JPH08225835A - 高靭性を有する厚鋼板の圧延方法 - Google Patents
高靭性を有する厚鋼板の圧延方法Info
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- JPH08225835A JPH08225835A JP5676395A JP5676395A JPH08225835A JP H08225835 A JPH08225835 A JP H08225835A JP 5676395 A JP5676395 A JP 5676395A JP 5676395 A JP5676395 A JP 5676395A JP H08225835 A JPH08225835 A JP H08225835A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、低温での靭性に優れた厚鋼板を高
い生産性のもとで製造するために、仕上圧延における鋼
板の反りを防止する再圧延開始時の圧延条件の提供を目
的とする。 【構成】 熱間粗圧延を850℃以上で終了した仕上圧
延前の板厚40mm以上の鋼材に対して、仕上圧延開始
時の上下面温度差の条件が上面平均温度≧下面平均温度
となるように、冷却開始前の上下面温度差を考慮した上
下水量比を設定した冷却を実施し、かつ、仕上圧延再開
時の初パスから第3パス目までの圧下量を10mm以内
とし、仕上圧延終了温度が700〜850℃の範囲とな
るように仕上圧延を終了すること。
い生産性のもとで製造するために、仕上圧延における鋼
板の反りを防止する再圧延開始時の圧延条件の提供を目
的とする。 【構成】 熱間粗圧延を850℃以上で終了した仕上圧
延前の板厚40mm以上の鋼材に対して、仕上圧延開始
時の上下面温度差の条件が上面平均温度≧下面平均温度
となるように、冷却開始前の上下面温度差を考慮した上
下水量比を設定した冷却を実施し、かつ、仕上圧延再開
時の初パスから第3パス目までの圧下量を10mm以内
とし、仕上圧延終了温度が700〜850℃の範囲とな
るように仕上圧延を終了すること。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は靭性が優れた厚鋼板を生
産性よく製造する圧延方法に関するものである。
産性よく製造する圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低温での靭性に優れた鋼板の製造方法と
して、制御圧延が広く用いられるようになってきてい
る。この制御圧延法を用いると、圧延中の圧延温度を精
度良く制御し、最終圧延仕上がり温度をAr3 温度直上
にすることによりミクロ組織を微細化させ、靭性の大幅
な改善を図ることができる。
して、制御圧延が広く用いられるようになってきてい
る。この制御圧延法を用いると、圧延中の圧延温度を精
度良く制御し、最終圧延仕上がり温度をAr3 温度直上
にすることによりミクロ組織を微細化させ、靭性の大幅
な改善を図ることができる。
【0003】従来の制御圧延法は図1に示すごとく、製
品板厚tに対し、所定の厚みの移送厚で一旦圧延作業を
中止し、その後の空冷により、その時の温度T1 から目
標とする所定の温度T2 まで冷却した後に圧延を再開
し、製品板厚tとなる時の最終圧延時の仕上がり温度を
目標とする靭性レベルに応じて調整していた。
品板厚tに対し、所定の厚みの移送厚で一旦圧延作業を
中止し、その後の空冷により、その時の温度T1 から目
標とする所定の温度T2 まで冷却した後に圧延を再開
し、製品板厚tとなる時の最終圧延時の仕上がり温度を
目標とする靭性レベルに応じて調整していた。
【0004】前記した靭性を改善するために圧延の途中
で長時間の温度待ちを行う従来の制御圧延は、通常圧延
法とは異なり、圧延の途中においては圧延作業を一旦停
止し、圧延材の温度がT1 からT2 になるまで冷却する
ので圧延作業が不連続となり、圧延能率が低下するとい
う問題を有していた。
で長時間の温度待ちを行う従来の制御圧延は、通常圧延
法とは異なり、圧延の途中においては圧延作業を一旦停
止し、圧延材の温度がT1 からT2 になるまで冷却する
ので圧延作業が不連続となり、圧延能率が低下するとい
う問題を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の制御
圧延法における圧延能率の低下と、低温での靭性の改善
