JPH08217614A - 歯科用硬化性組成物 - Google Patents
歯科用硬化性組成物Info
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- JPH08217614A JPH08217614A JP7043527A JP4352795A JPH08217614A JP H08217614 A JPH08217614 A JP H08217614A JP 7043527 A JP7043527 A JP 7043527A JP 4352795 A JP4352795 A JP 4352795A JP H08217614 A JPH08217614 A JP H08217614A
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- calcium phosphate
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 水和自己硬化性リン酸カルシウム化合物、特
にα−リン酸3カルシウム、X線造影剤、フッ素化合
物、特に水溶性フッ素化合物、酸及び水を含有してな
り、上記X線造影剤として次炭酸ビスマス及び硫酸バリ
ウムを次炭酸ビスマス/硫酸バリウムの重量比(A)が
1<A≦7となる割合で併用することを特徴とする歯科
用硬化性組成物。 【効果】 本発明の歯科用硬化性組成物は、レオロジー
特性がニュートニアンに近いスラリーになり、充填器具
やポイント等に均一に付着すると共に、根管への充填性
にも優れ、生体中で適度な時間で水和自己硬化性反応に
より完全に硬化し、更に硬化と共にリン酸カルシウムが
アパタイトに転換するため生体中で極めて安定であり、
刺激性も全くなく、生親和性に優れた根管充填材であ
る。
にα−リン酸3カルシウム、X線造影剤、フッ素化合
物、特に水溶性フッ素化合物、酸及び水を含有してな
り、上記X線造影剤として次炭酸ビスマス及び硫酸バリ
ウムを次炭酸ビスマス/硫酸バリウムの重量比(A)が
1<A≦7となる割合で併用することを特徴とする歯科
用硬化性組成物。 【効果】 本発明の歯科用硬化性組成物は、レオロジー
特性がニュートニアンに近いスラリーになり、充填器具
やポイント等に均一に付着すると共に、根管への充填性
にも優れ、生体中で適度な時間で水和自己硬化性反応に
より完全に硬化し、更に硬化と共にリン酸カルシウムが
アパタイトに転換するため生体中で極めて安定であり、
刺激性も全くなく、生親和性に優れた根管充填材であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に糊材根管充填材或
いは根管充填シーラーとして使用される歯科用硬化性組
成物に関する。
いは根管充填シーラーとして使用される歯科用硬化性組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】根管充
填は歯科保存領域における根管治療の最終処置であり、
その目的は抜髄後、或いは感染根管治療後の根管腔に根
管充填材を気密に充填して根管を封鎖することにより、
口腔内及び歯根膜と根管とを遮断し、再感染防止、根尖
部治癒促進及び根尖創傷部を保護することであり、その
予後を左右する重要な治療行為である。
填は歯科保存領域における根管治療の最終処置であり、
その目的は抜髄後、或いは感染根管治療後の根管腔に根
管充填材を気密に充填して根管を封鎖することにより、
口腔内及び歯根膜と根管とを遮断し、再感染防止、根尖
部治癒促進及び根尖創傷部を保護することであり、その
予後を左右する重要な治療行為である。
【0003】従来、根管充填材は大きく固形根管充填材
と糊材根管充填材とに大別される。前者は物理的な根管
腔の閉鎖を目的とし、ガッタパーチャポイントや金属ポ
イント等が使用されているが、固形根管充填材だけでは
封鎖性が十分でないため、糊材根管充填材を根管充填シ
ーラーとして併用している根管充填法が現在一般的な治
療法である。一方、糊材根管充填材は、そのペースト
(スラリー)のみを充填する材料である。
と糊材根管充填材とに大別される。前者は物理的な根管
腔の閉鎖を目的とし、ガッタパーチャポイントや金属ポ
イント等が使用されているが、固形根管充填材だけでは
封鎖性が十分でないため、糊材根管充填材を根管充填シ
ーラーとして併用している根管充填法が現在一般的な治
療法である。一方、糊材根管充填材は、そのペースト
(スラリー)のみを充填する材料である。
【0004】糊材根管充填材には硬化性糊材と非硬化性
糊材とがある。硬化性糊材には、酸化亜鉛−ユージノー
ル系、ヨードホルム系及び高分子化合物系等があり、非
硬化性糊材には、ヨードホルム系及び水酸化カルシウム
系等があるが、これらには以下の問題点がある。
糊材とがある。硬化性糊材には、酸化亜鉛−ユージノー
ル系、ヨードホルム系及び高分子化合物系等があり、非
硬化性糊材には、ヨードホルム系及び水酸化カルシウム
系等があるが、これらには以下の問題点がある。
【0005】即ち、非硬化性糊材は、生体に徐々に吸収
され、場合によっては完全になくなることもある。つま
り根管内に死腔ができたり、封鎖性がなくなることによ
り、再感染や炎症の原因となったりする。また、根管充
填材は歯根膜組織に接するため組織刺激性は絶対にあっ
てはならないが、近年この刺激性が特に問題となってい
る。例えば、各根管充填材に配合されているユージノー
ル等の物質が溶出し、刺激性を示すことが問題となって
いる。更に、水酸化カルシウム系製剤では、水酸化カル
シウムにより局所のpHが上昇し、組織刺激性を示して
いることが問題となっている。
され、場合によっては完全になくなることもある。つま
り根管内に死腔ができたり、封鎖性がなくなることによ
り、再感染や炎症の原因となったりする。また、根管充
填材は歯根膜組織に接するため組織刺激性は絶対にあっ
てはならないが、近年この刺激性が特に問題となってい
る。例えば、各根管充填材に配合されているユージノー
ル等の物質が溶出し、刺激性を示すことが問題となって
いる。更に、水酸化カルシウム系製剤では、水酸化カル
シウムにより局所のpHが上昇し、組織刺激性を示して
いることが問題となっている。
【0006】しかも、生体に適応する以上、生体親和性
は必要であるが、上記根管充填材は生体成分とは全くか
け離れた材料であり、全く生体親和性はない。
は必要であるが、上記根管充填材は生体成分とは全くか
け離れた材料であり、全く生体親和性はない。
