JPH08224437A - 湿式排煙脱硫装置と方法 - Google Patents

湿式排煙脱硫装置と方法

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JPH08224437A
JPH08224437A JP7033842A JP3384295A JPH08224437A JP H08224437 A JPH08224437 A JP H08224437A JP 7033842 A JP7033842 A JP 7033842A JP 3384295 A JP3384295 A JP 3384295A JP H08224437 A JPH08224437 A JP H08224437A
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JP
Japan
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water
flue gas
wet flue
exhaust gas
liquid
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JP7033842A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Yoshikawa
博文 吉川
Hiroyuki Kako
宏行 加来
Hiroshi Ishizaka
浩 石坂
Naruhito Takamoto
成仁 高本
Toshio Katsube
利夫 勝部
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸収液の水不足を補うための各種廃水などを
用いる補給によって脱硫性能が低下しない、経済的な湿
式排煙脱硫装置と方法を提案すること。 【構成】 脱硫塔本体1に吸収液ポンプ5から送られる
循環タンク6内の吸収液中の溶存酸素濃度を高める必要
がある。しかし、吸収液の補給水中の油分が多くなると
前記溶存酸素濃度が低下して脱硫性能が悪影響を及ぼ
す。そこで、補給水である廃水F中の油分を予め除去す
る。または、吸収液中の油分濃度と溶存酸素濃度の間に
は相関関係があることを見いだし、吸収液中の溶存酸素
濃度測定値(溶存酸素濃度計18による)に基づき補給
水である油分を含む廃水Fの供給量を制限することで脱
硫性能は高くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式排煙脱硫装置と方
法に係わり、特に脱硫性能が高く、かつ工業用水の使用
量を低減することができ、経済的にボイラ等の燃焼装置
から排出される排ガス中の硫黄酸化物を除去する湿式排
煙脱硫装置と方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電所等において、化石燃料の燃焼
に伴って発生する排ガス中の硫黄酸化物、中でも特に二
酸化硫黄(SO2)は、大気汚染、酸性雨等の地球的環
境問題の主原因の一つである。このため、排ガス中から
SO2を除去する排煙脱硫法の研究および脱硫装置の開
発は極めて重要な課題となっている。
【0003】上記脱硫法としては、さまざまなプロセス
が提案されているが、湿式法が主流を占めている。この
湿式法には、吸収剤にソーダ化合物を用いるソーダ法、
カルシウム化合物を用いるカルシウム法およびマグネシ
ウム化合物を用いるマグネシウム法等がある。このう
ち、ソーダ法は吸収剤とSO2との反応性に優れている
反面、使用するソーダ類が非常に高価である。このた
め、発電用の大型ボイラ等の排煙脱硫装置には、比較的
安価な炭酸カルシウム等のカルシウム化合物を用いるカ
ルシウム法が最も多く採用されている。
【0004】このカルシウム化合物を吸収液として用い
る脱硫システムは、気液接触方法の違いによりスプレー
方式、濡れ壁方式およびバブリング方式の3種類に大別
される。各方式ともそれぞれ特徴を有しているが、実績
が多く信頼性の高いスプレー方式が世界的にも多く採用
されている。このスプレー方式の脱硫システムとして
は、従来から排ガスの冷却・除塵を行う冷却塔、吸収液
を噴霧して排ガス中のSO2と反応させる吸収塔、吸収
塔で生成した亜硫酸カルシウムを酸化する酸化塔の3塔
で構成されていた。しかし、近年になって吸収塔に冷却