には、圧延途中の特定パスにおいて圧延を一旦中止し、
その鋼材に対して集中的に水冷を実施することが有効で
ある。しかし、このような方法で製造する場合、その後
の仕上圧延を円滑に行うためには、仕上圧延前の鋼材の
上下面の温度差の適正化および仕上げ圧延時の圧延条件
の適正化が必要である。
圧延法における圧延能率の低下と、低温での靭性の改善
には、圧延途中の特定パスにおいて圧延を一旦中止し、
その鋼材に対して集中的に水冷を実施することが有効で
ある。しかし、このような方法で製造する場合、その後
の仕上圧延を円滑に行うためには、仕上圧延前の鋼材の
上下面の温度差の適正化および仕上げ圧延時の圧延条件
の適正化が必要である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためのなされたものであって、その要旨とすると
ころは、 (1)熱間粗圧延を850℃以上で終了した仕上圧延前
の板厚40mm以上の鋼材に対して、仕上圧延開始時の
上下面温度差の条件が上面平均温度≧下面平均温度とな
るように、冷却開始前の上下面温度差を考慮した上下水
量比を設定した冷却を実施し、かつ、仕上圧延再開時の
初パスから第3パス目までの圧下量を10mm以内と
し、仕上圧延終了温度が700〜850℃の範囲となる
ように仕上圧延を終了することを特徴とする高靭性を有
する厚鋼板の圧延方法にある。さらに(1)の処理に続
き圧延終了後、引き続き60℃/s以下の冷却速度で、
650℃以下の温度まで冷却し、ついで、Ac1 変態点
以下で焼戻しすることを特徴とする高靭性を有する厚鋼
板の圧延方法にある。
決するためのなされたものであって、その要旨とすると
ころは、 (1)熱間粗圧延を850℃以上で終了した仕上圧延前
の板厚40mm以上の鋼材に対して、仕上圧延開始時の
上下面温度差の条件が上面平均温度≧下面平均温度とな
るように、冷却開始前の上下面温度差を考慮した上下水
量比を設定した冷却を実施し、かつ、仕上圧延再開時の
初パスから第3パス目までの圧下量を10mm以内と
し、仕上圧延終了温度が700〜850℃の範囲となる
ように仕上圧延を終了することを特徴とする高靭性を有
する厚鋼板の圧延方法にある。さらに(1)の処理に続
き圧延終了後、引き続き60℃/s以下の冷却速度で、
650℃以下の温度まで冷却し、ついで、Ac1 変態点
以下で焼戻しすることを特徴とする高靭性を有する厚鋼
板の圧延方法にある。
【0007】
【作用】仕上圧延前の厚鋼板材を冷却すると板厚方向の
平均冷却速度が速くなり、高温滞留時間が大幅に短縮さ
れる。そこで、本発明者らは表1のAに示す鋼を用い
て、仕上圧延前の冷却の有無以外の条件は全て同じにし
て、製品板厚22mmの鋼板を試作し、靱性を評価し
た。その結果を図2に示す。
平均冷却速度が速くなり、高温滞留時間が大幅に短縮さ
れる。そこで、本発明者らは表1のAに示す鋼を用い
て、仕上圧延前の冷却の有無以外の条件は全て同じにし
て、製品板厚22mmの鋼板を試作し、靱性を評価し
た。その結果を図2に示す。
【0008】図2は表1のA鋼について、スラグ厚15
0mm、加熱温度1150℃、移送厚44mm、圧延仕
上温度805℃で、圧延途中での冷却を行わなかった従
来例の厚鋼板(1)と、同一条件で圧延途中で冷却を行
った本発明例(2)について示した。途中冷却以外の製
造条件が同じであるにもかかわらず、靱性がvTrsで
約−30℃改善されていることがわかる。これは、高温
滞留時間の短縮による変態前の組織の微細化によるもの
と思われる。
0mm、加熱温度1150℃、移送厚44mm、圧延仕
上温度805℃で、圧延途中での冷却を行わなかった従
来例の厚鋼板(1)と、同一条件で圧延途中で冷却を行
った本発明例(2)について示した。途中冷却以外の製
造条件が同じであるにもかかわらず、靱性がvTrsで
約−30℃改善されていることがわかる。これは、高温
滞留時間の短縮による変態前の組織の微細化によるもの
と思われる。
【0009】一方、このように圧延の途中で冷却を実施
して、再び圧延を実施する方法で鋼板を製造する新しい
制御圧延材において、仕上圧延時の形状確保が鋼材の温
度確保、安定製造のためには重要である。そこで、圧延
の途中で冷却し、その後に圧延する方法にて製造する場
合の適正な圧延前の条件を検討するために、種々の鋼材
厚、鋼材幅に対して上下面の温度差を変化させて、仕上