【0007】このような問題を解決するため近年、生体
親和性に優れるリン酸カルシウムを成分とする糊材根管
充填材が提案されている(特開昭60−225568、
同60−253454、同61−236644、同62
−19507、同62−19508、特開平4−230
612号公報等)。これらは、水和自己硬化性リン酸カ
ルシウム或いは歯や骨の無機成分であるハイドロキシア
パタイトを配合した製剤である。
親和性に優れるリン酸カルシウムを成分とする糊材根管
充填材が提案されている(特開昭60−225568、
同60−253454、同61−236644、同62
−19507、同62−19508、特開平4−230
612号公報等)。これらは、水和自己硬化性リン酸カ
ルシウム或いは歯や骨の無機成分であるハイドロキシア
パタイトを配合した製剤である。
【0008】しかしながら、例えば前者では、その操作
性や硬化性を向上させるためにポリアクリル酸等の不飽
和カルボン酸重合体を高濃度含有する酸性練和液を使用
しており、pHが低いために刺激性がある。また、pH
が中性のものであっても、不飽和カルボン酸重合体が高
濃度で配合されているので、生体への溶出による組織為
害性が問題となる上、このように不飽和カルボン酸重合
体が多量に配合されていると、リン酸カルシウムが生体
内で唯一安定なアパタイトに転換することを阻害し、そ
の転換を極めて遅くしたり、転換させないといった問題
を生じさせる。
性や硬化性を向上させるためにポリアクリル酸等の不飽
和カルボン酸重合体を高濃度含有する酸性練和液を使用
しており、pHが低いために刺激性がある。また、pH
が中性のものであっても、不飽和カルボン酸重合体が高
濃度で配合されているので、生体への溶出による組織為
害性が問題となる上、このように不飽和カルボン酸重合
体が多量に配合されていると、リン酸カルシウムが生体
内で唯一安定なアパタイトに転換することを阻害し、そ
の転換を極めて遅くしたり、転換させないといった問題
を生じさせる。
【0009】一方、ハイドロキシアパタイトを配合した
製剤は、ハイドロキシアパタイトそのものは生体親和性
があるが、これにグアヤコール、ロジン等の生体親和性
のない非生体成分を多量に配合するため、ハイドロキシ
アパタイト使用の特性を減じ、実質的に生体親和性をな
くしてしまうものである。
製剤は、ハイドロキシアパタイトそのものは生体親和性
があるが、これにグアヤコール、ロジン等の生体親和性
のない非生体成分を多量に配合するため、ハイドロキシ
アパタイト使用の特性を減じ、実質的に生体親和性をな
くしてしまうものである。
【0010】従って、リン酸カルシウムを成分とする糊
材根管充填材の問題を解消するためには、リン酸カルシ
ウムとして水和自己硬化性リン酸カルシウムを配合した
製剤とし、仮に不飽和カルボン酸重合体等の高分子化合
物を配合するとしても、その配合量を極少量とし、水和
自己硬化性リン酸カルシウムを主成分とした根管充填材
とすることが考えられる。
材根管充填材の問題を解消するためには、リン酸カルシ
ウムとして水和自己硬化性リン酸カルシウムを配合した
製剤とし、仮に不飽和カルボン酸重合体等の高分子化合
物を配合するとしても、その配合量を極少量とし、水和
自己硬化性リン酸カルシウムを主成分とした根管充填材
とすることが考えられる。
【0011】一方、本発明者は、特開昭62−1821
46号公報及び特開平5−839号公報において、硬化
時間、硬度、破砕強度等に優れた硬化性組成物を提案し
ている。これらの硬化性組成物は、骨補充材や歯牙充填
セメント等として用いる場合は優れた特性を示すが、そ
のスラリーのレオロジー特性はチキソトロピックであ
る。ところで、歯科用硬化性組成物を細い根管等に充填
する材料として使用する場合、該組成物のスラリー性状
はニュートニアンに近いことが必要である。これは、ス
ラリー性状がチキソトロピックである場合、そのスラリ
ーは充填器具やポイント等に対する付着が不均一で、細
い根管等の隅々まで充填することが困難なため、死腔が
できやすいからである。
46号公報及び特開平5−839号公報において、硬化
時間、硬度、破砕強度等に優れた硬化性組成物を提案し
ている。これらの硬化性組成物は、骨補充材や歯牙充填
セメント等として用いる場合は優れた特性を示すが、そ
のスラリーのレオロジー特性はチキソトロピックであ
る。ところで、歯科用硬化性組成物を細い根管等に充填
する材料として使用する場合、該組成物のスラリー性状
はニュートニアンに近いことが必要である。これは、ス
ラリー性状がチキソトロピックである場合、そのスラリ
ーは充填器具やポイント等に対する付着が不均一で、細
い根管等の隅々まで充填することが困難なため、死腔が
できやすいからである。
【0012】即ち、根管充填材の要求特性としては、操
作性に優れ、生体刺激性がなく、生体親和性に優れ、適
度な硬化時間を有し、且つ硬化性で、造影性があること
等が挙げられるが、従来提案されている根管充填材は、
これらの性能をいずれも兼備したものはなく、このため
かかる性能を兼備した根管充填材が望まれている。
作性に優れ、生体刺激性がなく、生体親和性に優れ、適
度な硬化時間を有し、且つ硬化性で、造影性があること
等が挙げられるが、従来提案されている根管充填材は、
これらの性能をいずれも兼備したものはなく、このため
かかる性能を兼備した根管充填材が望まれている。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、水和自己硬化性リン酸カルシウム化合物を主成分と
する歯科用硬化性組成物のスラリーのレオロジー特性を
ニュートニアンに近づけることにより、上記根管充填材
の要求特性を全て兼備した歯科用硬化性組成物を提供す
ることを目的とするものである。
で、水和自己硬化性リン酸カルシウム化合物を主成分と
する歯科用硬化性組成物のスラリーのレオロジー特性を
ニュートニアンに近づけることにより、上記根管充填材
の要求特性を全て兼備した歯科用硬化性組成物を提供す
ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、水和自己硬
化性リン酸カルシウム化合物を主成分とし、X線造影
剤、フッ素化合物、酸及び水を配合するリン酸カルシウ
ム系の歯科用硬化性組成物において、X線造影剤として
次炭酸ビスマスと硫酸バリウムとを配合し、この次炭酸
ビスマスと硫酸バリウムとを、それらの重量比(A=次
炭酸ビスマス/硫酸バリウム)が1<A≦7となる割合
