JPH08216021A - 回転砥石のツルーイング方法および回転砥石製造方法 - Google Patents

回転砥石のツルーイング方法および回転砥石製造方法

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JPH08216021A
JPH08216021A JP4501195A JP4501195A JPH08216021A JP H08216021 A JPH08216021 A JP H08216021A JP 4501195 A JP4501195 A JP 4501195A JP 4501195 A JP4501195 A JP 4501195A JP H08216021 A JPH08216021 A JP H08216021A
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truing
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abrasive grains
grindstone
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Kiyoshi Sawada
潔 沢田
Tomohiko Kawai
知彦 河合
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Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホイールや軸を痛めることなく、ダイヤモン
ド砥粒を埋め込んだ回転砥石を確実にツルーイングす
る。 【構成】 ダイヤモンド砥粒101を埋込んだ回転砥石
1と鋳鉄により形成されたホイール状のツルーイング工
具2を共に回転させながら、回転砥石1をツルーイング
工具2に低圧で接触させ、回転砥石1の外周面をツルー
イング工具2に万遍なく摺接させる。周速の速いツルー
イング工具2との摩擦によりダイヤモンド砥粒101が
加熱され、高温下でカーボンと親和性が高い鋳鉄により
ダイヤモンドのカーボンが吸収されて各々のダイヤモン
ド砥粒101が消耗し、回転砥石1全体の外周面形状が
ツルーイング工具2の外周面形状に倣ってツルーイング
される。化学的な反応を利用してダイヤモンド砥粒10
1を消耗させることで成形作業を行っているので、切削
作業でツルーイングを行う場合のように回転砥石1を強
い力で圧迫する必要がなく、回転砥石1の折損が防止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転砥石のツルーイン
グ方法および回転砥石製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】安定した精密研削加工を行うためには、
回転砥石の定期的なドレッシング(石出し)やツルーイ
ング(形状修正)が不可欠である。
【0003】一般的なセラミック系の回転砥石の場合に
は、回転砥石の周面に尖鋭な単結晶ダイヤモンド製のド
レス工具を当てることによりドレッシング作業とツルー
イング作業を同時に行う。つまり、磨耗してカドのなく
なった砥粒の一部をドレス工具で破壊してこの砥粒に不
規則な凹凸形状を与えて切削機能を再生する作業と、磨
耗が進んで埋め込みが浅くなった砥粒をドレス工具で掘
り出すようにして取り除く作業、および、回転砥石の表
層の結合剤を砥粒もろともドレス工具で削り取ってカド
のある新しい砥粒を表面に突出させると共に回転砥石自
体の形状を整えるといった作業の各々を回転砥石の自生
作用を利用して同時進行的に行うのである。従って、回
転砥石の目の荒さ、つまり、結合剤の表面から突出する
砥粒の高さは、個々の砥粒の大きさによる影響を大きく
受け、砥粒の大きさが不揃いであると精密な加工を行う
ことは困難となる。精密な加工を行うためには回転砥石
の製造段階で砥粒の大きさを十分に揃えておく必要があ
り、特に、微小な砥粒の中に大きな砥粒が混入すること
は許されない。
【0004】また、ダイヤモンドの粉末を砥粒として用
いた精密加工用の回転砥石に対してはセラミック製の修
正砥石によってツルーイングが行われるが、このツルー
イング作業は、回転砥石の自生作用を利用してドレッシ
ング作業を並行して行う前述のツルーイング方法とでは
その方法が大きく異なる。つまり、ダイヤモンドの粉末
