JPH08225714A - 難燃性熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱硬化性樹脂組成物

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JPH08225714A
JPH08225714A JP7255286A JP25528695A JPH08225714A JP H08225714 A JPH08225714 A JP H08225714A JP 7255286 A JP7255286 A JP 7255286A JP 25528695 A JP25528695 A JP 25528695A JP H08225714 A JPH08225714 A JP H08225714A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明により、硬化して難燃性網目となる
熱硬化性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、(a)エポキシ、N,N'-ビスマ
レイミド、およびシアネートエステルモノマーおよびプ
レポリマーから成る群から選択される1つ以上の熱硬化
性樹脂、(b)熱硬化性樹脂用の有効量の1つ以上の硬化
剤(curative)、固化剤(Hardener)および要すれば触媒、
および(c)該樹脂組成物を硬化時に難燃性とするのに有
効量の、アリール基置換を含む少なくとも1つの非官能
性シクロホスファゼン難燃剤、を含有する熱硬化性組成
物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化して難燃性網
目となる熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術】熱硬化性樹脂は構造用接着剤、および電
気、建築および航空宇宙の用途に用いられる有用な複合
材料での使用が公知である。しかし、これら熱硬化性樹
脂から製造した物品は燃焼し易く、その特徴によりその
用途を大きく限定する。
【0003】合成樹脂に添加してそれに難燃性を付与す
る多くの材料が提案されている。好適な難燃剤を選択す
るのに様々な考慮がなされるべきである。熱硬化性樹脂
はしばしば不利な条件(例えば、高温、高湿度または高
応力条件)下で用いる必要があるので、難燃剤はその樹
脂の物理特性を大きく低下させてはならない。また、そ
の難燃剤は不活性であり、工程中または使用条件下で劣
化しないことが望ましい。高温、高湿度または高応力条
件での樹脂網目内の難燃剤の早期劣化により、突発的マ
トリックス破壊を開始し得る。加えて、その難燃剤は工
程のパラメーターを妨害すべきではない。例えば、樹脂
の早期硬化を起こす難燃剤は非常に望ましくない。
【0004】多くの従来の用途、例えば織物処理剤、表
面被膜または低性能接着剤に用いられる化学難燃剤は、
熱硬化性樹脂に用いられる場合、多くの欠点を有する。
例えば、鉱物充填材、例えば水酸化マグネシウム(Mg
(OH)2)、アルミニウム三水和物(ATH)、およびポリ(燐
酸アルミニウム)を通常、塗料または補強接着剤用の難
燃剤として用いる。しかし、そのような粒状難燃剤は、
高温使用用の熱硬化性樹脂に用いる場合には不適当であ
る。これら鉱物充填材は、熱硬化性樹脂に十分な難燃性
を付与するのに、しばしば充填量25〜40重量%を必要と
する。これらの高充填量では、分散鉱物充填材が重要な
特性、例えば吸湿量(moisture uptake)、加工性(ductil
ity)および樹脂強度に悪影響を与える。更に、鉱物充填
材の熱硬化性樹脂との非相溶性は加工性、例えば粘度を
低下させる。加えて、鉱物充填材は一般に、熱硬化性樹
脂を繊維網目、例えばカーボンまたはガラス繊維に射出
する樹脂トランスファー成形(RTM)による複合材料の製
造には適さない。RTMにより複合物品を製造する場合、
その複合繊維は分散難燃剤を取り除き、また難燃剤の均
一分布を妨害し、その有効性を低減する。
【0005】前述の鉱物充填材とは異なって、赤リンは
特殊な難燃剤であり、低充填量で有効である。しかし、
赤リンはエポキシ樹脂網目への使用に限定される。赤リ
ンをその他の樹脂に分散させようとする試みは、不均一
であるかまたは美的魅力のない粒子分散体を有する物品
という結果になる。更に、鉱物充填材と同様に、赤リン
は硬化樹脂の強度を低下させる。加えて、その粒径のた
め赤リンは、RTMにより複合物品を製造するのに使用す
る場合に、複合繊維により取り除かれる。
【0006】鉱物充填材に関する加工および高充填の問
題を克服するため、様々な種類の溶融加工性化学難燃剤
が開発されてきた。一般に、これら化学難燃剤はアルキ
ルまたはアリールリン酸エステルおよびオルガノハロゲ
ン化合物、例えば臭素化エポキシ類を含む。これら材料
を含有する樹脂は、分散充填材を有するものより容易に
加工される。しかし、適当な難燃性を付与するのに難燃
剤充填量15〜30重量%が通常必要であり、これら難燃剤
は高性能複合材系に必要な熱安定性および加水分解安定
性が不足する傾向にある。ある一定のリン酸エステルは
改良された熱安定性および加水分解安定性を有するが、
これら材料はなお樹脂を用いる物品の上限温度が低下す
るような程度まで可塑化する傾向にある。オルガノハロ
化合物、例えばデカブロモビフェニルは通常、より高い
水分安定性を示すが、熱安定性は不足する。更に、燃焼
時に、オルガノハロ化合物が毒性および腐食性のヒドロ
ハロゲンガスを放出する。結果として、ハロゲン化合物
の使用は、環境および健康の懸念のため、ますます詳細
な調査が行われるようになっている。ヨシオカ(Yoshio
ka)の英国特許第1,487,632号は、更にこれらの点を確証
し、機能性アリールホスフェート−フェニルアミドの使
用によりこれらの論争を呼んでいる。更に、従来の難燃
剤の議論が、マーセル・デッカー(Marcel Dekkcr)のハ
ンドブック・オブ・オルガノホスホラス・ケミストリー(H
andbook of Organophosphorus Chemistry)、Engel.
R.、第14章、(1992年);J.グリーン(Green)のジャ
ーナル・オブ・ファイヤー・サイエンス(Journal of Fire
Science)、第10巻、第471頁、(1992年);およびフ
リッツ(Fritz)等のアンゲバント・マクロモレキュラー
・ケミー(Angewandt Makromolekular Chemie)、第198
巻、51頁(1992年);に開示されている。
【0007】また、ホスホニトリルまたはホスファゼン
化合物が、熱硬化性材料を含む合成樹脂への添加剤とし
て開示されており、それらを難燃剤とする。たいてい、
これらホスファゼンは合成樹脂と反応し、その樹脂網目
と共有結合し得る官能基により置換されていた。
【0008】しかし一般に、官能基性ホスファゼンの樹
脂への導入により、その樹脂網目を熱または加水分解に
よる劣化を受けやすいものとする。その他の主な欠点
は、官能基性材料が加工性パラメーター、例えば樹脂粘
度および樹脂ポットライフに悪影響を与えることであ
る。
【0009】難燃剤としての非官能基置換シクロホスフ
ァゼン類の使用も特定の用途で公知である。例えば、米
国特許第3,865,783号には、ポリエステル類の難燃剤と
してのヘキサフェノキシシクロトリホスファゼンの使用
が開示されており、それは繊維の溶融紡績に用いられて
いる。米国特許第4,405,738号には、繊維の溶融紡績に
用いられるポリエステル類の難燃添加剤としてのシクロ
トリ(またはテトラ)ホスファゼンの使用が開示されてい
る。米国特許第4,496,685号には、アルファ−シアノア
クリレートモノマーおよびUV安定剤としてのフェノキ
シホスファゼンを含むホスファゼン化合物を含有する接
着剤組成物が開示されている。特開昭61-1280850号公開
には、半導体および他の電気回路部品を封止するのに用
いるエポキシ樹脂組成物が開示されている。その組成物
には、他の特性、例えば耐湿性を犠牲にすることなくエ
ポキシ樹脂の硬化時に生じる熱膨張による応力を低減す
る特定のホスファゼン化合物が開示されている。耐熱性
架橋マトリックスポリマー、難燃性および耐熱性の作動
液および潤滑剤、および不妊化殺虫剤へのホスファゼン
類の使用の一般的議論がケミカル・アンド・エンジニアリ
ング・ニュース(Chemical and Engineering News)66〜81
頁の1968年4月22日の論文に開示されている。
【0010】また、2種以上の難燃剤を単一系に組合せ
て、相反する、共同的または付加的作用を付与すること
が開示されている(エンシクロペディア・オブ・ポリマー・
サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of
Polymer Science and Engineering)、第7巻、182頁(1
987年)。相反する作用は、異なる種類の難燃剤が添加剤
種類から期待されるほど有効ではない場合に生じる。共
同作用は、2種以上の難燃添加剤の組合せにより、単一
の添加剤種類から期待されるものを越えて、難燃性を改
善する場合に存在する。真の共同作用の公知の例は、ハ
ロゲン化物質と酸化アンチモンの組合せに見られる。真
の共同作用は比較的稀である(共同作用の更なる議論に
関して、W.C.クリラ(Kuryla)、A.J.パパ(Papa)のフレー
ム・リターダンシー・オブ・ポリメリック・マテリアルズ(F
lame Retardancy of PolymericMaterials)、第4巻、10
9頁(1978年)に開示されている)。最も一般的には、2種
の異なる種類の難燃剤は付加的に改良された性能を示
す。
【0011】例えば、リン含有難燃剤は、セルロースポ
リマー中の窒素含有物質と組合せた場合、共同的性能を
示す。その他の種類のポリマーでは、リンをベースとし
た難燃剤の有効性は、リン原子と窒素原子の全体比に影
響される。難燃性を促進するリンおよび窒素源を組合せ
る材料の例は当業者には一般的であり;特に、これらの