・酸化の機能を持たせた1塔型脱硫塔(タンク内酸化
法)の開発が進み、最近では1塔型脱硫システムがスプ
レー方式の主流になりつつある。
【0005】図9に従来技術のスプレー方式による1塔
型脱硫装置の一例を示す。1塔型の脱硫塔は、主に塔本
体1、入口ダクト2、出口ダクト3、スプレーノズル
4、吸収液ポンプ5、循環タンク6、撹拌機7、空気吹
き込み装置8、ミストエリミネータ9、吸収液抜き出し
管10、石膏抜き出し管11、石灰石供給管12、シッ
クナー13、脱水機14等から構成される。スプレーノ
ズル4は水平方向に複数個、さらに高さ方向に複数段設
置されている。また、撹拌機7および空気吹き込み装置
8は脱硫塔下部の吸収液が滞留する循環タンク6に設置
され、ミストエリミネータ9は吸収塔内最上部あるいは
出口ダクト3内に設置される。
【0006】ボイラから排出される排ガスAは、入口ダ
クト2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3より
排出される。この間、脱硫塔には吸収液抜き出し管10
を通じて吸収液ポンプ5から送られる吸収液が複数のス
プレーノズル4から噴霧され、吸収液と排ガスAの気液
接触が行われる。このとき吸収液は排ガスA中のSO2
を選択的に吸収し、亜硫酸カルシウムを生成する。亜硫
酸カルシウムを生成した吸収液は循環タンク6に溜ま
り、撹拌機7によって撹拌されながら、空気吹き込み装
置8から供給される空気Bにより吸収液中の亜硫酸カル
シウムが酸化され石膏Cを生成する。石灰石Dなどの脱
硫剤は石灰石供給管12より循環タンク6内の吸収液に
添加される。石灰石Dおよび石膏Cが共存する循環タン
ク6内の吸収液の一部は、吸収液ポンプ5によって吸収
液抜き出し管10から再びスプレーノズル4に送られ、
一部は石膏抜き出し管11よりシックナー13を経て脱
水機14に送られ、脱水された水の一部は管路15より
脱硫装置へ戻され、再利用される。また、スプレーノズ
ル4から噴霧され微粒化された吸収液の内、液滴径の小
さいものは排ガスAに同伴され、脱硫塔上部に設けられ
たミストエリミネータ9によって回収される。
【0007】脱硫塔内では吸収液の一部は蒸発するため
管路15より戻された水や石灰石供給管12より供給さ
れる石灰石スラリ中の水のみでは脱硫塔内部の水が不足
する。このため、工業用水Eを水供給管16から必要に
応じて供給する必要がある。このため、従来の湿式排煙
脱硫装置では工業用水Eの使用量が多くなるという問題
点があった。この問題点を解決するため、発電所内部で
発生する各種廃水を利用することも考えられるが、本発
明者らが調べたところ脱硫性能が低下する傾向が認めら
れた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では工
業用水の使用量が多くなり、また、脱硫塔内部の水不足
を解消するために各種廃水を利用すると脱硫性能が低下
する問題点があった。
【0009】本発明の目的は、吸収液の水不足を補うた
めの補給水として各種廃水などを用いることによっても
脱硫性能が低下しない、経済的な湿式排煙脱硫装置と方
法を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、次
の構成によって達成される。すなわち、ボイラ等の燃焼
装置から排出される排ガスと吸収液を接触させることに
より排ガス中の硫黄酸化物を処理する湿式排煙脱硫装置
で、かつ排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸収液中に酸
素を含むガスを吹き込むことにより吸収液中の亜硫酸を
酸化させる機能を有する湿式排煙脱硫装置において、湿
式排煙脱硫装置に吸収液補給用の水を供給する供給管を
設け、該水供給管の途中に水に含まれる油分を除去する
油分除去装置を設けた湿式排煙脱硫装置、または、ボイ
ラ等の燃焼装置から排出される排ガスと吸収液を接触さ
せることにより排ガス中の硫黄酸化物を処理する湿式排
煙脱硫装置で、かつ排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸
収液中に酸素を含むガスを吹き込むことにより吸収液中
の亜硫酸を酸化させる機能を有する湿式排煙脱硫装置に
おいて、湿式排煙脱硫装置に吸収液補給用である油分を