を砥粒として用いた精密加工用の回転砥石のツルーイン
グ作業では、埋め込みが浅くなった砥粒をドレス工具で
掘り出すようにして取り除くとか、結合剤をドレス工具
で削り取って新しい砥粒を表面に突出させるとかいった
ドレッシング作業はツルーイング作業のうちに含まれ
ず、回転砥石から突出しているダイヤモンドの砥粒それ
自体を修正砥石で研削することにより回転砥石の外径形
状を整えるといったツルーイング作業が行われるのであ
る。当然、ダイヤモンドの砥粒を切削するためには回転
砥石を相当な力で修正砥石に圧接する必要があり、ホイ
ールや軸が細い回転砥石の場合では折損が生じる危険が
ある。また、強い圧接力によって生じる切削抵抗によっ
てダイヤモンド砥粒自体が結合剤から剥離してしまう
と、回転砥石の自生作用を利用したドレッシング作業を
並行して行ったツルーイング作業と同程度の表面精度し
か得られず、精密研削に適した外周面形状が損われると
いった恐れがある。
【0005】なお、ダイヤモンドの粉末を砥粒として用
いた精密加工用の回転砥石に対するドレッシング方法と
しては、被加工物の側を陽極、また、回転砥石の側を陰
極にして電解液をかけながら放電を行って、砥粒を埋め
込むためにホイールの外周面に形成した結合剤部分を徐
々に溶かしながら、次々と新しいダイヤモンド砥粒を表
面に露出させてゆく電解ドレッシング法がある。但し、
この方法は結合剤の層のみを破壊するドレッシング方法
であって、砥粒自体の形状を調整して回転砥石の表面形
状を厳密に整えるものではないので、ある程度精密な表
面を得るためには、前述したセラミック系の回転砥石の
場合と同様、回転砥石の製造段階で砥粒の大きさを十分
に揃えておく必要がある。また、それ以上の精度を要求
するのであれば、前述したセラミック製の修正砥石によ
るツルーイング作業を並行して行う必要がある。当然で
あるが、電着法や電鋳法等でダイヤモンドの砥粒を一層
のみ埋め込んだ超精密加工用の回転砥石では、結合剤を
溶かして次のダイヤモンド砥粒を表面に露出させるとい
うわけにはゆかないので、ツルーイングに代る方法とし
てこの電解ドレッシングを適用することはできない。
【0006】そして、最近では、各種の穴加工や溝加工
等に対する精密研削の要求が特に高まっており、これら
の精密研削に対応するためには、ダイヤモンドの砥粒を
埋め込んだ精密な回転砥石の使用が望まれている。回転
砥石のホイールを精密に加工することにより、所望する
形状を備えた非常に高精度の回転砥石が得られるからで
ある。
【0007】しかし、これに適したツルーイング方法と
いったものは特に開発されておらず、電解ドレッシング
等を以て代替するとしても、実際には、精密研削に必要
とされるような回転砥石の細いホイールおよびその軸が
放電の衝撃に耐えられずに折損する等といった問題があ
り、また、ダイヤモンドの砥粒を一層のみ埋め込んだ超
精密加工用の回転砥石に対しては、このような方法をツ
ルーイング方法として適用することはできはない。
【0008】また、セラミック製の修正砥石を用いたダ
イヤモンド砥石のツルーイング作業では、回転砥石を相
当な力で修正砥石に押し付けなければならず、電解ドレ
ッシングと同様、ホイールや軸が細い場合のツルーイン
グ作業には不適当である。たとえ回転砥石のホイールや
軸が十分に強固であったとしても、ダイヤモンドの砥粒
が堅いので、例えば、図3(a)に示されるように、セ
ラミック製の修正砥石100によってダイヤモンド砥粒
101自体を切削してツルーイング作業を行うことは非
常に困難であり、最終的には、図3(b)に示されるよ
うに、回転砥石のホイール103に砥粒101を定着し
ているメッキ等の結合剤102から埋め込みの浅い砥粒
101が掘り出されて剥離するようになってしまうの
で、回転砥石の自生作用を利用した通常のドレッシング
作業と同様の結果となり、精密なツルーイング作業とは
ならない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を解消し、回転砥石のホイールや軸を痛
めることなく、ダイヤモンドの砥粒を埋め込んだ回転砥
石を確実にツルーイングすることのできる回転砥石のツ
ルーイング方法および回転砥石製造方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ダイヤモンド
砥粒を外周面に定着させた回転砥石のツルーイング方法