種類の材料はしばしば組合わされて膨張性化合物を生成
し、それは燃焼中にガスを排して付着性炭の物理的難燃
剤バリアを生成する。そのような材料は、米国特許第5,
225,643号に開示され、リンの酸素酸の部分塩により塩
化した2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジンの誘導体を
添加することにより熱可塑性ポリマーを難燃性とする。
誘導酸化ホスフィンおよび1,3,5-トリアジンの交互の繰
り返し単位から成るポリマーが、米国特許第5,158,999
号に開示されており、それは熱可塑性材料に難燃性を付
与するが膨張しない。
【0012】性能特性の損失なしに難燃剤を付与する進
んだ複合材料用の難燃添加剤を開発する重大な要求があ
ることが、上記議論から明かとなる。現在まで、複合物
特性に最小の影響しか与えずに、適当な難燃性および加
工の容易性を付与し得る難燃添加剤はない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明により、熱安定性
および加水分解安定性および良好な機械特性を維持しな
がら、従来の技術により加工し得、優れた難燃性を有す
る組成物に硬化し得る熱硬化性樹脂組成物を提供する。
その組成物には、1種以上の熱硬化性樹脂、1種以上の
硬化剤、固化剤、および要すれば触媒、および有効量の
1種以上の非官能基性シクロホスファゼン類を含有す
る。好ましくは、その熱硬化性樹脂組成物には: (a)1種以上の熱硬化性樹脂、(b)その熱硬化性樹脂の硬
化に十分な量の、その熱硬化性樹脂の硬化用の1種以上
の硬化剤、固化剤、および要すれば触媒、および(c)硬
化時にその樹脂組成物を難燃性とするのに有効量の、ア
リールオキシ基置換を有する少なくとも1種の非官能基
性シクロホスファゼン、を含有する。
【0014】また、本発明は、上記の成分(a)、(b)およ
び(c)を用意し、混合し、その混合物を硬化して難燃性
樹脂とする工程から成る、熱硬化性組成物を難燃性とす
る方法を提供する。
【0015】本明細書中で用いられる「難燃剤」および
「非官能基性」の語は、以下のように定義する。本明細
書中で用いられる「難燃剤」の語により、本発明の組成物
が硬化時に、難燃剤を用いずに調製した同一組成物より
耐燃焼性であることを表す。実施例11、12および21には
難燃性を決定するのに有用な燃焼試験方法を示す。実際
には、難燃性試験は特定用途での要求、またはいくつか
の場合、規制局により定められてる。材料の難燃性を決
定する多くの試験が公知である。例えば、オキシゲン・
インデックス(Oxygen Index)、ASTM D-635(水平)および
U.L.94テスト(Tests)が、ポリマーの燃焼性を評価する
のにしばしば用いられる。本発明の組成物の難燃性を決
定するのに、これら試験のどれを用いてもよい。「非官
能基性」の語により、シクロホスファゼンが樹脂網目と
共有結合していないことを表す。シクロホスファゼンが
その樹脂系の重合に不活性であるため、それは、重要な
性能特性、例えば弾性率、熱安定性、誘電特性、破壊靭
性、吸湿量または接着性に悪影響を与えずに、硬化樹脂
に難燃性を付与する。加えて、シクロホスファゼンは、
例えば樹脂の早期硬化を起こすことまたは不当に樹脂粘
度が増大することにより、その樹脂系の加工特性に悪影
響を与えない。更に、シクロホスファゼンの加工性およ
び相溶性または溶解性は、置換基の性質を制御すること
により調節され得る。これは、加工性または性能要求に
適合するように樹脂系を設計することに、大きな融通性
を与える。例えば、シクロホスファゼンは、樹脂のガラ
ス転移温度の維持を容易にする溶解性を有するように調
節されてもよい。
【0016】樹脂 本発明の組成物の成分として使用され得る熱硬化性樹脂
は、エポキシ、N,N'−ビスマレイミド、シアネートエ
ステルモノマーおよびプレポリマーおよびそれらの混合
物であり、それらは好ましくは従来の方法、例えば熱的
にまたは放射線、例えばUVまたは電子ビームにより、
触媒を用いてまたは用いずに、室温またはそれ以上で硬
化され得る。
【0017】1.エポキシ 本発明の組成物に用いられ得るエポキシモノマーおよび
プレポリマーには、当業者に公知のものを含む。それら
は、少なくとも1つの直鎖または分岐状の脂肪族、脂環
式または芳香族構造、および1つ以上のエポキシ基、例
えば:
【化1】 を含む化合物である。最も好ましいエポキシ化合物は、
多価フェノールのポリグリシジルエーテル、芳香族カル
ボン酸のグリシジルエーテル、N−グリシジルアミノベ
ンゼン、およびグリシジルアミノ−グリシジルオキシ−
ベンゼンを含む芳香族ポリエポキシドである。
【0018】本発明の熱硬化性樹脂組成物に有用なエポ
キシ類の例が、ケミストリー・アンド・テクノロジー(Che
mistry and Technoligy)、「エポキシ・レジンズ(Epoxy R
esins)」、マーセル・デッカー(Marcel Dekker)、第2
版、ニューヨーク(New York)(1988年4月)および米国特
許第4,882,370号に開示されている。エポキシ樹脂用の
硬化剤、固化剤および触媒もまた、これら同様の文献に
開示されている。
【0019】2.N,N'-ビスマレイミド 本発明の組成物に用いられ得るN,N'-ビスマレイミド
モノマーおよびプレポリマーもまた公知であり、それら
の多くは市販されている。その化合物は以下の一般式:
【化2】 (式中、Yは、少なくとも2個、好ましくは2〜6個の
炭素原子および炭素−炭素二重結合を含有する2価の基
を表し;Zは、炭素原子少なくとも2個、一般的には20
個以下を含有する2価の脂肪族、脂環式、芳香族または
複素環式基である。)を有する。本発明およびそれらの
調製方法に有用なN,N'-ビスマレイミド類が、米国特
許第3,562,223号、同3,627,780号、同4,468,497号、同
4,946,908号、同4,100,140号および同3,839,358号に開
示されている。N,N'-ビスマレイミド用の硬化剤、固
化剤および触媒もまた、これら同様の文献に開示されて
いる。
【0020】3.シアネートエステル 本発明の組成物に用いられ得るシアネートエステルモノ
マーおよびプレポリマーには、公知のものを含む。ジシ
アネートエステルは以下の一般式: N=CO−R−OC=N (式中、Rは、少なくとも1種の芳香族部分、例えばベ
ンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等
を含み、合計40個以下の炭素原子を含有する2価の芳香
族炭化水素残基であり、その芳香族部分を含む。例え
ば、ビスフェノールAのジシアネートエステルは、その
シアネートエステル基がベンゼン環のパニ位置で攻撃さ
れ、本発明用の有用な化合物の1つである。
【0021】有用なシアネートエステル材料およびこれ
ら材料用の硬化剤、固化剤および触媒の例が、米国特許
第4,608,434号に開示されている。有用なビスマレイミ
ド/シアネートエステルの組合せが、米国特許第4,769,4
40号および同4,820,797号に開示されている。
【0022】本発明に有用な市販のシアネートエステル
類には:チバ・ガイギー(Ciba-Geigy)から市販のシアネ
ートエステルAroCyTMB10、AroCyTML10およびRTXTM-36
6;ダウ・ケミカル(Dow Chemical)社から市販のジシク
ロペンタジエンのポリフェノール付加物のポリシアネー
トエステルXU71787;およびミツビシ・ガス・ケミカル
(Mitsubishi Gas Chemical)社から市販の4,4'-メチレン
ジアニリンビスマレイミド10重量%を含有するビスフェ
ノールAジシアネートエステルのプレポリマー、BT2160
樹脂;が挙げられる。
【0023】その他の樹脂の組合せ、例えばビスマレイ
ミド/エポキシ、シアネートエステル/エポキシ、および
ビスマレイミド/エポキシ/シアネートエステルもまた本
発明に有用である。
【0024】非官能基性シクロホスファゼン 本発明の組成物のシクロホスファゼンは、樹脂網目と共
有結合していない。加えて、それはアリールオキシ基、
例えばフェノキシまたは置換アリールオキシ基で置換さ
れている。そのシクロホスファゼンは、熱硬化性樹脂組
成物に難燃性を付与するのに有効な量のリンおよび窒素
を提供すると考えられている。その樹脂に用いられるシ
クロホスファゼン量は、用いた難燃剤および樹脂系によ
り変化させられ得る。一般に、樹脂中に存在するシクロ
ホスファゼン量は、樹脂100重量部に対してシクロホス
ファゼン少なくとも3重量部であるのが望ましい。更に
別の難燃剤を用いる場合、シクロホスファゼン量は3重
量部以下である。樹脂中に存在するシクロホスファゼン
量の上限は、本発明には重要ではないが、いくつかの樹
脂網目中での高シクロホスファゼン充填量では、その他
のパラメーター(例えばガラス転移温度、Tg)は悪影響
を受ける。好ましいシクロホスファゼン量の上限は、樹
脂100重量部に対して約50重量部、より好ましくは40重
量部である。
【0025】本発明のシクロホスファゼン中に存在する
アリールオキシ置換量、樹脂の熱安定性および吸湿量に
影響を与える。作業用途、例えば高温で、または攻撃的
環境で使用または加工される樹脂に対して、アリールオ
キシ置換量は50%以上、より好ましくは100%であるこ
とが好ましい。しかし、いくつかの用途では、特に残存
置換基でOCH2fのタイプのフッ素化アルコキシであ
る場合には、アリールオキシ置換量50%以下で良好な性
能が達成され得る。
【0026】そのシクロホスファゼンは、トリマー、テ
トラマーまたは高級環状であってもよい。好ましくは、
そのシクロホスファゼンは、それぞれ以下の一般式:
【化3】 (式中、Rは、R1、XR1およびOCH2fから成る群
から選択される。R1は、1〜12個の炭素原子を有す
る直鎖状または分岐状アルキル;5〜6個の炭素原子を
有するシクロアルキル;および置換および非置換アリー
ル;から成る群から選択される。Xは、酸素、硫黄およ
びNR2から成る群から選択され、Nは窒素であり、R2
