JPH08232237A - 消波機能および水棲生物の生息促進機能を有する水域構築物 - Google Patents
消波機能および水棲生物の生息促進機能を有する水域構築物Info
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- JPH08232237A JPH08232237A JP7713695A JP7713695A JPH08232237A JP H08232237 A JPH08232237 A JP H08232237A JP 7713695 A JP7713695 A JP 7713695A JP 7713695 A JP7713695 A JP 7713695A JP H08232237 A JPH08232237 A JP H08232237A
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Abstract
通する内部空間を有し、且つ前記内部空間に、水流のエ
ネルギーを低減させることのでき且つ水棲生物の生息を
促進することのできる物体を配置してある水域構築物で
あり、前記の物体としてはタイヤ等の弾力性材料からな
る輪状体、該輪状体の組立物等が好ましく用いられる。 【効果】 本発明による場合は、水域に向かう部分に開
口部を有し且つ内部にその開口部と連通する空間を有す
る水域構築物の消波機能をその種類や形式を問わずに、
更に新たに構築される水域構築物であるか又は既存の水
域構築物であるかを問わずに向上させることができ、し
かも上記の水域構築物に対して水棲生物の生息や増殖機
能を付与して、水域環境の水質の向上、藻場や漁巣の造
成などを同時に達成することができる。
Description
水棲生物の生息促進機能をも有する水域構築物に関す
る。より詳細には、本発明は、水域構築物の水域と連通
する内部空間内に、廃タイヤなどのような弾力性材料よ
り形成された物体やその他の物体を配置してなる、消波
機能に優れ、しかも水棲生物の生息性にも優れる岸壁、
護岸、防波堤、桟橋、堤防、潜堤などの水域構築物に関
するものである。
橋、潜堤、魚釣り場の護岸、海洋レジャー施設の護岸、
道路護岸、河川や港湾における堤防、潜堤、埋め立て護
岸などのような水域構築物では、波浪や風波のエネルギ
ーを低減するための消波機能、水しぶきの発生防止能な
どが従来から求められており、そのためにそれらの水域
構築物に消波機能を付与する工夫が色々なされている。
表的なものの一つとしてテトラポッド(登録商標)があ
り、テトラポッドはその良好な噛み合わせ性や安定性、
高い強度、製造の容易性、施行の容易性などの種々の優
れた特性によって、護岸、防波堤、消波堤、離岸堤、根
固めなどに従来から広く用いられている。しかしなが
ら、テトラポッドは4個の足が全方向に伸びているとい
うテトラ構造に起因して、幅が比較的狭かったり、高さ
の高い直立構造の護岸や岸壁などの水域構築物の構築に
は使用されにくい。そこで、直立構造の護岸や岸壁など
の水域構築物の形成に当たっては、直立状態に次々積み
重ねて構築することのできる直立型の消波用ブロック
や、コンクリートなどの材料から枠体形状につくられた
ケーソンが通常広く用いられており、近年色々な形式の
直立型消波用ブロックおよびケーソンが開発されて用い
られるようになっている。
ックから形成された水域構築物の壁面に波浪を直接その
まま衝突させて波浪のエネルギーを低減させて消波を形
式のものも知られている。しかし、それとは異なり、消
波用ブロックから形成された水域構築物によって波浪の
流れの方向転換、整流、波の分流、細流化、再合流、小
さな衝突などを行わせつつ波浪のエネルギーを低減させ
たり消失させる方式のものが開発され広く用いられるよ
うになっている。そして、波浪の流れの方向転換、整
流、波の分流、細流化、再合流、小衝突などを行わせる
前記の方式の水域構築物の場合には、水域構築物表面へ
の波浪の激しい直接衝突を回避できるので、水域構築物
の損傷や破壊が抑制されて、水域構築物の寿命や耐久性
を長く保ちながら、効果的にその消波機能を発揮させる
ことができる。
の分流、細流化、再合流などを行わせる上記した形式の
消波用ブロックとしては種々のものが知られているが、
その代表的なものとしては、表面に水域に向かって開い
た開口部を有し且つ内部には前記開口部と連通した内部
空間を有する形式の消波用ブロックがあり、そのような
消波用ブロックの代表例としては、出願人である日本テ
トラポッド株式会社により販売されている“イグルー”
(登録商標)などを挙げることができる。そして、“イ
グルー”などで代表される、表面に開口部を有し内部に
開口部と連通する空間を有する消波用ブロックを用いて
形成された水域構築物では、水域に接する水域構築物の
壁面に多数の開口部が形成され、水域構築物の内部には
その多数の開口部と連通する多数の内部空間が形成され
る。その結果、その水域構築物に向かって進んできた波
浪が、水域構築物の表面の開口部から内部空間内に整流
されつつ流入し、内部空間内で分流、細流化、合流、流
動方向の変更、内部空間の壁面との小さな衝突など生じ
つつ、そのエネルギーを失って、消波が行われる。
部空間を有する消波用ブロックでは、波浪の整流、分
流、細流化、合流、方向転換、内部空間壁面との衝突な
どをより円滑に行わせて消波機能をより向上させるため
の工夫や設計が色々試みられている。しかしながら、い
ずれも、消波用ブロック自体の形状や構造面の改良であ
る場合が多く、そのため既に構築された水域構築物の消
波機能を向上させようとする場合はそのまま採用でき
ず、また種々の形式の消波用ブロックに対して共通して
適用できないという難点がある。
域構築物を形成する場合にも、水域構築物に消波機能を
持たせるために、ケーソンとして水域と接する前面壁の
部分にスリット状の開口部を有するもの(すなわちスリ
ットケーソン)を用いることが既に行われている。そし
て、スリットケーソンを用いて水域構築物を形成した場
合には、ケーソンの前面壁に存在するスリットによって
水域構築物に向かって流れたり衝突してきた波浪や水の
分流、細流化、流動方向の変更、ケーソン内部への取り
込みなどが生じて、水域構築物の表面への波浪や水の激
しい衝突が緩和されて、波浪などのエネルギーが低減さ
れる。そのため、スリットケーソンから構築した水域構
築物は、スリットのないケーソンから構築した水域構築
物に比べて、損傷や破壊が少なく耐久性に優れ、また波
浪が水域構築物に衝突する際の騒音などを少ないという
特長を有する。
ら形成された水域構築物では、ケーソンの前面壁に形成
したスリットを通して単に波浪や水をケーソンの内部空
間内に導くだけであるので、その消波機能は未だ充分な
ものではない。しかも、ケーソンの前面壁に設けたスリ
ットを通してケーソンの内部に侵入してきた波浪や水
は、未だかなりのエネルギーを有していて、それがケー
ソンの内部空間を構成する後面壁や側面壁などにそのま
ま直接強く衝突するので、ケーソンやそれから形成され
た水域構築物に損傷を与えて水域構築物の耐久寿命を低
下させている。
いて形成された従来の水域構築物では、構築した当初は
その表面に水棲生物が付着して生息するが、数年経つと
いわゆる“磯ヤケ”を起こしてその表面に水棲生物が生
息しなくなり、水域構築物の近傍や水域構築物の内部に
設けられた空間部などでは水棲生物による水の浄化が行
われにくく、むしろ水の滞留などによる腐敗などが生じ
易くなるという現象が発生し易い。
に向かう部分に開口部を有し、内部にその開口部と連通
する空間を有する水域構築物に対して、その種類や形式
を問わずに、共通して適用できる消波機能の向上技術を
提供することである。そして、本発明の目的は、水域構
築物に磯ヤケが生じず、水に棲む微生物、小動物、藻類
などの水棲植物、魚介類などのような水棲生物の生息や
増殖を促進して、それらの水棲生物による水域環境の浄
化、更に場合によっては藻類や魚介類などの増殖に有効
な藻場や漁巣の造成なども同時に達成することのできる
水域構築物およびその構築方法を提供することである。
ック、ケーソンなどの水域構築物用の基材の形状や構
造、それらの基材から形成された水域構築物自体の形
状、構造の大幅な変更を特に行わなくても、それらをそ
のまま用いるか簡単の設計上の変更を行うだけで、その
消波機能や水棲生物の生息促進機能を格段に向上させる
ことのできる技術を提供することである。そして、本発
明の目的は、新たに構築される水域構築物、および既に
構築されている既存の水域構築物のいずれに対しても適
用できる消波機能の向上技術を提供することである。ま
た、本発明の目的は、廃タイヤなどの従来その取り扱い
が苦慮されている使用ずみの素材を有効に再利用して、
消波機能および水棲生物の生息促進機能に優れる水域構
築物を提供することである。
本発明者らが種々検討した結果、水域に向かって開いた
開口部と該開口部に連通する内部空間を有する消波用ブ
ロックやケーソン(スリットケーソンなど)から構築さ
れた上記した水域構築物において、その内部空間をその
ままブランクの状態にしておかずに、該内部空間内に、
波浪の分流、細流化、方向転換、小衝突などを一層促進
して波浪のエネルギーを低減させることのできる物体を