含む水の供給管と吸収液中の溶存酸素濃度を測定する溶
存酸素濃度計を設け、溶存酸素濃度計の測定値に基づき
吸収液中の溶存酸素濃度が低下し始める吸収液中の油分
濃度である臨界油分濃度以下になるように水供給管から
の湿式排煙脱硫装置に補給する水量を制御する制御手段
を設けた湿式排煙脱硫装置である。
【0011】本発明の上記目的は、次の構成によって達
成される。すなわち、ボイラ等の燃焼装置から排出され
る排ガスと吸収液を接触させることにより排ガス中の硫
黄酸化物を吸収液中に吸収させ、かつ排ガス中の硫黄酸
化物を吸収した吸収液中に酸素を含むガスを吹き込むこ
とにより吸収液中の亜硫酸を酸化させる湿式排煙脱硫方
法において、吸収液補給用の水に含まれる油分を除去し
た後に、該補給用水を吸収液に補給する湿式排煙脱硫方
法、または、ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガス
と吸収液を接触させることにより排ガス中の硫黄酸化物
を吸収液中に吸収させ、かつ排ガス中の硫黄酸化物を吸
収した吸収液中に酸素を含むガスを吹き込むことにより
吸収液中の亜硫酸を酸化させる湿式排煙脱硫方法におい
て、吸収液補給用の水として油分を含む水を用い、該水
の補給量が吸収液中の溶存酸素濃度が低下し始める吸収
液中の油分濃度である臨界油分濃度以下の量で水を吸収
液に補給する湿式排煙脱硫方法である。本発明の補給水
は主に廃水を用いる。該廃水に含まれる油分(ここで油
分とは「炭化水素よりなる鉱油」を意味する。以下同
様)である。
【0012】
【作用】脱硫装置での主な反応を下記に示す。 (吸収反応) H2O+SO2=H2SO3 (1) (液滴内部での酸化・中和反応) H2SO3+1/2O2+CaCO3=CaSO4+CO2+H2O (2) (石灰石による中和反応1) 2H2SO3+CaCO3=Ca(HSO32+CO2+H2O (3) (酸化反応) Ca(HSO32+O2=CaSO4+H2SO4 (4) (石灰石による中和反応2) CaCO3+H2SO4=CaSO4+CO2+H2O (5) (石膏の晶析反応) Ca2++SO4 2-+2H2O=CaSO4・2H2O (6) (全体の反応) 2H2O+SO2+1/2O2+CaCO3 =CaSO4・2H2O+CO2 (7)
【0013】上記(1)式の吸収反応を速くするには、
上記(2)および(4)式の酸化反応を速める必要があ
る。そのためには、循環タンク内では空気吹き込み装置
から空気Bを吹き込んで亜硫酸カルシウムを完全に酸化
(上記(4)の反応を完結)し、脱硫塔に吸収液ポンプ
から送られる吸収液中の溶存酸素濃度を高める必要があ
る。しかし、本発明者らは、各種廃水などの水を用いて
脱硫装置を運転すると脱硫性能が低下する傾向があり、
これが上記(2)および(4)式の酸化反応の低下が原
因であることおよび廃水などの水中の油分を除去するこ
とにより脱硫性能の低下が防止できることを見いだし
た。
【0014】そのメカニズムは完全には明らかでない
が、図2に示すように、吸収液中の油分は循環タンク内
に吹き込んだ空気の気泡の界面に存在し、空気中の酸素
の溶解速度を低下させるためと考えられる。このため、
油分除去装置によりあらかじめ廃水などの水中の油分を
除去することにより脱硫性能は高くなると考えられる。
【0015】また、本発明者らは、吸収液中の油分濃度
と溶存酸素濃度の間には図3に示す関係があることを見
いだした。すなわち、廃水などの水中の油分濃度が低濃
度の場合は溶存酸素濃度の低下が認められない。溶存酸
素濃度が低下し始める油分濃度を臨界油分濃度と定義す
ると、臨界油分濃度(酸化用空気量や脱硫装置入口での
SO2濃度等で決まる)以下の濃度となるように廃水な
どの水の供給量を制御することにより実質的に脱硫性能
を低下させないで廃水などの水の利用が可能となる。廃
水などの水に含まれていた油分は脱硫装置内部にある程
度蓄積するが、排ガス中に蒸発したり回収石膏と共に系
外に排出されるので廃水などの水供給量により吸収液中
の溶存酸素濃度は調整可能である。そこで、吸収液中の
溶存酸素濃度を計測しながら、廃水などの水供給量の調
整をすることで脱硫性能を高く維持できることを見いだ
した。
【0016】
【実施例】本発明は、下記の実施例によって、さらに詳
細に説明されるが、下記の例で制限されるものではな