は1〜4個の炭素原子を有するアルキルである。Xが酸
素である場合、2つのR1は共有結合して、1,8-ナフタ
レンジイル、4,5-ナフタレンジイルおよび2,2'-ビスフ
ェニレンから成る群から選択される2価の基を形成す
る。Rfは、2〜20個の炭素原子および5個以下のエー
テル酸素原子を有するポリフルオロ脂肪族基である。好
ましくは、Rfは、構造OCH2CF3またはOCH2CF2
OC49を有するポリフルオロアルコキシドである。ま
た、3個以下のR基が上記R1、またはXR1(Xが酸素
であり、R1が直鎖状または分岐状アルキルである)から
成ることが必要である。)を有するトリマーまたはテト
ラマーである。
【0027】シクロホスファゼン類を実施例に記載のよ
うに調製する。アリールオキシシクロホスファゼンの物
理特性は容易に制御され得る。一般に、オルソまたはパ
ラ置換を有する単一置換基アリールオキシシクロホスフ
ァゼンは通常、そのアリールオキシ側基の性質とは異な
る融点を有する固体として単離され得る。即ち、ヘキサ
キス(4-フェニルフェノキシ)-シクロトリホスファゼン
は融点201℃を有するのに対して、ヘキサフェノキシシ
クロトリホスファゼンは融点105℃を有する。アリール
オキシ基がメタ位置で置換されている場合、その融点は
かなり低く、たいていメタ置換フェノキシシクロトリホ
スファゼンは室温で液状である。更に、そのシクロホス
ファゼン類は合成されてアリールオキシ側基の組合せ、
例えばトリス(フェノキシ)−トリス(m-トリフルオロメ
チルフェノキシ)-シクロトリホスファゼンを導入する。
これは一般に、共置換基(co-sustituent)または混合置
換基アリールオキシ基置換として表される。そのような
化合物の合成に求核原子の逐字付加を含む場合、最終構
造は実際、異なる置換生成物の分布であり、例えば N33(OC65)6-x(OC64−CF3−m)x (式中、mはメタ異性体位置を表し、xは0〜6の整数
である。)で表される。その結果、耐凝固性を有する傾
向があり、有効に2種の異なる単一置換難燃剤の平均で
ある相溶性を有する生成物を得る。従って、難燃剤の加
工性および相溶性または溶解性は、そのシクロホスファ
ゼンの置換性を制御することにより調節され得る。例え
ば、そのシクロホスファゼンは樹脂と融和性を有し、硬
化による相分離も起こさないように設計され得る。これ
により、硬化樹脂のガラス転移温度の保持を容易なもの
とし得る。更に、非官能性側基は難燃剤の有効性に重大
な影響は与えないと考えられる。また、2種以上のシク
ロホスファゼン類を物理的に混合して、得られる難燃剤
の加工性および相溶性を調節することが可能である。そ
の混合物には、例えば同一または異なるトリマー、テト
ラマーおよび/または高級環状シクロホスファゼン類を
含有してもよい。
【0028】用途の提示 本発明の熱硬化性組成物は、樹脂の含浸、ラミネートま
たは成形に用いるのに好適である。それらは、シーラン
ト、絶縁材料および接着剤、特に半導体およびその他の
電子回路部品用のシーラントとして使用され得る。その
組成物は電子工業で用いられて、電子部品を回路版に結
合してもよい。また、その組成物は回路版自体を製造す
るのに用いてもよい。それらは特に、宇宙時代の強化複
合構造物製造用のプリプレグの使用に好適である。
【0029】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、プリプレ
グの製造 織物または不織ウェブ、フィラメント、ロービングまた
はプリプレグの製造に用いるそれに類するものに含浸す
るのに使用され得る。そのようなプリプレグに使用され
得る繊維には、有機および無機繊維、例えばガラス繊
維、炭素またはグラファイト繊維、セラミック繊維、ホ
ウ素繊維、炭化ケイ素繊維、ポリイミド繊維等、および
それらの混合物を含む。本発明の熱硬化性組成物はま
た、例えばポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリイ
ミド類等のような有機材料、および無機材料、例えばセ
ラミック、銅、ニッケルおよび金を含む、有機および無
機材料の織物または不織ウェブ、フィルムおよびホイル
を含む様々な基材を被覆するのに使用され得る。
【0030】本発明の組成物はまた、硬化組成物の特性
を改質する添加剤を含有する。使用され得る添加剤に
は、不活性充填材、顔料および染料を含む。添加剤の特
殊な例には、セラミック、ガラス、ホウ素または炭素を
含むチョップトファイバー;カオリン、白亜、シリカ、
酸化アンチモン、酸化チタンまたはカーボンを含む無機
粉末;および、ガラス、セラミックまたは金属を含む固
体微小球または中空マイクロバルーン;を含む。また、
本発明の組成物は、強化剤およびその他の添加剤を用い
て改質され、構造接着剤としての使用に好適な組成物と
してもよい。
【0031】本発明の熱硬化性組成物を、硬化剤、固化
剤および要すれば触媒、および改質添加剤を、その熱硬
化性樹脂が液状である温度、一般に約30〜150℃で熱硬
化性樹脂に混合することにより調製する。その混合は、
一般に常套の高剪断混合装置、例えばプラネタリーミキ
サー、ニーダー、真空ミキサー、ボールミル、ペイント
ミルまたは高速混合機により行われる。次いで、その樹
脂を通常は型に注ぎ硬化させる。
【0032】また、本発明には、他の付加的難燃剤の非
官能基性シクロホスファゼンを含む熱硬化性樹脂への導
入を含む。その付加的難燃剤は非官能基性シクロホスフ
ァゼンと組合せて働き、樹脂の難燃性を付加的または共
同的に改良する。付加的難燃剤を用いる1つの有用性
は、難燃材料の必要量を低減し得ることである。これに
より、低下したコストで樹脂物理特性を改善し得る。例
えば、熱硬化性樹脂がエポキシ材料をベースとする場
合、窒素含有複素環式材料を含むことが可能であり、そ
れらはそれら自体により難燃性を有する。複素環式材料
には窒素含有エポキシ類、例えばアラルダイト(Araldit
eTM)PT 810およびアラルダイト(AralditeTM)XU AY 238
エポキシ類を含み、両者はチバ・ガイギー(Ciba-Geigy)
から市販されている。その他の複素環式材料には、トリ
アジン含有材料、例えばトリクロロトリアジン;トリ-
イソシアヌレート材料、例えばメラミンイソシアヌレー
ト;およびシアネートエステル類から誘導される材料;
を含む。
【0033】本発明の目的および有用性を以下の実施例
により更に説明するが、これらの実施例に列挙される特
定材料およびそれらの量は、その他の条件および詳細と
同様、本発明を不当に限定するものと解されるべきでは
ない。実施例中、表示しない限り、全ての部数および百
分率は重量により、温度は摂氏度である。
【0034】
【実施例】
実験方法 シクロホスファゼンの合成 これら実施例に記載のシクロホスファゼンを、化学合成
業者に公知の常套の方法により調製した。一般に、非官
能基性、アリールオキシシクロホスファゼンは非置換ま
たは置換フェノールのヘキサクロロシクロトリホスファ
ゼンおよび水酸化カリウムとのトルエン中での反応によ
り調製された。温度80〜110℃で、水を共沸蒸留により
反応混合物から除去した。その反応の進行を、HPLC、G
C、31P NMR分光分析法を含む様々な分析方法により、容
易に監視した。
【0035】混合置換アリールオキシシクロホスファゼ
ンを同様の方法で調製した;しかし、所望の当量数のフ
ェノールを逐次添加して部分的に置換したシクロホスフ
ァゼンを生成し、ついでそれを、残存P-Cl結合全てを
置換するまで、付加的非置換または置換フェノールと反
応させた。その反応の進行を31P NMR分光分析法により
容易に監視した。反応混合物の31P NMRスペクトルに変
化が検出されなくなった時に、その反応は完了したと考
えられる。アリールオキシホスファゼントリマーの典型
的化学シフトは、リン酸に関するほぼδ+6.5ppmであっ
た。その反応混合物を濾過し、塩化カリウム(KCl)を
除去し、次いで水洗および塩基抽出して残存フェノール
類およびKClを除去した。次いで、その溶媒を真空下
で除去した。溶媒除去により、単一置換基ホスファゼン
類は、混合置換基シクロホスファゼン類が粘性油または
として残存するかまたは非常にゆっくり結晶化した時は
いつでも、通常、油状生成物混合物から結晶化した。付
加的な実験詳細は実施例1に示した。そのホスファゼン
の特定構造は化学式1〜6に示した。
【0036】化学式1:非官能基性アリールオキシシク
ロホスファゼン類の構造
【化4】
【表1】
【0037】化学式2:非官能基性アルコキシ含有シク
ロホスファゼン類の構造
【化5】
【表2】
【0038】化学式3:環状官能基性シクロホスファゼ
ン類
【化6】
【表3】 構造# R23 酸素に対するR3の位置 3a H H * 3b H Cl オルソ * 位置は関係なし
【0039】化学式4:環状官能基性シクロホスファゼ
ン類
【化7】
【表4】構造# R2 4a H 4b C65
【0040】
【化8】
【表5】 構造# R23 酸素に対するR3の位置 5a NH2 H * 5b NH2 Cl オルソ 5c OH Cl オルソ * 位置は関係なし
【0041】化学式6:非官能基性ビシクロホスファゼ
ン類
【化9】
【表6】構造# R22位置 4a OCH3 パラ 4b C65 メタ
【0042】これらおよび関連の化合物の更にその他の
調製方法が、オールコック(Allcock)、H.R.等のジャー
ナル・オブ・ケミカル・ソサイエティー(Journal of Chemi
cal Society)、Chem Comm.、第C4巻、149頁(1970年);
オールコック(Allcock)、H.R.等のインオーガニック・ケ
ミストリー(Inorganic Chemistry)、第14巻、2433頁(19
75年);ジェニュー(Jeneau)等の米国特許第4576806号;
に開示されている。トリス(2,2'-オキシビフェニル)お
よび1,1-ジクロロ-3,5-ビス(2,2'-オキシビフェニル)シ
クロトリホスファゼンを、オールコック(Allcock)、H.