において、カーボンと親和性のある素材で形成されたツ
ルーイング工具に回転砥石の外周面を万遍なく摺接させ
ることによって回転砥石をツルーイングすることを特徴
とする構成により前記目的を達成した。
【0011】また、ホイール状に形成されたツルーイン
グ工具と前記回転砥石とを回転させて共摺りさせること
によリ、回転砥石の外周面をツルーイング工具に万遍な
く摺接させるようにした。
【0012】更に、回転砥石またはツルーイング工具の
うち少なくともその一方または双方を加熱して前記のツ
ルーイング作業を行うことにより、ツルーイング作業の
処理時間を短縮した。
【0013】また、これらのツルーイング方法で回転砥
石を製造することにより、砥粒の大きさや形状が不揃い
であっても精密加工に適した回転砥石を得られるように
した。
【0014】
【作用】ダイヤモンド砥粒を外周面に定着させた回転砥
石の外周面をカーボンと親和性のある素材で形成された
ツルーイング工具に万遍なく摺接させる。この結果、砥
粒のカーボンがツルーイング工具により化学的に吸収さ
れて回転砥石の外周面が消耗し、摺接面におけるツルー
イング工具の形状が回転砥石の外周面に転写されて回転
砥石のツルーイングが行われる。
【0015】この際、回転砥石を平砥石状のツルーイン
グ工具に当ててツルーイング作業を行うこともできる
が、ホイール状に形成されたツルーイング工具を回転さ
せながら回転砥石に共摺りさせてツルーイングを行うよ
うにすれば効果的である。
【0016】また、回転砥石またはツルーイング工具の
うち少なくともその一方または双方を加熱してツルーイ
ング作業を行うようにすれば、化学的な反応が促進され
るので、より短時間でツルーイング作業を行うことがで
きる。
【0017】このツルーイング方法は、回転砥石の自生
作用を利用したものではなく、砥粒それ自体を消耗させ
て回転砥石の形状を整えるものであるから、回転砥石製
造の最終段階でこれを適用するようにすれば、回転砥石
の外周面に定着されているダイヤモンド砥粒の形状や大
きさに多少のばらつきがある場合でも、精密な外周面形
状を有する回転砥石を製造することができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1はホイール状に形成されたツルーイング工具
2と回転砥石1とを回転させて共摺りすることによりツ
ルーイング作業を行う場合の実施例を示す概念図であ
る。
【0019】回転砥石1は、図1および図2(b)に示
されるように、回転砥石1の芯材となるホイール部3
と、これと一体に形成された軸部4、および、ダイヤモ
ンド砥粒101をホイール部3の外周面に定着している
結合剤5により構成されている。この例では、電着法も
しくは電鋳法によりホイール部3の外周面にダイヤモン
ド砥粒101を定着させた回転砥石1の例を示してい
る。
【0020】ツルーイング工具2は、カーボンと親和性
のある素材、例えば、鋳鉄等により所望する外周面形状
を備えて一体的に形成され、汎用研削盤等の回転駆動手
段に通常の研削用回転砥石に換えて取り付けられてい
る。図1では回転砥石1の先端を完全な円筒形に仕上げ
る場合について示しているので、ツルーイング工具2の
外周面形状も単純な円筒形であるが、無論、回転砥石1
の先端に周溝を設けたりビヤ樽型や糸巻型の凹凸を設け
たりするような場合では、その形状に応じてツルーイン
グ工具2の外形を決めるようにする。これが所望する外
周面形状である。また、回転砥石1の先端に単純なテー
パを設けるような場合には、ツルーイング工具2の外周
面形状をテーパ状に形成する方法の他、ツルーイング工
具2の回転軸と回転砥石1の回転軸との成す角が所望す
るテーパにマッチするように各軸の角度を設定してスト
レートのツルーイング工具2で加工を行う方法もある。
いずれも周知事項であるが、ツルーイング工具2は研削
作業を目的とするものではないので、その外周面には格
別の目立て等は施されておらず、この点のみが従来の研
削用回転砥石の概念と相違する。
【0021】ツルーイング工具2と回転砥石1とを回転
させて共摺りさせることでツルーイング作業を行うため
の最も簡単な構成は、アンギュラピン等を研削するため
に市販されている専用ジグと汎用研削盤との組み合わせ
によって実現され得る。無論、専用化した自動機械等を
用いて、回転砥石1による研削加工中に必要に応じてツ
ルーイング作業を行うようにすることが望ましいが、ツ