い。まず、油分除去装置により、廃水中の油分を除去す
る発明の実施例を説明する。
【0017】実施例1 図1に本発明による実施例を示す。図9に示した従来技
術の脱硫塔と同様に塔本体1、入口ダクト2、出口ダク
ト3、スプレーノズル4、吸収液ポンプ5、循環タンク
6、撹拌機7、空気吹き込み装置8、ミストエリミネー
タ9などから構成されるが、本実施例ではさらに油分除
去装置17が追設される。
【0018】ボイラから排出される排ガスAは、入口ダ
クト2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3より
排出される。この間、脱硫塔には吸収液ポンプ5から送
られる吸収液が複数のスプレーノズル4から噴霧され、
吸収液と排ガスAの気液接触が行われる。このとき吸収
液は排ガスA中のSO2を選択的に吸収し、亜硫酸を生
成する(上記反応式(1)参照)。
【0019】吸収液滴中では亜硫酸と石灰石Dが反応し
て亜硫酸カルシウムが生成される(上記反応式(3)参
照)が、吸収液滴中の溶存酸素により一部の亜硫酸は酸
化されて硫酸となり、この硫酸は石灰石Dと反応して石
膏Cを生成する(上記反応式(2)参照)。吸収液滴
は、循環タンク6に向かって落下し、循環タンク6内で
は亜硫酸カルシウムが酸化され、石膏Cと硫酸を生じる
(上記反応式(4)参照)。また、生じた硫酸は石灰石
Dと反応して石膏Cを生成する(上記反応式(5)参
照)。水中のCa2+とSO4 2-濃度が飽和溶解度以上に
なると上記反応式(6)に示した通り石膏(CaSO4
・2H2O)が晶析する。
【0020】石灰石Dなどの脱硫剤は石灰石供給管12
より循環タンク6内の吸収液に添加される。石灰石Dお
よび石膏Cが共存する循環タンク6内の吸収液の一部
は、吸収液ポンプ5によって吸収液抜き出し管10から
再びスプレーノズル4に送られ、一部は石膏抜き出し管
11よりシックナー13を経て脱水機14に送られ、脱
水された水の一部は管路15より脱硫装置へ戻され、再
利用される。脱硫塔内では吸収液の一部は蒸発するため
管路15より戻された水や石灰石供給管12より供給さ
れる石灰石スラリ中の水のみでは脱硫塔内部の水が不足
する。このため、油分を含んだ廃水Fを油分除去装置1
7により処理した後、油分の含まれていない工業用水E
と共に水供給管16から供給する。こうして油分を除去
した廃水Fを循環タンク6内に補給すると脱硫性能は高
くなる。
【0021】図1に示した本実施例に基づく装置を用い
て脱硫試験を行った。ただし、脱硫塔入口での排ガス中
の亜硫酸ガス濃度は1000ppmであり、石灰石供給
管12から供給される石灰石Dはモル比で排ガス中の亜
硫酸ガスの0.97倍である。また、循環タンク6に空
気吹き込み装置8から吹き込む空気量は排ガス中の亜硫
酸ガスの30倍とし、油分除去装置17により処理する
前の廃水F中には50ppmの油分が含まれていた。
【0022】図4中の曲線(a)には本実施例における
気液比(吸収液と排ガスの比率、以下L/Gと略す)と
脱硫率の関係を、曲線(b)には廃水Fを全く使用しな
い場合のL/Gと脱硫率の関係を示す。同一L/Gでの
脱硫率は廃水Fを全く使用しない場合と変わらない。
【0023】比較例1 実施例1と同じ条件で廃水Fを油分除去装置17により
処理しない場合のL/Gと脱硫率の関係を図4中の曲線
(c)に示す。実施例1に比較して同一L/Gでの脱硫
率が低い。
【0024】実施例2 実施例1と同じ条件で脱硫試験を行った。ただし、循環
タンク6に空気吹き込み装置8から吹き込む空気量を排
ガス中の亜硫酸ガスの10〜60倍とした。図5の曲線
(a)に本実施例における循環タンク6に吹き込む空気
量と脱硫性能の関係を、曲線(b)に廃水Fを全く使用
しない場合の循環タンク6に吹き込む空気量と脱硫率の
関係を示す。同一空気量での脱硫率は廃水Fを全く使用
しない場合と変わらない。
【0025】比較例2 実施例2と同じ条件で廃水Fを油分除去装置17により
処理しない場合の循環タンク6に吹き込む空気量と脱硫
率の関係を図5中の曲線(c)に示す。実施例2の条件
では、油分を除去することにより酸化用空気量を50%
以上低減でき、撹拌機7の動力も50%以上低減でき
た。
【0026】上記実施例で用いる油分除去装置17は、
水中の油分を除去できるものであればどのような構造や