R.等のインオーガニック・ケミストリー(Inorganic Chem
istry)、第5巻、1016頁(1966年)に開示の方法により調
製した。アミン官能基性シクロホスファゼン類、1,1-N
33(NH2)2(OR)4をコーブンシ・ロンブンシュウ、第
47巻、727頁(1990年);フェイスター(Feister)およびモ
エラー(Moellar)のジャーナル・オブ・インオーガニック・
ニュークリア・ケミストリー(Journal of Inorganic Nuc
lear Chemistry)、第29巻、2731頁(1967年)またはオー
ルコック(Allcock)、H.R.等のオルガノメタリックス(Or
ganometallics)、第21巻、323頁(1988年);に開示の方
法により調製した。アニリノおよびフェノール官能基性
アリールオキシシクロホスファゼン、N33(OC65)
x(OC64-Y)6-x(式中、Y=NH2またはOH、およ
びxは0〜6であってもよい)を、オールコック(Allco
ck)およびチャン(Chang)のマクロモレキュールズ(Macro
molecules)、第24巻、993頁(1991年)、およびグレリア
(Gleria)等のマクロモレキュールズ(Macromolecules)、
第25巻、2569頁(1992年)にそれぞれ開示の方法により調
製した。アルコキシシクロホスファゼン[NP(OC2
5)23;[NP(OC37)23または[NP(iso-OC3
7)23を、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ
ー(Journal of Chemical Society)、第41巻、1735頁(19
64年)に開示のフィッツシモンズ(Fitzsimmons)およびシ
ァウ(Shaw)の方法により調製した。
【0043】実施例#1:ヘキサフェノキシシクロホス
ファゼン(式1の構造1a)の調製 トルエン700ミリリットル、フェノール429g(4.56モ
ル)、水酸化カリウム270g(4.82モル)およびテトラブチ
ル臭化アンモニウム(相転移触媒としての)を、付加的
な漏斗およびディーン・スターク・トラップ(Deen Stark
trap)を備えたフラスコに入れた。その混合物を加熱し
て還流し、トルエン300ミリリットル中ヘキサクロロシ
クロトリホスファゼン203g(0.58モル、日本国のニッポ
ン・ソーダ(Nippon Soda)から市販)のトルエン溶液を約1
5分間以上かけて加えた。その混合物を加熱して、水を
共沸蒸留により除去しながら約12時間還流(約110℃)し
た。
【0044】その反応混合物を31P NMR分光分析法によ
り分析した。その31P NMRスペクトルがδ+6.5ppmに一
重線を示した場合、完全なCl原子置換が行われた。そ
の反応混合物を濾過して塩化カリウムを除去し、続いて
水洗および塩基抽出して残存塩化カリウムおよびフェノ
ールを除去した。トルエン溶媒を回転蒸発により除去
し、ライトブラウン色の、粘性油を生成した。更に乾燥
することにより、その油を凝固させて、融点98〜103℃
を有する褐色固形物としてのヘキサフェノキシシクロホ
スファゼンの生成物355g(収率85%)を得た。要すれ
ば、粗生成物を、メタノールおよびテトラヒドロフラン
(体積で9:1)の高温溶液からの再結晶化により精製
し得、続いてその溶液を4℃で16時間冷却した。精製固
形物は融点104〜106℃を有する淡褐色(tan)のさらさら
した(free flowing)粉末であった。
【0045】方法を後述した実施例2〜9を用いて、難
燃材料を有するおよび有さないエポキシ、シアネートエ
ステルおよびビスマレイミド樹脂系を調製した。各樹脂
系のガラス転移温度もまた、これら実施例に示した。実
施例2〜9に用いた試料番号を、その樹脂系の様々な特
性を評価した実施例の残りの部分中に示した。
【0046】実施例#2:エポキシ樹脂系の調製および
硬化樹脂のガラス転移温度Tgの測定 硬化樹脂のガラス転移温度(Tg)を、0.05ニュートンの
力を負荷した膨張プローブを有するTA 2940TMインスツ
ルメント(Instrument)を用いて熱機械分析(TMA)により
測定した。50〜250℃を5℃/分の昇温速度での二次加熱
時にデータを収集した。試験の間中、炉室を通過する窒
素ガスの強制流れを保持することにより、その試料を熱
酸化から保護した。ガラス転移温度は、熱膨張-温度
(℃)のグラフの変曲点から計算した。
【0047】エポキシ樹脂試料1〜15を、所望の難燃剤
を有する表1に示したような、所望の量のPR 500成形樹
脂(3M社から市販)を温度75〜125℃で溶融すること
により調製した。撹拌および脱泡後、均質な、粘性シロ
ップを得た(他に表示しなければ)。その樹脂/難燃剤
混合物を型に移送して、177℃で4時間硬化した。その
型を以下のリスト:(1)直径57mmアルミニウムパン;(2)
4"×4"×0.125"(102mm×102mm×3mm)の予め作製した
ガラス型または(3)8"×4"×0.125"(204mm×102mm×3m
m)の予め作製したガラス型;から選択した。そのガラ
ス型は金型離型剤、例えばラム・ケミカル(Ram Chemica
l)社から市販のRAMTM225モールド・リリース(Mold Relea
se)を用いて軽く被覆した。その硬化樹脂を室温まで冷
却して型から外した。
【0048】その樹脂試料に用いた難燃剤は、表1に示
したような市販の難燃剤を含む試料14〜16以外は、化学
式1〜6に示した構造により明らかとした。試料14に
は、ヘキスト・セラニーズ(Hoechst-Celanese)社から市
販の粒状ポリ(リン酸アンモニウム)難燃剤、ホスタフ
ラム(HostaflamTM)TPAP-750難燃剤を含有した。試料15
には、FMC社から市販のアルキル、アリールリン酸エステ
ル、クロニテックス(KronitexTM)-3600を含有した。
【0049】試料16には、臭素含有エポキシを含有し、
それはしばしば常套のエポキシ系に用いて難燃性を付与
した。試料16は、クォートレックス(QuatrexTM)6410
(ダウ・ケミカル(Dow Chemical)から市販の臭素化ビス
フェノールAエポキシ、臭素含量49w/w%)35.0gをEPON
HPTTM1079(シェル・ケミカル(Shell Chemical)から市
販のフルオレンベースのエポキシ、以下「FEP」またはH
PTTM1079と示す)65.0gと約175℃で混合して、透明の粘
性シロップを得た。そのエポキシ混合物をやく150℃に
冷却し、CAF硬化剤、シュルツ(Schultz)等の米国特許第
4,684,678号に開示の方法により調製した9,9-ビス(3-ク
ロロ-4-アミノフェニル)フルオレン48.8gと混合した。
その混合物を150℃で透明になるまで撹拌および脱泡
し、粘性シロップを得た。温かい、粘性シロップを型に
注入し、177℃で4時間硬化し、続いて200℃で1時間の
ポストキュアを行った。硬化試料を室温まで冷却して、
型から外した。
【0050】試料1〜16の特定配合を、各試料の対応す
るTgと共に以下の表1に示した。
【表7】
【0051】実施例3:FEP/CAFエポキシ樹脂系 FEP/CAFエポキシ樹脂系(試料17〜19)を、所望の難燃
剤(化学式1〜6参照)を約150℃で機械的撹拌を用い
てFEP中に溶融させた。混合完了後、混合物を約130まで
冷却した。続いて、FEP/難燃剤混合物をCAFと同様の温
度で混合および脱泡し、均質な粘性シロップを生成し
た。なお温かくて注入可能な間に、その混合物を型に注
入して177℃で4時間硬化し、続いて225℃で1時間のポ
ストキュアを行った。硬化試料を室温まで冷却して、型
から外した。特定配合を、実施例2のように測定した各
試料のTgと共に以下の表2に示した。
【表8】 表2 FEP/CAFエポキシ樹脂系の調製 試料# FEP重量(g) CAF重量(g) 難燃剤 難燃剤 難燃剤 Tg(℃) 重量(g) 含量(%) TMA 17 10.0 5.75 なし-標準 0 0 234 18* 10.0 5.75 1a 2.78 15 176 19 20.0 7.7 4a 4.88 15 237 *本発明の試料
【0052】実施例4:FEP/DGEBA/CAFエポキシ樹脂系
の調製 試料20〜25に関して、FEP/DGEBAのマスターバッチを等
重量部のFEPをDGEBA(シェル・ケミカル(Shell Chemica
l)からEPONTM828として市販のジグリシジルエーテルビ
スフェノールAエポキシ、以下DGEBAまたはEPONTM828と
して表す)と混合することにより調製した。そのエポキ
シ混合物を、約100℃で透明の粘性シロップが得られる
まで撹拌した。所望の量のこのエポキシ混合物を、約10
0℃で所望の難燃剤(化学式1〜6参照)と、均質粘性
混合物が得られるまで混合した。使用量に関しては表3
に示した。エポキシおよび難燃剤を十分混合した後、CA
Fを加え、その樹脂を100℃で約5分間撹拌および脱泡し
た。なお温かくて注入可能な間に、その混合物を型に注
入して177℃で4時間硬化し、続いて225℃で1時間のポ
ストキュアを行った。硬化試料を室温まで冷却して、型
から外した。特定配合を、実施例2のように測定したT
gと共に以下の表3に示した。
【表9】
【0053】実施例5:MY-720TM/DDSエポキシ樹脂系の
調製 そのエポキシ樹脂系(試料26〜27)を、所望の難燃剤
(構造1〜6参照)を撹拌しながら110〜120℃でアラル
ダイト(AralditeTM)MY-720(チバ・ガイギー(Ciba-Geig
y)から市販のN,N,N',N'-テトラグリシジル-4,4'-ジ
アミノジフェニルメタン)に溶解させることにより調製
した。これら成分の混合完了後、硬化剤DDS(チバ・ガイ
ギー(Ciba-Geigy)からハードナー(Hardener)HT-976とし
て市販の4,4'-ジアミノジフェニルスルホン)を加え
て、その混合物を脱泡しながら更に撹拌した。約5分
後、温かい粘性シロップを型に注入し、177℃で4時間
硬化し、続いて225℃で1時間のポストキュアを行っ
た。特定配合を、実施例2のように測定したTgと共に
以下の表4に示した。