ルーイング作業の作用原理に関してはどのような手法で
これを行っても同様であるので、ここでは、最も簡単な
例として、前述の専用ジグと汎用研削盤との組み合わせ
でツルーイングを実現する場合を例にとって説明するこ
とにする。
【0022】この専用ジグはロッド材をくわえるための
チャック部と、このチャック部を所望する角度に傾けて
保持する調整機構と、その角度を維持したままチャック
を手動回転させるためのハンドル機構、および、これら
の各要素を取り付けた本体基部により構成されている。
そして、本体基部は磁性体で形成されており、汎用研削
盤のテーブルに標準装備されている磁気チャック等によ
り、テーブル上の任意位置に固定することができるよう
になっている。
【0023】そこで、汎用研削盤の研削用回転砥石を外
してその替わりにツルーイング工具2を装着し、前述し
た専用ジグのチャックに回転砥石1の軸部4をくわえさ
せ、これを汎用研削盤のテーブル上に固定して図1に示
されるような状態にする。回転砥石1のホイール部3が
ツルーイング工具2に対して図1に示すような状態(ま
たはこれと同等な状態)になるようにテーブルや専用ジ
グの位置決め作業を行うためにはある程度の技術が要求
されるが、基本的には、汎用研削盤の研削用回転砥石で
ロッド材を円筒状またはテーパ状に削る場合の段取り作
業と全く同様である。従って、当業者にとっては周知の
ことで、その実施については何らの困難性もない。一般
的な汎用研削盤を用いる場合には、ツルーイング工具2
の真下に回転砥石1のホイール部3が位置するように位
置決めを行った方が作業が容易である。
【0024】そして、この状態で汎用研削盤の主軸を駆
動して図1の矢印aの方向にツルーイング工具2を回転
させ、前述した専用ジグのハンドルを操作して回転砥石
1を例えば図1の矢印bの方向に回転させる。回転砥石
1を回転させるのは、この回転砥石1のホイール部3の
外周面が万遍なくツルーイング工具2の外周面に摺接す
るようにするためであるから、各々の外周面が擦り合わ
されるようにして摺接する限りツルーイング工具2およ
び回転砥石1の回転方向に規制はない(但し、周速が等
しく逆方向に回転する場合のみ不適である)。そして、
汎用研削盤のテーブルに矢印c方向の微速送りを掛け、
回転砥石1のホイール部3がツルーイング工具2の外周
面に徐々に接近してゆくようにする。前述したようにツ
ルーイング工具2の真下に回転砥石1のホイール部3を
位置させた場合では、矢印cの送りが汎用研削盤のZ軸
方向の切り込み送りに相当するので、位置決めや送りの
精度が保証され易くなるといった利点がある。
【0025】そして、切り込みに相当する送りによって
回転砥石1のホイール部3がツルーイング工具2の外周
面に極めて接近すると、ホイール部3の外周面に定着さ
れているダイヤモンド砥粒101のうち最も突出量の大
きなものが最初にツルーイング工具2の外周面と接触
し、あたかも、ダイヤモンド砥粒101がツルーイング
工具2の外周面を切削するような現象が生じる。このと
き、ツルーイング工具2の周速は極めて速いので、ツル
ーイング工具2の外周面と接触したダイヤモンド砥粒1
01は摩擦によって相当に加熱され、高温下においてカ
ーボンと親和性の高い鋳鉄で形成されたツルーイング工
具2によりカーボンを吸収され、結果的に、自らが磨耗
したかたちでダイヤモンド砥粒101の側が消耗し、ツ
ルーイング工具2の側は殆ど磨耗しない。
【0026】この現象は化学的な反応によるものであっ
て切削によるものではないので、セラミック製の修正砥
石で工具のダイヤモンド砥粒を加工する従来技術とは相
違し、回転砥石1(工具)をツルーイング工具2(修正
砥石)に強力に押し付ける必要はなく、回転砥石1のホ
イール部3や軸部4が折損するといった危険は全くな
い。また、ダイヤモンド砥粒101に大きな切削抵抗が
作用してダイヤモンド砥粒101自体が結合剤5の部分
から剥離してしまうといったこともないので、ドレッシ
ング効果が派生することもない。
【0027】以下、矢印c方向の微速送りに伴い、前記
と同様な現象が突出量の多い順に従ってホイール部3外
周面のダイヤモンド砥粒101の各々に順次発生し、そ
の結果、各々のダイヤモンド砥粒101が前記と同様に
して消耗し、最終的に、回転砥石1の軸心から各ダイヤ
モンド砥粒101の最も突出した部分までの距離が全て
一定となって、ホイール部3の外周面は完全な円筒形に