で併用することにより、上記歯科用硬化性組成物のスラ
リーのレオロジー特性がニュートニアンに近づき、該ス
ラリーを充填器具やポイント等に対して均一に付着する
ものとし、そのため根管腔への充填性も良く、充填後は
速やかにアパタイト化して硬化し、生体親和性も良好な
歯科用硬化性組成物が得られることを見い出した。
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、水和自己硬
化性リン酸カルシウム化合物を主成分とし、X線造影
剤、フッ素化合物、酸及び水を配合するリン酸カルシウ
ム系の歯科用硬化性組成物において、X線造影剤として
次炭酸ビスマスと硫酸バリウムとを配合し、この次炭酸
ビスマスと硫酸バリウムとを、それらの重量比(A=次
炭酸ビスマス/硫酸バリウム)が1<A≦7となる割合
で併用することにより、上記歯科用硬化性組成物のスラ
リーのレオロジー特性がニュートニアンに近づき、該ス
ラリーを充填器具やポイント等に対して均一に付着する
ものとし、そのため根管腔への充填性も良く、充填後は
速やかにアパタイト化して硬化し、生体親和性も良好な
歯科用硬化性組成物が得られることを見い出した。
【0015】即ち、水和自己硬化性リン酸カルシウム化
合物、酸及び水からなる系のスラリーはアパタイト化に
よる硬化が遅い。そこで、アパタイト化促進剤としてフ
ッ素化合物を上記系に配合することにより、そのスラリ
ーの速やかなアパタイト化が進行する。
合物、酸及び水からなる系のスラリーはアパタイト化に
よる硬化が遅い。そこで、アパタイト化促進剤としてフ
ッ素化合物を上記系に配合することにより、そのスラリ
ーの速やかなアパタイト化が進行する。
【0016】一方、X線造影剤は、歯科医が充填後に十
分に充填されたか否かを判断するために根管充填材の必
要成分として配合されるものであるが、従来公知のX線
造影剤が配合されたリン酸カルシウム系の硬化性組成物
の場合、スラリー中の粒子は溶解したカルシウム及びそ
の他の共存イオンとの相互作用により網状構造を作り易
く、そのためスラリーのレオロジー特性はチキソトロピ
ックとなる。ところが、上記組成物において、X線造影
剤として次炭酸ビスマスと硫酸バリウムを上記の所定割
合で併用すると、硫酸バリウムが上記の網状構造間に侵
入してこれを破壊するために、スラリーはニュートニア
ンに近い性状を示すようになり、充填器具やポイント等
に均一に付着することを知見し、本発明をなすに至っ
た。
分に充填されたか否かを判断するために根管充填材の必
要成分として配合されるものであるが、従来公知のX線
造影剤が配合されたリン酸カルシウム系の硬化性組成物
の場合、スラリー中の粒子は溶解したカルシウム及びそ
の他の共存イオンとの相互作用により網状構造を作り易
く、そのためスラリーのレオロジー特性はチキソトロピ
ックとなる。ところが、上記組成物において、X線造影
剤として次炭酸ビスマスと硫酸バリウムを上記の所定割
合で併用すると、硫酸バリウムが上記の網状構造間に侵
入してこれを破壊するために、スラリーはニュートニア
ンに近い性状を示すようになり、充填器具やポイント等
に均一に付着することを知見し、本発明をなすに至っ
た。
【0017】即ち、本発明は、水和自己硬化性リン酸カ
ルシウム化合物、X線造影剤、フッ素化合物、酸及び水
を含有してなり、上記X線造影剤として次炭酸ビスマス
と硫酸バリウムとを次炭酸ビスマス/硫酸バリウムの重
量比(A)が1<A≦7となる割合で併用することを特
徴とする歯科用硬化性組成物を提供する。
ルシウム化合物、X線造影剤、フッ素化合物、酸及び水
を含有してなり、上記X線造影剤として次炭酸ビスマス
と硫酸バリウムとを次炭酸ビスマス/硫酸バリウムの重
量比(A)が1<A≦7となる割合で併用することを特
徴とする歯科用硬化性組成物を提供する。
【0018】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の歯科用硬化性組成物は、水和自己硬化性リン酸カル
シウム化合物、X線造影剤、フッ素化合物、酸及び水を
必須成分として含有するものである。
明の歯科用硬化性組成物は、水和自己硬化性リン酸カル
シウム化合物、X線造影剤、フッ素化合物、酸及び水を
必須成分として含有するものである。
【0019】ここで、本発明の組成物は、使用時にこれ
ら成分を混合して水スラリーとすることができるが、予
め粉剤と液剤とを調製しておき、使用時にこれら粉剤と
液剤とを混合する態様が使用性等の点から好適である。
この場合、粉剤としては、上記水和自己硬化性リン酸化
合物、X線造影剤、その他の水不溶性又は難溶性成分を
混合することによって調製し得、液剤としては、水に上
記酸、その他の水溶性成分を溶解することによって調製
し得る。また、上記フッ素化合物は、水不溶性又は難溶
性のものは粉剤中に混合し得、水溶性フッ素化合物の場
合は粉剤中に配合してもよいが、通常液剤中に混合、溶
解される。なお、微量成分は粉剤又は液剤に適宜混合さ
れる。
ら成分を混合して水スラリーとすることができるが、予
め粉剤と液剤とを調製しておき、使用時にこれら粉剤と
液剤とを混合する態様が使用性等の点から好適である。
この場合、粉剤としては、上記水和自己硬化性リン酸化
合物、X線造影剤、その他の水不溶性又は難溶性成分を
混合することによって調製し得、液剤としては、水に上
記酸、その他の水溶性成分を溶解することによって調製
し得る。また、上記フッ素化合物は、水不溶性又は難溶
性のものは粉剤中に混合し得、水溶性フッ素化合物の場
合は粉剤中に配合してもよいが、通常液剤中に混合、溶
解される。なお、微量成分は粉剤又は液剤に適宜混合さ
れる。
【0020】本発明で用いる水和自己硬化性リン酸カル
シウム化合物としては、公知のものを使用することがで
き、例えばα−リン酸3カルシウム(α−TCP)、リ
ン酸4カルシウム(4CP)、第2リン酸カルシウム・
2水和物(DCPD)、第2リン酸カルシウム・無水物
(DCPA)、リン酸8カルシウム(OCP)等が挙げ
られるが、これらの中でもα−TCPを単独で又は上記
他のリン酸カルシウム化合物を併用して用いるのが特に
好ましい。これらリン酸カルシウム化合物はその1種を
単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
シウム化合物としては、公知のものを使用することがで
き、例えばα−リン酸3カルシウム(α−TCP)、リ
ン酸4カルシウム(4CP)、第2リン酸カルシウム・
