JPH0822645A - 光磁気記録媒体及びそれを用いた光磁気記録情報の再生方法 - Google Patents

光磁気記録媒体及びそれを用いた光磁気記録情報の再生方法

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JPH0822645A
JPH0822645A JP6153838A JP15383894A JPH0822645A JP H0822645 A JPH0822645 A JP H0822645A JP 6153838 A JP6153838 A JP 6153838A JP 15383894 A JP15383894 A JP 15383894A JP H0822645 A JPH0822645 A JP H0822645A
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magnetic field
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magneto
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JP6153838A
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Junsaku Nakajima
淳策 中嶋
Hiroyuki Katayama
博之 片山
Akira Takahashi
明 高橋
Kenji Ota
賢司 太田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 略室温状態で読み出し層43の磁化方向を記
録層45の磁化方向とは逆の方向に向けるために必要な
最小の外部磁界H1 と、設定温度以上の高温状態で読み
出し層43の磁化方向が記録層45の磁化方向と一致す
る方向に向くために必要な最大の外部磁界H4 との間
に、H1 <H4 なる関係を有し、かつ、読み出し層43
と記録層45との間に、読み出し層43に対する記録層
45からの実効的バイアス磁界を室温側で抑制する中間
層44を設ける。 【効果】 再生時に照射するレーザ光の中央部近傍の高
温温度領域のみの情報の読み出しが行え、記録密度を向
上できる。また、再生時における初期化磁界が不要であ
り、かつ、再生磁界もより小さくできるので、装置の小
型化・省電力化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光磁気ディス
ク、光磁気テープ、光磁気カード等として用いられる光
磁気記録媒体及びそれを用いた光磁気記録情報の再生方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば光磁気ディスクは、書き換え可能
な光ディスクとして研究開発が進められ、その一部は、
コンピューター用の外部メモリとしてすでに実用化され
ている。特に、垂直磁化膜を用いる光磁気ディスクで
は、光を利用して記録再生を行うため、面内磁化膜を用
いたフロッピーディスクあるいはハードディスクに比べ
て、大記録容量を実現できる。
【0003】ところで、上記のような光磁気ディスクの
記録密度は、ディスク上に照射される再生用光ビームの
スポットの大きさで制約される。つまり、光ビームのス
ポット径に比べて、記録ビット径および記録ビットの間
隔が小さくなると、光ビームスポットの中に複数のビッ
トが入るため、各記録ビットを分離して再生することが
できなくなる。
【0004】したがって、記録密度を向上させるために
は、光ビームのスポット径を小さくすることが必要であ
り、これには、再生用光ビームとして用いられるレーザ
光の波長を短くすることが有効である。しかしながら、
現在市販されている半導体レーザは680nmの波長の
ものが最短で、より短波長を有する半導体レーザは、い
まだ開発途上にある。このため、従来の光磁気ディスク
で記録密度を向上させることは困難なものとなってい
る。
【0005】これに対し、例えば、Jap.Jour.Appl.Phy
s.,Vol.31(1992)pp.568-575には、それぞれ垂直磁気異
方性を有する磁性層から成る読み出し層と記録層とを相
互に積層して構成した光磁気ディスクが記載され、この
光磁気ディスクを用いて、レーザスポット径よりも小さ
な領域から、記録ビットを読み出す二つの方法(RAD
とFAD)が提案されている。
【0006】これらは、レーザ光を照射したときにその
照射領域の温度が上昇し、このときの温度分布が、レー
ザスポット内において中心近傍ほど高くなることを利用
するもので、上記の読み出し層と記録層とは、中心近傍
の高温領域と、その周辺の低温領域(〜室温領域)とを
区別するための設定温度を挟んだ高低温度状態で、互い
に異なる磁気特性を有するように構成されている。
【0007】図15には、上記RAD(Rear Aperture
Detection)方式での原理的な構成を示している。同図の
ように、このときの光磁気ディスクは、互いに積層され
た読み出し層71と記録層72との磁気二重層を備えて
おり、再生時には、まず、室温状態で初期化磁界Hinit
が印加される。この初期化磁界Hinitは、室温における
読み出し層71の保磁力と、これよりも大きな記録層7
2の保磁力との間の大きさに設定されており、これによ
って、読み出し層71の磁化方向のみがこの初期化磁界
initの方向に揃えられ、初期化される。
【0008】次いで、レーザ光73が照射されると共
に、初期化磁界Hinitとは方向が逆の再生磁界Hrが印
加される。このとき、レーザ光73の照射領域では、そ
の中心近傍が上記設定温度を超えた高温状態となる。こ
の高温状態における読み出し層71の保磁力と、記録層
72から作用する交換結合力とに合わせて、上記再生磁
界Hrが設定されている。すなわち、高温状態におい
て、読み出し層71に作用する交換結合力と再生磁界H
rとの和が、読み出し層71の保磁力よりも大きくなる
ように設定されており、したがって、初期化後に記録層
72と向き合っている読み出し層71の磁化の方向は、
上記のように高温状態になったときに、記録層72から
の交換結合力が働く方向に反転し、記録層72の記録情
報が転写される。
【0009】この結果、レーザ光73の照射領域内にお
いて、設定温度よりも低い周辺領域では、記録層72が
読み出し層71でマスクされ、レーザスポット径よりも
小さな中心近傍の高温領域からのみ、記録ビットの読み
出しが可能となっている。
【0010】一方、前記のFAD(Front Aperture Det
ection)方式での光磁気ディスクは、図16に示すよう
に、読み出し層81と記録層82との間に、さらに、垂
直磁気異方性を有すると共にキュリー温度が上記設定温
度よりも低い中間層83を設けて構成されている。
【0011】上記構成では、低温状態で、読み出し層8
1と記録層82との間に中間層83を介して交換結合力
が働き、これによって、読み出し層81の磁化方向は記
録層82の磁化方向と一致している。再生時には、上記
同様に、レーザ光84と共に再生磁界Hrが印加され
る。このとき、レーザスポットS内における中央近傍の
設定温度を超えた高温領域SH で、中間層83がそのキ
ュリー温度を超え、これにより、読み出し層81と記録
層82との間の交換結合力が働かなくなる。この結果、
読み出し層81の磁化の方向は、記録層82の磁化の向
きとは無関係に、再生磁界Hrの向きに揃えられ、レー
ザスポットS内の中心近傍領域SH は、読み出し層81
でマスクされた状態となる。
【0012】この結果、レーザ光の照射領域のうち、中
心近傍の高温領域SH を除く周辺領域SL (ディスクが
回転駆動されている状態では、高温領域SH が図のよう
に楕円状になるため、この高温領域より外側の三日月領
域)に位置する記録ビットRb の読み取りが行われるこ
とになる。したがって、レーザスポット径Sよりも小さ
な周辺領域SL から記録ビットの読み出しが可能となっ
て、ビーム走行方向の記録密度を向上することができる
ようになっている。
【0013】また、特開平1−143041号公報、特
開平1−143042号公報には、記録ビットを再生時
に拡大、消滅させながら再生することにより、光ビーム
走行方向の再生分解能(線記録密度)を向上させる方法
が提案されている。さらには、特開平3−93058号