成形される。より厳密にいえば、回転砥石1の軸心上の
一点を通りこの軸に直交する平面内に位置する最外郭の
ダイヤモンド砥粒101の突出量が全て一定になる(所
望する形状が円筒形とは限らない)ということであり、
当然、ツルーイング工具2が糸巻型に形成されていれば
ホイール部3の外周面はビヤ樽型に成形され、また、ツ
ルーイング工具2がビヤ樽型に成形されていればホイー
ル部3の外周面は糸巻型に形成されることになる。
【0028】結合剤の部分を電解または削り取ったりす
ることで石出しを行ったり砥粒自体を不揃いに破壊する
ことで回転砥石1の切削機能を回復するのではなく、各
々のダイヤモンド砥粒101自体を滑らかに消耗させて
ホイール部3の外周面形状を整えるようにしているの
で、製造工程においてダイヤモンド砥粒101の形状や
大きさに不揃いが生じているような場合であっても、製
造の最終工程でこのツルーイング方法を施すことにより
適切な外形形状を備えた回転砥石1を得ることができる
ようになる。
【0029】図1に示す矢印d方向の送りは厚みの少な
いツルーイング工具2でスパンの長い回転砥石1を仕上
げる場合の送りであり、また、この送りによってツルー
イング工具2の局部的な磨耗が防止される。無論、この
ような送りは回転砥石1の先端を完全な円筒形またはテ
ーパに仕上げる場合にのみ有効で、周溝その他の複雑な
形状を形成する場合については適用されない(薄いツル
ーイング工具2を利用してその厚み以上の溝を回転砥石
1に成形する場合等は例外である)。前述した通り、化
学的な反応によってダイヤモンド砥粒101を消耗させ
るようにしているため、回転砥石1を用いて行われる研
削加工の途中で行われる通常のツルーイング作業でツル
ーイング工具2それ自体が磨耗するということはあまり
ないが、回転砥石1の製造工程の最終段階で多数の回転
砥石1に対して仕上げのためのツルーイング作業を連続
して施すような場合には、ツルーイング工具2が磨耗す
るということも有り得る。そのような場合は、回転砥石
1(ホイール部3)の形状に合わせて成形された通常の
修正砥石により従来と同様の方法でツルーイング工具2
に対するツルーイング作業を行い、ツルーイング工具2
の形状を修正するようにする。
【0030】この実施例の方法により最終的に成形され
るダイヤモンド砥粒101の形状を図2(a)の側面図
および図2(b)の断面図に概念的に示し、また、この
実施例の方法によって得られたダイヤモンド砥粒101
の実質的な形状を図4の顕微鏡写真に示す。図4に示さ
れるように本実施例で成形されたダイヤモンド砥粒10
1には欠け等による表面形状の不揃いが殆どなく、ま
た、結合剤5からのダイヤモンド砥粒101の脱落も殆
ど認められず、これにより極めて精密な切削加工が可能
となる。なお、図4の中庸濃度部分が結合剤5の部分、
散在するシャドウ部がダイヤモンド砥粒101の部分、
また、シャドウ部内に見られるハイライト部がツルーイ
ングされたダイヤモンド砥粒101の表面である。図5
はセラミックの修正砥石による従来通りのツルーリング
作業で回転砥石1をツルーイングして得られたダイヤモ
ンド砥粒101の形状を示すもので、ダイヤモンド砥粒
101が結合剤102から剥離してしまってその存在が
疎らになっていること、および、ダイヤモンド砥粒10
1が滑らかに整形されずに破壊されてしまっていること
が明らかであり、本実施例のものと比較し、加工精度の
差は歴然としている。
【0031】一般に、回転砥石による切削作業は、砥粒
の欠けや結合剤からの砥粒の目零れ(砥石の自生作用)
によって回転砥石の外周面に生じる不揃いな凹凸を利用
して行われるものであるが、そのような切削方法は切削
機能を重視した重切削に向くものであって、精密研削に
向くものではない。本実施例により形状修正または製造
された回転砥石1は、ダイヤモンド砥粒101自体を滑
らかに消耗させてホイール部3の外周面形状を整え、ホ
イール部3上に散乱している砥粒101間の間隙、およ
び、ホイール部3からの砥粒の突出量を利用して精密な
研削作業を行うものであって、砥石の自生作用を利用し
て重切削を行うものとでは、研削に関する技術的概念が
異なる。
【0032】前述のようなツルーイング作業を繰り返し
実行しながら回転砥石1による研削作業を続けてゆく
と、最終的に、ホイール部3の外周面に突出していた最
外層のダイヤモンド砥粒101が完全に消耗し、回転砥