2水和物(DCPD)、第2リン酸カルシウム・無水物
(DCPA)、リン酸8カルシウム(OCP)等が挙げ
られるが、これらの中でもα−TCPを単独で又は上記
他のリン酸カルシウム化合物を併用して用いるのが特に
好ましい。これらリン酸カルシウム化合物はその1種を
単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0021】上記水和自己硬化性リン酸カルシウム化合
物の製造方法は特に制限されるものではなく、公知の方
法を採用することができる。例えばα−TCPの場合、
第1リン酸カルシウムからγピロリン酸カルシウムを製
造し、このγピロリン酸カルシウムと炭酸カルシウムと
からα−TCPを製造しても良く、又は上記反応を1段
階で行っても良い。また、その粒径も特に制限されるも
のではなく、組成物の使用目的等により適宜選択するこ
とができるが、平均粒径は0.3〜15μm、特に1〜
10μmであることが好ましく、最大粒径は2〜30μ
m、特に5〜20μmの範囲であることが好ましい。平
均粒径が上記範囲未満であると表面積が大きくなるた
め、溶解反応が速すぎて硬化時間が短かすぎる場合があ
り、上記範囲を超えると表面積が小さくなるため、溶解
反応が遅すぎて硬化時間が必要以上に長くなる場合があ
る。また、最大粒径が上記範囲未満であると平均粒径が
小さくなりすぎ、一方上記範囲を超えると細い根幹の中
で粗大粒子がつまるため死腔ができやすくなる場合があ
る。
物の製造方法は特に制限されるものではなく、公知の方
法を採用することができる。例えばα−TCPの場合、
第1リン酸カルシウムからγピロリン酸カルシウムを製
造し、このγピロリン酸カルシウムと炭酸カルシウムと
からα−TCPを製造しても良く、又は上記反応を1段
階で行っても良い。また、その粒径も特に制限されるも
のではなく、組成物の使用目的等により適宜選択するこ
とができるが、平均粒径は0.3〜15μm、特に1〜
10μmであることが好ましく、最大粒径は2〜30μ
m、特に5〜20μmの範囲であることが好ましい。平
均粒径が上記範囲未満であると表面積が大きくなるた
め、溶解反応が速すぎて硬化時間が短かすぎる場合があ
り、上記範囲を超えると表面積が小さくなるため、溶解
反応が遅すぎて硬化時間が必要以上に長くなる場合があ
る。また、最大粒径が上記範囲未満であると平均粒径が
小さくなりすぎ、一方上記範囲を超えると細い根幹の中
で粗大粒子がつまるため死腔ができやすくなる場合があ
る。
【0022】本発明の歯科用硬化性組成物における上記
水和自己硬化性リン酸カルシウム化合物の配合量は特に
制限されないが、上記粉剤全体の20〜95%(重量
%、以下同様)、特に50〜80%であることが好まし
い。20%未満であるとリン酸カルシウムから生成する
アパタイトの連続層が少なすぎて硬化しない場合があ
り、95%を超えると十分な造影力を付与するだけの造
影剤が配合できない場合がある。
水和自己硬化性リン酸カルシウム化合物の配合量は特に
制限されないが、上記粉剤全体の20〜95%(重量
%、以下同様)、特に50〜80%であることが好まし
い。20%未満であるとリン酸カルシウムから生成する
アパタイトの連続層が少なすぎて硬化しない場合があ
り、95%を超えると十分な造影力を付与するだけの造
影剤が配合できない場合がある。
【0023】ここで、本発明においては、必要に応じ、
上記水和自己硬化性リン酸カルシウム化合物に加えて、
第1リン酸カルシウム・無水塩、第1リン酸カルシウム
・1水和物、ハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイ
ト、フッ素化アパタイト、β−リン酸3カルシウム、C
aCO3、MgO、CaO、Ca(OH)2等を1種単独
で又は2種以上を組み合わせて併用することもできる。
この場合、これらの配合量は特に制限されないが、上記
粉剤全体の1〜60%であることが好ましい。
上記水和自己硬化性リン酸カルシウム化合物に加えて、
第1リン酸カルシウム・無水塩、第1リン酸カルシウム
・1水和物、ハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイ
ト、フッ素化アパタイト、β−リン酸3カルシウム、C
aCO3、MgO、CaO、Ca(OH)2等を1種単独
で又は2種以上を組み合わせて併用することもできる。
この場合、これらの配合量は特に制限されないが、上記
粉剤全体の1〜60%であることが好ましい。
【0024】次に、X線造影剤は、上述したように歯科
医が十分に充填されたか否かを判断するために配合され
るものであるが、本発明の歯科用硬化性組成物は、この
ようなX線造影剤として次炭酸ビスマスと硫酸バリウム
とを併用することを必須とするものである。但し、次炭
酸ビスマスと硫酸バリウムと共に、他の公知のX線造影
剤を1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用しても
良く、他のX線造影剤としてはヨードホルムが好適であ
る。
医が十分に充填されたか否かを判断するために配合され
るものであるが、本発明の歯科用硬化性組成物は、この
ようなX線造影剤として次炭酸ビスマスと硫酸バリウム
とを併用することを必須とするものである。但し、次炭
酸ビスマスと硫酸バリウムと共に、他の公知のX線造影
剤を1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用しても
良く、他のX線造影剤としてはヨードホルムが好適であ
る。
【0025】次炭酸ビスマス及び硫酸バリウムの粒径は
特に制限されるものではなく、歯科用硬化性組成物の使
用目的等により適宜選択することができるが、細い根管
の隅々まで充填することを考慮すれば、平均粒径は0.
3〜15μm、特に0.5〜8μmであることが好まし
く、また、最大粒径は2〜30μm、特に5〜15μm
の範囲であることが好ましい。平均粒径が上記範囲未満
であると高分子の担持(コーティング)が不均一になり
やすく、上記範囲を超えると根幹の隅々まで充填するこ
とが困難になる場合がある。また、最大粒径が上記範囲
未満であると平均粒径が小さくなりすぎ、一方上記範囲
を超えると細い根幹の中で粗大粒子がつまるため死腔が
できやすくなる場合がある。
特に制限されるものではなく、歯科用硬化性組成物の使
用目的等により適宜選択することができるが、細い根管
の隅々まで充填することを考慮すれば、平均粒径は0.
