JPH0823602B2 - 回折格子のプレス成形用金型の作製方法および回折格子の作製方法 - Google Patents

回折格子のプレス成形用金型の作製方法および回折格子の作製方法

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JPH0823602B2
JPH0823602B2 JP1020025A JP2002589A JPH0823602B2 JP H0823602 B2 JPH0823602 B2 JP H0823602B2 JP 1020025 A JP1020025 A JP 1020025A JP 2002589 A JP2002589 A JP 2002589A JP H0823602 B2 JPH0823602 B2 JP H0823602B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は微細加工を施した高精度な光学素子の一つで
ある、様々な形状の回折格子を容易に且つ大量に作製す
る方法に関するものである。
従来の技術 高精度な回折格子を作製するためには、非常に微細な
加工が必要である。従来は機械加工により、軟らかい材
料の表面に一本一本溝を形成することによって、回折格
子を作製していた。しかしながら、このような方法では
溝の間隔は数μmにするのが限界であり、サブミクロン
の加工はできない。
そこで、最近では、半導体技術を応用した加工方法が
検討されている。
例えば、『NIKKEI MECHANICAL』1985.6.17,P.85に示
されているように、レジスト上に等間隔で他のレジスト
をライン状に形成し、イオン流によって物理的に斜方エ
ッチングを行い、のこぎり刃状にレジストを加工する方
法や、特願昭62-331972号に示されているように、レジ
ストに、二光束干渉露光法によって、ホログラム回折格
子を形成する方法等が提案されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、これらの方法では一つの回折格子を作
業するのに大変時間がかかり、また、再現性にも問題が
あり、同じものを大量に作製することは大変困難であ
り、作製時間およびコストが非常にかかってしまう。
また、これらの方法で作製さた回折格子はレジスト等
の軟らかい材料であるので、耐久性に欠ける。
本発明では上記課題に鑑み、物理的方法で高強度な材
料の表面に直接、所望の形状の回折格子を作製すること
を目的としている。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明では母材にタング
ステンカーバイド(WC)を主成分とする超硬合金または
チタンナイトライド(TiN)、チタンカーバイド(Ti
C)、クロムカーバイド(Cr3C2)あるいはアルミナ(Al
2O3)を主成分とするサーメットを用い、プレス面には
白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロ
ジウム(Rh)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、
レニウム(Re)、タングステン(W)、タンタル(Ta)
のうち、少なくとも一種類以上の金属を含む合金薄膜を
コーティングして構成される光学素子のプレス成形用平
型の表面に感光性樹脂を塗布し、適当な間隔でラインア
ンドスペースのパターンを形成し、イオン流に対して経
時的に入射角を変化させながら、全体を均一に物理的に
エッチングし、コーティングした合金薄膜上に所望の形
状の回折格子を形成して、プレス成形用金型を作製し、
該金型を用いてガラスをプレス成形することによって、
ガラス表面に所望の形状の回折格子を転写して、ガラス
製の回折格子を作製することによって、耐久性の優れた
回折格子を容易に、且つ、再現性良く、大量に作製でき
るようにしたものである。
作用 本発明は上記した方法によって、微細加工を施した光
学素子のプレス成形用型を作製し、この型を用いること
によって光学性能の良い高精度な光学素子を直接プレス
して、大量に成形することを可能としたものである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら説明す
る。
実施例1 最初に、母材として直径20mm、厚さ6mmのWCを主成分
とする超硬合金を用い、この型の表面を超微細なダイヤ
モンド砥粒を用いて鏡面に研摩した。次に、この鏡面上
にスパッタ法により5μmの厚みでPt-Ru合金薄膜を保
護膜としてコーティングして平面形状のプレス成形用型
を作製した。このようにして構成される未加工のプレス
成形用型の断面構造図を第1図に示した。第1図におい
て、11は母材、12は保護膜である。
次に、第1図に示した平型の表面にPMMA(ポリメチル
メタアクリレート)樹脂をスピンコーティングにより、
0.5μmの厚みで成膜し、120℃で20分間プリベークした