配置すると、該物体が水域構築物の上記した内部空間内
で運動、移動、変形などを生じ、また該内部空間内に流
入してきた波浪(水流)の分流、細流化、方向転換、小
衝突などが行われて、波浪(水流)のエネルギーが低減
されて消波されることを見出した。また、内部空間内に
配置した物体の変形、移動、運動などが生じない場合で
あっても、水域構築物の前記の内部空間内に所定の物体
を配置すると、内部空間内に流入してきた波浪が該物体
に衝突してその分流、細流化、方向転換などを生じて、
波浪のエネルギーが低減されて消波が行われることを見
出した。
間内に上記した消波機能を有する物体を配置した場合に
は、上記の物体と内部空間壁面との接触や摩擦、該物体
の撹拌作用に伴う空気の取り込みなどが促進され、しか
も水棲生物が付着したり生息できる部分の面積が増加す
るため、内部空間の壁面などでは磯ヤケが起こらず、水
棲生物が内部空間内で円滑に生息、繁殖して水の浄化が
促進され、場合によっては藻類や魚介類などの有用資源
の増殖に有効な藻場や漁巣の造成されることを見出し
た。また、本発明者らは、水域構築物の内部空間内に上
記の物体を配置することによる上記した消波機能の向上
技術および水棲生物の生息促進技術が水域に向かって開
いた開口部とそれに連通する内部空間を有する種々の水
域構築物に対して共通に適用できることを見出すと共
に、かかる消波機能の向上および水棲生物の生息促進技
術は、これから新規に構築する水域構築物および既で構
築されている水域構築物のいずれに対しても適用できる
ことを見出した。
に基づいて更に検討を重ねたところ、水域構築物の内部
空間内に配置する上記した物体としては、タイヤなどの
弾力性材料から形成された物体、礫、その他の種々の物
体を用い得るが、そのうちでも、タイヤなどの輪状体、
該輪状体の組立物、弾力性材料から形成された球状物が
水域構築物に与える損傷が少なく、しかも波浪や水流の
エネルギーの低減効果が大きく、且つ水棲生物の生息促
進機能に優れていることを見出した。特に、前記輪状体
またはその組立物として、廃タイヤまたはその組立物を
用いた場合には、近年廃棄物としてその取り扱いが苦慮
されている廃タイヤの有効利用をも同時に達成すること
ができ極めて望ましく、しかもタイヤはその消波機能お
よび水棲生物の生息促進機能に極めて優れていることが
判明した。また、本発明者らは、水域構築物の内部空間
内に上記した物体と共に更に水浄化材を配置すると、消
波や、水しぶきの発生防止と共に、水域構築物を設けた
水域の水の浄化を一層促進できることを見出し、それら
の知見に基づいて、本発明を完成した。
生物の生息促進機能を有する水域構築物であって、該水
域構築物は水域に向かって開いた開口部と該開口部に連
通する内部空間を有し、且つ前記内部空間内には、水流
の分流、細流化、方向転換、小衝突などを促進して水流
のエネルギーを低減させることができ且つ水棲生物の生
息を促進することができる物体を配置してあることを特
徴とする水域構築物である。
水域構築物の内部空間内に配置する上記の物体として
は、水域構築物の内部空間から外部に簡単に飛び出さ
ず、内部空間に流入してくる波浪や水流などによって該
物体自体が簡単に破壊されず、しかも水域構築物に対し
て損傷を与えない物体であればいずれも使用でき、例え
ば弾力性材料からなる物体、プラスチックからなる物
体、木材からなる物体、礫などを挙げることができる。
しかしながら、水域構築物の内部空間内に配置する物体
としては、弾力性材料から形成された輪状体、該輪状体
よりなる組立物および/または弾力性材料よりなる球状
体が望ましく、特に弾力性材料よりなる輪状体および/
または該輪状体よりなる組立物を使用するの特に望まし
いので、本発明は弾力性材料から形成された輪状体、該
輪状体よりなる組立物および/または弾力性材料よりな
る球状体を水域構築物の内部空間内に配置する態様をそ
の好ましい態様とするものである。
て開いた開口部と連通する内部空間に、水流の分流、細
流化、方向転換、小衝突などを促進して水流のエネルギ
ーを低減させることができ且つ水棲生物の生息を促進す
ることができる物体を配置する方法;および、 ○ 既に構築されている水域構築物の水域に向かって開
いた開口部と連通する内部空間に、水流の分流、細流
化、方向転換、小衝突などを促進して水流のエネルギー
を低減させることができ且つ水棲生物の生息を促進する
ことができる物体を外部から挿入して配置する方法;を
包含する。
部空間内に配置する上記の物体が、弾力性材料から形成
された輪状体、該輪状体よりなる組立物および/または
弾力性材料よりなる球状体、特に弾力性材料よりなる輪
状体および/または該輪状体よりなる組立物である場合
をその好ましい態様として包含する。
発明の水域構築物の種類は特に制限されず、港湾、河
川、海洋、湖沼、ダム湖、池などの水域環境中に、水域
構築物の全体または一部が水に接するようにして構築さ
れている構築物であればよい。限定されるものではない
が、本発明における水域構築物の代表例としては、港
湾、河川、海洋、湖沼、ダム湖、池などの水域環境に構
築される岸壁、護岸、防波堤、桟橋、堤防、潜堤などを
挙げることができる。その場合に、本発明で対象として
いる水域構築物は、水と常時接している水域構築物、ま
たは断続的に水と接触する水域構築物(例えば満潮時や
ダムの放水時などにのみ水と接する水域構築物)のいず
れであってもよい。
かって開いていて水流(波浪)を取り込んだり吐き出し
たりすることのできる開口部と、該開口部に連通してい
る内部空間を有していて、開口部からの水流(波浪)が
内部空間内に流入し、該内部空間に流入してきた水や波
浪を再び外部に流出させることのできる水域構築物であ
ればいずれでもよく、その他の部分の構造や形状、寸
法、規模、材質などは特に制限されない。例えば、本発
明の水域構築物は、上方(上空)から見た場合に、水域
に沿って水中から一部突出してまたは水中に没して、ほ
ぼ直線状に延ばして構築された水域構築物であっても、
湾曲した状態で延設されている水域構築物であっても、
蛇行した状態で延設されている水域構築物であっても、
岸から沖に向かったT字型に延設された水域構築物であ
っても、またはその他の形態の水域構築物であってもよ
い。また、本発明の水域構築物は、例えばコンクリー
ト、重量コンクリート、鉄筋コンクリート、鉄骨コンク
リート、鉄筋・鉄骨コンクリート、鋼材、強化プラスチ
ック、それらの複合材などの種々の素材から形成されて
いることができる。
に向かって開いた開口部やそれと連通する内部空間の構
造、形状、大きさなどは特に制限されず、水域構築物全
体の規模や構造、水域構築物を構成するための消波ブロ
ックやケーソンなどの基材の大きさや形状、水域構築物
を構築する水域環境の状況、波浪の強さ、水域構築物の
種類などの種々の要件に応じて決めるのがよい。その場
合に、水域構築物に大きな衝撃などを与えないようにし
ながら水域構築物の内部空間内に水流(波浪)を円滑に
流入させることができ、しかも上記した物体(水流のエ
ネルギーを低減させることができ且つ水棲生物の生息を
促進することができる物体;以下これを「消波・水棲生
物生息促進用物体」という)と開口部および内部空間と
の協働作用によって、内部空間内に流入してきた水流
(波浪)のエネルギーを、円滑に低減させ得ることがで
きるように、開口部および内部空間の構造、形状、大き
さなどを決めることが必要である。
向かった開いた開口部の位置や数;開口部に連通する内
部空間の位置や数;開口部と内部空間の連通構造なども
特に制限されない。例えば、本発明の水域構築物は、水
域構築物の長さ方向(延設方向)に沿った一方の壁部
(前面壁)にのみ開口部が設けられていて水域構築物を
通過して水が流れ得ない、いわゆる遮断型(非透水性)
の構造であって、または水域構築物の長さ方向(延設方
向)に沿った両方の壁部(前面壁と後面壁)に開口部が
設けてあって水域構築物を通して水が流れ得る、いわゆ
る透過型の構造であってもよい。また、水域構築物にお
ける開口部の位置は、水域構築物の高さ方向から見て、
そのほぼ全体をカバーするように上から下まで設けてあ
っても、或いは水面またはその近傍に位置する部分にの
み水域に開口した開口部を設けてあっても、または前記
以外の位置に設けてもよい。また、本発明の水域構築物
においては、一つの内部空間に対して、それに連通する
開口部の数を1個のみ設けてあってもまたは2個以上あ
ってもよい。
部空間の数に関しては、水域構築物がその長さ方向(延
設方向)に沿って、水域に向かって開いた開口部を複数
有し且つ該複数の開口部に連通する内部空間を複数有し
ているのが望ましく、それによって、水域構築物の長さ
方向の全体に亙って水流(波浪)のエネルギーを低減す
ることができ且つ水棲生物の生息の促進を円滑に行うこ
とができる。
空間を有するものである場合には、該複数の内部空間が
水域構築物内で互いに連通していて、開口部から一つの
内部空間内に流入してきた水や波浪が隣接する別の内部
空間へと流れ得る構造であっても、または複数の内部空
間が互いに独立していて開口部から一つの内部空間に流
入してきた水や波浪が隣接する別の内部空間へと流れず
に流入してきた開口部から再度流出するような構造であ