公報や特開平4−255941号公報、特開平5−25
8372号公報では、光ビーム走行方向だけでなく、ト
ラック密度も向上させることが可能な信号再生方法が提
案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たRAD方式においては、読み出し層71および記録層
72における室温状態と、設定温度以上の高温状態とで
の各磁気特性に応じて、それぞれ個別に設定された初期
化磁界Hinitおよび再生磁界Hrの二種類の外部磁界を
必要とするために、記録再生装置が大型化するという問
題を有している。
【0015】また、上記したFAD方式においては、レ
ーザスポット内の読み出しに関与する部分の形状が、中
心近傍領域SH の外側の三日月状の領域SL であるた
め、ディスクの走行方向に関しては記録密度を向上し得
るものの、トラックピッチを狭くして行った場合、隣接
トラックからの信号が混入してクロストークを生じ易
く、したがって、トラックに直交する径方向の密度を向
上させ難いという問題を有している。
【0016】一方、特開平1−143041号公報や特
開平1−143042号公報に開示された方法では、線
記録密度については改善されるものの、クロストークに
ついては、通常の光ディスクと同様であり、トラック密
度を改善することは難しい。特開平3−93058号公
報や特開平4−255941号公報に開示された方法で
は、線記録密度、トラック密度ともに改善されるもの
の、再生層を初期化するための磁石が必要となり、装置
の大型化を招く。また、特開平5−258372号公報
に開示された方法では、線記録密度、トラック密度とも
改善され、しかも再生層を初期化するための磁石は不要
となるが、再生時に必要な外部磁界が大きくなり、装置
の大型化、消費電力の増大を招くこととなる。
【0017】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたものであり、その目的は、記録密度の向上と、記
録再生装置の小型化・省電力化とを図り得る光磁気記録
媒体及びそれを用いた光磁気記録情報の再生方法を提供
することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項1記載の光磁気記録媒体は、それ
ぞれ垂直磁気異方性を有する磁性層から成る読み出し層
と記録層とが相互に積層されると共に両層間に磁性層か
ら成る中間層が設けられ、光ビームを照射することによ
り、記録層に記録されている情報の読み出しが行われる
光磁気記録媒体において、上記読み出し層と記録層およ
び中間層とは、略室温状態で読み出し層の磁化方向を記
録層の磁化方向とは逆の方向に向けるために必要な最小
の外部磁界H1 と、設定温度以上の高温状態で読み出し
層の磁化方向が記録層の磁化方向に向くために必要な最
大の外部磁界H4 との間に、H1 <H4 なる関係を有
し、かつ、上記中間層は、読み出し層に対する記録層か
らの実効的バイアス磁界を室温側で抑制するように調製
されていることを特徴としている。
【0019】請求項2記載の光磁気記録媒体は、請求項
1記載の記録媒体において、上記読み出し層と中間層と
を合わせた二層膜の厚みをh1'、室温(ta)における読
み出し層と中間層とを合わせた二層膜の保磁力をHc1'
(ta)、飽和磁化をMs1'(ta)、読み出し層と記録層と
の間の磁壁エネルギーをσw'(ta)、また、上記設定温度
(t) における読み出し層と中間層とを合わせた二層膜の
保磁力をHc1'(t)、飽和磁化をMs1'(t)、読み出し層と
記録層との間の磁壁エネルギーをσw'(t) とし、さら
に、各温度での読み出し層に対する記録層からの実効的
バイアス磁界を Hw1'(ta) =σw'(ta)/2Ms1'(ta)h1' Hw1'(t) =σw'(t) /2Ms1'(t)h1' とするとき、条件 Hc1'(ta)+Hw1'(ta) <−Hc1'(t)+Hw1'(t) を満たすことを特徴としている。
【0020】請求項3記載の光磁気記録媒体は、請求項
1又は2記載の記録媒体において、上記中間層が、単層
において室温からの温度の上昇に伴って磁化方向が面内
方向から垂直方向に変化する磁性層から成っていること
を特徴としている。
【0021】請求項4記載の光磁気記録情報の再生方法
は、請求項1、2又は3記載の光磁気記録媒体を用いて
行う方法であって、上記記録層の厚みをh2 、室温(t
a)における記録層の保磁力をHc2(ta)、飽和磁化をMs
2(ta)、また、設定温度(t) における記録層の保磁力を
Hc2(t) 、飽和磁化をMs2(t) とし、さらに、各温度で
の記録層に対する読み出し層からの実効的バイアス磁界
を Hw2(ta)=σw'(ta)/2Ms2(ta)・h2 Hw2(t) =σw'(t) /2Ms2(t) ・h2 とするとき、 Hc1'(ta)+Hw1'(ta) <Hr<−Hc1'(t)+Hw1'(t) Hr<Hc2(ta)−Hw2(ta) Hr<Hc2(t) −Hw2(t) の関係を満たす再生磁界Hrを光ビーム照射領域の全体
にわたってほぼ均一に印加しながら、読み取り層におけ
る磁化の方向に応じた光ビームの変化を検出して記録情
報を読み取ることを特徴としている。
【0022】
【作用】請求項1記載の光磁気記録媒体においては、光
ビームの強度を、前記同様に、照射領域内における中心
部近傍(以下、高温領域という)で設定温度以上とな
り、その周辺(以下、低温領域という)ではほぼ室温状
態となるように設定し、かつ、H1 とH4 との間に設定
された再生磁界Hrを印加しながら再生することによ
り、光ビーム内における高温領域のみからの情報再生を
行うことができる。
【0023】すなわち、低温領域では、前記の磁界H1
よりも大きな再生磁界Hrが印加されていることによっ
て、読み出し層の磁化方向は、記録層の磁化方向が再生
磁界Hrの方向と異なる部分でも、この記録層の磁化方
向に抗して反転する。この結果、読み出し層の磁化方向
は再生磁界Hrの方向に一様に揃えられ、記録層に記録
されている情報がマスクされる。
【0024】一方、高温領域で、上記の再生磁界Hrが
低温領域と同様に印加されている場合でも、この再生磁
界Hrは前記の磁界H4 よりも小さいため、上記の低温
領域通過時に再生磁界Hrの方向に揃えられた読み出し
層の磁化方向は、これが、記録層の磁化方向と向き合っ
ている部分で、再生磁界Hrの方向に抗して、記録層の
磁化方向と一致する方向に反転し、これにより、記録層
の記録情報が読み出し層に転写される。
【0025】このように、光ビームの照射領域に単一の
再生磁界Hrを印加することで、光ビーム照射領域にお
ける中心部近傍のみにおいて記録層の記録情報が読み出
し層に転写され、その周辺の記録層の情報はマスクされ
た状態となって情報の再生が行われる。これにより、再
生時の分解能が向上し、したがって、トラックピッチを
狭くしてもクロストークが増大することはなく、この結
果、トラック走行方向と共に、トラックに直交する方向
の記録密度を従来よりも向上することが可能になる。ま
た、これらのことを初期化用の磁界を要することなく実
現できるので、装置の小型化・省電力化を図ることがで
きる。
【0026】しかも上記では、読み出し層に対する記録
層からの実効的バイアス磁界を室温側で抑制する中間層
が設けられており、これによって、上記のH1 がより小
さくなるので、このH1 に応じて、再生磁界Hr自体を
より小さなものとすることができる。したがって、再生
磁界を生じさせるための構成部品等をより小型化するこ
とが可能となり、この結果、装置全体の小型化・消費電
力をさらに促進することができる。
【0027】上記した請求項1記載の光磁気記録媒体
は、例えば請求項2記載のように、読み出し層と中間層
とを合わせた二層膜と、記録層との間の関係式を満足す
るように調製することによって構成することができる。
また、このとき、請求項4記載の条件を満たす再生磁界
Hrを光ビーム照射領域の全体にわたってほぼ均一に印
加しながら、読み取り層における磁化の方向に応じた光
ビームの変化を検出し記録情報を読み取ることで、記録
密度の向上や、再生磁界の低減による装置の小型化・低
消費電力化が可能になる。
【0028】なお、請求項2記載の条件式において、H
c1'(ta)+Hw1'(ta) は前記H1 に、また、−Hc1'(t)