石1を工具として用いた切削作業の継続ができなくな
る。鋳鉄等で形成されているツルーイング工具2を修正
砥石がわりに利用してホイール部3の結合剤5(メッキ
層)を削り取ることでドレッシング作業を行うことは困
難であるから、その場合は、電解液等を利用して結合剤
5の表面を溶かすことによって新しいダイヤモンド砥粒
101を表面に露出させた後、前記と同様にしてツルー
イング作業を行うようにする。
【0033】
【発明の効果】本発明による回転砥石のツルーイング方
法は、ダイヤモンド砥粒を外周面に定着させた回転砥石
の外周面をカーボンと親和性のある素材で形成されたツ
ルーイング工具に万遍なく摺接させ、その時に生じる化
学的な反応によってダイヤモンド砥粒を消耗させて回転
砥石の外周面形状を整えるようにしたので、回転砥石を
修正砥石等に強力に押し付けて行う強制切削によってダ
イヤモンド砥粒を磨耗させる従来のツルーイング方法の
ような無理な力が回転砥石に作用することはなく、回転
砥石のホイールや軸の損傷が未然に防止される。また、
回転砥石の砥粒を破壊したり結合剤の表面から剥離させ
たりといったドレッシング作用を伴わず、砥粒のみを微
細に加工することによって回転砥石の外周面形状を整え
るようにしているので、砥粒の突出量、要するに、回転
砥石の目の荒さに極端な差が生じることがなく、精密加
工に適した外周面を備えた回転砥石を容易に得ることが
できる。また、ドレッシング作用と独立してツルーイン
グ作業のみを行うことができるので、ダイヤモンドの砥
粒を一層のみ埋め込んだ超精密加工用の回転砥石の切削
機能の回復にも最適である。また、回転砥石のホイール
に定着されたダイヤモンド砥粒の形状や大きさが必ずし
も一様でなくても、このツルーイング方法を適用するこ
とにより精密加工に適した外周面形状を得ることができ
るので、砥粒の粒状性の調整等に関する製造工程を簡略
化することも可能となり、製造コストの引き下げにも役
立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホイール状に形成されたツルーイング工具と回
転砥石とを回転させて共摺りすることによりツルーイン
グ作業を行うようにした本発明の一実施例を示す概念図
である。
【図2】同実施例によって得られる回転砥石の外周面形
状を示す概念図である。
【図3】従来のツルーイング方法によって得られる回転
砥石の外周面形状を示す概念図である。
【図4】図1に示した実施例によって得られる回転砥石
の外周面形状を示す顕微鏡写真である。
【図5】従来のツルーイング方法によって得られる回転
砥石の外周面形状を示す顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 回転砥石 2 ツルーイング工具 3 ホイール部 4 軸部 5 結合剤 100 修正砥石 101 ダイヤモンド砥粒 103 回転砥石のホイール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤモンド砥粒を外周面に定着させた
    回転砥石のツルーイング方法において、カーボンと親和
    性のある素材で形成されたツルーイング工具に前記回転
    砥石の外周面を万遍なく摺接させることによって前記回
    転砥石をツルーイングすることを特徴とした回転砥石の
    ツルーイング方法。
  2. 【請求項2】 ホイール状に形成されたツルーイング工
    具と前記回転砥石とを回転させて共摺りすることにより
    ツルーイング作業を行うようにした請求項1記載の回転
    砥石のツルーイング方法。
  3. 【請求項3】 回転砥石またはツルーイング工具のうち
    少なくともその一方または双方を加熱してツルーイング
    作業を行うようにした請求項1または請求項2記載の回
    転砥石のツルーイング方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載の回転砥石のツルーイング方法により回転砥石を製
    造することを特徴とした回転砥石製造方法。
JP4501195A 1995-02-10 1995-02-10 回転砥石のツルーイング方法および回転砥石製造方法 Pending JPH08216021A (ja)

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