ってもよい。そのうちでも、隣接する複数の内部空間が
水域構築物内で互いに連通している前者の水域構築物が
好ましく、かかる水域構築物では、一つの内部空間に流
入してきた水や波浪が隣接する別の内部空間にも流れる
ことによって、一つの内部空間の壁面などにかかる水圧
や波浪のエネルギーがより速やかに低減され緩和されて
消波がより円滑に行われ、波浪や水流による水域構築物
の破損などが低減され、しかも水棲生物の生息し易い比
較的温和で良好な環境が内部空間内に形成される。そし
て、水域構築物内の隣接する複数の内部空間を互いに連
通させるに当たっては、隣接する複数の内部空間を、横
方向、上下方向、前後方向および斜め方向のうちの少な
くとも一つの方向で連通するようにしておくことがで
き、水域構築物の強度などを勘案しながら、できるだけ
多くの方向に連通するようにしておくのが望ましい。
は、本発明の水域構築物の構築形式などは特に制限され
ず、本発明の水域構築物は、例えば直立型の水域構築物
であっても、または傾斜型の水域構築物(例えば緩斜堤
など)であってもよい。また、本発明の水域構築物は、
消波用ブロックまたはスリット等の水域に向かって開い
た開口部を有するケーソンなどから形成されていても、
或いはその他の基材を用いて形成されていてもよい。そ
のうちでも、本発明の水域構築物は、直立型消波用ブロ
ック、または開口部を有するケーソンによって構築され
ているのが特に好ましい。
クから構築された水域構築物である場合には、水域構築
物を構成する直立型消波用ブロックとして、水域に向か
って開いた開口部を有し且つ該開口物と連通する内部空
間が形成されている水域構築物が消波用ブロックの積み
重ねによって構築され得る直立型消波用ブロックであれ
ばいずれも使用でき、その種類、構造、形状、寸法など
は特に制限されない。そのうちでも、本発明では、遮断
型の水域構築物を消波用ブロックから形成する場合に
は、直立型消波用ブロックとして、例えば前記した“イ
グルー”などの直立型消波用ブロックが好ましく用いら
れる。
のケーソンを連設して形成する場合には、ケーソンとし
て、水域に接する前面壁部分に少なくともスリット状や
その他の形状(例えば円形、楕円形、方形、三角形、そ
の他の形状)の開口部を有するケーソンを使用するのが
よい。ケーソンの前面壁に開口部を設けるに当たって
は、ケーソンの高さの少なくとも1/2以上およびケー
ソンの前面壁の幅の1/2以上の部分に開口部が分布す
るようにして、開口部の形状や数を決めるのがケーソン
の内部空間中に水流を円滑に取り込む上で好ましい。ま
た、ケーソンの前面壁は、場合によっては垂直壁ではな
く、例えば曲面状に外方に多少突出した形状であっても
よく、その場合には開口部を形成し得る前面壁の面積を
増加でき、内部空間内への水流の流入量を増加すること
ができる。
ーソンの後面壁にも開口部を設けてもよく、前面壁と後
面壁の両方に開口部を有するケーソンを用いた場合に
は、上記した透過型の水域構築物を形成することができ
る。またケーソンの側面壁に通水口を設けておくと、そ
のようなケーソンを長さ方向に延設して構築された水域
構築物では、一つのケーソンの内部空間に流入してきた
水や波浪がそれと隣接する別のケーソンの内部空間に側
面壁の通水口を通して流れるようになる。そして、その
結果、一つのケーソンの内部空間を構成する壁面などに
かかる水圧や波浪のエネルギーがより速やかに低減・緩
和されて、ケーソンの破損が防止されて水域構築物の耐
久性を増すことができ、しかもその消波機能がより優れ
たものとなり、その上、水棲生物の生息や増殖に一層適
した温和な環境がケーソンの内部空間内に形成される。
て、補強のためやケーソンの内部空間中に消波・水棲生
物生息促進用物体を安定した状態で配置するために、必
要数の仕切り(隔壁、棚体など)を設けておいてもよ
い。その場合に、仕切りは水を通過させない遮断型のも
のであってもまたは通水型のものであってもよいが、仕
切りに通水口など設けて通水型としておくと、ケーソン
の内部空間内に流入してきた波浪や流水が仕切りの通水
口を通して円滑に流れ、分散させるので、その消波機
能、水棲生物の生息促進機能が一層良好になる。
に配置する消波・水棲生物生息促進用物体として、上記
したように、水流の分流、細流化、方向転換、小衝突な
どを促進して水域構築物の内部空間に流入してくる水流
や波浪のエネルギーを効果的に低減させることができ、
耐久性があって水域構築物の内部空間内に流入する水流
や波浪との衝突やそれに伴う内部空間の壁面などとの衝
突によっても破損したりすることがなく長期にわたって
当初の形状や物性を保持でき、水域構築物の内部空間の
壁面などに損傷を与えず、且つ水棲生物の生息促進機能
を有する物体のいずれも使用できる。
も比重の重い物体(水中に沈む物体)であってもまたは
水よりも比重の軽い物体(水に浮く物体)であってもよ
く、或いは水よりも比重の重い物体と水よりも比重の軽
い物体を併用してもよい。水域構築物の種類や構造、水
域構築物を構築してある水域の環境や波浪の状態などに
応じて、水域構築物の内部空間内に配置する消波・水棲
生物生息促進用物体の種類、形状、比重などを調節する
とよく、それによって消波・水棲生物生息促進用物体の
消波機能をそれぞれの水域環境に応じて充分に発揮させ
ることができ、しかも水域構築物の内部空間内やその近
傍に生息する水棲生物の種類や生態系を適当なものとす
ることができる。限定されるものではないが、例えば、
消波・水棲生物生息促進用物体として水の比重よりも重
い物体を用いて該物体が常に水中に存在するようにして
水域構築物の内部空間内に配置した場合には、消波・水
棲生物生息促進用物体の表面や内部には水中で生息する
生物が付着、生息、増殖するようになる。一方、消波・
水棲生物生息促進用物体として水の比重よりも軽い物体
を使用した場合には該物体は干満などによる水位の上下
に応じて少なくともその一部が水から突出した状態で内
部空間内に存在するので、潮の干満の大きい水域環境
(例えば干潟など)などに生息する種々の生物が主とし
て、付着、生息、増殖するようになる。
水棲生物生息促進用物体は、例えばゴムなど弾力性材
料、礫、合成樹脂、木材、それらの素材と他の材料との
複合材料などから形成しておくことができる。そのうち
でも、水流(波浪)のエネルギーの低減性能が良好であ
る点、耐久性がある点、水域構築物の内部空間に与える
損傷が少ない点、水棲生物の生息促進機能に優れている
などの点から、本発明では、水域構築物の内部空間内に
配置する消波・水棲生物生息促進物体として、弾力性材
料から形成された物体を使用するのが好ましい。その場
合に、弾力性材料からなる物体の形状としては、輪状
体、該輪状体の複数個を組み合わせてなる組立物、球状
体、その他の塊状構造体などを挙げることができ、それ
らは中実の構造であってもまたは中空の構造であっても
よい。そして、消波・水棲生物生息促進用物体を構成す
る弾力性材料としては、ゴム、熱可塑性エラストマー、
それらの弾力性材料と繊維、布帛、金属線材などの他の
材料とを組み合わせてなる弾力性を有する複合材料、前
記した弾力性材料よりなすスポンジなどを挙げることが
できる。
促進用物体として、特に、弾力性材料から形成された輪
状体および/または該輪状体の複数個を組み合わせて形
成した組立物を用いるのが好ましく、輪状体の一種であ
る廃タイヤおよび/またはその組立物を用いるのが一層
好ましい。消波・水棲生物生息促進物体として、弾力性
材料から形成された輪状体、該輪状体よりなる組立物、
または球状体、特に輪状体を用いた場合には、これらの
物体は外部からの力で容易に変形させたりその体積など
を縮小することができるので、既で構築されている既存
の水域構築物の内部空間内に外部からこれらの消波・水
棲生物生息促進用物体を容易に挿入することができる。
空間に配置する消波・水棲生物生息促進物体として弾性
材料から形成された輪状体、その組立物および/または
弾力性材料から形成された球状体を用いる場合には、そ
れらの消波・水棲生物生息促進物体が水流(波浪)など
による大きな外部応力がかかった時にその輪状形状や球
状形状等が一時的に変わって変化に富んだ動きを生じ、
一方水流(波浪)の力が小さくなった際にはその弾力性
によって元の形状に容易に復元して前とは異なった動き
を示して、それが水流(波浪)の状態(強弱など)に応
じて繰り返して行われるので、良好なエネルギー低減機
能を持続して発揮することができる。しかも、消波・水
棲生物生息促進物体と水域構築物の内部空間内の壁面と
の接触や摩擦、更には消波・水棲生物生息促進物体の撹
拌作用に伴う水中への空気の取り込みなどによって、水
域構築物の内部空間内の壁面やその近傍などにおける磯
ヤケが防止されて、水棲生物が水域構築物の内部空間内
やその近傍で良好に、生息、増殖するので、水棲生物に
よる水の浄化が一層促進され、場合によってはお藻場の
増殖、漁巣の造成が達成される。
体として、輪状体の複数個を組み合わせて形成した組立
物を使用する場合は、輪状体の組み合わせ構造は特に制
限されず、それぞれの状況に適した組み合わせ構造とす
ればよく、例えば輪状体を2個または3個以上互いに毬
状に交差させて組み合わせた毬状体、輪状体を2個以上
