JPH08216335A - 高剛性銅張積層板の製造方法 - Google Patents

高剛性銅張積層板の製造方法

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JPH08216335A
JPH08216335A JP2178795A JP2178795A JPH08216335A JP H08216335 A JPH08216335 A JP H08216335A JP 2178795 A JP2178795 A JP 2178795A JP 2178795 A JP2178795 A JP 2178795A JP H08216335 A JPH08216335 A JP H08216335A
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Kazuhito Kobayashi
和仁 小林
Akishi Nakaso
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐電食性及び銅箔との接着性に優れた高剛性銅
張積層板を得ること。 【構成】充填材を20〜60体積%含有する熱硬化性樹
脂組成物を、ガラスクロスに含浸乾燥させたプリプレグ
を1枚ないし複数枚積層し、その少なくとも片面に該プ
リプレグと接する側の面に、厚さ1〜5μmの接着剤層
を形成した銅箔を重ね合わせて一体に熱圧成形した銅張
積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品を実装する積
層板に関し、回路加工工程、部品実装工程及び完成した
製品におけるたわみ及びそりが小さく、なお且つ積層板
の熱膨張率が小さく、実装部品のはんだ接合部の信頼性
が高い積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント配線板は極めて広範囲の
用途に使用されており、このプリント配線板を構成する
積層板に対する要求特性も益々多岐に渡っている。こう
した中で電子機器の小型軽量化に伴い、プリント配線板
の薄型化への要求が強まっている。しかしながら、プリ
ント配線板の薄型化は、プリント配線板の曲げ剛性を低
下させるため、回路加工工程での寸法変化やそりが大き
くなりがちで寸法精度が低下し易く、また、部品実装工
程のリフローソルダー、ソルダーレベラー時に生じるた
わみが大きく、部品の実装精度が低下し易いといった問
題点がある。これらの問題点を解決するため、これまで
に薄型積層板の剛性を高めるための、各種の方法が提案
されている。
【0003】通常、プリント配線板用積層板に使用され
ているEガラス繊維に代え、より弾性率の高いSガラス
繊維、アラミド繊維、カーボン繊維を織布に使用する方
法、積層板の樹脂中に各種の充填材を添加する方法、ガ
ラスクロス基材に含浸されるエポキシ樹脂の配合比率を
低下させる方法が、積層板剛性の向上方法として提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Sガラス繊維
は、Eガラス繊維より弾性率が16%高いだけであり、
大幅な積層板剛性の向上は出来ない。また、アラミド繊
維織布を用いた積層板は、剛性は向上するものの、機械
加工性、耐湿耐熱性に大きく劣る。カーボン繊維織布を
用いた積層板は導電性であるため、絶縁基板としては使
用困難である。ガラスクロス基材に含浸されるエポキシ
樹脂の配合比率を低下させる方法、言い換えると積層板
中のガラスクロスの体積分率を高める方法は、30%程
度の剛性向上の効果を発揮する。さらに、Sガラスクロ
スとの組み合わせにより、いっそうの高剛性化も可能で
ある。しかしながら、このようなガラスクロスの体積分
率を高くしたプリプレグを用いて作製した銅張積層板で
は、耐電食性が劣るため、銅イオンのマイグレーション
による回路間短絡事故を発生し易い。原因は、ガラスク
ロスの体積分率を高くすることによって、銅箔とガラス
繊維が接触することにある。銅イオンは、ガラス繊維に
沿って移動するため、銅箔とガラス繊維が接触したプリ
ント配線板は、銅イオンのマイグレーションによる回路
間短絡事故を発生し易いのである。さらには、銅箔と繊
維が直接接触するため、銅箔の接着強度が低下する問題
も発生する。
【0005】積層板の樹脂中に充填材を配合する方法
は、上記のガラスクロスの体積分率を高める方法より
も、積層板中の樹脂体積分率をより低下させることが可
能であり、充填材の高体積分率化により、30%以上の
剛性の向上が可能である。しかしながら、このような充
填材を高体積分率になるよう配合したプリプレグを用い
て作製した銅張積層板では、銅イオンのマイグレーショ
ンによる回路間短絡事故を発生し易く、耐電食性が劣
る。原因は、充填材の体積分率を高くすることによって
銅箔と充填材が接触することにある。銅イオンは、充填
材と樹脂の界面に沿って移動するため、銅箔と充填材及
び充填材同士が接触してしまう。充填材を高体積分率に
配合したプリント配線板は、銅イオンのマイグレーショ
ンによる回路間短絡事故を発生し易いのである。さらに
は、銅箔と充填材が直接接触するため、銅箔の接着強度
が低下する問題も発生する。
【0006】本発明は、耐電食性及び銅箔接着性等の他