【表10】 表4 MY-720/DDSエポキシ樹脂系の調製 試料# MY-720 DDS重量(g) 難燃剤 難燃剤 難燃剤 Tg(℃) 重量(g) 重量(g) 含量(%) TMA 26 10.0 3.1 なし-標準 0 0 253 27* 10.0 3.1 1a 2.3 15 245 *本発明の試料
【0054】実施例6:樹脂トランスファー成形による
PR 500複合材料調製 繊維複合材料を、所望の難燃剤をPR 500樹脂に、実施例
2に対して記載したように機械的撹拌および脱泡しなが
ら、溶解することにより調製した。混合後、温かい樹脂
を樹脂トランスファー成形(RTM)ポンプ装置を備えた1
ガロンのペイル(pail)移送した。型を、AS4-PW炭素繊維
または7781ガラス繊維のどちらかを用いて作製し;両方
の繊維はハーキュレス(Hercules)社から市販されてい
る。その炭素繊維複合材料は14プライおよび[0/90]7s
配向を有して、厚さ10.2mm(0.4")とした。カラス繊維複
合材料は6プライおよび[0/90]3s配向を有して、厚さ
10.2mm(0.4")とした。その型は密閉されており、排気さ
れるものであった。改質PR 500樹脂を70℃に温めて型内
へ注入し、177℃(350°F)で2.2時間硬化した。
【0055】他に表示しない限り、シクロホスファゼン
難燃剤を容易に樹脂中に加工し、透明均質な熱硬化性樹
脂を得るのに硬化した後、十分相溶性を有した。特定複
合材配合を、実施例2のように測定したTgと共に以下
の表5に示した。
【表11】 表5 樹脂トランスファー成形(RTM)を用いる複合材料の調製 試料# PR 500 繊維種類 難燃剤 難燃剤 難燃剤 Tg(℃) 重量(g) 重量(g) 含量(%) TMA 28 800.0 炭素繊維 なし-標準 0.0 0 201 AS4-PW 29* 800.0 炭素繊維 1a 141.0 15 160 AS4-PW 30* 800.0 7781ガラス 1a 141.0 15 150 繊維 31* 800.0 炭素繊維 1b 118.0 15 177 AS4-PW *本発明の試料 1試料#31に関して、難燃剤1bは溶融相中でその樹脂と相溶性を有するが、 硬化時には相分離を起こした。
【0056】実施例7:DENTM438-DERTM332エポキシ樹
脂系の調製 試料32〜35は、1:1重量比で混合した、エポキシ樹脂
DENTM438、エポキシノボラック樹脂、および-DERTM33
2、DGEBA材料(両者ともダウ・ケミカル(Dow Chemical)
から市販)を含有した。試料34および35は更に、窒素含
有エポキシ類、アラルダイト(AralditeTM)PT 810および
アラルキャスト(AralditeTM)XU AY 238ヒダントインエ
ポキシをそれぞれ含有し、両者のエポキシはチバ・ガイ
ギー(Ciba-Geigy)から市販されている。PT 810は、1,3,
5-トリス(オキシラニルメチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,
6(1H,3H,5H)トリオンから成る。XU AY 238は、5-エチル
-5-メチル-1,3-ビス(オキシラニルメチル)-2,4-イミダ
ゾリジンジオンから成る。そのエポキシ材料をまず、共
に混合し、そのエポキシ混合物をCAF硬化剤および難燃
剤(要すれば)と混合する。各試料の特定配合を、表6に
示した。得られる混合物を約90℃に加熱し、約15分間機
械的撹拌を用いて十分混合物した。その糊状混合物を減
圧乾燥機中、100℃で約5時間脱泡した。次いで、それを
プリヒートしたガラス型に注入し、177℃で4時間硬化
した。
【0057】試料36〜37は、DENTM438(49.1重量%)、DE
RTM332(43.0重量%)、EPONTM828(5.9重量%)、ポリスル
ホン(2.0重量%、アモコ(Amoco)社からユーデル(Ude
lTM)P3500として市販)およびジシアンジアミド触媒(0.
5重量%、「DICY」、エアー・プロダクツ・アンド・ケミカ
ルズ(Air Products and Chemicals)社からアミキュアー
(AmicureTM)CG-1400として市販)から成る。OTBAF[米
国特許第4,684,678号に開示のシュルツ(Schultz)等の方
法に従って調製したビス9,9-(3-メチル-4-アミノフェニ
ル)フルオレン]を硬化剤として用いた。試料37は更に
化学式1構造1に示した難燃剤およびアラルキャスト(A
ralditeTM)XU AY 238、上記窒素含有ヒダントインエポ
キシを含有した。まず、そのDENTM438、DERTM332、EPON
TM828、ポリスルホン、ヒダントインエポキシ(要すれ
ば)および難燃剤(要すれば)を共に混合した。この混
合物をブラベンダー・プラスチコーダー(Brabender plas
ti-corder)により、OTBAFおよびDICYと57℃で15分間混
合して、糊状混合物を得た。特定配合を、表6に示し
た。通常は、所定の配合物の少量をアルミニウムパンに
入れて、177℃オーブン中で4時間硬化した。更に、そ
の様々な成分を機械的撹拌機により約70℃で混合した。
その混合物を減圧乾燥機中、100℃で約5時間脱泡し
た。次いで、それをプリヒートしたガラス型に注入し、
177℃で4時間硬化した。表6には、試料32〜37の調製
に用いた様々な成分の量、50〜250℃を15℃/分の昇温速
度でTA 912TMインスツルメント(Instrument)を用いる示
差走査熱量計(DSC)により測定した各試料のTgを共に示
した。
【表12】
【0058】実施例8:シアネートエステル樹脂系の調
測定した量の生のシアネートエステル樹脂(チバ・ガイ
ギー(Ciba-Geigy)から市販のAroCyTMB30、AroCyTML10ま
たはRTXTM-366)を所望の難燃剤と溶融混合した。得ら
れる混合物を減圧乾燥機中、100℃で約5時間加熱し
た。次いで、それをプリヒートしたガラス型に注入し、
180℃で15時間硬化し、250℃で1時間ポストキュアーし
た。特定配合およびTg値(実施例2の記載のTMAまたは
実施例7に記載のDSCのどちらかを用いて測定)を、表
7に示した。
【表13】
【0060】実施例9:ビスマレイミド樹脂の調製 ベースのビスマレイミド樹脂を、シェル・コンプイミド
(Shell CompimideTM)358樹脂80部およびシェル・タフニ
ング・モディファー(Shell Toughening Modifier)TM-121
を20部を混合することにより調製した。このベース樹脂
30gを、難燃剤と混合した。得られる混合物を、150℃で
約5分間脱泡し、温かいガラス型に注入し、以下のスケ
ジュール:190.5℃で2時間および248.8℃で5時間によ
り硬化した。標準試料を難燃剤以外は同様にして調製し
た。各試料の特定配合およびTg値を、表8に示した。
【表15】 表8 ビスマレイミド配合物の調製 試料 樹脂 難燃剤 難燃剤 樹脂 難燃剤 Tg(℃) 含量(%) 重量(g) 重量(g) 49 BMI なし-標準 0 30 0 *** 50* BMI 1a 25 30 7.5 *** * 本発明の試料 ***TMAまたはDSCのどちらによっても、Tgが検出されなかった。
【0061】実施例10:熱安定性の測定 8種の樹脂の熱安定性を、熱重量分析(TGA)により測定
し、非官能基性アリールオキシシクロホスファゼン難燃
剤のエポキシ樹脂中への導入が、樹脂の熱安定性に悪影
響を与えないことを示した。
【0062】その樹脂(前記の実施例に記載の試料の記
載により表9に示された)の試料15〜30mgをTA 2950TMT
GA中で加熱した。そのTGAはプログラムされて、その試
料を連続的に220、260および300℃の60分間等温に暴露
する。空気の強制流れ(約60cc/分)を試験の間中、炉
室を通過するように保持した。それぞれ60分間の等温後
に観察された各試料の重量損失を、表9に示した。
【表16】
【0063】この実験から、非官能基性アリールオキシ
ホスファゼン(試料2、4および13)は樹脂の熱安定性
に悪影響を与えないことが結論付けられる。対照的に、
アルコキシホスファゼンを含有する試料(試料7および
8)、官能基性ホスファゼンを含有する試料(試料10お
よび11)および臭素化エポキシ難燃剤を含有する試料
(試料16)は、高重量損失を示すが、低熱安定性を有す
る。
【0064】実施例11:生のエポキシ熱硬化性樹脂の
垂直燃焼性試験 この実施例では、試料1、2、4、6、12、17、18、1
9、20、21、23〜27に対応する生のエポキシ樹脂試料
を、垂直燃焼性試験により燃焼し、ホスファゼンの熱硬
化性網目への難燃性を付与する能力を評価した。その樹
脂試料を前記実施例のように作製し、寸法5"×0.5"×
0.125"(127mm×12.7mm×3.18mm)に切断した。炎源はIPC
[インスティチュート・フォー・インターコネクティング
・アンド・パッケージング・エレクトロニック・サーキッツ
(Institute for Interconnecting andPackaging Electr
onic Circuits)]テスト・メソッド(Test Method)2.3.1
0.に記載の方法により得た。各試料に、第1回目の炎の
接触(表10の1st FA)を10秒間行った。その炎源を取り
除き、自己消火までの時間を示した。試料が燃えない場
合、その試料に第2回目の炎の接触(表10の2st FA)を
更に10秒間行った。炎源を取り除き、自己消火までの時
間を示した。これら2回の炎への暴露後も試料が燃えな
い場合、3回目の炎の接触(表10の3rd FA)を発火を確
認するまで行い、発火までの時間を記録した。すべての
場合、その燃焼性を、難燃剤を含有しない標準試料と比
較した。表10に示した燃焼時間は、少なくとも3試料の
平均を示した。そのシクロホスファゼン難燃添加剤の構
造を、化学式1〜6の表示によって表10に示した。
【0065】
【表17】
【0066】これらデータから、非官能基性ホスファゼ
ンを含有する樹脂試料(試料2、4、9、12、18、21、
27)はエポキシ網目に難燃性を付与するのに有効である
ことが結論付けられる。全ての場合、非官能基性シクロ