+Hw1'(t)は前記H4 にそれぞれ相当する。また、請求
項4記載の条件式において、Hr<Hc2(ta)−Hw2(ta)
と、Hr<Hc2(t) −Hw2(t) とは、記録層の磁化方向
を再生磁界Hrによって反転させないための条件であっ
て、この条件をさらに満足するようにすることで、記録
層の記録情報を破壊することなく、安定した再生動作を
維持することができる。
【0029】一方、請求項3記載のように、中間層を、
単層において室温からの温度の上昇に伴って磁化方向が
面内方向から垂直方向に変化する磁性層で構成すること
により、読み出し層に対する記録層からの実効的バイア
ス磁界が室温側でより確実に抑制される。これにより、
再生時に印加すべき再生磁界Hrをより小さなものとす
ることができるので、装置全体をより小型化し得ると共
に、消費電力を低減することが可能になる。
【0030】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について、図1ないし図
11、および図14に基づいて説明すれば以下の通りで
ある。
【0031】本実施例に係る光磁気記録媒体としての光
磁気ディスクは、図2に示すように、基板1、透明誘電
体層2、読み出し層3、中間層4、記録層5、保護層
6、および、オーバーコート層7がこの順に積層されて
構成されている。
【0032】基板1は、例えば直径86mm、内径15
mm、厚さ1.2mmの円盤状のガラス板からなり、図示
してはいないが、片側の面(図において下側の面)に
は、光ビーム案内用の凹凸状のガイドトラックが例えば
1.6μmピッチ、グルーブ(凹部)の幅が0.8μm、ラ
ンド(凸部)の幅が0.8μmで形成されている。この基
板1における上記のガイドトラックが形成された面上の
透明誘電体層2は、例えばAlNから成っており、その厚
さは80nmである。
【0033】この透明誘電体層2上に、厚さ50nmの
前記読み出し層3が設けられている。この読み出し層3
は、フェリ磁性体であるGdFeCo希土類遷移金属合金から
成り、その組成はGd0.22(Fe0.82Co0.18)0.78である。こ
のGdFeCo希土類遷移金属合金単層(厚さ50nm)の保
磁力(Hc)の温度依存性を、図3(a)に示している。
この磁性層は、室温で希土類金属副格子磁化が遷移金属
副格子磁化よりも大きく、補償温度を170℃付近にも
ち、キュリー温度は約330℃である。この磁性層は垂
直磁気異方性が比較的小さいため、Hc の値も比較的小
さなものとなっている。
【0034】なお、同図には、代表的な温度でのカーヒ
ステリシスループも併せて示している。これらカーヒス
テリシスループは、基板のカー回転をキャンセルして示
すもので、これらのデータは、図3(b)に示すよう
に、ガラス基板11上にAlN誘電体膜12を70nm、
磁性層13としてGdFeCo膜を50nm、AlN誘電体膜1
4を50nm積層した試料を作製し、これに、ガラス基
板11側から633nmの光を照射して測定したもので
ある。
【0035】上記の読み出し層3上に形成されている前
記の中間層4は、フェリ磁性体であるGdFeCoAl希土類遷
移金属合金から成っている。その厚さは20nmで、組
成は、Gd0.20(Fe0.82Co0.18)0.75Al0.05である。このGd
FeCoAl合金単層(厚さ20nm)の保磁力(Hc)の温度
依存性を図4(a)に示している。この磁性層も、室温
で希土類金属副格子磁化が遷移金属副格子磁化よりも優
勢で、補償温度は120℃、キュリー温度は160℃で
ある。図には、代表的な温度でのカーヒステリシスルー
プも併せて示している。これらカーヒステリシスループ
も、前記同様、基板のカー回転をキャンセルして示すも
のである。
【0036】上記のGdFeCoAl膜は垂直磁気異方性が比較
的小さく、このため、Hc の値も比較的小さなものとな
っている。単層の場合、室温では面内方向に磁化が向い
ており、高温では垂直方向に磁化が向くようになる。な
お、これらのデータは、図4(b)に示すように、ガラ
ス基板21上にAlN誘電体膜22を70nm、磁性層2
3としてGdFeCoAl膜を20nm、AlN誘電体膜24を5
0nm、Al反射膜25を30nm積層した試料を作製
し、これに、ガラス基板21側から633nmの光を照
射して測定したものである。
【0037】上記の中間層4上に形成されている前記の
記録層5は、フェリ磁性体であるDyFeCo希土類遷移金属
合金から成っている。その厚さは50nmで、組成はDy
0.25(Fe0.84Co0.16)0.75である。このDyFeCo希土類遷移
金属合金単層(厚さ50nm)の保磁力(Hc)の温度依
存性を図5(a)に示している。この磁性層は、補償温
度が室温で、キュリー温度は200℃である。図には代
表的な温度でのカーヒステリシスループも併せて示して
いる。カーヒステリシスループは、基板のカー回転をキ
ャンセルして示すものである。
【0038】上記のDyFeCo膜は、単層の場合、室温から
キュリー温度に至る温度領域で垂直方向に磁化が向いて
いる。この膜は、垂直磁気異方性が大きいため、Hc の
値は比較的大きなものとなっている。なお、これらのデ
ータは、図5(b)に示すように、ガラス基板31上に
AlN誘電体膜32を70nm、磁性層33としてDyFeCo
膜を50nm、AlN誘電体膜34を50nm積層した試
料を作製し、これに、ガラス基板31側から633nm
の光を照射して測定したものである。
【0039】上記の記録層5上に、AlNから成る前記保
護層6が厚さ20nmで形成され、さらに、この保護層
6上に、ポリウレタンアクリレート系の紫外線硬化型樹
脂から成るオーバーコート層7が厚さ5μmで形成され
て、図2に示す断面構造の光磁気ディスクが構成されて
いる。
【0040】このように、本実施例に係る光磁気ディス
クは、上述した各磁気特性をそれぞれ単層で有する磁性
層、すなわち、GdFeCo希土類遷移金属合金から成る読み
出し層3と、GdFeCoAl希土類遷移金属合金から成る中間
層4と、DyFeCo希土類遷移金属合金から成る記録層5と
の磁気三重層を設けて構成されている。
【0041】そこで、この磁気三重層とした場合の全体
的な磁気特性についての測定結果について、次に説明す
る。この測定のために、図6に示すように、ガラス基板
41上にAlN誘電体膜42を70nm、GdFeCo読み出し
層43を50nm、GdFeCoAl中間層44を20nm、Dy
FeCo記録層45を50nm、AlN誘電体膜46を50n
m積層した試料を作製した。
【0042】図1(a)(b)に、上述の試料における室
温と100℃とでのガラス基板41側より測定したカー
ヒステリシスループを示している。これらは、試料の膜
面に垂直な方向に印加する外部磁界Hと、膜面に垂直な
方向から光を入射させた場合の極カー回転角(θk ) と
の関係を示すもので、基板41のカー回転はキャンセル
してある。測定は633nmの光を照射して行い、ま
た、外部磁界Hは、−1000から+1000(Oe)の
範囲で変化させた。同図(a)が室温、同図(b)が1
00℃での各測定結果である。
【0043】各図中、実線矢印はループの軌跡が描かれ
る方向を表し、また、各図には、代表的な磁界での上記
磁気三重層中の遷移金属副格子磁化の磁化方向を白抜き
の矢印で模式的に示している。これらは、一番上がGdFe
Co読み出し層43、真ん中がGdFeCoAl中間層44、一番
下がDyFeCo記録層45の各遷移金属副格子磁化の磁化方
向を示すものである。また、波線の矢印は外部磁界の方
向を示し、外部磁界が正のときは膜面に垂直に上向き
に、また、外部磁界が負のときは下向きに、それぞれ磁
界が印加されることを表している。この外部磁界の方向
に対応して、各遷移金属副格子磁化の方向が白抜きの矢
印で示されている。
【0044】図1(a)より、室温では、同図中に示し
たH1 (=200(Oe))以上の大きさの外部磁界を垂
直方向上向きに印加すると、GdFeCo読み出し層43の磁
化は外部磁界に従った方向を向く。なお、この場合のGd
FeCo読み出し層43は、室温で希土類金属副格子磁化が
遷移金属副格子磁化より優勢であるため、遷移金属副格
子磁化の方向を示す白抜きの矢印は、外部磁界の方向と
は逆に下を向くことになる。
【0045】また、同図中のH2 以下の磁界では、DyFe
Co記録層45との交換結合力に従って、GdFeCo読み出し