後、エキシマレーザを光源として、線幅1μmのライン
アンドスペースのマスクパターンを密着露光法により樹
脂に焼き付けて現像を行った。このようにして平型の表
面に線幅1μm,段差0.5μmのラインアンドスペースの
パターンをPMMA樹脂で作製した。この状態での断面図を
第2図に示した。第2図において、21は母材、22は保護
膜、23はPMMA樹脂である。
この金型を、イオン流に対する角度を経時的に変化さ
せることができるECR(エレクトロンサイクロトロン共
鳴)プラズマイオンシャワーエッチング装置にセットし
た。第3図には、このECRプラズマイオンシャワーエッ
チング装置の概略図を示した。第3図において、31はEC
Rプラズマ発生装置、32はイオン引き出し電極、33はシ
ャッター、34は傾斜角の制御可能な基板ホルダー、35は
排気装置である。初め金型はイオン流に対して直角にセ
ットされているが、基板傾斜角の制御装置のスイッチを
入れると制御装置にプログラムした通りに基板傾斜角が
イオン流に対して経時的に変化する。本実施例では基板
傾斜角をイオン流に対して45°から135°までの間で経
時的に種々変化させた。
まず、第1の例としては角速度を一定にしてPMMA樹脂
が全てエッチングされるまでエッチングを行った。この
方法で作製した回折格子のプレス成形用金型の断面図を
第4図に示す。第4図において、41は母材、42は保護
膜、43は加工後の回折格子の断面形状である。第4図か
ら明らかなように、角速度を一定にした場合は、2μm
ピッチで段差が0.8μmで左右対称のウェーブ形状の回
折格子のプレス成形用金型が得られていることがわか
る。
別の例として、イオン流に対する基板傾斜角が45°か
ら90°までと90°から135°で角速度が大きく変化させ
てPMMA樹脂が総てエッチングされるまでエッチングを行
った。この方法で作製した回折格子のプレス成形用金型
の断面図を第5図に示す。第5図において、51は母材、
52は保護膜、53は加工後の回折格子の断面形状である。
第5図から明らかなように、イオン流に対する基板傾斜
角が45°から90°までと90°から135°で角速度が大き
く異なる場合には、ピッチは2μmで一定であるが、波
の頂点が左右いずれかに偏ったウェーブ形状の回折格子
のプレス成形用金型が得られていることがわかる。
以上のようにイオン流に対する基板傾斜角の角速度を
変化させることによって、回折格子のプレス成形用金型
のウェーブ形状を制御することができる。また、エッチ
ングする前の平型の表面に形成したPMMA樹脂のラインア
ンドスペースのパターンを変えることによって、回折格
子のプレス成形用金型のピッチおよび段差を制御するこ
とができる。
従って、本発明の方法によって耐久性の優れたガラス
製の回折格子を容易に、且つ、再現性良く作製する為の
高強度で耐熱性の優れた回折格子のプレス成形用金型を
得ることができるようになった。なお、実施例1におい
て、母材としてWCを主成分とする超硬合金を用い、保護
膜としてPt-Ru合金薄膜を用いた金型について示した
が、母材としてはWCを主成分とした超硬合金と同様の強
度を持ったチタンナイトライド(TiN)、チタンカーバ
イド(TiC)、クロムカーバイド(Cr3C2)あるいはアル
ミナ(Al2O3)を主成分とするサーメットを用いても、
また、保護膜としてはPt−Ru合金薄膜と同様にガラスプ
レスに対する耐久性のある白金(Pt)、パラジウム(P
d)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、オスミウム
(Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングス
テン(W)、タンタル(Ta)のうち、少なくとも一種類
以上の金属を含む合金薄膜を用いても同様の金型が得ら
れることは言うまでもない。
また、実施例1において、物理的なエッチング方法と
してECRプラズマイオンシャワーエッチングを用いた
が、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッ
チングやスパッタエッチング等のエッチング方法を用い
ても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
実施例2 実施例1に示した方法で作製することができた回折格
子のプレス成形用金型を用いてガラス表面に金型形状を
プレス成形して、ガラス製回折格子を作製した例を示
す。
実施例1の第4図および第5図に示した金型を上型
に、そして、超硬合金にPt-Ru合金薄膜をコーティング
した平型を下型にして、第6図に示したプレス成形機に
セットする。第6図において、61は上型用固定ブロッ
ク、62は上型用加熱ヒーター、63は上型、64は平板ガラ
ス、65は下型、66は下型用加熱ヒーター、67は下型用固
定ブロック、68は上型用熱電対、69は下型用熱電対、61