圧延時の圧延の形状の状況を調査した。その結果を図3
に示す。上面の平均温度≧下面の平均温度とした条件で
は、上反りし圧延不能となった。なお、上下の温度、下
面の温度はサーモトレーサーにて仕上圧延前の鋼板全体
を同時に測定し、その平均値である。
して、再び圧延を実施する方法で鋼板を製造する新しい
制御圧延材において、仕上圧延時の形状確保が鋼材の温
度確保、安定製造のためには重要である。そこで、圧延
の途中で冷却し、その後に圧延する方法にて製造する場
合の適正な圧延前の条件を検討するために、種々の鋼材
厚、鋼材幅に対して上下面の温度差を変化させて、仕上
圧延時の圧延の形状の状況を調査した。その結果を図3
に示す。上面の平均温度≧下面の平均温度とした条件で
は、上反りし圧延不能となった。なお、上下の温度、下
面の温度はサーモトレーサーにて仕上圧延前の鋼板全体
を同時に測定し、その平均値である。
【0010】以上種々の条件にて検討したように仕上圧
延前の上下面平均温度を、上面の平均温度≧下面の平均
温度とし、仕上圧延再開時の初パスから第3パス目まで
の圧下を10mm以下とすることによって、その直後の
圧延パスを可能にすると共に、上反りを確実に防止でき
るという優れた効果を有することを知得できた。仕上圧
延前に冷却する板厚が、40mm以下であると制御圧延
時の温度待ち時間が必然的に短くなるため、圧延の途中
での冷却を実施せずに十分生産性を維持できる。このこ
とから仕上圧延前に冷却する板厚は40mm以上とし
た。また、熱間粗圧延温度はオーステナイトが再結晶す
る温度域での圧延を実施することを前提としているので
850℃以上とした。また、仕上圧延終了温度は靱性を
改善するためには未再結晶域での圧延が必須となるため
720〜850℃の範囲とした。
延前の上下面平均温度を、上面の平均温度≧下面の平均
温度とし、仕上圧延再開時の初パスから第3パス目まで
の圧下を10mm以下とすることによって、その直後の
圧延パスを可能にすると共に、上反りを確実に防止でき
るという優れた効果を有することを知得できた。仕上圧
延前に冷却する板厚が、40mm以下であると制御圧延
時の温度待ち時間が必然的に短くなるため、圧延の途中
での冷却を実施せずに十分生産性を維持できる。このこ
とから仕上圧延前に冷却する板厚は40mm以上とし
た。また、熱間粗圧延温度はオーステナイトが再結晶す
る温度域での圧延を実施することを前提としているので
850℃以上とした。また、仕上圧延終了温度は靱性を
改善するためには未再結晶域での圧延が必須となるため
720〜850℃の範囲とした。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を比較例とともに以下に示
す。供試鋼の成分は代表的な構造用鋼としての成分を用
い、本実施例に用いた鋼の化学成分を表1に示す。
す。供試鋼の成分は代表的な構造用鋼としての成分を用
い、本実施例に用いた鋼の化学成分を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】製造条件、圧延の状況および得られた靭性
を表2に示す。表2に示す実施例の鋼番1,5,7,1
1,13,19は同一条件の途中冷却を行わない従来の
制御圧延材に比べ、移送厚での温度待ち時間が大幅に短
縮され、かつ靭性も大幅に改善されている。また、仕上
圧延開始前の上下面温度差、仕上圧延中の第1パス目か
ら第3パス目までの圧下量も適正な範囲に入っており、
圧延中の形状も良好であった。
を表2に示す。表2に示す実施例の鋼番1,5,7,1
1,13,19は同一条件の途中冷却を行わない従来の
制御圧延材に比べ、移送厚での温度待ち時間が大幅に短
縮され、かつ靭性も大幅に改善されている。また、仕上
圧延開始前の上下面温度差、仕上圧延中の第1パス目か
ら第3パス目までの圧下量も適正な範囲に入っており、
圧延中の形状も良好であった。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】これに対して比較例はそれぞれに問題があ
り、途中冷却を実施しない鋼番2,4,6,8,10,
16,18および20は途中冷却を実施した、同一条件
の実施例に比べ、移送厚での温度待ち時間が長く、生産
性、靭性とも劣化した。また、途中冷却は実施したもの
の、仕上圧延開始前の上下面平均温度差が、0℃未満と
なった鋼番3,9,15および17は大きく上反りし、
反り修正も不可能となり圧延不能となり、上下面温度差