層43の遷移金属副格子磁化の方向は上を向く。なお、
図においてDyFeCo記録層45の遷移金属副格子磁化の方
向が全ての外部磁界で同一方向(図では上向き)を向い
ているのは、この層が室温に補償温度をもっており、−
1000≦H≦+1000(Oe)の範囲で外部磁界Hを
変化させても磁化反転を起こさないためである。
【0046】一方、100℃の温度状態では、図1
(b)中に示すように、H3 以上の外部磁界が印加され
ると、GdFeCo読み出し層43の遷移金属副格子磁化は外
部磁界に従って下を向き、H4 (=800(Oe))以下
の磁界では、DyFeCo記録層45との交換結合力に従って
上を向く。なお、図において、DyFeCo記録層45の遷移
金属副格子磁化の方向が全て上向きに描かれているの
は、上記同様に、この層が、−1000≦H≦+100
0(Oe)の範囲で磁化反転を起こさないことを反映して
いる。
【0047】このように、上記構成の磁気三重層は、室
温付近の低温状態で、GdFeCo読み出し層43の磁化を、
DyFeCo記録層45からの交換結合力に従った向きとは逆
の方向に向かせようとするときに必要な最小の外部磁界
1 と、所定の高温状態(=100℃)で、GdFeCo読み
出し層43の磁化が、外部磁界の方向に抗して、DyFeCo
記録層45からの交換結合力に従った方向に向くときの
最大の外部磁界H4 とに、 H1 <H4 ……(1) なる関係が生じるようになっている。
【0048】このような関係が生じるように、本実施例
の光磁気ディスクでは、読み出し層3(=GdFeCo読み出
し層43)と、中間層4(=GdFeCoAl中間層44)、お
よび記録層5(=DyFeCo記録層45)とが、以下の関係
式を満足するように調製されている。
【0049】すなわち、読み出し層3と中間層4とを合
わせた二層膜の厚みをh1'、室温における上記二層膜の
保磁力をHc1'(ta)、飽和磁化をMs1'(ta)、読み出し
層3と記録層5との間にできる磁壁の磁壁エネルギーを
σw'(ta)、また、例えば100℃に設定された所定の設
定温度(t) における上記二層膜の保磁力をHc1'(t)、飽
和磁化をMs1'(t)、読み出し層3と記録層5との間にで
きる磁壁の磁壁エネルギーをσw'(t) とし、さらに、各
温度での読み出し層3に対する記録層5からの実効的バ
イアス磁界を Hw1'(ta) =σw'(ta)/2Ms1'(ta)h1' Hw1'(t) =σw'(t) /2Ms1'(t)h1' とすると、 H1 =Hc1'(ta)+Hw1'(ta) H4 =−Hc1'(t)+Hw1'(t) となる。したがって、前記(1)式は、 Hc1'(ta)+Hw1'(ta) <−Hc1'(t)+Hw1'(t) ……(2) となり、この式を満足するように、本実施例での磁気三
重層が構成されている。
【0050】上記特性を有する磁気三重層を備えた光磁
気ディスクにおいては、再生時に、再生光ビームを照射
すると共に、 H1 <Hr<H4 ……(3) の条件を満たす外部磁界、すなわち、再生磁界Hrを同
時に印加することで、再生光ビーム照射領域の温度状態
の変化により、再生磁界Hrの大きさを一定に保持した
まま、再生光ビームのスポット径よりも小さな領域から
記録層5の情報を読み出すことが可能となる。
【0051】この再生時の動作について、図2を参照し
て説明する。
【0052】再生動作時、同図に示すように、再生光ビ
ーム51が、基板1の側から集光レンズ52を通して読
み出し層3に照射される。この再生光ビーム51の照射
領域は、その中心部近傍の温度が最も上昇し、周辺の部
位よりも高温になる。これは、再生光ビーム51が、集
光レンズ52より回折限界まで絞り込まれているため、
その光強度分布がガウス分布になり、光磁気ディスク上
の照射部位の温度分布もほぼガウス分布になるからであ
る。そこで、上記再生光ビーム51の強度は、その照射
領域における中心部近傍のみが前記設定温度(t) を超
え、その周辺部位の温度は略室温付近の温度で維持され
るように設定されている。
【0053】同時に、磁石53を用いて、前記H1 (=
200(Oe))とH4 (=800(Oe))との間の大き
さ、例えば300(Oe)の再生磁界Hrが、図の場合に
は垂直上向きに印加されている。このときの読み出し層
3・中間層4・記録層5の各遷移金属副格子磁化の方向
を、各層3・4・5中に矢印で示している。
【0054】再生光ビーム51の照射領域内で、設定温
度(t) を超える中心近傍の領域では、前述した図1
(b)に示すような特性を有するため、読み出し層3の
遷移金属副格子磁化は、再生磁界Hrの方向に依らず
に、記録層5からの交換結合力に従った方向を向き、こ
の部分で、記録層5に書き込まれた情報が読み出し層3
に転写される。一方、設定温度(t) よりも温度の低い周
辺領域では、前記図1(a)に示すような特性を有する
ため、読み出し層3の遷移金属副格子磁化は、上向きに
印加された外部磁界Hrによって、同一垂直方向(図で
は下向き)に一様に揃えられ、記録層5に書き込まれた
情報をマスクした状態となる。
【0055】この結果、再生光ビーム51の照射領域内
において、この再生光ビームの径よりも小さい中心近傍
の領域のみにから、記録層5に記録されている記録ビッ
トの再生が行われる。
【0056】光磁気ディスクが回転し、再生光ビーム5
1が移動して次の記録ビットを再生する時は、先の再生
部位の温度は室温近傍まで低下する。これにより、読み
出し層3の遷移金属副格子磁化は、もはや記録層5の遷
移金属副格子磁化に従うことはなく、外部磁界Hrに従
った方向を向くこととなって、先の再生部位はマスクさ
れる。
【0057】このように、再生光ビームの径よりも小さ
い中心近傍の領域のみの記録ビットの再生が行われ、そ
の周辺はマスクされた状態となるので、ビーム走行方向
の記録密度を向上し得ると共に、さらに、雑音の原因で
ある隣接ビットからの信号混入がなくなり、クロストー
クのない良好な再生信号特性を得ることができる。
【0058】なお、上記した再生動作時に印加される再
生磁界Hrは、これが記録層5の情報を破壊しない程度
の大きさである必要がある。室温付近で記録層5の磁化
を反転させるときの最小の外部磁界Hinv(ta) と、設定
温度(t) で記録層5の磁化を反転させるときの最小の外
部磁界Hinv(t)とは、記録層5の厚みをh2 、室温(t
a)における記録層5の保磁力をHc2(ta)、飽和磁化を
Ms2(ta)、設定温度(t)における記録層の保磁力をHc
2(t) 、飽和磁化をMs2(t) とし、各温度での記録層5
に対する読み出し層3からの実効的バイアス磁界を Hw2(ta)=σw'(ta)/2Ms2(ta)・h2
Hw2(t) =σw'(t) /2Ms2(t) ・h2 とすると、 Hinv(ta) =Hc2(ta)−Hw2(ta) Hinv(t) =Hc2(t) −Hw2(t) である。したがって、前記再生磁界Hrは、Hinv(ta)
およびHinv(t)よりも小さい値に設定する必要がある。
これらの条件をまとめると、再生磁界Hrとして、前記
(3)式から導き出される次式、 Hc1'(ta)+Hw1'(ta) <Hr<−Hc1'(t)+Hw1'(t)……(4) と、 Hr<Hc2(ta)−Hw2(ta) ……(5) Hr<Hc2(t) −Hw2(t) ……(6) とを満足することが必要になる。
【0059】本実施例での磁気三重層は、前記したよう
に、図1(a)(b)から、 Hc1'(ta)+Hw1'(ta) =H1 =200(Oe) −Hc1'(100 ℃) +Hw1'(100 ℃) =H4 =800(Oe) である。一方、上記図1(a)(b)の測定結果を得た図
6の試料について、ガラス基板41とは反対側から光を
入射して測定したDyFeCo記録層45のカーヒステリシス
ループを図7(a)(b)に示している。これらは、63
3nm光を用い、−15≦H≦15kOe の範囲で磁界
を変化させたときの室温(同図(a))と、100℃(同
図(b))とでの各測定結果である。
【0060】これらの図より、 Hc2(ta)−Hw2(ta) >15kOe Hc2(100℃) −Hw2(100℃) =2.5kOe である。したがって、200<Hr<800(Oe)の範
囲内での前記Hr=300(Oe)の設定は、上記(4)
式と共に、(5)(6)式も満足したものとなっている。