ホスファゼンを含有する熱硬化性樹脂系は、難燃添加剤
を含有しないまたは化学式3または4に示したタイプの
環状官能基性ホスファゼンを含有する熱硬化性樹脂系よ
り難燃性に優れる。
【0067】実施例12:エポキシ繊維複合材料および
シアネートエステル熱硬化性樹脂の垂直燃焼性試験 この実施例では、試料11の燃焼試験の改良法を用いた。
試料を発火を確認するまで炎に接触させた(実施例11の
方法で)。発火までの平均時間をTignとして示した。
一旦、試料が燃え始めると自己消火までの平均時間をT
extとして示した。前記の様々な試料の結果を、表11に
示した。示した値は、少なくとも3試料の平均で表され
る。
【0068】
【表18】
【0069】これらデータから、非官能基性シクロホス
ファゼン類(試料29、30、31、33、34、35、46および4
8)はエポキシ/繊維複合材料およびシアネートエステル
樹脂の有効な難燃剤であることが結論付けられる。非官
能基性シクロホスファゼンを含有する試料は、標準試料
より長いTign時間および短いText時間を有した。ま
た、そのデータは、非官能基性シクロホスファゼン類を
含有する樹脂トランスファー成形(RTM)複合材料系(試
料29〜31)が、難燃剤を含有しない複合材料(試料28)
より難燃性が優れることを示した。
【0070】実施例13:エポキシおよびシアネートエ
ステル熱硬化性樹脂の吸水量データ 生の樹脂または繊維複合材料試料を、吸湿量平衡が得ら
れるまで、82℃相対湿度100%に暴露した。少なくとも
2回分の試料を測定して、平均値を表12に示した。吸湿
量平衡が得られた後、各試料を一定重量まで再乾燥し
て、そのホスファゼンまたはたの成分が試験中に抽出さ
れているかどうかを調べた。通常、再乾燥重量は、初期
重量の+/-0.05%の範囲内であった。
【0071】
【表19】
【0072】これらデータから、非官能基性シクロホス
ファゼン類(試料3,5,9,18,29、31、34、35およ
び40)は生の樹脂または複合材料試料の吸湿量に悪影響
を与えないことが結論付けられる。ほとんどの場合、非
官能基性シクロホスファゼン難燃剤はその樹脂の吸湿量
を低減する。更に、そのデータは、環状官能基性アミノ
シクロホスファゼン類、例えば構造3a、3b、4aおよび4b
は、これら構造が吸湿量を促進するので、その樹脂網目
には有用でないことを示した。30日後、試料19が平衡に
達していないという測定値により、難燃剤の化学的加水
分解が起こっていることを示した。
【0073】実施例14:難燃剤(FR)の樹脂粘度への影
難燃剤を含有する樹脂が加工技術、例えば樹脂トランス
ファー成形(RTM)に有用であるために、樹脂粘度は難燃
剤の導入により本質的に影響を受けないものでなければ
ならない。加えて、難燃剤は好ましくは、樹脂の硬化速
度論への最小の影響を有し、その樹脂に早期硬化を起こ
さない。例えば、樹脂が型に注入されている間に、難燃
剤が樹脂の硬化を開始することは望ましくない。
【0074】樹脂加工性を評価する1つの手段は、固定
時間で時間の関数としての樹脂粘度の変化の測定から得
られる。この試験では、試料を25〜104℃まで5℃/分で
昇温した。その試料を、104℃で12時間等温保持した。
その粘度を試験の間中測定した。試験した試料は: (A)試料1、難燃剤を含有しない未変性PR 500; (B)試料2、ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン1
5%を有するPR 500; (C)試料10、トリス(フェノキシ)、トリス(4-アミノフェ
ノキシ)シクロトリホスファゼン(化学式5、構造1a)1
5%を含有するPR 500;および (D)試料11、トリス(フェノキシ)トリス(4-ヒドロキシフ
ェノキシ)シクロトリホスファゼン(化学式5、構造5
c)15%を含有するPR 500;であった。
【0075】レオメトリックス(Rheometrics)RDA-IITM
を用いて、粘度データを収集した。生の脱泡未硬化樹脂
試料を、2枚の25mm平行プレート間で注型した。歪振幅
2%および周波数100rad/秒を用いた。粘度データを表
にして表13に示し、化学式7にプロットした。
【0076】
【表20】
【0077】実施例15:比較例 この実施例では、溶融加工性、相溶性、吸湿量(%
水)、ガラス転移温度(Tg)および熱安定性を以下の試
料:試料1 :難燃剤を含有しないPR 500;試料2 :ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン(化
学式1、構造1a)15%を有するPR 500;試料4 :ヘキサ(2-クロロフェノキシ)シクロトリホスフ
ァゼン(化学式1、構造1c)15%で変性したPR 500;試料13 :1,1-ビス(3-メトキシフェノキシ)-3,5ビス(2,
2'-オキシビフェニル)シクロトリホスファゼン(化学式
6、構造6a、試料13)15%で変性したPR 500;試料14 :ヘキスト・セラニーズ(Hoechst-Celanese)から
市販のポリリン酸アンモニウム、ホスタフラム(Hostafl
amTM)TRAP-750TM15%で変性したPR 500;試料15 :FMC社から市販のアルキル-アリールホスフェー
トエステル、クロニテックス(KronitexTM)-3600を15%
で変性したPR 500;および試料16 :臭素化エポキシ試料;に関して測定した。
【0078】相分離に関して硬化試料を目視検査するこ
とにより、相溶性を決定した。難燃剤の硬化前の樹脂に
溶解する能力により、溶融加工性を決定した。TA 912TM
を用いる示差走査熱量計(DSC)により、50〜250℃まで昇
温速度15℃/分でTgを測定した。熱安定性および吸湿量
を、実施例10および13、それぞれ上記のように測定し
た。
【0079】
【表21】
【0080】これら比較例からわかるように、試料14、
15、16は、熱硬化性樹脂のいくつかの重要な特性に有害
な影響を与えた。例えば、粒状難燃剤(試料14)は溶融
加工し得ず、その樹脂と相溶性を有さなかった。更に、
この樹脂の吸湿量は非常に高く、82℃および100%RHで2
0日間後でも平衡に達することはなかった。加えて、試
料14は、82℃および100%RHで46日間後に初期重量の7
%の重量損失を有することがわかった。これは、リン酸
アンモニウムが加水分解し、その網目を分解することを
提示している。
【0081】アルキル-アリールホスフェート、試料15
は、その樹脂のTgを、そのような網目が高温で有用で
なくなる範囲に低下させる。加えて、試料15は、260お
よび300℃でかなりの重量を損失する低熱安定性を示し
た。
【0082】臭素化エポキシ、試料16は、300℃で、そ
の重量の40%を損失し、かなりの排ガスを発生する突発
的熱分解を受けた。更に、この材料は、環境に優しくな
いと考えられる臭素を含有している。
【0083】難燃剤分析を実施例12に記載のように行
い、結果を表15に示した。
【表22】
【0084】表15からわかるように、臭素化難燃剤、試
料16だけが非官能基性シクロホスファゼン類と同様の難
燃性を付与し得た。表14および15の両方のデータは、他
の重要な加工性または性能特性を減じることなく、非官
能基性シクロホスファゼン類が熱硬化性網目に難燃性を
付与することを示した。
【0085】実施例16:エポキシ熱硬化性樹脂の難燃
剤としてのアルコキシシクロホスファゼン類のアリール
オキシシクロホスファゼンとの比較 難燃添加剤としての非官能基性アルコキシシクロホスフ
ァゼン類が、特開昭61-120850号公報に開示されてい
る。この実施例で明らかにされるように、アルコキシシ
クロホスファゼン類は、アリールオキシシクロホスファ
ゼン類と比較して、熱硬化性樹脂用の好適な難燃剤では
ない。この実施例では、以下の試料:試料2 :ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン(化
学式1、構造1a)15%で変性したPR 500;試料6 :ヘキサ(エトキシ)シクロトリホスファゼン(化
学式2、構造2a)15%で変性したPR 500;試料7 :ヘキサ(n-プロポキシ)-シクロトリホスファゼ
ン(化学式2、構造2a)15%で変性したPR 500;および試料8 :ヘキサ(イソプロポキシシクロトリホスファゼ
ン)(化学式2、構造2c)15%で変性したPR 500;を試
験した。
【0086】その樹脂を実施例2のように調製し、177
℃で4時間硬化した。硬化後、試料6および8は多孔性
であった。硬化熱硬化性樹脂系内の多孔度は、かなりの
量の揮発性物質が樹脂の硬化時に放出されたためである
と考えられる。そのような樹脂は、樹脂中の気泡がその
構造を弱化させるため、熱硬化性樹脂用途には適さな
い。その樹脂を、Tg(実施例15の方法を用いて)、吸
湿量(実施例13の方法を用いて)、および重量損失(実
施例10の方法を用いて)に関して分析した。値は表16に
示した。
【0087】
【表23】
【0088】これらデータから、アルコキシホスファゼ
ン類(試料6,7,8)が熱硬化性樹脂の難燃剤として
有用であると考えられる熱または湿分安定性を有さない
ことが結論付けられる。研究された吸湿量により、アル
コキシシクロトリホスファゼン類(試料6,7,8)は
82℃および100%RHで30日間後でも平衡に達することは
なかった。これは、そのアルコキシシクロトリホスファ
ゼン類が、熱硬化性樹脂材料に有用である適当な加水分
解安定性を示さないことを提示している。
【0089】実施例17:アリールオキシシクロホスフ
ァゼン類に対するアルコキシシクロホスファゼン類の熱
平衡の研究 更に、非官能基性アルコキシシクロホスファゼン類と比
較した、非官能基性アリールオキシシクロホスファゼン
類の熱安定性の差異を実証するため、[NP(OC65)
23(化学式1、構造1a)、[NP(OC25)23(化学
式2、構造2a)、[NP(On37)23(化学式2、構
造2b)、[NP(Oi37)23(化学式2、構造2c)およ
びN33(OC65)2(OCH2CF3)4(化学式2、構造2
e)の生の試料(約1.5g)を厚壁のガラス管に入れ、0.25