筒状に積み重ねて固定したもの、輪状体を横に並べてチ
ェーン状に連結したものなどを用いることができる。輪
状体の組立物を形成するに当たっては、複数個の輪状体
同士の固定や結合は、例えば接着剤、ロープ、ボルト、
バンド、チェーン、ワイヤーなどの結合手段を用いて行
うことができる。水域構築物の内部空間に輪状体の組立
物を配置するに当たっては、水域構築物の内部空間の大
きさや形状、内部空間への消波・水棲生物生息促進用物
体の充填の仕方などに応じて、その組立構造をそれぞれ
の内部空間に適合したものとするとよい。
消波・水棲生物生息促進物体として、輪状体の一種であ
る使用済みのタイヤ(廃タイヤ)、またはそれを複数個
組み合わせて形成した組立物を用いた場合には、廃棄物
としてその取り扱いに苦慮されてきた廃タイヤの有効利
用にもつながり、かかる点からも極めて有益である。し
かも、廃タイヤは通常その強度や耐久性が十分にある場
合が多く、高い水流や波浪の圧力を受けてその形状が一
時的に変わってもまた元の形状に簡単に復元するので、
その優れた弾力性、一時的な変形とそれに続く元の形状
への復元などによって水域構築物の空間部に流入してき
た水流(波浪)のエネルギーを効果的に低減することが
でき、かかる点からも極めて有効であり、更にタイヤの
外側の表面だけではなく、その内側の表面に水棲生物が
付着して生息、増殖するようになる。
筋コンクリートやその他の強度が大きく、重量の大きい
消波用ブロックやケーソンなどの基材から形成した場合
には、タイヤやその他の消波・水棲生物生息促進物体に
重りなどを入れてその重量を大きくして使用してもよ
く、その場合には消波・水棲生物生息促進物体が水域構
築物の内部空間内で移動したり、内部空間の壁面に衝突
しても、水域構築物の移動、倒壊、損傷が生じない。
水棲生物生息促進物体の個数は、内部空間の構造、形
状、広さ、消波・水棲生物生息促進用物体の大きさや形
状などに応じて適宜調節することができ、一つの内部空
間に配置する消波・水棲生物生息促進用物体の数は1個
であっても、2個であっても、3個以上であってもよ
く、複数個配置する場合は多数配置してもよい。また、
消波・水棲生物生息促進用物体の大きさは、内部空間の
大きさや形状などに応じて適宜調節すればよい。ただ
し、消波・水棲生物生息促進物体の大きさは、消波・水
棲生物生息促進物体が水流(波浪)と共に水域構築物の
外に排出されてしまわないような大きさであることが必
要である。また、水域構築物の内部空間内に配置する消
波・水棲生物生息促進用物体は、その種類、形状、構
造、大きさなどがすべて同じであっても、または互いに
異なっていてもよい。
水棲生物生息促進物体の配置の仕方は、水域構築物の種
類、水域構築物を構築してある水域の環境などに応じ
て、適宜選択するのがよい。例えば、水域構築物の内部
空間内で、消波・水棲生物生息促進物体が、激しく(大
きく)運動(移動)し得るように配置しても、多少運動
(移動)し得るように配置しても、または殆ど運動(移
動)しないように配置してもよい。
生息促進物体を運動可能なように配置する場合は、消波
・水棲生物生息促進物体を単にそのまま内部空間に入れ
ておいても、または消波・水棲生物生息促進物体に適当
な長さの綱、紐、鎖などよりなる線状の連結手段を取り
付け、該線状の連結手段のもう一方を水域構築物の適当
な箇所に取り付けて、消波・水棲生物生息促進物体が内
部空間内で運動できるようにしながら消波・水棲生物生
息促進物体を水域構築物に取り付けても、或いは数個の
消波・水棲生物生息促進用物体を網や布帛などから袋な
どに入れてそれを内部空間内に運動可能に配置してもよ
い。
内で運動可能に消波・水棲生物生息促進用物体を配置し
た場合、または袋などに複数個の消波・水棲生物生息促
進用物体を入れてそれを運動可能なようにして内部空間
内に配置した場合には、内部空間内でおける消波・水棲
生物生息促進物体の動きをある程度規制することがで
き、それによって水流(波浪)のエネルギー低減状態を
所定のものに設定することができる。また、長期間の使
用によって消波・水棲生物生息促進物体の損傷などが生
じて取り替える必要が生じたときに、線状の連結手段を
水域構築物の外部から引っ張って消波・水棲生物生息促
進物体を外部に取り出したり、袋ごと外部に取り出し
て、別のものと取り替えることが容易に行えるようにな
る。そして、運動(移動)が可能なようにして消波・水
棲生物生息促進物体を水域構築物の内部空間に配置する
場合は、内部空間への消波・水棲生物生息促進物体の配
置作業を簡単に行うことができ、また内部空間への水流
(波浪)の流入形態、水流(波浪)のエネルギーの大き
さなどに応じて、消波・水棲生物生息促進物体も適宜運
動してその消波機能を発揮させることができる。
生物生息促進用物体を移動(運動)しないようにして配
置する場合は、例えば、綱、紐、鎖、ボルト、その他
の固定手段を用いて消波・水棲生物生息促進用物体自体
を内部空間に動かないように固定する方法;消波・水
棲生物生息促進用物体の複数を網体、籠、透水性の枠体
などに充填し、それを水域構築物の内部空間内に動かな
いように配置する方法;水域構築物の所定の内部空間
を埋め尽くすようにして多数の消波・水棲生物生息促進
用物体を充填して移動しないようにする方法;水域構
築物の内部空間を仕切りなどによって狭い空間に仕切っ
て、その狭い空間内に消波・水棲生物生息促進用物体を
充填して移動しないようにする方法;などを挙げること
ができる。そして、特に上記した〜の方法は、比較
的広い内部空間を有するケーソンから構築された水域構
築物の内部空間内に消波・水棲生物生息促進用物体を移
動しないように配置するのに適している。
水棲生物生息促進用物体を移動可能に配置した場合、少
しだけ移動するように配置した場合、殆ど移動しないよ
うに配置した場合のいずれの場合にも、消波・水棲生物
生息促進用物体として弾力性材料から形成されている輪
状体、その組立物などを使用したときには、内部空間内
に流入する波浪や水の力によって消波・水棲生物生息促
進用物体の弾性変形が生じてその消波機能を充分に発揮
することができ、しかも内部空間内に水棲生物の生息や
増殖に適した環境を出現させることができる。
棲生物生息促進用物体を配置するに当たっては、消波・
水棲生物生息促進用物体を、水域構築物の内部空間内
に、該内部空間が消波・水棲生物生息促進用物体によっ
て完全にまたはほぼ完全に埋めつくされるようにして内
部空間に充填して配置しても、或いは内部空間内に消波
・水棲生物生息促進用物体が充填されていないスペース
が存在するようにして配置してもよい。特に、ケーソン
などから形成されていて広い内部空間を有している水域
構築物では、その内部空間を仕切らずにまたは通水性の
仕切り(隔壁、目皿、棚、スノコなど)で規則的に仕切
って、その仕切った内部空間内に消波・水棲生物生息促
進用物体を例えば市松模様などのようにして所定の間隔
をあけて規則的に配置することができ、その場合には、
内部空間内に配置する消波・水棲生物生息促進用物体を
使用量が膨大なものにならないように抑制しながら、良
好な消波機能および水棲生物の生息促進機能を水域構築
物に付与することができる。
い内部空間を有する水域構築物では、内部空間の一部に
必要に応じて消波・水棲生物生息促進用物体以外の他の
物体や資材などを配置したり充填してもよい。例えば、
内部空間の底部、内部空間の水域に向かっていない背面
側の部分、内部空間の水域構築物の長さ方向(延設方
向)に沿った中央帯部分などに、砂、石、土砂、鋼材、
その他の重量物などを充填して水域構築物に重量や強度
を付与して水域構築物の倒壊や移動などを防止すると共
に、内部空間内の残余の部分に、消波・水棲生物生息促
進用物体を完全に詰め込んで配置したり、またはスペー
スが残るようにして部分的に配置することができる。
物生息促進物体と共に、必要に応じて貝殻やその他の水
浄化作用を有することが知られている水浄化材を、水浄
化材が水域構築物の内部空間が容易に流失してしまわな
いような形態にして(例えば透水性の袋、型枠、容器な
どに入れて)水域構築物の内部空間に配置してもよく、
その場合には、消波・水棲生物生息促進用物体による水
浄化機能と貝殻やその他の水浄化材との水浄化機能の両
方の働きによって水域環境の水質の向上を一層促進する
ことができる。
や作業方法などは特に制限されず、水域に向かって開い
た開口部に連通する内部空間内に消波・水棲生物生息促
進用物体が配置されている水域構築物を得ることのでき
る方法であればいずれも採用できる。限定されるもので
はないが、本発明の水域構築物の形成方法としては、 (1) 消波用ブロックや開口部を有するケーソン(ス
リットケーソンなど)などの基材を用いて水域構築物を
水域環境に構築する際に、水域構築物の水域に向かって
開いた開口部に連通する内部空間内に消波・水棲生物生
息促進物体を同時に配置する方法; (2) 消波用ブロックやケーソンなどの基材における
水域に向かって開いた開口部に連通する内部空間内に消
波・水棲生物生息促進用物体を予め配置しておき、その
ような基材を用いて水域環境で水域構築物を形成する方
法; (3) 消波用ブロックやケーソンなどの基材を用いて