【0061】このように、前記構成の磁気三重層と、上
記のように設定された再生磁界Hrとにより、読み出し
層3の遷移金属副格子磁化の方向は、室温では再生磁界
Hrの方向に従い、100℃では、同じ再生磁界Hrの
もとで記録層5からの交換結合力に従う。これにより、
再生光ビーム51の径よりも小さい記録ビットの再生を
行うことが可能になり、しかも、隣接する記録ビットの
影響を受けないため、記録ビーム走行方向と共に、トラ
ックピッチを狭くした記録密度の向上を図ることが可能
になる。また、前記した従来のRAD方式で必要であっ
た初期化用の磁界を必要としないため、装置の小型化や
省電力化を実現できる。
【0062】ところで、上記の磁気三重層に代えて、中
間層4を設けず、読み出し層3と記録層5との磁気二重
層の構成とした場合でも、これら二層間の磁気特性およ
び再生磁界が、上記各式(1)〜(6)と同等の条件を
満たすようにすることで、本実施例同様に、高記録密度
化や装置の小型化がある程度可能になる。そこで、本実
施例で中間層4を設けた理由について、次に説明する。
【0063】まず、前記した図6に示す試料に対応させ
て、GdFeCoAl中間層44を設けていない点のみが異なる
比較用の試料を作製した。すなわち、この試料は、図1
4(c)に示すように、ガラス基板41’上にAlN誘電
体膜42’が70nm、GdFeCo読み出し層43’が50
nm、DyFeCo記録層45’が50nm、AlN誘電体膜4
6’が30nmで積層されている。
【0064】GdFeCo読み出し層43’の組成は、Gd0.22
(Fe0.82Co0.18)0.78で、室温では希土類金属副格子磁化
が遷移金属副格子磁化よりも優勢で補償温度は170
℃、キュリー温度は約330℃であり、また、DyFeCo記
録層45’の組成は、Dy0.25(Fe0.84Co0.16)0.75で、室
温が補償温度、キュリー温度は200℃である。これら
は、上述した本実施例での読み出し層3や記録層5と同
じ膜厚・組成である。
【0065】図14(a)(b)は、上述の比較用の試料
を、ガラス基板41’側より測定したときの室温と10
0℃とでの各カーヒステリシスループを示すもので、基
板41’のカー回転を前記同様キャンセルして示してあ
る。測定は633nmの光を照射して行った。また、外
部磁場は−2000から+2000(Oe)の範囲で変化
させた。図14(a)が室温、同図(b)が100℃で
の各測定結果であって、これらは、磁気三重層について
測定した図1(a)(b)にそれぞれ対応する。
【0066】図14(a)より、この磁気二重層では、
図1(a)のH1 に対応する磁界H1 ”の値は450
(Oe)である。また、図14(b)より、図1(b)の
4 に対応する磁界H4 ”の値は1200(Oe)であ
る。このことより、再生時に印加する磁界Hrとして、
450<Hr<1200(Oe)の範囲とすることが必要
である。つまり、この場合、再生時に必要な磁界が大き
くなる。逆に言うと、上述した本実施例における室温状
態で面内磁化を示す中間層4は、読み出し層3に対する
記録層5からの実効的バイアス磁界を特に室温側で抑制
するように働き、これによって、室温側で読み出し層3
の磁化方向を一様に揃える際に、この読み出し層3の外
部磁界に沿う反転が生じ易くなる。このため、H1 はH
1 ”よりも小さく、このため、再生磁界Hrの大きさを
磁気二重層に比べてより小さくすることができる。この
結果、記録再生装置をより小型化して構成することが可
能であり、また、省電力化をさらに促進することができ
る。
【0067】次に、上記磁気三重層を有する光磁気ディ
スクでの再生動作特性の測定結果について、具体的な数
値例を挙げて説明する。
【0068】使用した光ピックアップの半導体レーザの
波長は780nm、集光レンズ52の開口数(N.A.)は0.
55である。まず、上記の光磁気ディスクにおける半径
26.5mm内に在るランド部に、回転数1800rpm
(線速5m/sec)のもとで、長さ0.765μmの単一周
波数記録ビットを予め記録した。記録は、まず、記録層
5の磁化の方向を一方向に揃えて(初期化状態)から、
記録用外部磁界の方向を初期化方向とは逆方向に固定し
ておいて、0.765μmの長さに相当する記録周波数
(この場合は、約3.3MHz)でレーザを変調すること
で行った。記録レーザパワーは、7mW程度であった。
【0069】このように記録した記録ビット列を再生レ
ーザパワー、および再生時の印加磁界を変えて再生し、
再生信号波形の振幅を測定した。その結果を図8に示
す。
【0070】同図において、横軸は再生レーザパワーで
あり、0.5mWから3.0mWの範囲で測定した。縦軸は
再生信号振幅を表しており、再生レーザパワーが0.5m
Wのときの振幅で規格化している。図中Aで示す曲線
は、本実施例の光磁気ディスクにおいて、再生時の印加
磁界を300(Oe)としたときの測定結果である。ま
た、図中Bで示す曲線は、比較のために作製した光磁気
ディスクについての測定結果である。
【0071】このときの比較用の光磁気ディスクは、ガ
ラス基板上に、AlN80nm/DyFeCo20nm/AlN2
5nm/AlNi30nmをこの順に積層し、AlNi上に前記
同様のオーバーコート層を設けた構造である。すなわ
ち、この光磁気ディスクは、希土類遷移金属合金である
DyFeCo磁性層を一層だけ設け、その両側を保護層として
の機能も有するAlN透明誘電体層で挟み込み、最後に反
射膜であるAlNiを設けた構造である。これは反射膜構造
と呼ばれ、現在、市販されている3.5インチサイズ単板
仕様の光磁気ディスクの代表的な構成であり、DyFeCo磁
性層は、室温から高温まで垂直磁化を有している(以
下、このディスクを比較用単層ディスクという)。な
お、この比較用単層ディスクに対して再生動作を行う
際、外部磁界は印加していない。
【0072】同図中に示した破線は、原点と0.5mWで
の振幅規格値とを結んだ線であり、次式で表される光磁
気信号の再生時における信号振幅と再生レーザパワーと
の関係を示す比例直線を表すものである。 再生信号振幅∝媒体反射光量×極カー回転角 この式で、媒体反射光量は、再生レーザパワーに比例し
て増加するものであるから、これを再生レーザパワーで
置き換えることができる。
【0073】図において、比較用単層ディスクでの測定
曲線Bが、上記の比例直線の下にあるのは次の理由によ
る。すなわち、再生レーザパワーを上げると、反射光量
はそれにつれて増加するが、一方で記録媒体の温度が上
昇する。磁性体の磁化は、一般に温度が上がるにつれ減
少し、キュリー温度で零になる性質を有している。した
がって、従来の光磁気ディスクでは、温度が上昇するに
つれ極カー回転角が小さくなるため、その測定曲線B
は、上記の比例直線よりも下側に位置する。
【0074】一方、本実施例の光磁気ディスクの測定曲
線Aは、再生レーザパワーが上がるにつれ、急激に信号
振幅が上昇し、上記比例直線より上側にあり、再生レー
ザパワーの増加分以上の振幅の増加が得られていること
がわかる。これは、温度が低い時には、再生磁界Hrと
読み出し層3との効果により記録層5に書かれた情報が
マスクされて読み出されず、温度上昇に伴い、読み出し
層3の遷移金属副格子磁化が記録層5の遷移金属副格子
磁化に従って情報が読み出されるという磁気三重層の特
性を反映し、その動作を裏付けるものである。
【0075】次に、記録ビットをより小さくしていった
場合の再生信号品質を調べた結果について説明する。な
お、より小さな記録ビットの再生が可能になるというこ
とは、記録密度の向上を意味する。
【0076】図9のグラフは、記録ビット長さと再生信
号品質(C/N)との関係を示すものである。この測定
では、ディスクの線速を先の測定時と同じく5m/sec
にし、記録周波数を変えて記録を行い、そのC/Nを測
定した。光ピックアップおよび記録方法は、先の測定時
(図8)と同じである。図中、Aが本実施例の光磁気デ
ィスクの測定結果で、再生レーザパワーは2.5mWと
し、再生時の印加磁界は、300(Oe)とした。また、
図中、Bで示す曲線は、先の測定で用いたものと同じ比
較用単層ディスクについての測定結果で、再生レーザパ
ワーは1mW、また、再生時に磁界は印加しなかった。
【0077】記録ビット長さが0.7μm以上の長いビッ
トにおいては、両者でC/Nにほとんど差はないが、0.