0はプランジャー、611は位置決め用センサー、612はス
トッパー、613は覆いである。
次に、酸化鉛(PbO)70重量%、シリカ(Si0)27重量
%および残りが微量成分からなる半径10mm、厚さ2mmの
円板状の平板ガラス64を上下の型63および65の下型65の
上に置き、その上に上型63を置き、そのまま520℃まで
昇温し、窒素雰囲気で約40kg/cm2のプレス圧によりプレ
スして2分間保持し、その後、そのままの状態で上下の
型を300℃まで冷却して、プレス成形されたガラス製回
折格子を取り出して、ガラス製回折格子成形の工程を完
了する。
以上の工程を繰り返して10000回目のプレス終了時
に、上型63をプレス成形機より取りはずして、プレス面
の状態を光学顕微鏡で観察し、その時のプレス面の表面
粗さ(RMS値、Å)を測定して、型精度を評価した。
プレス試験の結果を第1表に示した。試料No.1および
2のように、ここで作製した型においては、10000回プ
レス後でも、表面粗さ(RMS値)で、それぞれ、11.5Å
および11.4Åでほとんど荒れず、型形状も変化していな
いことがわかる。
このように、本発明によって高精度なガラス製回折格
子をプレス成形により容易に、且つ、大量に作製するこ
とが可能となった。
発明の効果 本発明の方法により、所望の形状のガラス製回折格子
をプレス成形するための金型を作製することが可能とな
り、この金型を用いることによって、耐久性の優れたガ
ラス製回折格子を容易に、かつ、大量に作製できるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図,第4図および第5図は本発明の回折格
子のプレス成形用型の断面の概略図、第3図はECRプラ
ズマイオンシャワーエッチング装置の概略図、第6図は
実施例における回折格子のプレス成形用型を組み込んだ
プレス成形機の概略図である。 11……母材、12……保護膜。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−186806(JP,A) 特開 昭56−113108(JP,A) 特開 昭50−155202(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】母材にはタングステンカーバイド(WC)を
    主成分とする超硬合金またはチタンナイトライド(Ti
    N)、チタンカーバイド(TiC)、クロムカーバイド(Cr
    3C2)あるいはアルミナ(Al2O3)を主成分とするサーメ
    ットを用い、プレス面には白金(Pt)、パラジウム(P
    d)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、オスミウム
    (Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングス
    テン(W)、タンタル(Ta)のうち、少なくとも一種類
    以上の金属を含む合金薄膜をコーティングして構成され
    る光学素子のプレス成形用平型の表面に感光性樹脂を塗
    布し、等間隔でラインアンドスペースのパターンを形成
    し、イオン流に対して、経時的に入射角を変化させなが
    ら、全体を均一に物理的にエッチングし、コーティング
    した合金薄膜上に所望の形状の回折格子を形成すること
    を特徴とする回折格子のプレス成形用金型の作製方法。
  2. 【請求項2】母材にはタングステンカーバイド(WC)を
    主成分とする超硬合金またはチタンナイトライド(Ti
    N)、チタンカーバイド(TiC)、クロムカーバイド(Cr
    3C2)あるいはアルミナ(Al2O3)を主成分とするサーメ
    ットを用い、プレス面には白金(Pt)、パラジウム(P
    d)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、オスミウム
    (Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングス
    テン(W)、タンタル(Ta)のうち、少なくとも一種類
    以上の金属を含む合金薄膜をコーティングして構成され
    る光学素子のプレス成形用平型の表面に感光性樹脂を塗
    布し、等間隔でラインアンドスペースのパターンを形成
    し、イオン流に対して、経時的に入射角を変化させなが
    ら、全体を均一に物理的にエッチングし、コーティング
    した合金薄膜上に所望の形状の回折格子を形成して作製
    した回折格子のプレス成形用金型を用いて、平板ガラス
    を加熱加圧して、平板ガラスの表面に回折格子を転写し
    て、ガラス製の回折格子を作製することを特徴とする回
    折格子の作製方法。
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