3〜15μm、特に0.5〜8μmであることが好まし
く、また、最大粒径は2〜30μm、特に5〜15μm
の範囲であることが好ましい。平均粒径が上記範囲未満
であると高分子の担持(コーティング)が不均一になり
やすく、上記範囲を超えると根幹の隅々まで充填するこ
とが困難になる場合がある。また、最大粒径が上記範囲
未満であると平均粒径が小さくなりすぎ、一方上記範囲
を超えると細い根幹の中で粗大粒子がつまるため死腔が
できやすくなる場合がある。
【0026】本発明の歯科用硬化性組成物は、上記次炭
酸ビスマス及び硫酸バリウムとを、それらの重量比(A
=次炭酸ビスマス/硫酸バリウム)が1<A≦7となる
ように配合することが重要であり、好ましくは1<A≦
5、より好ましくは1.5<A≦3である。Aが1以下
であると硫酸バリウムの配合比が多いため、スラリーの
粘りが少な過ぎて付着性が低くなる。Aが7を超えると
硫酸バリウムの配合比が少ないため、スラリー中の粒子
が作った上記網状構造を十分に破壊することができず、
該スラリーをニュートニアンとすることができない。
酸ビスマス及び硫酸バリウムとを、それらの重量比(A
=次炭酸ビスマス/硫酸バリウム)が1<A≦7となる
ように配合することが重要であり、好ましくは1<A≦
5、より好ましくは1.5<A≦3である。Aが1以下
であると硫酸バリウムの配合比が多いため、スラリーの
粘りが少な過ぎて付着性が低くなる。Aが7を超えると
硫酸バリウムの配合比が少ないため、スラリー中の粒子
が作った上記網状構造を十分に破壊することができず、
該スラリーをニュートニアンとすることができない。
【0027】本発明の歯科用硬化性組成物における次炭
酸ビスマス及び硫酸バリウムの配合量は、それらの割合
が上記の範囲内となる限り特に制限されるものではない
が、次炭酸ビスマス及び硫酸バリウムを合わせた配合量
としては、上記粉剤全体の3〜70%、特に20〜50
%であることが好ましい。3%未満であると組成物のス
ラリーが根管に十分に充填されたか否かを判断すること
が困難となる場合があり、70%を超えるとリン酸カル
シウム化合物の量が少なくなり、アパタイトの連続層が
少なくなって硬化しなくなる場合がある。
酸ビスマス及び硫酸バリウムの配合量は、それらの割合
が上記の範囲内となる限り特に制限されるものではない
が、次炭酸ビスマス及び硫酸バリウムを合わせた配合量
としては、上記粉剤全体の3〜70%、特に20〜50
%であることが好ましい。3%未満であると組成物のス
ラリーが根管に十分に充填されたか否かを判断すること
が困難となる場合があり、70%を超えるとリン酸カル
シウム化合物の量が少なくなり、アパタイトの連続層が
少なくなって硬化しなくなる場合がある。
【0028】フッ素化合物は、根管充填材の硬化促進と
リン酸カルシウムのアパタイトへの転換を促進するため
に配合される。ここで、生成したアパタイトはフッ素化
アパタイトであり、これはハイドロキシアパタイトより
溶解性が低く、より安定である。
リン酸カルシウムのアパタイトへの転換を促進するため
に配合される。ここで、生成したアパタイトはフッ素化
アパタイトであり、これはハイドロキシアパタイトより
溶解性が低く、より安定である。
【0029】本発明のフッ素化合物としては、上記目的
を達成し得る限りその種類は特に制限はされず、公知の
フッ素化合物を使用することができ、例えばBaF2、
CaF2、SrF2、MgF2、SnF2、ZnF2、Al
F3、LiF、KF、NaF、KFHF、NaFHF、
MFP、PbF4、NiF4及びケイフッ化物等が挙げら
れるが、これらの中では水溶性フッ素化合物を用いるの
が特に好ましい。これらフッ素化合物はその1種を単独
で又は2種以上を併用して用いることができる。
を達成し得る限りその種類は特に制限はされず、公知の
フッ素化合物を使用することができ、例えばBaF2、
CaF2、SrF2、MgF2、SnF2、ZnF2、Al
F3、LiF、KF、NaF、KFHF、NaFHF、
MFP、PbF4、NiF4及びケイフッ化物等が挙げら
れるが、これらの中では水溶性フッ素化合物を用いるの
が特に好ましい。これらフッ素化合物はその1種を単独
で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0030】ここで、特開昭62−182146号公報
には、歯科用硬化性組成物の硬化体の強度を上げるため
に水難溶性のフッ素化合物を配合することが提案されて
いるが、根管充填材の場合は補填材や歯科用セメントと
は異なり、その硬化体が高強度を有する必要はない。従
って、本発明の歯科用硬化性組成物の場合、上記のよう
に水難溶性のフッ素化合物を配合することは必須ではな
い。しかし、本発明は水難溶性のフッ素化合物の配合を
禁ずるものではなく、必要に応じて水難溶性のフッ素化
合物を配合することができる。
には、歯科用硬化性組成物の硬化体の強度を上げるため
に水難溶性のフッ素化合物を配合することが提案されて
いるが、根管充填材の場合は補填材や歯科用セメントと
は異なり、その硬化体が高強度を有する必要はない。従
って、本発明の歯科用硬化性組成物の場合、上記のよう
に水難溶性のフッ素化合物を配合することは必須ではな
い。しかし、本発明は水難溶性のフッ素化合物の配合を
禁ずるものではなく、必要に応じて水難溶性のフッ素化
合物を配合することができる。
【0031】上記フッ素化合物の配合方法は、特に制限
されず、上記粉剤、液剤のいずれに配合しても良く、両
方に配合しても良い。ここで、上記液剤に配合する場合
はフッ素化合物を塩の形として加えるのが一般的である
が、その他にも例えばフッ酸とアルカリ金属及び/又は
アルカリ土類金属水酸化物等を上記液剤に加えて、次い
でその液剤を中和することにより液剤中にフッ化物を生
成させたり、又は中和に代えて分解反応を生ぜしめて液
剤中にフッ化物を生成させても良い。
されず、上記粉剤、液剤のいずれに配合しても良く、両
方に配合しても良い。ここで、上記液剤に配合する場合
はフッ素化合物を塩の形として加えるのが一般的である
が、その他にも例えばフッ酸とアルカリ金属及び/又は
アルカリ土類金属水酸化物等を上記液剤に加えて、次い
でその液剤を中和することにより液剤中にフッ化物を生
成させたり、又は中和に代えて分解反応を生ぜしめて液
剤中にフッ化物を生成させても良い。
【0032】本発明の歯科用硬化性組成物における上記
フッ素化合物の配合量は特に制限されるものではない
が、例えば水溶性フッ素化合物の場合、上記液剤中の濃
度として0.5〜20重量/容量%、特に5〜15重量
/容量%であることが好ましく、水難溶性フッ素化合物
の場合は、粉剤全体に対して0.05〜30%、特に
0.5〜15%であることが好ましい。上記範囲未満で
あると歯科用硬化性組成物に十分な硬化性が得られない
場合があり、上記範囲を超えると上記組成物のスラリー
の硬化が速すぎて根管充填時に十分な流動性が得られな
い。
フッ素化合物の配合量は特に制限されるものではない
が、例えば水溶性フッ素化合物の場合、上記液剤中の濃
度として0.5〜20重量/容量%、特に5〜15重量