7μm以下になると、本実施例の光磁気ディスクによる
測定曲線Aと、従来の光磁気ディスクによる測定曲線B
との差が顕著に現れる。
【0078】比較用単層ディスクにおいて、記録ビット
長さが0.7μm以下の場合にC/Nが低いのは、ビット
長さが小さくなるにつれ、光ビームの照射径の中に存在
するビットの数(面積)が増え、ひとつひとつのビット
を識別できなくなるからである。
【0079】光ピックアップの光学的分解能を表わす一
つの指標として、カットオフ空間周波数があり、これ
は、光源であるレーザの波長と集光レンズの開口数によ
り定まるものである。この測定に用いた光ピックアップ
の波長と開口数の値(780nm、0.55)を用いて、
カットオフ周波数を求め、これを記録ビット長さに換算
すると、 780nm/(2×0.55)/2=0.355μm になる。言い換えると、本測定での光ピックアップの光
学的分解能の限界は、ビット長さで0.355μmであ
る。比較用単層ディスクでの測定結果は、これを反映し
て、0.35μmでのC/Nがほぼ0になっている。
【0080】一方、本実施例の光磁気ディスクは、ビッ
ト長さが小さくなるにつれて、C/Nは減少するもの
の、光学的分解能である0.355μmよりも短いビット
においても大きなC/Nの値が得られている。
【0081】以上の結果から、本実施例の光磁気ディス
クを用いることで、光学的回折限界より小さなビットの
再生が行えることが確認された。これにより、記録密度
を従来よりも大きく向上させることが可能である。
【0082】次に、上記した記録密度の向上に加え、も
うひとつの重要な効果であるクロストーク量の減少につ
いての測定結果について説明する。
【0083】一般に、光磁気ディスクでは、例えばラン
ド仕様であれば、ランドの幅をできるだけ広く取り、グ
ルーブを狭くしたガイドトラックを形成し、ランド部の
みを記録・再生に用いる。したがって、例えばランド仕
様ディスクでのクロストークとは、任意のランドを再生
している場合に、両隣のランドに書かれたビットから漏
れこんでくるものを言う。なお、グルーブ仕様のディス
クであればこの逆である。
【0084】例えば、IS10089 規格(ISO の5.25”書
き換え型光ディスクについて定めた規格)においては、
1.6μmピッチのガイドトラックにおいて、最短記録ビ
ット(0.765μm)に対するクロストーク量が−26
dB以下であるように定められている。
【0085】ここでは、ランド幅とグルーブ幅が同じ0.
8μmである前述のガラス基板を用いた光磁気ディスク
を使用しており、ランド部再生時の両隣接グルーブから
のクロストーク量を測定した。
【0086】図10のグラフは、本実施例と前記の比較
用単層ディスクとについて測定した結果を示すものであ
る。このグラフにおいて、横軸は再生レーザパワー、縦
軸はクロストーク量である。図中、Aが本実施例の光磁
気ディスクの測定結果であり、印加磁界は300(Oe)
とした。図中、Bは比較用単層ディスクでの測定結果で
ある。
【0087】このグラフから明らかなように、比較用単
層ディスク(B)では、クロストーク量が−15dB程
度と大きいのに対して、本実施例の光磁気ディスク
(A)では、−35dB程度と上記ISO規格で定めら
れた−26dBをクリアする値が得られた。
【0088】このような結果が得られる理由について、
図11を用いて説明する。
【0089】同図は、真上から見た光磁気ディスクの状
態を示しており、真ん中のランド部と両隣のグルーブ部
に円形(破線)で示された記録ビットが記録されてい
る。図中の大きい円(実線)は、集光された光ビームで
あり、この場合は真ん中のランド部にサーボがかかって
いる。図において、ランド幅およびグルーブ幅は0.8μ
m、光ビーム直径は1.73μm(エアリーディスク径:
1.22×780nm/0.55)、記録ビット直径は説明
の便宜上、0.355μmの大きさで示している。
【0090】図において、光ビームの下には7個の記録
ビットが入っている。比較用単層ディスクであれば、光
ビーム内のそれぞれの信号を分離することはできなくな
る。
【0091】このことが、比較用単層ディスクにおい
て、0.35μmでの記録ビットに対してC/Nがほとん
ど得られなかったこと、および、隣接トラックからのク
ロストークが大きかったことに対する理由である。
【0092】一方、本実施例の光磁気ディスクであれ
ば、光ビームの中心近傍の領域のみで、読み出し層3の
遷移金属副格子磁化が、記録層5の遷移金属副格子磁化
の方向(即ち、記録されている情報)に従って動作する
のに対し、光ビーム中心近傍以外の部分の読み出し層3
の遷移金属副格子磁化は印加磁界に従って動作する。
【0093】したがって、上記のように、光ビーム内に
7個のビットがあっても再生に寄与するのは光ビームの
中心に位置する一つのビットのみであるので、0.355
μmと非常に小さなビットであっても、大きなC/Nが
得られる。さらに、両隣接トラックからのクロストーク
も非常に小さくなる。
【0094】以上のように、読み出し層3・中間層4・
記録層5を積層した磁気三重層を用い、再生時に外部磁
界を印加しながらレーザ光を照射することで、従来の光
磁気ディスクに比べて大幅な高密度化が可能になると共
に、クロストークの低減された良好な再生動作特性を得
ることが可能になる。
【0095】以上の説明のように、本実施例の光磁気デ
ィスクは、所定の再生磁界Hrを印加した状態で温度を
変化させるとき、設定温度を超えた部分では、読み出し
層3の磁化方向が再生磁界Hrの方向に無関係に、記録
層5の磁化方向と同一の方向を向く一方、設定温度より
も低い部分では、読み出し層3の磁化方向は、記録層5
の磁化方向とは無関係に、再生磁界Hrの方向と同一の
方向を向くように動作する。
【0096】したがって、再生時に照射する光ビームの
強度、および再生磁界Hrの大きさを適当に設定するこ
とによって、光照射領域の中心部近傍のみの記録層5の
記録情報を再生することができ、その周辺領域は、マス
クされた状態となる。これにより、光ビームの径より小
さい中心部近傍領域のみを再生に関与させることができ
るので、雑音が減少し、再生時の分解能が向上する。ま
た、上記再生磁界Hrによって記録層5の情報が影響を
受けることもない。これらの結果、トラックピッチを狭
くしても、クロストークを増大させることなく、また、
トラック走行方向の記録密度の向上を実現することが可
能になる。また、これらのことを初期化用の磁界を要す
ることなく実現できる。
【0097】しかも、上記実施例においては、中間層4
が、例えば単層において室温からの温度の上昇に伴って
磁化方向が面内方向から垂直方向に変化する磁性層から
成っていることによって、設定温度よりも低い読み出し
層3の磁化方向を再生磁界Hrの方向にする場合に必要
な磁界の強さをより小さくすることができるので、これ
によっても、さらに装置の小型化や、低消費電力化を図
ることができるようになっている。
【0098】〔実施例2〕本発明の他の実施例につい
て、図12および図13に基づいて説明すれば以下の通
りである。なお、説明の便宜上、前記の実施例の図面に
示したものと同一の機能を有する部分には、同一の符号
を付記し、その説明を省略する。
【0099】前記実施例においては、磁気三重層の中間
層4として、単層において室温からの温度の上昇に伴っ
て磁化方向が面内方向から垂直方向に変化するDyFeCo希
土類遷移金属合金を用いたが、本実施例では、この中間
層4が、室温からそのキュリー点まで垂直磁化を示すも
のから構成されている。
【0100】この中間層4も、前記実施例同様に、GdFe
CoAl希土類遷移金属合金から成っている。このGdFeCoAl
合金単層(厚さ20nm)の保磁力(Hc)の温度依存