原理のものでも良い。例えば活性炭層や砂層で油を除去
することも可能であるし、界面活性剤を添加して油分を
エマルジョンにして処理することも可能である。
【0027】次に、廃水の溶存酸素濃度を測定しながら
廃水を供給する本発明の実施例を説明する。 実施例3 図6に本実施例の装置を用いて脱硫試験を行った。本実
施例では、図1に示した脱硫装置の油分除去装置17の
代わりに溶存酸素濃度計18、廃水供給管19および制
御装置20を設けた。脱硫塔内部で不足する水は、油分
を含んだ廃水Fを油分の含まれていない工業用水Eと共
に供給する。この際、溶存酸素濃度計18により例えば
スプレーノズル4に送られる吸収液中の溶存酸素濃度を
測定して、その測定値に基づき制御装置20は廃水供給
管19のバルブ21の開閉度の調節を行い、廃水供給量
を制御する。
【0028】図6に示した本実施例に基づく装置を用い
て脱硫試験を行った。ただし、脱硫塔入口での排ガス中
の亜硫酸ガス濃度は1000ppmであり、石灰石供給
管12から供給される石灰石Dはモル比で排ガス中の亜
硫酸ガスの0.97倍である。また、循環タンク6に空
気吹き込み装置8から吹き込む空気量は排ガス中の亜硫
酸ガスの30倍とした。また、廃水F中には油分が50
ppm含まれており、廃水Fの供給量は補給する水全体
の10%一定とした、溶存酸素濃度計18の値が2.0
ppm以下になると廃水供給管19からの廃水Fの供給
を停止し、3.0ppm以上になると再び廃水供給管1
9から廃水Fを供給した。
【0029】図7中の曲線(a)には本実施例における
気液比(吸収液と排ガスの比率、以下L/Gと略する)
と脱硫率の関係を、曲線(b)には廃水Fを全く使用し
ない場合のL/Gと脱硫率の関係を示す。同一L/Gで
の脱硫率は廃水Fを全く使用しない場合と変わらない。
【0030】実施例4 実施例3と同じ条件で脱硫試験を行った。ただし、廃水
F中の油分が100ppmで、循環タンク6に吹き込む
空気量を排ガス中の亜硫酸ガスの10〜60倍とし、廃
水Fの供給を停止する際の溶存酸素濃度を変化させた。
廃水Fを用いた時と用いない時の脱硫率の差と廃水Fの
供給を停止する際の溶存酸素濃度との関係を図8に示
す。溶存酸素濃度を2ppm以上に維持することで廃水
Fを用いない場合に比べ脱硫性能の低下はほとんど認め
られない。
【0031】上記実施例3、4で用いる溶存酸素濃度計
18は、水中の溶存酸素濃度を測定できるものであれば
どのような構造や原理でも良い。例えば、ポーラログラ
フ方式やガルバニ電池方式がある。また、上記実施例で
はスプレーノズル4に送られる吸収液中の溶存酸素濃度
を測定しているが、他の場所、例えば循環タンク6内部
の吸収液中の溶存酸素濃度でも良い。
【0032】上記実施例は脱硫塔の下部から排ガスを導
入し、上部から排出する構造でかつスプレーノズル4で
吸収液を排ガス中に噴霧する脱硫塔についての実施例で
あるが、本発明法は排ガスの流れ方向や排ガスと吸収液
の接触方式(濡れ壁式吸収装置等)に関係なく有効であ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、湿式排煙脱硫装置に油
分を含んだ廃水を用いることができるので、湿式排煙脱
硫装置で使用する工業用水が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施例1、2の1塔型湿式排煙
脱硫装置の概略図である。
【図2】 本発明の原理を説明する図である。
【図3】 本発明の吸収液中の油分濃度と溶存酸素濃度
の間の関係を示す図である。
【図4】 本発明法による実施例1、2に関する実験デ
ータの図である。
【図5】 本発明法による実施例1、2に関する実験デ
ータの図である。
【図6】 本発明による実施例3、4の1塔型湿式排煙
脱硫装置の概略図である。
【図7】 本発明法による実施例3、4に関する実験デ
ータの図である。
【図8】 本発明法による実施例3、4に関する実験デ
ータの図である。
【図9】 従来の技術における1塔型湿式排煙脱硫装置
の概略図である。
【符号の説明】
1…塔本体、2…入口ダクト、3…出口ダクト、4…ス
プレーノズル、5…吸収液ポンプ、6…循環タンク、7
…撹拌機、8…空気吹き込み装置、9…ミストエリミネ
ータ、10…吸収液抜き出し管、11…石膏抜き出し管 12…石灰石供給管、13…シックナー、14…脱水