は所定の条件を満足したものの、仕上圧延開始時の初パ
スから第3パス目までの圧下量が、10mm以下となら
なかった12,14も圧延不能であった。
り、途中冷却を実施しない鋼番2,4,6,8,10,
16,18および20は途中冷却を実施した、同一条件
の実施例に比べ、移送厚での温度待ち時間が長く、生産
性、靭性とも劣化した。また、途中冷却は実施したもの
の、仕上圧延開始前の上下面平均温度差が、0℃未満と
なった鋼番3,9,15および17は大きく上反りし、
反り修正も不可能となり圧延不能となり、上下面温度差
は所定の条件を満足したものの、仕上圧延開始時の初パ
スから第3パス目までの圧下量が、10mm以下となら
なかった12,14も圧延不能であった。
【0017】
【発明の効果】以上説明したごとく、低温靭性の優れた
厚鋼板を製造するために、移送厚にて途中冷却を実施
し、仕上圧延を実施する際に、本発明の冷却方法に基づ
いて仕上圧延前の、上下面の温度差を適正に制御するこ
とによって、その後の仕上圧延における上反りを確実に
防止できる。本方法を用いることにより優れた靭性を有
する厚鋼板を、無駄な温度待ちをすることなく生産性良
く製造できるため、当該分野における効果は極めて大き
い。
厚鋼板を製造するために、移送厚にて途中冷却を実施
し、仕上圧延を実施する際に、本発明の冷却方法に基づ
いて仕上圧延前の、上下面の温度差を適正に制御するこ
とによって、その後の仕上圧延における上反りを確実に
防止できる。本方法を用いることにより優れた靭性を有
する厚鋼板を、無駄な温度待ちをすることなく生産性良
く製造できるため、当該分野における効果は極めて大き
い。
【図1】従来の制御圧延での圧延中の温度推移を示す図
【図2】仕上圧延前の冷却の有無による靱性への影響を
示す図
示す図
【図3】鋼板幅の上下面温度差と鋼板反りとの関係を示
す図
す図
Claims (2)
- 【請求項1】 熱間粗圧延を850℃以上で終了した仕
上圧延前の板厚40mm以上の鋼材に対して、仕上圧延
開始時の上下面温度差の条件が上面平均温度≧下面平均
温度となるように、冷却開始前の上下面温度差を考慮し
た上下水量比を設定した冷却を実施し、かつ、仕上圧延
再開時の初パスから第3パス目までの圧下量を10mm
以内とし、仕上圧延終了温度が700〜850℃の範囲
となるように仕上圧延を終了することを特徴とする高靭
性を有する厚鋼板の圧延方法。 - 【請求項2】 圧延終了後、引き続き60℃/s以下の
冷却速度で、650℃以下の温度まで冷却し、ついで、
Ac1 変態点以下で焼戻しすることを特徴とする特許請
求項第1項記載の高靭性を有する厚鋼板の圧延方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5676395A JPH08225835A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 高靭性を有する厚鋼板の圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5676395A JPH08225835A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 高靭性を有する厚鋼板の圧延方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08225835A true JPH08225835A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=13036542
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5676395A Pending JPH08225835A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 高靭性を有する厚鋼板の圧延方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08225835A (ja) |
-
1995
- 1995-02-22 JP JP5676395A patent/JPH08225835A/ja active Pending
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