性を図12に示しており、補償温度は120℃、キュリ
ー温度は160℃である。図には代表的な温度でのカー
ヒステリシスループも併せて示している。これらのデー
タは、前記実施例における図4(b)に示したものと同
様に、ガラス基板21上にAlN誘電体膜22を70n
m、磁性層23としてGdFeCoAl膜を20nm、AlN誘電
体膜24を50nm、Al反射膜25を30nm積層した
試料を作製し、これに、ガラス基板21側から633n
mの光を照射して測定したものである。
【0101】このGdFeCoAl膜は、垂直磁気異方性が実施
例1のものより大きいため、室温状態でも垂直方向に磁
化が向いている。
【0102】そして、上記の中間層4を読み出し層3と
記録層5との間に設けた磁気三重層の磁気特性を測定す
るために、前記実施例における図6に示したものと同様
の試料を作成した。すなわち、ガラス基板41上にAlN
誘電体膜42を70nm、GdFeCo読み出し層43を50
nm、上記のGdFeCoAl中間層44を20nm、DyFeCo記
録層45を50nm、保護層としてのAlN誘電体膜46
を30nm積層した試料を作製した。この試料でのGdFe
Co読み出し層43・DyFeCo記録層45は、前記実施例1
で使用したものとそれぞれ同じ膜厚・組成である。
【0103】図13(a)(b)は、上述の試料を、ガラ
ス基板41側より測定したときの室温と100℃とでの
カーヒステリシスループを示すもので、基板41のカー
回転は前記同様キャンセルして示している。測定は63
3nmの光を照射して行い、また、外部磁界は、−2k
Oe から+2kOe の範囲で変化させた。同図(a)が
室温、同図(b)が100℃での各測定結果である。こ
れらは、前記実施例における図1(a)(b)に各々対応
している。
【0104】これらの図より、本実施例における磁気三
重層では、図1(a)のH1 に対応する磁界H1 ’の値
が300(Oe)、図1(b)のH4 に対応する磁界
4 ’の値が1000(Oe)である。よって、再生時に
300<Hr<1000(Oe)の磁界を印加すること
で、実施例1と同様に、高密度に記録された情報を再生
することができ、しかも、図14に示した前記磁気二重
層でのH1 ”が450(Oe)であったのに比べ、本実施
例でのH1 ’=300(Oe)であることから、再生磁界
Hrの大きさをより小さくすることができる。
【0105】このように、読み出し層3に対する記録層
5からの実効的バイアス磁界を室温側で抑制するための
中間層4として、室温で垂直磁化を示すもので構成する
ことも可能である。しかしながら、前記実施例のように
室温で面内磁化を示すものを採用することで、上記の抑
制効果がより顕著に得られ、これによって、再生磁界H
rをより小さくすることが可能となる。
【0106】なお、上記各実施例は本発明を限定するも
のではなく、例えば読み出し層3、中間層4および記録
層5等の各組成、膜厚、合金の種類等は、本発明の主旨
に沿えば、磁気三重層の膜厚、磁気特性、再生時の印加
電圧が、実施例中に示した(1)〜(6)式を満たすも
のであれば、種々の変更が可能である。
【0107】すなわち、希土類遷移金属合金は、希土類
と遷移金属との比率を変えれば、保磁力や磁化の大きさ
や界面での磁壁エネルギーが大きく変わる材料系である
ので、DyFeCoやGdFeCoAlやDyFeCoの比率を変え、これに
伴って上述のH1 やH4 も変化させた構成とすることが
できる。また、膜厚を変えることも同様である。
【0108】また、希土類遷移金属合金は、希土類と遷
移金属の比率を変えれば、希土類と遷移金属の磁化が釣
り合う補償温度が変わる材料であることから、読み出し
層に用いたGdFeCoに替えて、例えばGdDyFeCo、NdGdFeC
o、GdCo等を使用することが可能であり、また、記録層
に用いたDyFeCoに替えて、例えばTbFeCo、GdTbFe、GdTb
FeCo、GdDyFeCo、NdGdFeCo等を使用することも可能であ
る。
【0109】さらに、中間層に用いたGdFeCoAlにおい
て、Alは主にキュリー温度を調整するために添加されて
いるが、Al以外の非磁性金属やNiもまた希土類遷移金属
合金に添加された場合、キュリー温度を下げる効果があ
るので、Alに替えて添加することも可能である。また、
キュリー温度の比較的低い他の希土類遷移金属合金や、
それに添加元素を加味されたものと使用することも可能
である。
【0110】また、膜厚方向に組成を連続的に変化させ
て、見かけ上、磁気二重層とした構成で、(1)〜
(6)式を満たすようにすることも可能である。さら
に、本発明の請求項1又は3記載の範囲においては、例
えば読み出し層3と記録層4との間に、中間層3とは別
の磁性層をさらに設けて、より多層化された磁性層の構
成とすること等も可能である。
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
光磁気記録媒体におけるそれぞれ垂直磁気異方性を有す
る磁性層から成る読み出し層および記録層と、これら両
層間に設けられる中間層とは、略室温状態で読み出し層
の磁化方向を記録層の磁化方向とは逆の方向に向けるた
めに必要な最小の外部磁界H1 と、設定温度以上の高温
状態で読み出し層の磁化方向が記録層の磁化方向と一致
する方向に向くために必要な最大の外部磁界H4 との間
に、H1 <H4 なる関係を有し、かつ、上記中間層は、
読み出し層に対する記録層からの実効的バイアス磁界を
室温側で抑制するように調製されている構成である。
【0112】これは、例えば請求項2記載のように、読
み出し層と中間層とを合わせた二層膜と、記録層との間
の関係式を満足するように調製することによって構成す
ることができる。そして、このような構成の光磁気記録
媒体を用い、請求項4記載の再生方法に従って記録情報
の再生を行えば、読み出し層において光照射領域の中心
近傍に相当する所定の温度以上の高温領域のみが関与す
る再生が可能になる。
【0113】この結果、従来より小さな記録ビットの再
生を行えるようになり、これによって、再生時の分解能
が向上し、したがって、トラックピッチを狭くしてもク
ロストークが増大することはない。この結果、トラック
走行方向と共に、トラックに直交する方向の記録密度を
従来よりも向上することが可能になる。また、これらの
ことを初期化用の磁界を要することなく実現できるの
で、装置の小型化・省電力化を図ることができる。
【0114】しかも、読み出し層に対する記録層からの
実効的バイアス磁界を室温側で抑制するような中間層を
設けていることにより、再生磁界をより小さく設定し
て、記録情報の再生を行う装置構成とすることができる
ので、これにより、さらに、装置の小型化・省電力化を
図ることができる。
【0115】特に、この中間層を、請求項3記載のよう
に、単層において室温からの温度の上昇に伴って磁化方
向が面内方向から垂直方向に変化する磁性層で構成する
ことにより、読み出し層に対する記録層からの実効的バ
イアス磁界が室温側でより確実に抑制される。この結
果、再生時に印加すべき再生磁界Hrをより小さなもの
とすることができるので、装置全体をさらに小型化し得
ると共に、消費電力を低減することが可能になるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における光磁気記録媒体の読
み出し層・中間層・記録層が積層された磁気三重層での
読み出し層側からみたカーヒステリシスループの測定結
果を示すものであって、同図(a)は室温での測定結果
を示すグラフ、同図(b)は、100℃での測定結果を
示すグラフである。
【図2】上記光磁気記録媒体の構成および再生時の動作
状態を模式的に示す断面図である。