水域環境中に水域構築物を形成した後、その水域構築物
の水域に向かって開いた開口部に連通する内部空間内
に、る消波・水棲生物生息促進用物体を外部から挿入し
て配置する方法; (4) 既に構築されている既存の水域構築物の内部空
間内に消波・水棲生物生息促進用物体を外部から挿入し
て配置する方法;などを挙げることができる。
弾力性材料から形成された物体、好ましくは弾力性材料
よりなる輪状体、その組立物および/または球状体、特
に弾力性材料から形成された輪状体を用いた場合には、
上記したように、これらの消波・水棲生物生息促進物体
の体積や寸法などを押圧などによって水域構築物の内部
空間に外部から挿入するのに適した大きさに一時的に圧
縮、変形、縮小させることができるので、上記した
(3)または(4)の方法を円滑に行うことができる。
その場合に、消波・水棲生物生息促進物体の内部空間へ
の挿入を容易にするために、場合によっては消波・水棲
生物生息促進物体の一部に切り込みや切り欠きなどを設
けて内部空間への挿入を行ってもよい。
に従来から販売されている消波用ブロックやケーソンな
どをそのまま用いて、または既に構築された水域構築物
に対して実施することができるが、それに限定されるも
のではなく、場合によっては、水域構築物の内部空間に
配置する消波・水棲生物生息促進物体の種類、形状、構
造、大きさなどに応じて水理実験や数理解析などを行っ
て、本発明を実施するのに適する消波用ブロックやケー
ソンなどの基材を新たに設計して用いてもよい。
に説明するが、本発明は何らそれにより限定されるもの
ではない。
上記した“イグルー”を用いて形成された本発明の水域
構築物の具体例について説明する。“イグルー”は、図
1に示すような外観を有しており、この“イグルー”を
図2に示すようにして積み重ねることによって、直立型
護岸などの水域構築物が形成される。そして、そのよう
にして形成された図2の水域構築物では、図3の垂直断
面図(A−Aの切断面)にみるように、各々の消波用ブ
ロック1(“イグルー”)の上部に存在する水平板2の
作用で波浪の上下運動が水平な流れに変換されて水塊と
なって、その開口部3から消波用ブロック1の楕円形の
内部空間(チャンバー)4に導かれ、内部空間(チャン
バー)4に導かれた水塊は図4の横断面図(B−Bの切
断面)に示すように直進、分流、内部空間(チャンバ
ー)4の内壁面との摩擦などによって多くのエネルギー
を失う。またそれと共に、図5の垂直断面図(C−Cの
切断面)に示すように、内部空間(チャンバー)4に流
入した波浪(水流)は、上下に積み重ねた消波用ブロッ
ク1の間の間隙5を通しても流れて、その方向転換、細
流化、分流、その流路壁との摩擦などによって更にエネ
ルギーを失って消波が効果的に行われる。
ルー”のような消波用ブロック1から形成された水域構
築物の内部空間(チャンバー)4の内部に、図6の
(a)に示すような廃タイヤなどの弾力性材料から形成
された輪状体6、図6の(b)〜(e)に示すようなタ
イヤなどの輪状体6を複数個用いて組み立てて形成した
組立物、或いは図6の(f)に示すような弾力性材料か
ら形成された球状体7の1個または2個以上を、図7〜
図9に示すようにして配置する。ここで、図7〜図9
は、“イグルー”のような消波用ブロック1から形成さ
れた水域構築物の内部空間(チャンバー)4の内部に、
タイヤなどの輪状体6を1個ずつ配置した場合を模式的
に示した図であって、図7は水域構築物の垂直断面図
(A−Aの切断面)、図8は水域構築物の横断面図(B
−Bの切断面)、図8は水域構築物の垂直断面図(C−
Cの切断面)を示す。
ー)4内に上記のようにして輪状体6(消波・水棲生物
生息促進用物体)を配置することによって、水域構築物
の内部空間(チャンバー)4の内部で、水流の分流、細
流化、方向転換、輪状体6と水流との衝突や摩擦、輪状
体6の弾性に基づく水流の跳ね返し作用、輪状体6と内
部空間(チャンバー)4の壁面との間の摩擦、輪状体6
の内部空間(チャンバー)4の内部での移動(運動)な
どが更に複雑に絡み合って、水流(波浪)のエネルギー
が一層効果的に低減されて、消波が一層促進される。し
かも、それと同時に水域構築物の内部空間(チャンバ
ー)4の壁面に輪状体6が接触し、該壁面が輪状体6で
摩擦され、更には輪状体6の撹拌作用によって空気が水
流中に取り込まれて、磯ヤケが防止されて、水域構築物
に水棲生物が付着し生息して、また輪状体6(消波・水
棲生物生息促進用物体)の外側の表面や内側内やその表
面にも水棲生物が生息するようになって水の浄化が同時
に行われるようになる。
ぞれの内部空間(チャンバー)4内に輪状体6を1個ず
つ配置した場合について具体的に説明したが、勿論、そ
れに限定されず、内部空間(チャンバー)4内に配置す
る消波・水棲生物生息促進用物体は輪状体6以外のもの
でもよく、また個々の内部空間(チャンバー)4内に配
置する消波・水棲生物生息促進用物体の数は必ずしも1
個でなく2個以上であってもよく、また場合によって
は、例えば内部空間(チャンバー)4の水底からの高さ
位置、横方向位置などに応じてそれぞれの内部空間(チ
ャンバー)4内に配置する消波・水棲生物生息促進用物
体の種類や数を適宜変えてもよい。
水域構築物の具体例について説明する。図10は、ケー
ソン(スリットケーソン)8の複数個を長さ方向に延設
して構築した堤防やその他の水域構築物の一例を示す図
であり、水域構築物を構成するケーソン8の前面壁9に
は、ケーソン8の内部空間内に水流や波浪を流入させる
ための水域に向かって開いたスリット10を形成してあ
る。図10のケーソン8の内部空間内には、ケーソン8
の強度の向上や、ケーソン8の内部空間内の所定位置に
消波・水棲生物生息促進用物体13を安定した状態で配
置するために仕切り11,12を設けてある。そして、
仕切り11,12によって仕切られた内部空間内には、
消波・水棲生物生息促進用物体13を未充填部が存在し
ないようにして隅々まで完全に充填して配置してある。
図10の水域構築物では、それぞれのケーソン8の向か
って右側の内部空間には、図6の(c)に示した3個の
輪状体を毬状に組み合わせた組立物からなる消波・水棲
生物生息促進用物体13が充填・配置してあり、一方向
かって左側の内部空間には図6の(a)に示した輪状体
からなる消波・水棲生物生息促進用物体13が配置して
ある。
8の内部空間に仕切り11,12を設けてあるが、場合
によっては仕切りがなくてもよく、また別の方式で仕切
りを設けてもよい。さらに、図10の水域構築物では、
ケーソン8の内部空間の向かって右側と左側とで上記し
たようにそれぞれ異なる種類の消波・水棲生物生息促進
用物体13を充填配置しているが、それに限定されるも
のではなく、両者で同じ種類の消波・水棲生物生息促進
用物体13を配置しても、また図6の(a)および
(c)とは異なる消波・水棲生物生息促進用物体13を
充填して配置してもよい。また、この図10の水域構築
物において、ケーソン8の内部空間内への消波・水棲生
物生息促進用物体13の充填量や配置量を少なくして、
消波・水棲生物生息促進用物体13が内部空間内である
程度移動できたり、かなり自由に移動できるようにして
もよい。さらに、ケーソン8の上部に水透過性または水
不透過性の蓋体(図示せず)などを取り付けて、ケーソ
ン8の内部空間内に充填して配置した消波・水棲生物生
息促進用物体13がケーソン8の外部に飛び出すのを防
止してもよい。
ソン)8を長さ方向に複数個延設して構築した水域構築
物の別の例を示す図であり、図11の水域構築物におい
ても、それぞれのケーソン8の前面壁9に水域に向かっ
て開いたスリット10が形成してある。図11のケーソ
ン8の内部空間内には、ケーソン8の内部空間を前面部
と後面部、および左半分と右半分に仕切るための仕切り
11,12を設けてあり、仕切り11によって仕切られ
た前面部にのみ消波・水棲生物生息促進用物体13を充
填して配置してある。この図11の水域構築物では、仕
切り11によって仕切られた後面部の空間14には何も
充填しなくてもよいが、水域構築物の補強や重量増加な
どのために、空間14内に砂利、砂、石、鋼材などの重
量物(図示せず)を充填しておくのが望ましい。
半分と左半分の空間で異なった消波・水棲生物生息促進
用物体13を充填配置している[前面部の右側の内部空
間には図6の(c)に示した3個の輪状体を毬状に組み
合わせた組立物からなる消波・水棲生物生息促進用物体
13を、前面部の左側の内部空間には図6の(a)に示
した輪状体からなる消波・水棲生物生息促進用物体13
が配置してある]が、それに何ら限定されず、同じ種類
の消波・水棲生物生息促進用物体13を配置しても、ま
たは図6の(a)および(c)とは異なる種類の消波・
水棲生物生息促進用物体13を配置してもよい。また、
この図11の水域構築物において、ケーソン8の内部空
間の前面部における消波・水棲生物生息促進用物体13
の充填量や配置量を少なくして、消波・水棲生物生息促
進用物体13が内部空間内である程度移動できたり、か
なり自由に移動できるようにしてもよい。さらに、ケー
ソン8の上部に水透過性または水不透過性の蓋体(図示
せず)などを取り付けて、ケーソン8の内部空間の前面