の特性を損なうことなく、剛性と低熱膨張性に優れた銅
張積層板の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の銅張積
層板の製造方法は、充填材を20〜60体積%含有する
熱硬化性樹脂組成物をガラスクロスに含浸乾燥させたプ
リプレグを1枚ないし複数枚積層し、その少なくとも片
面に該プリプレグと接する側の面に厚さ1〜5μmの接
着剤層を形成した銅箔を、重ね合わせて一体に熱圧成形
することを特徴とする。
【0008】本発明で使用する充填材は、通常の樹脂に
用いれ、なお且つ樹脂よりも弾性率が高いものであれば
特に限定されるものではない。充填材を例示すれば、水
酸化マグネシウム、タルク、アルミナ、マグネシア、E
ガラス、シリカ、二酸化チタン、チタン酸カリウム、ケ
イ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、クレイ、窒化けい素、炭化けい素、硼酸アルミニウ
ム、合成雲母等の粉末状の充填材や、ガラス、アスベス
ト、ロックウール、アラミド等の短繊維状の充填材や、
炭化けい素、アルミナ、硼酸アルミニウム等のウィスカ
が挙げられる。また、充填材は、充填材入り樹脂中の充
填材体積分率が20〜60%となるように樹脂に配合す
る。なぜならば、充填材体積分率が20%以下では、積
層板の高剛性化の効果が小さく、60%以上では、成形
後の積層板中にボイドが発生するためである。
【0009】本発明で使用するガラスクロスとしては、
一般的に使用されているEガラス繊維または、シリカ、
アルミナ、マグネシアの含有量が、それぞれ、60重量
%以上、20重量%以上、15重量%以下で、且つ、こ
れら3成分の合計が97重量%以上である通称Sガラス
繊維からなるガラスクロスを使用するのが好ましい。ガ
ラスクロスの織り方としては、一般的なプリント配線板
用ガラスクロスで用いられている平織りが好ましいが、
さらには、繊維の交錯間隔を特別に長くした平織りクロ
スや繻子織りクロスが、樹脂の絶対量不足によるかすれ
が発生しないガラス体積分率の限界が高い理由から、よ
り好適である。
【0010】本発明で使用する樹脂としては、通常の熱
硬化性樹脂、すなわち、光、放射線または加熱により分
子間に架橋が生じ、不溶不融の硬化物が得られるもので
あれば特に限定されるものではなく、例えば、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、けい素樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、イソシ
アネート樹脂、ポリイミド樹脂またはこれらの種々の変
性樹脂類が挙げられる。この中で、積層板特性上、特に
エポキシ樹脂及びポリイミド樹脂は好適である。
【0011】また、本発明のプリプレグ中におけるガラ
スと充填材の合計の体積分率は、55%以上であること
が好ましい。この体積分率は、55%以上であれば、特
に大きな剛性向上の効果が得れるからである。さらに、
このガラスと充填材の合計の体積分率は、樹脂の絶対量
不足によるかすれが、発生しない範囲で可能な限り高い
方が好ましい。かすれが発生しない限界のガラスと充填
材の合計の体積分率は、一般的なプリント配線板用ガラ
スクロスでは、約60%であるが、ガラスクロスの繊維
径及びストランド本数、織り方により異なるため、実験
により、予め求めておくことが望ましい。
【0012】本発明で、ガラスクロスと樹脂からなる複
合材料層との間に形成する接着剤層及び銅箔に形成する
接着剤層としては、電気絶縁性樹脂である。フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂等の熱硬化性樹脂
や熱可塑性樹脂の単独あるいは混合物を用いる。接着剤
層の厚さは、1μm未満であると耐電食性及び銅箔との
接着性の改善効果が小さく、5μm以上であると剛性向
上の効果が小さくなる。したがって、本発明では接着剤
層の厚さは、1〜5μmを採用する。
【0013】
【作用】以上の如くして得られた銅張積層板は、樹脂中
に20〜60体積%の充填材を含み、通常の銅張積層板
に比較し、大幅に剛性を向上できる。なお且つ、該複合
材料層と銅箔との間に1〜5μmの接着剤層を設けたた
め、充填材を多量に含有した銅張積層板で起こり易い充
填材と銅箔との接触を防止でき、その結果、耐電食性及
び銅箔接着性も損なうことがない。さらに、樹脂体積分
率が低いため低熱膨張係率となる結果、プリント配線板
加工工程における寸法変化やそりが小さく、寸法精度が
向上し、部品実装後の実装部品との接続信頼性も向上で
きる。さらに、プリプレグ中におけるガラスクロスと充
填材の合計の体積分率を55%以上とすることにより、
上記した効果をいっそう高めることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。単位
面積当りの質量が48g/m2のEガラス繊維からなる
平織りのガラスクロスに、水酸化アルミニウムを50体
積%含むエポキシ樹脂ワニスを含浸し、乾燥して、ガラ
ス体積分率が40%、充填材体積分率30%であるプリ
プレグを作製した。一方、厚さ18μmの電解銅箔の粗
化面にブチラール樹脂を主成分とする厚さ2μmの接着