【図3】上記光磁気記録媒体における読み出し層単層の
磁気特性を示すものであって、同図(a)は保磁力の温
度依存性を示すと共に代表的な温度でのカーヒステリシ
スループを付記したグラフ、同図(b)は上記磁気特性
を測定するために作製した試料の構成を模式的に示す断
面図である。
【図4】上記光磁気記録媒体における中間層単層の磁気
特性を示すものであって、同図(a)は保磁力の温度依
存性を示すと共に代表的な温度でのカーヒステリシスル
ープを付記したグラフ、同図(b)は上記磁気特性を測
定するために作製した試料の構成を模式的に示す断面図
である。
【図5】上記光磁気記録媒体における記録層単層の磁気
特性を示すものであって、同図(a)は保磁力の温度依
存性を示すと共に代表的な温度でのカーヒステリシスル
ープを付記したグラフ、同図(b)は上記磁気特性を測
定するために作製した試料の構成を模式的に示す断面図
である。
【図6】上記の読み出し層・中間層・記録層が積層され
た磁気三重層におけるカーヒステリシスループを測定す
るために作製した試料の構成を模式的に示す断面図であ
る。
【図7】上記磁気三重層における記録層側からみたカー
ヒステリシスループの測定結果を示すものであって、同
図(a)は室温での測定結果を示すグラフ、同図(b)
は、100℃での測定結果を示すグラフである。
【図8】上記光磁気記録媒体における再生レーザパワー
と再生信号振幅との関係について測定した結果を示すグ
ラフである。
【図9】上記光磁気記録媒体における記録ビット長に対
する再生信号品質(C/N)を測定した結果を示すグラ
フである。
【図10】上記光磁気記録媒体におけるクロストーク量
に関する測定結果を示すグラフである。
【図11】上記光磁気記録媒体における再生光ビームを
照射したときの温度分布を模式的に示す平面図である。
【図12】本発明の他の実施例における光磁気記録媒体
での中間層単層の保磁力の温度依存性を示すと共に、代
表的な温度でのカーヒステリシスループを付記したグラ
フである。
【図13】図12の中間層を介装した磁気三重層におけ
る読み出し層側からみたカーヒステリシスループの測定
結果を示すものであって、同図(a)は室温での測定結
果を示すグラフ、同図(b)は、100℃での測定結果
を示すグラフである。
【図14】磁気二重層を有する比較用の光磁気ディスク
での読み出し層側からみたカーヒステリシスループの測
定結果を示すものであって、同図(a)は室温での測定
結果を示すグラフ、同図(b)は100℃での測定結果
を示すグラフ、同図(c)は上記測定のために作製した
比較用試料の構成を模式的に示す断面図である。
【図15】従来例における光磁気記録媒体を用いたRA
D方式での再生時の動作状態を模式的に示す断面図であ
る。
【図16】他の従来例における光磁気記録媒体を用いた
FAD方式での再生時の動作状態を説明するための説明
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 透明誘電体層 3 読み出し層 4 中間層 5 記録層 6 保護層 7 オーバーコート層 51 再生光ビーム 52 集光レンズ 53 磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 賢司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ垂直磁気異方性を有する磁性層か
    ら成る読み出し層と記録層とが相互に積層されると共に
    両層間に磁性層から成る中間層が設けられ、光ビームを
    照射することにより、記録層に記録されている情報の読
    み出しが行われる光磁気記録媒体において、 上記読み出し層と記録層および中間層とは、略室温状態
    で読み出し層の磁化方向を記録層の磁化方向とは逆の方
    向に向けるために必要な最小の外部磁界H1 と、設定温
    度以上の高温状態で読み出し層の磁化方向が記録層の磁
    化方向と一致する方向に向くために必要な最大の外部磁
    界H4 との間に、H1 <H4 なる関係を有し、かつ、上
    記中間層は、読み出し層に対する記録層からの実効的バ
    イアス磁界を室温側で抑制するように調製されているこ
    とを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】上記読み出し層と中間層とを合わせた二層
    膜の厚みをh1'、室温(ta)における読み出し層と中間
    層とを合わせた二層膜の保磁力をHc1'(ta)、飽和磁化
    をMs1'(ta)、読み出し層と記録層との間の磁壁エネル
    ギーをσw'(ta)、また、上記設定温度(t) における読み
    出し層と中間層とを合わせた二層膜の保磁力をHc1'
    (t)、飽和磁化をMs1'(t)、読み出し層と記録層との間
    の磁壁エネルギーをσw'(t) とし、さらに、各温度での
    読み出し層に対する記録層からの実効的バイアス磁界を Hw1'(ta) =σw'(ta)/2Ms1'(ta)h1' Hw1'(t) =σw'(t) /2Ms1'(t)h1' とするとき、条件 Hc1'(ta)+Hw1'(ta) <−Hc1'(t)+Hw1'(t) を満たすことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】上記中間層は、単層において室温からの温
    度の上昇に伴って磁化方向が面内方向から垂直方向に変
    化する磁性層から成っていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の光磁気記録媒体
    を用いて行う光磁気記録情報の再生方法であって、 上記記録層の厚みをh2 、室温(ta)における記録層の
    保磁力をHc2(ta)、飽和磁化をMs2(ta)、また、設定温
    度(t) における記録層の保磁力をHc2(t) 、飽和磁化を
    Ms2(t) とし、さらに、各温度での記録層に対する読み
    出し層からの実効的バイアス磁界を Hw2(ta)=σw'(ta)/2Ms2(ta)・h2 Hw2(t) =σw'(t) /2Ms2(t) ・h2 とするとき、 Hc1'(ta)+Hw1'(ta) <Hr<−Hc1'(t)+Hw1'(t) Hr<Hc2(ta)−Hw2(ta) Hr<Hc2(t) −Hw2(t) の関係を満たす再生磁界Hrを光ビーム照射領域の全体
    にわたってほぼ均一に印加しながら、読み出し層におけ
    る磁化の方向に応じた光ビームの変化を検出して記録情
    報を読み取ることを特徴とする光磁気記録情報の再生方
    法。
JP6153838A 1993-12-17 1994-07-05 光磁気記録媒体及びそれを用いた光磁気記録情報の再生方法 Pending JPH0822645A (ja)

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EP94309416A EP0658891B1 (en) 1993-12-17 1994-12-16 Magneto-optical recording medium and method of reproducing magneto-optical information using thereof
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115512727A (zh) * 2022-10-18 2022-12-23 中国华录集团有限公司 超衍射极限分辨率光存储介质、制备方法及数据读写方法

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