部内に充填・配置した消波・水棲生物生息促進用物体1
3がケーソン8の外部に飛び出すのを防止してもよい。
複数個をその長さ方向に連設して構築した水域構築物の
さらに別の例を示す図である。この図12の水域構築物
においても、それぞれのケーソン8の前面壁9に水域に
向かって開いたスリット10が形成してある。図12の
水域構築物では、ケーソン8の内部空間に棚などの仕切
り15を設けて、ケーソン8の内部空間を上部と下部に
仕切ってある。そして、仕切り15によって仕切られた
上部の空間にのみ消波・水棲生物生息促進用物体13を
充填して配置してある。また、仕切り(棚)15の上部
に充填・配置した消波・水棲生物生息促進用物体13の
上面には、簀の子やその他の通水板16を載置して(被
せて)、消波・水棲生物生息促進用物体13の大幅な移
動やケーソン8の内部空間からの飛び出しを防止してあ
る。
によって仕切られた下部の空間17には何も充填しなく
てもよいが、水域構築物の補強、重量増加のために、空
間17内に砂利、砂、石、鋼材などの重量物(図示せ
ず)を充填しておくのが望ましい。また、図12の水域
構築物において、上部の空間に充填・配置した消波・水
棲生物生息促進用物体13の上面に通水板16を載せる
代わりに、消波・水棲生物生息促進用物体13の全体を
丈夫な網体、籠、通水性の箱などの通水性外殻(図示せ
ず)内に充填し、それを仕切り(棚)15の上に載せて
配置するようにしてもよい。
ソン)8を複数連ねて形成した堤防やその他の水域構築
物のさらに別の例を示す図であり、図13の水域構築物
においても、それぞれのケーソン8の前面壁9に水域に
向かって開いたスリット10が形成してある。図13の
水域構築物では、ケーソン8の内部空間を仕切り11,
12によって前後および左右に仕切ると共に、棚などの
仕切り15によってさらに上部と下部に仕切ってある。
そして、仕切り11,12および15によって包囲され
た前面部の上部の空間にのみ消波・水棲生物生息促進用
物体13を充填して配置してあり、その上面には簀の子
やその他の通水板16を載せて(被せて)、消波・水棲
生物生息促進用物体13の大幅な移動やケーソン8の内
部空間からの飛び出しを防止してある。
1,12によって仕切られた後面部の空間14および仕
切り11,12および15によって仕切られた前面下部
の空間17には何も充填しなくてもよいが、水域構築物
の補強、重量増加のために、空間14および空間18内
に砂利、砂、石、鋼材などの重量物(図示せず)を充填
しておくのが望ましい。また、図13の水域構築物にお
いても、前面上部の空間に充填・配置した消波・水棲生
物生息促進用物体13の上面に通水板16を載置する代
わりに、消波・水棲生物生息促進用物体13の全体を丈
夫な網体、籠、通水性箱体などの通水性外殻(図示せ
ず)内に充填し、それを仕切り(棚)15の上に載せて
配置するようにしてもよい。
た水域構築物において、ケーソン8の内部空間に設ける
仕切り11,12,15、ケーソン8の側面壁(左右の
外壁)19は水を通さない遮断型のものであってもよい
が、それらの仕切りや側面壁19に水を通過させるため
の通水口(例えばスリット、円形孔、方形孔、その他の
形状の開口)を設けておくと、前面壁9のスリット10
からケーソン8の内部空間内に流入してきた水や波浪
が、ケーソン8内の仕切り11,12,15やケーソン
8の側面壁19を通して流れて、水域構築物の長さ方向
(延設方向)や上下方向にも流動することができるよう
になり、その結果、ケーソン8の内部空間に流入してき
た波浪や水のエネルギーの低減および消波を、ケーソン
8から形成されている水域構築物の長さ方向(延長方
向)の全体に亙って一層円滑に無理なく達成することが
でき、且つケーソン8の内部空間内に流入してきた波浪
や水がケーソン8内の仕切り、側面壁19、後面壁20
に及ぼす力(エネルギー)が低減されてケーソンやそれ
からなる水域構築物の損傷が大幅に低減できその耐久寿
命を長くすることができるので望ましい。
よびケーソン8の側面壁19のすべてに通水口を設けて
もまたは一部に通水口を設けてもよく、ケーソン8の大
きさ、ケーソンからなる水域構築物を構築する水域の状
況などに応じてどの仕切りや側面壁に通水口を設けるの
が適当か決めるとよい。また、仕切り11,12,15
および/またはケーソン8の側面壁19に設ける通水口
の位置、大きさ、数、形状なども水域構築物を構築する
水域の状況、ケーソンの構造や形状、大きさ、ケーソン
内における仕切りの数や位置などに応じて、より適した
ものになるように選択するのがよい。
物において、ケーソン8の後面壁20を開口部のない遮
断構造とした場合には、ケーソン8の前面壁9のスリッ
ト10が流入してきた水が再びスリット10から流出し
てゆく遮断型の水域構築物が形成される。一方、図10
〜図13で例示した水域構築物において、ケーソン8の
後面壁20にもスリットやその他の開口部を設け且つ仕
切り12に通水口を設けた場合には、ケーソン8の前面
壁9のスリット10が流入して水が前面壁9のスリット
10および後面壁20の開口部の両方から流出し、さら
にケーソン8の後面壁20の開口部から流入した水が前
面壁9のスリット10や後面壁20の開口部から流出す
る透過型の水域構築物が形成される。図10〜図13の
水域構築物を遮断型または透過型のいずれにするかは、
水域構築物の種類や、それを構築する水域の状況などに
応じて決めるとよい。
ソン)8を複数長さ方向に連ねて形成した堤防やその他
の水域構築物のさらに別の例を示す図であり、図14の
水域構築物においても、それぞれのケーソン8の前面壁
9に水域に向かって開いたスリット10が形成してあ
る。図14の水域構築物では、それぞれのケーソン8の
内部空間を、仕切り11および12によって前後および
左右に仕切ると共に、前面左側の空間を棚などの2つの
仕切り21,22によって上部、中間部および下部の3
つの空間に仕切り、且つ前面右側の空間を棚などの仕切
り23によって上部と下部の2つの空間に仕切ってあ
る。そして、前面左側の空間に設けた2つの仕切り21
および22のそれぞれの上に消波・水棲生物生息促進用
物体13を配置すると共に、前面右側の仕切り23の上
に消波・水棲生物生息促進用物体13を配置し、そのよ
うな消波・水棲生物生息促進用物体13の配置形式を水
域構築物の長さ方向(延長方向)に交互に繰り返して、
水域構築物全体では、その内部空間内に消波・水棲生物
生息促進用物体13が市松模様状に規則的に配置された
構造となっている。
12および図13の水域構築物の場合と同様に、仕切り
21,22,23の上に配置した消波・水棲生物生息促
進用物体13の上面には簀の子やその他の通水板16を
載せて(被せて)、消波・水棲生物生息促進用物体13
の大幅な移動やケーソン8の内部空間からの飛び出しを
防止してあるが、それに限定されるものではなく、それ
ぞれの仕切りの上に配置する消波・水棲生物生息促進用
物体13の全体を丈夫な網体、籠、通水性箱体などの通
水性外殻(図示せず)内に充填し、それを仕切り21,
22,23の上に載せるようにしてもよい。この図14
の水域構築物では、仕切り11,12によって仕切られ
た後面部の空間14には何も充填しなくてもよいが、水
域構築物の補強、重量増加のために、空間14内に砂
利、砂、石、鋼材などの重量物(図示せず)を充填して
おくのが望ましい。
それぞれのケーソン8の前面左側の空間を上部、中間部
および下部の3つの空間に仕切り且つ前面右側の空間を
上部と下部の2つに仕切ってあるが、それに限定される
ものではなく、ケーソン8の大きさ、その内部空間の大
きさなどに応じて、例えばケーソン8の前面左側の空間
を上下に4つの空間に仕切り且つ前面右側の空間を前面
右側の仕切り方と交互になるようにして上下に3つの空
間に仕切って、仕切られたそれぞれの空間部分に消波・
水棲生物生息促進用物体13を交互に配置した場合にも
水域構築物全体では消波・水棲生物生息促進用物体13
が同様に市松模様状に規則的に配置してもよく、またそ
れ以外の仕切り方(消波・水棲生物生息促進用物体13
の配置の仕方)であってもよい。更に、図14に例示す
る水域構築物において、仕切り12を設けずに、仕切り
21,22,23を後面壁20に接するまで設けて、そ
れらの仕切りの上に消波・水棲生物生息促進用物体13
を配置するようにしてもよい。
ーソン)8を複数連ねて形成した堤防やその他の水域構
築物のさらに別の例を示す図であり、図14の水域構築
物においても、それぞれのケーソン8の前面壁9に水域
に向かって開いたスリット10が形成してある。図15
の水域構築物では、それぞれのケーソン8の内部空間を
仕切り11および12によって前後および左右に仕切っ
てある。そして、それぞれのケーソン8の前面の空間の
すべてに消波・水棲生物生息促進用物体13を配置する
代わりに、一つおきごとのケーソン8の前面部の空間に
消波・水棲生物生息促進用物体13を配置してある。こ
の図15の水域構築物では、消波・水棲生物生息促進用
物体13を配置してないケーソン8の後面部の空間13
および消波・水棲生物生息促進用物体13を配置してい
ないケーソン8の前面部の空間21には何も充填しなく
てもよいが、水域構築物の補強、重量増加のために、空