/容量%であることが好ましく、水難溶性フッ素化合物
の場合は、粉剤全体に対して0.05〜30%、特に
0.5〜15%であることが好ましい。上記範囲未満で
あると歯科用硬化性組成物に十分な硬化性が得られない
場合があり、上記範囲を超えると上記組成物のスラリー
の硬化が速すぎて根管充填時に十分な流動性が得られな
い。
【0033】本発明の酸としては有機酸類や無機酸類等
の公知の酸を使用することができ、例えば有機酸類とし
てギ酸、酢酸及びプロピオン酸等の一塩基酸;クエン
酸、リンゴ酸、グリコール酸、糖酸、アスコルビン酸及
び乳酸等のヒドロキシカルボン酸;グルタミン酸及びア
スパラギン酸等の酸性アミノ酸;蓚酸、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸及びイタコン酸等の二塩
基酸;ピルビン酸、アセト酢酸及びレブリン酸等のケト
酸;芳香族カルボン酸及びポリカルボン酸類などの有機
酸やそれらの誘導体などが挙げられ、無機酸としてリン
酸、塩酸及び硝酸などが挙げられるが、これらの中では
クエン酸、リンゴ酸を用いるのが特に好ましい。これら
酸はその1種を単独で又は2種以上を併用して用いるこ
とができる。
の公知の酸を使用することができ、例えば有機酸類とし
てギ酸、酢酸及びプロピオン酸等の一塩基酸;クエン
酸、リンゴ酸、グリコール酸、糖酸、アスコルビン酸及
び乳酸等のヒドロキシカルボン酸;グルタミン酸及びア
スパラギン酸等の酸性アミノ酸;蓚酸、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸及びイタコン酸等の二塩
基酸;ピルビン酸、アセト酢酸及びレブリン酸等のケト
酸;芳香族カルボン酸及びポリカルボン酸類などの有機
酸やそれらの誘導体などが挙げられ、無機酸としてリン
酸、塩酸及び硝酸などが挙げられるが、これらの中では
クエン酸、リンゴ酸を用いるのが特に好ましい。これら
酸はその1種を単独で又は2種以上を併用して用いるこ
とができる。
【0034】本発明の歯科用硬化性組成物における上記
酸の配合量は特に制限されるものではないが、例えば上
記液剤中に配合する場合、液剤中の濃度として3〜60
重量/容量%、特に25〜45重量/容量%であること
が好ましい。3重量/容量%未満であるとスラリー中で
リン酸カルシウム化合物が十分溶解せず、十分な流動性
が得られない場合があり、60重量/容量%を超えると
スラリーの硬化が速すぎて十分な流動性が得られない場
合がある。
酸の配合量は特に制限されるものではないが、例えば上
記液剤中に配合する場合、液剤中の濃度として3〜60
重量/容量%、特に25〜45重量/容量%であること
が好ましい。3重量/容量%未満であるとスラリー中で
リン酸カルシウム化合物が十分溶解せず、十分な流動性
が得られない場合があり、60重量/容量%を超えると
スラリーの硬化が速すぎて十分な流動性が得られない場
合がある。
【0035】本発明の歯科用硬化性組成物は、上記のよ
うにフッ素化合物と酸とを組み合わせて配合することに
より、それぞれを単独で配合した場合の作用効果に比し
て加成性な作用効果を得るものである。
うにフッ素化合物と酸とを組み合わせて配合することに
より、それぞれを単独で配合した場合の作用効果に比し
て加成性な作用効果を得るものである。
【0036】本発明の歯科用硬化性組成物には、更に上
記成分に加えて、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の生
体中で溶解しない安定なフィラー、また、例えばポリカ
ルボン酸類、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボ
キシメチルセルロース(CMC)及びこれらの誘導体等
の高分子化合物を本発明の効果を損なわない範囲で配合
することができる。
記成分に加えて、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の生
体中で溶解しない安定なフィラー、また、例えばポリカ
ルボン酸類、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボ
キシメチルセルロース(CMC)及びこれらの誘導体等
の高分子化合物を本発明の効果を損なわない範囲で配合
することができる。
【0037】高分子化合物を配合する場合、非架橋型、
或いは架橋型のポリアクリル酸(PAA)、CMC、P
VA或いはそれらの誘導体を用いるのが特に好ましい。
これらの高分子化合物は、水に溶解して上記液剤に添加
しても良く、他の水溶性成分と共に上記液剤中に溶解し
ても良い。また、上記粉剤に直接配合しても良く、必要
に応じて上記X線造影剤や難溶性フッ素化合物に担持さ
せて配合することも可能である。担持させる方法として
は、コアセルベーション法等が好適である。本発明の歯
科用硬化性組成物における上記高分子化合物の配合量
は、粉剤全体の0.01〜5%であることが好ましい。
0.01%未満であると高分子化合物を添加することに
よる効果(例えば上記スラリーの付着性を向上させる)
を十分に得ることができない場合があり、5%を超える
と上記スラリーが短時間で硬化したり、均一で滑らかな
スラリーが得られない場合がある。
或いは架橋型のポリアクリル酸(PAA)、CMC、P
VA或いはそれらの誘導体を用いるのが特に好ましい。
これらの高分子化合物は、水に溶解して上記液剤に添加
しても良く、他の水溶性成分と共に上記液剤中に溶解し
ても良い。また、上記粉剤に直接配合しても良く、必要
に応じて上記X線造影剤や難溶性フッ素化合物に担持さ
せて配合することも可能である。担持させる方法として
は、コアセルベーション法等が好適である。本発明の歯
科用硬化性組成物における上記高分子化合物の配合量
は、粉剤全体の0.01〜5%であることが好ましい。
0.01%未満であると高分子化合物を添加することに
よる効果(例えば上記スラリーの付着性を向上させる)
を十分に得ることができない場合があり、5%を超える
と上記スラリーが短時間で硬化したり、均一で滑らかな
スラリーが得られない場合がある。
【0038】本発明の歯科用硬化性組成物は、上記各成
分を別々に準備しておき、使用時に全成分を混合、練和
しても良く、或いは上述したように、上記各成分中の水
難溶性又は水不溶性の成分は予め混合撹拌した粉剤とし
て、また水溶性の成分は予め水に溶解した液剤としてそ
れぞれ調製しておき、使用時にこれら粉剤と液剤とを練
和しても良い。ここで、上記液剤は、pH=5〜中性付
近、特にpH=5.5〜6.5に調整しておくことが好
ましい。pHが低いと硬化が早すぎるため操作時間に余
裕がなくなる場合がある。一方、pHが高い場合につい
ては酸の緩衝作用のためこれ以上には上がりづらい。p
H調製剤としてはアルカリ金属やアルカリ土類金属の水
酸化物等、更にその他のアルカリ性を示す物質が挙げら
れる。
分を別々に準備しておき、使用時に全成分を混合、練和
しても良く、或いは上述したように、上記各成分中の水
難溶性又は水不溶性の成分は予め混合撹拌した粉剤とし