mmHgで30分間排気した。その管を真空下で密封し、200
℃(+/-5℃)で8時間オーブンに入れた。この後、その管
を室温まで冷却して開封した。各管の内容物を、31Pお
よび1H NMR分光分析法により評価した。NMR分析によ
り、ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン([NP
(OC65)2]3(化学式1、構造1a))およびN33(OC
65)2(OCH2CF3)4(化学式2、構造2e)は如何なる
化学平衡も受けず、この熱処理により変化しなかった。
ヘキサ(エトキシ)およびヘキサ(プロポキシ)シクロトリ
ホスファゼン([NP(OC25)23(化学式2、構造2
a)および[NP(On37)23(化学式2、構造2b))
はかなりの熱平衡および熱分解を受けて、高級環状部分
(species)または他の転位生成物となった。更に、ヘキ
サ(イソプロポキシ)シクロトリホスファゼン(化学式
2、構造2cに示した)はこの熱処理中に、密封管の圧力
限界を越えた揮発性物質の急速熱分解を示すデトネーシ
ョンを起こした。
【0090】これら試験から、非官能基性アルコキシシ
クロホスファゼン類は、これら熱硬化性樹脂の難燃剤と
して有用である熱安定性を有さないことが結論付けられ
る。
【0091】実施例18:アリールオキシシクロホスフ
ァゼン類に対するアルコキシシクロホスファゼン類の熱
重量分析(TGA)を用いた熱安定性の研究 この分析では、シクロホスファゼン類1a、2a、2b、2cお
よび2eの生の試料を熱重量分析(TGA)により分析した。
その試料を、各試料の重量損失を10、20、30、60および
120分の間隔で測定する間に、200℃で2時間保持した。
これらの試験から、シクロホスファゼン類の通常の処理
温度200℃での揮発性および/または熱分解に問題がある
かどうかを決定され得た。その重量損失データを以下の
表17に示した。
【0092】
【表24】
【0093】これらのデータから、アルコキシシクロホ
スファゼン(構造2a、2b、2cおよび2e)は、これらの温
度でのその難燃剤の熱分解および/または揮発性に問題
があるため、高温で使用または処理される熱硬化性樹脂
には有用でないことが結論付けられる。また、これらの
データは、シクロホスファゼン類を含有するアルコキシ
が、熱硬化性樹脂材料の難燃添加剤としての有用性を限
定する固有の欠点を有することを示した。
【0094】実施例19:熱硬化性樹脂の誘電率 熱硬化性樹脂の比誘電率(relative permittivity)(誘
電率(dielectric constant))および誘電正接(dissipat
ion factor)(誘電正接(loss tangent))をASTMD150 ミ
クロメーター・エレクトローデス(Micrometer Electrode
s)を用いて1KHzおよび1MHzの周波数で測定した。誘電
正接の測定にはホイルを用いないが、誘電率の測定にロ
ールオン(rolled-on)ホイルを用いた。データは表18に
示した。
【0095】
【表25】
【0096】これらのデータから、非官能基性シクロホ
スファゼン難燃添加剤は、エポキシまたはシアネートエ
ステル熱硬化性樹脂の誘電性能に悪影響を与えないこと
が明らかとなった。
【0097】実施例20:樹脂Tgを維持するアリール
オキシシクロホスファゼン難燃剤 化学式1の構造1aに示したタイプの非官能基性アリール
オキシシクロホスファゼン難燃剤の導入により、PR 500
樹脂のTgの20%低下となった。ほとんどの場合、この
Tgの低下はなお合格限界内であった。しかし、その他
のシクロホスファゼン構造がこの種のTg低下を防止す
ることが見い出された。化学式1に構造1bまたは1eとし
て示したタイプの非相溶性アリールオキシシクロホスフ
ァゼン、または化学式6に構造6aまたは6bとして示した
タイプのアリールオキシビシクロホスファゼン類のいず
れかの導入によって、または化学式1に構造1aおよび1e
として示したタイプのアリールオキシシクロホスファゼ
ン類の混合によって、PR 500樹脂のTgを保持し得る。
これらは、表19に示されたTgに影響を与えた。Tgは実
施例2と同様に測定した。表19で用いた「相溶性」の語
により、その試料の硬化後に、不均質部の目視検査を表
す。
【0098】
【表26】
【0099】これらのデータから、硬化後に相分離し得
るシクロホスファゼン構造を選択することにより、その
樹脂のTgを保持し得ることが見い出された。更に、硬
質非官能基性シクロホスファゼン、例えば化学式6に示
されたタイプのビシクロホスファゼン類を、その樹脂の
Tgを保持するのに用いてもよい。
【0100】実施例21:2成分エポキシ構造接着剤へ
の不活性シクロホスファゼン類の使用 2成分エポキシ構造接着剤を、非官能基性シクロホスフ
ァゼン難燃剤を用いて、および用いずに調製した。接着
剤は、表20に重量部で示されたベース成分および硬化剤
成分から成った。
【0101】
【表27】 表20 2成分構造接着剤配合物 試料53 試料54 接着剤ベース EPONTM828エポキシ 99 99 ク゛リシト゛キシフ゜ロヒ゜ルトリメトキシシラン 1 1 ヘキサフェノキシシクロホスファセ゛ン(式1、構造1a) − 15 接着剤硬化剤 ヘンケル・キャプキュア (Henkel CapcureTM)3-800 83 83 ヘンケル・キャプキュア40HV 17 17 ヘキサフェノキシシクロホスファセ゛ン(式1、構造1a) − 15
【0102】その組成物の接着剤ベース部を、表示した
量の結晶性固形シクロホスファゼンを液状EPONTM828エ
ポキシ樹脂と混合することにより調製した。続いて、そ
の混合材料をガラス製ジャー(jar)中で、シクロホスフ
ァゼンが完全に液状化するまで、約120℃に加熱した。
その高温混合物を、シクロホスファゼンおよびエポキシ
樹脂混合物が均質になるまで、ジャーに渦を巻かせるこ
とにより撹拌した。その接着剤ベースの他の成分を要す
れば、室温まで冷却後、そのシクロホスファゼン-エポ
キシ混合物に加えた。同様に、その接着剤硬化剤を、表
20に示されたシクロホスファゼンおよび/またはメルカ
プタン硬化剤成分を120℃で溶融混合し、次いでその混
合物を室温まで冷却することにより調製した。
【0103】ベース組成物および硬化剤組成物を、体積
で1:1混合し、3M デュオパック(DuoPakTM)デュア
ル・シリンジおよび静電混合機の組合せを用いて、同時
に計量分配した。寸法5.0"L×1.0"W×0.125"(12.5cm×
2.5cm×0.31cm)を有する各接着剤配合物(試料53および
54)の3つの長方形のプラックを、混合接着剤をポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)からミリングした流し込み
型に計量分配し、試験前に実験室周囲条件下で7日間硬
化することにより作製した。そのプラックを3本の等間
隔の0.020"(0.508mm)厚の鋼線の水平位置に吊るして燃
焼試験を行った。燃焼試験を実験室フード内でサッシを
閉めてファンを止めて行い、漂遊ドラフトを最少にし
た。天然ガス炎をバーナーの空気入口を閉じて1.0"(2.5
cm)高さの黄色炎が得られるように調節し、次いで、同
じ高さの青色炎が得られるまで空気入口を開けることに
より、バーナー炎高さを設定した。バーナー炎を試験片
の一端に10秒間接触させ、引き離す。炎を取り除いた後
の燃焼時間、接着剤の燃焼による炎の定性強度、および
炎の先端がプラックの末端から1.0"(2.5cm)移動するの
に必要な時間を記録した。試料が自己消火しない場合、
最大90秒間燃焼させた。水平燃焼試験を、各試料に対し
て3回行い、その結果を表21に示した。
【0104】
【表28】 表21 水平燃焼試験結果 試料 燃焼時間 強度 1.0"燃焼するまでの時間 53 自己消火せず** 高 60秒 53 自己消火せず** 高 90秒 53 自己消火せず** 高 55秒 54* 50秒で自己消火 低 NA、燃焼<0.15"(0.32cm) 54* 50秒で自己消火 低 NA、燃焼<0.15"(0.32cm) 54* 50秒で自己消火 低 NA、燃焼<0.15"(0.32cm) * 本発明の試料 **実験室フードが煙およびすすで充満したため、90秒で試料を水で消火した。 NA=試料が1.0"燃焼しなかったので不可
【0105】表21に示した水平燃焼試験結果は、非官能
基性シクロホスファゼンが2成分エポキシ構造接着剤に
難燃性を付与することを示した。
【0106】グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
1部の代わりにEPONTM828エポキシ樹脂1部を用いた以
外は、表20に示したものと同様の配合物を、重ね剪断(l
ap shear)および剥離試験に用いた。これらの配合物
を、表22で試料55および56として識別した。重ね剪断試
料片を、各混合エポキシ組成物(前記と同一方法を用い
て調製した)をアセトンで拭いた0.60"(1.5cm)厚さ、
1"×4"(2.5×10.2cm)アルミニウム合金クーポン(ア
ルコア(Alcoa)6111)上に塗布することにより作製し
た。呼称直径0.010"(0.025cm)を有するガラスビーズ約
1重量%を塗布前に接着剤と混合することにより、接着
剤層厚さを制御した。室温で約18時間後、その接着剤層
を250°F(120℃)で30分間ポストキュアーした。室温ま
で冷却後、その接着剤層の重ね剪断強さを、ASTM D1002
-72に従って、インストロン(Instron)引張試験機により
クロスヘッドスピード0.5"/分(0.125cm/分)で測定し
た。結果を、表示した試料数の平均として表22に示し
た。
【0107】
【表29】表22エポキシ接着剤の平均重ね剪断値 試料 平均重ね剪断値 試料数 55 1996psi(13.8MPa) 356* 2126psi(14.7MPa) 4 * 本発明の試料
【0108】試料55(難燃剤なし)および56の重ね剪断
結果により、シクロホスファゼン難燃剤の添加は、初期
接着剤剪断強度に本質的には影響を与えないことを示し
ている。
【0109】T-剥離試験片を8.0"L×1.0"×0.042"T(2