機、15…管路、16…水供給管、17…油分除去装
置、18…溶存酸素濃度計、19…廃水供給管、20…
制御装置、A…排ガス、B…空気、C…石膏、D…石灰
石、E…工業用水、F…廃水
フロントページの続き (72)発明者 高本 成仁 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 勝部 利夫 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
    スと吸収液を接触させることにより排ガス中の硫黄酸化
    物を処理する湿式排煙脱硫装置で、かつ排ガス中の硫黄
    酸化物を吸収した吸収液中に酸素を含むガスを吹き込む
    ことにより吸収液中の亜硫酸を酸化させる機能を有する
    湿式排煙脱硫装置において、 湿式排煙脱硫装置に吸収液補給用の水を供給する供給管
    を設け、該水供給管の途中に水に含まれる油分を除去す
    る油分除去装置を設けたことを特徴とする湿式排煙脱硫
    装置。
  2. 【請求項2】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
    スと吸収液を接触させることにより排ガス中の硫黄酸化
    物を処理する湿式排煙脱硫装置で、かつ排ガス中の硫黄
    酸化物を吸収した吸収液中に酸素を含むガスを吹き込む
    ことにより吸収液中の亜硫酸を酸化させる機能を有する
    湿式排煙脱硫装置において、 湿式排煙脱硫装置に吸収液補給用である油分を含む水の
    供給管と吸収液中の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃
    度計を設け、溶存酸素濃度計の測定値に基づき吸収液中
    の溶存酸素濃度が低下し始める吸収液中の油分濃度であ
    る臨界油分濃度以下になるように水供給管からの湿式排
    煙脱硫装置に補給する水量を制御する制御手段を設けた
    ことを特徴とする湿式排煙脱硫装置。
  3. 【請求項3】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
    スと吸収液を接触させることにより排ガス中の硫黄酸化
    物を吸収液中に吸収させ、かつ排ガス中の硫黄酸化物を
    吸収した吸収液中に酸素を含むガスを吹き込むことによ
    り吸収液中の亜硫酸を酸化させる湿式排煙脱硫方法にお
    いて、 吸収液補給用の水に含まれる油分を除去した後に、該補
    給用水を吸収液に補給することを特徴とする湿式排煙脱
    硫方法。
  4. 【請求項4】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
    スと吸収液を接触させることにより排ガス中の硫黄酸化
    物を吸収液中に吸収させ、かつ排ガス中の硫黄酸化物を
    吸収した吸収液中に酸素を含むガスを吹き込むことによ
    り吸収液中の亜硫酸を酸化させる湿式排煙脱硫方法にお
    いて、 吸収液補給用の水として油分を含む水を用い、該水の補
    給量が吸収液中の溶存酸素濃度が低下し始める水中の油
    分濃度である臨界油分濃度以下の量で水を吸収液に補給
    することを特徴とする湿式排煙脱硫方法。
JP7033842A 1995-02-22 1995-02-22 湿式排煙脱硫装置と方法 Pending JPH08224437A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108828160A (zh) * 2018-09-05 2018-11-16 安科工程技术研究院(北京)有限公司 测试油气输送管线中腐蚀性气体与溶解氧的便携装置
GB2641341A (en) * 2021-04-02 2025-11-26 Toshiba Kk Gas processing equipment and gas processing method, and carbon dioxide capture system and carbon dioxide capture method

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