洗浄した。洗浄後、純水500
gに酪酸59g(0.670モル)を溶かした酪酸水溶
液を加えて20〜30℃の温度で10時間撹拌して反応
させた。反応終了後に有機溶媒層を分液し、5%燐酸水
溶液250gと水250gで洗浄した。該有機溶媒層に
ピロリジン26.2g(0.368モル)を加えて20
〜30℃で1時間撹拌下で反応させた。反応終了後に該
有機溶媒層を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。乾燥剤除去後にL−10−カンファスルホン酸15
5g(0.67モル)を加えて2種類のジアステレオマ
ー塩を形成させ、晶析させて難溶性のジアステレオマー
塩を分離した。乾燥して(+)PIPのカンファスルホ
ン酸塩を得た。 収量 111.5g(0.146モル) 収率 43.6モル% 光学純度 99.5%ee
【0024】実施例4 トルエン500gに(−)PIP100g(0.335
モル)を溶解させたあと、純水500gにホウ酸41.
4g(0.670モル)を溶かしたホウ酸水溶液を加え
て20〜30℃の温度で10時間撹拌して反応させた。
反応終了後に有機溶媒層を分液し、5%燐酸水溶液25
0gと水250gで洗浄した。該有機溶媒層にピロリジ
ン26.2g(0.368モル)を加えて20〜30℃
で1時間撹拌下で反応させた。反応終了後に該有機溶媒
層を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥
剤除去後にL−10−カンファスルホン酸155g
(0.67モル)を加えて2種類のジアステレオマー塩
を形成させ、晶析させて難溶性のジアステレオマー塩を
分離した。乾燥して(+)PIPのカンファスルホン酸
塩を得た。 収量 109.8g(0.144モル) 収率 43.0モル% 光学純度 99.2%ee
【0025】参考例4 2−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフェニル)
−3−ピロリジノ−1−プロパノン 1−(4−α,α,α−トリフルオロメチルフェニル)
−1−プロパノン2.5g、パラホルムアルデヒド1.
11g、ピロリジン塩酸塩1.6g及びイソプロピルア
ルコール20mlとの混合液に濃塩酸0.1mlを加え
16時間加熱還流する。反応終了後、反応液を減圧下に
濃縮しイソプロピルアルコールを留去する。得られた残
渣に水を加え酢酸エチルで洗浄する。その水層をアンモ
ニア水でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出する。この
酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤
除去後濃縮して油状物の目的化合物1.58gを得た。
【0026】参考例5 (+)−2−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフ
ェニル)−3−ピロリジノ−1−プロパノン塩酸塩 MTP306g(1.07モル)及びd−アセチルフェ
ニルグリシン(〔α〕 20 D−212.8°,c=1.
0,メタノール)210g(1.08モル)を酢酸エチ
ル1400mlに溶解し、塩を生成させた後、室温で一
晩放置ついで約5℃で3時間撹拌する。析出した結晶を
濾過し、減圧乾燥するとMTP・L−アセチルフェニル
グリシン塩219gを得る。濾液からも175gの2次
晶を得た。結晶394gに10%食塩水630ml、酢
酸エチル950ml、及び28%アンモニア水60ml
を加えて溶解後、有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥する。次いで、酢酸エチル溶液中に冷
却下塩化水素ガス29gを徐々に導入後、内温約5℃で
2時間撹拌する。析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで
洗浄後減圧乾燥すると(+)MTP塩酸塩217gを得
た。
【0027】実施例5 酢酸ブチル500gに(+)MTP塩酸塩107.96
g(0.335モル)と5%アンモニア水119.0g
(0.350モル)を加えて脱塩した。脱塩後に分液し
て溶媒層を水500gで洗浄し、純水500gに酢酸4
0g(0.670モル)を溶かした酢酸水溶液を加えて
20〜30℃の温度で10時間撹拌した。撹拌終了後に
有機溶媒層を分液し、5%燐酸水溶液250gと水25
0g洗浄した。該有機溶媒層にピロリジン26.2g
(0.368モル)を加えて20〜30℃で1時間撹拌
下で反応させた。反応終了後に有機溶媒層を5%炭酸ナ
トリウム水溶液400gで洗浄した。洗浄後に無水硫酸
マグネシュウム20gにて20時間乾燥した。乾燥剤除
去後減圧乾燥下にて濃縮することにより、油状のMTP
93.67g(0.318モル)を得た。収率は(+)
MTP塩酸塩に対して98モル%であった。また油状の
MTPをキラルカラムによる液体クロマトグラフィーに
て分析を行った結果、(+)体と(−)体との比は5
0:50でありラセミ化率100%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法によれば、不要な光学活性
アミノケトン誘導体からラセミ化したアミノケトン誘導
体を高収率で回収できるばかりでなく、一旦ラセミ化し
たアミノケトン誘導体を単離操作することなく該有機溶
媒層にて、そのまま光学分割操作に付すことのできる利
点もあり、工業的に価値の高い方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/425 C07B 55/00 A 7419−4H (72)発明者 三田 隆一 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶媒中にて一般式(1) 【化1】 [この式中R1は 【化2】 を表し(R5はハロゲン原子:低級アルキル基:ベンジ
    ル基:ベンゾイル基:ピリジル基:低級アルキル基で置
    換されていてもよいフリル基;低級アルキル基で置換さ
    れていても良いチエニル基;ハロゲン原子、低級アルコ
    キシ基、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、シア
    ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、アセト
    アミド基、メタンスルホニルアミド基、アセチル基また
    は低級アルコキシカルボニル基で置換されていても良い
    フェニル基またはナフチル基を、R 6はトリフルオロメ
    チル基、低級アルキル基で置換されていても良いフェニ
    ル基を、Zは酸素原子またはイオウ原子を表す。)、ま
    たR2は低級アルキル基、ベンジル基、メトキシ基、フ
    ェニル基、アリル基、トリフルオロメチル基もしくは低
    級アルコキシ基、またはシクロプロピルメチル基を表
    す。R3及びR4はそれぞれ独立して飽和もしくは不飽和
    の低級アルキル基を表すか、R3とR4が環状に結合して
    ピロリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、モル
    ホリン及びピぺラジンからなる群より選択された一種の
    環状構造を形成しているものであっても良く、該環状構
    造はメチル基、またはベンジル基で置換されていても良
    い]で表される光学活性アミノケトン誘導体を有機溶媒
    中にて弱酸水溶液と作用させて一般式(2) 【化3】 (式中R1,R2は前記と同じ)で表されるプロペノン誘
    導体を形成しこれを単離した後、有機溶媒中もしくは無
    溶媒にて一般式(3) 【化4】 (式中R3,R4は前記式(1)と同じ〕で表されるアミ
    ン類を添加して反応させラセミ化したアミノケトン誘導
    体を製造する方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒がハロゲン化炭化水素類、酢酸
    アルキルエステル類、ケトン類、芳香族炭化水素類であ
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 弱酸の酸解離定数の逆数の対数値(pK
    a)が2以上である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 弱酸水溶液と作用させる温度が−10〜
    70℃である請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 弱酸の使用量がアミノケトン誘導体に対
    して0.1〜10倍である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 アミン類と反応させる反応温度が−10
    〜70℃である請求項1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112375005A (zh) * 2019-08-16 2021-02-19 国药集团工业有限公司 一种氯胺酮、其衍生物或其盐的消旋化方法

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