て、また水溶性の成分は予め水に溶解した液剤としてそ
れぞれ調製しておき、使用時にこれら粉剤と液剤とを練
和しても良い。ここで、上記液剤は、pH=5〜中性付
近、特にpH=5.5〜6.5に調整しておくことが好
ましい。pHが低いと硬化が早すぎるため操作時間に余
裕がなくなる場合がある。一方、pHが高い場合につい
ては酸の緩衝作用のためこれ以上には上がりづらい。p
H調製剤としてはアルカリ金属やアルカリ土類金属の水
酸化物等、更にその他のアルカリ性を示す物質が挙げら
れる。
【0039】本発明の歯科用硬化性組成物の使用方法は
公知の方法に準じて行うことができ、得られたスラリー
をレンツロ等の充填器具で、或いは固形根管充填材と共
に、根管に充填されるが、そのスラリーのレオロジー特
性はニュートニアンに近いものであるために、充填の際
充填器具やポイント等に均一に付着し、根管への充填性
にも優れると共に、生体に充填後、適度な時間で水和自
己硬化性反応により完全に硬化し、更に硬化と共にリン
酸カルシウムがアパタイトに転換するため、生体中で極
めて安定であり、刺激性もなく、生体親和性に優れたも
のである。この優れた生体親和性は、根尖部において創
傷治癒を阻害することもなく、石灰化を促し、生物学的
組織封鎖がなされるものである。
公知の方法に準じて行うことができ、得られたスラリー
をレンツロ等の充填器具で、或いは固形根管充填材と共
に、根管に充填されるが、そのスラリーのレオロジー特
性はニュートニアンに近いものであるために、充填の際
充填器具やポイント等に均一に付着し、根管への充填性
にも優れると共に、生体に充填後、適度な時間で水和自
己硬化性反応により完全に硬化し、更に硬化と共にリン
酸カルシウムがアパタイトに転換するため、生体中で極
めて安定であり、刺激性もなく、生体親和性に優れたも
のである。この優れた生体親和性は、根尖部において創
傷治癒を阻害することもなく、石灰化を促し、生物学的
組織封鎖がなされるものである。
【0040】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。 (1)α−TCPの製造 γ−Ca2P2O7とCaCO3とを混合し、1250℃で
4時間加熱した後、冷却し、α−TCPを得た。このα
−TCPの平均粒径は4μmであった。 (2)粉剤の調製 上記α−TCP、更にDCPD及びその他の添加物を表
1に示す通り撹拌混合して粉剤を得た。なお、表1にお
いてBi、Baは、それぞれ次炭酸ビスマス、硫酸バリ
ウムを示す。 (3)液剤の調製 表1に示すフッ素化合物、酸及びその他の添加物を水に
溶解し、表1に示す通りpH調整して液剤を得た。 (4)歯科用硬化性組成物の調製 上記粉剤と液剤とを液剤/粉剤比(ml/g)0.5の
割合で練和し、実施例1〜7及び比較例1〜4の歯科用
硬化性組成物(練和スラリー)を得た。 (5)評価 上記各練和スラリーの性能を下記試験法に従って評価し
た。結果を表1に併記する。
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。 (1)α−TCPの製造 γ−Ca2P2O7とCaCO3とを混合し、1250℃で
4時間加熱した後、冷却し、α−TCPを得た。このα
−TCPの平均粒径は4μmであった。 (2)粉剤の調製 上記α−TCP、更にDCPD及びその他の添加物を表
1に示す通り撹拌混合して粉剤を得た。なお、表1にお
いてBi、Baは、それぞれ次炭酸ビスマス、硫酸バリ
ウムを示す。 (3)液剤の調製 表1に示すフッ素化合物、酸及びその他の添加物を水に
溶解し、表1に示す通りpH調整して液剤を得た。 (4)歯科用硬化性組成物の調製 上記粉剤と液剤とを液剤/粉剤比(ml/g)0.5の
割合で練和し、実施例1〜7及び比較例1〜4の歯科用
硬化性組成物(練和スラリー)を得た。 (5)評価 上記各練和スラリーの性能を下記試験法に従って評価し
た。結果を表1に併記する。
【0041】<充填器具ヘの付着性試験法>練和スラリ
ーをレンツロで輸送する際の付着性を下記の評価基準
1、2により官能評価した。 [評価基準1:付着の均一性] ◎:極めて滑らかに均一に付着する ○:均一に付着する △:ほぼ均一に付着する ×:不均一に付着する [評価基準2:付着量] ○:充填に必要な量が十分に付着している △:充填に必要な量がほぼ付着している ×:充填に必要な量が付着していない
ーをレンツロで輸送する際の付着性を下記の評価基準
1、2により官能評価した。 [評価基準1:付着の均一性] ◎:極めて滑らかに均一に付着する ○:均一に付着する △:ほぼ均一に付着する ×:不均一に付着する [評価基準2:付着量] ○:充填に必要な量が十分に付着している △:充填に必要な量がほぼ付着している ×:充填に必要な量が付着していない
【0042】<スラリー性状確認試験法>練和スラリー
を0.5ml取り、練和することによりスラリーに外力
を加え、練和スラリーの実使用上のレオロジー特性を下
記の評価基準3により官能評価した。 [評価基準3] 4点:ニュートニアン 3点:僅かにチキソトロピー 2点:ニュートニアンとチキソトロピーとの中間 1点:チキソトロピー
を0.5ml取り、練和することによりスラリーに外力
を加え、練和スラリーの実使用上のレオロジー特性を下
記の評価基準3により官能評価した。 [評価基準3] 4点:ニュートニアン 3点:僅かにチキソトロピー 2点:ニュートニアンとチキソトロピーとの中間 1点:チキソトロピー
【0043】
【表1】
【0044】表1の結果より、本発明の歯科用硬化性組
成物は、その練和スラリーの性状がニュートニアンに近
くなり、根管充填材として良好な付着性を有するので、
特に根管充填材として有用であることが認められた。
成物は、その練和スラリーの性状がニュートニアンに近
くなり、根管充填材として良好な付着性を有するので、
特に根管充填材として有用であることが認められた。
【0045】それに対し、次炭酸ビスマスと硫酸バリウ
ムとの重量比(Bi/Ba)が7を超える場合(比較例
1〜3)は、その練和スラリーの性状がチキソトロピー
となり、良好な付着性を得ることができないことが認め
られる。また、Bi/Baが1.0である場合(比較例
4)は、その練和スラリーの性状はニュートニアンとチ
キソトロピーとの中間となり、良好な付着性を得ること
ができないことが認められる。
ムとの重量比(Bi/Ba)が7を超える場合(比較例
1〜3)は、その練和スラリーの性状がチキソトロピー
となり、良好な付着性を得ることができないことが認め
られる。また、Bi/Baが1.0である場合(比較例
4)は、その練和スラリーの性状はニュートニアンとチ
キソトロピーとの中間となり、良好な付着性を得ること
ができないことが認められる。
【0046】
【発明の効果】本発明の歯科用硬化性組成物は、レオロ
ジー特性がニュートニアンに近いスラリーになり、充填
器具やポイント等に均一に付着すると共に、根管への充
填性にも優れ、生体中で適度な時間で水和自己硬化性反
応により完全に硬化し、更に硬化と共にリン酸カルシウ
ムがアパタイトに転換するため生体中で極めて安定であ