0.3cm×2.5cm×0.11cm)アルミニウム合金(アルコア(Al
coa)2008-T4)ストリップを用いて作製し、そのストリ
ップは使用前にアセトンで拭いた。その接着剤を混合し
て、約6"(15.2cm)のクーポンに塗布した。呼称直径0.0
10"(0.25mm)を有するガラスビーズ約1重量%を塗布前
に接着剤と混合することにより、接着剤層厚さを制御し
た。2枚の接着剤含有ストリップの接着剤側を結合クリ
ップを用いて、室温で約18時間共に圧締した。この後、
その接着剤層を250°F(120℃)で30分間ポストキュアー
し、室温まで冷却後、試験した。接着剤層を、ASTM D18
76-72に従って、インストロン(Instron)引張試験機によ
りクロスヘッドスピード10.0"/分(25.4cm/分)で測定し
た。表23に示した結果は、表に示した試料数の保持した
剥離荷重の平均である。
【0110】
【表30】 表23 エポキシ接着剤の平均剥離強度値 試料 平均剥離強度値 試料数 注釈 55 14ポンド/インチ幅 4 脆性破壊 (24.5N/cm) 56* 43.8ポンド/インチ幅 4 延性破壊 (84.5N/cm) * 本発明の試料
【0111】脆性破壊は、接着剤が剥離試験中に樹脂内
での突発的破壊を示すことを表す。延性破壊は、接着剤
が剥離試験中に樹脂の連続的降伏破壊を示すことを表
す。一般に、剥離または層剥離モードでの構造接着剤の
延性破壊は、好ましい破壊モードであり、その接着剤の
破壊靭性の測定として解釈されてもよい。表23の結果か
らわかるように、接着剤の剥離強さおよび破壊モードは
共に、シクロホスファゼン難燃剤の添加により改善され
た。更に、非官能基性難燃剤のエポキシマトリックス外
へのマイグレーションを有する試験片上に明白な形跡は
なかった。
【0112】実施例#22:難燃性相乗剤と組合せた不
活性シクロホスファゼンの使用 熱-硬化性エポキシ樹脂組成物57、58、59、60および61
を調製して、他の非ハロゲン化難燃剤およびハロゲンを
含有しない硬化剤と組合せた非官能基性シクロホスファ
ゼン難燃剤の付加的効果または相乗効果を評価した。組
成物をシクロホスファゼン相乗剤と組合せておよび組合
せずに調製し、難燃剤挙動を評価した。
【0113】組成物57は、シクロホスファゼン難燃剤
(化学式1、構造1a)を有し、他の付加的難燃剤を有さ
ないエポキシ樹脂(EPONTM828)を含有した。組成物58
は、組成物57と同様の成分を含有し、更に実施例7で前
述のアラルダイト(AralditeTM)PT 810エポキシ樹脂を添
加した。組成物59は、粒状メラミンイソシアヌレート
(アルドリッチ・ケミカル(Aldrich Chemical)から市
販)難燃剤を加えてヒュームドシリカを除いて、粒状メ
ラミンイソシアヌレートにより付与された粘度増加に対
抗した以外は、組成物57と同様の成分を含有した。組成
物60および61は、AroCyTML10シアネートエステルを更に
加えて、ヒュームドシリカを除いた以外は、組成物57と
同様の成分を含有した。用いた配合を、重量部で表した
量と共に表24に示した。
【0114】
【表31】
【0115】組成物57を、表示した量の結晶性固形シク
ロホスファゼン(化学式1、構造1a)を液状EPONTM828
エポキシ樹脂と混合することにより調製した。その混合
材料を約120℃に加熱して、全シクロホスファゼンが完
全に液状化し、その混合物が均質になるまで撹拌した。
次いで、粒状成分[OTBAF(実施例7に記載)およびヒュ
ームドシリカ]をその高温樹脂-難燃剤混合物に加え、
撹拌しながら分散させた。
【0116】組成物58を、固形エポキシ樹脂アラルダイ
ト(AralditeTM)PT 810を微粉末に粉砕し、それをEPONTM
828樹脂と約120℃で溶融混合することにより調製した。
その溶融物に結晶性固形シクロホスファゼン(化学式
1、構造1a)を加えた。ておよびを、シクロホスファゼ
ンおよびエポキシ樹脂混合物が均質になるまで、ジャー
に渦を巻かせることにより撹拌した。その接着剤ベース
の他の成分を要すれば、室温まで冷却後、そのシクロホ
スファゼン-エポキシ混合物に加えた。同様に、その接
着剤硬化剤を、表20に示されたシクロホスファゼンおよ
び/またはメルカプタン硬化剤成分を120℃で溶融混合
し、次いでその混合物を室温まで冷却することにより調
製した。その混合物を、シクロホスファゼンが完全に液
状化し、その混合物が均質になるまで撹拌しながら約12
0℃に保持した。粒状成分、OTBAFおよびヒュームドシリ
カをその高温樹脂-難燃剤混合物に加え、撹拌しながら
分散させた。
【0117】組成物59を、(1)微粉砕メラミンイソシア
ヌレート粒子を、OTBAFとの高温樹脂-シクロホスファゼ
ン混合物に加え、撹拌しながら分散させ、(2)ヒューム
ドシリカをその配合物から除いた、以外は前述の組成物
57と同様の方法を用いて調製した。
【0118】組成物60を、シクロホスファゼンの添加前
に、液状AroCyTML10シアネートエステルを室温でEPONTM
828エポキシ樹脂に添加した以外は前述の組成物57と同
様の方法を用いて調製した。更に、ヒュームドシリカを
この配合物から除いた。
【0119】組成物61を、(1)硬化シアネートエステル
粒子を、OTBAFとの高温樹脂-シクロホスファゼン混合物
に加え、撹拌しながら分散させ、(2)ヒュームドシリカ
をその配合物から除いた、以外は前述の組成物57と同様
の方法を用いて調製した。そのシアネートエステル粒子
を、非触媒化AroCyTML10シアネートエステルを190℃で7
2時間予備硬化することにより調製した。凝固シアネー
トエステル樹脂をハンマーミルにより粉砕し、平均粒径
10μmとした。
【0120】寸法12.5cmL×2.5cmW×0.31cmTを有する長
方形のプラックを、各組成物をPTFEからミリングした流
し込み型内で硬化することにより作製した。その硬化サ
イクルは、70℃で30分間保持、1℃/分で180℃まで昇
温、180℃で2時間保持から成る。次いで、垂直位置に
固定した脱型したプラックを用いて燃焼試験を行った。
燃焼試験を実験室フード内でサッシを閉めてファンを止
めて行い、漂遊ドラフトを最少にした。
【0121】天然ガス炎をバーナーの空気入口を閉じて
2.5cm高さの黄色炎が得られるように調節し、次いで、
同じ高さの青色炎が得られるまで空気入口を開けること
により、バーナー炎高さを設定した。バーナー炎を試験
片の一端に10秒間接触させ、引き離す。炎を取り除いた
後の燃焼時間を表示した。その試料が自己-消火した
後、第2回目の接触を行い、炎を取り除いた後の燃焼時
間を表示した。これら配合物の垂直燃焼試験結果を表25
に示し;配合物毎に2回行った。
【0122】
【表32】
【0123】表25の結果より、シクロホスファゼン難燃
剤を有する、アラルダイト(AralditeTM)PT810、メラミ
ンシアヌレートまたはシアネートエステルのいずれかを
用いることは、そのエポキシ組成物の難燃性を改善する
ことを示した。このことは、特に第2回目の炎の接触に
関して示されたデータにより明らかであり、それは顕著
に改善された結果を、アラルダイト(AralditeTM)PT81
0、メラミンシアヌレートまたはシアネートエステルの
いずれかを有するシクロホスファゼンを含有する配合物
に提供する。
【0124】また、その結果は、シアネートエステルを
硬化樹脂としてのまたは未硬化樹脂としてのエポキシ樹
脂系に加えてもよく、どちらの場合にも硬化熱硬化性樹
脂系のシクロホスファゼン難燃剤の相乗剤として機能す
ることを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レオメトリックス(Rheometrics)RDA-IITM
用いて104℃で等温保持下で測定したエポキシ樹脂試料
の粘度-時間曲線である。
【符号の説明】
A … 難燃剤を含有しない未変性PR 500の粘度-時間曲
線 B … ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン15%を
有するPR 500の粘度-時間曲線 C … トリス(フェノキシ)、トリス(4-アミノフェノキ
シ)シクロトリホスファゼン15%を含有するPR 500の粘
度-時間曲線 D … トリス(フェノキシ)トリス(4-ヒドロキシフェノ
キシ)シクロトリホスファゼン15%を含有するPR 500の
粘度-時間曲線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 LSY C08L 101/00 LSY C09K 21/06 C09K 21/06 (72)発明者 ウィリアム・ジョン・シュルツ アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター(番 地の表示なし) (72)発明者 デニス・チュー・ンゴー アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター(番 地の表示なし) (72)発明者 ロバート・デニス・ウェイド アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター(番 地の表示なし) (72)発明者 ヴァレリー・マリー−ポール・ジュバン− ペドレッティ フランス、リュエイユ・マルメゾン・セデ ックス、テクニカル・センター(番地の表 示なし) スリーエム・フランス内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ、N,N'-ビスマレイミド、
    およびシアネートエステルモノマーおよびプレポリマー
    から成る群から選択される1つ以上の熱硬化性樹脂、 (b)熱硬化性樹脂用の1つ以上の硬化剤(curative)、固
    化剤(Hardener)、および要すれば触媒の有効量、および (c)該樹脂組成物を硬化時に難燃性とするための、アリ
    ール基置換を含む少なくとも1つの非官能性シクロホス
    ファゼン難燃剤の有効量、を含有する熱硬化性組成物。
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