間14および/または空間24に砂利、砂、石、鋼材な
どの重量物(図示せず)を充填しておいてもよい。
した水域構築物において、ケーソン8の内部空間に設け
る仕切り11,12,21,22,23、ケーソン8の
側面壁19は水を通さない遮断型のものであってもよい
が、それらの仕切りや側面壁19に水を通過させるため
の通水口(例えばスリット、円形孔、方形孔、その他の
形状の開口)を設けておくと、前面壁9のスリット10
からケーソン8の内部空間内に流入してきた水や波浪
が、ケーソン8内の仕切り11,12,21,22,2
3やケーソン8の側面壁19を通して流れて、水域構築
物の長さ方向(延長方向)や上下方向にも流動すること
ができるようになり、その結果、ケーソン8の内部空間
に流入してきた波浪や水流のエネルギーの低減および消
波を、ケーソン8から形成されている水域構築物の長さ
方向(延長方向)の全体に亙って一層円滑に無理なく達
成することができ、しかもケーソン8の内部空間内に流
入してきた波浪や水がケーソン8内の仕切り、側面壁1
9、後面壁20に及ぼす力(エネルギー)が低減されて
ケーソン、水域構築物の損傷が大幅に低減できその寿命
を長くすることができるので望ましい。
22,23およびケーソン8の側面壁19のすべてに通
水口を設けてもまたは一部に通水口を設けてもよく、ケ
ーソン8の大きさ、ケーソンからなる水域構築物を構築
する水域の状況などに応じて通水口を設ける仕切りや側
壁の種類などを決めるとよい。また、仕切り11,1
2,21,22,23および/またはケーソン8の側面
壁19に設ける通水口の位置、大きさ、数、形状なども
水域構築物を構築する水域の状況、ケーソンの構造や形
状、大きさ、ケーソン内における仕切りの数や位置など
に応じて、より適したものになるように選択するのがよ
い。
構築物において、ケーソン8の後面壁20を開口部のな
い遮断構造とした場合には、ケーソン8の前面壁9のス
リット10が流入してきた水が再びスリット10から流
出してゆく遮断型の水域構築物が形成される。一方、図
14および図15で例示した水域構築物において、ケー
ソン8の後面壁20にもスリットやその他の開口部を設
け且つ仕切り12に通水口を設けた場合には、ケーソン
8の前面壁9のスリット10が流入して水が前面壁9の
スリット10および後面壁20の開口部の両方から流出
し、さらにケーソン8の後面壁20の開口部から流入し
た水が前面壁9のスリット10や後面壁20の開口部か
ら流出する透過型の水域構築物が形成される。図14お
よび図15の水域構築物を遮断型または透過型のいずれ
にするかは水域構築物の種類や、それを構築する水域の
状況などに応じて決めるとよい。
ソン)8を複数連ねて形成した堤防やその他の水域構築
物のさらに別の例を示す図であって、水域構築物を上方
から見た平面図である。図16の水域構築物では、それ
ぞれのケーソン8の前面壁9および後面壁20に水域に
向かって開いたスリット10,10’が形成してあり、
さらに仕切り25,26によってケーソン8の内部空間
を前後に3つの空間に仕切ってある。そして、それぞれ
のケーソン8の前面の空間および後面の空間には消波・
水棲生物生息促進用物体13を配置すると共に、中間の
空間27には、砂利、砂、石、鋼材などの重量物を充填
しておく。そして、水域構築物を構成するケーソン8の
前面と後面の両方に水域に向かって開いた開口部(スリ
ット10,10’)を設けると共に前面と後面の両方に
消波・水棲生物生息促進用物体13を配置している図1
6に示すような水域構築物では、その水域構築物の前面
と後面の両方で消波作用および水棲生物の生息促進作用
を果たすことができるので、岸などから水域に突出して
構築される堤防や護岸、潜堤、離岸堤などの水域構築物
として特に有効である。また、例えば図16に示す水域
構築物を岸から多少離して岸に沿って構築した場合に
は、沖に向いている前面側では消波機能と水棲生物の生
息の促進の両方が行われ、岸側に向いている後面側では
主として水棲生物の生息の促進が行われて、水域構築物
に多様な機能を持たせることができる。
物では、ケーソン8の長さ方向(延長方向)における配
列状態が直線状またはほぼ直線状になっているが、本発
明の水域構築物は直線状のものに何ら限定されず、例え
ば、図17の(a)〜(c)に示すように種々の形態で
あることができる[図17の(a)〜(c)はいずれも
水域構築物を上面からみた平面図]。具体的に説明する
と、本発明の水域構築物は、例えば、図7の(a)に示
すように湾曲状に構築してあっても、図7の(b)に示
すように蛇行した状態で構築してあっても、図7の
(c)に示すようにT字型に構築してあってもよく、ま
たはその他の形態で構築してあってもよい。図17の
(a)〜(c)で例示するような水域構築物は、水域構
築物を構成する消波用ブロックやケーソンなどの基材の
水域での配置状態を調節したり、消波用ブロックやケー
ソンなどの基材自体の形状や構造をそれに適したものに
設計したりすることによって容易に実施することができ
る。
水域構築物において、水域構築物を構成するケーソン8
は、コンクリート、鉄筋コンクリート、鉄骨コンクリー
ト、鉄筋・鉄骨コンクリート、鋼材などの素材によって
形成しておくことができる。更に、上記の図10〜図1
7で例示した水域構築物では、ケーソン8の形状は方形
となっているが、必ずしも方形でなくてもよい、例えば
円筒形、楕円筒形、半円筒形、台形筒形、三角筒形、半
球状などの形状であってもよい。また、ケーソン8の前
面壁9を外方に湾曲させておき、そこにスリット10を
形成してもよい。
本発明の水域構築物による場合は、水域構築物の前面壁
9に向かってきた波浪や水がケーソン8の前面壁9のス
リット10からケーソン8の内部空間内に流入し、内部
空間内に配置された消波・水棲生物生息促進用物体13
との衝突、消波・水棲生物生息促進用物体13の変形と
復元、消波・水棲生物生息促進用物体の移動、運動など
によって、波浪や水の分流、細流化、方向転換などが生
じてそのエネルギーを低減して消波される。特に、ケー
ソン8の内部空間に設けた仕切りや側面壁19にも通水
口を設けてある本発明の水域構築物の場合は、上記した
ように、前面壁9のスリット10からケーソン8の内部
空間内に流入してきた水や波浪が、ケーソン8内の仕切
りやケーソン8の側面壁19を通して流れて、水域構築
物の長さ方向(延長方向)や上下方向にも流動すること
ができるようになって、波浪や水流のエネルギーの低減
および消波が水域構築物の長さ方向(延長方向)の全体
に亙って一層円滑に無理なく行われ、しかもケーソン8
の内部空間内に流入してきた波浪や水がケーソン8内の
仕切り、側面壁19、後面壁20に及ぼす力(エネルギ
ー)が低減されてケーソンおよび水域構築物の損傷が大
幅に低減できその寿命を長くすることができる。
発明の水域構築物による場合は、上記した優れた消波作
用と共に、消波・水棲生物生息促進用物体13の変形や
復元、移動、位置ずれ、消波・水棲生物生息促進用物体
13とケーソン8の内部空間の壁面との接触や摩擦など
に伴って、ケーソン8の内部空間における磯ヤケが防止
され、その上水面近くに位置する内部空間部分(消波・
水棲生物生息促進用物体13配置位置)では水中への空
気の取り込みなどが促進され、しかも消波・水棲生物生
息促進用物体13の配置によって水棲生物が付着したり
生息できる部分の表面積が増加するために、水棲生物が
水域構築物の内部空間やその近傍で良好に生息、繁殖す
るようになる。その結果、水域環境における水の浄化が
促進され、場合によっては藻類や魚介類などの有用資源
の増殖に有効な藻場、漁巣の造成が達成される。特に、
図14および図15で例示した本発明の水域構築物で
は、水域構築物の内部空間内に所定のスペースをとりな
がら消波・水棲生物生息促進用物体13を規則的に配置
してあるので、消波・水棲生物生息促進用物体13の使
用量を適量に保ちながら水域構築物に良好な消波機能と
水棲生物の生息促進機能を付与することができる。更
に、図10〜図17で示した本発明の水域構築物による
場合は、水域構築物の内部空間内に配置された消波・水
棲生物生息促進用物体13が水の濾過機能を有し、かか
る点からも水の浄化を促進できる。
以上の水位差がある水域があるが、そのような干満時の
水位差の大きい水域環境中に、上記で図示した水域構築
物やその他の本発明の水域構築物を、水域構築物の内部
空間内に配置した一部の消波・水棲生物生息促進用物体
が干潮時に水面から突出し且つ残りの消波・水棲生物生
息促進用物体が干満に拘わらず常に水中に存在するよう
にして設計した場合には、本発明の水域構築物内または
その近傍に干潮環境に生息する水棲生物(例えば干潟に
生物)と満潮環境に生息する水棲生物の両方が生息する
ようになって、水域環境の水質浄化をトータル的に行う
ことができるようになり、しかも多種多様の水棲生物が
生息することによってバランスのとれた生態系が形成さ
れる。
示したような全面壁9および側面壁19にもスリット1
0,10’などの通水部を設けたケーソン8を連設した
水域構築物において、該水域構築物の内部空間4内に消
波・水棲生物生息促進物体13を配置したり充填するこ
となくそのまま用いてもよく、その場合にもケーソン8