剤層を形成した。前記プリプレグを2枚積層し、その上
下に接着剤層がプリプレグと接するように、前記接着剤
層付き銅箔を構成し、プレスにより熱圧成形して一体化
し、銅箔を除く厚さが100μmである銅張積層板を得
た。この銅張積層板の銅箔引き剥がし強さ、熱膨張率、
曲げ弾性率の測定結果と電食試験結果を表1に示す。熱
膨張率は、銅箔をエッチングにより除去した後、TMA
法にて面方向(たて糸方向と横糸方向の平均)を測定
し、曲げ弾性率は、銅箔をエッチングにより除去した
後、3点曲げから測定した。電食試験基板は、ライン/
スペースが100μm/100μmの導体パターンを該
銅張積層板の銅箔から形成し、その上にエポキシ接着フ
ィルムからなる絶縁体層を形成したものであり、この電
食試験基板を121℃、85%RHの環境条件の中、該
導体ライン間にDC15Vを1000h印加した。銅箔
引き剥がし強さは、2.1kgf/cmであり、熱膨張
率は、8.5ppm/℃(面方向)であった。電食試験
では、ショート等の不具合は発生せず、1000hの試
験後のライン間の絶縁抵抗は10の12乗以上であっ
た。曲げ弾性率は、27GPaであった。
【0015】次にこれらの実施例の効果を確認するため
の比較例を示す。
【0016】比較例1 単位面積当りの質量が48g/m2 のEガラス繊維から
なる平織りのガラスクロスに、エポキシ樹脂ワニスに含
浸し、乾燥してガラス体積分率が、38%のプリプレグ
を作製した。前記プリプレグを2枚積層し、その上下に
粗化面がプリプレグと接するように、厚さ18μmの片
面粗化電解銅箔を構成し、プレスにより熱圧成形して一
体化し、銅箔を除く厚さが100μmであり、ガラスク
ロスと樹脂との複合体中におけるガラス体積分率が38
%である銅張積層板を得た。この銅張積層板の銅箔引き
剥がし強さ、熱膨張率、曲げ弾性率の測定結果と電食試
験結果を表1に示す。測定及び試験条件は、実施例と同
じである。銅箔引き剥がし強さは、2.1kgf/cm
であり、熱膨張率は、15.5ppm/℃(面方向)で
あった。電食試験では、ショート等の不具合は発生せ
ず、1000hの試験後のライン間の絶縁抵抗は10の
12乗以上であったが、曲げ弾性率は、15GPaであ
った。
【0017】比較例2 単位面積当りの質量が48g/m2 のEガラス繊維から
なる平織りのガラスクロスに、水酸化アルミニウムを5
0体積%含むエポキシ樹脂のワニスを含浸し、乾燥し
て、ガラス体積分率が38%、充填材体積分率が31%
であるプリプレグを作製した。前記プリプレグを2枚積
層し、その上下に粗化面がプリプレグと接するように、
厚さ18μmの片面粗化電解銅箔を構成し、プレスによ
り熱圧成形して一体化し、銅箔を除く厚さが100μm
ある銅張積層板を得た。この銅張積層板の銅箔引き剥が
し強さ、熱膨張率、曲げ弾性率の測定結果と電食試験結
果を表1に示す。測定及び試験条件は、実施例1と同じ
である。銅箔引き剥がし強さは、1.2kgf/cmで
あり、熱膨張率は、8.5ppm/℃(面方向)であっ
た。曲げ弾性率は、28GPaであったが、電食試験で
は、30h後にはライン間でショートが発生した。
【0018】実施例に示すように、本発明により得られ
た銅張積層板は、充填材を大量に配合してあるため、比
較例1に示したようなガラス体積分率が40%前後であ
る通常の銅張積層板に比較し、大幅に剛性を向上でき
る。なお且つ、該複合材料層と銅箔との間に1〜5μm
の接着剤層を設けたため、比較例2に示したような従来
の充填材を大量に配合しただけの銅張積層板で発生する
充填材と銅箔との接触を防止でき、その結果、耐電食性
及び銅箔接着性も損なうことがない。さらに、樹脂体積
分率が低いため低熱膨張率となる結果、プリント配線板
加工工程における寸法変化やそりが小さく、寸法精度が
向上し、部品実装後の実装部品との接続信頼性も向上で
きる。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の銅張積層板は、耐電食性及び銅
箔接着性等の他の特性を損なうことなく、従来の銅張積
層板に比較し、大幅な剛性向上を達成したものである。
さらに、低熱膨張率であるため、プリント配線板加工工
程における寸法変化やそりが小さく、寸法精度が向上
し、部品実装後の実装部品との接続信頼性も優れる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充填材を20〜60体積%含有する熱硬化
    性樹脂組成物をガラスクロスに含浸乾燥させたプリプレ
    グを1枚ないし複数枚積層し、その少なくとも片面に該
    プリプレグと接する側の面に厚さ1〜5μmの接着剤層
    を形成した銅箔を、重ね合わせて一体に熱圧成形するこ
    とを特徴とする銅張積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】プリプレグ中のガラスクロスと充填材の合
    計の体積含有率が55%以上であることを特徴とする請
    求項1記載の銅張積層板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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