り、刺激性も全くなく、生親和性に優れた根管充填材で
ある。
ジー特性がニュートニアンに近いスラリーになり、充填
器具やポイント等に均一に付着すると共に、根管への充
填性にも優れ、生体中で適度な時間で水和自己硬化性反
応により完全に硬化し、更に硬化と共にリン酸カルシウ
ムがアパタイトに転換するため生体中で極めて安定であ
り、刺激性も全くなく、生親和性に優れた根管充填材で
ある。
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】上記水和自己硬化性リン酸カルシウム化合
物の製造方法は特に制限されるものではなく、公知の方
法を採用することができる。例えばα−TCPの場合、
第1リン酸カルシウムからγピロリン酸カルシウムを製
造し、このγピロリン酸カルシウムと炭酸カルシウムと
からα−TCPを製造しても良く、又は上記反応を1段
階で行っても良い。また、その粒径も特に制限されるも
のではなく、組成物の使用目的等により適宜選択するこ
とができるが、平均粒径は0.3〜15μm、特に1〜
10μmであることが好ましく、最大粒径は2〜30μ
m、特に5〜20μmの範囲であることが好ましい。平
均粒径が上記範囲未満であると表面積が大きくなるた
め、溶解反応が速すぎて硬化時間が短かすぎる場合があ
り、上記範囲を超えると表面積が小さくなるため、溶解
反応が遅すぎて硬化時間が必要以上に長くなる場合があ
る。また、最大粒径が上記範囲未満であると平均粒径が
小さくなりすぎ、一方上記範囲を超えると細い根管の中
で粗大粒子がつまるため死腔ができやすくなる場合があ
る。
物の製造方法は特に制限されるものではなく、公知の方
法を採用することができる。例えばα−TCPの場合、
第1リン酸カルシウムからγピロリン酸カルシウムを製
造し、このγピロリン酸カルシウムと炭酸カルシウムと
からα−TCPを製造しても良く、又は上記反応を1段
階で行っても良い。また、その粒径も特に制限されるも
のではなく、組成物の使用目的等により適宜選択するこ
とができるが、平均粒径は0.3〜15μm、特に1〜
10μmであることが好ましく、最大粒径は2〜30μ
m、特に5〜20μmの範囲であることが好ましい。平
均粒径が上記範囲未満であると表面積が大きくなるた
め、溶解反応が速すぎて硬化時間が短かすぎる場合があ
り、上記範囲を超えると表面積が小さくなるため、溶解
反応が遅すぎて硬化時間が必要以上に長くなる場合があ
る。また、最大粒径が上記範囲未満であると平均粒径が
小さくなりすぎ、一方上記範囲を超えると細い根管の中
で粗大粒子がつまるため死腔ができやすくなる場合があ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】次炭酸ビスマス及び硫酸バリウムの粒径は
特に制限されるものではなく、歯科用硬化性組成物の使
用目的等により適宜選択することができるが、細い根管
の隅々まで充填することを考慮すれば、平均粒径は0.
3〜15μm、特に0.5〜8μmであることが好まし
く、また、最大粒径は2〜30μm、特に5〜15μm
の範囲であることが好ましい。平均粒径が上記範囲未満
であると高分子の担持(コーティング)が不均一になり
やすく、上記範囲を超えると根管の隅々まで充填するこ
とが困難になる場合がある。また、最大粒径が上記範囲
未満であると平均粒径が小さくなりすぎ、一方上記範囲
を超えると細い根管の中で粗大粒子がつまるため死腔が
できやすくなる場合がある。
特に制限されるものではなく、歯科用硬化性組成物の使
用目的等により適宜選択することができるが、細い根管
の隅々まで充填することを考慮すれば、平均粒径は0.
3〜15μm、特に0.5〜8μmであることが好まし
く、また、最大粒径は2〜30μm、特に5〜15μm
の範囲であることが好ましい。平均粒径が上記範囲未満
であると高分子の担持(コーティング)が不均一になり
やすく、上記範囲を超えると根管の隅々まで充填するこ
とが困難になる場合がある。また、最大粒径が上記範囲
未満であると平均粒径が小さくなりすぎ、一方上記範囲
を超えると細い根管の中で粗大粒子がつまるため死腔が
できやすくなる場合がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 良仁 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 田中 隆夫 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 和知 浩子 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 諸隈 辰馬 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 水和自己硬化性リン酸カルシウム化合
物、X線造影剤、フッ素化合物、酸及び水を含有してな
り、上記X線造影剤として次炭酸ビスマスと硫酸バリウ
ムとを次炭酸ビスマス/硫酸バリウムの重量比(A)が
1<A≦7となる割合で併用することを特徴とする歯科
用硬化性組成物。 - 【請求項2】 上記水和自己硬化性リン酸カルシウム化
合物がα−リン酸3カルシウムを含有する請求項1記載
の歯科用硬化性組成物。 - 【請求項3】 上記フッ素化合物が水溶性フッ素化合物
を含有する請求項1又は2記載の歯科用硬化性組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7043527A JPH08217614A (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 歯科用硬化性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7043527A JPH08217614A (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 歯科用硬化性組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08217614A true JPH08217614A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12666224
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7043527A Pending JPH08217614A (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 歯科用硬化性組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08217614A (ja) |
-
1995
- 1995-02-08 JP JP7043527A patent/JPH08217614A/ja active Pending
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