の側面壁19にも通水部が形成してあることによって、
ケーソン8の内部に全面壁9のスリット10から流入し
てきた水や波浪がケーソン8の横方向にも側面壁19に
設けたスリットなどの通水部を通して流れることによ
り、側面壁19が通水部を有しておらず断状態になって
いる従来のスリットケーソンに比べて、良好な消波機能
を有する。
に向かって開いた開口部が流入してきた波浪や水と水域
構築物の内部空間内に配置された消波・水棲生物生息促
進用物体との衝突、消波・水棲生物生息促進用物体の変
形と復元、消波・水棲生物生息促進用物体の移動、運動
などによって波浪や流水の分流、細流化、方向転換など
が生じて、波浪や流水のエネルギーを極めて効果的に且
つ円滑に低減でき、優れた消波機能を発揮させることが
できる。そして、本発明による場合は、水域に向かう部
分に開口部を有し且つ内部にその開口部と連通する空間
を有する水域構築物に対して、その種類、形式、構造な
どを問わずに、共通してその消波機能の向上を達成する
ことができる。更に、本発明による場合は、従来の消波
用ブロックやスリットケーソンなどの基材、それらの基
材から形成された水域構築物自体の形状、構造の変更な
どを特に行わずに、それらをそのまま用いてその消波機
能を一層向上させることができる。また、本発明による
場合は、新たに構築される水域構築物、および既に構築
されている既存の水域構築物のいずれに対してもその消
波機能の向上をはかることができる。
生物生息促進物体の水域構築物の内部空間壁面との接
触、摩擦、消波・水棲生物生息促進物体の運動に伴う水
流の撹拌に伴う空気の取り込み、水棲生物の生息面積の
増大などによって、水域構築物に磯ヤケが生じず、水棲
生物が水域構築物に付着して繁殖するので、水域環境に
おける水の浄化を促進することができ、しかも藻類や魚
介類などの有用資源の増殖に有効な藻場、漁巣の造成が
達成される。そして、本発明において、消波・水棲生物
生息促進物体として廃タイヤを用いた場合には、廃棄物
としてその取り扱いが苦慮されていた廃タイヤを有効に
利用することができ、かかる点からも極めて有効であ
る。
グルー”の外観を示す図である。
型護岸などの水域構築物の構造を示す図である。
流動状態を示す図である。
流動状態を示す図である。
(波浪)の流動状態を示す図である。
代表例を示す図である。
生息促進物体(輪状体)を配置した本発明の水域構築物
の縦断面図と水流(波浪)の流動状態を模式的に示した
図である。
生息促進物体(輪状体)を配置した本発明の水域構築物
の横断面図と水流(波浪)の流動状態を模式的に示した
図である。
生息促進物体(輪状体)を配置した本発明の水域構築物
のもう一方の縦断面図と水流(波浪)の流動状態を模式的
に示した図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の一例を
示す図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の別の例
を示す図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の更に別
の例を示す図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の更に別
の例を示す図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の更に別
の例を示す図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の更に別
の例を示す図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の更に別
の例を示す図である。
さ方向に延設して構築した本発明の水域構築物の更に別
の例を示す図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 消波機能および水棲生物の生息促進機能
を有する水域構築物であって、該水域構築物は水域に向
かって開いた開口部と該開口部に連通する内部空間を有
し、且つ前記内部空間内には、水流の分流、細流化、方
向転換、小衝突などを促進して水流のエネルギーを低減
させることができ且つ水棲生物の生息を促進することが
できる物体を配置してあることを特徴とする水域構築
物。 - 【請求項2】 水域構築物が、消波用ブロックを用いて
形成したものである請求項1の水域構築物。 - 【請求項3】 水域構築物が、水域に向かって開いた開
口部を有するケーソンを用いて形成したものである請求
項1の水域構築物。 - 【請求項4】 水域構築物の内部空間内に配置する、水
流のエネルギーを低減させることができ且つ水棲生物の
生息を促進することができる前記の物体が、弾力性材料
から形成された輪状体、該輪状体よりなる組立物および
/または弾力性材料よりなる球状体である請求項1〜3
のいずれか1項の水域構築物。 - 【請求項5】 輪状体がタイヤであり、輪状体よりなる
組立物がタイヤよりなる組立物である請求項4の水域構
築物。 - 【請求項6】 水域構築物が、岸壁、護岸、防波堤、桟
橋、堤防および/または潜堤である請求項1〜5のいず
れか1項の水域構築物。 - 【請求項7】 水域構築物が、一方の壁面に設けた開口
部から水流が出入りする遮断型の構造である請求項1〜
6のいずれか1項の水域構築物。 - 【請求項8】 水域構築物が、構築物を通過して水が流
れる透過型の構造である請求項1〜6のいずれか1項の
水域構築物。 - 【請求項9】 水域構築物が複数の内部空間を有し、該
内部空間内に流入してきた水および/または波浪が、隣
接する内部空間を通して、横方向、上下方向、前後方向
および斜め方向のうちの少なくとも一つの方向に流れ得
るように内部空間同士を連通構造に形成してある請求項
1〜8のいずれか1項の水域構築物。 - 【請求項10】 水域構築物が、水域に向かって開いた
開口部を前面壁に有する複数のケーソンを隣接させて形
成してあり、前記の開口部から個々のケーソン内に流入
した水及び/又は波浪が、隣接する複数のケーソンの内
部空間を通して、及び/又はケーソン内の仕切りを通し
て、横方向、上下方向、前後方向および斜め方向のうち
の少なくとも一つの方向に流動し得るように、ケーソン
の側壁、後壁および/またはケーソンの内部空間内の仕
切りの少なくとも一部に水の連通部を設けてある、請求
項1および請求項3〜9のいずれか1項の水域構築物。 - 【請求項11】 水流のエネルギーを低減させることが
でき且つ水棲生物の生息を促進することができる前記の
物体を、水域構築物の内部空間内に、該内部空間が消波
・水棲生物生息促進用物体によって完全にまたはほぼ完
全に埋め尽くされるようにして内部空間内に充填・配置
するか、或いは前記の物体が充填されていないスペース
が存在するようにして内部空間内に配置してある請求項
1〜10のいずれか1項の水域構築物。 - 【請求項12】 水流のエネルギーを低減させることが
でき且つ水棲生物の生息を促進することができる前記の
物体を、該物体が配置されていないスペースが内部空間
内に存在するようにして、水域構築物の内部空間に規則
的に配置してある請求項11の水域構築物。 - 【請求項13】 水域構築物の内部空間内に水浄化材を
更に配置してある請求項1〜12のいずれか1項の水域
構築物。 - 【請求項14】 水域構築物の製造時に、水域構築物の
水域に向かって開いた開口部と連通する内部空間内に、
水流の分流、細流化、方向転換、小衝突などを促進して
水流のエネルギーを低減させることができ且つ水棲生物
の生息を促進することができる物体を配置する方法。 - 【請求項15】 既に構築されている水域構築物の水域
に向かって開いた開口部と連通する内部空間内に、水流
の分流、細流化、方向転換、小衝突などを促進して水流
のエネルギーを低減させることができ且つ水棲生物の生
息を促進することができる物体を外部から挿入して配置
する方法。 - 【請求項16】 水域構築物の内部空間内に配置する前
記の物体が、弾力性材料から形成された輪状体、該輪状
体よりなる組立物および/または弾力性材料よりなる球
状体である請求項14または15の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7077136A JP2971007B2 (ja) | 1994-12-27 | 1995-03-09 | 消波機能および水棲生物の生息促進機能を有する水域構築物 |
Applications Claiming Priority (3)
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|---|---|---|---|
| JP6-336906 | 1994-12-27 | ||
| JP33690694 | 1994-12-27 | ||
| JP7077136A JP2971007B2 (ja) | 1994-12-27 | 1995-03-09 | 消波機能および水棲生物の生息促進機能を有する水域構築物 |
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